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JPWO2019188509A1 - レーダ画像処理装置、レーダ画像処理方法、および、プログラム - Google Patents

レーダ画像処理装置、レーダ画像処理方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

類似ブロックを効率よく抽出し、計算コストに対するスペックル低減処理の性能が向上した、レーダ画像処理装置、レーダ画像処理方法およびレーダ画像処理プログラム等を提供する。レーダ画像処理装置は、イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定部と、前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出部と、前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行うフィルタリング処理部と、を備える。

Description

本開示は、イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像を処理する技術に関する。
合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)は、地表や構造物(樹木、ビル、および家屋等の、地表上の物体を含む)のイメージングのためのアクティブセンシングに用いられるレーダである。SARを用いた計測では、電磁波(具体的には、例えば波長が100μm以上である電波)を対象物に向けて照射し、物体に当たって散乱によって反射波として戻ってきた電磁波の強度と、照射してから戻ってくるまでの時間とを計測することで、地表や構造物の、位置、形状および散乱特性等の情報を得る。SARを用いた計測には、可視光センサでは困難な夜間のセンシングや、雲の存在に影響されないセンシングが行えるという特徴がある。
一般に、受信された電磁波の複素振幅が二次元上で表された画像を、SAR画像と呼ぶ。SAR画像は、言い換えれば、反射波の強度分布を表す画像である。SAR画像には、「スペックルノイズ」(または単に「スペックル」)と呼ばれる乗法性のノイズが含まれやすいという特徴がある。スペックルは、人またはコンピュータによる、SAR画像に対する分析(物体の識別等)の、障害となる。
非特許文献1は、SAR画像におけるスペックルを低減する手法である「SAR−BM3D」を提唱する文献である。SAR−BM3Dは、BM3D(Block Matching 3D)と呼ばれるノイズ低減処理が、SAR画像のスペックルの低減に応用された手法である。BM3D(例えば、非特許文献2に記載)は、Non−local means filterと呼ばれるフィルタによるノイズ低減処理の一種であり、主に加算性ホワイトガウシアンノイズが生じた光学画像への適用を目的としたものである。
SAR−BM3Dは、参照ブロックを設定する工程と、参照ブロックに類似する類似ブロックを探索して検出する工程と、参照ブロックと検出された類似ブロックとを用いてフィルタリングにおける補正値を決定する工程と、を含む。SAR−BM3Dでは、検出される類似ブロックの数が多いほど、フィルタリングの性能の向上が期待できる。
なお、特許文献1および特許文献2も、スペックルを低減する手法を記載している文献である。
特開2006−029979号公報 特開2013−130573号公報
S.Parrilli, M.Poderico, C.V.Angelino, L.Verdoliva, "A nonlocal SAR image denoising algorithm based on LLMMSE wavelet shrinkage", IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, vol. 50, no. 2, Feb. 2012, pp. 606-616. K. Dabov, A. Foi, V. Katkovnik, and K. Egiazarian, "Image denoising by sparse 3D transform-domain collaborative filtering", IEEE Trans. Image Process., vol. 16, no. 8, Aug. 2007, pp. 2080-2095.
SAR−BM3Dにおいて、類似ブロックを検出するにあたっては、探索範囲が広いほど多くの類似ブロックを検出できる可能性があるが、計算量が多くなる。
一般的に採用される探索範囲は、参照ブロックを中心とした正方形の範囲である。しかし、参照ブロックを中心とした正方形の範囲が必ずしも最適な探索範囲というわけではない。類似ブロックが検出されにくい範囲が探索範囲に含まれていると、計算コストに対するフィルタリングの性能は低くなる。このような、類似ブロックの探索における効率に関する問題への対策方法は、上述した文献のいずれにも記載されていない。
本発明は、類似ブロックを効率よく抽出し、計算コストに対するスペックル低減処理の性能が向上した、レーダ画像処理装置、レーダ画像処理方法およびレーダ画像処理プログラム等を提供することを、目的の1つとする。
本発明の一態様に係るレーダ画像処理装置は、イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定手段と、前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出手段と、前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行うフィルタリング処理手段と、を備える。
本発明の一態様に係るレーダ画像処理方法は、イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定し、前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出し、前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行う。
本発明の一態様に係るプログラムは、イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定処理と、前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出処理と、前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理と、をコンピュータに実行させる。上記のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体に記憶され得る。
本発明によれば、類似ブロックを効率よく抽出され、スペックル低減処理の性能が向上し、または計算コストが低減する。
本発明の第1の実施形態に係るレーダ画像処理装置の構成を示すブロック図である。 レイオーバを説明するための図である。 レイオーバが発生しているSAR画像の模式的な例を示す図である。 スペックルが生じたSAR画像の模式的な例を示す図である。 第1の実施形態に係る探索範囲の例を示す図である。 公知の手法における探索範囲の例を示す図である。 第1の実施形態に係るレーダ画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るレーダ画像処理装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。 レイオーバが発生している点を特定する方法を説明するための図である。 レイオーバが発生している点を特定する方法を説明するための別の図である。 レイオーバ範囲の端点を特定する方法を説明するための図である。 レイオーバ範囲の端点を特定する方法を説明するための別の図である。 第1の変形例における探索範囲の例を示す図である。 第1の変形例に係るレーダ画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るレーダ画像処理装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。 第2の変形例における同種マップの模式的な例を示す図である。 第2の変形例における探索範囲の例を示す図である。 第2の変形例における探索範囲の別の例を示す図である。 第2の変形例に係るレーダ画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るレーダ画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るレーダ画像処理方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の各実施形態の各部を構成するハードウェアの例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<<第1の実施形態>>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
第1の実施形態は、レーダ画像に対し画像処理を行うレーダ画像処理装置11が使用される実施形態である。なお、以下の説明では、画像処理の対象となるレーダ画像として、SAR画像が例示される。しかし、画像処理の対象となるレーダ画像は、SARでないイメージングレーダ画像(例えば、RAR(Real Aperture Radar:実開口レーダ)により取得されるRAR画像)であってもよい。
<構成>
図1は、第1の実施形態に係るレーダ画像処理装置11の構成を示すブロック図である。レーダ画像処理装置11は、データ取得部110、参照ブロック設定部111と、方向推定部112と、探索範囲決定部113と、類似ブロック抽出部114と、フィルタリング処理部115と、出力部116と、を備える。レーダ画像処理装置11は、外部の装置や人から指示およびデータ等の情報の入力を受け付けるインタフェースを備えていてもよい。
以下、レーダ画像処理装置11内の構成要素のそれぞれの機能について説明する。後述するが、レーダ画像処理装置11内の各構成要素は、例えば、プログラムに基づいて命令を実行する1つまたは複数のプロセッサとメモリとを含むコンピュータにより実現され得る。
レーダ画像処理装置11内の各構成要素は、データを生成または取得した場合、そのデータを他の構成要素に使用可能な状態にし得る。例えば、各構成要素は、生成または取得したデータを、そのデータを使用する他の構成要素に送出し得る。あるいは、各構成要素は、生成または取得したデータを、レーダ画像処理装置11内の記憶領域(メモリ等。不図示)に記録してもよい。レーダ画像処理装置11の各構成要素は、それぞれの処理を実行する際、使用するデータを、そのデータを生成または取得した構成要素から直接受け取ってもよいし、上記記憶領域から読み出してもよい。
図1において示される、構成要素間をつなぐ線は、構成要素間がデータをやりとり可能であることを示す線である。各構成要素が図1に示される線と同様の信号線により接続されることは必ずしも要求されない。
===データ取得部110===
データ取得部110は、SAR画像のデータを取得する。
データ取得部110は、例えば、SAR画像のデータを記憶する記憶媒体から、SAR画像のデータを取得し得る。データ取得部110は、SAR画像のデータを、SARを用いた計測を行って計測データを生成する機器から、直接受け取ってもよい。
データ取得部110は、さらに、SARによる計測時の、電磁波の入射方向の情報を受け取る。電磁波の入射方向の情報は、具体的には、例えば、方位角(基準の方位(例えば北)との間の角度)と伏角(水平方向との間の角度)とを表す情報である。データ取得部110は、電磁波の入射方向の情報を、SAR画像のメタデータの一つとして取得してもよい。データ取得部110は、電磁波の入射方向の情報を、SAR画像のデータとは別に外部から入力された情報から取得してもよい。
===参照ブロック設定部111===
参照ブロック設定部111は、SAR画像から参照ブロックを設定する。参照ブロックは、SAR画像中の小領域である。参照ブロックの大きさおよび形は、特定の大きさおよび形に限られない。大きさおよび形は、入力される指示に基づいて決定されてもよい。大きさおよび形は、全ての参照ブロックの間で均一でもよいし、参照ブロックごとに異なっていてもよい。
参照ブロック設定部111は、SAR画像中の任意の小領域を参照ブロックとして設定し得る。一例として、参照ブロック設定部111は、SAR画像中の任意の画素を注目画素として選択し、その注目画素を中心とする矩形を、参照ブロックとして設定してもよい。
参照ブロック設定部111は、複数の参照ブロックを設定し得る。参照ブロック設定部111は、参照ブロックを一定の間隔をおいて抽出するように設計されてもよいし、ランダムに選択した複数の注目画素のそれぞれを中心とする矩形を参照ブロックとして設定するように設計されてもよい。
===方向推定部112===
方向推定部112は、データ取得部110から受け取った電磁波の入射方向の情報に基づき、レイオーバの方向を推定する。
方向推定部112の動作の詳細を、図2を用いて説明する。
レイオーバとは、SAR画像において像が重なることである。レイオーバは、特に、ビルや塔等の、地表からそびえる構造物が計測された場合に発生しやすい。
レイオーバが発生するしくみを、図2を参照しながら詳述する。図2では、SARによる計測を行う計測装置Sと、計測される範囲に存在する構造物Mが示されている。計測装置Sは、例えば、レーダを搭載する、人工衛星、航空機、ヘリコプター、またはその他の飛翔体等である。計測装置Sは、上空を移動しながら、レーダにより電磁波を発し、反射された電磁波を受信する。図2において、矢印は、計測装置Sの進行方向、すなわちレーダの進行方向(アジマス方向とも言う)を示す。計測装置Sから発せられた電磁波は、地面、および地上にある構造物Mで後方散乱により反射し、その反射波の一部がレーダに戻って受信される。それにより、計測装置Sの位置と構造物Mにおける電磁波の反射点との間の距離が特定される。
図2において、点Qは地面上の点、点Qは構造物Mの表面上の、地面から離れた点である。計測装置Sと点Qとの距離は、計測装置Sと点Qとの距離に等しいとする。また、点Qと点Qとを結ぶ直線と、レーダの進行方向とは、垂直な関係にある。このような場合、点Qにおける反射波と、点Qにおける反射波とは、計測装置Sにとって区別することができない。すなわち、点Qからの反射波の強度と点Qからの反射波の強度とは、混ざり合って計測される。
このような場合に生成されるSAR画像の模式的な例が、図3に示される。図3において、下方向が、アジマス方向に相当する方向(アジマス方向に並ぶ、高度が等しい地点からの信号が、並ぶ方向)である。また、図3において、右方向が、SAR衛星から入射された電磁波の入射方向に相当する方向(入射方向をSAR画像に射影した場合の、射影後の入射方向)である。SAR画像は、レーダにより受信された反射波の強度と、その反射波が発せられた地点とレーダとの間の距離と、に基づいて、生成される。レーダの進行方向の分解能は十分である(すなわち、アジマス方向に並ぶ異なる2地点からの信号が、異なる2地点からの信号として区別されることが、十分な精度で可能である)とする。しかし、上述の通り、レーダの位置を含みアジマス方向に対して垂直な平面上にある、レーダからの距離が等しい2以上の地点からの反射波は、区別されない。点Pは、点Qからの反射波の強度を反映している点であるが、この点Pにおいて示される強度には、点Qからの反射波の強度も反映されている。このように、2以上の地点からの反射波の強度がSAR画像において一点で重なり合う現象が、レイオーバである。図3において、点Pを含む白い領域が、レイオーバが生じている領域である。
なお、図3において黒く塗られている領域は、構造物Mによってレーダに対して陰になった領域を表す。この領域はレーダシャドウとも呼ばれる。
なお、SAR画像においてスペックルが生じた場合、レーダシャドウであるべき領域にも信号が含まれる場合がある。図4は、スペックルが生じたSAR画像の模式的な例を示す図である。
図2および図3を用いて説明したように、レイオーバは、レイオーバを生じさせる構造物に対し、SAR画像において電磁波の入射方向に相当する方向の逆方向に、生じる。つまり、電磁波の入射方向に相当する方向の逆方向が、レイオーバの方向である。
以上の見地に従うと、方向推定部112は、電磁波の入射方向に相当する方向の逆方向を、レイオーバの方向として推定するように構成されればよい。
以下、レイオーバの方向を「レイオーバ方向」とも表記する。
===探索範囲決定部113===
探索範囲決定部113は、方向推定部112により推定されたレイオーバ方向に基づいて、後述の類似ブロック抽出部114が類似ブロックを探索する範囲である、探索範囲を決定する。なお、参照ブロックが複数設定された場合、探索範囲決定部113は、探索範囲を、参照ブロックの各々について決定する。
探索範囲決定部113は、例えば、参照ブロックを含み、レイオーバ方向の長さがレイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、探索範囲として決定する。
図5は、探索範囲決定部113により決定される探索範囲の例を示す図である。破線で描かれた矩形が、決定される探索範囲を示している。探索範囲の中にある白塗りの矩形は参照ブロックを示している。
図5に例示される探索範囲の形状は、レイオーバ方向に平行な二辺と、レイオーバ方向に垂直な二辺とを持つ、参照ブロックを含む矩形である。レイオーバ方向に平行な二辺は、レイオーバ方向に垂直な二辺よりも長い。
探索範囲決定部113により決定される探索範囲の形状は、矩形である必要はない。探索範囲の形状は、任意の多角形、円、楕円その他の閉曲線でもよい。ただし、探索範囲の形状は、レイオーバ方向の長さがレイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い形である。
なお、図6は、既に提案されている探索範囲を例示する図である。図6において破線で示される探索範囲は、参照ブロックを中心とした正方形により規定される範囲である。発明者らの知見によれば、このような探索範囲での探索は、効率が良くないと考えられる。その理由は効果の説明において詳述する。
===類似ブロック抽出部114===
類似ブロック抽出部114は、参照ブロックに類似した類似ブロックを探索範囲決定部113より決定された探索範囲内から探索し、類似ブロックを抽出する。
類似ブロックは、画素値(すなわち信号強度)の分布が、参照ブロックにおける分布に類似するブロックである。「類似する」とは、類似性を評価するアルゴリズムによって類似すると判定されることである。本発明において、類似性を評価するアルゴリズムは限定されない。類似性を評価する方法の例は、非特許文献1(第3章、“A. Block Similarity Measure”)に説明されている。
例えば、類似ブロック抽出部114は、2つのブロックに対し、両ブロック内の同じ位置に相当する画素値の差異の大きさを表す値を用いた計算式によって、2つのブロックの類似性を表す評価値を算出してもよい。そして、類似ブロック抽出部114は、類似性を表す評価値が所定の条件を満たす(例えば、評価値が閾値以下である)場合に、2つのブロックが類似すると判定すればよい。
類似ブロック抽出部114は、探索範囲決定部113より決定された探索範囲内をスキャンすることにより、探索範囲内に存在する類似ブロックをすべて抽出してもよい。あるいは、類似ブロック抽出部114は、探索範囲内においてブロックとして抽出可能な領域を無作為に抽出し、抽出した領域(ブロック)が参照ブロックに類似するかを判定する、という処理を、規定の回数繰り返してもよい。探索方法は上記の方法に限定されないが、少なくとも、類似ブロック抽出部114は、探索範囲決定部113より決定された探索範囲内のブロックのいずれもが、類似ブロックであるか判定される可能性を有するような、アルゴリズムを用いる。
===フィルタリング処理部115===
フィルタリング処理部115は、参照ブロック設定部111により抽出された参照ブロックと、類似ブロック抽出部114により抽出された類似ブロックとを用いて、SAR画像に対するフィルタリング処理を行う。参照ブロックと類似ブロックとを用いたフィルタリング処理は、非特許文献1に記載されているように既知事項である。ただし、フィルタリング処理の内容は非特許文献1に記載の方法に限定されない。以下では、フィルタリング処理の一例の概要を説明する。
フィルタリング処理部115は、まず、参照ブロックと類似ブロックとから、ノイズがない状態のブロックの信号強度分布を推測する。推測は、ノイズがなければ参照ブロックおよび類似ブロックのグループはいずれも同一の信号強度分布を示すはずである、という考え方に基づく。なお、このような考え方に基づく処理については、非特許文献2にも記載されている。
フィルタリング処理部115は、全ての、参照ブロックと類似ブロックとのグループに対して、同様に、ノイズがない状態のブロックの信号強度分布を推測する。これにより、SAR画像中の各画素は、その画素を含むグループの各々に関する推測から、それぞれ真の信号強度の推測値が与えられる。
そして、フィルタリング処理部115は、上記の推測された情報を集積(aggregate)し、SAR画像中の各画素の補正値(補正後の画素値)を決定する。例えば、フィルタリング処理部115は、各画素につき、当該画素に与えられた推測値の重み付き平均値を、補正後の画素値として決定する。
フィルタリング処理部115は、各画素の画素値を補正値に置き換えることにより、SAR画像のデータを生成する。以上がフィルタリング処理の一例の概要である。
===出力部116===
出力部116は、フィルタリング処理が行われた後のSAR画像のデータを出力する。
出力部116による出力の出力先の例には、表示装置、記憶装置、および通信ネットワークが含まれる。上記表示装置および記憶装置は、レーダ画像処理装置11の外部のデバイスであってもよいし、レーダ画像処理装置11に含まれる構成要素であってもよい。なお、出力部116は、出力するデータの形式を、出力先の装置が解釈可能な形式に加工してから、データを出力してもよい。加工された後のデータも、フィルタリング処理が行われた後のSAR画像のデータの、1つである。
<動作>
以下、レーダ画像処理装置11の処理の流れを、図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、各処理は、各処理がプログラムを実行するプロセッサによって実行される場合においては、プログラムの中の命令の順序に従って実行されればよい。各処理が別個のデバイスによって実行される場合においては、処理を完了したデバイスが次の処理を実行するデバイスに通知を行うことで、次の処理が実行されればよい。なお、処理を行う各部は、めいめいの処理に必要なデータを、そのデータを生成した部から受け取るか、レーダ画像処理装置11の記憶領域から読み出せばよい。
まず、データ取得部110が、SAR画像のデータと電磁波の入射方向の情報とを取得する(ステップS11)。
参照ブロック設定部111は、SAR画像における参照ブロックを設定する(ステップS12)。参照ブロック設定部111は、複数の参照ブロックを設定してよい。
方向推定部112は、電磁波の入射方向に基づき、レイオーバの方向を推定する(ステップS13)。
次に、探索範囲決定部113が、抽出された参照ブロックの各々について、その参照ブロックを含む探索範囲を、参照ブロックの位置とレイオーバ方向とに基づいて決定する(ステップS14)。
探索範囲が決定されたら、類似ブロック抽出部114が、決定された探索範囲を探索し、対象の参照ブロックに類似する類似ブロックを抽出する(ステップS15)。
各々の参照ブロックについてステップS15までの処理が完了したら、フィルタリング処理部115が、参照ブロックと類似ブロックとを用いてSAR画像に対するフィルタリング処理を実行する(ステップS16)。これにより、スペックルが低減されたSAR画像が生成される。
そして、出力部116が、フィルタリング処理後のSAR画像のデータを出力する(ステップS17)。
なお、上述の各処理の順番は、本発明の思想を逸脱しない限りにおいて変更可能である。例えば、ステップS12の処理とステップS13の処理とは逆順に行われてもよいし、並行して行われてもよい。
<効果>
第1の実施形態に係るレーダ画像処理装置11によれば、効率良く類似ブロックを探索することができる。その理由は、探索範囲決定部113により決定される探索範囲が、レイオーバ方向の長さがレイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲であるからである。類似ブロック抽出部114は、いわば、レイオーバ方向を優先的に探索する。
特に、ビルおよびそれに類する構造物を計測した結果のSAR画像においては、参照ブロックが、レイオーバが発生している領域に含まれる場合、その参照ブロックの類似ブロックは、参照ブロックから見てレイオーバ方向(またはその逆方向)に存在しやすい。その理由は次の通りである。ビルのような構造物は、実際の空間において、形状および材質が類似した複数個の類似部分を、鉛直方向に有していることが多い(例:5階の窓と6階の窓、等)。その類似部分は、SAR画像において、類似した信号強度分布を与えるはずである。実際の空間において鉛直方向に並ぶ(すなわち、高度のみが異なる)反射点からの信号は、SAR画像においてはレイオーバ方向に並ぶので、類似した信号強度分布は、レイオーバ方向に並んでいることが期待される。
したがって、上記のような探索範囲を探索することにより、類似ブロック抽出部114は、より類似ブロックを検出しやすい。結果として、類似ブロック抽出部114は、既知の探索範囲に基づく探索に比べ、多くの類似ブロックを検出できる。すなわち、効率良く類似ブロックが検出されるので、フィルタリング処理の性能が向上する。あるいは、検出する類似ブロックの数の目標が決まっている実施態様においては、目標の数を検出するまでの計算量が抑えられる。
すなわち、レーダ画像処理装置11によれば、計算コストに対するフィルタリング処理の性能が向上する。
[変形例1]
探索範囲決定部113による探索範囲の決定方法が異なる、第1の実施形態の変形例を以下で説明する。
(1)
一つの変形例では、探索範囲決定部113は、対象の参照ブロックが、レイオーバが発生している領域に重ならない場合、既定の範囲を探索範囲として決定してもよい。逆に言えば、探索範囲決定部113は、対象の参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重なる場合に限り、レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定してもよい。
また、探索範囲決定部113は、レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定する場合に、レイオーバが発生している領域のレイオーバ方向の範囲にも基づいて、探索範囲を決定してもよい。
図8は、本変形例に係るレーダ画像処理装置の例であるレーダ画像処理装置12のブロック図である。レーダ画像処理装置12は、第1の実施形態のレーダ画像処理装置11の構成要素と同じ構成要素に加え、判定部117と、範囲推定部118と、を備える。
第1の実施形態のレーダ画像処理装置11の構成要素と同じ名称の構成要素の機能は、特に記載のない限り、その対応する構成要素の機能と同じと解されてよい。
===判定部117===
判定部117は、対象の参照ブロックが、レイオーバが発生している領域に重なるかを判定する。2つの領域が重なるとは、2つの領域が共通の画素を少なくとも1つ含んでいることである。
判定部117による判定には、例えば、SAR画像に写る構造物の、実際の空間における形状および位置を三次元座標のもとで表す情報(以下、「構造物情報」とも表記する)が用いられる。構造物情報は、例えば、数値表層モデル(DSM:Digital Surface Model)である。構造物情報における座標と、SAR画像における座標とは、SARによる計測時の計測条件の情報に基づけば、互いに対応させることが可能である。ただし、SAR画像においてレイオーバが発生している領域内の一点は、構造物情報において複数の点に対応する。
なお、データ取得部110が、SAR画像に写る構造物の構造物情報を取得すればよい。
判定部117は、参照ブロックに含まれる点が、構造物情報において複数の点に対応するかを判定すればよい。
判定の方法の概念を、図9を参照しながら説明する。図9は、構造物情報により表される三次元構造を、アジマス方向に垂直な平面により切り出した断面図である。線MLは、構造物情報により表される三次元構造の表面の断面線である。線GLは、SAR画像の基準面(すなわち、SAR画像を生成するための座標系の基準面)の断面線である。点Sは、レーダの位置を示す点である。
例えば、SAR画像に含まれるある2つの点(点pおよび点pとする)が、それぞれ図9においては白い円で示される点Pおよび点Pに相当するとする。SAR画像において点pの画素が示す信号強度には、点Sと点Pとの間の距離(距離Rとする)と同じ距離にある、線ML上の点(すなわち、図9における点Q)からの反射波の強度が反映される。点Sを中心とする半径Rの円弧は、点Q以外では線MLに交差しないので、点Qからの反射波の強度のみが、点pの画素が示す輝度値に反映されると考えられる。すなわち、点Pはレイオーバが発生する領域に含まれない。一方、SAR画像において点pの画素が示す信号強度には、点Sと点Pとの間の距離(距離R2とする)と同じ距離にある、線ML上の点からの反射波の強度が反映される。点Sを中心とする半径R2の円弧は、点Qおよび点Qにおいて交差するので、点Qおよび点Qからの反射波の強度が、点pの画素が示す輝度値に反映されると考えられる。すなわち、点pはレイオーバが発生する領域に含まれる。ちなみに、図9における点Qは、電波が当たらない点であるので、考慮されない。
判定部117は、上記の考え方に則り、或る対象点がレイオーバが発生している領域に含まれるか、という判定(以下、「含み判定」と表記)を、その対象点と点Sとの距離を半径とする円弧が線MLと交差する数が2つ以上あるか否かに基づき、行えばよい。そして、判定部117は、参照ブロック内に、レイオーバが発生している領域に含まれる点が存在する場合に、参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重なると判定すればよい。なお、判定部117は、参照ブロックに含まれるすべての点について上記含み判定を行ってもよいし、参照ブロックに含まれる一点(中心点等)または複数の点(無作為に抽出された点、または各頂点等)について上記含み判定を行ってもよい。
なお、レーダが構造物から十分に遠い場合、線GL上の点と点Sとの距離を半径とする円弧は、直線に近似できる。そのような場合、円弧が線MLと交差する数は、その近似された直線が線MLと交差する数である。その近似された直線は、点Sからの電波の入射方向に垂直な直線である。言い換えれば、近似された直線は、線GLと、入射角θ(鉛直線と入射方向とがなす角)の角度で交わる。このことから、判定部117は、含み判定を、線GL上の対象点を通り、線GLとのなす角が入射角であるような直線(ただし、線MLとの交点が該対象点よりも点Sに近くならない方の直線)が線MLと交差する数に基づき、行ってもよい(図10)。なお、入射角は、データ取得部110が取得し得る入射方向の情報から求められる。
判定の方法は上記の方法に限られない。例えば、SAR画像においてレイオーバが発生している領域がわかっている場合は、判定部117は、対象の参照ブロックと、レイオーバが発生している領域とを参照し、両者が共通の画素を含んでいるかを判定するだけでよい。
以下、参照ブロックとの重なりを含む、レイオーバが発生している領域を、「レイオーバ領域」と表記する。なお、以下の説明において想定される「レイオーバ領域」は、単一の構造物に由来するレイオーバの領域である。
範囲推定部118は、レイオーバ領域のレイオーバ方向の範囲を推定する。レイオーバ領域のレイオーバ方向の範囲(以下、「レイオーバ範囲」とも表記する)は、参照ブロックからみてレイオーバ方向におけるレイオーバ領域の端点から、参照ブロックからみてレイオーバ方向の反対方向におけるレイオーバ領域の端点までの、範囲である。
言い換えれば、レイオーバ範囲は、アジマス方向の座標値が参照ブロック内の点と同じである点であり、レイオーバ領域の信号に寄与している点のうち、レーダに最も近い点に相当する点(「最近点」とする)から、レーダから最も遠い点(「最遠点」とする)に相当する点までの、範囲である。ただし、上記「参照ブロック内の点」とは、参照ブロック内の全ての点という意味でもよいし、参照ブロック内の特定の一点(例えば中心点)という意味でもよい。
レイオーバ範囲の端点、すなわち上記最近点および最遠点を、特定する方法の例の概略を、図11を参照しながら説明する。図11は、構造物情報で表される三次元構造を、参照ブロック内の一点に相当する点Pを含みアジマス方向に垂直な断面で切り取った、断面図である。なお、点Pは、例えば、参照ブロックの中心点に相当する点である。図11において、レイオーバ範囲の信号に寄与する線ML上の点のうち、最も点Sに近い点は、点Qである。点Qからの反射波の強度は、SAR画像においては点Pに相当する位置に反映されるので、点Pに相当するSAR画像中の点が、最近点である。また、図11において、レイオーバ範囲の信号に寄与する線ML上の点のうち、最も点Sから遠い点は、点Qである。点Qからの反射波の強度は、SAR画像においては点Pに相当する位置に反映されるので、点Pに相当するSAR画像中の点が、最遠点である。
点Sが十分に遠いとみなせる場合は、最近点に相当する点および最遠点に相当する点は、それぞれ図12に示される点Pおよび点Pである。範囲推定部118は、線GLとのなす角が入射角θである直線(ただし、線MLとの交点が線GLとの交点よりも点Sに近くならない方の直線)で、レイオーバに寄与した点を通る直線のうち、レーダ側に最も近い直線が線GLと交わる点(点P)に相当する点を、最近点として特定すればよい。また、範囲推定部118は、線GLとのなす角が入射角θである直線で、レイオーバに寄与し得る点を通る直線のうち、レーダ側から最も遠い直線が線GLと交わる点(点P)に相当する点を、最遠点として特定すればよい。
なお、最近点と最遠点を結ぶ線分の長さを、本開示では、「レイオーバ長さ」とも表記する。
範囲推定部118は、推定されたレイオーバ範囲を表す情報として、最近点および最遠点の座標の情報を生成してもよいし、参照ブロックから最近点までの距離および参照ブロックから最遠点までの距離の情報を、生成してもよい。
探索範囲決定部113は、レイオーバ方向とレイオーバ範囲に基づいて、探索範囲を決定する。探索範囲決定部113は、例えば、レイオーバ領域の両端を端とする図形により規定される領域を、探索範囲として決定する。
図13は、本変形例における探索範囲決定部113により決定される探索範囲の例を示す図である。図13において破線で例示される探索範囲は、レイオーバ領域の両端(最近点および最遠点)を端とする矩形である。探索範囲決定部113は、探索範囲をレイオーバ領域の形状に応じて決定する、ともいえる。
本変形例に係るレーダ画像処理装置12による処理の流れを、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、データ取得部110が、SAR画像のデータと、電磁波の入射方向の情報と、SAR画像に写る構造物の構造物情報と、を取得する(ステップS21)。次に、ステップS12およびステップS13の処理と同様、参照ブロック設定部111が、参照ブロックを設定し(ステップS22)、方向推定部112が、レイオーバの方向を推定する(ステップS23)。
そして、レーダ画像処理装置12は、各々の参照ブロックについて、以下のステップS24からステップS29の処理を行う。
まず、ステップS24において、判定部117が、対象の参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重なるかを判定する。
対象の参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重なる場合(ステップS25においてYES)、範囲推定部118が、参照ブロックに重なるレイオーバが発生している領域(レイオーバ領域)の、レイオーバ方向の範囲を特定する(ステップS26)。そして、探索範囲決定部113が、参照ブロックの位置とレイオーバ領域のレイオーバ方向の範囲とに基づいて探索範囲を決定する(ステップS27)。
対象の参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重ならない場合(ステップS25においてNO)、探索範囲決定部113は、参照ブロックの位置に基づく規定の範囲を探索範囲として決定する(ステップS28)。
探索範囲が決定されたら、類似ブロック抽出部114が類似ブロックを抽出する(ステップS29)。
ステップS29までの処理が各々の参照ブロックについて行われたら、処理はステップS30に移る。ステップS30では、フィルタリング処理部115が、ステップS16の処理と同様、フィルタリング処理を行う。
そして、出力部116が、フィルタリング処理後のSAR画像のデータを出力する(ステップS31)。
なお、上述の各処理の順番は、本発明の思想を逸脱しない限りにおいて変更可能である。例えば、ステップS21の処理の一部である、構造物情報の取得は、ステップS23の後に行われてもよい。
本変形例によれば、より効率的に、類似ブロックを探索することができる。その理由は、探索範囲決定部113が、参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重なる場合に、レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定するからである。さらに、探索範囲決定部113が、類似ブロックが存在しやすい、レイオーバが発生している領域の範囲に基づいて、探索範囲を決定するからである。
(2)
一つの変形例では、探索範囲決定部113は、参照ブロックと重なるレイオーバに寄与する構造物と同種の(後述)構造物によりレイオーバが発生している領域も、探索範囲の一部として決定してもよい。
図15は、本変形例に係るレーダ画像処理装置の例であるレーダ画像処理装置13のブロック図である。レーダ画像処理装置13は、第1の実施形態のレーダ画像処理装置11の構成要素と同じ構成要素に加え、判定部117と、範囲推定部118と、マップ生成部119と、第二領域推定部120と、を備える。
既に説明されたレーダ画像処理装置11またはレーダ画像処理装置12の構成要素と同じ名称の構成要素の機能は、特に記載のない限り、その対応する構成要素の機能と同じと解されてよい。
===マップ生成部119===
マップ生成部119は、対象のSAR画像の座標系と同じ二次元座標系における、構造物の種類の分布を示すマップを生成する。上記のようなマップは、SAR画像における、種類が同じ構造物によりレイオーバが発生している領域を示すマップといえる。以下、マップ生成部119により生成されるマップを「同種マップ」とも表記する。
本開示において、2つの構造物の種類が同じであるとは、2つの構造物が、一部または全体において似通った反射特性を示す構造物であることと同義である。2つの構造物の種類が同じである場合の例としては、2つの構造物が同じ物質で構成される場合、および、2つの構造物が同じ構造を有する場合、等が挙げられる。2つの構造物の種類が同じであることは、2つの構造物が同種であると表現されてもよい。2つの構造物が同種であれば、その2つの構造物の一方からの反射波が反映された参照ブロックの類似ブロックが、もう一方からの反射波が反映される領域から抽出されやすいと考えられる。
レーダ画像処理装置13は、同種の構造物を特定するため、SAR画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す、構造物情報を、データ取得部110により取得する。マップ生成部119は、その構造物情報を用いて、同種マップを生成すればよい。具体的には、マップ生成部119は、構造物情報により表される三次元構造(種類の情報も付与されている)を、SAR画像の基準面に投影することにより、同種マップを生成し得る。ただし、投影において、マップ生成部119は、入射波が当たらない領域を投影しない。
図16は、同種の2つの建物が写るSAR画像について生成される同種マップの例である。斜線で示される領域が、同種の建物からの信号がSAR画像において反映される領域を表す。ただし、同種マップは必ずしも画像として生成されなくてもよい。同種マップは、同種の建物からの信号がSAR画像において反映される領域を示すデータであればよい。
===第二領域推定部120===
第二領域推定部120は、参照ブロックと重なるレイオーバをもたらす構造物と同種の別の構造物によりレイオーバが発生している領域を推定する。以下、第二領域推定部120により推定される領域を第二領域とも表記する。
第二領域推定部120は、第二領域を、マップ生成部119により生成された同種マップから推定し得る。具体的には、第二領域推定部120は、同種マップにおいて、参照ブロックに重なる領域と同種である領域として示される領域を、特定すればよい。
===探索範囲決定部113===
本変形例の探索範囲決定部113は、参照ブロックがレイオーバが発生している領域に重なる場合、その領域(すなわちレイオーバ領域)の形状に応じた領域と、第二領域の形状に応じた領域とを、探索範囲として決定する。
図17は、探索範囲の例を示す図である。図17において、破線で囲まれる2つの領域が、探索範囲である。探索範囲決定部113は、レイオーバ領域の形状に応じた探索範囲としては、レイオーバ領域のレイオーバ方向の範囲に基づいた領域を決定すればよい。探索範囲決定部113は、第二領域の形状に応じた探索範囲としては、第二領域の輪郭に沿って第二領域を囲う領域を決定すればよい。
探索範囲決定部113は、同種の構造物において類似する部分が特定できる場合は、参照ブロックを含む探索範囲に相当する部分に類似する、同種の構造物における部分に相当する領域を、第二領域の形状に応じた探索範囲として決定してもよい。図18は、類似する2つの部分に相当する2つの領域を探索範囲として決定する場合の、探索範囲の例を示す図である。図18において、探索範囲は、2つの黒い破線によって示されている。なお、同種の構造物において類似する部分を探索範囲決定部113が特定するために、データ取得部110が、類似する部分構造の位置情報を示すより詳細な三次元情報を取得してもよい。そして、マップ生成部119が、類似する部分構造のSAR画像における配置を示すより詳細な同種マップを生成してもよい。
本変形例に係るレーダ画像処理装置13による処理の流れを、図19のフローチャートを参照しながら説明する。レーダ画像処理装置13による処理は、レーダ画像処理装置12による処理(図14)と概ね同様である。レーダ画像処理装置13による処理では、ステップS212、ステップS262の処理が含まれ、ステップS27の処理の代わりにステップS272の処理が行われる。
ステップS212の処理は、ステップS21の後に行われる。ステップS212では、マップ生成部119が、構造物情報に基づいて、SAR画像の範囲と同じ範囲の同種マップを生成する。なお、ステップS212の処理は、ステップS22の処理以降に行われてもよい。
ステップS262の処理は、ステップS25の判定がYESであった場合に行われる。ステップS262では、第二領域推定部120が、第二領域を推定する。
ステップS272では、探索範囲決定部113が、レイオーバ領域の形状に応じた領域と、推定された第二領域の形状に応じた領域とを、探索範囲として決定する。
以上のような構成により、類似ブロック抽出部114は、第二領域の形状に応じた領域を探索するようになる。第二領域は、参照ブロックに重なるレイオーバに寄与する構造物と同種の構造物によりレイオーバが発生している領域であるから、類似ブロックが存在している蓋然性が高い。したがって、類似ブロック抽出部114は、効率良く類似ブロックを抽出することができる。
レーダ画像処理装置13による動作の変形例を説明する。探索範囲決定部113は、類似ブロック抽出部114が類似ブロックを抽出する処理を行っている途中で、探索範囲を決定し直してもよい。
例えば、探索範囲決定部113は、ステップS272の処理により、図17において破線で示される領域を、暫定的な探索範囲として決定する。その後、ステップS29において、類似ブロック抽出部114が第二領域において類似ブロックを抽出した場合、探索範囲決定部113は、その類似ブロックの位置とレイオーバ方向とに基づいて、第二領域における探索範囲を再設定してもよい。例えば、探索範囲決定部113は、抽出された類似ブロックを含み、レイオーバ方向の長さがレイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、第二領域における探索範囲として再決定してもよい。類似ブロック抽出部114は、探索範囲が決定し直されてからは、決定し直された探索範囲を探索する。
このような構成によれば、類似ブロック抽出部114が、第二領域においてより類似ブロックが抽出されやすい領域を探索するようになる。
[変形例2]
レーダ画像処理装置11〜13において、2つ目以降の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲は、1つ目の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲の情報を用いて決定されてもよい。
例えば、探索範囲決定部113は、1つ目の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲と合同な図形により規定される範囲を、2つ目以降の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定してもよい。
特に、ある参照ブロック(第2の参照ブロック)が、第1の参照ブロックに重なるレイオーバ領域に重なる場合、レイオーバ長さは、第1の参照ブロックについて導出されたレイオーバ長さに一致する蓋然性が高い。探索範囲決定部113は、レイオーバ方向の長さが第1の参照ブロックについて導出されたレイオーバ長さであるような領域の範囲を、第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定してもよい。
また、第1の参照ブロックについて第二領域が推定されていた場合、第1の参照ブロックに重なるレイオーバ領域に重なる第2の参照ブロックについて改めて第二領域が推定される必要はない。第2の参照ブロックに係る第二領域は、第1の参照ブロックに係る第二領域であるからである。探索範囲決定部113は、第2の参照ブロックに係る第二領域における探索範囲として、第1の参照ブロックに対して設定された(第二領域における)探索範囲を、採用してもよい。あるいは、探索範囲決定部113は、第1の参照ブロックと第2の参照ブロックとの位置関係に基づき、第1の参照ブロックに対して設定された(第二領域における)探索範囲をずらした位置の領域を、第2の参照ブロックに係る第二領域における探索範囲として決定してもよい。
このような構成によれば、探索範囲の決定に係る計算の量が削減できる。
<<第2の実施形態>>
本発明の一実施形態に係るレーダ画像処理装置10について説明する。
図20は、レーダ画像処理装置10の構成を示すブロック図である。レーダ画像処理装置10は、探索範囲決定部101と、抽出部102と、フィルタリング処理部103と、を備える。
抽出部102は、イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックに類似する、類似ブロックを抽出する。抽出部102は、探索範囲決定部101により決定される探索範囲内を探索することにより、探索範囲に含まれる類似ブロックを抽出する。上記各実施形態の類似ブロック抽出部114は、抽出部102の一例に相当する。
探索範囲決定部101は、抽出部102が類似ブロックを探索する範囲である探索範囲を決定する。探索範囲決定部101は、参照ブロックと、レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する。レイオーバ方向は、イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定され得る。上記各実施形態の探索範囲決定部113は、探索範囲決定部101の一例に相当する。
フィルタリング処理部103は、参照ブロックと、抽出部102により抽出された類似ブロックとを用いて、レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行う。上記各実施形態のフィルタリング処理部115は、フィルタリング処理部103の一例に相当する。
レーダ画像処理装置10による処理の流れの一例を、図21を参照しながら説明する。まず、探索範囲決定部101が、参照ブロックとレイオーバ方向とに基づいて、探索範囲を決定する(ステップS101)。次に、抽出部102が、決定された探索範囲に含まれる類似ブロックを、探索範囲内を探索することにより抽出する(ステップS102)。そして、フィルタリング処理部103が、参照ブロックと抽出された類似ブロックとを用いて、フィルタリング処理を行う(ステップS103)。
レーダ画像処理装置10によれば、類似ブロックを効率よく抽出され、スペックル低減処理の性能が向上し、または計算コストが低減する。その理由は、探索範囲決定部101がレイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定することで、類似ブロックがより見つかりやすい範囲を抽出部102が探索することが、可能となるからである。
<実施形態の各部を実現するハードウェアの構成>
以上で説明された本発明の各実施形態において、各装置の各構成要素を示すブロックは、機能単位で示されている。しかし、構成要素を示すブロックは、各構成要素が別個のモジュールにより構成されることを必ずしも意味していない。
各構成要素の処理は、たとえば、コンピュータシステムが、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体により記憶された、その処理をコンピュータシステムに実行させるプログラムを、読み出し、実行することによって、実現されてもよい。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、ならびに、コンピュータシステムに内蔵されるROM(Read Only Memory)およびハードディスク等の記憶装置である。「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、コンピュータシステム内部の揮発性メモリのようにプログラムを一時的に保持可能なもの、および、ネットワークや電話回線等の通信回線のように、プログラムを伝送するものも含む。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
「コンピュータシステム」とは、一例として、図22に示されるようなコンピュータ900を含むシステムである。コンピュータ900は、以下のような構成を含む。
・1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)901
・ROM902
・RAM(Random Access Memory)903
・RAM903へロードされるプログラム904Aおよび記憶情報904B
・プログラム904Aおよび記憶情報904Bを格納する記憶装置905
・記憶媒体906の読み書きを行うドライブ装置907
・通信ネットワーク909と接続する通信インタフェース908
・データの入出力を行う入出力インタフェース910
・各構成要素を接続するバス911
たとえば、各実施形態における各装置の各構成要素は、その構成要素の機能を実現するプログラム904AをCPU901がRAM903にロードして実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム904Aは、例えば、予め、記憶装置905やROM902に格納される。そして、必要に応じてCPU901がプログラム904Aを読み出す。記憶装置905は、たとえば、ハードディスクである。プログラム904Aは、通信ネットワーク909を介してCPU901に供給されてもよいし、予め記憶媒体906に格納されており、ドライブ装置907に読み出され、CPU901に供給されてもよい。なお、記憶媒体906は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、および不揮発性半導体メモリ等の、可搬媒体である。
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個のコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータ900とプログラムとの可能な組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置の各構成要素の一部または全部は、その他の汎用または専用の回路、コンピュータ等やこれらの組み合わせによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
各装置の各構成要素の一部または全部が複数のコンピュータや回路等により実現される場合には、複数のコンピュータや回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、コンピュータや回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
<<付記>>
[付記1]
イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定手段と、
前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出手段と、
前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行うフィルタリング処理手段と、
を備えるレーダ画像処理装置。
[付記2]
前記探索範囲決定手段は、前記レイオーバ方向の長さが前記レイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、前記探索範囲として決定する、
付記1に記載のレーダ画像処理装置。
[付記3]
前記レーダ画像においてレイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なるかを判定する判定手段を備え、
前記探索範囲決定手段は、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なる場合に、前記レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定し、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重ならない場合には、別の決定方法によって探索範囲を決定する、
付記1または2に記載のレーダ画像処理装置。
[付記4]
単一の構造物に由来し、前記参照ブロックとの重なりを含むレイオーバの領域である、第1レイオーバ領域の、前記レイオーバ方向の範囲を推定する、範囲推定手段をさらに備え、
前記探索範囲決定手段は、前記第1レイオーバ領域の前記レイオーバ方向の範囲に基づいて前記探索範囲を決定する、
付記3に記載のレーダ画像処理装置。
[付記5]
前記レーダ画像における、前記単一の構造物と同じ種類の別の構造物に由来する前記レイオーバの領域である、第2レイオーバ領域を、前記レーダ画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す情報に基づいて推定する第二領域推定手段をさらに備え、
前記探索範囲決定手段は、前記第2レイオーバ領域の少なくとも一部を含む領域を、前記探索範囲の一部として決定する、
付記4に記載のレーダ画像処理装置。
[付記6]
前記探索範囲決定手段は、前記抽出手段によって前記第2レイオーバ領域において類似ブロックが抽出された場合、当該類似ブロックの位置と前記レイオーバ方向とに基づいて、前記第2レイオーバ領域における前記探索範囲を再決定する、
付記5に記載のレーダ画像処理装置。
[付記7]
前記探索範囲決定手段は、前記参照ブロックとは別の第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲を決定する場合において、当該第2の参照ブロックが前記第1レイオーバ領域に重なるとき、前記参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定された探索範囲の情報を用いて、探索範囲を決定する、
付記4から6のいずれか一つに記載のレーダ画像処理装置。
[付記8]
イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定し、
前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出し、
前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行う、
レーダ画像処理方法。
[付記9]
前記レイオーバ方向の長さが前記レイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、前記探索範囲として決定する、
付記8に記載のレーダ画像処理方法。
[付記10]
前記レーダ画像においてレイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なるかを判定し、
前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なる場合に、前記レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定し、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重ならない場合には、別の決定方法によって探索範囲を決定する、
付記8または9に記載のレーダ画像処理方法。
[付記11]
単一の構造物に由来し、前記参照ブロックとの重なりを含むレイオーバの領域である、第1レイオーバ領域の、前記レイオーバ方向の範囲を推定し、
前記第1レイオーバ領域の前記レイオーバ方向の範囲に基づいて前記探索範囲を決定する、
付記10に記載のレーダ画像処理方法。
[付記12]
前記レーダ画像における、前記単一の構造物と同じ種類の別の構造物に由来する前記レイオーバの領域である、第2レイオーバ領域を、前記レーダ画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す情報に基づいて推定し、
前記第2レイオーバ領域の少なくとも一部を含む領域を、前記探索範囲の一部として決定する、
付記11に記載のレーダ画像処理方法。
[付記13]
前記第2レイオーバ領域において類似ブロックが抽出された場合、当該類似ブロックの位置と前記レイオーバ方向とに基づいて、前記第2レイオーバ領域における前記探索範囲を再決定する、
付記12に記載のレーダ画像処理方法。
[付記14]
前記参照ブロックとは別の第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲を決定する場合において、当該第2の参照ブロックが前記第1レイオーバ領域に重なるとき、前記参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定された探索範囲の情報を用いて、探索範囲を決定する、
付記11から13のいずれか一つに記載のレーダ画像処理方法。
[付記15]
イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定処理と、
前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出処理と、
前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理と、
をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
[付記16]
前記探索範囲決定処理は、前記レイオーバ方向の長さが前記レイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、前記探索範囲として決定する、
付記15に記載の記憶媒体。
[付記17]
前記プログラムは、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なるかを判定する判定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
前記探索範囲決定処理は、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なる場合に、前記レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定し、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重ならない場合には、別の決定方法によって探索範囲を決定する、
付記15または16に記載の記憶媒体。
[付記18]
前記プログラムは、単一の構造物に由来し、前記参照ブロックとの重なりを含むレイオーバの領域である、第1レイオーバ領域の、前記レイオーバ方向の範囲を推定する、範囲推定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
前記探索範囲決定処理は、前記第1レイオーバ領域の前記レイオーバ方向の範囲に基づいて前記探索範囲を決定する、
付記17に記載の記憶媒体。
[付記19]
前記プログラムは、前記レーダ画像における、前記単一の構造物と同じ種類の別の構造物に由来する前記レイオーバの領域である、第2レイオーバ領域を、前記レーダ画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す情報に基づいて推定する第二領域推定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
前記探索範囲決定処理は、前記第2レイオーバ領域の少なくとも一部を含む領域を、前記探索範囲の一部として決定する、
付記18に記載の記憶媒体。
[付記20]
前記探索範囲決定処理は、前記抽出処理によって前記第2レイオーバ領域において類似ブロックが抽出された場合、当該類似ブロックの位置と前記レイオーバ方向とに基づいて、前記第2レイオーバ領域における前記探索範囲を再決定する、
付記19に記載の記憶媒体。
[付記21]
前記探索範囲決定処理は、前記参照ブロックとは別の第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲を決定する場合において、当該第2の参照ブロックが前記第1レイオーバ領域に重なるとき、前記参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定された探索範囲の情報を用いて、探索範囲を決定する、
付記18から20のいずれか一つに記載の記憶媒体。
本願発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。以上に説明した実施形態の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2018年3月26日に出願された日本出願特願2018−057972を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10〜13 レーダ画像処理装置
101 探索範囲決定部
102 抽出部
103 フィルタリング処理部
110 データ取得部
111 参照ブロック設定部
112 方向推定部
113 探索範囲決定部
114 類似ブロック抽出部
115 フィルタリング処理部
116 出力部
117 判定部
118 範囲推定部
119 マップ生成部
120 第二領域推定部
900 コンピュータ
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904A プログラム
904B 記憶情報
905 記憶装置
906 記憶媒体
907 ドライブ装置
908 通信インタフェース
909 通信ネットワーク
910 入出力インタフェース
911 バス
本発明によれば、類似ブロック効率よく抽出され、スペックル低減処理の性能が向上し、または計算コストが低減する。
===フィルタリング処理部115===
フィルタリング処理部115は、参照ブロック設定部111により設定された参照ブロックと、類似ブロック抽出部114により抽出された類似ブロックとを用いて、SAR画像に対するフィルタリング処理を行う。参照ブロックと類似ブロックとを用いたフィルタリング処理は、非特許文献1に記載されているように既知事項である。ただし、フィルタリング処理の内容は非特許文献1に記載の方法に限定されない。以下では、フィルタリング処理の一例の概要を説明する。
次に、探索範囲決定部113が、設定された参照ブロックの各々について、その参照ブロックを含む探索範囲を、参照ブロックの位置とレイオーバ方向とに基づいて決定する(ステップS14)。
例えば、SAR画像に含まれるある2つの点(点pおよび点pとする)が、それぞれ図9においては白い円で示される点Pおよび点Pに相当するとする。SAR画像において点pの画素が示す信号強度には、点Sと点Pとの間の距離(距離Rとする)と同じ距離にある、線ML上の点(すなわち、図9における点Q)からの反射波の強度が反映される。点Sを中心とする半径Rの円弧は、点Q以外では線MLに交差しないので、点Qからの反射波の強度のみが、点pの画素が示す輝度値に反映されると考えられる。すなわち、点Pはレイオーバが発生する領域に含まれない。一方、SAR画像において点pの画素が示す信号強度には、点Sと点Pとの間の距離(距離R とする)と同じ距離にある、線ML上の点からの反射波の強度が反映される。点Sを中心とする半径R の円弧は、点Qおよび点Qにおいて交差するので、点Qおよび点Qからの反射波の強度が、点pの画素が示す輝度値に反映されると考えられる。すなわち、点pはレイオーバが発生する領域に含まれる。ちなみに、図9における点Qは、電波が当たらない点であるので、考慮されない。

Claims (21)

  1. イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定手段と、
    前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出手段と、
    前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行うフィルタリング処理手段と、
    を備えるレーダ画像処理装置。
  2. 前記探索範囲決定手段は、前記レイオーバ方向の長さが前記レイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、前記探索範囲として決定する、
    請求項1に記載のレーダ画像処理装置。
  3. 前記レーダ画像においてレイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なるかを判定する判定手段を備え、
    前記探索範囲決定手段は、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なる場合に、前記レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定し、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重ならない場合には、別の決定方法によって探索範囲を決定する、
    請求項1または2に記載のレーダ画像処理装置。
  4. 単一の構造物に由来し、前記参照ブロックとの重なりを含むレイオーバの領域である、第1レイオーバ領域の、前記レイオーバ方向の範囲を推定する、範囲推定手段をさらに備え、
    前記探索範囲決定手段は、前記第1レイオーバ領域の前記レイオーバ方向の範囲に基づいて前記探索範囲を決定する、
    請求項3に記載のレーダ画像処理装置。
  5. 前記レーダ画像における、前記単一の構造物と同じ種類の別の構造物に由来する前記レイオーバの領域である、第2レイオーバ領域を、前記レーダ画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す情報に基づいて推定する第二領域推定手段をさらに備え、
    前記探索範囲決定手段は、前記第2レイオーバ領域の少なくとも一部を含む領域を、前記探索範囲の一部として決定する、
    請求項4に記載のレーダ画像処理装置。
  6. 前記探索範囲決定手段は、前記抽出手段によって前記第2レイオーバ領域において類似ブロックが抽出された場合、当該類似ブロックの位置と前記レイオーバ方向とに基づいて、前記第2レイオーバ領域における前記探索範囲を再決定する、
    請求項5に記載のレーダ画像処理装置。
  7. 前記探索範囲決定手段は、前記参照ブロックとは別の第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲を決定する場合において、当該第2の参照ブロックが前記第1レイオーバ領域に重なるとき、前記参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定された探索範囲の情報を用いて、探索範囲を決定する、
    請求項4から6のいずれか一項に記載のレーダ画像処理装置。
  8. イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定し、
    前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出し、
    前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理を行う、
    レーダ画像処理方法。
  9. 前記レイオーバ方向の長さが前記レイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、前記探索範囲として決定する、
    請求項8に記載のレーダ画像処理方法。
  10. 前記レーダ画像においてレイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なるかを判定し、
    前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なる場合に、前記レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定し、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重ならない場合には、別の決定方法によって探索範囲を決定する、
    請求項8または9に記載のレーダ画像処理方法。
  11. 単一の構造物に由来し、前記参照ブロックとの重なりを含むレイオーバの領域である、第1レイオーバ領域の、前記レイオーバ方向の範囲を推定し、
    前記第1レイオーバ領域の前記レイオーバ方向の範囲に基づいて前記探索範囲を決定する、
    請求項10に記載のレーダ画像処理方法。
  12. 前記レーダ画像における、前記単一の構造物と同じ種類の別の構造物に由来する前記レイオーバの領域である、第2レイオーバ領域を、前記レーダ画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す情報に基づいて推定し、
    前記第2レイオーバ領域の少なくとも一部を含む領域を、前記探索範囲の一部として決定する、
    請求項11に記載のレーダ画像処理方法。
  13. 前記第2レイオーバ領域において類似ブロックが抽出された場合、当該類似ブロックの位置と前記レイオーバ方向とに基づいて、前記第2レイオーバ領域における前記探索範囲を再決定する、
    請求項12に記載のレーダ画像処理方法。
  14. 前記参照ブロックとは別の第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲を決定する場合において、当該第2の参照ブロックが前記第1レイオーバ領域に重なるとき、前記参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定された探索範囲の情報を用いて、探索範囲を決定する、
    請求項11から13のいずれか一項に記載のレーダ画像処理方法。
  15. イメージングレーダによって得られたデータから生成されるレーダ画像内の、注目領域として設定される参照ブロックと、前記イメージングレーダによる観測に用いる電磁波の入射方向から推定される、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している方向であるレイオーバ方向と、に基づいて、探索範囲を決定する探索範囲決定処理と、
    前記探索範囲に含まれる、前記参照ブロックに類似する類似ブロックを、前記探索範囲内を探索することにより抽出する抽出処理と、
    前記参照ブロックと前記抽出された類似ブロックとを用いて、前記レーダ画像に発生するスペックルを低減するフィルタリング処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  16. 前記探索範囲決定処理は、前記レイオーバ方向の長さが前記レイオーバ方向に垂直な方向の長さよりも長い図形により規定される範囲を、前記探索範囲として決定する、
    請求項15に記載の記憶媒体。
  17. 前記プログラムは、前記レーダ画像においてレイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なるかを判定する判定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
    前記探索範囲決定処理は、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重なる場合に、前記レイオーバ方向に基づいて探索範囲を決定し、前記レイオーバが発生している領域に前記参照ブロックが重ならない場合には、別の決定方法によって探索範囲を決定する、
    請求項15または16に記載の記憶媒体。
  18. 前記プログラムは、単一の構造物に由来し、前記参照ブロックとの重なりを含むレイオーバの領域である、第1レイオーバ領域の、前記レイオーバ方向の範囲を推定する、範囲推定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
    前記探索範囲決定処理は、前記第1レイオーバ領域の前記レイオーバ方向の範囲に基づいて前記探索範囲を決定する、
    請求項17に記載の記憶媒体。
  19. 前記プログラムは、前記レーダ画像における、前記単一の構造物と同じ種類の別の構造物に由来する前記レイオーバの領域である、第2レイオーバ領域を、前記レーダ画像に写る構造物の、三次元的な位置および形状ならびに種類を表す情報に基づいて推定する第二領域推定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
    前記探索範囲決定処理は、前記第2レイオーバ領域の少なくとも一部を含む領域を、前記探索範囲の一部として決定する、
    請求項18に記載の記憶媒体。
  20. 前記探索範囲決定処理は、前記抽出処理によって前記第2レイオーバ領域において類似ブロックが抽出された場合、当該類似ブロックの位置と前記レイオーバ方向とに基づいて、前記第2レイオーバ領域における前記探索範囲を再決定する、
    請求項19に記載の記憶媒体。
  21. 前記探索範囲決定処理は、前記参照ブロックとは別の第2の参照ブロックの類似ブロックの探索範囲を決定する場合において、当該第2の参照ブロックが前記第1レイオーバ領域に重なるとき、前記参照ブロックの類似ブロックの探索範囲として決定された探索範囲の情報を用いて、探索範囲を決定する、
    請求項18から20のいずれか一項に記載の記憶媒体。
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