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JPWO2018131453A1 - Ran接続制御方法および基地局 - Google Patents

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Abstract

端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報の一例であるMMEGIに対応付けて、RAN接続設定のためのパラメータ情報を記憶したテーブルを備えた基地局(eNB)は、アタッチリクエスト(又はTAUリクエスト)を端末(UE)から受信し(S1)、端末のサービス利用に関するUE Usage type(例えば端末の移動度、サービス要求品質など))に応じて選択されるべきMMEGIをコアネットワークに要求して取得し(S6)、取得されたMMEGIに基づいて端末と基地局(eNB)とのRAN接続方法を決定し(S8)、上記MMEGIに対応するパラメータ情報を上記テーブルから取得し該パラメータ情報を端末に通知することで、上記決定されたRAN接続方法によって端末とRAN接続するよう制御する(S9〜S12)。

Description

本発明は、RAN接続制御方法および基地局に関する。
近年、ネットワークにおけるサービス品質に関する指標として、ネットワーク上で提供されるサービスについて端末ユーザにより体感される品質を示すQoE(Quality of Experience)が重要視されている。そのため、第5世代(5G(5th Generation))ネットワーク時代において端末ユーザ毎のQoEを高いレベルに維持するためには、ネットワークインフラ上に論理的に生成される仮想ネットワークであるスライスを選択する際にコアネットワークに加え無線アクセス網(Radio Access Network(以下「RAN」と称する))における品質も考慮したエンドツーエンド(end to end:E2E)の品質管理が重要となる。実際にコアネットワークにおいては遅延が発生することは殆ど無いため、端末ユーザ毎のQoEを考慮してRANにおいて発生する遅延を抑える必要がある。
3GPP TS 23.401
現在、非特許文献1にて提案されている規格では、例えば、端末の電源オン時などに端末から基地局へattach要求した場合等に、基地局は、コアネットワーク内のMME(Mobility Management Entity)から通知されるMMEグループ識別情報(MME Group Identifier(以下「MMEGI」と称する))に基づいてスライス選択を行い、サービス要件を満たすコアネットワーク(具体的にはMMEGIに応じて選択されるMME)に上記端末をリダイレクトする処理を行う。
しかし、非特許文献1では、端末と基地局間のRANにおける無線通信接続方法(以下「RAN接続方法」という)を制御する点までは提案されておらず、RANでは、いわゆるベストエフォート手法に基づく接続制御が行われるだけであり、端末ユーザ毎のQoEを考慮したRAN接続方法の制御については改良の余地があった。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、RAN接続方法を適切に制御し、端末ユーザ毎のQoE向上を図ることを目的とする。
本発明の一実施形態に係るRAN接続制御方法は、端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報に対応付けて、前記端末とのRAN接続を設定するためのパラメータ情報を記憶したテーブル、を備える基地局、によって実行されるRAN接続制御方法であって、アタッチリクエスト又は位置登録情報更新リクエストを前記端末から受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記アタッチリクエスト又は前記位置登録情報更新リクエストが受信された場合に、前記端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報を、コアネットワークに要求して取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記スライスを選択するための情報に基づいて前記端末とのRAN接続方法を決定する決定ステップと、前記スライスを選択するための情報に対応する前記パラメータ情報を前記テーブルから取得し該パラメータ情報を前記端末に通知することで、前記決定ステップにより決定された前記RAN接続方法によって前記端末とRAN接続するよう制御する制御ステップと、を備える。
上記の本発明の一実施形態に係るRAN接続制御方法によれば、基地局は、アタッチリクエスト又は位置登録情報更新リクエストを端末から受信した場合に、端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報を、コアネットワークに要求して取得し、取得された上記スライスを選択するための情報に基づいて端末とのRAN接続方法を決定し、そして、上記スライスを選択するための情報に対応するパラメータ情報をテーブルから取得し該パラメータ情報を端末に通知することで、上記決定されたRAN接続方法によって端末とRAN接続するよう制御する。これにより、コアネットワークから取得した上記スライスを選択するための情報に基づいて適切なRAN接続方法を決定するとともに、予め上記スライスを選択するための情報に対応付けて記憶されたパラメータ情報(即ち、端末と基地局とのRAN接続を設定するためのパラメータ情報)とコアネットワークから取得された上記スライスを選択するための情報とを用いて、上記端末にとって適切なパラメータ情報を取得し、該パラメータ情報を端末に通知することで上記適切なRAN接続方法によって端末とRAN接続するよう制御することができる。よって、RAN接続方法を適切に制御し、端末ユーザ毎のQoE向上を図ることができる。なお、上記の「スライスを選択するための情報」としては、上述したMMEGIを用いることができ、さらに、例えば3GPP TR 23.799に提案された次世代ネットワークにおけるDCN(Dedicated Core Network)識別情報(いわゆるDCN-ID)、該DCN-IDに対応付けられるService TypeおよびDNN(Domain Network Name)等を用いることができる。
また、上記のRAN接続制御方法に係る本発明の一実施形態は、基地局に係る発明として捉えることもでき、以下のように記述できる。下記の基地局に係る発明も同様の作用・効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る基地局は、端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報に対応付けて、前記端末とのRAN接続を設定するためのパラメータ情報を記憶したテーブルと、アタッチリクエスト又は位置登録情報更新リクエストを前記端末から受信する受信部と、前記受信部により前記アタッチリクエスト又は前記位置登録情報更新リクエストが受信された場合に、前記端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報を、コアネットワークに要求して取得する取得部と、前記取得部により取得された前記スライスを選択するための情報に基づいて前記端末とのRAN接続方法を決定する決定部と、前記スライスを選択するための情報に対応する前記パラメータ情報を前記テーブルから取得し該パラメータ情報を前記端末に通知することで、前記決定部により決定された前記RAN接続方法によって前記端末とRAN接続するよう制御する制御部と、を備える。
本発明によれば、RAN接続方法を適切に制御し、端末ユーザ毎のQoE向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。 基地局が保持するテーブルのデータ例を示す図である。 各装置のハードウェア構成例を示す図である。 端末からアタッチリクエストが送信された場合の処理例を示すシーケンス図である。 端末から位置登録情報更新(TAU)リクエストが送信された場合の処理例を示すシーケンス図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
[発明の実施形態に係る通信システムおよび各装置の構成の説明]
図1に示すように本発明の一実施形態に係る通信システムは、端末(User Equipment(以下「UE」ともいう))10と、RANにおける基地局に相当するeNodeB(以下「eNB」という)20と、複数のMME(Mobility Management Entity)30と、HSS(Home Subscriber Server)60と、複数のSGW(Serving gateway)40と、SGW40の上流側に位置する複数のPGW(Packet data network gateway)50と、を含んで構成されている。
MME30は、ネットワークに在圏するUE10の位置管理、認証制御、通信経路設定等の処理を行う装置であり、特許請求の範囲に記載された「処理サーバ」に対応する。HSS60は、端末ユーザのユーザ情報(加入者情報)を管理する装置である。SGW40は、LTE(Long Term Evolution)を収容する在圏パケット交換機の機能を果たすゲートウェイ装置であり、UE10により利用される通信サービスの要件に対応して一又は複数のSGW40が設けられる。PGW50は、PDN(Packet data network)との接合点であり、IPアドレスの割当て、SGWへのパケット転送などを行うゲートウェイ装置である。
さて、本発明に関連する機能ブロックとして、eNB20は、RAN接続を設定するためのパラメータ情報が、UE10の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報の一例であるMME Group Identifier(以下「MMEGI」という)に対応付けて記憶されたテーブル21と、位置登録情報更新(Tracking Area Update)リクエスト(以下「TAUリクエスト」という)又はアタッチリクエストをUE10から受信する受信部22と、受信部22によりTAUリクエスト又はアタッチリクエストが受信された場合に、UE10のサービス利用に関する利用タイプ情報(以下「UE Usage type」という。例えばUE10の移動度、サービス要求品質などを含む))に応じてUE10に割り当てるべきスライスを選択するための情報(ここではMMEGI)を、コアネットワークに要求して取得する取得部23と、取得部23により取得されたMMEGIに基づいてUE10とeNB20間のRAN接続方法を決定する決定部24と、MMEGIに対応するパラメータ情報をテーブル21から取得し該パラメータ情報をUE10に通知することで、上記決定部24により決定されたRAN接続方法によってUE10とeNB20間でRAN接続するよう制御する制御部25と、を備える。
図2には、eNB20が保持するテーブル21のデータ例を示す。この図2に示すように、テーブル21には、RAN接続を設定するためのパラメータ情報として、例えば、端末により利用可能な無線通信周波数帯の情報、および端末により利用される無線通信区間のMAC層における優先度情報がMMEGIに対応付けて記憶されている。このような多様なパラメータ情報を用いることで好適なRAN接続方法を選択することが可能となる。
また、パラメータ情報としては、さらに、端末により許容可能な遅延時間情報、パケット破棄の可否に係る情報、これらの組合せに関する情報などを含んだ予備パラメータ、をテーブル21に含めても良い。この場合、柔軟な優先度制御を行うことが可能となる。
ここで、図3を参照して、本発明の「基地局」に相当するeNB20のハードウェア構成の一例について説明する。eNB20は、物理的には、プロセッサ20A、メモリ20B、ストレージ20C、通信モジュール20D、入力装置20E、出力装置20F、バス20Gなどを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。eNB20の機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、有線及び/又は無線で相互にリンクした物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置により実現されてもよい。なお、以下で説明するハードウェア構成例は、eNB20に限らず、図1に示すHSS60、PGW50、SGW40、MME30、UE10において採用してもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。eNB20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
eNB20における各機能は、プロセッサ20A、メモリ20Bなどのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ20Aが演算を行い、通信モジュール20Dによる通信、メモリ20B及びストレージ20Cにおけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ20Aは、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ20Aは、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
また、プロセッサ20Aは、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール及びデータを、ストレージ20C及び/又は通信モジュール20Dからメモリ20Bに読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、受信部22、取得部23、決定部24、制御部25などは、メモリ20Bに格納されプロセッサ20Aにより実行される制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ20Aにより実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ20Aにより同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ20Aは、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ20Bは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ20Bは、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ20Bは、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ20Cは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ20Cは、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ20B及び/又はストレージ20Cを含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信モジュール20Dは、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカードなどともいう。
入力装置20Eは、外部からの入力を受け付ける入力デバイスである。出力装置20Fは、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置20E及び出力装置20Fは、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ20A、メモリ20Bなどの各装置は、情報を通信するためのバス20Gで接続される。バス20Gは、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、eNB20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ20Aは、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
[発明の実施形態に係る処理内容の説明]
以下、本発明のRAN接続制御方法に係る処理内容を説明する。
(図4:UEからアタッチリクエストが送信された場合の処理例)
まず、図4を用いて、例えばUEの電源オン等をトリガーにしてUEからアタッチリクエストが送信された場合の処理例を説明する。図4の処理では、図1のMME30として、eNBに予め対応付けられたデフォルトMMEと、後述の処理で選択されるMMEGIに対応するMME(選択されたMME)とが関与するため、これらをそれぞれ「デフォルトMME」、「選択されたMME」と称する。
図4に示すように、eNBは、アタッチリクエストをUEから受信すると(ステップS1)、当該アタッチリクエストをデフォルトMMEへ転送し(ステップS2)、3GPPに規定された既存シーケンス(ステップS3〜S6)を経てMMEGIを取得する。具体的に、デフォルトMMEは、上記アタッチリクエストを受信した後、UEの認証情報を得るためにauthentication information requestをHSSに送り(ステップS3)、その応答として、UE usage typeを含んだauthentication information responseをHSSから受信する(ステップS4)。そして、デフォルトMMEは、受信したUE usage typeに応じて割り当てるべきスライス(即ち、HSSに登録されたUEの利用サービスに対応したスライス)を選択するための情報(ここではMMEGI)を選択し(ステップS5)、選択されたMMEGIとアタッチメッセージとを含んだreroute NAS requestをeNBへ送信する(ステップS6)。これにより、eNBは、UE usage typeに応じて選択されるべきMMEGIを取得することができる。
以後、eNBは、既存シーケンスのNNSF(NAS Node Selection Function)に基づく処理(例えばUEへのサービスのためのネットワーク資源割当てなど)(ステップS7)の実行後、上記取得されたMMEGIに基づいてUEとeNB間のRAN接続方法を決定し(ステップS8)、そして、上記取得されたMMEGIに対応するパラメータ情報を図2のテーブル21から取得して該パラメータ情報をUEに通知することで、上記決定されたRAN接続方法によってUEとeNB間でRAN接続するよう制御する(ステップS9〜S11)。
具体的には、eNBは、ステップS8で決定したRAN接続方法に変更するようUEに指示し(ステップS9)、UEから肯定応答を受信した後(ステップS10)、決定されたRAN接続方法への変更処理を行う(ステップS11)。例えば、図2の例において、eNBがMMEGIとして「MMEGI1」を取得した場合、UEが利用可能な無線通信周波数帯として「フル」、無線通信区間のMAC層における優先度として「高」というサービス要件を満たすようRAN接続方法が変更される。また、eNBがMMEGIとして「MMEGI3」を取得した場合、UEが利用可能な無線通信周波数帯として「ベストエフォート」、無線通信区間のMAC層における優先度として「中」というサービス要件を満たすようRAN接続方法が変更される。
さらに、eNBは、上記取得されたMMEGIに対応するMME(即ち、UE usage typeに応じて割り当てられるスライスに対応するMME;図4では「選択されたMME」と記載)に、アタッチリクエストとMMEGIとを含んだinitial UE messageを送信する(ステップS12)。以後、既存シーケンスと同様に、上記選択されたMMEにより、UEおよびeNBは、UEのサービス要件を満たす好適なコアネットワーク(図1のSGWおよびPGW)へリダイレクトされる。
以上の処理により、RANにおける品質も加えたエンドツーエンドの品質を考慮してRAN接続方法を適切に制御し、端末ユーザ毎のQoE向上を図ることができる。
なお、上記のコアネットワークへのリダイレクトの際に、eNBは、端末との従前のRAN接続を保持したまま新たなRAN接続を行ってもよいし、又は、端末との従前のRAN接続を切断した上で新たなRAN接続を行ってもよい。このように従前のRAN接続の保持又は切断を選択的に行うことで柔軟な制御が可能となる。なお、端末との従前のRAN接続を保持したまま新たなRAN接続を行う制御、および、端末との従前のRAN接続を切断した上で新たなRAN接続を行う制御はそれぞれ、既存のプロトコルにより実行可能である。
(図5:UEからTAUリクエストが送信された場合の処理例)
次に、図5を用いて、例えばUEが位置登録エリア(Tracking Area)を跨ぐ移動をした事等をトリガーにしてUEからTAUリクエストが送信された場合の処理例を説明する。図5の処理では、図1のMME30として、図4と同様のデフォルトMMEと、移動前のUEへのサービス提供に関わっていた旧MMEと、後述の処理で選択されるMMEGIに対応するMME(選択されたMME)とが関与するため、これらをそれぞれ「デフォルトMME」、「旧MME」、「選択されたMME」と称する。
図5に示すように、eNBは、UEからTAUリクエストを受信すると(ステップS21)、当該TAUリクエストをデフォルトMMEへ転送し(ステップS22)、3GPPに規定された既存シーケンス(ステップS23〜S26)を経てMMEGIを取得する。具体的に、デフォルトMMEは、上記TAUリクエストを受信した後、旧MMEおよびUEの情報を得るためにidentification/context requestを旧MMEに送り(ステップS23)、その応答として、UE usage typeを含んだidentification/context responseを旧MMEから受信する(ステップS24)。そして、デフォルトMMEは、受信したUE usage typeに応じて割り当てるべきスライス(即ち、移動前のUEの利用サービスを引き継ぐべきスライス)を選択するための情報(ここではMMEGI)を選択し(ステップS25)、選択されたMMEGIとTAUメッセージとを含んだreroute NAS requestをeNBへ送信する(ステップS26)。これにより、eNBは、UE usage typeに応じて選択されるべきMMEGIを取得することができる。
以後、eNBは、既存シーケンスのNNSF(NAS Node Selection Function)に基づく処理(例えばUEへのサービスのためのネットワーク資源割当てなど)(ステップS27)の実行後、上記取得されたMMEGIに基づいてUEとeNB間のRAN接続方法を決定し(ステップS28)、そして、上記取得されたMMEGIに対応するパラメータ情報を図2のテーブル21から取得して該パラメータ情報をUEに通知することで、上記決定されたRAN接続方法によってUEとeNB間でRAN接続するよう制御する(ステップS29〜S31)。
具体的には、eNBは、ステップS28で決定したRAN接続方法に変更するようUEに指示し(ステップS29)、UEから肯定応答を受信した後(ステップS30)、決定されたRAN接続方法への変更処理を行う(ステップS31)。ここでの変更処理は、前述した図4の処理と同様である。
さらに、eNBは、上記取得されたMMEGIに対応するMME(即ち、UE usage typeに応じて割り当てられるスライスに対応するMME;図5では「選択されたMME」と記載)に、TAUリクエストとMMEGIとを含んだinitial UE messageを送信する(ステップS32)。以後、既存シーケンスと同様に、上記選択されたMMEにより、UEおよびeNBは、UEのサービス要件を満たす好適なコアネットワーク(図1のSGWおよびPGW)へリダイレクトされる。
以上の処理により、RANにおける品質も加えたエンドツーエンドの品質を考慮してRAN接続方法を適切に制御し、端末ユーザ毎のQoE向上を図ることができる。
なお、図4の処理と同様に、上記のコアネットワークへのリダイレクトの際に、eNBは、端末との従前のRAN接続を保持したまま新たなRAN接続を行ってもよいし、又は、端末との従前のRAN接続を切断した上で新たなRAN接続を行ってもよい。このように従前のRAN接続の保持又は切断を選択的に行うことで柔軟な制御が可能となる。
また、上記実施形態では、3GPP TS 23.401に提案された規格をベースとしたネットワークに本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明は、例えば3GPP TR 23.799に提案された次世代ネットワークにも適用可能である。具体的には、上記実施形態では、端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報の一例として、MMEGIを用いた処理を説明したが、本発明を次世代ネットワークに適用する場合、上記スライスを選択するための情報として、上記MMEGIに代わり、DCN(Dedicated Core Network)識別情報(いわゆるDCN-ID)、該DCN-IDに対応付けられるService TypeおよびDNN(Domain Network Name)等のいずれかを用いて、同様のRAN接続制御を実行することができ、同様の作用・効果を奏する。なお、次世代ネットワークの場合、例えば、図1の構成図におけるMME30は共通制御プレーン(Common Control Plane)となり、HSS60はSDM(Subscription Data Management)となり、SGW40およびPGW50は、CP-SM(Control Plane-Session Management)およびユーザプレーン(User Plane)を含んだコアネットワークとなる。
また、上記実施形態では、RAN接続を設定するためのパラメータ情報として、図2に示す無線リソース割当てに関する情報(例えば端末により利用可能な無線通信周波数帯など)を例示し、RAN接続における無線リソース割当てを制御する例を説明した。ただし、本発明は、RAN接続における無線リソース割当ての制御に限定されるものではなく、RAN接続を設定するためのパラメータ情報として、端末がセルラ通信網および非セルラ通信網のうちどちらにRAN接続するかに関する情報をテーブルに記憶しておき、当該情報を用いて端末がセルラ通信網および非セルラ通信網のうちどちらにRAN接続するかを制御してもよい。なお、非セルラ通信網とは、セルラ通信網以外の通信網(例えば無線LAN(Local Area Network)等)を意味し、具体的には、Wi-Fi(登録商標)規格に基づく無線通信網、Massive IoT(大規模IoT(Internet of Things))向けの無線規格であるLoRA(登録商標)規格およびSigfox(登録商標)規格などに基づく無線通信網が含まれる。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRCコネクションセットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRCコネクション再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
本実施形態の基地局(eNB)は、1つまたは複数の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
端末(UE)は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
10…UE(端末)、20…eNB(基地局)、20A…プロセッサ、20B…メモリ、20C…ストレージ、20D…通信モジュール、20E…入力装置、20F…出力装置、20G…バス、21…テーブル、22…受信部、23…取得部、24…決定部、25…制御部、30…MME(処理サーバ)、40…SGW、50…PGW、60…HSS。

Claims (6)

  1. 端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報に対応付けて、前記端末とのRAN接続を設定するためのパラメータ情報を記憶したテーブル、を備える基地局、によって実行されるRAN接続制御方法であって、
    アタッチリクエスト又は位置登録情報更新リクエストを前記端末から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより前記アタッチリクエスト又は前記位置登録情報更新リクエストが受信された場合に、前記端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報を、コアネットワークに要求して取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された前記スライスを選択するための情報に基づいて前記端末とのRAN接続方法を決定する決定ステップと、
    前記スライスを選択するための情報に対応する前記パラメータ情報を前記テーブルから取得し該パラメータ情報を前記端末に通知することで、前記決定ステップにより決定された前記RAN接続方法によって前記端末とRAN接続するよう制御する制御ステップと、
    を備えるRAN接続制御方法。
  2. 前記制御ステップにおいて、前記基地局は、
    前記端末との従前のRAN接続を保持したまま新たなRAN接続を行う、又は、
    前記端末との従前のRAN接続を切断した上で新たなRAN接続を行う、
    請求項1に記載の接続制御方法。
  3. 前記パラメータ情報は、
    前記端末により利用可能な無線通信周波数帯の情報、および、
    前記端末により利用される無線通信区間のMAC層における優先度情報、
    の少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の接続制御方法。
  4. 前記パラメータ情報は、
    前記端末により許容可能な遅延時間情報およびパケット破棄の可否に係る情報の少なくとも1つを含む予備パラメータ、
    をさらに含む、請求項3に記載の接続制御方法。
  5. 前記パラメータ情報は、
    前記端末がセルラ通信網および非セルラ通信網のうちどちらにRAN接続するかに関する情報、
    を含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の接続制御方法。
  6. 端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報に対応付けて、前記端末とのRAN接続を設定するためのパラメータ情報を記憶したテーブルと、
    アタッチリクエスト又は位置登録情報更新リクエストを前記端末から受信する受信部と、
    前記受信部により前記アタッチリクエスト又は前記位置登録情報更新リクエストが受信された場合に、前記端末の利用サービスに応じて割り当てるべきスライスを選択するための情報を、コアネットワークに要求して取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記スライスを選択するための情報に基づいて前記端末とのRAN接続方法を決定する決定部と、
    前記スライスを選択するための情報に対応する前記パラメータ情報を前記テーブルから取得し該パラメータ情報を前記端末に通知することで、前記決定部により決定された前記RAN接続方法によって前記端末とRAN接続するよう制御する制御部と、
    を備える基地局。
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