JPWO2016159056A1 - 熱媒体分配装置および熱媒体分配方法 - Google Patents
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Abstract
熱媒体分配装置は、低温の熱媒体と高温の冷却対象との間で熱交換する熱交換器に適用される。熱媒体分配装置は、熱交換器の供給側で熱媒体を貯留する第1のタンクと、熱交換器の排出側で熱媒体を貯留する第2のタンクと、第1のタンクと第2のタンクとの間で液相の熱媒体を流通させる第1の連通管とを具備する。熱媒体は外部から第1のタンクに供給され、比較的低温で熱交換器に供給される。熱交換器において受熱した熱媒体は第2のタンクに排出され、その後、気液分離されて比較的高温の気相の熱媒体が外部に排出される。このように、熱媒体分配装置により熱交換器(又は、受熱器)の冷却効率を高めることができる。
Description
本発明は、熱交換器の熱媒体を気液分配する熱媒体分配装置および熱媒体分配方法に関する。
本願は、2015年3月30日に日本国に出願された特願2015−68395号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2015年3月30日に日本国に出願された特願2015−68395号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、情報関連技術やインターネット関連技術の進展により大量の情報処理を行う必要性があり、サーバー装置、通信装置、固定電話、IP(Internet Protocol)電話などの情報処理通信設備を備えたデータセンタが増加している。データセンターのサーバルームにはコンピュータなどの電子機器が多数配置されている。情報処理量の増大に伴って電子機器が消費する電力量は増大しており、電子機器から排熱される熱エネルギーも膨大である。そこで、電子機器で発生した熱エネルギーを効率的に排出する必要性や、排出された熱エネルギーを回収して有効利用する必要性が高まっている。
熱エネルギーを排出および回収する装置として熱媒体を利用した熱交換器がしられている。熱交換器として、熱媒体の相変化を利用した相変化冷却装置が知られている。また、熱交換器の熱媒体の気液分離する技術も開発されている。特許文献1は、電子機器を冷却する沸騰冷却装置を開示している。特許文献2は、熱源側熱交換器と利用側熱交換器との間で冷媒を循環して熱搬送を行う熱搬送装置を開示している。特許文献3は、一対のタンクを仕切部材により2つのヘッダに区画することにより凝縮部と過冷却部とを設けた熱交換器を開示している。特許文献4は、一対のアルミニウム製タンクを備えて気液分離効果を高めた熱交換器を開示している。
特許文献1に記載された沸騰冷却装置では、発熱体から熱を吸収するジャケットと、ジャケットの出口付近に気液分離機能を兼ねたタンクを設け、タンクにて分離された蒸気が蒸気管へ流れ、その後、放熱器で凝縮され、冷却液駆動部へ戻るような閉ループを形成している。沸騰冷却装置では、放熱器に供給する熱媒体を気相の熱媒体に限定することができるため、排熱効果を高めることができる。具体的には、気液分離タンクにおいて気相の熱媒体と高温の液相の熱媒体とを分離しているため、気液分離タンクからバイパス管を介して高温の液相の熱媒体が流出する。高温の液相の熱媒体は、放熱器において放熱された液相の熱媒体を混合され、冷却液駆動部によりジャケットに送られる。ここで、ジャケットに流入する液相の熱媒体は、バイパス管を介して流出した高温の液相の熱媒体と放熱器において放熱された液相の熱媒体とが混在している。しかし、ジャケットに流入する液相の熱媒体の温度が上がってしまうため、冷却効果を十分に発揮することができない。また、冷却(排熱)効率や熱利用効率を十分高めることができなかった。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、熱交換器の熱媒体の冷却効率を十分に高めることができる熱媒体分配装置および熱媒体分配方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、低温の熱媒体と高温の冷却対象との間で熱交換する熱交換器に適用される熱媒体分配装置である。熱媒体分配装置は、熱交換器の供給側で熱媒体を貯留する第1のタンクと、熱交換器の排出側で熱媒体を貯留する第2のタンクと、第1のタンクと第2のタンクとの間で液相の熱媒体を流通させる第1の連通管とを具備する。
本発明の第2の態様は、上記の熱媒体分配装置を介して熱媒体を受熱器に循環させるようにした受熱装置である。
本発明の第3の態様は、上記の受熱装置と、受熱装置から排出された熱媒体を圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された熱媒体の熱を放熱する放熱器とを具備する冷却システムである。
本発明の第4の態様は、低温の熱媒体と高温の冷却対象との間で熱交換を行う熱交換器に供給される熱媒体または熱交換器から排出される熱媒体を気相と液相とに分離する気液分離工程と、気液分離工程により分離された気相の熱媒体の温度を維持しつつ外部に排出する排出工程と、気液分離工程により液相の熱媒体の一部の温度を低下させながら熱交換器の供給側に流通させる流通工程とを具備する熱媒体分配方法である。
本発明によれば、熱交換器(又は、受熱器)における発熱体の排熱を再利用するとともに回収することができる。これにより、熱交換器の冷却効率を高めることができる。
本発明に係る熱媒体分散装置および熱媒体分散方法について実施例とともに添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る熱媒体分配装置1の模式断面図である。熱媒体分配装置1は、第1のタンク2と、第2のタンク3と、第1の連通管4とを備える。図2は、熱媒体分配装置1を熱交換器5上に設置した受熱装置10の模式断面図である。受熱装置10において、第1のタンク2及び第2のタンク3のそれぞれは熱交換器5の熱媒体供給側または熱媒体排出側のいずれにも接続することができる。説明を簡略化するため、第1のタンク2が熱交換器5の熱媒体供給側に接続し、第2のタンク3を熱媒体排出側に接続するものとする。
第1のタンク2は、外部から熱媒体を第1のタンク2に供給する供給管2Aと、熱交換器5に対して熱媒体を供給する排出管2Bとを備える。第1のタンク2は、外部から供給管2Aを介して供給される熱媒体を貯留する。この貯留した熱媒体は、排出管2Bを介して熱交換器5へ供給される。なお、第1のタンク2は熱媒体を貯留することができればどのような形状を採用してもよい。また、第1のタンク2の材料としては、金属やプラスチックなどの種々の材料を用いることができる。
熱交換器5には、伝熱管6が湾曲および蛇行して配設されている。第1のタンク2から供給された熱媒体は、熱交換器5の伝熱管6内を流れる。伝熱管6内を流れる熱媒体は、熱交換器5への供給時点の熱媒体より高温の冷却対象(例えば、気体や液体)と熱交換する。この熱交換により、熱媒体は加熱されて、冷却対象は冷却される。また、熱媒体の一部は加熱により液相から気相に変化する。
熱交換器5において、伝熱管6は図2に示すような湾曲および蛇行した形状に限定されるものではない。例えば、熱交換器5の内部構造を図3に示すような変形例としてもよい。図3に示す熱交換器5では、その設置面に対して水平方向に延在する部材6A、6B(以下、「ヘッダ」という)と、鉛直方向に延在する部材6C(以下、「チューブ」という)とを組み合わせた伝熱構造を複数段設けている。伝熱構造において、一対のヘッダ6A、6Bを繋ぐように複数のチューブ6Cが設けられている。熱交換器5において、液相管6Dと気相管6Eとが離間して配設されている。液相管6Dは第1のタンク2に接続され鉛直方向に延在し、気相管6Eは第2のタンク3に接続され鉛直方向に延在している。複数のヘッダ6Aの端部は液相管6Dに接続され、複数のヘッダ6Bの端部は気相管6Eに接続されている。
第1のタンク2から供給された熱媒体は、液相管6Dを介してヘッダ6Aに供給される。ヘッダ6Aに供給された熱媒体は、チューブ6Cを介してヘッダ6Bに流れる。液相管6Dから液相で供給された熱媒体は、ヘッダ6Aからヘッダ6Bに至るまでの間に、高温の冷却対象と熱交換して気相に変化する。液相と気相との界面は、第1のタンク2から供給される熱媒体の量にもよるが、概ねチューブ6C内に形成される。図3に示す熱交換器5では、チューブ6Cが伝熱管の機能を果たしている。熱交換後の熱媒体は、ヘッダ6Bから気相管6Eに流出して、第2のタンク3へ排出される。図3に示す熱交換器の構成によれば、重力の影響により第2のタンク3に液相の熱媒体が排出されることを抑制することができる。なお、チューブ6Cに近接して薄板状の部材で構成される放熱フィン(不図示)を設置してもよい。図2及び図3は、熱交換器5を例示するものであり、これに限定されるものではない。つまり、熱交換器5は熱媒体と冷却対象との熱交換を行うことができるものであれば、どのような構成を用いてもよい。
第2のタンク3は、熱交換器5から熱媒体を第2のタンク3に供給する供給管3Aと、熱媒体の一部を外部に排出する排出管3Bとを備える。熱交換器5において加熱された熱媒体は、供給管3Aを介して第2のタンク3へ供給される。熱交換器5から第2のタンク3へ供給された熱媒体は、気相と液相とが混合した気液混合状態である。第2のタンク3は、第1のタンク2と同様に、熱媒体を貯留することができればどのような形状や材質を採用してもよい。
第2のタンク3は、熱交換器5から供給された気液混合状態の熱媒体から液相の熱媒体と気相の熱媒体とに分離する。このとき、気液分離により熱媒体の熱吸収性能を著しく低下させないようにすることが好ましい。そのため、第2のタンク3は気液混合状態の熱媒体のうち、液相の熱媒体の流速を低下させつつ、気相の熱媒体の流速を低下させないような構造とすることが好ましい。具体的には、供給管3Aの断面積より、第2のタンク3を供給管3Aが接続された面と平行な面で切断した断面積(以下、「第2のタンク3の断面積」という)の方を大きくした構造が考えられる。
第2のタンク3の断面積が供給管3Aの断面積より大きいと、熱媒体の流速は低下する。特に、液相の熱媒体は単位体積当たりの質量(密度)が大きいため、熱媒体の流速の低下は顕著となる。そのため、液相の熱媒体は、第2のタンク3に自重で下降し、第2のタンク3の下部に貯留される。これに対して、気相の熱媒体は単位体積当たりの質量(密度)が小さいため、熱媒体の流速の低下はそれほど大きくない。そのため、気相の熱媒体は第2のタンクの上部に上昇する。
従って、実施例1に係る熱媒体分配装置1では、第2のタンク3に供給された気液混合状態の熱媒体を液相と気相とに分離することができる。また、第2のタンク3により分離された気相の熱媒体は、第2のタンク3の排出管3Bから外部に排出される。このとき、第2のタンク3で分離した液相と気相の熱媒体が混在しないように、排出管3Bは第2のタンク3の上部に設けることが好ましい。また、排出管3Bは第2のタンク3の天板に設けることが好ましい。ここで、第2のタンク3の貯留した液相の熱媒体の液面より上側を意味する。また、供給管3Aから供給された気液混合状態の熱媒体がそのまま排出管3Bから排出されることを避けるために、供給管3Aと排出管3Bとは同じ軸線上に存在しないことが好ましい。
第2のタンク3を設けることで、熱媒体に外力等を加えることなく、熱媒体を液相と気相とに効率的に分離することができる。また、第2のタンク3から外部に排出される熱媒体から液相の熱媒体を除去することができる。また、第2のタンク3から外部に排出される熱媒体から液相の熱媒体を除去することで、冷却対象の冷却効率を高めることができる。その理由については後述する。
第1の連通管4は、第1のタンク2と第2のタンク3とを接続する。第1の連通管4は、第2のタンク3に貯留された熱媒体の一部を第1のタンク2に流通させる。第1の連通管4が存在しないと、第2のタンク3に貯留する熱媒体の量は時間とともに増加する。第1の連通管4を設けることで、第2のタンク3に貯留した熱媒体を再利用することができる。
第1の連通管4は、第1のタンク2の下部と第2のタンク3の下部を相互に連通していることが好ましい。ここで、「下部」とは第1のタンク2及び第2のタンク3に貯留された熱媒体の液面以下の部分を意味する。実施例1に係る熱媒体分配装置1の構造によれば、第1のタンク2及び第2のタンク3の下部は液相の熱媒体で満たされるため、気相の熱媒体は第1の連通管4を通過することができない。そのため、第2のタンク3に供給された気相の熱媒体に第1のタンク2の熱媒体が混合することを防止できる。また、受熱装置10から排出される気相の熱媒体の温度が低下することを抑制することができる。
第1の連通管4の断面積は、第1のタンク2及び第2のタンク3において貯留された熱媒体を第1の連通管4が接続された面と平行な面で切断した断面積より小さいことが好ましい。また、第1の連通管4の断面積は、液相の熱媒体を竜津できる範囲において、できるだけ小さいことが好ましい。第1の連通管4の断面積を小さくすることで、第2のタンク3に貯留された熱媒体と第1のタンク2に貯留された熱媒体が急激に混合されることを防止することができる。すなわち、第1のタンク2と第2のタンク3の温度が平均化されることを防止することができる。つまり、第2のタンク3は高温の状態、第1のタンク2は低温の状態に維持することができる。
第2のタンク3に貯留された熱媒体と第1のタンク2に貯留された熱媒体が急激に混合されることを防止する手段として、第1の連通管4の断面積を小さくすること以外の手段を採用してもよい。例えば、第1の連通管4に流路抵抗部を設けてもよい。流路抵抗部は、第1の連通管4内の熱媒体の流れを阻害することができるものであればどのような部材でもよい。例えば、第1の連通管4内に遮蔽板を設けてもよいし、或いは、多孔質部材を第1の連通管4内に充填してもよい。
第1の連通管4の第2のタンク3側に接続する開口面積は、第1のタンク2側に接続する開口面積よりも大きいことが好ましい。第1の連通管4の第2のタンク3側の開口面積が第1のタンク2側の開口面積よりも大きければ、第1の連通管4内を流通する熱媒体の流れ方向を第2のタンク3側から第1のタンク2側に向けることができる。ここで、第1のタンク2内に貯留された熱媒体は第2のタンク3内に貯留された熱媒体より温度が低いため、第1のタンク2内に貯留された熱媒体が、第2のタンク3側に流入し、第2のタンク3内の温度を低下させることを抑制することができる。
第1の連通管4内の熱媒体の流れ方向を制御する手段として、第1の連通管4の両端の開口面積を異ならせること以外の手段を採用してもよい。例えば、第1の連通管4内に、第2のタンク3から第1のタンク2の方向への熱媒体の流れを許容する逆止弁等を設けてもよい。或いは、孔部を所定の方向に配向させた多孔質部材を第1の連通管4内に充填してもよい。多孔質部材において孔部が所定の方向に配向しているため、毛細管力により熱媒体が流れる方向を制御することができる。また、多孔質部材は流路抵抗部としても機能可能である。
第1の連通管4には、第1の連通管4を冷却できる冷却手段を設けることが好ましい。第1の連通管4を冷却することで、第2のタンク3から第1のタンク2へ流通する熱媒体の温度を下げることができる。そのため、第1のタンク2に貯留された熱媒体の温度が上昇することを抑制することができる。したがって、冷却対象から熱を奪う受熱装置10の供給側の熱媒体の温度を低くすることができ、より冷却効率を高めることができる。冷却手段としては、第1の連通管4内を流通する熱媒体の温度を低下させることができればどのようなものであってもよい。例えば、第1の連通管4の表面積を大きくするために、第1の連通管4を屈曲させてもよい。或いは、第1の連通管4にフィンを設けてもよい。また、第1の連通管4に外部手段を設けて強制的に冷却を行ってもよい。
熱媒体は、気相と液相の変化を伴うものであればどのような材料であってもよい。冷却対象の温度条件に合わせて熱媒体の沸点を調整することで、種々の温度の冷却対象を効率的に冷却することができる。
実施例1に係る熱媒体分配装置1によれば、2つのタンク2、3にそれぞれ高温の液相の熱媒体と低温の液相の熱媒体とを貯留することで、熱交換器5に供給される熱媒体の温度が高くなることを抑制して、冷却効率を高めることができる。また、実施例1に係る熱媒体分配装置1によれば、外部に排出される熱媒体に液相の熱媒体が含まれることを抑制することができる。2つのタンク2、3において気相の熱媒体が液相の熱媒体と分離されていることで、外部に排出される熱媒体の温度が低下することを抑制することができる。さらに、第1の連通管4の断面積や形状を変えることで、熱交換器5に供給される熱媒体の温度が高くなることを抑制して、冷却効率を高めることができる。
図4は、本発明の実施例2に係る熱媒体分配装置20の模式断面図である。図4において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を割愛する。実施例2に係る熱媒体分配装置20は実施例1に係る熱媒体分配装置10と、熱媒体の液化を促進する部材である液化部材21を備える点で異なる。
液化部材21は、第2のタンク3の供給管3Aから供給される熱変換器5で気化した熱媒体(気液混合状態の熱媒体)から液相の熱媒体を分離することを促進できればどのような部材であってもよい。例えば、図4に示すように、液化部材21を遮蔽板としてもよい。液化部材21には、熱交換器5から第2のタンク3へ供給された気液混合状態の熱媒体が衝突する。これにより、液相の熱媒体は液化部材21の表面に付着する。すなわち、液化部材21を設けることで、気相と液相の熱媒体の分離性をより高めることができる。
液化部材21は、第2のタンク3の供給管3Aから供給される熱媒体の流れを阻害する位置で、第2のタンク3の排出管3Bから排出される熱媒体の流れを促進する位置に配置することが好ましい。具体的には、図4に示すように、排出管3Bが第2のタンク3の上面に接続され、供給管3Aが第2のタンク3の側面に接続されている場合、熱媒体の流れを第2のタンク3の上方に向けるように液化部材21が傾斜していることが好ましい。このように液化部材21を傾斜配置することにより、気相の熱媒体を効率的に外部に排出しつつ、液相の熱媒体を第2のタンク3の下部に貯留することができる。
実施例2に係る熱媒体分配装置20では、熱交換器5から排出された気液混合状態の熱媒体を効率的に気液分離することができる。したがって、熱媒体分配装置20の外部に排出される熱媒体に液相の熱媒体が混在することを抑制することができる。
図5は、本発明の実施例3に係る熱媒体分配装置30の模式断面図である。図5において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を割愛する。実施例3に係る熱媒体分配装置30は実施例1に係る熱媒体分配装置1と、第1のタンク2と第2のタンク3との間で気相の熱媒体を流通させる第2の連通管31を備える点で異なる。第2の連通管31は、第1の連通管4と分離して設けられる。
外部から第1のタンク2に供給される熱媒体は、すべてが液相の熱媒体というわけではなく、その一部に気相の熱媒体も含んでいる。気相の熱媒体は、吸熱性能が高くない。気相の熱媒体を熱交換器5の伝熱管6に供給しても、冷却対象に対する冷却性能を高めることができない。そのため、第1のタンク2内の気相の熱媒体は、外部に気相の熱媒体を排出する第2のタンク3側に流通させることが好ましい。気相の熱媒体は、主に、第1のタンク2から第2のタンク3に向けて流れる。これは、第1のタンク2は熱交換器5に熱媒体を供給するため、第2のタンク3と比較して高圧になっているためである。そのため、気相の熱媒体が第2のタンク3から第1のタンク2側に逆流することは殆どない。
第2の連通管31は、第1のタンク2の上部と第2のタンク3の上部とを相互に連通していることが好ましい。ここで、「上部」とは、第1のタンク2及び第2のタンク3に貯留された熱媒体の液面より上の部分を意味する。気相の熱媒体は液相の熱媒体より軽いため、第1のタンク2及び第2のタンク3の上部に滞留する。そのため、第1のタンク2及び第2のタンク3の上部を繋ぐことで、第2の連通管31内を流通する熱媒体を気相の熱媒体に制限することができる。
気相の熱媒体同士は混合しやすいため、第1のタンク2内の気相の熱媒体が第2のタンク3側に流通すると、熱交換器5で加熱されて第2のタンク3に供給された熱媒体の温度を低下させる虞がある。そのため、第1のタンク2内の気相の熱媒体と第2のタンク3内の熱媒体とが急激に混合することを避けることが好ましい。したがって、第2の連通管31の断面積は、気相の熱媒体を流通できる範囲において、できるだけ小さいことが好ましい。第1の連通管4は液相の熱媒体を流通することを想定している。気相の熱媒体は液相の熱媒体に比べて狭い範囲で流通することができるため、第2の連通管31の断面積は第1の連通管4の断面積より小さいことが好ましい。
原則的に、第1のタンク2及び第2のタンク3間の圧力差に伴い、第2の連通管31内の熱媒体は第1のタンク2から第2のタンク3の方向に流れる。第2の連通管31の断面積が小さければ圧力損失が大きくなるため、第2のタンク3から第1のタンク2に向かって気相の熱媒体が流れることを抑制することができる。その理由は、圧力損失は流速が速いほど大きくなり、流路の断面積が小さいほど大きくなるためである。具体的には、供給管3A、第2のタンク3、及び排出管3Bを流れる気相の熱媒体は流速が速いため、圧力損失は大きくなる。一方、供給管2A、第1のタンク2、及び排出管2Bはもともと圧力が高く、全体の熱媒体量に対して気相の熱媒体量が占める割合が小さいため、第1のタンク2から第2のタンク3に流れる気相の熱媒体の圧力損失は小さい。そのため、第1のタンク2から第2のタンク3に気相の熱媒体が流れやすい。
第2の連通管31の断面積は、第2のタンク3の排出管3Bの断面積より小さいことが好ましい。排出管3Bの断面積が第2の連通管31の断面積よりも大きければ、第2のタンク3に供給された気相の熱媒体は排出管3Bに流れやすくなる。したがって、第2のタンク3に供給された熱媒体は、第2の連通管31を介して第1のタンク2へ逆流することなく、排出管3Bから外部に排出することができる。
第1のタンク2及び第2のタンク3間で気相の熱媒体同士が急激に混合されることを防止する手段として、第2の連通管31の断面積を小さくすること以外の手段を採用してもよい。例えば、第2の連通管31に流路抵抗部を設けてもよい。流路抵抗部は、第2の連通管31内の熱媒体の流れ方向を阻害することができればどのような部材でもよい。例えば、第2の連通管31内に遮蔽板を設けてもよい。或いは、第2の連通管31内に多孔質部材を充填してもよい。また、第2の連通管31内に、第1のタンク2から第2のタンク3の方向への熱媒体の流れを許容し、その逆方向の熱媒体の流れを抑制する逆止弁等を設けてもよい。
実施例3に係る熱媒体分配装置30によれば、第1のタンク2及び第2のタンク3において気相と液相の熱媒体を効率的に分離することができる。そのため、熱交換器5内において、吸熱効率が悪い気相の熱媒体が液相の熱媒体と混在することを抑制することができる。
図6は、本発明の実施例4に係る熱媒体分配装置40の模式断面図である。図6において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を割愛する。実施例4に係る熱媒体分配装置40は実施例1に係る熱媒体分配装置1と、第1のタンク2と第2のタンク3との高さが異なる点で相違する。ここで、熱媒体排出側の第2のタンク3を熱媒体供給側の第1のタンク2より高くすることが好ましい。図6では熱媒体が第1のタンク2から第2のタンク3へ流れるため、第2のタンク3が第1のタンク2より上方に位置している。熱媒体を逆方向に流す場合、第1のタンク2を第2のタンク3より上方に位置させてもよい。なお、実施例4に係る熱媒体分配装置40では第2の連通管31を備えているが、第2の連通管31は必須の構成要素ではない。つまり、熱媒体分配装置40から第2の連通管31を除外してもよい。
図6に示すように、第2のタンク3が第1のタンク2の上方に位置しているため、第1のタンク2内の受熱する前の熱媒体が第2のタンク3側に流出することを防止することができる。そのため、第2のタンク3内の受熱後の熱媒体の温度が低下することを抑制することができる。
また、第1のタンク2は熱交換器5に対して熱媒体供給側に配置されているため、第1のタンク2内の圧力は第2のタンク3内の圧力より高くなる。しかし、第2のタンク3が第1のタンク2の上方に配置されているため、第1のタンク2の液相の熱媒体が第2のタンク3側に逆流することを抑制することができる。
なお、実施例3に係る熱媒体分配装置30のように熱媒体分配装置40に第2の連通管31を設ける場合、第2の連通管31内を流通できるのは気相の熱媒体のみであるため、第1のタンク2と第2のタンク3の高さが異なっていても、熱媒体の流れが阻害されることはない。
実施例4に係る熱媒体分配装置40によれば、第1のタンク2内の受熱前の液相の熱媒体が第2のタンク3内に流出して受熱後の熱媒体と混在することを抑制することができる。したがって、第2のタンク3から外部に排出される気相の熱媒体の温度が低下することを抑制することができる。
図7は、本発明の実施例5に係る熱媒体分配装置50の模式断面図である。実施例5に係る熱媒体分配装置50は実施例1に係る熱媒体分配装置1と、第2のタンク3に代えて、熱交換器5から供給された熱媒体を上下へ分岐する分岐流路51を設け、下側へ分岐する流路52を第1のタンク2に連通させている点で異なる。なお、実施例5に係る熱媒体分配装置50では第2の連通管31を設けているが、第2の連通管31は必須の構成要素ではない。このため、熱媒体分配装置50から第2の連通管31を除外してもよい。
分岐流路51は、下側に分岐する流路52と上側に分岐する流路53とを備える。熱媒体分配装置50の第1のタンク2から供給された熱媒体は熱交換器5(不図示)にて受熱して、気液混合状態の熱媒体が熱媒体分配装置50に帰還する。供給管3Aから排出された熱媒体は分岐流路51の分岐部51Aに衝突する。そのため、分岐流路51の壁面に液相の熱媒体が付着する。この液相の熱媒体は、重力により分岐流路51の下側に分岐した流路52へ流れる。これに対して、気相の熱媒体は分岐流路51の上側に分岐した流路53へ流れる。そのため、熱媒体分配装置50では、第2のタンク3に代えて分岐流路51を用いても熱交換器5から排出された熱媒体を効率的に気液分離することができる。
分岐流路51の下側に分岐する流路52は、第1のタンク2に連通している。この流路52は、前述の第1の連通管4と同様の機能を有する。具体的には、流路52は、第1の連通管4と同様に、第1のタンク2の下部に連通している。そのため、流路52内の一部は液相の熱媒体で充填されていることが好ましい。流路52内の一部を液相の熱媒体で充填することで、受熱前の第1のタンク2内の気相の熱媒体がそのまま外部に排出されることを防止することができる。
なお、熱媒体分配装置30と同様に第2の連通管31を設ける場合、熱媒体分配装置50において第2の連通管31が熱交換器5から分岐流路51に熱媒体を供給する供給口(すなわち、供給管3Aの開口部)と同軸上に配置しないことが好ましい。このように、第2の連通管31を設けることで、受熱後の熱媒体が第1のタンク2側に直接流通してしまうことを防止することができる。また、分岐流路51の壁面に付着した液相の熱媒体が第2の連通管31を塞いでしまうことを防止する観点から、第2の連通管31と接続する流路53は分岐部51Aより上側の位置に設けることが好ましい。
実施例5に係る熱媒体分配装置50によれば、外部に排出される熱媒体に液相の熱媒体が混在することを効率的に抑制することができる。
上述の熱媒体分配装置(すなわち、実施例1乃至実施例5に係る熱媒体分配装置1、20、30、40、50)は、いずれも熱交換器(または、受熱器)5と接続されることで受熱装置として機能することができる。また、上述の熱媒体分配装置はその機能を果たすことができれば、他の部材を更に備えてもよい。また、上述の熱媒体分配装置の構造を適宜組み合わせてもよい。
図8は、受熱装置10を組み込んだ冷却システム100の模式断面図である。冷却システム100は、図2に示す受熱装置10と、受熱装置10から供給された熱媒体を圧縮する圧縮機110と、圧縮後の熱媒体の熱を放熱する放熱器120と、圧縮した気体を膨張させて低温にする膨張弁130とを備える。なお、放熱器120で熱媒体が十分低温になる場合は、冷却システム100から膨張弁130を除外してもよい。
圧縮機110は、受熱装置10から配管を通じて圧縮機110に排出された熱媒体を圧縮する。熱媒体は、圧縮されることで温度が高くなる。放熱器120は、高温となった熱媒体から熱を放熱する。放熱後の熱媒体は再度受熱装置10に回収される。
冷却システム100全体としての冷却効率を高めるためには、圧縮機110の仕事量を減らすことが好ましい。圧縮機110の仕事量を減らすためには二つの重要な要素がある。第1の要素は、圧縮機110に供給される熱媒体中に含まれる液相の熱媒体を除去することである。液相の熱媒体は、気相の熱媒体と異なり体積が小さいため、その圧縮効率が著しく悪い。また、液相の熱媒体が圧縮機110の動翼と衝突することで、圧縮機110の故障の原因ともなりうる。そのため、液相の熱媒体を除去することで圧縮機110の仕事量を減らし、冷却システム100全体としての冷却効率を高めることができる。第2の要素は、圧縮機110に供給される熱媒体の温度を高めることである。圧縮機110から排出される熱媒体は所定の温度になるように圧縮される。そのため、圧縮前の熱媒体の温度が十分高ければ、圧縮機110に大きな負担をかけることなく所定の温度に達することができる。すなわち、圧縮機110の仕事量を減らし、冷却システム100全体としての冷却効率を高めることができる。
上述の熱媒体分配装置(実施例1乃至実施例5に係る熱媒体分配装置1、10、20、30、40、50)は、熱交換器(又は、受熱器)5から排出された気液混合状態の熱媒体を効率的に気液分離し、熱媒体分配装置から排出される熱媒体に液相の熱媒体が混在することを抑制することができる。また、受熱器5で受熱前の気相の熱媒体と、受熱後の気相の熱媒体とが急激に混合されることを抑制することができる。すなわち、受熱前の熱媒体と受熱後の熱媒体とを熱的に区分している。したがって、受熱器5での受熱後に、圧縮機110へ排出される熱媒体の温度が低下することを抑制することができる。
したがって、熱媒体分配装置10から圧縮機110に供給される熱媒体は、温度が高く、かつ、液相の熱媒体の混在量が少ない。そのため、圧縮機110の仕事量を低減することができる。また、熱媒体分配装置10を組み込んだ冷却システム100は冷却対象を効率的に冷却することができる。
次に、本発明に係る熱媒体分配方法について説明する。この熱媒体分配方法は、伝熱管を流れる低温の熱媒体と高温の冷却対象との間で熱交換する熱交換器(または、受熱器)に適用されるものである。熱媒体分配方法は、熱交換器に供給される熱媒体または熱交換器から排出される熱媒体を気相と液相に分離する気液分離工程と、気液分離工程により分離された気相の熱媒体の温度を維持しつつ外部に排出する排出工程と、気液分離工程により分離された液相の熱媒体の一部の温度を低下させながら熱交換器の供給側に流通させる流通工程と、を有する。
まず、熱交換器に供給される熱媒体を気相と液相に分離する。熱交換器に供給される熱媒体は、その多くが液相の熱媒体であり、気相の熱媒体の割合は少ない。そのため、本発明では熱交換器に熱媒体を供給する前段階で一旦熱媒体を貯留する空間を設けている。これにより、単位面積当たりの重量が軽い気相の熱媒体がその空間の上方に滞留し、液相の熱媒体と気相の熱媒体とを分離することができる。
また、本発明では熱交換器から排出された熱媒体を気相と液相に分離する。熱交換器から排出される熱媒体は気相と液相との混合状態で存在する。この気液混合状態の熱媒体から液相の熱媒体を分離することは、気相の熱媒体の流速を維持しながら、液相の熱媒体の流速を低下させることで実現することができる。具体的には、熱媒体が流通する領域のおける熱媒体の流れ方向と垂直な方向の断面積を大きく広げることで、気相の熱媒体の流速を維持しながら液相の熱媒体の流速を低下させることを実現している。このように、熱媒体の流通する領域の断面積を変化させることで、熱媒体の流速は変化する。この流速の変化量は、相対的に密度が高い液相の熱媒体の方が顕著である。そのため、液相の熱媒体の流速を低下させ、その自重により空間(例えば、タンクなどの容器)の下方に下降させることができる。その他の手段として、熱媒体が流通する領域の途中に液化部材等を設けて、熱媒体を液化部材に衝突させることで、液相の熱媒体を分離してもよい。
その後、気液混合状態の熱媒体から分離された気相の熱媒体の温度を維持しつつ外部に排出する。ここで、「外部」とは熱交換器に接続された圧縮機や放熱器を意味する。ここで、圧縮機等に供給される気相の熱媒体は温度を高い状態で維持することが好ましい。なお、「温度を維持する」とは熱媒体の温度が大幅に低下しないことを意味し、熱媒体の流通の過程で一部温度が低下することは許容する。例えば、気液混合状態の熱媒体から分離された気相の熱媒体が外部に排出される段階で、その熱媒体の温度が20%以上低下しないことを意味する。
上記において、気相の熱媒体の流路を一方向に限定することにより、気相の熱媒体の温度を維持しつつ外部に排出することができる。例えば、上述の実施例に係る熱媒体分配装置のように第1の連通管を用いて熱交換器への熱媒体の供給側と排出側を繋ぐ場合、第1の連通管内部は液相の熱媒体で充填し、気相の熱媒体の流れを一方向に制限する。このように、気相の熱媒体の流れを制御することで、熱交換器の排出側の受熱後の気相の熱媒体と、熱交換器の供給側の受熱前の気相の熱媒体とを分離することができる。したがって、高温の熱媒体と低温の熱媒体とが急激に混在することを抑制することができる。
同時に、気液混合状態の熱媒体から分離された液相の熱媒体の一部を熱交換器の供給側に温度を低下させながら流通させる。ここで、高温と低温の液相の熱媒体が貯留している2つの領域(例えば、タンク等の容器)を第1の連通管で接続することで、液相の熱媒体の一部を熱交換器に供給することができる。このとき、第1の連通管内部は液相の熱媒体で充填されている。また、第1の連通管を介して液相の熱媒体が熱交換器の供給側に戻ることで、液相の熱媒体の温度が低下する。また、第1の連通管を屈曲させることにより表面積を拡大したり、或いは、第1の連通管にフィンを設けて外部から強制的に冷却することで、熱交換器の排出側から供給側に戻る液相の熱媒体の温度が高くなることを抑制することができる。さらに、熱交換器の排出側で生じた液相の熱媒体を温度を下げながら熱交換器の供給側に流通させることで、熱交換器の排出側に溜まった液相の熱媒体を再利用しつつ、冷却効率を十分高めることができる。
最後に、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に定義された発明の要旨の範囲内における種々の設計変更や改変をも包含するものである。
本発明に係る熱媒体分配装置及び熱媒体分配方法は、熱交換器、受熱装置、及び冷却システムに適用されるものであるが、これに限定されるものではない。すなわち、気液混合状態の熱媒体を気相と液相とに分離して所定温度で循環させるような他の装置やシステムにも適用可能である。
1、10、20、30、40、50 熱媒体分配装置
2 第1のタンク
3 第2のタンク
2A、3A 供給管
2B、3B 排出管
4 第1の連通管
5 熱交換器
6 伝熱管
6A、6B ヘッダ
6C チューブ
6D 液相管
6E 気相管
10 受熱装置
21 液化部材
31 第2の連通管
51 分岐流路
51A 分岐部
52、53 流路
2 第1のタンク
3 第2のタンク
2A、3A 供給管
2B、3B 排出管
4 第1の連通管
5 熱交換器
6 伝熱管
6A、6B ヘッダ
6C チューブ
6D 液相管
6E 気相管
10 受熱装置
21 液化部材
31 第2の連通管
51 分岐流路
51A 分岐部
52、53 流路
Claims (17)
- 低温の熱媒体と高温の冷却対象との間で熱交換する熱交換器に適用される熱媒体分配装置であって、
前記熱交換器の供給側で熱媒体を貯留する第1のタンクと、
前記熱交換器の排出側で熱媒体を貯留する第2のタンクと、
前記第1のタンクと前記第2のタンクとの間で液相の熱媒体を流通させる第1の連通管と、
を具備することを特徴とする熱媒体分配装置。 - 前記第1のタンクまたは前記第2のタンクのいずれかに設けられ、前記熱交換器からの気化した熱媒体と接触して、その一部の液化を促進する液化部材を具備することを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1のタンクと前記第2のタンクとの間で気相の熱媒体を流通させる第2の連通管を前記第1の連通管と分離して設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1のタンクと前記第2のタンクとを前記熱交換器から異なる高さに配置したことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第2のタンクの高さを前記第1のタンクの高さより高くしたことを特徴とする請求項4に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管に、前記第2のタンクから前記第1のタンクへの方向の熱媒体の流れを許容する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第2の連通管に、前記第1のタンクから前記第2のタンクへの方向の熱媒体の流れを許容する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項3に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管に流路抵抗部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管に多孔質体を充填したことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管に冷却手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管の断面積は、前記第1のタンク及び前記第2のタンクにおいて貯留された熱媒体を前記第1の連通管が接続された面と平行な面で切断した断面積より小さいことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管は、前記第1のタンクの下部と前記第2のタンクの下部とを相互に連通することを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第1の連通管は、前記第2のタンク側の開口面積が前記第1のタンク側の開口面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 前記第2のタンクに代えて、前記熱交換器から排出された熱媒体を上側及び下側へ分岐して流す分岐流路を設け、下側に分岐する流路を前記第1のタンクに連通させたことを特徴とする請求項1に記載の熱媒体分配装置。
- 請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の熱媒体分配装置を介して熱媒体を受熱器に循環させるようにしたことを特徴とする受熱装置。
- 請求項15に記載の受熱装置と、前記受熱装置から排出された熱媒体を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された熱媒体の熱を放熱する放熱器と、を具備することを特徴とする冷却システム。
- 低温の熱媒体と高温の冷却対象との間で熱交換を行う熱交換器に供給される熱媒体または前記熱交換器から排出される熱媒体を気相と液相とに分離する気液分離工程と、
前記気液分離工程により分離された気相の熱媒体の温度を維持しつつ外部に排出する排出工程と、
前記気液分離工程により液相の熱媒体の一部の温度を低下させながら前記熱交換器の供給側に流通させる流通工程と、
を具備することを特徴とする熱媒体分配方法。
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