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JPWO2014196596A1 - 採光フィルム、窓ガラス、ロールスクリーン及び採光ルーバー - Google Patents

採光フィルム、窓ガラス、ロールスクリーン及び採光ルーバー Download PDF

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JPWO2014196596A1
JPWO2014196596A1 JP2015521485A JP2015521485A JPWO2014196596A1 JP WO2014196596 A1 JPWO2014196596 A1 JP WO2014196596A1 JP 2015521485 A JP2015521485 A JP 2015521485A JP 2015521485 A JP2015521485 A JP 2015521485A JP WO2014196596 A1 JPWO2014196596 A1 JP WO2014196596A1
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Abstract

採光フィルムは、光透過性を有する基材と、基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、突起部の基材側の端面の面積は、突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、複数の突起部において、互いに隣接する2つの突起部の間隔sと突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である。

Description

本発明は、採光フィルム、窓ガラス、ロールスクリーン及び採光ルーバーに関する。
本願は、2013年6月7日に、日本に出願された特願2013−121277号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
窓ガラスに入射する光を効率よく屋内に導くための技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1の技術は、透光性の支持体の一方の面に複数の単位プリズムを形成した採光フィルムを、単位プリズム側を外側に向けて窓ガラスの外面(屋外側の面)に貼り付けるものである。単位プリズム側から入射した光は、単位プリズムの表面で屈折し、単位プリズム、支持体および窓ガラスを透過して屋内に入射する。
特開2008−40021号公報
しかしながら、特許文献1に示す採光フィルムにおいては、窓ガラスに入射する光をすべて屋内の天井に向けて進行させることができるわけではなく、採光フィルムで屈折したりあるいはそのまま透過したりすることによって屋内の天井以外の方向に向けて進行する光もある。そうすると、屋内の天井以外の方向に向けて進行する光は、屋内に居る人の眼の位置を通過する場合がある。この場合、屋内に居る人に眩しさを感じさせることとなる。
本発明の一態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することが可能な採光フィルム、窓ガラス、ロールスクリーン及び採光ルーバーを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様は以下の手段を採用した。
(1)すなわち、本発明の第一の態様に係る採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である。
(2)本発明の第二の態様に係る採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている。
(3)本発明の第三の態様に係る採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい。
(4)上記(1)から(3)までのいずれか一項に記載の採光フィルムでは、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きくてもよい。
(5)上記(4)に記載の採光フィルムでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれていてもよい。
(6)上記(4)又は(5)に記載の係る採光フィルムでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれていてもよい。
(7)上記(4)から(6)までのいずれか一項に記載の採光フィルムでは、前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化してもよい。
(8)本発明の第四の態様に係る採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている。
(9)本発明の第五の態様に係る採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている。
(10)上記(4)から(7)までのいずれか一項に記載の採光フィルムでは、前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれていてもよい。
(11)本発明の第一の態様に係る窓ガラスは、ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記ガラス基板側の端面の面積は、前記突起部の前記ガラス基板とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である。
(12)本発明の第二の態様に係る窓ガラスは、ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記ガラス基板の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている。
(13)本発明の第三の態様に係る窓ガラスは、ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記ガラス基板の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記ガラス基板の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい。
(14)上記(11)から(13)までのいずれか一項に記載の窓ガラスでは、前記突起部の前記ガラス基板側の端面の面積は、前記突起部の前記ガラス基板とは反対側の端面の面積よりも大きくてもよい。
(15)上記(14)に記載の窓ガラスでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれていてもよい。
(16)上記(14)又は(15)に記載の係る窓ガラスでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれていてもよい。
(17)上記(14)から(16)までのいずれか一項に記載の窓ガラスでは、前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化してもよい。
(18)本発明の第四の態様に係る窓ガラスは、ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている。
(19)本発明の第五の態様に係る窓ガラスは、ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている。
(20)上記(14)から(17)までのいずれか一項に記載の窓ガラスでは、前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれていてもよい。
(21)本発明の第一の態様に係るロールスクリーンは、採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である。
(22)本発明の第二の態様に係るロールスクリーンは、採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている。
(23)本発明の第三の態様に係るロールスクリーンは、採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい。
(24)上記(21)から(23)までのいずれか一項に記載のロールスクリーンでは、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きくてもよい。
(25)上記(24)に記載のロールスクリーンでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれていてもよい。
(26)上記(24)又は(25)に記載のロールスクリーンでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれていてもよい。
(27)上記(24)から(26)までのいずれか一項に記載のロールスクリーンでは、前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化してもよい。
(28)本発明の第四の態様に係るロールスクリーンは、採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている。
(29)本発明の第五の態様に係るロールスクリーンは、採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている。
(30)上記(24)から(27)までのいずれか一項に記載のロールスクリーンでは、前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれていてもよい。
(31)本発明の第一の態様に係る採光ルーバーは、互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である。
(32)本発明の第二の態様に係る採光ルーバーは、互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている。
(33)本発明の第三の態様に係る採光ルーバーは、互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい。
(34)上記(31)から(33)までのいずれか一項に記載の採光ルーバーでは、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きくてもよい。
(35)上記(34)に記載の採光ルーバーでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれていてもよい。
(36)上記(34)又は(35)に記載の係る採光ルーバーでは、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれていてもよい。
(37)上記(34)から(36)までのいずれか一項に記載の採光ルーバーでは、前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化してもよい。
(38)本発明の第四の態様に係る採光ルーバーは、互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている。
(39)本発明の第五の態様に係る採光ルーバーは、互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている。
(40)上記(34)から(37)までのいずれか一項に記載の採光ルーバーでは、前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれていてもよい。
本発明の一態様によれば、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することが可能な採光フィルム、窓ガラス、ロールスクリーン及び採光ルーバーを提供することができる。
第1実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 部屋モデルの一例を示す図である。 入射角度及び射出角度の説明図である。 部屋モデルの比較例を示す図である。 比較例における射出光の向き及び射出光の分布を示す図である。 部屋モデルの改善例1を示す図である。 改善例1における射出光の向き及び射出光の分布を示す図である。 部屋モデルの改善例2を示す図である。 改善例2における射出光の向き及び射出光の分布を示す図である。 比較例に係る採光フィルムの概略構成を示す斜視図である。 比較例に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 比較例に係る採光フィルムを通過する光の進行方向を説明するための図である。 比較例に係る採光フィルムにおける光の入射角度と射出角度との関係を示す図である。 比較例に係る採光フィルムにおける光の入射角度と光束との関係を示す図である。 グレア領域において光束が最大値となる入射角度付近で、突起部の非形成領域において、採光フィルムに入射した光の進行方向を説明するための図である。 第1実施形態に係る採光フィルムの作用を説明するための図である。 第2実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る採光フィルムを適用した部屋モデルを示す図である。 第4実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 第4実施形態に係る採光フィルムを適用した部屋モデルを示す図である。 第5実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 第5実施形態に係る採光フィルムを適用した部屋モデルを示す図である。 第6実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 第7実施形態に係る採光フィルムの概略構成を示す断面図である。 (a)〜(c)第8実施形態に係る採光フィルムの突起部と間隙部の平面形状のバリエーションを示す平面図である。 第9実施形態に係る採光フィルムの部分平面図である。 第10実施形態に係る採光フィルムの部分平面図である。 (a)〜(k)第11実施形態に係る採光フィルムの突起部の断面形状バリエーションを示す断面図である。 (a)〜(d)第12実施形態に係る採光フィルムの利用形態のバリエーションを示す断面図である。 第13実施形態に係る窓ガラスの部分斜視図である。 (a)、(b)第14実施形態に係るロールスクリーンの概略構成図である。 (a)、(b)第15実施形態に係る採光ルーバーの部分斜視図である。 採光ルーバーに用いられる採光フィルムの部分斜視図である。 (a)、(b)採光ルーバーの作用を説明するための図である。 (a)、(b)第16実施形態に係る窓ガラスの概略構成図である。 第17実施形態に係る窓ガラスの断面図である。 第18実施形態に係る窓ガラスの断面図である。 第19実施形態に係る窓ガラスの断面図である。 第20実施形態に係る窓の断面図である。 実施例の説明図である。 第1実施形態に係る採光フィルムにおけるs/wと光束との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の図面においては、X方向を採光フィルムの基材の法線方向とし、Y方向をX方向と直交する方向とし、Z方向をX方向およびY方向と直交する方向とする。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る採光フィルム1の概略構成を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る採光フィルム1の概略構成を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、採光フィルム1は、光透過性を有する基材10と、基材10の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部11と、突起部11同士の間に形成された空隙部12と、複数の突起部11を挟んで基材10とは反対側に設けられた光透過性を有する保護部材13と、を備えている。
尚、本実施形態では、複数の突起部11を挟んで基材10とは反対側に光透過性を有する保護部材13が設けられているが、保護部材13が設けられていなくてもよい。すなわち、少なくとも光透過性を有する基材10が設けられていればよい。
基材10としては、一般に、熱可塑性ポリマーや熱硬化性樹脂、光重合性樹脂などの樹脂類などが用いられる。アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等などからなる光透過性の基材を用いることができる。例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム等の光透過性の基材が好ましく用いられる。本実施形態では、一例として厚さが100μmのPETフィルムが用いられる。基材10の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。
これにより、十分な透明性を得ることができる。
突起部11は、例えばアクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の光透過性および感光性を有する有機材料で構成されている。これら樹脂に重合開始剤、カップリング剤、モノマー、有機溶媒などを混合した透明樹脂製の混合物を用いることができる。さらに、重合開始剤は安定剤、禁止剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、連鎖移動剤、他の光重合性単量体等のような各種の追加成分を含んでいてもよい。その他、特許第4129991号記載の材料を用いることができる。突起部11の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。これにより、十分な透明性を得ることができる。
複数の突起部11の各々は概ね一方向(Y方向)に長手方向を有しており、前記一方向は、矩形形状を有する基材10の1辺と平行な方向に配置されている。本実施形態の場合、複数の突起部11の各々は、Y方向に延びる一定幅のストライプ状の突起部として構成されている。複数の突起部11の各々の長手方向は、矩形形状を有する基材10の1辺と平行な方向に配置されている。複数の突起部11の各々における突起部11の幅方向と平行な断面(XZ断面)の形状は台形又は三角形である。
突起部11の短手方向の幅をw、突起部11の基材10の法線方向(X方向)の高さをhとしたときに、複数の突起部11の幅w及び高さhは、全て等しくなっている。例えば、突起部11の幅wは、例えば10μm〜50μmであり、突起部11の高さhは、例えば10μm〜100μmである。
突起部11の基材10側の端面11bと突起部11の側面11c1とのなす角度を角度α1、突起部11の基材10側の端面11bと突起部11の側面11c2とのなす角度を角度α2としたときに、複数の突起部11の角度α1及び角度α2は、全て等しくなっている。例えば、角度α1は例えば70°〜80°であり、角度α2は例えば70°〜80°である。
空隙部12は、空気などがガスによって満たされており、その屈折率は概ね1となっている。空隙部12の屈折率を1とすることで、空隙部12と突起部11との界面(突起部11の側面11c2)における臨界角が最小となるように構成されている。本実施形態の場合、空隙部12は、空気からなら空気層となっているが、空隙部12は、窒素などの不活性ガスからなる不活性ガス層であってもよく、減圧状態とされた減圧層であってもよい。
採光フィルム1は、突起部11の並び方向が鉛直方向となるように窓ガラスのガラス基板に貼り付けられる。採光フィルム1の上方から差し込んだ光のうち突起部11の一端から突起部11の内部に入射した光L0は、突起部11の側面11c2で全反射され、再び採光フィルム1の上方に向けて射出される。突起部11で反射された光は、屋内の天井や屋内の奥のほうまで導かれ、屋内を明るく照らす。
本実施形態では、突起部11の基材10とは反対側(保護部材13側)の端面11aが光入射端面として構成されており、突起部11の基材10側の端面11bが光射出端面として構成されている。
突起部11の基材10側の端面11bの面積は、突起部11の保護部材13側の端面11aの面積よりも大きい。本実施形態では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が接している。
尚、本実施形態では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が接しているが、これに限らない。例えば、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端面の一部が重なり合うように、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端部が繋がっていてもよい。また、複数の突起部11のすべてにおいて、互いに隣接する2つの突起部11の一部が接していることに限定されない。例えば、複数の突起部11のうちの一部の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の一部が接していてもよい。すなわち、複数の突起部11には、互いに隣接する2つの突起部11の一部が接している構成が含まれていればよい。
本実施形態に係る採光フィルム1の製造方法は、例えば、フォト工程を用いる方法を採用することができる。尚、フォト工程を用いる方法以外にも、溶融押し出し法や型押し出し法などの方法によって、採光フィルム1を製造することができる。溶融押し出し法や型押し出し法などの方法では、基材10と突起部11は同一の樹脂によって一体に形成される。
以下、部屋モデルの一例について図3を用いて説明する。
図3は、部屋モデル1000の一例を示す図である。図3において、符号1001は比較例に係る採光フィルム、符号1002は窓、符号1003は部屋、符号1003aは天井、符号1003bは太陽光が入射する側の壁、符号1003cは床、符号1003dは壁1003bと対面の壁、符号1004は椅子に座っている人、符号1005は床1003cに立っている人、である。
図3に示すように、部屋1003はオフィスを例としており、部屋1003の断面(XZ断面)の形状は矩形である。部屋1003の高さH3(床1003cから天井1003aまでの高さ)は例えば2.7mである。窓1002は、壁1003b側において天井1003aから例えば1.8mの部分に設けられている。窓1002の高さH2は例えば1.8mである。採光フィルム1001は、窓1002の内面において、人間の視界を遮らない部分(天井1003aから例えば0.6mの部分)に設けられている。採光フィルム1001の高さH1は例えば0.6mである。
部屋モデル1000においては、壁1003bから例えば1m離れた所で人が動くことを想定している。窓付近の部分Dにおいては、人が居ないこととしている。窓付近の部分Dは例えば1mである。この窓付近の部分Dに基づいて、人が動く領域を想定している。
また、人の眼の位置は、床1003cから例えば0.8m〜1.8mを想定している。
床1003cに立っている人1005の眼の高さHaは例えば1.8mである。椅子に座っている人1004の眼の高さHbは例えば0.8mである。これらの眼の高さHa,Hbに基づいて、前記人の眼の位置の範囲を想定している。
採光フィルム1001は、外光を天井1003aに向けて進行させる機能を有する。天井1003aに向けて進行する光は、天井1003aで反射して室内を照射し、照明の代わりとなる。しかし実際には、採光フィルム1001を通過した光は、天井1003aに向けて進行するだけではく、壁1003dあるいは床1003cに向けて進行する。このとき、採光フィルム1001を通過した光には、屋内に居る人の眼の位置に向かうものも存在する。このような光は、屋内に居る人に眩しさを感じさせることとなる。部屋モデル1000において、屋内に居る人に眩しさを感じさせる領域をグレア領域ARとする。グレア領域ARの範囲は、前記人の動く領域及び人の眼の位置に基づいて規定されている。
グレア領域ARは、壁1003bから例えば1m離れた所において、床1003cから例えば0.8m〜1.8mの領域である。
次に、採光フィルム1001に入射する光の入射角度と採光フィルム1001から射出される光の射出角度の定義について図4を用いて説明する。
図4は、入射角度及び射出角度の説明図である。図4においては、便宜上、採光フィルム1001の基材の図示を省略している。図4において、水平方向(X方向)と採光フィルム1001に入射する光とのなす角度を入射角度θin、水平方向と採光フィルム1001から射出される光とのなす角度を射出角度θoutとする。射出角度θoutは、採光フィルム1001の中心(突起部と基材との界面の中心)を通る法線方向を0°として、水平方向よりも天井1003aを正(+)、水平方向よりも床1003c側を負(−)の角度としている。すなわち、射出角度θoutは、反時計回りの角度を正、時計回りの角度を負としている。
次に、比較例として、グレア領域ARを通過する光の光量が後述する閾値Eよりも大きい部屋モデルについて図5及び図6を用いて説明する。
図5は、部屋モデルの比較例を示す図である。図5においては、便宜上、窓の図示を省略し、比較例に係る採光フィルム1001が窓の外面に設けられている。
図5に示すように、採光フィルム1001を通過した光は、天井1003aに向けて進行するだけではく、壁1003dあるいは床1003cに向けて進行する。採光フィルム1001を通過した光には、グレア領域ARに向けて進行するものが存在する。
図6は、比較例における射出光の向き及び射出光の分布を示す図である。図6においては、便宜上、採光フィルムの図示を省略し、採光フィルムの中心を原点Oとして示している。図6において、採光フィルムからの射出光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の向きの範囲を範囲Vで示す。また、人が眩しさを感じる光量の下限値を閾値Eで示す。
眩しさの指標としては、空間グレア指標(UGR)がある。例えば、オフィス環境において、眩しさの目安の上限UGRは21である。そのため、閾値Eとしては、室内の観測者の位置において「UGRが21となる輝度」となる値を採用することができる。
図6に示すように、比較例においては、採光フィルム1001(図5参照)を通過した光の大部分が範囲Vに存在し、かつ、範囲Vに存在する光の光量が閾値Eを超えている。
そのため、比較例においては、採光フィルム1001を通過した光が人の眼に入ると人が眩しさを感じる。
次に、改善例1として、グレア領域ARを通過する光の光量が閾値Eよりも小さい部屋モデルについて図7及び図8を用いて説明する。
図7は、部屋モデルの改善例1を示す図である。図7においては、便宜上、窓の図示を省略し、改善例1に係る採光フィルム1001Aが窓の外面に設けられている。
図7に示すように、採光フィルム1001Aを通過した光は、天井1003aに向けて進行するだけではく、壁1003dあるいは床1003cに向けて進行する。採光フィルム1001Aを通過した光には、グレア領域ARに向けて進行するものが存在する。しかし、改善例1においては、グレア領域ARに向けて進行する光が少ない。
図8は、改善例1における射出光の向き及び射出光の分布を示す図である。図8においては、便宜上、採光フィルムの図示を省略し、採光フィルムの中心を原点Oとして示している。図8において、採光フィルムからの射出光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の範囲を範囲Vで示す。また、人が眩しさを感じる光量の下限値を閾値Eで示す。
図8に示すように、改善例1においては、採光フィルム1001A(図7参照)を通過した光のごく一部が範囲Vに存在し、かつ、範囲Vに存在する光の光量が閾値Eよりも小さい。そのため、改善例1においては、採光フィルム1001Aを通過した光が人の眼に入っても人が眩しさを感じない。すなわち、グレア領域ARに向けて進行する光の光量を人が眩しさを感じない程度に抑えることができれば、グレア領域ARに向けて進行する光の光量はゼロでなくてもよい。
次に、改善例2として、グレア領域ARを通過する光の光量が閾値Eよりも小さい部屋モデルについて図9及び図10を用いて説明する。
図9は、部屋モデルの改善例2を示す図である。図9においては、便宜上、窓の図示を省略し、改善例2に係る採光フィルム1001Bが窓の外面に設けられている。
図9に示すように、採光フィルム1001Bを通過した光は、天井1003aに向けて進行するだけではく、壁1003dあるいは床1003cに向けて進行する。採光フィルム1001Bを通過した光には、グレア領域ARに向けて進行するものが存在する。しかし、改善例2においては、グレア領域ARに向けて進行する光が分散されている。
図10は、改善例2における射出光の向き及び射出光の分布を示す図である。図10においては、便宜上、採光フィルムの図示を省略し、採光フィルムの中心を原点Oとして示している。図10において、採光フィルムからの射出光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の範囲を範囲Vで示す。また、人が眩しさを感じる光量の下限値を閾値Eで示す。
図10に示すように、改善例2においては、採光フィルム1001B(図9参照)を通過した光の大部分が範囲Vに存在しているものの、範囲Vに存在する光が分散されているため、範囲Vに存在する光の光量が閾値Eよりも小さい。そのため、改善例2においては、採光フィルム1001Bを通過した光が人の眼に入っても人が眩しさを感じない。すなわち、グレア領域ARに向けて進行する光を人が眩しさを感じない程度に分散させることができれば、グレア領域ARに向けて進行する光が存在していてもよい。
次に、比較例に係る採光フィルム1001の構成について図11及び図12を用いて説明する。
図11は、比較例に係る採光フィルム1001の概略構成を示す斜視図である。図12は、比較例に係る採光フィルム1001の概略構成を示す断面図である。
図11及び図12に示すように、比較例に係る採光フィルム1001の構成は、第1実施形態に係る採光フィルム1の構成と基本的に同じである。しかし、比較例では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が離間している。すなわち、基材10の一面において突起部11の形成領域以外の領域(突起部11の非形成領域)には、基材10が露出している。
互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁の間隔をs、突起部11の配列方向(Z方向)のピッチをpとしたときに、複数の突起部11の間隔s及びピッチpはすべて等しくなっている。例えば、間隔sは、例えば5μm〜10μmである。また、複数の突起部11において、間隔sと突起部11の幅wとの比s/wは、例えば0.125程度である(s/w>0.1)。
ところで、採光フィルムから射出された光の射出方向は、採光フィルムに入射する光の入射位置及び入射角度θinによって決まる。
次に、採光フィルムの上方から光が差し込む場合における、採光フィルムに入射する光の入射位置と採光フィルムから射出された光の射出方向との関係について図13を用いて説明する。
図13は、比較例に係る採光フィルム1001を通過する光の進行方向を説明するための図である。
図13に示すように、採光フィルム1001の上方から差し込んだ光のうち、入射位置K0において、突起部11の端面11aから突起部11の内部に入射した光L0は、突起部11の側面11c2(突起部11と空隙部12との界面)で全反射され、再び採光フィルム1001の上方に向けて射出される。突起部11の側面11c2で反射された光L0は、屋内の天井や屋内の奥のほうまで導かれ、屋内を明るく照らす。
採光フィルム1001の上方から差し込んだ光のうち、入射位置K1において、突起部11の非形成領域に入射した光L1は、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光L1は、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、基材10の他面(基材10と空気との界面)で全反射され、採光フィルム1001の下方に射出される。基材10の他面で反射された光L1は、屋外に向けて進行する。
採光フィルム1001の上方から差し込んだ光のうち、入射位置K2において、突起部11の非形成領域に入射した光L2は、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光L2は、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、採光フィルム1001の下方に射出される。突起部11を透過した光L2は、グレア領域ARに向けて進行する場合がある。
次に、採光フィルムの上方から光が差し込む場合における、採光フィルムに入射する光の入射角度θinと採光フィルムから射出された光の射出方向との関係について図14を用いて説明する。
図14は、比較例に係る採光フィルム1001における光の入射角度θinと射出角度θoutとの関係を示す図である。図14において、横軸は入射角度θin(°)、縦軸は射出角度θout(°)である。また、プロットIは突起部11に入射した光が突起部11の側面11c2で全反射した場合、プロットIIは突起部11の非形成領域に入射した光が突起部11の側面11c2で全反射した場合、プロットIIIは突起部11の非形成領域に入射した光が突起部11の側面11c1で全反射した場合、プロットIVは突起部11の非形成領域に入射した光が突起部11の側面11c1,11c2又は端面11bで屈折した場合、プロットVは突起部11に入射した光が角度を変えずにそのまま透過した場合、プロットVIは突起部11の非形成領域に入射した光が角度を変えずにそのまま透過した場合、をそれぞれ示している。尚、図14は、突起部11の幅wを23μm、突起部11の間隔sを7μm、突起部11の高さhを20μm、突起部11の角度α1及びα2をそれぞれ76°、突起部11の屈折率及び基材10の屈折率をそれぞれ1.49として行ったシミュレーション結果に基づいて作成されている。
図14に示すように、採光フィルム1001から射出された光の射出角度θoutは、採光フィルム1001に入射する光の入射角度θinに大きく依存することが分かる。また、突起部11に入射した光の射出方向と、突起部11の非形成領域に入射した光の射出方向とは互いに異なっている。
次に、採光フィルムの上方から光が差し込む場合における、採光フィルムに入射する光の入射角度θinと採光フィルムから射出された光の光束との関係について図15を用いて説明する。
図15は、比較例に係る採光フィルム1001における光の入射角度θinと光束との関係を示す図である。図15において、横軸は入射角度θin(°)、縦軸は光束(×10lm)である。また、曲線Cv1は採光フィルム1001の上方から差し込んだ光のうち天井1003aに向けて進行する光の光束、曲線Cv2は採光フィルム1001の上方から差し込んだ光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の光束、をそれぞれ示している。尚、図15は、突起部11の幅wを30μm、突起部11の間隔sを5μm、突起部11の高さhを40μm、突起部11の角度α1を70°、突起部11の角度α2を80°、突起部11の屈折率及び基材10の屈折率をそれぞれ1.49として行ったシミュレーション結果に基づいて作成されている。
図15に示すように、天井1003aに向けて進行する光の光束は、入射角度θinが46°になるまでは200×10lm以上の値を維持している。しかし、入射角度θinが46°を超えると光束が急峻に低下し、入射角度θinが56°を超えると光束が50×10lmを下回る。
一方、グレア領域ARに向けて進行する光の光束は、入射角度θinが50°になるまでは20×10lm以下の値を維持している。しかし、入射角度θinが50°を超えると光束が急峻に増加し、入射角度θinが54°で光束が最大値となる。そして、入射角度θinが54°を超えると光束が急峻に低下し、入射角度θinが60°を超えると光束が20×10lmを下回る。
次に、グレア領域ARにおいて光束が最大値となる入射角度θin付近の入射角度で、突起部11の非形成領域において、採光フィルムに入射する光の入射角度θinと採光フィルムから射出された光の射出方向との関係について図16を用いて説明する。
図16は、グレア領域ARにおいて光束が最大値となる入射角度θin付近の入射角度(50°〜60°)で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム1001に入射した光の進行方向を説明するための図である。図16において、採光フィルム1001に対し、入射角度θinが50°で入射する光をLa、入射角度θinが54°で入射する光をLb、入射角度θinが60°で入射する光をLc、で示している。
図16に示すように、入射角度θinが50°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム1001に入射した光Laは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Laは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2(突起部11と空隙部12との界面)で全反射され、再び採光フィルム1001の上方に向けて射出される。突起部11の側面11c2で反射された光Laは、屋内の天井や屋内の奥のほうまで導かれ、屋内を明るく照らす。
入射角度θinが54°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム1001に入射した光Lbは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折し、隣り合う2つの突起部11の間を抜け、採光フィルム1001の下方に射出される。突起部11を透過した光L2は、グレア領域ARに向けて進行する場合がある。
入射角度θinが60°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム1001に入射した光Lcは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lcは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折し、隣り合う2つの突起部11の間を抜け、基材10の他面(基材10と空気との界面)で全反射され、採光フィルム1001の下方に射出される。基材10の他面で反射された光Lcは、屋外に向けて進行する。
本発明者は鋭意研究の結果、グレア領域ARに向けて進行する光の光束を低下させるには、採光フィルム1001において、入射角度θinが54°付近で突起部11の非形成領域に入射する光のうち、隣り合う2つの突起部11の間から抜ける光の光束を低下させればよいことを見出した。そこで、本実施形態に係る採光フィルム1では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が接している構成を採用している(図1及び図2参照)。
以下、本実施形態に係る採光フィルム1の作用について図17を用いて説明する。
図17は、本実施形態に係る採光フィルム1の作用を説明するための図である。
図17に示すように、入射角度θinが54°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム1に入射した光Lbは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折する。本実施形態では、複数の突起部11において互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が接しているため、突起部11の側面11c2で屈折した光Lbは、隣り合う2つの突起部11の間を抜けることなく、透過した突起部11と隣り合う突起部11の側面11c1に入射する。当該突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、当該突起部11を透過し、基材10の他面(基材10と空気との界面)で全反射され、採光フィルム1の下方に射出される。基材10の他面で反射された光Lbは、屋外に向けて進行する。
このように本実施形態に係る採光フィルム1によれば、複数の突起部11において互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が接しているため、採光フィルム1の上方から入射した光が隣り合う2つの突起部11の間を抜けてグレア領域ARに向けて進行することを抑制することができる。これにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
また、この構成においては、保護部材13によって突起部11の上部が覆われる。そのため、空隙部12に汚れが付着し、採光フィルム1の性能が劣化することが抑制される。
尚、本実施形態では、基材10および突起部11として、無色透明の部材が用いられるが、基材10や突起部11の色はこれに限定されない。例えば、屋内に取り込む光の色温度を調整するために、基材10や突起部11の色が薄い黄色やオレンジ、ブルーなどで着色されていてもよい。また、デザイン性などを考慮して、基材10および突起部11の一部若しくは全部が赤色や青色などに着色されていてもよい。これにより、ステンドグラスなどへの応用が可能となる。ただし、この場合でも、窓としての用途を満たすために、向こう側が透けて見える程度の可視光透過率は必要である。基材10および突起部11は、光透過性を有する部材として構成されているが、本明細書において「光透過性を有する」とは、少なくとも向こう側が透けて見える程度の可視光透過率を有することを意味する。
また、本実施形態では、突起部11は一定幅のストライプ状の突起部として構成されているが、突起部11の形状はこれに限られない。複数の突起部11の各々が概ね一方向に長手方向を有しており、前記一方向が、矩形形状を有する基材10の1辺と平行な方向に配置されていれば、本実施形態と同様の作用効果が得られる。ここで、「複数の突起部の各々が概ね一方向に長手方向を有している」とは、例えば、次のようなことをいう。すなわち、保護部材13の側(基材10の突起部11が形成された側)から基材10の内部に蛍光のような等方的に拡散する光を入射させ、複数の突起部11の外部に射出される光の極角輝度分布を測定する。このとき、複数の突起部11から射出される光の輝度が相対的に強い方向と相対的に弱い方向とが存在する場合に、「突起部が概ね一方向に長手方向を有している」という。輝度が相対的に強い方向と直交する方向は、前記「一方向」として規定される。
また、本実施形態では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が接している例を挙げて説明したが、これに限らない。複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の間隔sと突起部11の幅wとの比s/wが0.1以下であってもよい。以下、図43を用いて説明する。
図43は、第1実施形態に係る採光フィルム1におけるs/wと光束との関係を示す図である。図43において、横軸は複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の間隔sと突起部11の幅wとの比s/w、縦軸は光束(×10lm)である。
尚、縦軸は、入射角度θinが54°で採光フィルム1に入射した光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の光束である。図43は、太陽光の照度を11万ルクスとしたときの計算結果である。
図43に示すように、比s/wが0.1を超えると、グレア領域ARに向けて進行する光の光束が徐々に増加し、比s/wが0.225で光束が300×10lmを上回る。
これに対し、比s/wが0.1以下であると、グレア領域ARに向けて進行する光の光束は一定となり、光束が30×10lmを下回る。従って、比s/wが0.1以下であることにより、グレア領域ARに向けて進行する光の光束を低減することができる。
[第2実施形態]
図18は、第2実施形態に係る採光フィルム2の概略構成を示す断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材10側の端縁が離間している点、すなわち基材10の一面において突起部11の形成領域以外の領域(突起部11の非形成領域)には、基材10が露出している点である。さらに、基材10の一面において突起部11同士の間の領域に光吸収体14が設けられている点である。
本実施形態において、複数の突起部11の間隔sは一定でもよいし、不規則であってもよい。ただし、複数の突起部11が不規則な間隔で互いに隣接して配置されることにより、複数の突起部11が規則的に形成された場合に生じる干渉縞の発生を抑制することができる。
光吸収体14としては、例えばブラックレジスト等の光吸収性及び感光性を有する黒色樹脂(樹脂材料)、黒色インク等の有機材料、顔料、色素など透過率が2%〜3%の材料を用いることができる。尚、これらの他にも、可視光を吸収可能な材料であれば、種々の材料を用いることができる。また、透過率は、光吸収体14の吸収材料の濃度を調整したり、光吸収体14の厚みや面積を調整したりすることによって制御することができる。
以下、本実施形態に係る採光フィルム2の作用について図18を用いて説明する。
図18に示すように、入射角度θinが54°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム2に入射した光Lbは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折する。本実施形態では、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には光吸収体14が設けられているため、突起部11の側面11c2で屈折した光Lbは、隣り合う2つの突起部11の間を抜けることなく光吸収体14によって吸収される。
このように本実施形態に係る採光フィルム2によれば、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には光吸収体14が設けられているため、採光フィルム2の上方から入射した光が隣り合う2つの突起部11の間を抜けてグレア領域ARに向けて進行することを抑制することができる。これにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
[第3実施形態]
図19は、第3実施形態に係る採光フィルム3の概略構成を示す断面図である。
尚、本実施形態において第2実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第2実施形態と異なる点は、光吸収体14に替えて、基材10の一面において突起部11同士の間の領域に第2の突起部15が設けられている点である。
第2の突起部15の概ね一方向(Y方向)に長手方向を有しており、前記一方向は、矩形形状を有する基材10の1辺と平行な方向に配置されている。本実施形態の場合、第2の突起部15は、Y方向に延びる一定幅のストライプ状の突起部として構成されている。
第2の突起部15の長手方向は、矩形形状を有する基材10の1辺と平行な方向に配置されている。第2の突起部15の断面(XZ断面)の形状は三角形である。第2の突起部15は、基材10の一面に対して傾斜した傾斜面15bを有する。
第2の突起部15の短手方向(Z方向)の幅をw2、第2の突起部15の基材10の法線方向(X方向)の高さをh2としたときに、第2の突起部15の幅w2は複数の突起部11の間隔sよりも小さく、第2の突起部15の高さh2は突起部11の高さhよりも小さい。
第2の突起部15の基材10側の端面15cと第2の突起部15の側面15aとのなす角度を角度γ1、第2の突起部15の基材10側の端面15cと第2の突起部15の側面15b(傾斜面)のなす角度を角度γ2としたときに、第2の突起部15の角度γ1は第2の突起部15の角度γ2よりも大きい。例えば、角度γ1は例えば70°〜100°であり、角度γ2は例えば10°〜30°である。
第2の突起部15としては、例えば突起部11と同様の材料を用いることができる。第2の突起部15の屈折率は、突起部11や基材10の屈折率と同等あるいはそれよりも大きい。例えば、第2の突起部15の屈折率は1.5程度である。
以下、本実施形態に係る採光フィルム3の作用について図19及び図20を用いて説明する。
図19に示すように、入射角度θinが54°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム3に入射した光Lbは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折する。本実施形態では、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には第2の突起部15が設けられているため、突起部11の側面11c2で屈折した光Lbは、第2の突起部15に入射する。第2の突起部15に入射した光Lbは、第2の突起部15の傾斜面15bで屈折し、基材10の他面(基材10と空気との界面)で屈折して、採光フィルム3の下方に射出される。
図20は、第3実施形態に係る採光フィルム3を適用した部屋モデルを示す図である。
図20においては、便宜上、窓の図示を省略し、第3実施形態に係る採光フィルム3が窓の外面に設けられている。
図20に示すように、第2の突起部15の傾斜面15b(図19参照)で屈折した光Lbは、窓付近の部分Dに向けて進行する。
このように本実施形態に係る採光フィルム3によれば、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には第2の突起部15が設けられているため、採光フィルム3の上方から入射した光が隣り合う2つの突起部11の間を抜けてグレア領域ARに向けて進行することを抑制することができる。これにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
[第4実施形態]
図21は、第4実施形態に係る採光フィルム4の概略構成を示す断面図である。
尚、本実施形態において第3実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第3実施形態と異なる点は、第2の突起部15に替えて、基材10の一面において突起部11同士の間の領域に第2の突起部16が設けられている点である。第3実施形態に係る第2の突起部15は採光フィルム3の上方から入射した光を窓付近の部分Dに向けて進行させる機能を有していたが、本実施形態に係る第2の突起部16は採光フィルム4の上方から入射した光を天井に向けて進行させる機能を有する。
第2の突起部16の基材10側の端面16cと第2の突起部16の側面16aとのなす角度を角度γ11、第2の突起部16の基材10側の端面16cと第2の突起部16の側面16b(傾斜面)のなす角度を角度γ21としたときに、第2の突起部16の角度γ11は第2の突起部16の角度γ21よりも大きい。また、第2の突起部16の角度γ11は第2の突起部15の角度γ1よりも小さく、かつ、第2の突起部16の角度γ21は第2の突起部15の角度γ2よりも大きい。例えば、角度γ11は例えば70°〜90°であり、角度γ21は例えば30°〜50°である。
以下、本実施形態に係る採光フィルム4の作用について図21及び図22を用いて説明する。
図21に示すように、入射角度θinが54°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム4に入射した光Lbは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折する。本実施形態では、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には第2の突起部16が設けられているため、突起部11の側面11c2で屈折した光Lbは、第2の突起部16に入射する。第2の突起部16に入射した光Lbは、第2の突起部15の傾斜面16bで屈折し、基材10の他面(基材10と空気との界面)で屈折して、採光フィルム4の上方に射出される。
図22は、第4実施形態に係る採光フィルム4を適用した部屋モデルを示す図である。
図22においては、便宜上、窓の図示を省略し、第4実施形態に係る採光フィルム4が窓の外面に設けられている。
図22に示すように、第2の突起部16の傾斜面16b(図21参照)で屈折した光Lbは、グレア領域ARには向かわずに、天井1003aに向けて進行する。
このように本実施形態に係る採光フィルム4によれば、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には第2の突起部16が設けられているため、採光フィルム4の上方から入射した光が隣り合う2つの突起部11の間を抜けてグレア領域ARに向けて進行することを抑制することができる。これにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
[第5実施形態]
図23は、第5実施形態に係る採光フィルム5の概略構成を示す断面図である。
尚、本実施形態において第3実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第3実施形態と異なる点は、第2の突起部15に替えて、基材10の一面において突起部11同士の間の領域に第2の突起部17が設けられている点である。第3実施形態に係る第2の突起部15は採光フィルム3の上方から入射した光を傾斜面15bで屈折させる構成を有していたが、本実施形態に係る第2の突起部17は採光フィルム5の上方から入射した光を傾斜面17aで屈折させる構成を有する。
第2の突起部17の基材10側の端面17cと第2の突起部17の側面17a(傾斜面)とのなす角度を角度γ12、第2の突起部17の基材10側の端面17cと第2の突起部17の側面17bのなす角度を角度γ22としたときに、第2の突起部17の角度γ12と第2の突起部17の角度γ22とは互いに等しい。また、第2の突起部17の角度γ12は第2の突起部15の角度γ1よりも小さく、かつ、第2の突起部17の角度γ22は第2の突起部15の角度γ2よりも大きい。例えば、角度γ12及び角度γ22のそれぞれは例えば50°〜80°である。
以下、本実施形態に係る採光フィルム5の作用について図23及び図24を用いて説明する。
図23に示すように、入射角度θinが54°で、突起部11の非形成領域において、採光フィルム5に入射した光Lbは、突起部11の側面11c1に入射する。突起部11の側面11c1に入射した光Lbは、側面11c1で反射されることなく突起部11を透過し、突起部11の側面11c2で屈折する。本実施形態では、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には第2の突起部17が設けられているため、突起部11の側面11c2で屈折した光Lbは、第2の突起部17に入射する。第2の突起部15に入射した光Lbは、第2の突起部15の傾斜面17aで屈折し、基材10の他面(基材10と空気との界面)で屈折して、採光フィルム5の下方に射出される。
図24は、第5実施形態に係る採光フィルム5を適用した部屋モデルを示す図である。
図24においては、便宜上、窓の図示を省略し、第5実施形態に係る採光フィルム5が窓の外面に設けられている。
図24に示すように、第2の突起部17の傾斜面17a(図23参照)で屈折した光Lbは、窓付近の部分Dに向けて進行する。
このように本実施形態に係る採光フィルム5によれば、基材10の一面において突起部11同士の間の領域には第2の突起部17が設けられているため、採光フィルム5の上方から入射した光が隣り合う2つの突起部11の間を抜けてグレア領域ARに向けて進行することを抑制することができる。これにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
尚、上記第3実施形態から第5実施形態では、第2の突起部の断面形状が三角形である例を挙げて説明したが、これに限らない。第2の突起部は、基材10の一面に対して傾斜した傾斜面を有していればよく、例えば、第2の突起部の断面形状は、四角形以上の多角形であったり不定形であったりしてもよい。第2の突起部は、採光フィルムの上方から入射した光を天井1003aや窓付近の部分Dなどグレア領域AR以外の領域に向けて進行させる機能を有していればよい。
[第6実施形態]
図25は、第6実施形態に係る採光フィルム6の概略構成を示す断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、複数の突起部61において、互いに隣接する2つの突起部61の基材10側の端縁が離間している点、すなわち基材10の一面において突起部61の形成領域以外の領域(突起部61の非形成領域)には、基材10が露出している点である。さらに、複数の突起部61は、側面61c2の傾斜角度が、基材10側から基材10とは反対側にかけて、段階的に変化している点である。
本実施形態において、複数の突起部61の間隔sは一定でもよいし、不規則であってもよい。ただし、複数の突起部61が不規則な間隔で互いに隣接して配置されることにより、複数の突起部61が規則的に形成された場合に生じる干渉縞の発生を抑制することができる。
突起部61の側面61c2は、複数(例えば本実施形態では3つ)の異なる傾斜角度を有している。突起部61の側面61c2の断面形状は折れ線状の傾斜面である。本実施形態に係る突起部61の側面61c2は、傾斜角度の異なる3つの傾斜面61c20,61c21,61c22を有する。
突起部61の基材10側の端面61bと突起部61の傾斜面61c20とのなす角度を角度α20、突起部61の基材10側の端面61bと突起部61の傾斜面61c21とのなす角度を角度α21、突起部61の基材10側の端面61bと突起部61の傾斜面61c22とのなす角度をα22としたときに、突起部61の角度α21は突起部61の角度α20よりも小さく、かつ、突起部61の角度α22は突起部61の角度α21よりも小さい(α20>α21>α22)。例えば、角度α20は例えば80°〜85°であり、角度α21は例えば75°〜80°であり、角度α22は例えば70°〜75°である。
以下、本実施形態に係る採光フィルム6の作用について図25を用いて説明する。
図25に示すように、入射角度θinが54°で、突起部61の非形成領域において、採光フィルム6に入射した光Lbは、突起部61の側面61c1に入射する。突起部61の側面61c1に入射した光Lbは、側面61c1で反射されることなく突起部61を透過し、突起部61の側面61c2で屈折する。突起部61の側面61c2のうち傾斜面61c20で屈折した光Lb0は、隣り合う2つの突起部61の間を抜け、採光フィルム6の下方に射出される。突起部61を透過した光Lb0は、グレア領域ARの方向Voutのうち方向Vout0に向けて進行する。
同様に、突起部61の側面61c2のうち傾斜面61c21で屈折した光Lb1は、隣り合う2つの突起部61の間を抜け、採光フィルム6の下方に射出される。突起部61を透過した光Lb1は、グレア領域ARの方向Voutのうち方向Vout1に向けて進行する。また、突起部61の側面61c2のうち傾斜面61c22で屈折した光Lb2は、隣り合う2つの突起部61の間を抜け、採光フィルム6の下方に射出される。突起部61を透過した光Lb2は、グレア領域ARの方向Voutのうち方向Vout2に向けて進行する。
突起部61の側面61c2で屈折した光は、いずれもグレア領域ARの方向Voutに向けて進行する。しかし、傾斜角度の異なる3つの傾斜面61c20,61c21,61c22でそれぞれ屈折した光は、それぞれ互いに異なる方向Vout0,Vout1,Vout2に向けて進行する。すなわち、突起部61の側面61c2で屈折した光は、グレア領域ARの特定方向に集中して進行することはなく、分散されて互いに異なる方向に向けて進行する。
このように本実施形態に係る採光フィルム6によれば、突起部61の側面61c2が傾斜角度の異なる3つの傾斜面61c20,61c21,61c22を有するため、採光フィルム6の上方から入射してグレア領域ARに向けて進行する光を分散させることができる。従って、グレア領域ARに向けて進行する光を人が眩しさを感じない程度に分散させることにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
尚、本実施形態では、突起部61の側面61c2の傾斜角度が基材10側から基材10とは反対側にかけて段階的に変化しており、突起部61の側面61c2の断面形状が折れ線状の傾斜面である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、突起部の側面の傾斜角度が基材10側から基材10とは反対側にかけて連続的に変化しており、突起部の側面の断面形状が曲線状の傾斜面であってもよい。
また、本実施形態では、突起部61の側面61c2が傾斜角度の異なる3つの傾斜面61c20,61c21,61c22を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、突起部の側面が傾斜角度の異なる2つの傾斜面又は4つ以上の複数の傾斜面を有していてもよい。
また、本実施形態では、突起部61の側面61c2の傾斜角度が基材10側から基材10とは反対側にかけて段階的に変化している例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、突起部61の側面61c1の傾斜角度が基材10側から基材10とは反対側にかけて段階的に変化していたり連続的に変化していたりしてもよい。また、突起部61の側面61c1及び側面61c2の双方の側面の傾斜角度が基材10側から基材10とは反対側にかけて段階的に変化していたり連続的に変化していたりしてもよい。
また、本実施形態では、複数の突起部61のすべてにおいて、側面の傾斜角度が、基材10側から基材10とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化することに限定されない。例えば、複数の突起部61のうちの一部の突起部61において、側面の傾斜角度が、基材10側から基材10とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化していてもよい。すなわち、複数の突起部61には、側面の傾斜角度が、基材10側から基材10とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部61が含まれていればよい。
また、本実施形態では、突起部が直線状または曲線状に延在しており、突起部の延在方向と直交する断面における突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、基材10側から基材10とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化していてもよい。
[第7実施形態]
図26は、第7実施形態に係る採光フィルム7の概略構成を示す断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、複数の突起部70において、互いに隣接する2つの突起部70の基材10側の端縁が離間している点、すなわち基材10の一面において突起部70の形成領域以外の領域(突起部70の非形成領域)には、基材10が露出している点である。さらに、複数の突起部70は、側面の傾斜角度が互いに異なる点である。
本実施形態において、複数の突起部70の間隔sは一定でもよいし、不規則であってもよい。ただし、複数の突起部70が不規則な間隔で互いに隣接して配置されることにより、複数の突起部70が規則的に形成された場合に生じる干渉縞の発生を抑制することができる。
複数の突起部70(例えば本実施形態では3つの突起部71,72,73)は、側面70c2(例えば本実施形態では3つの側面71c2,72c2,73c2)の傾斜角度が互いに異なる。
突起部71の基材10側の端面71bと突起部71の側面71c2とのなす角度を角度α3、突起部72の基材10側の端面72bと突起部72の側面72c2とのなす角度を角度α31、突起部73の基材10側の端面73bと突起部73の側面73c2とのなす角度をα32としたときに、突起部72の角度α31は突起部71の角度α3よりも大きく、かつ、突起部73の角度α32は突起部72の角度α31よりも大きい(α3<α31<α32)。例えば、角度α3は例えば70°〜75°であり、角度α31は例えば75°〜80°であり、角度α32は例えば80°〜85°である。
以下、本実施形態に係る採光フィルム7の作用について図26を用いて説明する。
図26に示すように、入射角度θinが54°で、突起部70の非形成領域において、採光フィルム7に入射した光Lbは、突起部70の側面70c1に入射する。突起部70の側面70c1に入射した光Lbは、側面70c1で反射されることなく突起部70を透過し、突起部70の側面70c2で屈折する。突起部70の側面70c2のうち突起部71の側面71c2で屈折した光Lb0は、隣り合う2つの突起部71,72の間を抜け、採光フィルム7の下方に射出される。突起部71を透過した光Lb0は、グレア領域ARの方向Voutのうち方向Vout30に向けて進行する。
同様に、突起部70の側面70c2のうち突起部72の側面72c2で屈折した光Lb1は、隣り合う2つの突起部72,73の間を抜け、採光フィルム7の下方に射出される。突起部72を透過した光Lb1は、グレア領域ARの方向Voutのうち方向Vout31に向けて進行する。また、突起部70の側面70c2のうち突起部73の側面73c2で屈折した光Lb2は、隣り合う2つの突起部70の間(突起部73と当該突起部73よりも下方に隣り合う突起部との間)を抜け、採光フィルム7の下方に射出される。突起部73を透過した光Lb2は、グレア領域ARの方向Voutのうち方向Vout32に向けて進行する。
突起部70の側面70c2で屈折した光は、いずれもグレア領域ARの方向Voutに向けて進行する。しかし、傾斜角度の異なる3つの側面71c2,72c2,73c2でそれぞれ屈折した光は、それぞれ互いに異なる方向Vout30,Vout31,Vout32に向けて進行する。すなわち、突起部70の側面70c2で屈折した光は、グレア領域ARの特定方向に集中して進行することはなく、分散されて互いに異なる方向に向けて進行する。
このように本実施形態に係る採光フィルム7によれば、3つの突起部71,72,73においてそれぞれの側面71c2,72c2,73c2の傾斜角度が互いに異なるため、採光フィルム7の上方から入射してグレア領域ARに向けて進行する光を分散させることができる。従って、グレア領域ARに向けて進行する光を人が眩しさを感じない程度に分散させることにより、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができる。
尚、本実施形態では、複数の突起部70において側面70c2の傾斜角度が互いに異なる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、複数の突起部70において側面70c1の傾斜角度が互いに異なっていてもよいし、複数の突起部70において側面70v1及び側面70c2の双方の側面の傾斜角度が互いに異なっていてもよい。
また、本実施形態では、複数の突起部70のすべてにおいて、側面の傾斜角度が互いに異なることに限定されない。例えば、複数の突起部70のうちの一部の突起部において、側面の傾斜角度が互いに異なっていてもよい。すなわち、複数の突起部70には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部70が含まれていればよい。
尚、上記第6実施形態及び第7実施形態では、突起部の非形成領域には基材10が露出しているが、この領域には、光透過性を有する部材が基材10の一面に重ねて形成されていてもよい。すなわち、基材10の一面において突起部の形成領域以外の領域には、基材10の一面に形成された光透過性を有する部材が露出していてもよい。このような部材としては、紫外線や赤外線を遮光し可視光を透過する部材などが挙げられる。この場合でも、突起部の非形成領域に入射した可視光を採光フィルムの下方に向けて射出させることができる。
また、上記第2実施形態から第7実施形態では、複数の突起部において、互いに隣接する2つの突起部の基材10側の端縁が離間している例を挙げて説明したが、複数の突起部のすべてにおいて、互いに隣接する2つの突起部の基材10側の端縁が離間していることに限定されない。例えば、複数の突起部のうちの一部の突起部において、互いに隣接する2つの突起部の基材10側の端縁が離間していてもよい。すなわち、複数の突起部には、互いに隣接する2つの突起部の一部が接している構成(例えば第1実施形態の構成)が含まれていてもよい。
[第8実施形態]
図27(a)〜(c)は、第8実施形態に係る採光フィルムの突起部と間隙部の平面形状のバリエーションを示す平面図である。
これらのバリエーションは、上述した第1実施形態から第7実施形態に係る採光フィルムの構成に適用可能である。ただし、第1実施形態に係る採光フィルムにおいては複数の突起部(間隙部)のうちの一部の突起部(間隙部)について適用可能である。
図27(a)〜(c)において、符号18は突起部であり、符号19は間隙部である。
ただし、符号18が間隙部であり、符号19が突起部であってもよい。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図27(a)は、突起部18と間隙部19がY方向に長手方向を有するストライプ状に形成されている例を示している。図27(a)において、突起部18間の空隙部19の幅は一定であるが、突起部18の幅はランダムである。この採光フィルム100においても、第1実施形態で説明したものと同様の効果が得られる。
図27(b)は、複数の間隙部19が樹木の枝のように不規則に屈曲し若しくは分岐した状態で形成されている例を示している。この例では、例えば、基材10の全面に突起部18の材料である透明なレジスト層が形成され、このレジスト層に複数の開口部が形成され、この開口部が空気などのガスで満たされることにより、突起部18および空隙部19が形成されている。
複数の開口部18a(空隙部19)の各々は概ね一方向に長手方向を有している。前記一方向は、矩形形状を有する基材10の1辺と平行な方向に配置されている。採光フィルム101は、前記一方向と直交する方向が鉛直方向となるように窓ガラスのガラス基板に貼り付けられる。この採光フィルム101においても、第1実施形態で説明したものと同様の効果が得られる。
ここで、「複数の開口部の各々が概ね一方向に長手方向を有している」とは、例えば、次のようなことをいう。すなわち、基材10の突起部18が形成された側から基材10の内部に蛍光のような等方的に拡散する光を入射させ、複数の突起部18の外部に射出される光の極角輝度分布を測定する。このとき、複数の突起部18から射出される光の輝度が相対的に強い方向と相対的に弱い方向とが存在する場合に、「開口部が概ね一方向に長手方向を有している」という。輝度が相対的に強い方向と直交する方向は、前記「一方向」として規定される。
図27(c)は、突起部18の形状が一方向に長軸を有する例を示している。図27(c)では、突起部18の形状が楕円であるが、突起部18の形状はこれに限定されない。
突起部18の形状は、長方形や菱形などの他の形状であってもよい。採光フィルム102は、突起部18の長軸方向と直交する方向が鉛直方向となるように窓ガラスのガラス基板に貼り付けられる。この例においても、第1実施形態で説明したものと同様の効果が得られる。
[第9実施形態]
図28は、第9実施形態に係る採光フィルム103の部分平面図である。
採光フィルム103は、上述した第1実施形態から第8実施形態に係る採光フィルムの構成に適用可能である。ただし、第1実施形態に係る採光フィルムにおいては複数の突起部(間隙部)のうちの一部の突起部(間隙部)について適用可能である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
第1実施形態の採光フィルムでは、基材の一面には、互いに延在方向が等しい複数のストライプ状の突起部が形成されていた。それに対して、本実施形態の採光フィルム103では、基材10の一面には、互いに延在方向が異なる複数のストライプ状の突起部11が形成されている。
基材10の一面には複数のタイリング領域(本実施形態の場合、6つのタイリング領域TA1〜TA6)が設けられている。複数のタイリング領域の各々には、互いに平行に配置された複数のストライプ状の突起部11が形成されている。互いに隣接する2つのタイリング領域では、突起部11の延在方向は互いに異なっている。
本実施形態の場合、採光フィルム103には、6種類のタイリング領域(第1タイリング領域TA1、第2タイリング領域TA2、第3タイリング領域TA3、第4タイリング領域TA4、第5タイリング領域TA5、第6タイリング領域TA6)が設けられている。6種類のタイリング領域は、Y方向およびZ方向に3行2列の形態でマトリクス状に並ぶことによって1つの単位領域を形成している。基材10の一面には、このような単位領域がY方向およびZ方向に隙間なく並べて配置されている。
第1タイリング領域TA1に配置された複数の突起部11の延在方向は、Y方向に対して、時計回りに25°傾いた方向である。第2タイリング領域TA2に配置された複数の突起部11の延在方向は、Y方向に対して、時計回りに15°傾いた方向である。第3タイリング領域TA3に配置された複数の突起部11の延在方向は、Y方向に対して、時計回りに5°傾いた方向である。第4タイリング領域TA4に配置された複数の突起部11の延在方向は、Y方向に対して、反時計回りに5°傾いた方向である。第5タイリング領域TA5に配置された複数の突起部11の延在方向は、Y方向に対して、反時計回りに15°傾いた方向である。第6タイリング領域TA6に配置された複数の突起部11の延在方向は、Y方向に対して、反時計回りに25°傾いた方向である。
仮に、採光フィルムを複数のタイリング領域に分割しない場合には、天井に光が入射する領域は、天井の比較的狭い領域に限定される。突起部の延在方向は、窓の一辺と平行に配置されるため、採光フィルムに入射する光の進行方向と採光フィルムから射出される光の進行方向は、天井側から見て同方向となる。そのため、天井に光が入射する領域は、窓と同程度の幅の狭い領域となり、天井に光が入射する位置も、窓に光が入射する方位によって大きくばらつく。
これに対し、本実施形態に係る採光フィルム103によれば、突起部の反射方向がタイリング領域ごとに異なるため、採光フィルムから射出される光の進行方向は左右方向に分散される。そのため、天井に光が入射する領域は、窓よりも広い幅の領域となり、天井に光が入射する位置も、窓に光が入射する方位によってばらつきにくい。よって、このような採光フィルムを用いた場合には、部屋の広い範囲を明るく照明することができ、また、時間帯により太陽の方位が変化してもその影響を受けにくくすることができる。
[第10実施形態]
図29は、第10実施形態に係る採光フィルム104の部分平面図である。図29(a)は、採光フィルム104に設けられる複数のタイリング領域を示す平面図であり、図29(b)は、複数のタイリング領域の配置を示す平面図である。
採光フィルム104は、上述した第1実施形態から第9実施形態に係る採光フィルムの構成に適用可能である。ただし、第1実施形態に係る採光フィルムにおいては複数の突起部(間隙部)のうちの一部の突起部(間隙部)について適用可能である。
尚、本実施形態において第9実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
第9実施形態の採光フィルムでは、基材の一面には、基材の法線方向から見て、直線状に延びるストライプ状の突起部が形成されていた。突起部の延在方向は途中で変化することはなく、常に同じ方向を向いている。それに対して、本実施形態の採光フィルム104では、基材10の一面には、基材10の法線方向から見て、延在方向が変化する突起部11が形成されている。
基材10の一面には複数のタイリング領域(本実施形態の場合、2つのタイリング領域TA7,TA8)が設けられている。複数のタイリング領域の各々には、基材10の法線方向から見て、同心円状に配置された複数の円弧状の突起部11が形成されている。互いに隣接する2つのタイリング領域では、円弧の凸となる方向が互いに異なっている。
本実施形態の場合、採光フィルム104には、2種類のタイリング領域(第7タイリング領域TA7、第8タイリング領域TA8)が設けられている。第7タイリング領域TA7と第8タイリング領域TA8は、それぞれ凧形の形状を有する。凧形とは、四角形の一種で、隣り合う2本の辺の長さが等しい組が2組ある図形をいう。本実施形態の場合、凧形の形状として、4つの内角が、120°、90°、60°、90°となるような形状が採用されている。
第7タイリング領域TA7と第8タイリング領域TA8には、内角が60°となる頂点を中心とした複数(本実施形態では6本)の同心円状の突起部11が形成されている。突起部11の断面形状は、図27に示したものと同様に、光射出端面の面積が光入射端面の面積よりも大きい台形形状である。基材10には、互いに断面形状が等しい複数の突起部11が一定の間隔で同心円状に配置されている。
第7タイリング領域TA7と第8タイリング領域TA8は、円弧の凸となる方向が互いに逆向きとなるように上下反転させた形状となって以外は、同じ形状である。基材10の一面には、第7タイリング領域TA7と第8タイリング領域TA8がY方向とZ方向に隙間なく並べて配置されている。
本実施形態の採光フィルム104においては、突起部11の延在方向が1つの突起部内で変化しているため、採光フィルム104から射出される光の進行方向を多方向に分散させることができる。そのため、部屋の広い範囲を明るく照明することができ、また、時間帯により太陽の方位が変化してもその影響を受けにくくすることができる。
[第11実施形態]
図30(a)〜(k)は、第11実施形態に係る採光フィルムの突起部の断面形状バリエーションを示す断面図である。
これらのバリエーションは、上述した第1実施形態から第10実施形態に係る採光フィルムの構成に適用可能である。ただし、第1実施形態に係る採光フィルムにおいては、図30(f)に示す断面形状バリエーションを除き、複数の突起部のうちの一部の突起部について適用可能である。
図30(a)は、突起部11の断面形状が矩形である例を示している。この例では、突起部11の側面が基材10の法線方向と平行であるため、基材10の法線方向に進行する光に対して透過率が最も高くなる。よって、採光フィルムを介して外部の景色を観察したときに、最も透明性が高くなる。
図30(b)は、突起部11の断面形状が台形である例を示している。突起部11の+Z方向側の側面は基材10の法線方向と平行な水平面であるが、突起部11の−Z方向側の側面は、基材10の法線方向に対して傾斜した傾斜面である。突起部11の保護部材13側の端面に入射した光は、この傾斜面に反射されて、屋内の天井や屋内の奥のほうに導かれる。外光を反射する傾斜面が、天井側に傾斜しているので、図30(a)の例に比べて突起部から射出される光の射出角度を大きくすることができる。
図30(c)は、突起部11の断面形状が台形である例を示しているが、図30(b)の例と比較して、突起部11の+Z方向側の側面が天井側とは反対側に傾斜している点が異なる。突起部11の−Z方向側の側面が傾斜していると、突起部11の−Z方向側の側面で反射された光が突起部11の+Z方向側の側面で反射されずに、そのまま+Z方向側の側面から外部に射出される場合がある。この場合、突起部11の+Z方向側の側面は天井側とは反対側に傾斜しているため、光の進行方向は水平に近くなる。よって、天井を照らす光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(d)は、突起部11の断面形状が台形である例を示しているが、図30(b)の例と比較して、突起部11の−Z方向側の側面が−Z方向側(天井側とは反対側)に傾斜している点が異なる。この例では、傾斜面(反射面)が、天井側とは反対側に傾斜しているので、図30(a)の例に比べて、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(e)は、突起部11の断面形状が平行四辺形である例を示している。突起部11の2つの側面は、基材10の法線方向に対して傾斜した傾斜面である。傾斜面(反射面)は、天井とは反対側に向けて傾斜している。そのため、図30(d)の例と同様に、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(f)は、突起部の形状が台形である例を示している。突起部11の2つの側面はいずれも傾斜面であるが、その傾斜方向は図30(c)の例とは反対である。この例でも、図30(d)の例と同様に、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(g)は、突起部11の断面形状が平行四辺形である例を示しているが、突起部の2つの側面の傾斜方向は図30(e)の例とは反対である。この例では、突起部11の紙面下側の側面が天井側に傾斜しているので、図30(b)の例と同様に、突起部から射出される光の射出角度を大きくすることができる。
図30(h)は、突起部11の断面形状が台形である例を示しているが、図30(d)の例と比較して、突起部11の+Z方向側の側面が−Z方向側(天井側とは反対側)に傾斜している点が異なる。この例でも、図30(d)の例と同様に、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(i)は、突起部11の断面形状が三角形である例を示している。突起部11の−Z方向側の側面は−Z方向側(天井側とは反対側)に傾斜しているが、突起部11の+Z方向側の側面は+Z方向側(天井側)に傾斜している。この例では、傾斜面(反射面)が、天井側とは反対側に傾斜しているので、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(j)は、突起部11の断面形状が三角形である例を示しているが、図30(i)の例と比較して、突起部11の+Z方向側の側面が基材10の法線方向と平行である点が異なる。この例でも、図30(i)の例と同様に、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
図30(k)は、突起部11の断面形状が三角形である例を示しているが、図30(i)の例と比較して、突起部11の+Z方向側の側面が−Z方向側(天井側とは反対側)に傾斜している点が異なる。この例でも、図30(i)の例と同様に、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
[第12実施形態]
図31(a)〜(d)は、第12実施形態に係る採光フィルムの利用形態のバリエーションを示す断面図である。
これらのバリエーションは、上述した第1実施形態から第11実施形態に係る採光フィルムの構成に適用可能である。
本実施形態においては、採光フィルムの表裏両面のうち、基材10側の面(基材10を挟んで突起部とは反対側の面)を第1面、保護部材13側の面(基材10を挟んで突起部側の面)を第2面とする。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図31(a)は、採光フィルム1の第2面が接着層20を介してガラス基板21の屋内側の面に接着されている例を示している。採光フィルム1は、基材10側を外側に向けて、ガラス基板21の一面に貼り付けられている。採光フィルム1とガラス基板21によって窓ガラス200が形成されている。
図31(b)は、採光フィルム1の第1面が接着層20を介してガラス基板21の屋外側の面に接着されている例を示している。採光フィルム1は、保護部材13側を外側に向けて、ガラス基板21の一面に貼り付けられている。採光フィルム1とガラス基板21によって窓ガラス201が形成されている。
図31(c)は、採光フィルム1に対して保護部材13を有しない採光フィルム1Aの第2面が接着層20を介してガラス基板21の屋内側の面に接着されている例を示している。採光フィルム1Aとガラス基板21によって窓ガラス202が形成されている。この構成においては、突起部11がガラス基板21と基材10の間に挟みこまれる。そのため、空隙部12に汚れが付着し、採光フィルム1Aの性能が劣化することが抑制される。
図31(d)は、採光フィルム1がガラス基板に貼り付けられずに、採光フィルム単体として使用される例を示している。採光フィルム1は、必要なときにだけ簾のように窓に垂らして使用される。必要のないときは、邪魔にならないように、ロール状に巻き取って窓の上部に設置される。
[第13実施形態]
図32は、第13実施形態に係る窓ガラス203の部分斜視図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態の窓ガラス203では、突起部を備えた採光フィルムがガラス基板21に貼り付けられるのではなく、ガラス基板21上に直接突起部11が形成される。すなわち、本実施形態の窓ガラス203は、ガラス基板21と、ガラス基板21の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部11と、突起部11同士の間に形成された空隙部12と、複数の突起部11を挟んでガラス基板21とは反対側に設けられた光透過性を有する保護基板22と、を備えている。
尚、本実施形態では、複数の突起部11を挟んでガラス基板21とは反対側に光透過性を有する保護基板22が設けられているが、保護基板22が設けられていなくてもよい。
すなわち、少なくともガラス基板21が設けられていればよい。また、保護基板22に替えて、可撓性を有する保護フィルムが設けられていてもよい。
本実施形態では、突起部11のガラス基板21とは反対側(保護基板22側)の端面が光入射端面として構成されており、突起部11のガラス基板21側の端面が光射出端面として構成されている。
突起部11のガラス基板21側の端面の面積は、突起部11の保護基板22側の端面の面積よりも大きい。本実施形態では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11のガラス基板21側の端縁が接している。
複数の突起部11の各々は概ね一方向に長手方向を有している。前記一方向は、矩形形状を有するガラス基板21の1辺と平行な方向に配置されている。本実施形態の場合、複数の突起部11の各々は、Y方向に延びる一定幅のストライプ状の突起部として構成されているが、突起部11の構成はこれに限定されない。
例えば、本実施形態では、孤立した複数の突起部11がガラス基板21上に形成されているが、図27(b)のように、突起部11がガラス基板21の全面に一続きに形成されていてもよい。例えば、ガラス基板21の全面に突起部11の材料である透明なレジスト層が形成され、このレジスト層に複数の開口部が形成され、この開口部が空気などのガスで満たされることにより、突起部11および空隙部12が形成されてもよい。
このような窓ガラスは、ガラス基板21と、ガラス基板21の一面に形成された光透過性を有する突起部11と、突起部11に形成された、互いに隣接する複数の開口部と、前記開口部に形成された空隙部12と、突起部11を挟んでガラス基板21とは反対側に設けられた光透過性を有する保護基板22と、を備えたものとなる。
また、これ以外にも、突起部11の構成については、上述した第1実施形態から第11実施形態に示されたものを適用することができる。
本実施形態の窓ガラス203は、突起部11の下地となる基材が存在しないので、第12実施形態に係る窓ガラス200,201と比較して、透明性が高い。また、突起部11がガラス基板21上に直接形成されるので、採光フィルムを貼り付ける工程が不要になり、部材点数の削減や製造工程の簡略化が図られる。
また、この構成においては、保護基板22によって突起部11の上部が覆われる。そのため、空隙部12に汚れが付着し、窓ガラス203の採光性能が劣化することが抑制される。
[第14実施形態]
図33(a)、(b)は、第14実施形態に係るロールスクリーン300の概略構成図である。図33(a)は、第14実施形態に係るロールスクリーン300の斜視図である。図33(b)は、ロールスクリーン300に用いられる採光フィルム301の部分断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図33(a)に示すように、ロールスクリーン300は、採光フィルム301と、採光フィルム301を軸心27aの回りに巻き取る巻き取り機構27と、軸心27aおよび巻き取り機構27を収容する収容部28と、を備えている。
収容部28は、窓30の上部に設置される。収容部28に巻き取られた採光フィルム301は、採光フィルム301の下端部に取り付けられたコード29を下側に引っ張ることで巻き出される。本実施形態の場合、巻き取り機構27は、プルコード式の巻き取り機構であるが、チェーン式の巻き取り機構であってもよい。
図33(b)に示すように、採光フィルム301は、光透過性を有する基材10と、基材10の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部11と、突起部11同士の間に形成された空隙部12と、複数の突起部11を挟んで基材10とは反対側に設けられた光透過性を有する保護フィルム31と、基材10を挟んで複数の突起部11が形成された側とは反対側に設けられた光透過性のインテリアフィルム32と、を備えている。
インテリアフィルム32は、絵柄や装飾が施されたフィルムである。このようなインテリアフィルム32に、突起部11が形成された基材10を重ね合わせることで、デザイン性に優れた採光フィルムが提供できる。インテリアフィルム32は、接着層33によって基材33と接着されているが、保護フィルム31と接着されてもよい。
[第15実施形態]
図34(a)、(b)は、第15実施形態に係る採光ルーバー400の部分斜視図である。図34(a)は、採光フィルム401を水平方向に設置した状態を示しており、図34(b)は、採光フィルム401を傾動させた状態を示している。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図34(a)に示すように、採光ルーバー400は、梯子状に形成されたラダーコード38と、ラダーコード38に整列状態に支持された複数の帯状の採光フィルム401と、を備えている。
ラダーコード38は、採光フィルム401の幅方向両側に垂れ下がる2本の垂直コード34,35と、鉛直方向に互いに所定の間隔を空けた位置で2本の垂直コード34,35の間に水平に掛け渡される複数の水平コード37と、を備えている。水平コード37は、採光フィルム401の上下面を挟み込む一対のコード36a,36bからなる。
図34(b)に示すように、2本の垂直コード34,35の一方を鉛直上方に引き上げ、他方を鉛直下方に引き下げることにより、水平コード37が傾動する。複数の水平コード37の各々に採光フィルム401が支持されることで、複数の採光フィルム401が鉛直方向に所定の間隔を空けて傾動自在に支持されている。
図35は、採光ルーバー400に用いられる採光フィルム401の部分斜視図である。
採光フィルム401は、光透過性を有する基材39と、基材39の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部11と、突起部11同士の間に形成された空隙部12と、複数の突起部11を挟んで基材39とは反対側に設けられた光透過性を有する保護基板40と、を備えている。
尚、本実施形態では、複数の突起部11を挟んで基材39とは反対側に光透過性を有する保護基板40が設けられているが、保護基板40が設けられていなくてもよい。すなわち、少なくとも基材39が設けられていればよい。また、保護基板40に替えて、可撓性を有する保護フィルムが設けられていてもよい。
本実施形態では、突起部11の基材39とは反対側(保護基板40側)の端面が光入射端面として構成されており、突起部11の基材39側の端面が光射出端面として構成されている。
突起部11の基材39側の端面の面積は、突起部11の保護基板40側の端面の面積よりも大きい。本実施形態では、複数の突起部11において、互いに隣接する2つの突起部11の基材39側の端縁が接している。
基材39としては、第1実施形態の基材10と同様のものを用いることができる。ただし、ラダーコード38で傾動させる際に形が崩れないように、基材39としては、形状が維持できる程度の剛性を備えた光透過性のフィルムが用いられる。基材39は、一定幅でY方向に細長く形成されている。
複数の突起部11の各々は概ね一方向に長手方向を有している。前記一方向は、矩形形状を有する基材39の1辺と平行な方向に配置されている。本実施形態の場合、複数の突起部11の各々は、Y方向に延びる一定幅のストライプ状の突起部として構成されているが、突起部11の構成はこれに限定されない。
例えば、本実施形態では、孤立した複数の突起部11が基材39上に形成されているが、図27(b)のように、突起部11が基材39の全面に一続きに形成されていてもよい。例えば、基材39の全面に突起部11の材料である透明なレジスト層が形成され、このレジスト層に複数の開口部が形成され、この開口部が空気などのガスで満たされることにより、突起部11および空隙部12が形成されてもよい。
このような採光フィルム401は、基材39と、基材39の一面に形成された光透過性を有する突起部11と、突起部11に形成された、互いに隣接する複数の開口部と、前記開口部に形成された空隙部12と、突起部11を挟んで基材39とは反対側に設けられた光透過性を有する保護基板40と、を備えたものとなる。
また、これ以外にも、突起部11の構成については、上述した第1実施形態から第11実施形態に示されたものを適用することができる。
図36(a)、(b)は、採光ルーバーの作用を説明するための図である。
図36(a)、(b)において、+Z方向側は鉛直上方であり、−Z方向側は鉛直下方である。突起部11は、水平方向であるY方向に一定の幅でストライプ状に形成されている。
図36(a)に示すように、採光フィルム401が垂直に立てられた状態では、突起部11の高さ方向が水平方向に配置されるため、採光フィルム401に入射した光は、概ね正反射の方向に反射されて採光フィルム401から射出される。よって、天井側が明るく照らされる。
一方、図36(b)に示すように、採光フィルム401を斜めに傾けられた状態では、突起部11の高さ方向が−Z方向側(天井側とは反対側)に傾斜するため、図36(a)の例に比べて、天井側に向かう光の割合が小さくなり、屋内の奥のほうに向かう光の割合が大きくなる。
このように、採光フィルム401の傾きを制御することにより、採光フィルム401から射出される光の方向を制御することができる。よって、部屋の大きさ、窓の向き、時間、季節などによって居住者がその方向を適切に制御することで、屋内の照明状態を常に良好な状態に保つことができる。
[第16実施形態]
図37(a)、(b)は、第16実施形態に係る窓ガラス204の概略構成図である。
図37(b)は、図37(a)のD−D′線に沿う窓ガラス204の断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図37(a)に示すように、窓ガラス204は、人間の身長よりも高い大型の窓ガラスである。通常人間が外を見るときに利用するエリアはC2であり、エリアC2よりも高いエリアC1は主に採光エリアとして利用される。そのため、本実施形態では、人間の視界を遮らないエリアC1のみに採光フィルムの突起部を設置している。
図37(b)に示すように、採光フィルム50の基本構成は第1実施形態の採光フィルム1と同じである。採光フィルム50の基材10は、ガラス基板21の全面に貼り付けられているが、突起部11はエリアC1のみに配置され、エリアC2には配置されていない。よって、外部の景色を観察する際の透明性が高く、且つ、採光性にも優れた窓ガラスとなる。
[第17実施形態]
図38は、第17実施形態に係る窓ガラス205の断面図である。
尚、本実施形態において第16実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態において第16実施形態と異なる点は、第16実施形態では、基材10がエリアC1とエリアC2の双方に設置され、且つ、突起部11がエリアC1のみに設置されていたのに対し、本実施形態では、基材10と突起部11の双方がエリアC1のみに設置されている点である。すなわち、採光フィルム51はエリアC1のみに設置されている。
本実施形態では、基材10がエリアC1のみに設置されているため、第16実施形態に比べて部材のコストが低減される。また、エリアC2に基材10が設置されないことで、外部の景色を観察する際の透明性はさらに高くなる。
[第18実施形態]
図39は、第18実施形態に係る窓ガラス206の断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
窓ガラス206は、ガラス基板21と、ガラス基板21の一面に貼り付けられた採光フィルム52と、を備えている。採光フィルム52の基本構成は第1実施形態と同じである。基材10の突起部11が形成された側とは反対側に光散乱フィルム44が設けられている点が、第1実施形態と異なる。本実施形態の場合、光散乱フィルム44は、透明フィルム45の内部に散乱粒子46が分散されたものである。採光フィルム52は、基材10の突起部11が形成された側とは反対側を外側に向けて、ガラス基板21の屋内側の一面に貼り付けられている。
突起部11の側面で反射された光は、光散乱フィルム44の散乱粒子46で散乱され、屋内の広い範囲を明るく照らす。光散乱フィルム44の拡散性や強拡散方位を変えることで、明るくなる位置や方位を様々に変えることができる。この場合、外部の景色を観察する際の透明性は低下するが、磨りガラスと同等の採光性が得られる。
[第19実施形態]
図40は、第19実施形態に係る窓ガラス207の断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
窓ガラス207は、ガラス基板21と、ガラス基板21の一面に貼り付けられた採光フィルム53と、を備えている。採光フィルム53の基本構成は第1実施形態と同じである。基材10の突起部11が形成された側とは反対側に光透過性を有する断熱フィルム48が設けられている点が、第1実施形態と異なる。断熱フィルム48としては、窓ガラス用断熱フィルムとして市販されている公知の断熱フィルムを用いることができる。採光フィルム53は、基材10の突起部11が形成された側とは反対側を外側に向けて、ガラス基板21の屋内側の一面に貼り付けられている。
本実施形態の場合、採光フィルム53の突起部11側の面がガラス基板21と接着されているため、空隙部12の空気は、ガラス基板21と基材10との間に挟みこまれる。空気層は屋外の熱を屋内に伝え難い性質を持つため、採光フィルム自体が断熱性を有する。
よって、基材10の一面に断熱フィルム48が接着された窓ガラス207は、断熱フィルム48が備える断熱性以上に高い断熱性を有している。
以上のように、本実施形態の窓ガラス207によれば、採光性と断熱性の双方を備えた窓ガラスとなる。
[第20実施形態]
図41は、第20実施形態に係る窓500の断面図である。
尚、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
突き出し窓500は、窓ガラス501と、窓ガラス501を窓枠121に接続する棒状の支持金具122と、を備えている。窓ガラス501は、上記実施形態の窓ガラスを用いることができる。支持金具122の一方の端部123は、窓ガラス501の額縁120に回転可能に接続されており、支持金具122の他方の端部124は、窓枠121に回転可能に接続されている。
支持金具122の一方の端部123を支点として窓ガラス501を傾動させることで、窓ガラス501に設置された採光フィルムの傾き(採光フィルムから射出される光の方向)を制御することができる。よって、部屋の大きさ、窓の向き、時間、季節などによって居住者がその傾きを適切に制御することで、屋内の照明状態を常に良好な状態に保つことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
図42は、実施例の説明図である。
図42では、実施例として第1実施形態に係る採光フィルム1の効果を、比較例に係る採光フィルム1001と比較して説明する。図42において、横軸は入射角度θin(°)、縦軸は光束(×10lm)である。また、曲線Cv20は比較例に係る採光フィルム1001の上方から差し込んだ光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の光束、曲線Cv21は実施例に係る採光フィルム1の上方から差し込んだ光のうちグレア領域ARに向けて進行する光の光束、をそれぞれ示している。
<比較例>
比較例に係る採光フィルム1001の条件は、突起部11の幅wを30μm、突起部11の間隔sを5μm、突起部11の高さhを40μm、突起部11の角度α1を70°、突起部11の角度α2を80°、突起部11の屈折率及び基材10の屈折率をそれぞれ1.49としている。
<実施例>
実施例に係る採光フィルム1の条件は、突起部11の幅wを30μm、突起部11の間隔sを0μm、突起部11の高さhを40μm、突起部11の角度α1を70°、突起部11の角度α2を80°、突起部11の屈折率及び基材10の屈折率をそれぞれ1.49としている。
図42に示すように、比較例においては、グレア領域ARに向けて進行する光の光束は、入射角度θinが50°になるまでは20×10lm以下の値を維持している。しかし、入射角度θinが50°を超えると光束が急峻に増加し、入射角度θinが54°で光束が最大値となる。そして、入射角度θinが54°を超えると光束が急峻に低下し、入射角度θinが60°を超えると光束が20×10lmを下回る。
これに対し、実施例においては、グレア領域ARに向けて進行する光の光束は、入射角度θinが30°から80°まで20×10lm以下の値を維持している。また、比較例において光束が最大値となる入射角度θinが54°において、光の光束は5×10lmを下回っている。
以上のように、実施例においては、比較例よりも、採光フィルムの上方から入射した光がグレア領域ARに向けて進行することを抑制することができ、屋内に居る人に眩しさを感じさせることを抑制することができることが分かった。
(1)光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である採光フィルム。
(2)光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている採光フィルム。
(3)光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい採光フィルム。
(4)前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きい上記(1)から(3)までのいずれか一項に記載の採光フィルム。
(5)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている上記(4)に記載の採光フィルム。
(6)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている上記(4)又は(5)に記載の係る採光フィルム。
(7)前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する上記(4)から(6)までのいずれか一項に記載の採光フィルム。
(8)光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている採光フィルム。
(9)光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている採光フィルム。
(10)前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている上記(4)から(7)までのいずれか一項に記載の採光フィルム。
(11)ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記ガラス基板側の端面の面積は、前記突起部の前記ガラス基板とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である窓ガラス。
(12)ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記ガラス基板の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている窓ガラス。
(13)ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記ガラス基板の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記ガラス基板の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい窓ガラス。
(14)前記突起部の前記ガラス基板側の端面の面積は、前記突起部の前記ガラス基板とは反対側の端面の面積よりも大きい上記(11)から(13)までのいずれか一項に記載の窓ガラス。
(15)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている上記(14)に記載の窓ガラス。
(16)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている上記(14)又は(15)に記載の係る窓ガラス。
(17)前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する上記(14)から(16)までのいずれか一項に記載の窓ガラス。
(18)ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている窓ガラス。
(19)ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている窓ガラス。
(20)前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている上記(14)から(17)までのいずれか一項に記載の窓ガラス。
(21)採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下であるロールスクリーン。
(22)採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えているロールスクリーン。
(23)採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さいロールスクリーン。
(24)前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きい上記(21)から(23)までのいずれか一項に記載のロールスクリーン。
(25)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている上記(24)に記載のロールスクリーン。
(26)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている上記(24)又は(25)に記載のロールスクリーン。
(27)前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する上記(24)から(26)までのいずれか一項に記載のロールスクリーン。
(28)採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれているロールスクリーン。
(29)採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれているロールスクリーン。
(30)前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている上記(24)から(27)までのいずれか一項に記載のロールスクリーン。
(31)互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である採光ルーバー。
(32)互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている採光ルーバー。
(33)互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい採光ルーバー。
(34)前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きい上記(31)から(33)までのいずれか一項に記載の採光ルーバー。
(35)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている上記(34)に記載の採光ルーバー。
(36)前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている上記(34)又は(35)に記載の係る採光ルーバー。
(37)前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する上記(34)から(36)までのいずれか一項に記載の採光ルーバー。
(38)互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている採光ルーバー。
(39)互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている採光ルーバー。
(40)前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている上記(34)から(37)までのいずれか一項に記載の採光ルーバー。
本発明は、採光フィルム、窓ガラス、ロールスクリーンおよび採光ルーバーに利用可能である。
1〜7,1A,50〜54,100〜102,401…採光フィルム、10,39…基材、11,61,71,72,73…突起部、11a…光入射端面(端面)、11b…光射出端面(端面)、11c1,11c2…側面、12…空隙部、14…光吸収体、15〜17…第2の突起部、15b,16b…側面(傾斜面)、17a…側面(傾斜面)、21…ガラス基板、18…突起部、19…空隙部、27…巻き取り機構、27a…軸心、200〜207,501…窓ガラス、300…ロールスクリーン、400…採光ルーバー、h,h1…突起部の高さ、h2…第2の突起部の高さ

Claims (40)

  1. 光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である採光フィルム。
  2. 光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている採光フィルム。
  3. 光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい採光フィルム。
  4. 前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きい請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の採光フィルム。
  5. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている請求項4に記載の採光フィルム。
  6. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている請求項4又は請求項5に記載の係る採光フィルム。
  7. 前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の採光フィルム。
  8. 光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている採光フィルム。
  9. 光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている採光フィルム。
  10. 前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載の採光フィルム。
  11. ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記ガラス基板側の端面の面積は、前記突起部の前記ガラス基板とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である窓ガラス。
  12. ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記ガラス基板の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている窓ガラス。
  13. ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記ガラス基板の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記ガラス基板の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい窓ガラス。
  14. 前記突起部の前記ガラス基板側の端面の面積は、前記突起部の前記ガラス基板とは反対側の端面の面積よりも大きい請求項11から請求項13までのいずれか一項に記載の窓ガラス。
  15. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている請求項14に記載の窓ガラス。
  16. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている請求項14又は請求項15に記載の係る窓ガラス。
  17. 前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する請求項14から請求項16までのいずれか一項に記載の窓ガラス。
  18. ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記ガラス基板側から前記ガラス基板とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている窓ガラス。
  19. ガラス基板と、前記ガラス基板の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている窓ガラス。
  20. 前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている請求項14から請求項17までのいずれか一項に記載の窓ガラス。
  21. 採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下であるロールスクリーン。
  22. 採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えているロールスクリーン。
  23. 採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さいロールスクリーン。
  24. 前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きい請求項21から請求項23までのいずれか一項に記載のロールスクリーン。
  25. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている請求項24に記載のロールスクリーン。
  26. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている請求項24又は請求項25に記載のロールスクリーン。
  27. 前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する請求項24から請求項26までのいずれか一項に記載のロールスクリーン。
  28. 採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれているロールスクリーン。
  29. 採光フィルムと、前記採光フィルムを軸心の回りに巻き取る巻き取り機構と、前記軸心および前記巻き取り機構を収容する収容部と、を備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれているロールスクリーン。
  30. 前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている請求項24から請求項27までのいずれか一項に記載のロールスクリーン。
  31. 互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きく、前記複数の突起部において、互いに隣接する2つの前記突起部の間隔sと前記突起部の幅wとの比s/wが0.1以下である採光ルーバー。
  32. 互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた光吸収体と、を備えている採光ルーバー。
  33. 互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記基材の一面において前記突起部同士の間の領域に設けられた第2の突起部と、を備え、前記第2の突起部は、前記基材の一面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記第2の突起部の高さは前記突起部の高さよりも小さい採光ルーバー。
  34. 前記突起部の前記基材側の端面の面積は、前記突起部の前記基材とは反対側の端面の面積よりも大きい請求項31から請求項33までのいずれか一項に記載の採光ルーバー。
  35. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている請求項34に記載の採光ルーバー。
  36. 前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている請求項34又は請求項35に記載の係る採光ルーバー。
  37. 前記突起部は、直線状または曲線状に延在しており、前記突起部の前記延在方向と直交する断面における前記突起部の2つの側面は、いずれも側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する請求項34から請求項36までのいずれか一項に記載の採光ルーバー。
  38. 互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が、前記基材側から前記基材とは反対側にかけて、連続的または段階的に変化する複数の突起部が含まれている採光ルーバー。
  39. 互いに所定の間隔を空けて傾動自在に支持された複数の採光フィルムを備え、前記採光フィルムは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に互いに隣接して形成された複数の光透過性を有する突起部と、前記突起部同士の間に形成された空隙部と、を備え、前記複数の突起部には、側面の傾斜角度が互いに異なる複数の突起部が含まれている採光ルーバー。
  40. 前記複数の突起部には、互いに隣接する2つの前記突起部の一部が接している構成が含まれている請求項34から請求項37までのいずれか一項に記載の採光ルーバー。
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