JPWO2003060037A1 - 蛍光色素分子含有シリカ球 - Google Patents
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Abstract
製造上の安定性に優れ、性能にも優れた蛍光色素分子含有シリカ球を提供する。すなわち、下記構造式(1)で示される蛍光色素分子を使って調整した蛍光色素分子含有シリカ球である。R−CO−NH−(CH2)3−Si−(C2H5O)3(1)式中、RはNHSを側鎖に有することができる物質であり、FITC(フルオロセインイソチオシアネート)などを示す。
Description
発明の属する技術分野:
本発明は、検出系試薬として有用な蛍光色素分子含有シリカ球に関する。
従来の技術:
近年、蛍光色素を含む微粒子を利用した生化学的検査手法が各種研究されている。例えば、パッカード社によりアルファスクリーン技法が商品化されている。これは、直径250nmのラテックス製ドナーとアクセクタービーズ(登録商標)を使用したもので、ドナービーズとアクセクタービーズが結合した後、ドナービーズをレーザーで励起すると、内部の蛍光分子からの蛍光で一重項酸素分子が生成し、これがアクセクタービーズ中の蛍光物質と化学反応して化学発光を生じ、これを観測するというものである。
一方、内部に蛍光色素分子を入れたシリカ球の製法も各種提案されており、代表的なものとして、予めAPS(3−アミノプロピルオルソシリケート)に直接FITC(フルオロセインイソチオシアネート)を結合させて調製したものがあり(J.Phys.Chem.B 1999,103,1408−1415)、この種の製法の中で最も高濃度の蛍光色素分子をシリカ球内部に保持している。しかし、その最大濃度では、シリカ球内部で消光が起こることも報告されている。このように、蛍光色素分子をシリカで囲うことで、外部因子による消光(生化学的高分子等による励起エネルギーの吸収)がなく、各種検査に応用されることが期待されている。
ところが、本発明者らが更に検討を進めた結果、上記のシリカ球の製造上、FITCとAPSの結合性が高くなく、製造効率が悪いと共に、得られた粒子サイズが単一で数百ナノメーターである等の欠点があった。
発明の開示
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、製造上の安定性に優れ、性能にも優れた蛍光色素分子含有シリカ球の提供を目的とする。
本発明者らは、かかる目的を達成するため鋭意検討した結果、蛍光色素分子含有シリカ球に特定の化合物を導入することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記構造式(1)で示される蛍光色素分子を使って調整した蛍光色素分子含有シリカ球である。
R−CO−NH−(CH2)3−Si−(C2H5O)3 (1)
式中、RはNHSを側鎖に有することができる物質である。
好ましくは、RはFITC(フルオロセインイソチオシアネート)、色素、磁性物質およびフリーラジカルより選ばれた物質である。
特に FITC−CO−NH−(CH2)3−Si−(C2H5O)3 (1’)
が好ましい。式(1’)中、FITCはフルオロセインイソチオシアネートを示す。
FITCは1例であって、その代わりにローダミンなどの他の色素、酸化鉄などの磁性物質、スピンラベル剤などの安定フリーラジカルなど、RはNHSを側鎖に有することができる物質をすべて含む。
発明の詳細な説明:
以下に本発明を詳しく説明する。本発明は、従来提案されている蛍光色素分子含有シリカ球である「FITC−APS−シリカ」の製造過程で、FITCに側鎖としてNHS(N−ハイドロキシサクシンイミドエステル)を持つFITC−NHSを使用し、APSのアミン基とFITC−NHSのCO基との強固な結合能を利用してFITC−CO−APSを調製したものであり、これによりその製造安定性等を顕著に改善したものである。
本発明の蛍光色素分子含有シリカ球の製造方法は、上記従来技術のものと同様でよい。即ち、N−ハイドロキシサクシンイミドエステルを側鎖に持つフルオロセインイソチオシアネートまたはビオチン分子を原料として使用し、これとシランカップリング剤である3−アミノプロピルオルソシリケートの結合により生成
テトラオルソシリケートのアンモニアによる加水分解と重縮合により、室温で大気下、4:1のエタノール水溶液中で、テトラオルソシリケートを使って蛍光色素分子含有シリカ球を製造することができる。
より詳細には、FITC−CO−APSのDMSO溶液5mlを、水6mlに加えて、エタノール20mlと水溶液の比率を4:1として、これにテトラオルソシリケート0.3mlと約30%のアンモニア水2mlを加えて、一日撹拌しながら放置する。
この場合、テトラオルソシリケートの濃度とこの熟成の回数を変えることによって、得られるシリカ球のサイズを、直径数nmから数百nmへ、更にはμmオーダーへと自在に調整できる。
また、得られたシリカ球については、周知のウルトラフィルトレーションメソッドを用いて共存イオンを取り除いて精製したり、希望する粒子径分布に調整する。
本発明の蛍光色素分子含有シリカ球は、上記の通り、数ナノメーターサイズと数十ナノメーターサイズとすることができ、その表面にNHSを調製することでタンパク質に結合した場合に外れにくく、消光を受けにくい検出系試薬として有用である。また、従来の「FITC−NHS」分子は安定性が悪いため、抗体のタンパク質に結合するFITCは4分子程度であり、感度が低く、シャーレ上の決まった形のものにしか適用できない、即ち、実用性能に劣るものであったのに対し、本発明の蛍光色素分子含有シリカ球は、シリカ球内に最大で数千個のFITCが濃度消光することなく密集しているため、レーザー照射したときの発光が強く、感度が高いという優れた効果を有する。
また、本発明の蛍光色素分子含有シリカ球の場合、シリカは、化学的に不活性であると共に、その修飾が容易であることから、例えば、その表面をメソポーラスにしたり、新たに特定のタンパク質と結合するためのアクセプター分子を表面に固定することが可能である。
実施例
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
N−ハイドロキシサクシンイミドエステルを側鎖に持つフルオロセインイソチオシアネートまたはビオチン分子を原料として使用し、シランカップリング剤である3−アミノプロピルオルソシリケートの結合により生成した化合物を核とし
トのアンモニア水による加水分解と重縮合により室温で大気下、4:1のエタノール水溶液中で、テトラオルソシリケートを使って蛍光色素分子含有シリカ球を製造した。
このようにして調製した、ビオチン/シリカ粒子を、アビジン鎖を持つタンパク質と混合したところ、同試料のビオチンによって、アビジン−タンパク質の凝集が観測できた。
また、同様にして、フルオロセインイソチオシアネート分子を含むビオチン−シリカ粒子を調製し、同様の観察を行ったところ、同様の凝集が観測でき、フルオロセインイソチオシアネート−シリカ粒子によるタンパク質ラベルが確認できた。
実施例2
実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(A:1st Growth,B:2nd Growth)の水溶液中の吸収スペクトルを図1に示す。1st Growth溶液の色は強い蛍光を有する黄色を呈しており、1ヶ月を経ても安定であった。これは、試料調製時の溶液pHが強アルカリ性であり、その状態のまま、シリカ球の内部に存在していることを示している。両者とも典型的な吸収ピークが490nmに観測でき、2nd Growthの吸収スペクトルは短波長側に向かって吸収が増大する、大きな粒子に基づく散乱効果が観測された。
分子吸光係数から推定されるフルオロセインイソチオシアネートの濃度は、1st Growthの場合、0.075mMであった。さらに、蛍光スペクトルを測定すると、両者とも典型的な蛍光ピークを有していた。
また、蛍光寿命測定の結果(図2)によると、水溶液中でのフリーな状態なもの(3.8nsec)とほぼ同じであったことから、本試料ではシリカ球内への濃縮による自己消光は起こっていないことがわかった。
また、同試料を透過型電子顕微鏡で観察すると、数nmから数百nmの粒子が観測でき、1st Growthの方(図3)は表面に凹凸があり、メソポーラス様を呈しており、2nd Growthの方(図4)は表面が滑らかであった。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(A:1st Growth,B:2nd Growth)の水溶液中の吸収スペクトルを示す図である。
図2は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(A:1st Growth,B:2nd Growth)の蛍光減衰曲線を示す図である。
図3は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(1st Growth)のTEM写真(×90,000)である。
図4は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(2st Growth)のTEM写真(×15,000)である。
本発明は、検出系試薬として有用な蛍光色素分子含有シリカ球に関する。
従来の技術:
近年、蛍光色素を含む微粒子を利用した生化学的検査手法が各種研究されている。例えば、パッカード社によりアルファスクリーン技法が商品化されている。これは、直径250nmのラテックス製ドナーとアクセクタービーズ(登録商標)を使用したもので、ドナービーズとアクセクタービーズが結合した後、ドナービーズをレーザーで励起すると、内部の蛍光分子からの蛍光で一重項酸素分子が生成し、これがアクセクタービーズ中の蛍光物質と化学反応して化学発光を生じ、これを観測するというものである。
一方、内部に蛍光色素分子を入れたシリカ球の製法も各種提案されており、代表的なものとして、予めAPS(3−アミノプロピルオルソシリケート)に直接FITC(フルオロセインイソチオシアネート)を結合させて調製したものがあり(J.Phys.Chem.B 1999,103,1408−1415)、この種の製法の中で最も高濃度の蛍光色素分子をシリカ球内部に保持している。しかし、その最大濃度では、シリカ球内部で消光が起こることも報告されている。このように、蛍光色素分子をシリカで囲うことで、外部因子による消光(生化学的高分子等による励起エネルギーの吸収)がなく、各種検査に応用されることが期待されている。
ところが、本発明者らが更に検討を進めた結果、上記のシリカ球の製造上、FITCとAPSの結合性が高くなく、製造効率が悪いと共に、得られた粒子サイズが単一で数百ナノメーターである等の欠点があった。
発明の開示
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、製造上の安定性に優れ、性能にも優れた蛍光色素分子含有シリカ球の提供を目的とする。
本発明者らは、かかる目的を達成するため鋭意検討した結果、蛍光色素分子含有シリカ球に特定の化合物を導入することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記構造式(1)で示される蛍光色素分子を使って調整した蛍光色素分子含有シリカ球である。
R−CO−NH−(CH2)3−Si−(C2H5O)3 (1)
式中、RはNHSを側鎖に有することができる物質である。
好ましくは、RはFITC(フルオロセインイソチオシアネート)、色素、磁性物質およびフリーラジカルより選ばれた物質である。
特に FITC−CO−NH−(CH2)3−Si−(C2H5O)3 (1’)
が好ましい。式(1’)中、FITCはフルオロセインイソチオシアネートを示す。
FITCは1例であって、その代わりにローダミンなどの他の色素、酸化鉄などの磁性物質、スピンラベル剤などの安定フリーラジカルなど、RはNHSを側鎖に有することができる物質をすべて含む。
発明の詳細な説明:
以下に本発明を詳しく説明する。本発明は、従来提案されている蛍光色素分子含有シリカ球である「FITC−APS−シリカ」の製造過程で、FITCに側鎖としてNHS(N−ハイドロキシサクシンイミドエステル)を持つFITC−NHSを使用し、APSのアミン基とFITC−NHSのCO基との強固な結合能を利用してFITC−CO−APSを調製したものであり、これによりその製造安定性等を顕著に改善したものである。
本発明の蛍光色素分子含有シリカ球の製造方法は、上記従来技術のものと同様でよい。即ち、N−ハイドロキシサクシンイミドエステルを側鎖に持つフルオロセインイソチオシアネートまたはビオチン分子を原料として使用し、これとシランカップリング剤である3−アミノプロピルオルソシリケートの結合により生成
テトラオルソシリケートのアンモニアによる加水分解と重縮合により、室温で大気下、4:1のエタノール水溶液中で、テトラオルソシリケートを使って蛍光色素分子含有シリカ球を製造することができる。
より詳細には、FITC−CO−APSのDMSO溶液5mlを、水6mlに加えて、エタノール20mlと水溶液の比率を4:1として、これにテトラオルソシリケート0.3mlと約30%のアンモニア水2mlを加えて、一日撹拌しながら放置する。
この場合、テトラオルソシリケートの濃度とこの熟成の回数を変えることによって、得られるシリカ球のサイズを、直径数nmから数百nmへ、更にはμmオーダーへと自在に調整できる。
また、得られたシリカ球については、周知のウルトラフィルトレーションメソッドを用いて共存イオンを取り除いて精製したり、希望する粒子径分布に調整する。
本発明の蛍光色素分子含有シリカ球は、上記の通り、数ナノメーターサイズと数十ナノメーターサイズとすることができ、その表面にNHSを調製することでタンパク質に結合した場合に外れにくく、消光を受けにくい検出系試薬として有用である。また、従来の「FITC−NHS」分子は安定性が悪いため、抗体のタンパク質に結合するFITCは4分子程度であり、感度が低く、シャーレ上の決まった形のものにしか適用できない、即ち、実用性能に劣るものであったのに対し、本発明の蛍光色素分子含有シリカ球は、シリカ球内に最大で数千個のFITCが濃度消光することなく密集しているため、レーザー照射したときの発光が強く、感度が高いという優れた効果を有する。
また、本発明の蛍光色素分子含有シリカ球の場合、シリカは、化学的に不活性であると共に、その修飾が容易であることから、例えば、その表面をメソポーラスにしたり、新たに特定のタンパク質と結合するためのアクセプター分子を表面に固定することが可能である。
実施例
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
N−ハイドロキシサクシンイミドエステルを側鎖に持つフルオロセインイソチオシアネートまたはビオチン分子を原料として使用し、シランカップリング剤である3−アミノプロピルオルソシリケートの結合により生成した化合物を核とし
トのアンモニア水による加水分解と重縮合により室温で大気下、4:1のエタノール水溶液中で、テトラオルソシリケートを使って蛍光色素分子含有シリカ球を製造した。
このようにして調製した、ビオチン/シリカ粒子を、アビジン鎖を持つタンパク質と混合したところ、同試料のビオチンによって、アビジン−タンパク質の凝集が観測できた。
また、同様にして、フルオロセインイソチオシアネート分子を含むビオチン−シリカ粒子を調製し、同様の観察を行ったところ、同様の凝集が観測でき、フルオロセインイソチオシアネート−シリカ粒子によるタンパク質ラベルが確認できた。
実施例2
実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(A:1st Growth,B:2nd Growth)の水溶液中の吸収スペクトルを図1に示す。1st Growth溶液の色は強い蛍光を有する黄色を呈しており、1ヶ月を経ても安定であった。これは、試料調製時の溶液pHが強アルカリ性であり、その状態のまま、シリカ球の内部に存在していることを示している。両者とも典型的な吸収ピークが490nmに観測でき、2nd Growthの吸収スペクトルは短波長側に向かって吸収が増大する、大きな粒子に基づく散乱効果が観測された。
分子吸光係数から推定されるフルオロセインイソチオシアネートの濃度は、1st Growthの場合、0.075mMであった。さらに、蛍光スペクトルを測定すると、両者とも典型的な蛍光ピークを有していた。
また、蛍光寿命測定の結果(図2)によると、水溶液中でのフリーな状態なもの(3.8nsec)とほぼ同じであったことから、本試料ではシリカ球内への濃縮による自己消光は起こっていないことがわかった。
また、同試料を透過型電子顕微鏡で観察すると、数nmから数百nmの粒子が観測でき、1st Growthの方(図3)は表面に凹凸があり、メソポーラス様を呈しており、2nd Growthの方(図4)は表面が滑らかであった。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(A:1st Growth,B:2nd Growth)の水溶液中の吸収スペクトルを示す図である。
図2は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(A:1st Growth,B:2nd Growth)の蛍光減衰曲線を示す図である。
図3は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(1st Growth)のTEM写真(×90,000)である。
図4は、実施例1で調製した蛍光色素分子含有シリカ球(2st Growth)のTEM写真(×15,000)である。
Claims (2)
- 下記構造式(1)で示される蛍光色素分子を使って調整した蛍光色素分子含有シリカ球。
R−CO−NH−(CH2)3−Si−(C2H5O)3 (1)
式中、RはNHSを側鎖に有することができる物質である。 - RはFITC(フルオロセインイソチオシアネート)、色素、磁性物質およびフリーラジカルより選ばれた物質である請求項1に記載したシリカ球。
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