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JPWO2003002539A1 - ジベンゾシクロヘプテン化合物 - Google Patents

ジベンゾシクロヘプテン化合物 Download PDF

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JPWO2003002539A1
JPWO2003002539A1 JP2003508920A JP2003508920A JPWO2003002539A1 JP WO2003002539 A1 JPWO2003002539 A1 JP WO2003002539A1 JP 2003508920 A JP2003508920 A JP 2003508920A JP 2003508920 A JP2003508920 A JP 2003508920A JP WO2003002539 A1 JPWO2003002539 A1 JP WO2003002539A1
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JP
Japan
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group
compound
chloro
formula
dibenzo
Prior art date
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Pending
Application number
JP2003508920A
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良明 黒木
良明 黒木
均 上野
均 上野
哲嗣 勝部
哲嗣 勝部
哲男 川口
哲男 川口
栄治 岡成
栄治 岡成
田中 一郎
一郎 田中
田中 正幸
正幸 田中
萩原 昌彦
昌彦 萩原
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

本発明は、一般式(I):式中、R1:水素原子、ハロゲン原子等、R2:水素原子、ハロゲン原子等、A:窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から成る群より選択されるヘテロ原子を1乃至3個を含む5員若しくは6員の複素芳香環基等、該複素芳香環基等は、置換基として、ハロゲン原子、ニトロ原子等を有していても良い、B:式−CH=CH−、式−CH2O−等、Y:置換基としてハロゲン原子等を有していてもよいC1−C10アルキキレン基等、Z:保護されていてもよいカルボキシル基等、m:1乃至4の整数、n:1乃至3の整数、で表されるジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩並びにこれを有効成分とし、強力なロイコトリエンD4拮抗作用の他にロイコトリエンC4拮抗作用及びロイコトリエンE4拮抗作用を有する抗喘息薬、抗アレルギー薬及び抗炎症薬として有用な医薬組成物を開示する。

Description

技術分野
本発明は、強力なロイコトリエンD拮抗作用の他にロイコトリエンC拮抗作用及びロイコトリエンE拮抗作用を有し、抗喘息薬、抗アレルギー薬及び抗炎症薬として有用なジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩に関する。
背景技術
本発明と同じくロイコトリエンD拮抗作用を有し、本発明の化合物と類似した構造を有する化合物として、例えば、WO94/19345号公報に記載の化合物が知られており、また、部分的に類似した構造を有する化合物として、5−〔3−〔3−(2−キノリニルメトキシ)フェノキシ〕プロピル〕−1H−テトラゾール(RG7152;J.Med.Chem.,33,1186(1990))、5−〔〔2−〔〔4−(2−キノリニルメトキシ)フェノキシ〕メチル〕フェニル〕メチル〕−1H−テトラゾール(RG12525;J.Med.Chem.,33,1194(1990))、WO95/18107号公報に記載の化合物等が知られている。
本発明は強力なロイコトリエンD拮抗作用を有するとともに、ロイコトリエンC及びロイコトリエンEに対しても拮抗作用を有する化合物の合成とその薬理作用について、長年に亘り研究を行った結果、新規なジベンゾシクロヘプテン化合物が、優れたロイコトリエンD拮抗作用を有し、かつロイコトリエンC及びロイコトリエンE拮抗作用をもバランス良く有するとともに、高い安全性と優れた経口吸収性及び作用の持続性を有することを見出し本発明を完成した。
発明の要旨
本発明は一般式(I)
Figure 2003002539
式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ホルミル基、カルボキシル基、1H−テトラゾール−5−イル基、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、ヒドロキシC−Cアルキル基、C−Cアルケニル基、C−Cアルキニル基、C−Cアルコキシ基、フルオロC−Cアルコキシ基、C−Cアルキルチオ基、C−Cアルキルスルフィニル基又はC−Cアルキルスルホニル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ基を示し、Aは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から成る群より選択されるヘテロ原子を1乃至3個を含む5員若しくは6員の複素芳香環基又はこれらの複素芳香環基とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基を示し、該複素芳香環基又は複素芳香縮合環基は置換基として、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フルオロC−Cアルコキシ基、C−Cアルキルチオ基又はC−Cアルキレン基を有していてもよく、Bは式−CH=CH−、式−CHO−、式−CHCH−、式−CHS−、式−OCH−又は式−SCH−を示し、Xは酸素原子、硫黄原子、メチレン基又は式=CH−を示し、Yは、置換基としてハロゲン原子、C−Cアルキル基若しくはC−Cアルコキシ基を有していてもよいC−C10アルキレン基又は式(a)基
Figure 2003002539
式中、o,pは各々0乃至2の整数を示し、qは1乃至4の整数を示す
を示し、Zは保護されていてもよいカルボキシル基;1H−テトラゾール−5−イル基;式−NH−SO−R;又は式−CO−NH−SO−R
式中、RはC−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基又は置換基としてハロゲン原子、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フルオロC−Cアルコキシ基、ニトロ基若しくはシアノ基を有していてもよいフェニル基を示す
を示し、
mは1乃至4の整数を示し、mが2以上の場合、Rは相異なっていてもよく、nは1乃至3の整数を示し、nが2以上の場合、Rは相異なっていてもよく、
Figure 2003002539
で表されるジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩に関する。
発明を実施するための最良の形態
前記一般式(I)で示される化合物において、Rのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子であり、更に好ましくは、フッ素原子又は塩素原子でる。
のC−Cアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル若しくはt−ブチル基のような直鎖状又は分枝状のC−Cアルキル基が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピル基であり、更に好ましくは、メチル又はエチル基であり、特に好ましくは、メチル基である。
のフルオロC−Cアルキル基としては、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロプロピル、3−フルオロプロピル若しくは4−フルオロブチル基のようなフッ素原子で1乃至3個置換された直鎖状又は分枝状のC−Cアルキル基が挙げられ、好ましくは、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル又は2−フルオロエチル基であり、更に好ましくは、フルオロメチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチル基であり、特に好ましくは、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチル基である。
のヒドロキシC−Cアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシブチル若しくは4−ヒドロキシブチル基のようなヒドロキシ基で置換された直鎖状又は分枝状のC−Cアルキル基が挙げられ、好ましくは、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒドロキシプロピル又は2−ヒドロキシプロピル基であり、更に好ましくは、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル又は1−ヒドロキシプロピル基であり、特に好ましくは、ヒドロキシメチル又は1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基である。
のC−Cアルケニル基としては、例えば、ビニル、1−プロペニル、アリル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル若しくは2−メチル−2−プロペニル基のような直鎖状又は分枝状のC−Cアルケニル基が挙げられ、好ましくは、ビニル、1−プロペニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル又は2−メチル−1−プロペニル基であり、更に好ましくは、ビニル、1−プロペニル又はアリル基であり、特に好ましくは、ビニル基である。
のC−Cアルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、プロパルギル、1−ブチニル、2−ブチニル若しくは3−ブチニル基のような直鎖状のC−Cアルキニル基が挙げられ、好ましくは、エチニル、1−プロピニル又は1−ブチニル基であり、更に好ましくは、エチニル又は1−プロピニル基であり、特に好ましくは、エチニル基である。
のC−Cアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ若しくはt−ブトキシ基のような直鎖状又は分枝状のC−Cアルコキシ基が挙げられ、好ましくは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はイソプロポキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ又はエトキシ基であり、特に好ましくは、メトキシ基である。
のフルオロC−Cアルコキシ基としては、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−フルオロプロポキシ、3−フルオロプロポキシ若しくは4−フルオロブトキシ基のようなフッ素原子で1乃至3個置換された直鎖状又は分枝状のC−Cアルコキシ基が挙げられ、好ましくは、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又は2−フルオロエトキシ基であり、更に好ましくは、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシ基であり、特に好ましくは、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシ基である。
のC−Cアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ若しくはt−ブチルチオ基のような直鎖状又は分枝状のC−Cアルキルチオ基が挙げられ、好ましくは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ又はイソプロピルチオ基であり、更に好ましくは、メチルチオ又はエチルチオ基であり、特に好ましくは、メチルチオ基である。
のC−Cアルキルスルフィニル基としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル若しくはt−ブチルスルフィニル基のような直鎖状又は分枝状のC−Cアルキルスルフィニル基が挙げられ、好ましくは、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル又はイソプロピルスルフィニル基であり、更に好ましくは、メチルスルフィニル又はエチルスルフィニル基であり、特に好ましくは、メチルスルフィニル基である。
のC−Cアルキルスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル若しくはt−ブチルスルホニル基のような直鎖状又は分枝状のC−Cアルキルスルホニル基が挙げられ、好ましくは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル又はイソプロピルスルホニル基であり、更に好ましくは、メチルスルホニル又はエチルスルホニル基であり、特に好ましくは、メチルスルホニル基である。
特に、一般式(I)におけるRとしては、好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ホルミル基、カルボキシル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基又はイソプロピルスルホニル基であり、
更に好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、エチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、メトキシ基、エトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、メチルスルホニル基又はエチルスルホニル基であり、更により好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基又はメチルスルホニル基であり、特に好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルスルフィニル基又はメチルスルホニル基である。
一般式(I)において、Rのハロゲン原子、C−Cアルキル基及びC−Cアルコキシ基は、それぞれ、前記Rで述べたものと同意義を示し、Rとしては、好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基又はイソプロポキシ基であり、更に好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基又はエトキシ基であり、更により好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基又はメトキシ基であり、特に好ましくは、水素原子である。
一般式(I)において、Aの「窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から成る群より選択されるヘテロ原子を1乃至3個を含む5員若しくは6員の複素芳香環基又はこれらの複素芳香環基とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基」としては、例えば、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール若しくはチアジアゾール基のような5員の複素芳香環基;ピリジン、ピリミジン、ピリダジン若しくはピラジン基のような6員の複素芳香環基;又はベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、キノリン、キナゾリン若しくはキノキサリン基のような複素芳香縮合環基が挙げられ、好ましくは、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、キノリン、キナゾリン又はキノキサリン基であり、更に好ましくは、チアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン又はキナゾリン基であり、特に好ましくは、ピリジン、ベンゾチアゾール又はキノリン基である。
前記複素芳香環基又は複素芳香縮合環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、Rと同意義のハロゲン原子;Rと同意義のC−Cアルキル基;Rと同意義のフルオロC−Cアルキル基;Rと同意義のC−Cアルコキシ基;Rと同意義のフルオロC−Cアルコキシ基;Rと同意義のC−Cアルキルチオ基;ニトロ基;シアノ基;又はトリメチレン、テトラメチレン基のようなC−Cアルキレン基(該アルキレン基は複素芳香環上の隣接した炭素原子と結合し、5員環若しくは6員環を形成する)が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、トリメチレン又はテトラメチレン基であり、更に好ましくは、フッ素原子、塩素原子、ニトロ、シアノ、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、トリメチレン又はテトラメチレン基であり、更により好ましくは、フッ素原子、塩素原子、ニトロ、シアノ、メチル、イソプロピル、t−ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ又はテトラメチレン基であり、特に好ましくは、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル又はテトラメチレン基である。
複素芳香環基又は複素芳香縮合環基上の置換基の数は、1乃至4であり、好ましくは、1乃至2である。
一般式(I)におけるAとして、具体的には、好ましくは、2−オキサゾリル、2−チアゾリル、2−若しくは4−イミダゾリル、3−ピラゾリル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、2−ピリジル、2−若しくは4−ピリミジニル、3−ピリダジニル、2−ピラジニル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、キノリン−2−イル、キナゾリン−2−イル、キノキサリン−2−イル、4−メチル−2−チアゾリル、4−エチル−2−チアゾリル、4−イソプロピル−2−チアゾリル、4−t−ブチル−2−チアゾリル、4−トリフルオロメチル−2−チアゾリル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−エチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−t−ブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリジル、5,6−ジクロロ−2−ピリジル、5,6−ジメチル−2−ピリジル、5,6−ジエチル−2−ピリジル、6−トリフルオロメチル−2−ピリジル、6−メチルチオ−2−ピリジル、5H−6,7−ジヒドロシクロペンタ[b]ピリジン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリミジニル、5,6−ジクロロ−2−ピリミジニル、5,6−ジメチル−2−ピリミジニル、6−トリフルオロメチル−2−ピリミジニル、5H−6,7−ジヒドロシクロペンタ[d]ピリミジン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル、6−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、6−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル、5−シアノ−2−ベンゾオキサゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾオキサゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾオキサゾリル、6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾチアゾリル、6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−メチル−2−ベンゾチアゾリル、5−シアノ−2−ベンゾチアゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾチアゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、5−クロロキノリン−2−イル、6−クロロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、7−メチルキノリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、7−メトキシキノリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキノリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキノリン−2−イル、5,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、5,7−ジクロロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキノリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、5,6,7−トリフルオロキノリン−2−イル、5−フルオロキナゾリン−2−イル、6−フルオロキナゾリン−2−イル、7−フルオロキナゾリン−2−イル、5−クロロキナゾリン−2−イル、6−クロロキナゾリン−2−イル、7−クロロキナゾリン−2−イル、7−メチルキナゾリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−イル、7−メトキシキナゾリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキナゾリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキナゾリン−2−イル、5,7−ジフルオロキナゾリン−2−イル、6,7−ジフルオロキナゾリン−2−イル、5,7−ジクロロキナゾリン−2−イル、6,7−ジクロロキナゾリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキナゾリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキナゾリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−イル又は5,6,7−トリフルオロキナゾリン−2−イル基であり、
更に好ましくは、2−チアゾリル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、キノリン−2−イル、キナゾリン−2−イル、4−メチル−2−チアゾリル、4−イソプロピル−2−チアゾリル、4−t−ブチル−2−チアゾリル、4−トリフルオロメチル−2−チアゾリル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−t−ブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリジル、5,6−ジクロロ−2−ピリジル、5,6−ジメチル−2−ピリジル、5H−6,7−ジヒドロシクロペンタ[b]ピリジン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリミジニル、5,6−ジクロロ−2−ピリミジニル、5,6−ジメチル−2−ピリミジニル、6−トリフルオロメチル−2−ピリミジニル、5H−6,7−ジヒドロシクロペンタ[d]ピリミジン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル、6−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、6−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル、5−シアノ−2−ベンゾオキサゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾオキサゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾオキサゾリル、6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾチアゾリル、6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−メチル−2−ベンゾチアゾリル、5−シアノ−2−ベンゾチアゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾチアゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、5−クロロキノリン−2−イル、6−クロロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、7−メチルキノリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、7−メトキシキノリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキノリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキノリン−2−イル、5,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、5,7−ジクロロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキノリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、5,6,7−トリフルオロキノリン−2−イル、5−フルオロキナゾリン−2−イル、6−フルオロキナゾリン−2−イル、7−フルオロキナゾリン−2−イル、5−クロロキナゾリン−2−イル、6−クロロキナゾリン−2−イル、7−クロロキナゾリン−2−イル、7−メチルキナゾリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−イル、7−メトキシキナゾリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキナゾリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキナゾリン−2−イル、5,7−ジフルオロキナゾリン−2−イル、6,7−ジフルオロキナゾリン−2−イル、5,7−ジクロロキナゾリン−2−イル、6,7−ジクロロキナゾリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキナゾリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキナゾリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−イル又は5,6,7−トリフルオロキナゾリン−2−イル基であり、
更により好ましくは、2−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、キノリン−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリジル、5,6−ジクロロ−2−ピリジル、5,6−ジメチル−2−ピリジル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾチアゾリル、6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−メチル−2−ベンゾチアゾリル、5−シアノ−2−ベンゾチアゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾチアゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、5−クロロキノリン−2−イル、6−クロロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、7−メチルキノリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、7−メトキシキノリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキノリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキノリン−2−イル、5,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、5,7−ジクロロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキノリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル又は5,6,7−トリフルオロキノリン−2−イル基であり、
特に好ましくは、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル又は7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イルである。
前記一般式(I)において、Bは、例えば、式−CH=CH−、式−CHO−、式−CHCH−、式−CHS−、式−OCH−又は式−SCH−が挙げられ、好ましくは、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−である。
前記一般式(I)において、Xは、酸素原子、硫黄原子、メチレン基又は式=CH−であり、好ましくは、酸素原子又は硫黄原子である。
前記一般式(I)におけるYのC−C10アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン若しくはデカメチレン基のような直鎖状のC−C10アルキレン基が挙げられ、好ましくは、C−Cアルキレン基であり、更に好ましくは、C−Cアルキレン基であり、
特に好ましくは、メチレン、エチレン又はトリメチレン基である。
該アルキレン基は置換基を有していてもよく、該置換基としてのハロゲン原子、C−Cアルキル基及びC−Cアルコキシ基は、それぞれ、前記Rで述べたものと同意義である。
Yのアルキレン基の置換基としては、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ又はプロポキシ基であり、更に好ましくは、フッ素原子、メチル、エチル又はメトキシ基であり、特に好ましくは、フッ素原子又はメチル基である。
Yの式(a)で示される基としては、好ましくは、o=0,p=0,q=1である基(以下(a−1)基と言う)、o=0,p=1,q=1である基(以下(a−2)基と言う)、o=0,p=1,q=2である基(以下(a−3)基と言う)、o=1,p=0,q=1である基(以下(a−4)基と言う)、o=1,p=1,q=1である基(以下(a−5)基と言う)、o=1,p=1,q=2である基(以下(a−6)基と言う)又はo=1,p=1,q=3である基(以下(a−7)基と言う)であり、更に好ましくは、(a−4)基、(a−5)基又は(a−6)基であり、特に更に好ましくは、(a−5)基である。
一般式(I)におけるYの好ましい基としては、具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、フルオロメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、2,2−ジメチルエチレン、1−エチルエチレン、2−エチルエチレン、1−メトキシエチレン、2−メトキシエチレン、1−フルオロトリメチレン、2−フルオロトリメチレン、3−フルオロトリメチレン、1,1−ジフルオロトリメチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、3,3−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン、2,2−ジエチルトリメチレン、2−メトキシトリメチレン、3−メトキシトリメチレン、2,2−ジメトキシトリメチレン、3,3−ジメトキシトリメチレン、(a−1)基、(a−2)基、(a−3)基、(a−4)基、(a−5)基又は(a−6)基であり、更に好ましくは、メチレン、エチレン、トリメチレン、フルオロメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、1−フルオロトリメチレン、2−フルオロトリメチレン、3−フルオロトリメチレン、1,1−ジフルオロトリメチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、3,3−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン、(a−4)基、(a−5)基又は(a−6)基であり、更により好ましくは、メチレン、エチレン、トリメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン又は(a−5)基であり、特に好ましくは、メチレン、エチレン、トリメチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン又は(a−5)基である。
Zが示す、式−NH−SO−R又は式−CO−NH−SO−R基において、RのC−Cアルキル基;フルオロC−Cアルキル基;又はフェニル基上の置換基であるハロゲン原子、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基若しくはフルオロC−Cアルコキシ基は、それぞれ、前記Rで述べたものと同意義である。
としては、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、フェニル、(o−,m−若しくはp−)フルオロフェニル、(o−,m−若しくはp−)クロロフェニル、(o−,m−若しくはp−)メチルフェニル、(o−,m−若しくはp−)エチルフェニル、(o−,m−若しくはp−)(トリフルオロメチル)フェニル、(o−,m−若しくはp−)メトキシフェニル、(o−,m−若しくはp−)エトキシフェニル、(o−,m−若しくはp−)(ジフルオロメトキシ)フェニル、(o−,m−若しくはp−)(トリフルオロメトキシ)フェニル、(o−,m−若しくはp−)ニトロフェニル又は(o−,m−若しくはp−)シアノフェニル基であり、更に好ましくは、メチル、エチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、フェニル、(o−若しくはp−)フルオロフェニル、(o−若しくはp−)クロロフェニル、(o−若しくはp−)メチルフェニル、(o−若しくはp−)(トリフルオロメチル)フェニル、(o−若しくはp−)メトキシフェニル、(o−若しくはp−)(ジフルオロメトキシ)フェニル、(o−若しくはp−)(トリフルオロメトキシ)フェニル、(o−若しくはp−)ニトロフェニル又は(o−若しくはp−)シアノフェニル基であり、更により好ましくは、メチル、エチル、トリフルオロメチル、フェニル、p−フルオロフェニル、p−クロロフェニル、(o−若しくはp−)メチルフェニル、p−(トリフルオロメチル)フェニル、(o−若しくはp−)メトキシフェニル、p−(ジフルオロメトキシ)フェニル、p−(トリフルオロメトキシ)フェニル、p−ニトロフェニル又はp−シアノフェニル基であり、特に好ましくは、メチル、トリフルオロメチル、フェニル、o−メチルフェニル又はp−メチルフェニル基である。
一般式(I)におけるZの好ましい基として、具体的には、カルボキシ、1H−テトラゾール−5−イル、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、p−フルオロフェニルスルホニルアミノ、p−クロロフェニルスルホニルアミノ、o−メチルフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ、p−トリフルオロメチルフェニルスルホニルアミノ、o−メトキシフェニルスルホニルアミノ、p−メトキシフェニルスルホニルアミノ、p−ジフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノ、p−トリフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノ、p−ニトロフェニルスルホニルアミノ、p−シアノフェニルスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル、エタンスルホニルアミノカルボニル、トリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル、フェニルスルホニルアミノカルボニル、p−フルオロフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−クロロフェニルスルホニルアミノカルボニル、o−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−トリフルオロメチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、o−メトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−メトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−ジフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−トリフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−ニトロフェニルスルホニルアミノカルボニル又はp−シアノフェニルスルホニルアミノカルボニル基であり、
更に好ましくは、カルボキシ、1H−テトラゾール−5−イル、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、o−メチルフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル、トリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル、フェニルスルホニルアミノカルボニル、o−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル又はp−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基であり、更により好ましくは、カルボキシ、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル又はトリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル基であり、特に好ましくは、カルボキシル基である。
なお、Zがカルボキシル基である場合、そのカルボキシル基が、保護基で保護されていてもよい。保護基としては、生体内で容易に脱保護されてカルボキシル基に変換されるものであれば特に限定されず、例えば、Rで定義したものと同意義のC−Cアルキル基;ベンジル、フェニルエチル若しくはフェニルプロピル基のようなC−C10アラルキル基;アセトキシメチル、1−アセトキシエチル、1−アセトキシプロピル、1−アセトキシブチル、プロパノイルオキシメチル、1−プロパノイルオキシエチル、ブタノイルオキシメチル、1−ブタノイルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−ピバロイルオキシプロピル若しくは1−ピバロイルオキシブチル基のようなC−Cアルカノイルオキシ基で置換されたC−Cアルキル基;メトキシカルボニルオキシメチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、エトキシカルボニルオキシメチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、オキシメチルカルボニルオキシメチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、t−ブトキシカルボニルオキシメチル若しくは1−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル基のような(C−Cアルコキシ)カルボニルオキシ基で置換されたC−Cアルキル基;N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル、2−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)エチル若しくはN,N−ジエチルアミノカルボニルメチル基のようなN,N−ジ(C−Cアルキル)アミノカルボニル基で置換されたC−Cアルキル基;2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル、2−ピペリジノエチル、2−(4−メチル)ピペリジノエチル、3−ピペリジノプロピル若しくは2−モルホリノエチル基のようなN,N−ジ(C−Cアルキル)アミノ基又は酸素原子を含んでいてもよい5乃至6員の環状アミノ基で置換されたC−Cアルキル基;或いは(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基などが挙げられる。
カルボキシル基の保護基としては、好ましくは、C−Cアルキル基;ベンジル基;C−Cアルカノイルオキシ基で置換されたC−Cアルキル基;(C−Cアルコキシ)カルボニルオキシ基で置換されたC−Cアルキル基;又は(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基であり、
更に好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アセトキシメチル、1−アセトキシエチル、ピバロイルオキシメチル又は1−ピバロイルオキシエチル基である。
前記一般式(I)において、mは1乃至4の整数であり、好ましくは、mが1、2又は3であり、特に好ましくは、1又は2である。mが2以上の場合、Rは相異なっていてもよい。
前記一般式(I)において、nは1乃至3の整数であり、好ましくは、nが1、又は2であり、特に好ましくは、1である。nが2以上の場合、Rは相異なっていてもよい。
本発明の化合物(I)には、分子中の不斉炭素原子に基づく光学異性体(ジアステレオマーを含む)が存在し、又は、二重結合に基づく幾何異性体が存在する場合があるが、これらの各異性体も本発明に含まれる。
また本発明の化合物(I)は必要に応じて薬理上許容される塩にすることができる。そのような塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩若しくはリン酸塩のような鉱酸の酸付加塩;トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩若しくはクエン酸塩のような有機酸の酸付加塩;ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩若しくはアルミニウム塩のようなカルボン酸の金属塩;又はアンモニウム塩、トリエチルアミン塩、グアニジン塩、ヒドラジン塩、キニーネ塩若しくはシンコニン塩のような有機塩基との塩等の薬理上許容される塩が挙げられる。
なお、本発明の化合物(I)は、水和物としても存在することができる。
本発明の前記一般式(I)を有するジベンゾシクロヘプテン化合物において、好ましくは、
(1).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ホルミル基、カルボキシル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基及びイソプロピルスルホニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(2).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、エチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、メトキシ基、エトキシ基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、メチルスルホニル基及びエチルスルホニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(3).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(4).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(5).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(6).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基及びエトキシ基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(7).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基及びメトキシ基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(8).式(I)で示される化合物のRが、水素原子であるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(9).式(I)で示される化合物のAが、2−チアゾリル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、キノリン−2−イル、キナゾリン−2−イル、4−メチル−2−チアゾリル、4−イソプロピル−2−チアゾリル、4−t−ブチル−2−チアゾリル、4−トリフルオロメチル−2−チアゾリル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−t−ブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリジル、5,6−ジクロロ−2−ピリジル、5,6−ジメチル−2−ピリジル、5H−6,7−ジヒドロシクロペンタ[b]ピリジン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリミジニル、5,6−ジクロロ−2−ピリミジニル、5,6−ジメチル−2−ピリミジニル、6−トリフルオロメチル−2−ピリミジニル、5H−6,7−ジヒドロシクロペンタ[d]ピリミジン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2−イル、6−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、6−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾオキサゾリル、5−メチル−2−ペンゾオキサゾリル、5−シアノ−2−ベンゾオキサゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾオキサゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾオキサゾリル、6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾチアゾリル、6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−メチル−2−ベンゾチアゾリル、5−シアノ−2−ベンゾチアゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾチアゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、5−クロロキノリン−2−イル、6−クロロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、7−メチルキノリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、7−メトキシキノリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキノリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキノリン−2−イル、5,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、5,7−ジクロロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキノリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、5,6,7−トリフルオロキノリン−2−イル、5−フルオロキナゾリン−2−イル、6−フルオロキナゾリン−2−イル、7−フルオロキナゾリン−2−イル、5−クロロキナゾリン−2−イル、6−クロロキナゾリン−2−イル、7−クロロキナゾリン−2−イル、7−メチルキナゾリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−イル、7−メトキシキナゾリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキナゾリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキナゾリン−2−イル、5,7−ジフルオロキナゾリン−2−イル、6,7−ジフルオロキナゾリン−2−イル、5,7−ジクロロキナゾリン−2−イル、6,7−ジクロロキナゾリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキナゾリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキナゾリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキナゾリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキナゾリン−2−イル及び5,6,7−トリフルオロキナゾリン−2−イル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(10).式(I)で示される化合物のAが、2−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、キノリン−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリジル、5,6−ジクロロ−2−ピリジル、5,6−ジメチル−2−ピリジル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾチアゾリル、6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−メチル−2−ベンゾチアゾリル、5−シアノ−2−ベンゾチアゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾチアゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、5−クロロキノリン−2−イル、6−クロロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、7−メチルキノリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、7−メトキシキノリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキノリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキノリン−2−イル、5,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、5,7−ジクロロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキノリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル及び5,6,7−トリフルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(11).式(I)で示される化合物のAが、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル及び7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(12).式(I)で示される化合物のBが、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−であるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(13).式(I)で示される化合物のXが、酸素原子又は硫黄原子であるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(14).式(I)で示される化合物のYが、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、フルオロメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、1,1−ジメチルエチレン、2,2−ジメチルエチレン、1−エチルエチレン、2−エチルエチレン、1−メトキシエチレン、2−メトキシエチレン、1−フルオロトリメチレン、2−フルオロトリメチレン、3−フルオロトリメチレン、1,1−ジフルオロトリメチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、3,3−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン、2,2−ジエチルトリメチレン、2−メトキシトリメチレン、3−メトキシトリメチレン、2,2−ジメトキシトリメチレン、3,3−ジメトキシトリメチレン、(a−1)基、(a−2)基、(a−3)基、(a−4)基、(a−5)基及び(a−6)基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(15).式(I)で示される化合物のYが、メチレン、エチレン、トリメチレン、フルオロメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、1−フルオロトリメチレン、2−フルオロトリメチレン、3−フルオロトリメチレン、1,1−ジフルオロトリメチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、3,3−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン、(a−4)基、(a−5)基及び(a−6)基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(16).式(I)で示される化合物のYが、メチレン、エチレン、トリメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(17).式(I)で示される化合物のYが、メチレン、エチレン、トリメチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(18).式(I)で示される化合物のZが、カルボキシ、1H−テトラゾール−5−イル、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、p−フルオロフェニルスルホニルアミノ、p−クロロフェニルスルホニルアミノ、o−メチルフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ、p−トリフルオロメチルフェニルスルホニルアミノ、o−メトキシフェニルスルホニルアミノ、p−メトキシフェニルスルホニルアミノ、p−ジフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノ、p−トリフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノ、p−ニトロフェニルスルホニルアミノ、p−シアノフェニルスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル、エタンスルホニルアミノカルボニル、トリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル、フェニルスルホニルアミノカルボニル、p−フルオロフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−クロロフェニルスルホニルアミノカルボニル、o−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−トリフルオロメチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、o−メトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−メトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−ジフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−トリフルオロメトキシフェニルスルホニルアミノカルボニル、p−ニトロフェニルスルホニルアミノカルボニル及びp−シアノフェニルスルホニルアミノカルボニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(19).式(I)で示される化合物のZが、カルボキシ、1H−テトラゾール−5−イル、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、o−メチルフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル、トリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル、フェニルスルホニルアミノカルボニル、o−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル及びp−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(20).式(I)で示される化合物のZが、カルボキシ、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル及びトリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(21).式(I)で示される化合物のZが、カルボキシル基であるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(22).式(I)で示される化合物のZがカルボキシル基である場合の保護基が、C−Cアルキル基;ベンジル基;C−Cアルカノイルオキシ基で置換されたC−Cアルキル基;(C−Cアルコキシ)カルボニルオキシ基で置換されたC−Cアルキル基;及び(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(23).式(I)で示される化合物のZがカルボキシル基である場合の保護基が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アセトキシメチル、1−アセトキシエチル、ピバロイルオキシメチル及び1−ピバロイルオキシエチル基から成る群より選択されたものであるジベンゾシクロヘプテン化合物、
(24).式(I)で示される化合物のmが、1、2又は3である、ジベンゾシクロヘプテン化合物、
(25).式(I)で示される化合物のmが、1又は2である、ジベンゾシクロヘプテン化合物、
(26).式(I)で示される化合物のnが、1又は2である、ジベンゾシクロヘプテン化合物、
(27).式(I)で示される化合物のnが、1である、ジベンゾシクロヘプテン化合物、であり、Rに関しては(1)から(4)の順で好ましい順位が上がり、Rに関しては(5)から(8)の順で好ましい順位が上がり、Aに関しては(9)から(11)の順で好ましい順位が上がり、Yに関しては(14)から(17)の順で好ましい順位が上がり、Zに関しては(18)から(21)の順で好ましい順位が上がり、Zがカルボキシル基である場合の保護基に関しては(22)から(23)の順で好ましい順位が上がり、mに関しては(24)から(25)の順で好ましい順位が上がり、nに関しては(26)から(27)の順で好ましい順位が上がる。
また、前記一般式(I)を有するジベンゾシクロヘプテン化合物としては、上記(1)から(27)の二つ以上の組み合わせからなるジベンゾシクロヘプテン化合物も好ましい。例えば、以下のものを挙げることができる、
(28).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものであり、Rが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基及びメトキシ基から成る群より選択されたものであり、Aが、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル及び7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものであり、Bが、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−であり、Xが、酸素原子又は硫黄原子であり、Yが、メチレン、エチレン、トリメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものであり、Zが、カルボキシ、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル及びトリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル基から成る群より選択されたものであり、mが、1又は2であり、nが、1である化合物。
(29).式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものであり、Rが、水素原子であり、Aが、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル及び7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものであり、Bが、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−であり、Xが、酸素原子又は硫黄原子であり、Yが、メチレン、エチレン、トリメチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものであり、Zが、カルボキシ基であり、mが、1又は2であり、nが、1である化合物。
化合物(I)における好ましい化合物として、以下の第1表の化合物を具体的に例示することができる。
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尚、上記表において、略号は、それぞれ、
t−Bu:t−ブチル基、BT:2−ベンゾチアゾリル基、Tet:1H−テトラゾール−5−イル基、Ph:フェニル基、Py:2−ピリジル基、Q:キノリン−2−イル基、T:2−チアゾリル基、TQ:5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル基を示し、
−OCHC(CHCH)CHCOOH、−SCHC(CHCH)CHCOOHにおけるCHC(CHCH)CH部分は、o=1、p=1、q=1である(a)式を示し、−SCHC(CHCH)COOHにおけるCHC(CHCH)部分は、o=1、p=0、q=1である(a)式を示す。また、上記第1表において、一般式(I)中の数字は、置換基の位置番号を示す。
より好ましい化合物としては、化合物No.1,2,3,4,5,6,7,8,9,11,12,13,14,15,16,17,24,25,27,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,47,49,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,76,78,79,87,89,92,94,97,99,102,103,104,105,106,107,110,112,118,121,122,123,124,128,136,138,139,140,141,142,143,144,145,146,149,157,159,160,161,162,163,164,165,166,167,170,179,184,185,190,191,196,197,202,203,220,223,224,241,243,244,245,246,247,248,249,250,251,257,264,273,274,275,277,280,281,282,283,284,285,288,296,298,299,300,301,302,303,304,305,306,308,309,310,311,312,313,314,315,319,320,327,329,331,332,333,334,335,336,337,340,348,351,366,368,371,372,373,374,375,376,378,379,387,392,393,394,396,397,400,420,421,426,427,429,432,433,435,453,454,455,456,471,472,473,474,475,476,477,478,479,481,482,483,484,485,486,487,494,495,497,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512,513,514,517,519,525,526,527,528,529,530,531,532,533,534,535,536,537,538,539,540,541,542,543,544,546,548,549,557,558,559,562,564,567,569,572,573,574,575,576,577,580,582,588,591,592,593,594,598,606,608,609,610,611,612,613,614,615,616,619,627,629,630,631,632,633,634,635,636,637,640,649,654,655,660,661,666,667,672,673,690,693,694,711,713,714,715,716,717,718,719,720,721,727,734,743,744,745,747,750,751,752,753,754,755,758,766,768,769,770,771,772,773,774,775,776,778,779,780,781,782,783,784,785,789,790,797,799,801,802,803,804,805,806,807,810,818,821,836,838,841,842,843,844,845,846,848,849,857,862,863,864,866,867,870,890,891,896,897,899,902,903,905,923,924,925,926,941,942,943,944,945,946,947,948,949,951,952,953,954,955,956,957,964,965,967,973,974,975,976,977,978,979,980,981,982,983,984,987,989,995,996,997,998,999,1000,1001,1002,1003,1004,1005,1006,1007,1008,1009,1010,1011,1012,1013,1014,1016,1018,1019,1027,1029,1032,1034,1037,1039,1042,1043,1044,1045,1046,1047,1050,1052,1058,1061,1062,1063,1064,1068,1076,1078,1079,1080,1081,1082,1083,1084,1085,1086,1089,1097,1099,1100,1101,1102,1103,1104,1105,1106,1107,1110,1119,1124,1125,1130,1131,1136,1137,1142,1143,1160,1163,1164,1181,1183,1184,1185,1186,1187,1188,1189,1190,1191,1197,1204,1213,1214,1215,1217,1220,1221,1222,1223,1224,1225,1228,1236,1238,1239,1240,1241,1242,1243,1244,1245,1246,1248,1249,1250,1251,1252,1253,1254,1255,1259,1260,1267,1269,1271,1272,1273,1274,1275,1276,1277,1280,1288,1291,1306,1308,1311,1312,1313,1314,1315,1316,1318,1319,1327,1332,1333,1334,1336,1337,1340,1360,1361,1366,1367,1369,1372,1373,1375,1393,1394,1395,1396,1411,1412,1413,1414,1415,1416,1417,1418,1419,1421,1422,1423,1424,1425,1426,1427,1434,1435,1437,1443,1444,1445,1446,1447,1448,1449,1450,1451,1452,1453,1454,1457,1459,1465,1466,1467,1468,1469,1470,1471,1472,1473,1474,1475,1476,1477,1478,1479,1480,1481,1482,1483,1484,1486,1488,1489,1497,1499,1502,1504,1507,1509,1512,1513,1514,1515,1516,1517,1520,1522,1528,1531,1532,1533,1534,1538,1546,1548,1549,1550,1551,1552,1553,1554,1555,1556,1559,1567,1569,1570,1571,1572,1573,1574,1575,1576,1577,1580,1589,1594,1595,1600,1601,1606,1607,1612,1613,1630,1633,1634,1651,1653,1654,1655,1656,1657,1658,1659,1660,1661,1667,1674,1683,1684,1685,1687,1690,1691,1692,1693,1694,1695,1698,1706,1708,1709,1710,1711,1712,1713,1714,1715,1716,1718,1719,1720,1721,1722,1723,1724,1725,1729,1730,1737,1739,1741,1742,1743,1744,1745,1746,1747,1750,1758,1761,1776,1778,1781,1782,1783,1784,1785,1786,1788,1789,1797,1802,1803,1804,1806,1807,1810,1830,1831,1836,1837,1839,1842,1843,1845,1863,1864,1865,1866,1884,1885,1886,1888,1894,1903,1907,1911,1915,1921,1925,1931,1932,1934,1940,1949,1953,1961,1967,1971,1976,1978,1980,1982,1984,1988,1990,1994,1995,1996,2000,2001,2002,2004,2006,2007,2008,2012,2013,2014,2018,2019,2020,2024,2028,2031,2034,2037,2040,2043,2046,2049,2052,2055,2058,2061,2064,2067,2070,2073,2076,2079,2082,2085,2088,2091,2094,2097又は2100の化合物であり、
更に好ましくは、化合物No.1,2,3,4,6,7,8,9,11,14,15,17,35,37,38,40,41,42,43,47,49,55,57,60,62,63,64,65,66,67,70,72,73,74,78,79,87,89,92,94,97,102,104,105,106,110,121,122,123,136,138,141,143,144,145,149,157,159,162,163,164,165,166,170,191,197,202,203,220,224,241,243,246,247,248,249,251,257,275,280,282,283,284,288,296,298,301,303,304,305,306,308,311,312,313,314,315,320,327,332,334,335,336,340,351,366,371,372,373,374,375,376,379,387,393,394,400,420,421,426,427,432,433,453,456,471,473,474,476,477,478,479,481,484,485,487,505,507,508,510,511,512,513,517,519,525,527,530,532,533,534,535,536,537,540,542,543,544,548,549,557,558,559,562,564,567,572,574,575,576,580,591,592,593,606,608,611,613,614,615,619,627,629,632,633,634,635,636,640,661,667,672,673,690,694,711,713,716,717,718,719,721,727,745,750,752,753,754,758,766,768,771,773,774,775,776,778,781,782,783,784,785,790,797,802,804,805,806,810,821,836,841,842,843,844,845,846,849,857,863,864,870,890,891,896,897,902,903,923,926,941,943,944,946,947,948,949,951,954,955,957,975,977,978,980,981,982,983,987,989,995,997,1000,1002,1003,1004,1005,1006,1007,1010,1012,1013,1014,1018,1019,1027,1029,1032,1034,1037,1042,1044,1045,1046,1050,1061,1062,1063,1076,1078,1081,1083,1084,1085,1089,1097,1099,1102,1103,1104,1105,1106,1110,1131,1137,1142,1143,1160,1164,1181,1183,1186,1187,1188,1189,1191,1197,1215,1220,1222,1223,1224,1225,1228,1236,1238,1241,1243,1244,1245,1246,1248,1251,1252,1253,1254,1255,1260,1267,1272,1274,1275,1276,1280,1291,1306,1311,1312,1313,1314,1315,1316,1319,1327,1333,1334,1340,1360,1361,1366,1367,1372,1373,1393,1396,1411,1413,1414,1416,1417,1418,1419,1421,1424,1425,1427,1445,1447,1448,1450,1451,1452,1453,1457,1459,1465,1467,1470,1472,1473,1474,1475,1476,1477,1480,1482,1483,1484,1488,1489,1497,1499,1502,1504,1507,1512,1514,1515,1516,1520,1531,1532,1533,1546,1548,1551,1553,1554,1555,1559,1567,1569,1572,1573,1574,1575,1576,1580,1601,1607,1612,1613,1630,1634,1651,1653,1656,1657,1658,1659,1661,1667,1685,1690,1692,1693,1694,1695,1698,1706,1708,1711,1713,1714,1715,1716,1718,1721,1722,1723,1724,1725,1730,1737,1742,1744,1745,1746,1750,1761,1776,1781,1782,1783,1784,1785,1786,1789,1797,1803,1804,1810,1830,1831,1836,1837,1842,1843,1863,1866,1885,1886,1888,1894,1907,1911,1915,1921,1931,1932,1934,1953,1961,1967又は1971の化合物であり、
更により好ましくは、化合物No.1,2,3,4,6,8,9,11,15,17,38,40,41,42,43,47,62,63,64,72,73,74,79,87,89,92,94,97,104,106,110,121,136,143,144,145,149,157,163,164,165,166,191,197,203,220,247,248,249,251,257,282,283,284,303,312,313,314,315,334,372,373,374,375,393,394,421,427,433,471,473,474,476,477,478,479,481,485,487,505,508,510,511,512,513,517,532,533,534,535,542,543,544,549,557,558,559,562,564,567,574,576,580,591,606,613,614,615,619,627,633,634,635,636,661,667,673,690,717,718,719,721,727,752,753,754,773,782,783,784,785,804,842,843,844,845,863,864,891,897,903,941,943,944,946,948,949,951,955,957,978,980,981,982,983,987,1002,1003,1004,1012,1013,1014,1019,1027,1029,1032,1034,1037,1044,1046,1050,1061,1076,1083,1084,1085,1089,1097,1103,1104,1105,1106,1131,1137,1143,1160,1187,1188,1189,1191,1197,1222,1223,1224,1243,1252,1253,1254,1255,1274,1312,1313,1314,1315,1333,1334,1361,1367,1373,1411,1413,1414,1416,1418,1419,1421,1425,1427,1448,1450,1451,1452,1453,1457,1472,1473,1474,1482,1483,1484,1489,1497,1499,1502,1504,1507,1514,1516,1520,1531,1546,1553,1554,1555,1559,1567,1573,1574,1575,1576,1601,1607,1613,1630,1657,1658,1659,1661,1667,1692,1693,1694,1713,1722,1723,1724,1725,1744,1782,1783,1784,1785,1803,1804,1831,1837,1843,1885,1886,1894,1907又は1921の化合物である。
特に好ましくは、
化合物No.1;[3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
化合物No.4;3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕オキシ}−2−メチルプロピオン酸、
化合物No.8;3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸、
化合物No.9;3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}−2−メチルプロピオン酸、
化合物No.471;[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
化合物No.473;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸、
化合物No.474;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸、
化合物No.476;[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸、
化合物No.477;2−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.478;3−{[3−[(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.487;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオメチル}シクロプロパン酢酸、
化合物No.505;[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
化合物No.510;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.535;[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
化合物No.542;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.549;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.557;[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
化合物No.558;2−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸、
化合物No.559;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸、
化合物No.562;[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸、
化合物No.564;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.613;3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.718;3−{〔3−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸、
化合物No.1411;[3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
化合物No.1416;[3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸、
化合物No.1418;3−{[3−[(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
化合物No.1885;3−{〔3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸又は
化合物No.1921;3−{[3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸である。
本発明の一般式(I)で示される化合物は、例えば、以下に示す製法A、B、C、D、E又はLによって製造することができる。
製法A
Figure 2003002539
製法B
Figure 2003002539
製法C
Figure 2003002539
製法D
Figure 2003002539
製法E
Figure 2003002539
Figure 2003002539
製法L
Figure 2003002539
上記反応式において、R、R、R、A、B、X、Y、Z、m及びnは前記と同じ意味を有し、Lは、ハロゲン原子、C−Cアルキルスルホニルオキシ基、フルオロC−Cアルキルスルホニルオキシ基又は置換されていてもよいフェニルスルホニルオキシ基(該置換基は、C−Cアルキル基若しくはハロゲン原子である)を示し、RはC−Cアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基(該置換基は、C−Cアルキル基若しくはハロゲン原子である)を示し、Tetは1H−テトラゾール−5−イル基を示し、Halはハロゲン原子を示す。
製法Aは、化合物(I)の製法である。
製法Aの工程A1は、化合物(II)をハロゲン化又はスルホニル化して化合物(III)を合成する工程である。
化合物(II)のハロゲン化は、化合物(II)とハロゲン化剤とを、溶媒中あるいは無溶媒で(好ましくは、溶媒中)、反応させることにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン若しくはトルエン等の芳香族炭化水素類;又はヘプタン、ヘキサン若しくはシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類が挙げられ、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類である。
ハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン又は五塩化リン等が挙げられ、好ましくは、塩化チオニル又はオキシ塩化リンである。ハロゲン化剤の使用量は、化合物(II)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至2倍モル量である。
反応は、通常−20乃至100℃、好ましくは−10乃至30℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは10分間乃至5時間である。
化合物(II)のスルホニル化は、化合物(II)とスルホニル化剤とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、前記ハロゲン化反応で使用したと同様の溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類又は脂肪族炭化水素類)が挙げられ、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類である。
スルホニル化剤としては、例えば、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルブロミド又はトルエンスルホニルブロミド等が挙げられ、好ましくは、メタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド又はトルエンスルホニルクロリドである。スルホニル化剤の使用量は、化合物(II)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至3倍モル量である。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン,ピリジン、ピコリン、ルチジン又は4−ジメチルアミノピリジン等のアミン類が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンである。塩基の使用量は、スルホニル化剤に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至2倍モル量である。
反応は、通常−10乃至100℃、好ましくは0乃至30℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは30分間乃至5時間である。
なお、化合物(III)は、通常の方法により反応混合物から分離、精製することができるが、反応液を濃縮して得られる粗生成物をそのまま次の工程に用いることもできる。
工程A2は、化合物(III)と化合物(IV)とを、塩基の存在下又は非存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
化合物(IV)の使用量は、化合物(III)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド若しくはヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒;塩化メチレン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン若しくはメチルイソブチルケトン等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類;酢酸エチル等のエステル類;又はジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン若しくはジオキサン等のエーテル類又はこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくは、非プロトン性極性溶媒、エーテル類又はこれらの混合溶媒である。
使用される塩基としては、例えば、水素化ナトリウム若しくは水素化リチウム等のアルカリ金属水素化物;ナトリウムアミド等のアルカリ金属アミド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン若しくは4−ジメチルアミノピリジン等のアミン類;又は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム若しくは炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩が挙げられ、好ましくは、アミン類又はアルカリ金属水素化物である。塩基の使用量は、原料化合物の種類により異なるが、化合物(IV)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。なお、本反応において、塩基の使用は必須ではない。
反応は、通常−50乃至150℃、好ましくは−10乃至100℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは30分間乃至5時間である。
工程A3は、化合物(I)を別途に得るための工程であり、特に、Xが硫黄原子である場合には好適に採用される。本工程は、化合物(II)と化合物(IV)とを、酸触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
化合物(IV)の使用量は、化合物(II)に対して、通常1乃至5倍モル量、好ましくは1乃至2倍モル量である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール若しくはブタノール等のアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド若しくはヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒;又はジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン若しくはジオキサン等のエーテル類が挙げられ、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類である。
使用される酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸若しくはリン酸等の鉱酸類;メタンスルホン酸若しくはトリフルオロ酢酸等の有機酸類;三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、塩化亜鉛、四塩化錫若しくは塩化アルミニウム等のルイス酸類が挙げられ、好ましくは、有機酸類又は三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体である。触媒の使用量は、化合物(II)に対して、通常0.1乃至50倍モル量、好ましくは1乃至10倍モル量であるが、有機酸類を用いる場合は、溶媒も兼ねて大過剰に用いることもできる。
反応は、通常−10乃至100℃、好ましくは0乃至30℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは10分間乃至5時間である。
なお、化合物(I)において、Zがカルボキシル基である化合物(後記化合物Ic)は、Zがカルボキシル基である化合物(IV)を用いて、直接製造するか、又は、Zが保護されたカルボキシル基である化合物(IV)(該保護基は、好ましくは、C−Cアルキル基である)を用いて、一旦、Zが保護されたカルボキシル基である化合物(I)に導いた後、該保護基を酸性又はアルカリ性条件下、常法により加水分解することによっても合成される。
また、化合物(I)において、Zがカルボキシル基である化合物(Ic)は、公知の方法により、容易に所望の保護基を導入することができる(例えば、W.Greene and P.G.H.Wult著“Protective Group in Organic Synthesis”2nd Ed.,John Wiley & Sons,224頁参照)。
製法Bは、化合物(I)においてXが硫黄原子である化合物(Ia)の製法である。
工程B1の化合物(II)又は化合物(III)とチオカルボン酸(V)とから化合物(VI)を得る反応は、化合物(IV)の代わりにチオカルボン酸(V)を使用する他は、前記製法Aの工程A2又は工程A3において記述した方法と同様に行われる。
工程B2において、化合物(VI)をアルカリ性条件下、常法により加水分解することにより、化合物(VII)が合成される。
工程B3は、化合物(VII)と化合物(VIII)とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。本反応は、化合物(II)の代わりに化合物(VII)を使用し、化合物(IV)の代わりに化合物(VIII)を使用した他は、前記工程A2において記述した方法と同様に行われる。
化合物(VIII)の使用量は、化合物(VII)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
製法Cは、化合物(I)においてZが1H−テトラゾール基である化合物(Ib)の製法であり、工程C1において、化合物(II)又は化合物(III)と化合物(IX)とから化合物(X)を得る反応は、化合物(IV)の代わりに化合物(IX)を使用した他は、前記A法において記述したのと同様の反応条件によって行われる。
工程C2において、化合物(X)とアジド化合物とを、溶媒中で反応させることにより化合物(Ib)が合成される。
使用されるアジド化合物としては、例えば、アジ化ナトリウム、アジ化カリウム若しくはアジ化リチウム等のアルカリ金属アジド類;アジ化カルシウム若しくはアジ化マグネシウム等のアルカリ土類金属アジド類;又はトリメチル錫アジド、トリブチル錫アジド若しくはトリフェニル錫アジド等の有機錫アジド類が挙げられる。アジド化合物の使用量は、化合物(X)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。該反応において、アジド化合物は、単独で用いるほか、例えば、塩化アルミニウム,塩化第二スズ、塩化亜鉛、塩化チタン若しくは三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル複合体等のルイス酸類;塩化アンモニウム若しくは塩化テトラメチルアンモニウム等のアンモニウム塩類;メタンスルホン酸若しくはエタンスルホン酸等のスルホン酸類;塩化リチウム等のアルカリ金属塩化物類;又はトリエチルアミン塩酸塩等のアミン塩類と併用してもよい。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン若しくはN,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン若しくはジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素類;又はヘキサン若しくは石油エーテル等の脂肪族炭化水素類が挙げられる。
反応は、通常0乃至200℃、好ましくは50乃至150℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常1時間乃至72時間、好ましくは3時間乃至48時間である。
製法Dは、化合物(I)においてZが−CO−NH−SO−R基である化合物(Id)の製法である。工程D1は、化合物(Ic)と化合物(XI)とを、縮合剤の存在下、反応させる方法(工程D1a)、又は化合物(Ic)を一旦その反応性誘導体に導いた後(工程D1b)、その反応性誘導体と化合物(XI)とを塩基の存在下、反応させる(工程D1c)方法からなる。
工程D1aにおいて使用される縮合剤としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC),N,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジフェニルリン酸アジド、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウム(BOP)、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−ピロリジノホスホニウム(PyBOP)、ヘキサフルオロリン酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(HBTU)、又はテトラフルオロホウ酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(TBTU)等が挙げられ、好ましくは、DCC又はEDCである。縮合剤の使用量は、化合物(Ic)に対して、通常1乃至5倍モル量、好ましくは1乃至3倍モル量が用いられる。
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン若しくはジオキサン等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン若しくはN,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒;又は塩化メチレン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類であり、これらは単独若しくは混合溶媒として用いることができる。
反応は、通常−20乃至100℃、好ましくは0乃至50℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常30分乃至24時間、好ましくは1時間乃至10時間である。
工程D1bにおける化合物(Ic)の反応性誘導体としては、例えば、化合物(Ic)の酸ブロミド化物若しくは酸クロリド化物のような化合物(Ic)の酸ハライド誘導体;又は化合物(Ic)とイミダゾール、3,5−ジメチルピラゾール若しくはトリアゾールと化合物(Ic)との反応性アミド誘導体等が挙げられ、好ましくは、酸ハライド誘導体である。
化合物(Ic)の酸ハライド化物は常法に従って製造することができ、例えば、化合物(Ic)を、溶媒中(例えば、塩化メチレン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類等)で、ハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル、臭化チオニル又は五塩化リン等)と反応させることにより合成することができる。
また、化合物(Ic)の活性化アミド誘導体も常法に従って製造することができ、例えば、化合物(Ic)のイミダゾリド化物の場合は、化合物(Ic)を、溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン若しくはジオキサン等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン若しくはN,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒;又は塩化メチレン、クロロホルム若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類)中、1,1’−カルボニルジイミダゾールと反応させて合成することができる。
化合物(Ic)の反応性誘導体は生成後、分離することなく、そのまま次の工程D1cに用いることができる。
工程D1cにおける化合物(Ic)の反応性誘導体と化合物(XI)との反応において使用される化合物(XI)の使用量は、化合物(Ic)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは、1乃至5倍モル量である。
使用される塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン又は1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアミン類が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミン、トリブチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンである。塩基の使用量は、化合物(Ic)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
反応は、通常0乃至150℃、好ましくは10乃至100℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至48時間、好ましくは30分間乃至24時間である。
また、化合物(Id)は、化合物(XII)を経由する方法によっても製造できる。
工程D2は化合物(Ic)のカルボキシル基をアミド化して化合物(XII)を得る工程であり、公知の方法の中から適宜採用して行われる。例えば、前記化合物(Ic)の反応性誘導体とアンモニアを反応させることにより容易に化合物(XII)を製造することができる。
工程D3は、化合物(XII)と化合物(XIII)とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
化合物(XIII)の使用量は、化合物(XII)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
使用する溶媒、塩基は、前記工程D1において記述したものと同様のものが挙げられ、反応も工程D1と同様な条件下で行われる。
製法Eは、化合物(I)においてZが−NH−SO−R基である化合物(Ie)の製法である。
工程E1において、化合物(II)又は化合物(III)と化合物(XIV)とから化合物(XV)を得る反応は、化合物(IV)に代えて化合物(XIV)を使用した他は、前記A法において記述したと同様の方法によって行われる。
工程E2は、化合物(XV)と化合物(XIII)とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
化合物(XIII)の使用量は、化合物(XV)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
使用される溶媒としては、前記工程D1において記述したと同様の溶媒が挙げられるが、好ましくはハロゲン化炭化水素類又は非プロトン性極性溶媒である。
使用される塩基としては、前記工程D1において記述したと同様の塩基が挙げられ、塩基の使用量は、化合物(XIV)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。また、本反応においては、塩基を溶媒も兼ねて大過剰を用いることもできる。
反応は、通常−20乃至100℃、好ましくは0乃至50℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは30分間乃至5時間である。
製法Lは、化合物(I)においてXがメチレン基であり、Bが−CH=CH−である化合物(If)及び、化合物(I)においてXがメチレン基であり、Bが−CHO−である化合物(Ig)の製法である。
工程L1は、化合物(XVI)の代わりに化合物(XXXVIII)を用いた他は、後記の工程F1と同様に行われ、工程L2は、化合物(XVII)の代わりに化合物(XXXIX)を用いた他は、後記の工程F2と同様に行われる。
工程L3は、化合物(XVI)の代わりに化合物(XXXVIII)を用いた他は、後記の製法Gの工程G1と同様に行われる。
上記の各反応において、生成した目的化合物は、常法に従って反応混合物から採取される。例えば、不溶物が存在する場合には、適宜濾去した後、溶媒を留去することによって、又は、溶媒を減圧留去し、残留物に水を加え、酢酸エチル等の水不混和性有機溶媒で抽出し、必要ならば、無水硫酸ナトリウム等で乾燥した後、溶媒を留去することによって得ることができ、更に必要ならば、常法、例えば、再結晶、カラムクロマトグラフィー等で更に精製することができる。
また、本発明の一般式(I)の化合物は、常法に従って、酸又は塩基で処理することによって、薬理上許容される塩に変換することができる。例えば、不活性溶媒(好ましくは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン若しくはジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール若しくはブタノール等のアルコール類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;又は、水)中、所望の酸又は塩基と反応させ、溶媒を留去することによって、あるいは、析出した結晶を濾取することによって、目的の塩を得る事ができる。また、最終反応工程の反応混合物から直接、塩として分離することもできる。
更に、一般式(I)の化合物には、不斉炭素に基づく光学異性体(ジアステレオマーを含む)、及び/又は、不飽和炭素に基づく幾何(E,Z)異性体が存在する。これら各異性体は、対応するラセミ体或いは幾何異性体混合物を、通常の光学分割法(分別晶析法、光学分割カラムクロマトグラフィー法又はジアステレオマー法など)又は分離法(再結晶法、カラムクロマトグラフィー法など)に従って処理することによって、分離することができる。例えば、光学活性体を分離する場合には、ラセミ体の化合物(I)を光学活性なスルホン酸化合物((S)又は(R)−カンファー−10−スルホン酸など)と反応させて、ジアステレオマー塩の一方を得、必要ならば更に精製した後、得られたジアステレオマー塩を常法に従って分解することにより、光学活性体を得ることができる。また、光学分割又は分離された原料化合物を用いて上記の反応を行うことによっても、所望の光学異性体又は幾何異性体を得ることができる。
上記の製法A、B、C、D、E又はLにおいて出発物質として使用される化合物(IV)、(V)、(VIII)、(IX)、(XI)、(XIII)、(XIV)及びその他の副原料はいずれも公知化合物であるか又は公知の方法に従って容易に製造される。また、化合物(II)及び(XXXVIII)は以下に示す製法F、G、H、I、J、K、N、O及びPを適宜選択するか、又は組み合わせることによって製造される。
製法F
Figure 2003002539
Figure 2003002539
製法G
Figure 2003002539
製法H
Figure 2003002539
製法I
Figure 2003002539
製法J
Figure 2003002539
製法K
Figure 2003002539
製法M
Figure 2003002539
Figure 2003002539
製法N
Figure 2003002539
製法O
Figure 2003002539
Figure 2003002539
製法P
Figure 2003002539
上記式中、R、R、A、Hal、m及びnは前記と同意義を有し、Tfはトリフルオロメタンスルホニル基を示し、Wはメトキシ基又はハロゲン原子(好ましくは、臭素原子又はヨウ素原子)を示し、Rは、C−Cアルキル基を示す。
製法Fは、化合物(IIa)の製法である。
工程F1は、化合物(XVI)をトリフレート化して化合物(XVII)を合成する工程である。
化合物(XVI)のトリフレート化は、化合物(XVI)とトリフレート化剤とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素若しくは1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン若しくはトルエン等の芳香族炭化水素類;又はヘプタン、ヘキサン若しくはシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類が挙げられ、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類である。
トリフレート化剤としては、例えば、トリフルオロメタンスルホニルクロリド若しくはトリフルオロメタンスルホン酸無水物などが挙げられ、好ましくは、トリフルオロメタンスルホン酸無水物である。トリフレート化剤の使用量は、化合物(XVI)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至2倍モル量である。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン又は4−ジメチルアミノピリジン等のアミン類が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンである。塩基の使用量は、トリフレート化剤に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至2倍モル量である。
反応は、通常−20乃至100℃、好ましくは−10乃至30℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは30分間乃至5時間である。
工程F2は化合物(XVII)と化合物(XVIII)とを、窒素,ヘリウム又はアルゴンのような不活性気体雰囲気下で、触媒(パラジウム触媒)と塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン若しくはジメチルスルホキシド等の極性溶媒又はアセトニトリル等の溶媒が挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドである。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン又は4−ジメチルアミノピリジン等のアミン類が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミンである。塩基の使用量は、化合物(XVII)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至2倍モル量である。
また、アミン類の代わりに、テトラブチルアンモニウムクロリド又はテトラブチルアンモニウムブロミド等の4級アミン類と、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩とを組み合わせて用いることもできる。
パラジウム触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、酢酸パラジウム−トリフェニルホスフィン、ジクロロビス(トリフェニルフホスフィン)パラジウム又はテトラキス(トリフェニルフホスフィン)パラジウムなどが挙げられ、好ましくは、酢酸パラジウム−トリフェニルホスフィン又はテトラキス(トリフェニルフホスフィン)パラジウムである。パラジウム触媒の使用量は、化合物(XVII)に対して、通常0.01乃至1倍モル量、好ましくは0.01乃至0.3倍モル量である。
また、反応に塩化リチウム又は臭化リチウムなどを共存させてもよい。
反応は、通常0℃乃至200℃、好ましくは50℃乃至150℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常30分間乃至48時間、好ましくは1時間乃至24時間である。
工程F3の化合物(XIX)から化合物(IIa)への還元反応は、溶媒中、還元剤を用いて行われる。
還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化シアノホウ素ナトリウム又は水素化リチウムアルミニウム等が挙げられ、好ましくは水素化ホウ素リチウムである。
使用される溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール若しくはブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン若しくは1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド若しくはN−メチルピロリドン等のアミド類;水又はそれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくは、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロフランとの混合溶媒である。
反応は、通常−10乃至150℃、好ましくは0乃至100℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常10分間乃至10時間、好ましくは30分間乃至6時間である。
工程F4は、化合物(XIX)を製造するための別法であり、原料化合物として化合物(XVII)の代わりに化合物(XX)(好ましくは、Halとして、臭素原子又はヨウ素原子である)を用いて、前記工程F2と同様な条件で行われる。
製法Gは、化合物(IIb)の製法である。
工程G1は化合物(XVI)と化合物(XXI)とを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行われ、化合物(III)に代えて化合物(XVI)を使用し、化合物(IV)に代えて化合物(XXI)を使用した他は、前記工程A2において記述したのと同様の方法で行われる。
工程G2の化合物(XXII)から化合物(IIb)への還元反応は、溶媒中、還元剤を用いて行われる。化合物(XIX)に代えて化合物(XXII)を使用した他は、前記工程F3と同様の方法で行われる。
製法Hは、化合物(XXIX)の製造方法であり、化合物(XX:W=ハロゲン原子)と後記化合物(XXXVI:W=メトキシ基)との製造方法が含まれる。
製法Hは、公知の方法、例えば、Helv.Chim.Acta,48,1240(1965)又はUSP 1,207,404号公報に記載の方法を参考にして容易に製造される。
工程H1は、例えば、酢酸ナトリウムのような塩基の存在下に化合物(XXIII)と化合物(XXIV)とを無溶媒若しくは溶媒としてジフェニルエーテルを用いて、加熱下(好ましくは、100℃乃至250℃)で、脱水縮合することにより行われる。
工程H2の化合物(XXV)を還元して化合物(XXVI)を得る工程は、ラネーニッケル触媒の存在下で水素を用いる還元方法(USP 1,207,404号公報)又はヨウ化水素酸/赤燐を用いる還元方法(Helv.Chim.Acta,48,1240(1965))を適宜採用して行われるが、Wがハロゲン原子の場合は後者の還元法が好適である。
工程H3の化合物(XXVI)を脱水環化して、化合物(XXVII)を得る工程は、化合物(XXVI)を、溶媒中若しくは無溶媒中で、触媒(脱水剤)の存在下に反応させることにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ニトロベンゼン、二硫化炭素が挙げられ、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類である。
使用される触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、ポリリン酸などの鉱酸類;メタンスルホン酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物などの酸無水物類;三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル複合体、塩化アルミニウム、塩化亜鉛などのルイス酸類が挙げられ、好ましくは、ポリリン酸、メタンスルホン酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル複合体である。また、トリフルオロ酢酸無水物と三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル複合体との混合物も好適に用いられる。触媒の使用量は、通常、化合物(XXVI)に対して1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
反応は、通常0乃至150℃、好ましくは0乃至100℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至10時間、好ましくは30分間乃至5時間である。
例えば、触媒としてのポリリン酸等を多量に用いる場合には、特別に溶媒を添加する必要はない。その場合、その使用量は、化合物(XXVI)に対して重量で5乃至100倍、好ましくは10乃至30倍である。
反応は、通常0乃至250℃、好ましくは100乃至200℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常10分間乃至12時間、好ましくは30分間乃至5時間である。
工程H4の化合物(XXVII)を臭素化して、化合物(XXVIII)を得る工程は、公知の方法、例えば、臭素化剤としてN−ブロモコハク酸イミドを用いて、光の照射下で反応させる方法、又はアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)又は過酸化ベンゾイル(BPO)等のラジカル開始剤存在下で反応させる方法により容易に行われる。使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類が挙げられ、好ましくは1,2−ジクロロエタンである。
光照射下での反応の場合、光源としては、好適には水銀ランプが用いられる。使用されるN−ブロムコハク酸イミドは、化合物(XXVII)に対して、通常1乃至2.5倍モル量、好ましくは1乃至1.1倍モル量である。反応温度は、通常0乃至80℃、好ましくは30乃至60℃の範囲である。
反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常1時間乃至12時間、好ましくは3時間乃至8時間である。
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)又は過酸化ベンゾイル(BPO)等のラジカル開始剤存在下の反応の場合は、ラジカル開始剤の使用量は化合物(XXVII)に対して、通常0.001乃至0.1倍モル量、好ましくは0.01乃至0.05倍モル量である。使用されるN−ブロムコハク酸イミドは、化合物(XXVII)に対して、通常1乃至4倍モル量、好ましくは1乃至1.1倍モル量である。
反応は、通常50乃至100℃、好ましくは60乃至80℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常30分間乃至12時間、好ましくは1時間乃至6時間である。
工程H5の化合物(XXVIII)を脱臭化水素して、化合物(XXIX)を得る工程は、化合物(XXVIII)を塩基(好ましくは、トリエチルアミンや1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN))で処理することにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類が挙げられ、好ましくは、1,2−ジクロロエタン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリルである。
使用する塩基の量は、化合物(XXVIII)に対して、1乃至150倍モル量、好ましくは1乃至15倍モル量である。
反応は、通常0乃至150℃、好ましくは60乃至120℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常30分間乃至12時間、好ましくは1時間乃至3時間である。
製法Iは製法H中の化合物(XXVI)を製造するための別法である。
工程I1における化合物(XXX)の臭素化反応は、化合物(XXVII)に代えて化合物(XXX)を用いた他は工程H4と同様に行われる。
工程I2は化合物(XXXI)とトリフェニルホスフィンとを溶媒中で反応させることにより容易に行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキシドが挙げられ、好ましくは、酢酸エチル、アセトニトリルである。
使用するトリフェニルホスフィンの量は、化合物(XXXI)に対して、1乃至2倍モル量、好ましくは1乃至1.5倍モル量である。
反応は、通常0乃至150℃、好ましくは60乃至100℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常、30分間乃至12時間、好ましくは1時間乃至3時間である。
工程I3の化合物(XXXII)と化合物(XXXIII)との反応は、所謂Wittig反応として知られている反応であり、公知の条件を適宜選択して行われる。
化合物(XXXIII)の使用量は化合物(XXXII)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至1.5倍モル量である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、ジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ジメチルスルホキシド若しくはこれらの混合溶媒、さらに、これらと水との混合溶媒も使用することができる。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;メチルリチウム、ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類;ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミドなどの金属アミド類;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリプロピルアミン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)等の有機アミンを挙げることができる。塩基の使用量は、化合物(XXXII)に対して、通常1乃至5倍モル量、好ましくは、1乃至2倍モル量である。
反応は、通常0乃至150℃、好ましくは15乃至80℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常、1時間乃至24時間、好ましくは、1時間乃至6時間である。
なお、この工程では通常、シス及びトランスの幾何異性体の混合物が得られるが、混合物のまま次の工程に供することができる。
工程I4の化合物(XXXIV)のカルボキシル基への加水分解反応は、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを用いる典型的なアルカリ加水分解反応や、W.Greene and P.G.H.Wult著“Protective Group in Organic Synthesis”2nd Ed.,John Wiley & Sons,229頁記載の方法によっても行える。
工程I5の化合物(XXXV)の還元反応は、接触水素添加反応やヨウ化水素酸/赤燐による還元反応により行われるが、Wがハロゲン原子の場合はヨウ化水素酸/赤燐による還元反応が好適である。
接触水素添加反応の場合、化合物(XXXV)を溶媒中、触媒の存在下に、水素によって接触還元することにより、化合物(XXVI)が合成される。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類が挙げられ、好ましくは、アルコール類である。
使用される触媒としては、例えば、パラジウム−炭素、白金−炭素、白金黒、ロジウム−炭素、ラネーニッケルが挙げられ、好ましくはパラジウム−炭素である。
接触水素添加反応において水素分圧は、通常1気圧乃至10気圧、好ましくは1気圧乃至5気圧である。
反応は、通常0℃乃至100℃、好ましくは20℃乃至80℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常15分間乃至72時間、好ましくは、30分間乃至48時間である。
ヨウ化水素酸/赤燐による還元反応の場合、使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、水、酢酸又はプロピオン酸であり、好ましくは酢酸である。使用されるヨウ化水素酸は化合物(XXXV)1モルに対して3乃至15倍モル量、好ましくは4乃至8倍モル量である。
使用される赤燐は、化合物(XXXV)に対して1乃至10倍モル量、好ましくは2乃至5倍モル量である。添加方法は、一度に、若しくは数回に分けても良い。
反応は、通常90乃至150℃、好ましくは100乃至130℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常1時間乃至48時間、好ましくは6時間乃至24時間である。
製法Jは化合物(XXXVI)を脱メチル化して化合物(XVI)を製造する方法である。化合物(XXXVI)の脱メチル化反応は、公知の方法(W.Greene and P.G.H.Wult著“Protective Group in Organic Synthesis”2nd Ed.,John Wiley & Sons,146頁参照)、例えば、臭化水素酸又はヨウ化水素酸を用いる方法、或いは、三臭化ホウ素、ヨウ化トリメチルシランを用いる方法等を適宜採用して行われる。
製法Kは化合物(XVIII)の製法であり、公知の方法、例えば、J.Org.Chem.,61,3398(1996)記載の方法を採用して容易に行われる。
製法Mは、化合物(XXVI)を製造するための別法である。
工程M1は塩基の存在下、化合物(XXX)と化合物(XXXIII)との縮合反応により、化合物(XXXV’)を製造する方法である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、t−ブタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類が挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドである。
化合物(XXXIII)の使用量は、化合物(XXX)に対して、通常1乃至1.5倍モル量、好ましくは1乃至1.2倍モル量である。
使用される塩基は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物が挙げられ、好ましくはナトリウムt−ブトキシドである。その使用量は、化合物(XXX)に対して、通常1乃至2倍モル量、好ましくは1乃至1.5倍モル量である。
反応は、通常0乃至100℃、好ましくは10乃至40℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常1乃至24時間、好ましくは3乃至12時間である。
工程M2はオレフィンの水素化反応であり、製法Iの工程I5と同様にして行われる。
製法Nは、化合物(XXIX)を製造するための別法である。
工程N1は、光照射下、好ましくは水銀ランプ光源の照射下、化合物(XXVII)とN−ブロムコハク酸イミドとを反応させて、化合物(XXXX)を得る工程である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類が挙げられ、好ましくは、1,2−ジクロロエタンである。使用されるN−ブロムコハク酸イミドは、化合物(XXVII)に対して、通常1.8乃至2.5倍モル量、好ましくは2.0乃至2.1倍モル量である。
反応は、通常0乃至80℃、好ましくは30乃至60℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常1時間乃至12時間、好ましくは3時間乃至8時間である。
工程N2は、ビシナル二臭素化物からオレフィンへ転換する工程であり、例えば、Synth.,Comm.,26,3791(1996)に記載の方法等により容易に行われる。
製法Oは一般式(I)で示される化合物の内、X=メチレン基で示される化合物の例化合物(If)及び(Ig)へ至る中間体化合物(XXXXX)の製法である。
工程O1は化合物(XXXXI)にアセチレン化合物(XXXXII)を反応させ、化合物(XXXXIII)を製造する工程である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類が好ましい。
アセチレン化合物(XXXXII)の使用量は、化合物(XXXXI)に対して、通常1乃至2倍モル量、好ましくは1乃至1.5倍モル量である。
反応は、通常0乃至100℃、好ましくは0乃至30℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至12時間、好ましくは30分間乃至6時間である。
工程O2における、化合物(XXXXIII)から化合物(XXXXIV)を製造する反応は、溶媒中、酸触媒の存在下に転位反応させることにより行われる。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類と水の混合溶媒が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、テトラヒドロフランおよびN,N−ジメチルホルムアミドと水との混合溶媒である。
使用される酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類;メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類が挙げられ、好ましくはトリフルオロ酢酸である。その触媒の使用量は、化合物(XXXXIII)に対して、通常1乃至100倍モル量、好ましくは1乃至50倍モル量である。
反応は、通常0乃至100℃、好ましくは0乃至30℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常5分間乃至48時間、好ましくは30分間乃至24時間である。
工程O3は、塩基存在下、溶媒中で化合物(XXXXIV)と化合物(XXXXV)とを反応させることにより、化合物(XXXXVI)を得る工程である。
化合物(XXXXV)の使用量は、化合物(XXXXIV)に対して、通常1乃至10倍モル量、好ましくは1乃至5倍モル量である。
使用される塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化リチウムなどのアルカリ金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;メチルリチウム、ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類;ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミドなどの金属アミド類が挙げられ、好ましくはアルカリ金属水素化物である。塩基の使用量は、化合物(XXXXV)に対して、通常1乃至5倍モル量、好ましくは、1乃至2倍モル量である。
使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられ、好ましくは、エーテル類である。
反応は、通常−50℃乃至100℃、好ましくは−10℃乃至50℃の温度範囲で行われる。反応時間は、反応温度等によって異なるが、通常15分間乃至12時間、好ましくは、30分間乃至5時間である。
工程O4では、化合物(XXXXVI)を溶媒中、触媒の存在下に、水素によって接触還元することにより、化合物(XXXXVII)が合成されるが、工程I5の接触水素添加反応と同様に行われる。
工程O5は脱水素反応によるオレフィンへの変換であり、例えば、化合物(XXVII)の代わりに化合物(XXXXVII)を用いた他は、前記記載の製法Nと同様に行われる。
工程O6はメトキシ基の脱メチル化並びにエステル基の加水分解である。
例えば、化合物(XXXVI)の代わりに化合物(XXXXVIII)を用いた他は、製法Jと同様に行うことで、メトキシ基の脱メチル化並びにエステル基の加水分解が同時に達成される。
工程O7は、カルボキシル基のエステル化による保護工程であり、公知の方法により、容易に変換することができる(例えば、W.Greene and P.G.H.Wult著“Protective Group in Organic Synthesis”2nd Ed.,John Wiley & Sons,224頁参照)。
製法Pは化合物(XVIII)を製造するための別法である。
工程P1は化合物(XXI)とトリフェニルホスフィンとを反応させて、化合物(XXXXXI)を製造する工程であり、工程P2は、塩基の存在下、化合物(XXXXXI)とホルムアルデヒドとを反応させて化合物(XVIII)を製造する工程である。
工程P1は、化合物(XXXI)に代えて化合物(XXI)を使用した他は、工程I2と同様に行われる。
工程P2は、化合物(XXXII)に代えて化合物(XXXXXI)を使用し、化合物(XXXIII)に代えてホルムアルデヒドを使用した他は、工程I3と同様にして行われる。
本発明の式(I)で表わされる化合物は強力なロイコトリエン拮抗作用を有し、抗喘息薬、抗アレルギー薬及び抗炎症薬として極めて有用である。
本発明の化合物(I)およびその薬理上許容される塩類を上記疾患の治療薬又は予防薬として使用する場合には、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口的又は注射剤などによる非経口的(好ましくは、経口的)に投与することができる。
これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビットのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプンのようなデンプン誘導体;結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;リン酸カルシウムのようなリン酸塩誘導体;炭酸カルシウムのような炭酸塩誘導体;硫酸カルシウムのような硫酸塩誘導体等)、結合剤(例えば、前記の賦形剤;ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マグロゴール(商品名)等)、崩壊剤(例えば、前記の賦形剤;クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムのような化学修飾されたデンプン、セルロース誘導体等;架橋ポリビニルピロリドン)、滑沢剤(例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイロウのようなワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸のようなカルボン酸類;安息香酸ナトリウムのようなカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウムのような硫酸類塩;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;前記の賦形剤におけるデンプン誘導体等)、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;無水酢酸;ソルビン酸等)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等)、希釈剤、注射剤用溶剤(例えば、水、エタノール、グリセリン等)等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。その使用量は、症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、1回当り1日下限1mg(好ましくは、5mg)、上限1000mg(好ましくは、500mg)を、静脈投与の場合には、1回当り1日下限0.1mg(好ましくは、1mg)、上限500mg(好ましくは、300mg)を成人に対して、1日当り1乃至6回症状に応じて投与することが望ましい。
産業上の利用可能性
本発明の式(I)で表わされる化合物又はその薬理上許容される塩は、強力なロイコトリエンD拮抗作用の他にロイコトリエンC拮抗作用及びロイコトリエンE拮抗作用を有することから、抗喘息薬、抗アレルギー薬及び抗炎症薬として有用である。
実施例
以下に試験例及び実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
試験例1
ロイコトリエンD受容体結合試験
〈受容体標品の調製〉
受容体標品としてモルモットの肺細胞膜画分を使用した。膜画分の調製は、Ahnらの方法(Eur.J.Pharmacol.,127,153−155(1986))に準じて行った。ハートレイ系雄性モルモット(400〜500g、日本エスエルシー社)の肺を摘出し、生理食塩液で潅流した後、10mM PIPES,10mM MgCl及び10mM CaCl緩衝液(pH7.5)を加え、ホモジナイズした。これを70,000×gで10分間遠心分離し、膜画分を得た。
〈ロイコトリエンD受容体結合試験〉
ロイコトリエンD(LTD)受容体結合試験は、Aharonyらの方法(J.Pharmacol.Expl.Ther.,243,921−926(1987))に準じて行った。受容体標品0.42mgに10mM PIPES、10mM MgCl及び10mM CaCl緩衝液(pH7.5)を加え480μlとし、[H]LTD(NEN Life Science Products社)および被験化合物のジメチルスルホキシド溶液を10μlづつ添加し、25℃で30分間インキュベートした。これをセルハーベスター(Brandel社 M−30R)を使用してガラス繊維濾紙(Whatman社、GF/C)にて濾過した。濾紙を10mM トリス,100mM NaCl緩衝液(pH7.5)で洗浄し、液体シンチレーター(ナカライテスク社、クリアゾルI)5mlを加え、液体シンチレーションアナライザー(Packard社、2000CA)にて放射能を測定した。LTDの解離定数(Kd)を求める場合には[H]LTDは0.03〜0.5nMを使用し、非放射性LTDは1μMを添加した。被験化合物の結合阻害定数(Ki)を求める場合には[H]LTDは0.2nMを使用した。KdおよびKiは、Bennettらの方法(Neurotransmitter Receptor Binding,2nd ed.,edited by H.I.Yamamura et al.,pp61−89,Raven Press(1985))に従って算出した。
Figure 2003002539
化合物A;3−〔2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ[b,e]オキセピン−11−イル〕チオプロピオン酸(WO94/193445号公報参照)
試験例2
ロイコトリエンD誘発気道狭窄試験
Figure 2003002539
thol.Pharmakol.,195,71−74(1940))を改変して測定した。ハートレイ系雄性モルモット(400〜500g、日本エスエルシー社)をペントバルビタール(50mg/kg,s.c.)麻酔後、気管にカニューレを挿入して人工呼吸器(Harvard社,Model 683)にて人工呼吸を行った。気道の内圧を、気管カニューレに接続した差圧トランスデューサー(日本光電,TP−603T)で測定し、気道狭窄の指標とした。
LTD(0.03,0.06,0.13,0.25,0.5,1,2μg/kg,Sigma社)は総頚静脈に挿入したカニューレから低用量より5分間隔で静脈内投与し、気道狭窄反応を惹起させ気道内圧の増加量を測定した。被験化合物は0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液に懸濁、あるいは30%プロピレングリコール水溶液に溶解し、LTD投与の24時間前に経口投与した。動物は被験化合物投与前の24時間絶食した。LTDの用量反応曲線から50%反応用量(ED50)を求め、対照群の用量反応曲線を高用量側に2倍シフトさせるのに要する被験化合物の投与量を次に示す式より算出し、これをLTD阻害活性とした。
LTD阻害活性=(投与した化合物量)/(化合物を投与した群のED50/対照群のED50−1)
Figure 2003002539
化合物A;3−〔2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ[b,e]オキセピン−11−イル〕チオプロピオン酸(WO94/193445号公報参照)
製剤例1
Figure 2003002539
上記処方の粉末を混合し、打錠機により打錠して、1錠200mgの錠剤とする。この錠剤は必要に応じて糖衣又はコーティングを施すことができる。
実施例1
[3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸メチル(例示化合物1のメチルエステル)
3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール1.19g(2.99mmol)のテトラヒドロフラン10ml溶液を0℃に氷冷後、トリエチルアミン0.85ml(5.98mmol)とメタンスルホニルクロリド0.30ml(3.89mmol)とを加え、0℃で1時間、更に室温で3時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液から減圧下で溶媒を留去した。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、次いで、グリコール酸メチル0.54g(5.98mmol)を加え、室温で一夜攪拌した。
反応終了後、反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/1(容量比))に付し、標題化合物0.38gを黄色固体として得た。
EI−MS(m/z);469(M).
CI−MS(m/z);470(M+1).
実施例2
[3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸(例示化合物1)
[3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸メチル0.38g(0.81mmol)をメタノール15mlとテトラヒドロフラン5mlとの混合液に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液2.4ml(2.4mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を、希酢酸水溶液を用いて、pHを6.5に調整し、減圧濃縮した。残渣に水を加え、析出した固体を濾取した。固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノール=9/1(容量比))に付し、標題化合物0.21gを黄色固体として得た。
FAB−MS(m/z);456(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);4.14(s,2H),4.93(s,1H),7.18−7.67(m,9H),7.89−8.07(m,5H),8.37(d,J=8.5Hz,1H).
実施例3
[3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸ナトリウム(例示化合物1のナトリウム塩)
[3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸0.20g(0.44mmol)をテトラヒドロフラン15mlとメタノール5mlとの混合液に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液0.44ml(0.44mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣にエタノールを加え、析出した固体を濾取し、標題化合物0.14gを淡黄色固体として得た。
m.p.;213〜227℃.
FAB−MS(m/z);478(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);3.81(s,2H),5.03(s,1H),7.15−7.65(m,9H),7.89−8.06(m,5H),8.37(d,J=8.8Hz,1H).
実施例4
3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物8のナトリウム塩)
(a)3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール0.33g(0.83mmol)をトリフルオロ酢酸0.4mlと塩化メチレン40mlとの混合液に溶解し、3−メルカプトプロピオン酸0.08ml(0.92mmol)を添加し、室温で3時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノール=19/1(容積比))に付し、3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸を茶色固体として0.17g(0.35mmol)得た。
(b)実施例4(a)で得られた3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸をそのまま、テトラヒドロフラン10mlとメタノール20mlとの混合液に溶解させ、1N水酸化ナトリウム水溶液0.35ml(0.35mmol)を添加し、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥して標題化合物0.14gを淡黄色固体として得た。
m.p.;213〜216℃.
FAB−MS(m/z);508(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.90−2.10(m,2H),2.30−2.45(m,2H),5.48(s,1H),7.00(s,2H),7.20−7.60(m,6H),7.33(d,J=8.8Hz,1H),7.37(d,J=7.3Hz,1H),7.48(d,J=8.5Hz,1H),7.54(d,J=16.4Hz,1H),7.66(d,J=7.8Hz,1H),7.80−8.20(m,3H),7.87(d,J=16.1Hz,1H),8.04(dd,J=9.0Hz,2.2Hz,1H),8.38(d,J=8.8Hz,1H).
実施例4と同様な方法で反応を行い、以下の実施例5〜9の化合物を得た。
実施例5
3−{〔3−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物718のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
m.p.;229〜232℃.
H−NMR(δ,DMSO−d);2.00−2.20(m,2H),2.25−2.45(m,2H),5.38(s,1H),5.41(s,2H),6.83(d,J=12.0Hz,1H),6.90(d,J=12.2Hz,1H),7.00(dd,J=8.5Hz,2.7Hz,1H),7.20−7.55(m,6H),7.75(d,J=8.5Hz,1H),8.05(d,J=9.8Hz,1H),8.29(d,J=7.3Hz,1H),8.44(d,J=8.3Hz,1H).
実施例6
3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}−2−(S)−メチルプロピオン酸ナトリウム(例示化合物9のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
m.p.;240〜249℃.
FAB−MS(m/z);522(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);0.89(d,J=6.6Hz,3H),2.10−2.89(m,2H),2.51−2.58(m,1H),5.45(s,1H),7.00(s,2H),7.31−7.49(m,5H),7.54(d,J=16.4Hz,1H),7.66(d,J=8.1Hz,1H),7.85(d,J=6.8Hz,1H),7.86−7.98(m,2H),7.98(d,J=3.9Hz,1H),8.04(dd,J=11.0Hz,8.8Hz,1H),8.38(d,J=8.8Hz,1H).
実施例7
3−{[3−[(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物478のナトリウム塩)
性状;黄色固体
m.p.;228〜238℃.
FAB−MS(m/z);524(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.96−2.01(m,2H),2.34−2.37(m,2H),5.48(s,1H),7.00(s,2H),7.29−7.50(m,5H),7.55(d,J=16.4Hz,1H),
7.66(dd,J=8.8Hz,1.5Hz,1H),7.88(d,J=16.4Hz,1H),7.89(d,J=1.5Hz,1H),8.00(d,J=8.8Hz,1H),8.01(d,J=10.0Hz,1H).8.23(d,J=7.1Hz,1H),8.39(d,J=8.5Hz,1H).
実施例8
3−{[3−[(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物1418のナトリウム塩)
性状;橙色固体
m.p.;193〜203℃.
FAB−MS(m/z);506(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);2.02−2.08(m,2H),2.35−2.41(m,2H),5.49(s,1H),7.00(s,2H),7.29−7.49(m,5H),7.53−7.61(m,2H),7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.86−7.94(m,3H),7.99−8.03(m,2H),8.41(d,J=8.5Hz,1H).
実施例9
3−{〔3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物1885のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
m.p.;175〜185℃.
FAB−MS(m/z);508(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.76−1.85(m,4H),2.08−2.13(m,2H),2.35−2.40(m,2H),2.74−2.84(m,4H),5.44(s,1H),6.97(s,2H),7.28−7.46(m,8H),7.54−7.59(m,2H),7.78(s,1H).
実施例1〜3と同様な方法で反応を行い、以下の実施例10〜13の化合物を得た。
実施例10
3−{[3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}−2−(R)−メチルプロピオン酸ナトリウム(例示化合物4のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);0.74,1.20(各b,合計3H),2.44(b,1H),3.53,3.77(各b,合計2H),4.68,5.55(各s,合計1H),7.00−7.70(m,9H),7.87−8.07(m,5H),8.37(d,J=8.8Hz,1H).
実施例11
[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸ナトリウム(例示化合物471のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);3.81(bs,2H),5.04(bs,1H),7.15(bs,2H),7.26−7.66(m,7H),7.90−8.02(m,4H),8.22(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.6Hz,1H).
実施例12
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物473のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);2.37(bs,2H),3.72,3.82(各bs,合計2H),4.70(bs,1H),7.18(bs,2H),7.28−7.66(m,8H),7.88−8.04(m,4H),8.27(d,J=7.1Hz,1H),8.38(d,J=8.5Hz,1H).
実施例13
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}−2−(R)−メチルプロピオン酸ナトリウム(例示化合物474のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);0.73,1.20,1.52(各b,合計3H),2.45(b,1H),3.33−3.86(各m,2H),4.68,5.55(各s,合計1H),7.19−7.63(m,9H),7.88−8.27(m,5H),8.38(d,J=8.8Hz,1H).
実施例4と同様な方法で反応を行い、以下の実施例14〜16の化合物を得た。
実施例14
[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸ナトリウム(例示化合物476のナトリウム塩)
性状;橙色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);2.61(d,J=13.7Hz,2H),2.66(d,J=13.7Hz,2H),5.63(s,1H),6.98(s,2H),7.31(td,J=9.0Hz,2.0Hz,1H),7.33−7.42(m,3H),7.45(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=16.4Hz,1H),7.67(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.75(d,J=2.0Hz,1H),7.88(d,J=16.1Hz,1H),7.98(d,J=9.8Hz,1H),8.02(d,J=10.0Hz,1H),8.24(d,J=7.6Hz,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H).
実施例15
2−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物477のナトリウム塩)
性状;微黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);1.10−1.14(m,3H),2.68−2.76(m,3H),5.67(d,J=6.4Hz,1H),6.98(s,2H),7.23−7.54(m,6H),7.67(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.31−7.90(m,2H),7.98(d,J=7.6Hz,1H)、8.01(d,J=9.8Hz,1H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H).
実施例16
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオメチル}シクロプロパン酢酸ナトリウム(例示化合物487のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);0.15(bs,2H),0.33(bs,2H),1.95(d,J=14.2Hz,1H),2.06(d,J=14.2Hz,1H),2.43(d,J=13.4Hz,1H),2.60(d,J=13.4Hz,1H),5.69(s,1H),7.00(s,2H),7.31(td,J=7.3Hz,1.2Hz,1H),7.34−7.42(m,2H),7.45(d,J=8.1Hz,1H),7.55−7.61(m,2H),7.66(d,J=8.1Hz,1H),7.88(d,J=16.4Hz,1H),7.96−8.03(m,3H),8.26(d,J=7.3Hz,1H),8.39(d,J=8.8Hz,1H).
実施例1〜3と同様な方法で反応を行い、以下の実施例17の化合物を得た。
実施例17
[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸ナトリウム(例示化合物505のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);3.79(bs,2H),5.08(bs,1H),7.06−7.35(m,3H),7.40−7.55(m,4H),7.62−7.72(m,1H),7.92−7.97(m,1H),7.93(d,J=16.4Hz,1H),8.00(d,J=9.8Hz,1H),8.01(d,J=8.5Hz,1H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.8Hz,1H).
実施例4と同様な方法で反応を行い、以下の実施例18の化合物を得た。
実施例18
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物510のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);1.96−2.01(m,2H),2.36−2.42(m,2H),5.56(s,1H),7.06−7.20(m,3H),7.33(d,J=6.6Hz,1H),7.41(td,J=13.4Hz,5.5Hz,1H),7.47(d,J=8.1Hz,1H),7.55(d,J=16.4Hz,1H),7.67(dd,J=9.4Hz,1.5Hz,1H),7.83−7.89(m,2H),7.96(d,J=8.6Hz,1H),8.01(d,J=9.7Hz,1H),8.21(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.8Hz,1H).
実施例1〜3と同様な方法で反応を行い、以下の実施例19の化合物を得た。
実施例19
[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸ナトリウム(例示化合物535のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);3.79(s,2H),5.07(s,1H),7.35−7.51(m,6H),7.66(bs,2H),7.90−8.03(m,4H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.5Hz,1H).
実施例4と同様な方法で反応を行い、以下の実施例20〜21の化合物を得た。
実施例20
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物542のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);1.97−2.09(m,2H),2.41−2.46(m,2H),5.56(s,1H),7.20(d,J=12.5Hz,1H),7.26(d,J=12.5Hz,1H),7.36−7.52(m,4H),7.56(d,J=16.4Hz,1H),7.69(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.88(d,J=16.4Hz,1H),7.91(d,J=1.5Hz,1H),7.98(d,J=8.8Hz,1H),8.02(d,J=9.8Hz,1H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.40(d,J=8.6Hz,1H).
実施例21
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物549のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);1.96−2.01(m,2H),2.35−2.40(m,2H),5.54(s,1H),6.98(d,J=12.0Hz,1H),7.07(d,J=12.2Hz,1H),7.43(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),7.47(d,J=8.1Hz,1H),7.50−7.58(m,2H),6.68(d,J=7.8Hz,1H),7.84−7.90(m,2H),7.98(d,J=8.8Hz,1H),8.02(d,J=9.8Hz,1H),8.02(d,J=7.8Hz,1H),8.39(d,J=8.8Hz,1H).
実施例1〜3と同様な方法で反応を行い、以下の実施例22〜25の化合物を得た。
実施例22
[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸ナトリウム(例示化合物557のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);3.06(d,J=15.0Hz,1H),3.12(d,J=15.0Hz,1H),6.52(s,1H),7.07(d,J=12.0Hz,1H),7.11(d,J=12.5Hz,1H),7.36(t,J=7.8Hz,1H),7.48−7.58(m,4H),7.78−7.82(m,2H),7.94(d,J=16.4Hz,1H),7.99−8.02(m,2H),8.22(d,J=7.3Hz,1H),8.39(d,J=8.8Hz,1H).
実施例23
2−(R)−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物558のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);0.84−0.86,1.46−1.50(各m,合計1H),3.00−3.04,3.75−3.79(各m,合計1H),5.01,5.95(各s,合計1H),7.03,7.15(各s,合計1H),7.20−8.01(m,11H),8.04(d,J=10.0Hz,1H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.37(dd,J=8.8Hz,2.4Hz,1H).
実施例24
2−(S)−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物558のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);0.82−0.84,1.44−1.48(各m,合計1H),3.33−3.42,3.69−3.78(各m,合計1H),5.00,5.94(各s,合計1H),7.03,7.15(各s,合計1H),7.20−7.99(m,11H),8.04(d,J=10.0Hz,1H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.37(dd,J=8.8Hz,2.4Hz,1H).
実施例25
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物559のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);1.86−1.92(m,2H),3.09−3.22(m,2H),6.26(s,1H),7.08(d,J=12.0Hz,1H),7.13(d,J=12.2Hz,1H),7.38(t,J=7.6Hz,1H),7.51(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),7.53−7.62(m,3H),7.80(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.92(s,1H),7.95(d,J=16.4Hz,1H),7.99−8.03(m,2H),8.22(d,J=7.3Hz,1H),8.39(d,J=8.5Hz,1H).
実施例4と同様な方法で反応を行い、以下の実施例26〜28の化合物を得た。
実施例26
[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸ナトリウム(例示化合物562のナトリウム塩)
性状;橙色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);2.77(d,J=13.4Hz,1H),2.85(d,J=13.7Hz,1H),6.17(s,1H),7.04(d,J=12.0Hz,1H),7.08(d,J=12.0Hz,1H),7.30(t,J=7.8Hz,1H),7.41(d,J=7.1Hz,1H),7.47−7.58(m,3H),7.72(d,J=8.1Hz,1H),7.79(s,1H),7.91(d,J=16.4Hz,1H),7.98−8.03(m,2H),8.22(d,J=7.7Hz,1H),8.39(d,J=8.8Hz,1H).
実施例27
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物564のナトリウム塩)
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);1.93−2.07(m,2H),2.49−2.55(m,2H),6.02(s,1H),7.06(d,J=12.2Hz,1H),7.11(d,J=12.0Hz,1H),7.32(t,J=7.6Hz,1H),7.42(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),7.51(d,J=8.1Hz,1H),7.52−7.62(m,2H),7.75(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.82(d,J=1.5Hz,1H),7.92(d,J=16.4Hz,1H),7.99−8.03(m,2H),8.22(d,J=7.3Hz,1H),7.39(d,J=8.8Hz,1H).
実施例28
3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物613のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
FAB−MS(m/z):492(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.99−2.09(m,2H),2.43−2.53(m,2H),5.65(s,1H),7.69−7.30(m,2H),7.50−7.59(m,3H),7.67−7.74(m,2H),7.85−8.03(m,5H),8.23(d,J=7.3Hz,1H),8.40(d,J=8.8Hz,1H).
実施例1〜3と同様な方法で反応を行い、以下の実施例29の化合物を得た。
実施例29
[3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸ナトリウム(例示化合物1411のナトリウム塩)
性状;橙色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);3.80(bs,2H),5.04(bs,1H),7.16(bs,2H),7.27−7.66(m,8H),7.92−8.02(m,4H),8.04(d,J=2.2Hz,1H),8.40(d,J=8.5Hz,1H).
実施例4と同様な方法で反応を行い、以下の実施例30〜31の化合物を得た。
実施例30
[3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸ナトリウム(例示化合物1416のナトリウム塩)
性状;淡黄色固体
FAB−MS(m/z);492(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);2.65(d,J=13.9Hz,2H),2.68(d,J=13.9Hz,2H),5.64(s,1H),6.98(s,2H),7.22−7.46(m,5H),7.53(d,J=16.4Hz,1H),7.59(dd,J=8.8Hz,2.2Hz,1H),7.67(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.77(d,J=1.5Hz,1H),7.87−8.04(m,4H),8.41(d,J=8.5Hz,1H).
実施例31
3−{[3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸ナトリウム(例示化合物1921のナトリウム塩)
性状;微黄色固体
FAB−MS(m/z):544(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.75−1.85(m,4H),2.00−2.05(m,2H),2.42−2.47(m,2H),2.72−2.87(m,4H),5.60(s,1H),7.14−7.32(m,4H),7.44−7.47(m,2H),7.53−7.61(m,3H),7.72(d,J=7.6Hz,1H),7.81−7.83(m,2H).
参考例1
(a)7−クロロ−2−ビニルキノリン
J.Org.Chem.,61,3398(1996)に記載の方法により標題化合物を得た。
性状;黄土色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);5.69(dd,J=11.0Hz,1.0Hz,1H),6.31(dd,J=17.6Hz,0.7Hz,1H),7.00(dd,J=17.8Hz,11.0Hz,1H),7.45(dd,J=8.8Hz,2.0Hz,1H),7.60(d,J=8.5Hz,1H),7.71(d,J=8.5Hz,1H),8.06−8.10(m,2H).
(b)3−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
3−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン0.23g(1.0mmol)を塩化メチレン30mlに溶解し氷水で冷却した後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物0.33ml(2.0mmol)とトリエチルアミン0.27ml(2.0mmol)とを添加して、氷冷下で4時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム)に付し、標題化合物0.30gを茶色油状物として得た。
CI−MS(m/z);355(M+1).
EI−MS;354(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.31(d,J=12.2Hz,1H),7.37(d,J=12.2Hz,1H),7.50−8.40(m,7H).
(c)3−[(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
3−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン0.89g(2.5mmol)と7−クロロ−2−ビニルキノリン0.48g(2.5mmol)とをN,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解させ、酢酸パラジウム100mg(0.5mmol)、トリフェニルホスフィン420mg(1.6mmol)及び臭化リチウム2.1g(24mmol)を添加し、窒素雰囲気にした。次いで、トリエチルアミン5.0ml(36mmol)を加え、窒素雰囲気下120℃で10時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物0.53gを淡茶色固体として得た。
CI−MS(m/z);394(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.28(s,2H),7.59−7.69(m,3H),7.78−7.83(m,3H),7.97−8.06(m,4H),8.13−8.20(m,2H),8.38(s,1H),8.44(d,J=9.3Hz,1H).
(d)3−[(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン0.53g(1.3mmol)をテトラヒドロフラン40mlとメタノール10mlとの混合液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム0.11g(2.6mmol)を添加し、室温で3時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液に水を加え、1N塩酸によりpHを約2.0に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣を減圧下乾燥して、標題化合物0.33gを黄土色固体として得た。
CI−MS(m/z);396(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.10(d,J=3.4Hz,1H),6.20(s,1H),7.18(s,2H),7.26(td,J=8.8Hz,1.2Hz,1H),7.37−7.52(m,4H),7.59(dd,J=8.5Hz,2.2Hz,1H),7.64(dd,J=8.1Hz,1.7Hz,1H),7.76(d,J=7.6Hz,1H),7.91−8.04(m,5H),8.40(d,J=8.3Hz,1H).
参考例2
参考例1(a)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例2(a)の化合物を得た。
(a)7−クロロ−6−フルオロ−2−ビニルキノリン
性状;黄色固体
CI−MS(m/z);208(M+1).
EI−MS;207(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.73(dd,J=11.0Hz,1.0Hz,1H),6.43(dd,J=17.6Hz,1.0Hz,1H),6.98(dd,J=17.8Hz,11.0Hz,1H),7.89(d,J=8.8Hz,1H),8.01(d,J=9.8Hz,1H),8.21(d,J=7.3Hz,1H).8.37(d,J=9.0Hz,1H).
参考例1(c)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例2(b)の化合物を得た。
(b)3−[(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;微黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);7.29(s,2H),7.63−7.70(m,2H),7.78−7.84(m,3H),8.00−8.05(m,3H),8.13−8.21(m,2H),8.23(d,J=7.6Hz,1H),8.38(d,J=1.7Hz,1H),8.42(d,J=9.3Hz,1H).
参考例1(d)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例2(c)の化合物を得た。
(c)3−[(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;黄色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);5.09(d,J=3.9Hz,1H),6.20(s,1H),7.18(s,2H),7.26(td,J=7.3Hz,1.2Hz,1H),7.37−7.50(m,4H),7.60(d,J=7.6Hz,1H),7.63(dd,J=7.8Hz,1.7Hz,1H),7.93(d,J=16.4Hz,1H),7.98−8.02(m,3H),8.21(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.5Hz,1H).
参考例3
参考例1(a)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例3(a)の化合物を得た。
(a)6,7−ジフルオロ−2−ビニルキノリン
性状;淡黄色固体
CI−MS(m/z);192(M+1).
EI−MS;191(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.69(dd,J=11.0Hz,1.0Hz,1H),6.39(dd,J=17.6Hz,1.0Hz,1H),6.93(dd,J=8.1Hz,3.9Hz,1H),6.95(dd,J=17.6Hz,11.0Hz,1H),7.82(d,J=8.8Hz,1H),8.00(dd,J=9.0Hz,2.2Hz,1H),8.33(d,J=8.5Hz,1H).
参考例1(c)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例3(b)の化合物を得た。
(b)3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;茶色固体
CI−MS(m/z);396(M+1).
EI−MS;395(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.29(s,2H),7.50−7.90(m,7H),7.95−8.30(m,5H),8.41(d,J=8.5Hz,1H).
参考例1(d)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例3(c)の化合物を得た。
(c)3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;茶色固体
CI−MS(m/z);398(M+1).
EI−MS;397(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.09(s,1H),7.18(s,2H),7.20−7.70(m,2H),7.28(d,J=7.3Hz,1H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.43(d,J=7.8Hz,1H),7.49(d,J=7.6Hz,1H),7.76(d,J=7.6Hz,1H),7.80−8.20(m,4H),7.93(d,J=16.6Hz,1H),8.36(d,J=8.5Hz,1H).
参考例4
(a)5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ビニルキノリン
(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)メチルブロミド14.7g(65mmol)をアセトニトリル300mlに溶解させ、トリフェニルホスフィン25.5g(97.5mmol)を添加し、2時間還流した。氷浴にて冷却後、沈殿を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄し、(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)メチルトリフェニルホスホニウムブロミドを微黄色固体として得た。次いで、得られた固体をクロロホルム250mlに溶解させ、37%ホルムアルデヒド9.50g(117mmol)と炭酸ナトリウム8.10g(76mmol)水溶液(20ml)を添加し、室温で2時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液に水を添加し、クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物6.01gを黄色油状物として得た。
CI−MS(m/z);160(M+1).
EI−MS;159(M).
H−NMR(δ,CDCl);1.85(m,4H),2.75(dd,J=17.6Hz,1.0Hz,2H),2.91(dd,J=8.1Hz,3.9Hz,2H),5.41(dd,J=10.7Hz,1.2Hz,1H),6.06(dd,J=17.6Hz,1.2Hz,1H),6.75(dd,J=17.6Hz,10.7Hz,1H),7.14(d,J=7.8Hz,1H),7.31(d,J=7.8Hz,1H).
以下、参考例1(c)と同様な方法で反応を行い、参考例4(b)の化合物を得た。
(b)3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,CDCl);1.81−1.95(m,4H),2.79(t,J=6.1,2H),2.96(t,J=6.4Hz,2H),7.05(s,2H),7.15−7.37(m,4H),7.52−7.64(m,4H),7.81−7.85(m,1H),8.23−8.26(m,1H),8.40(d,J=2.0Hz,1H).
以下、参考例1(d)と同様な方法で反応を行い、参考例4(c)の化合物を得た。
(c)3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,CDCl);1.80−2.00(m,4H),2.77(m,2H),2.95(m,2H),5.45(s,1H),7.09(s,1H),7.20−7.70(m,10H),7.89(s,1H).
参考例5
(a)3−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
2−ブロモメチル−7−クロロ−6−フルオロキノリン0.37g(1.4mmol)と3−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン0.30g(1.4mmol)とをN,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解させ、炭酸カリウム0.37g(2.8mmol)を添加し、室温で6時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣を減圧下乾燥後、標題化合物0.47gを茶褐色固体として得た。
CI−MS(m/z);416(M+1).
EI−MS;415(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.53(s,2H),7.13(d,J=12.2Hz,1H),7.21(d,J=12.2Hz,1H),7.51(dd,J=8.5Hz,2.7Hz,1H),7.55−7.90(m,6H),8.00−8.35(m,2H),8.31(d,J=7.3Hz,1H),8.46(d,J=8.5Hz,1H).
(b)3−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
3−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オンを3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オンの代わりに用いた他は参考例1(d)と同様に反応を行い標題化合物を得た。
性状;茶色固体
CI−MS(m/z);418(M+1).
EI−MS;418(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.38(s,1H),5.41(s,2H),6.80−7.90(m,9H),7.95−8.35(m,3H),8.42(d,J=8.8Hz,1H).
参考例6
(a)2−メトキシカルボニルベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド
2−(ブロモメチル)安息香酸メチル86.32g(377mmol)とトリフェニルホスフィン98.84g(377mmol)とをアセトニトリル300mlに溶解し、2時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液にジエチルエーテル700mlを加えた。析出した白色沈殿物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。沈殿物を減圧下乾燥して標題化合物117.42gを淡褐色固体として得た。
CI−MS(m/z);410(M−Br).
H−NMR(δ,DMSO−d);3.46(s,3H),5.53(d,J=15.4Hz,2H),7.30−7.40(m,1H),7.45−7.63(m,8H),7.65−7.80(m,6H),7.82−7.95(m,4H).
(b)2−[2−(4−メトキシフェニル)エテニル]安息香酸メチル
2−メトキシカルボニルベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド4.91g(10mmol)と4−メトキシベンズアルデヒド1.77g(13mmol)とをアセトニトリル50mlに溶解した後、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン2.48g(20mmol)を添加して、5時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン)に付し、標題化合物(E,Z混合物)1.25gを淡黄色油状物として得た。
CI−MS(m/z);269(M+1).
EI−MS;268(M).
シス体(Z体)
H−NMR(δ,DMSO−d);3.79(s,3H),3.87(s,3H),6.74(d,J=9.0Hz,1H),6.90−7.00(m,2H),7.10−7.73(m,5H),7.75−7.95(m,2H).
トランス体(E体)
H−NMR(δ,DMSO−d);3.69(s,3H),3.87(s,3H),6.56(d,J=12.2Hz,1H),6.74(d,J=9.0Hz,1H),6.84(d,J=12.2Hz,1H),6.90−7.00(m,2H),7.10−7.73(m,3H),7.75−7.95(m,2H).
(c)2−[2−(4−メトキシフェニル)エテニル]安息香酸
メチル2−[2−(4−メトキシフェニル)エテニル]安息香酸1.20g(4.5mmol)のメタノール2ml溶液に水酸化カリウム1.5g(26.7mmol)水溶液(20ml)を加え、6時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液を冷却して1N塩酸水溶液を添加しpH=3に調整した。生成した白色沈殿物を濾取し、水で洗浄した後、減圧下乾燥して標題化合物(E,Z混合物)1.12gを白色固体として得た。
CI−MS(m/z);255(M+1).
EI−MS;254(M).
シス体(Z体)
H−NMR(δ,DMSO−d);3.78(s,3H),6.53(d,J=12.2Hz,1H),6.74(d,J=8.8Hz,1H),6.89(d,J=12.2Hz,1H),6.96(d,J=8.8Hz,1H),6.97(d,J=8.8Hz,1H),7.15−7.60(m,3H),7.70−7.95(m,2H),12.93(br,1H).
トランス体(E体)
H−NMR(δ,DMSO−d);3.69(s,3H),6.74(d,J=8.8Hz,1H),6.96(d,J=8.8Hz,1H),6.97(d,J=8.8Hz,1H),7.12(d,J=16.1Hz,1H),7.15−7.60(m,4H),7.70−7.95(m,2H),12.93(br,1H).
(d)2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]安息香酸
2−[2−(4−メトキシフェニル)エテニル]安息香酸0.20g(1.3mmol)のメタノール20ml溶液に、10%パラジウム−活性炭0.10gを添加した後、水素雰囲気下(常圧)、室温で5時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液からセライト(商品名)を用いて10%パラジウム−活性炭を濾去し、濾液を濃縮して、標題化合物0.18gを淡黄色固体として得た。
CI−MS(m/z);257(M+1).
EI−MS;256(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);2.70−2.80(m,2H),3.10−3.20(m,2H),3.67(s,3H),6.80−6.90(m,2H),7.10−7.20(m,2H),7.22−7.35(m,2H),7.40−7.50(m,1H),7.75−7.85(m,1H),12.88(br,1H).
(e)3−メトキシ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]安息香酸1.80g(7.0mmol)の塩化メチレン50ml溶液に、トリフルオロ酢酸無水物1.83ml(13mmol)と三フッ化ホウ素エチルエーテル錯体0.8ml(6.3mmol)とを添加し、室温で5時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン)に付し、標題化合物0.65gを黄色油状物として得た。
CI−MS(m/z);239(M+1).
EI−MS;238(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);3.12(s,4H),3.79(s,3H),7.12(dd,J=8.3Hz,2.9Hz,1H),7.28(d,J=8.3Hz,1H),7.35(d,J=7.8Hz,2H),7.40(d,J=2.9Hz,1H),7.51(dd,J=7.3Hz,1.5Hz,1H),7.84(d,J=8.1Hz,1H).
(f)3−メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
3−メトキシ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン0.65g(2.7mmol)の1,2−ジクロロエタン20ml溶液に、N−ブロモコハク酸イミド0.80g(4.5mmol)と過酸化ベンゾイル0.14g(0.6mmol)とを添加し、3時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液にクロロホルム100mlを加えて、1N水酸化ナトリウム水溶液50mlで洗浄した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣を1,2−ジクロロエタン50mlに溶解し、トリエチルアミン50mlを添加し、2時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物0.57gを茶色固体として得た。
CI−MS(m/z);237(M+1).
EI−MS;236(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);3.90(s,3H),7.12(d,J=12.2Hz,1H),7.22(d,J=12.2Hz,1H),7.38(dd,J=8.5Hz,2.9Hz,1H),7.55−7.68(m,2H),7.70−7.80(m,3H),8.13(d,J=7.6Hz,1H).
(g)3−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
3−メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン2.03g(8.6mmol)を酢酸100mlに溶解し、48%臭化水素酸20mlを添加し、10時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液を氷水200mlに注加し、生成した固体を濾取し、水で洗浄し、減圧下乾燥して標題化合物1.48gを茶褐色固体として得た。
CI−MS(m/z);223(M+1).
EI−MS;222(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.04(d,J=12.0Hz,1H),7.12(d,J=12.0Hz,1H),7.19(dd,J=8.5Hz,2.9Hz,1H),7.50−7.64(m,3H),7.67−7.80(m,2H),8.11(d,J=7.6Hz,1H).
参考例7
(a)3−(4−メトキシベンジリデン)フタリド
無水フタル酸22.28g(150mmol)、4−メトキシフェニル酢酸25.0g(150mmol)及び酢酸ナトリウム2.0g(24mmol)を混合して、220℃で8時間加熱攪拌した。
反応終了後、反応溶液にエタノールを加えて不溶物を濾去し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物13.15gを黄色固体として得た。
CI−MS(m/z);253(M+1).
EI−MS;252(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);3.81(s,3H),6.90(s,1H),7.06(d,J=8.8Hz,1H),7.64(t,J=7.3Hz,1H),7.78(d,J=8.8Hz,1H),7.87(t,J=7.3Hz,1H),7.95(d,J=7.8Hz,1H),8.09(d,J=7.8Hz,1H).
(b)2−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]安息香酸
3−(4−メトキシベンジリデン)フタリド20.0g(79.3mmol)のエタノール280ml溶液に、トリエチルアミン16.6ml(119mmol)とラネーニッケル(川研ファインケミカル製,展開ニッケル触媒NTD−65,24ml)とを添加し、水素加圧下(10気圧)、80℃で2.5時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液よりセライト(商品名)を用いて触媒を濾去し、濾液を濃縮した。得られた残渣を塩化メチレン200mlに溶解し、1N塩酸水溶液100ml、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。残渣を減圧下乾燥して、標題化合物17.2gを白色固体として得た。得られた化合物は、参考例6の(d)の化合物と同一であった。
参考例8
(a)2−[2−(4−ブロモフェニル)エテニル]−3−フルオロ安息香酸
ナトリウムt−ブトキシド11.6g(121mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド200mlに懸濁させた溶液に、3−フルオロ−2−メチル安息香酸メチル20.2g(120mmol)とp−ブロモベンズアルデヒド22.3g(120mmol)とをジメチルホルムアミド100mlに溶解した溶液を5℃で1時間かけて滴下した。滴下終了後10℃で1時間攪拌し、更に室温で一夜攪拌した。
反応終了後、反応溶液に水1.0L加え、濃塩酸でpH3に調整した。析出した固体を濾取し、水で洗浄した後、減圧下乾燥して標題化合物25.3gを微黄色固体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);7.06(dd,J=16.9Hz,1.7Hz,1H),7.38−7.61(m,7H),7.67(dd,J=7.1Hz,1.7Hz,1H),13.28(b,1H).
(b)2−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−3−フルオロ安息香酸
2−[2−(4−ブロモフェニル)エテニル]−3−フルオロ安息香酸25.3g(78.8mmol)に赤リン6.2g(199.4mmol)、57%ヨウ化水素酸60mlと酢酸150mlとを加え、10時間加熱還流した。放冷後、更に赤リンを追加し、加熱還流した。赤リンの追加は更に2回行った。
反応終了後、反応溶液に水1.0L加え、析出した固体を濾取し、水を加え水酸化ナトリウム水溶液でpH12に調整した後、不溶物を濾別した。濾液を濃塩酸でpH3に調整し、析出した固体を濾取し、水で洗浄後減圧下乾燥して標題化合物23.9gを無色固体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);2.76−2.81(m,2H),3.15−3.20(m,2H),7.16(d,J=8.3Hz,2H),7.35−7.39(m,2H),7.47(d,J=8.3Hz,2H),7.65−7.68(m,1H),13.4(b,1H).
(c)3−ブロモ−9−フルオロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
2−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−3−フルオロ安息香酸25.8g(80mmol)にポリリン酸550gを加え、170℃で3時間攪拌した。80℃まで放冷後、水を加え、攪拌しながら室温まで放冷した。
反応終了後、反応溶液をクロロホルムで抽出した。抽出液を水、水酸化ナトリウム水溶液、水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物18.6gを茶色固体として得た。
CI−MS(m/z);305(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);3.11−3.23(m,4H),7.17(d,J=8.5Hz,1H),7.19−7.34(m,2H),7.55(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),7.79(d,J=7.1Hz,1H),7.99(m,J=2.2Hz,1H).
(d)3,10,11−トリブロモ−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
3−ブロモ−9−フルオロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン18.1g(59.2mmol)、N−ブロモコハク酸イミド21.4g(120.2mmol)に1,2−ジクロロエタン120mlを加え、40℃で6時間水銀ランプ照射下攪拌した。
反応終了後、反応溶液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮して標題化合物28.9gを黄色固体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);5.70(d,J=5.6Hz,1H),6.14(d,J=5.9Hz,1H),7.27−7.38(m,2H),7.46−7.53(m,1H),7.69(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),7.89−7.92(m,1H),8.17(d,J=2.2Hz,1H).
(e)3−ブロモ−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
3,10,11−トリブロモ−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン8.9g(20mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド50mlに加熱溶解後冷却し、ハイドロサルファイトナトリウム14.4gと炭酸水素ナトリウム18.5gを加えて40℃で2時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液に温水を加え室温になるまで攪拌した後、析出した固体を濾取した。濾取物を水で洗浄し、減圧下乾燥して標題化合物5.1gを黄色固体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);7.08(d,J=12.5Hz,1H),7.34−7.44(m,3H),7.47−7.54(m,1H),7.48(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),7.93−7.96(m,1H),8.29(d,J=2.2Hz,1H).
(f)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
7−クロロ−6−フルオロ−2−ビニルキノリン2.7g(13mmol)と3−ブロモ−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン3.0g(10mmol)とをN,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、酢酸パラジウム(II)1.0g(4.6mmol)、トリフェニルホスフィン0.52g(4.6mmol)、および、トリエチルアミン2.2ml(16mmol)を加えてアルゴン雰囲気下、100℃で4時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を室温まで放冷し、エタノール50mlを加えて攪拌した後、析出した固体を濾取した。濾取物をエタノールで洗浄し、標題化合物2.2gを淡緑黄褐色固体として得た。
CI−MS(m/z);430(M+1).
EI−MS(m/z);429(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.40(s,2H),7.66−7.71(m,2H),7.67(d,J=16.1Hz,1H),7.84(d,J=8.3Hz,1H),7.91−7.94(m,1H),8.02(d,J=16.1Hz,1H),8.02(d,J=9.1Hz,1H),8.03(d,J=9.8Hz,1H),8.20(dd,J=8.3Hz,1.7Hz,1H),8.23(d,J=7.8Hz,1H),8.31(d,J=1.7Hz,1H),8.42(d,J=8.8Hz,1H).
(g)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン2.20g(5.1mmol)をテトラヒドロフラン153mlに懸濁して、氷冷下で水素化ホウ素リチウム100mg(4.6mmol)を加えた後、室温に戻し1時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を氷冷して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを少しづつ注加し、室温で10分間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層に加え水で洗浄し、更に飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃縮して、標題化合物1.52gを黄色固体として得た。
CI−MS(m/z);432(M+1).
EI−MS(m/z);431(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.09(bs,1H),6.36(bs,1H),7.09−7.16(m,1H),7.24(dd,J=11.5Hz,1.5Hz,1H),7.32(d,J=11.7Hz,1H),7.44−7.52(m,3H),7.59(d,J=7.8Hz,1H),7.67(dd,J=8.1Hz,1.9Hz,1H),7.93(d,J=16.1Hz,1H),7.99−8.03(m,3H),8.22(d,J=7.6Hz,1H),8.38(d,J=8.5Hz,1H).
参考例9
参考例8(a−g)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例9(a−g)の化合物を得た。
(a)2−[2−(4−ブロモフェニル)エテニル]−3−クロロ安息香酸
性状;白色固体
H−NMR(δ,CDCl);6.72(d,J=16.6Hz,1H),7.31−7.44(m,2H),7.51−7.61(m,4H),7.66−7.70(m,2H),13.25(b,1H).
(b)2−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−3−クロロ安息香酸
性状;白色固体
CI−MS(m/z);341(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);2.77−2.83(m,2H),3.22−3.27(m,2H),7.21(d,J=8.3Hz,1H),7.36(t,J=7.8Hz,1H),7.50(d,J=8.5Hz,1H),7.66(dd,J=8.1Hz,2.2Hz,1H),7.75(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),13.28(b,1H).
(c)3−ブロモ−9−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄褐色固体
CI−MS(m/z);323(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);3.13−3.17(m,2H),3.31−3.35(m,2H),7.12(d,J=8.3Hz,1H),7.26(t,J=8.1Hz,1H),7.52−7.56(m,2H),7.62(dd,J=7.8Hz,1.5Hz,1H),7.97(d,J=2.2Hz,1H).
(d)3,10,11−トリブロモ−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;淡黄色固体
H−NMR(δ,CDCl);5.78(d,J=5.9Hz,1H),6.35(d,J=5.9Hz,1H),7.31(d,J=8.3Hz,1H),7.43(t,J=7.8Hz,1H),7.65(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),7.70(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),7.92(dd,J=7.8Hz,1.5Hz,1H),8.21(d,J=2.2Hz,1H)
(e)3−ブロモ−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;微黄色固体
CI−MS(m/z);321(M+1).
EI−MS(m/z);320(M).
H−NMR(δ,CDCl);7.10(d,J=12.5Hz,1H),7.39−7.48(m,2H),7.59(d,J=12.7Hz,1H),7.70−7.74(m,2H),7.97(dd,J=8.1Hz,1.2Hz,1H),8.18(d,J=1.7Hz,1H).
(f)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;緑黄色固体
CI−MS(m/z);448(M+1).
EI−MS(m/z);445(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.52(d,J=12.5Hz,1H),7.56(d,J=12.7Hz,1H),7.62−7.69(m,2H),8.82(d,J=8.3Hz,1H),7.91−8.05(m,5H),8.18−8.25(m,3H),8.42(d,J=9.0Hz,1H).
(g)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;橙色固体
CI−MS(m/z);448(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.05(bs,1H),6.45(bs,1H),7.37−7.52(m,7H),7.67(dd,J=8.1Hz,1.7Hz,1H),7.69(d,J=7.3Hz,1H),7.93(d,J=16.1Hz,1H),7.90−8.02(m,2H),8.21(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.8Hz,1H)
参考例10
参考例8(a−e)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例10(a−e)の化合物を得た。
(a)2−[2−(4−ブロモフェニル)エテニル]−3−ヨード安息香酸
性状;微黄色固体
CI−MS(m/z):428(M+1).
EI−MS(m/z):429(M).
H−NMR(δ,CDCl);6.51(d,J=16.6Hz,1H),7.15(t,J=7.8Hz,1H),7.29(d,J=16.4Hz,1H),7.53(d,J=8.5Hz,1H),7.59(d,J=8.5Hz,1H),7.69(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),8.07(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),13.28(b,1H).
(b)2−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−3−ヨード安息香酸
性状;白色固体
CI−MS(m/z);431(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);2.75−2.83(m,2H),3.20−3.25(m,2H),7.09(t,J=7.8Hz,1H),7.24(d,J=8.3Hz,1H),7.52(d,J=8.3Hz,1H),7.78(dd,J=7.8Hz,1.5Hz,1H),8.06(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),13.3(b,1H).
(c)3−ブロモ−9−ヨード−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄色固体
CI−MS(m/z);413(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);3.13−3.17(m,2H),3.31−3.33(m,2H),7.01(t,J=7.8Hz,1H),7.11(d,J=8.3Hz,1H),7.55(dd,J=8.1Hz,2.2Hz,1H),7.75(dd,J=7.8Hz,1.5Hz,1H),7.98−8.01(m,2H).
(d)3,10,11−トリブロモ−9−ヨード−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄色固体
H−NMR(δ,CDCl);5.80(d,J=5.9Hz,1H),6.17(d,J=6.1Hz,1H),7.14(t,J=7.8Hz,1H),7.31(d,J=8.1Hz,1H),7.71(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),8.10(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H),7.24(d,J=2.2Hz,1H).
(e)3−ブロモ−9−ヨード−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
CI−MS(m/z);413(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);7.05(d,J=12.5Hz,1H),7.18(t,J=7.8Hz,1H),7.35−7.42(m,2H),7.72(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),8.00(dd,J=8.1Hz,1.0Hz,1H),8.13(d,J=2.2Hz,1H),8.21(dd,J=7.8Hz,1.2Hz,1H).
(f)3−ブロモ−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
参考例10(e)で得られた3−ブロモ−9−ヨード−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン6.2g(15.1mmol)およびヨウ化銅(I)1.15g(0.60mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド28mlに懸濁させ、フルオロスルホニル(ジフルオロ)酢酸メチル11.61g(60.4mmol)を加え、アルゴン雰囲気下80℃で21時間攪拌した。
反応終了後、室温まで放冷し、反応溶液を酢酸エチルで希釈して沈殿物を濾別した後、濾液を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物4.0gを微黄色固体として得た。
CI−MS(m/z);355(M+1).
EI−MS(m/z);354(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.14(d,J=12.5Hz,1H),7.39−7.43(m,2H),7.61(t,J=8.3Hz,1H),7.75(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),7.99(d,J=7.8Hz,1H),8.15(d,J=2.2Hz,1H)8.19(d,J=8.5Hz,1H).
参考例8(f)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例10(g)の化合物を得た。
(g)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄色固体
CI−MS(m/z);482(M+1).
EI−MS(m/z);479(M).
H−NMR(δ,DMSO−d);7.35(dd,J=12.5Hz,1.7Hz,1H),7.50(d,J=12.7Hz,1H),7.67(d,J=16.4Hz,1H),7.79−7.87(m,2H),7.97−8.04(m,3H),8.16−8.24(m,5H),8.42(d,J=8.8Hz,1H).
参考例8(g)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例10(h)の化合物を得た。
(h)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;淡黄色固体
CI−MS(m/z):482(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);5.05(bs,1H),6.53(bs,1H),7.32−7.69(m,7H),7.94(d,J=16.4Hz,1H),7.99−8.02(m,3H),8.10(d,J=6.8Hz,1H),8.21(d,J=7.6Hz,1H),8.79(d,J=8.8Hz,1H).
参考例11
参考例8(f)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例11(a)の化合物を得た。
(a)3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;茶色固体
CI−MS(m/z);432(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.74−1.92(m,4H),2.72−2.87(m,4H),7.31(dd,J=12.7Hz,2.2Hz,1H),7.36−7.53(m,4H),7.66−7.83(m,3H),8.07(dd,J=8.0Hz,1.7Hz,1H),8.11−8.21(m,3H).
参考例8(g)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例11(b)の化合物を得た。
(b)3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;灰色固体
CI−MS(m/z);434(M+1).
H−NMR(δ,DMSO−d);1.75−1.85(m,4H),2.72−2.86(m,4H),5.03(bs,1H),6.46(bs,1H),7.27(d,J=16.1Hz,1H),7.33−7.46(m,4H),7.54−7.67(m,3H),7.94(s,1H)8.08(d,J=7.3Hz,1H).
参考例12
(a)2−クロロ−6−メチル安息香酸
塩化銅(I)42.5g(0.43mol)をアセトニトリル700mlに懸濁させた溶液に、亜硝酸t−ブチル39.9g(0.39mol)を加え55℃に加温した。この溶液に2−アミノ−6−メチル安息香酸40.0g(0.26mol)を分割添加した。60℃で3時間攪拌した後、室温まで放冷した。
反応終了後、反応溶液を濃塩酸1.5Lと水1.5Lとの混合液に注加し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮した濃縮物を、シクロヘキサンで再結晶して標題化合物21.8gをベージュ色固体として得た。
CI−MS(m/z);171(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);2.45(s,3H),7.15(t,J=4.2Hz,1H),7.26−7.28(m,2H),9.94(bs,1H).
(b)2−クロロ−6−メチル安息香酸メチル
2−クロロ−6−メチル安息香酸1.8g(10.6mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶解後、炭酸カリウム1.49g(10.8mmol)、よう化メチル2.7mlを加え、室温で3時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液に水を加えジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物1.69gを微黄色液体として得た。
CI−MS(m/z);171(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);2.32(s,3H),3.95(s,3H),7.10(t,J=4.3Hz,1H),7.22−7.23(m,2H).
(c)2−クロロ−6−ブロモメチル安息香酸メチル
2−クロロ−6−メチル安息香酸メチル20.0g(108mmol)、N−ブロモコハク酸イミド19.3g(108mmol)に1,2−ジクロロエタン100mlを加え、50℃で5時間水銀ランプ照射下攪拌した。
反応終了後、反応溶液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、ヘキサンを加えて析出物を濾去した。濾液を減圧濃縮して標題化合物27.6gを淡黄色液体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);4.00(s,3H),4.50(s,2H),7.32−7.39(m,3H).
(d)3−クロロ−2−メトキシカルボニルベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド
2−クロロ−6−ブロモメチル安息香酸メチル27.6g、トリフェニルホスフィン39.0gにアセトニトリル200mlを加え、80℃で3時間攪拌した。
反応終了後、反応溶液を減圧濃縮しジエチルエーテルを加えた。析出した固体を濾取し、減圧乾燥して標題化合物44.6gベージュ色固体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);3.66(s,3H),5.62(d,J=2.0Hz,2H),7.32−7.39(m,18H).
(e)6−[2−(4−ブロモフェニル)エテニル]−2−クロロ安息香酸メチル
3−クロロ−2−メトキシカルボニルベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド44.6g(84.9mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド16.7g(90.4mmol)にアセトニトリル150mlを加え、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン14.8g(119mmol)を滴下した。その後3時間加熱還流した。
反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、酢酸エチルを加え、不溶物を濾去した。濾液を5%硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=9/1(容積比))に付し、標題化合物27.6gを無色液体として得た。
H−NMR(δ,CDCl);3.95,4.08(各々s,合計3H),6.61(dd,J=12.2Hz,2.2Hz,1H),6.97−7.17(m,3H),7.28−7.58(m,6H).
参考例8(b)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例12(f)の化合物を得た。
(f)6−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−2−クロロ安息香酸
性状;白色固体
CI−MS(m/z);339(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);2.84−2.98(m,4H),6.99−7.06(m,2H),7.26−7.29(m,3H),7.35−7.39(m,2H).
参考例8(c)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例12(g)の化合物を得た。
(g)3−ブロモ−6−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;ベージュ色固体
CI−MS(m/z):323(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);3.06−3.11(m,2H),3.16−3.20(m,2H),7.08(d,J=8.3Hz,1H),7.14(dd,J=6.8Hz,1.7Hz,1H),7.26−7.31(m,2H),7.54(dd,J=8.3Hz,2.4Hz,1H),8.01(d,J=2.2Hz,1H).
参考例8(d)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例12(h)の化合物を得た。
(h)3,11−ジブロモ−6−クロロ−10−ヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄褐色泡状固体
H−NMR(δ,CDCl);3.37(dd,J=14.9Hz,6.6Hz,1H),3.74(dd,J=14.9Hz,2.4Hz,1H),5.56−5.74(m,1H),7.19(dd,J=7.3Hz,1.2Hz,1H),7.33−7.43(m,3H),7.68(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),8.98(d,J=2.0Hz,1H).
(i)3−ブロモ−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
参考例12(h)で得られた3,11−ジブロモ−6−クロロ−10−ヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン33.0gを酢酸エチル300mlに溶解し、トリエチルアミン150mlを加え、80℃で90分間加熱攪拌した。
反応終了後、反応溶液を室温まで放冷後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、5%硫酸水素カリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:トルエン)に付し、標題化合物8.91gを茶色固体として得た。
CI−MS(m/z);321(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);6.98(d,J=12.0Hz,1H),7.04(d,J=12.2Hz,1H),7.35(d,J=8.3Hz,1H),7.41−7.47(m,2H),7.57(dd,J=7.3Hz,2.0Hz,1H),7.68(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),8.98(d,J=2.0Hz,1H).
参考例8(f)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例12(j)の化合物を得た。
(j)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄褐色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);7.25(d,J=12.0Hz,1H),7.30(d,J=12.2Hz,1H),7.62−7.77(m,5H),8.00−8.04(m,4H),8.13(dd,J=8.3Hz,2.0Hz,1H),8.22(d,J=7.3Hz,1H),8.41(d,J=8.8Hz,1H).
参考例8(g)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例12(k)の化合物を得た。
(k)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;ベージュ色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);5.19(d,J=3.7Hz,1H),6.49−6.53(m,2H),7.10(d,J=11.7Hz,1H),7.15(d,J=12.0Hz,1H),7.35(t,J=7.8Hz,1H),7.48−7.56(m,3H),7.59(d,J=2.4Hz,1H),7.70(dd,J=8.1Hz,1.5Hz,1H),7.85(s,1H),7.95(d,J=16.4Hz,1H),7.97−8.03(m,3H),8.22(d,J=7.3Hz,1H),8.40(d,J=8.8Hz,1H).
参考例13
(a)3−ブロモ−8−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
参考例12(g)の副産物として標題化合物を得た。
性状;ベージュ色固体
CI−MS(m/z):323(M+1).
H−NMR(δ,CDCl);3.16(s,4H),7.12(d,J=8.3Hz,1H),7.24(d,J=2.2Hz,1H),7.32(dd,J=8.5Hz,2.0Hz,1H),7.55(dd,J=8.1Hz,2.2Hz,1H),7.98(d,J=8.3Hz,1H),8.15(d,J=2.2Hz,1H).
参考例8(d)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例13(b)の化合物を得た。
(b)3,10,11−トリブロモ−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;黄褐色固体
H−NMR(δ,CDCl);5.66(d,J=5.6Hz,1H),5.70(d,J=5.6Hz,1H),7.27(d,J=8.3Hz,1H),7.40(d,J=2.2Hz,1H),7.47(dd,J=8.3Hz,2.0Hz,1H),7.69(dd,J=8.1Hz,2.2Hz,1H),8.06(d,J=8.5Hz,1H),8.23(d,J=2.2Hz,1H).
参考例8(e)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例13(c)の化合物を得た。
(c)3−ブロモ−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン
性状;ベージュ色固体
H−NMR(δ,CDCl);6.96(d,J=12.1Hz,1H),7.03(d,J=12.1Hz,1H),7.41(d,J=8.3Hz,1H),7.51(dd,J=8.3Hz,2.0Hz,1H),7.53(d,J=2.0Hz,1H),7.74(dd,J=8.3Hz,2.2Hz,1H),8.16(d,J=8.4Hz,1H),8.36(d,J=2.2Hz,1H).
参考例8(f)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例13(d)の化合物を得た。
(d)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オン性状;緑黄褐色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);7.25(d,J=12.0Hz,1H),7.35(d,J=12.2Hz,1H),7.66(d,J=6.4Hz,1H),7.71(dd,J=8.5Hz,2.2Hz,1H),7.84(d,J=8.3Hz,1H),7.93(d,J=2.2Hz,1H),7.99−8.04(m,3H),8.15(d,J=8.8Hz,1H),8.19−8.24(m,2H),8.38(d,J=1.7Hz,1H),8.41(d,J=9.0Hz,1H).
参考例8(g)と同様な方法で反応を行い、以下の参考例13(e)の化合物を得た。
(e)3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−オール
性状;橙色固体
H−NMR(δ,DMSO−d);5.08(d,J=4.2Hz,1H),6.32(b,1H),7.15(d,J=11.5Hz,1H),7.24(d,J=11.7Hz,1H),7.44−7.52(m,4H),7.66(dd,J=8.1Hz,2.0Hz,1H),7.75(d,J=9.0Hz,1H),7.59(d,J=16.4Hz,1H),7.99−8.02(m,3H),8.21(d,J=7.3Hz,1H),8.38(d,J=8.8Hz,1H).

Claims (25)

  1. 一般式(I)
    Figure 2003002539
    式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ホルミル基、カルボキシル基、1H−テトラゾール−5−イル基、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、ヒドロキシC−Cアルキル基、C−Cアルケニル基、C−Cアルキニル基、C−Cアルコキシ基、フルオロC−Cアルコキシ基、C−Cアルキルチオ基、C−Cアルキルスルフィニル基又はC−Cアルキルスルホニル基を示し、
    は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ基を示し、
    Aは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から成る群より選択されるヘテロ原子を1乃至3個を含む5員若しくは6員の複素芳香環基又はこれらの複素芳香環基とベンゼン環とが縮合した複素芳香縮合環基を示し、該複素芳香環基又は複素芳香縮合環基は、置換基として、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フルオロC−Cアルコキシ基、C−Cアルキルチオ基又はC−Cアルキレン基を有していてもよく、
    Bは、式−CH=CH−、式−CHO−、式−CHCH−、式−CHS−、式−OCH−又は式−SCH−を示し、
    Xは、酸素原子、硫黄原子、メチレン基又は式=CH−を示し、
    Yは、置換基としてハロゲン原子、C−Cアルキル基若しくはC−Cアルコキシ基を有していてもよいC−C10アルキレン基又は式(a)基
    Figure 2003002539
    式中、o、pは各々0乃至2の整数を示し、qは1乃至4の整数を示す、
    を示し、
    Zは保護されていてもよいカルボキシル基;1H−テトラゾール−5−イル基;式−NH−SO−R;又は式−CO−NH−SO−R
    式中、Rは、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基又は置換基としてハロゲン原子、C−Cアルキル基、フルオロC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フルオロC−Cアルコキシ基、ニトロ基若しくはシアノ基を有していてもよいフェニル基を示す、
    を示し、
    mは1乃至4の整数を示し、mが2以上の場合、Rは相異なっていてもよく、nは1乃至3の整数を示し、nが2以上の場合、Rは相異なっていてもよく、
    Figure 2003002539
    で表されるジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  2. 式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1項記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  3. 式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1項記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  4. 式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基及びメトキシ基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1乃至3項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  5. 式(I)で示される化合物のRが、水素原子である請求の範囲第1乃至3項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  6. 式(I)で示される化合物のAが、2−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、キノリン−2−イル、5,6−ジフルオロ−2−ピリジル、5,6−ジクロロ−2−ピリジル、5,6−ジメチル−2−ピリジル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジフルオロ−2−ベンゾチアゾリル、6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル、5,6−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル、5−クロロ−6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル、5−メチル−2−ベンゾチアゾリル、5−シアノ−2−ベンゾチアゾリル、5−トリフルオロメチル−2−ベンゾチアゾリル、5−メチルチオ−2−ベンゾチアゾリル、5−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、5−クロロキノリン−2−イル、6−クロロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、7−メチルキノリン−2−イル、7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル、7−メトキシキノリン−2−イル、7−ジフルオロメトキシキノリン−2−イル、7−トリフルオロメトキシキノリン−2−イル、5,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、5,7−ジクロロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル、5−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、6−クロロ−7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−5−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロ−6−シアノキノリン−2−イル、7−シアノ−6−フルオロキノリン−2−イル、6−フルオロ−7−トリフルオロメチルキノリン−2−イル及び5,6,7−トリフルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1乃至5項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  7. 式(I)で示される化合物のAが、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル及び7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1乃至5項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  8. 式(I)で示される化合物のBが、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−である請求の範囲第1乃至7項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  9. 式(I)で示される化合物のXが、酸素原子又は硫黄原子である請求の範囲第1乃至8項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  10. 式(I)で示される化合物のYが、メチレン、エチレン、トリメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1乃至9項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  11. 式(I)で示される化合物のYが、メチレン、エチレン、トリメチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1乃至9項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  12. 式(I)で示される化合物のZが、カルボキシル、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル及びトリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル基から成る群より選択されたものである請求の範囲第1乃至11項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  13. 式(I)で示される化合物のZが、カルボキシル基である請求の範囲第1乃至11項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  14. 式(I)で示される化合物のmが、1又は2である請求の範囲第1乃至13項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  15. 式(I)で示される化合物のnが、1である請求の範囲第1乃至14項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  16. 式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、1H−テトラゾール−5−イル基、メチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものであり、Rが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基及びメトキシ基から成る群より選択されたものであり、Aが、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル及び7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものであり、Bが、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−であり、Xが、酸素原子又は硫黄原子であり、Yが、メチレン、エチレン、トリメチレン、ジフルオロメチレン、1−フルオロエチレン、2−フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、2,2−ジフルオロエチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、2,2−ジフルオロトリメチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものであり、Zが、カルボキシ、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ、メタンスルホニルアミノカルボニル及びトリフルオロメタンスルホニルアミノカルボニル基から成る群より選択されたものであり、mが、1又は2であり、nが、1である請求の範囲第1項記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  17. 式(I)で示される化合物のRが、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、エチニル基、メトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルスルフィニル基及びメチルスルホニル基から成る群より選択されたものであり、Rが、水素原子であり、Aが、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル、7−フルオロキノリン−2−イル、7−クロロキノリン−2−イル、6,7−ジフルオロキノリン−2−イル、6,7−ジクロロキノリン−2−イル及び7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル基から成る群より選択されたものであり、Bが、式−CH=CH−、式−OCH−又は式−CHO−であり、Xが、酸素原子又は硫黄原子であり、Yが、メチレン、エチレン、トリメチレン、エチリデン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン及び(a−5)基から成る群より選択されたものであり、Zが、カルボキシ基であり、mが、1又は2であり、nが、1である請求の範囲第1項記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  18. 式(I)で示される化合物が、
    [3−[(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
    3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕オキシ}−2−メチルプロピオン酸、
    3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸、
    3−{〔3−〔(E)−2−(6,7−ジフルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}−2−メチルプロピオン酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}−2−メチルプロピオン酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸、
    2−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    3−{3−[(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオメチル}シクロプロパン酢酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−フルオロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−8−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
    2−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ}プロピオン酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−6−クロロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    3−{[3−〔(E)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    3−{〔3−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]オキシ酢酸、
    [3−〔(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ酢酸、
    3−{[3−[(E)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸、
    3−{〔3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル〕チオ}プロピオン酸及び又は
    3−{[3−〔(E)−2−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)エテニル〕−9−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル]チオ}プロピオン酸
    から成る群より選択されたものである請求の範囲第1項記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩。
  19. 請求の範囲第1乃至18項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  20. 医薬組成物が喘息、アレルギー性疾患及び/又は炎症性疾患の予防又は治療のための組成物である請求の範囲第19項に記載の医薬組成物。
  21. 医薬組成物を製造するために請求の範囲第1乃至18項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩の使用。
  22. 医薬組成物が喘息、アレルギー性疾患及び/又は炎症性疾患の予防又は治療のための組成物である請求の範囲第21項に記載の使用。
  23. 請求の範囲第1乃至18項のいずれか1項に記載のジベンゾシクロヘプテン化合物又はその薬理上許容される塩の薬理的な有効量を温血動物に投与する疾病の予防又は治療方法。
  24. 疾病が喘息、アレルギー性疾患及び/又は炎症性疾患である請求の範囲第23項に記載の方法。
  25. 温血動物がヒトである請求の範囲第23項又は第24項に記載の方法。
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