JPWO2009150697A1 - 導電性高分子アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟まれる積層構造と
を具備しており、
前記積層構造は、
フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロスルホン酸/ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)の少なくとも一種以上を含む第1の有機ポリマーとイオン液体との混合物からなる固体電解質膜と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に形成されたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体からなり、前記固体電解質膜上に形成された導電性高分子膜と
を具備し、
前記導電性高分子膜表面にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれ、かつ
前記固体電解質膜と前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面とが接している。
前記屈曲型導電性高分子アクチュエータを用意する工程、および
前記一対の電極に電圧を印加する工程
を有する。
基板上に導電性高分子分散液または溶液を塗付し、前記分散液または溶液が乾燥し固体膜となる前にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーを散布、塗付の手段を用いて分散された状態で埋め込むという工程と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて積層させる工程と
を有する。
予めポリビニルフェノール(PVP)からなる、比重が前記導電性高分子分散液または溶液よりも小さい第2の有機ポリマーを導電性高分子分散液または溶液中に分散させることによって前記導電性高分子膜表面に前記第2の有機ポリマーを分散された状態で埋め込むという工程と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて積層させる工程と
を有する。
102a 導電性高分子膜
102b 導電性高分子膜
103 固体電解質膜
104a 第2の有機ポリマー
104b 第2の有機ポリマー
105a 電極
105b 電極
201 アクチュエータ素子
202a 導電性高分子膜
202b 導電性高分子膜
203 固体電解質膜
204a 電極
204b 電極
固体電解質膜の片面に導電性高分子膜を積層させ、固体電解質膜のもう片面には電圧を印加するために金属電極薄膜(対極)を形成した構造であっても同様に屈曲動作するが、固体電解質膜の両面に導電性高分子膜を積層することでより大きな屈曲変位が得られる。
[第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜作製]
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したスライドグラス上に、5重量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)、0.5重量パーセントのポリビニルフェノール(PVP)を混合したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。PVPの比重はPEDOTとPSS混合体の水分散液よりも小さいためにPVPは混合液の上部に浮上する。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、スライドグラス上にPVPが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜を形成した。最後に、剃刀を用いて導電性高分子膜をスライドグラスから剥離した。得られた導電性高分子膜は平均厚さ19μm、四端針法を用いて測定した導電率は205S/cmであった。
イオンゲルを作製するためのイオン液体には、カチオンとして、エチルメチルイミダゾリウム(EMI)、アニオンとして、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド[(CF3SO2)2N−](TFSI)を用いた。混合するポリマーとしてはポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]を用いた。EMITFSIとP(VDF/HFP)混合比は重量比で8:2とし、混合した後マグネチックスターラーを用いて十分攪拌した。以下、この混合液をイオンゲル前駆体と記す。
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートを76mm×26mmの大きさに裁断し、これを大きさ76mm×26mmのスライドグラスに密着させた。これを2組作製した。そして、二つのPETシートが所定の間隔を空けて対向するように、40μm厚のコンデンサセパレータ紙を挟んで作製したスライドガラスを密着させた。この時、コンデンサセパレータ紙にイオンゲル前駆体を含浸させておいた。その後、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで厚さ40μmのイオンゲル含浸紙を得た。PETシートとイオンゲル含浸紙は相互の接着性が極めて低いため容易に剥離できた。以下、ここで得られたイオンゲルを電解質イオンゲルと記す。
電解質イオンゲルの両面に、導電性高分子膜のPVPが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて重ね、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで、導電性高分子膜/電解質イオンゲル/導電性高分子膜の三層構造体を形成した。この三層構造体を幅2.5mm、長さ15mmに裁断し、一端部から長手方向に5mmの領域に幅2mm、長さ10mmの白金電極を取り付け、可動部長さ10mmの屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製した。
[第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜作製]
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したシリコン基板上に、5重量パーセントのNメチルピロリドン(NMP)を混合したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。この膜が乾燥する前にポリビニルフェノール(PVP)をPEDOTとPSS混合体の水分散液に対して0.1重量パーセント表面に散布し、その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、シリコン基板上にPVPが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜を形成した。
イオンゲルを作製するためのイオン液体には、カチオンとして、ブチルメチルイミダゾリウム(BMI)、アニオンとしてヘキサフルオロリン酸アニオン(PF6 −)を用いた。混合するポリマーとしてはフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]を用いた。EMITFSIとP(VDF/HFP)混合比は重量比で8:2とし、混合した後マグネチックスターラーを用いて十分攪拌した。以下、この混合液をイオンゲル前駆体と記す。
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートを76mm×26mmの大きさに裁断し、これを大きさ76mm×26mmのスライドグラスに密着させた。これを2組作製した。そして、二つのPETシートが所定の間隔を空けて対向するように、40μm厚のコンデンサセパレータ紙を挟んで作製したスライドガラスを密着させた。この時、コンデンサセパレータ紙にイオンゲル前駆体を含浸させておいた。その後、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで厚さ40μmのイオンゲル含浸紙を得た。PETシートとイオンゲル含浸紙は相互の接着性が極めて低いため容易に剥離できた。以下、ここで得られたイオンゲル含浸紙を電解質イオンゲルと記す。
電解質イオンゲルの両面に導電性高分子膜を対向させて重ね、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで、導電性高分子膜/電解質イオンゲル/導電性高分子膜の三層構造体を形成した。この三層構造体を幅2.5mm、長さ15mmに裁断し、一端部から長手方向に5mmの領域に幅2mm、長さ10mmの白金電極を取り付け、可動部長さ10mmの屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製した。
ポリビニルフェノール(PVP)を0.05、0.1、1、5重量パーセント混合した以外実施例1と同様にして屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製した。これらのアクチュエータに±1.0Vの電圧を印加したところ、電解質イオンゲル−導電性高分子膜界面で剥離することなく印加電圧に応答した屈曲動作をし、変位量は1Hzの矩形波で初期の10回平均変位量が0.40mm以上であった。これらは実施例1および2と同様に長期連続駆動においても安定して屈曲動作することが可能である。一方、ポリビニルフェノール(PVP)を5重量パーセント溶解させた分散液は膜質が非常に脆く実施例1と同様にして屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製することが出来なかった。(表3)
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したスライドグラス上に、5重量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)を溶解したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、スライドグラス上に導電性高分子膜を形成した。最後に、剃刀を用いて導電性高分子膜をスライドグラスから剥離した。
(比較例2)
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したシリコン基板上に、5重量%のNメチルピロリドン(NMP)を溶解したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、シリコン基板上に導電性高分子膜を形成した。最後に、シリコン基板を50体積%の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、導電性高分子膜を基板から剥離した。
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したスライドグラス上に、5重量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)を溶解したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、スライドグラス上に導電性高分子膜を形成した。導電性高分子膜を形成した後に、ポリビニルフェノール(PVP)を表面に散布した。最後に、剃刀を用いて導電性高分子膜をスライドグラスから剥離した。
一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟まれる積層構造と
を具備しており、
前記積層構造は、
フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロスルホン酸/ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)の少なくとも一種以上を含む第1の有機ポリマーとイオン液体との混合物からなる固体電解質膜と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に形成されたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体からなり、前記固体電解質膜上に形成された導電性高分子膜と
を具備し、
前記導電性高分子膜表面にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれ、かつ
前記固体電解質膜と前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面とが接している。
前記屈曲型導電性高分子アクチュエータを用意する工程、および
前記一対の電極に電圧を印加する工程
を有する。
基板上に導電性高分子分散液または溶液を塗付し、前記分散液または溶液が乾燥し固体膜となる前にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーを散布、塗付の手段を用いて分散された状態で埋め込むという工程と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて積層させる工程と
を有する。
予めポリビニルフェノール(PVP)からなる、比重が前記導電性高分子分散液または溶液よりも小さい第2の有機ポリマーを導電性高分子分散液または溶液中に分散させることによって前記導電性高分子膜表面に前記第2の有機ポリマーを分散された状態で埋め込むという工程と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて積層させる工程と
を有する。
固体電解質膜の片面に導電性高分子膜を積層させ、固体電解質膜のもう片面には電圧を印加するために金属電極薄膜(対極)を形成した構造であっても同様に屈曲動作するが、固体電解質膜の両面に導電性高分子膜を積層することでより大きな屈曲変位が得られる。
[第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜作製]
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したスライドグラス上に、5重量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)、0.5重量パーセントのポリビニルフェノール(PVP)を混合したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。PVPの比重はPEDOTとPSS混合体の水分散液よりも小さいためにPVPは混合液の上部に浮上する。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、スライドグラス上にPVPが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜を形成した。最後に、剃刀を用いて導電性高分子膜をスライドグラスから剥離した。得られた導電性高分子膜は平均厚さ19μm、四端針法を用いて測定した導電率は205S/cmであった。
イオンゲルを作製するためのイオン液体には、カチオンとして、エチルメチルイミダゾリウム(EMI)、アニオンとして、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド[(CF3SO2)2N−](TFSI)を用いた。混合するポリマーとしてはポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]を用いた。EMITFSIとP(VDF/HFP)混合比は重量比で8:2とし、混合した後マグネチックスターラーを用いて十分攪拌した。以下、この混合液をイオンゲル前駆体と記す。
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートを76mm×26mmの大きさに裁断し、これを大きさ76mm×26mmのスライドグラスに密着させた。これを2組作製した。そして、二つのPETシートが所定の間隔を空けて対向するように、40μm厚のコンデンサセパレータ紙を挟んで作製したスライドガラスを密着させた。この時、コンデンサセパレータ紙にイオンゲル前駆体を含浸させておいた。その後、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで厚さ40μmのイオンゲル含浸紙を得た。PETシートとイオンゲル含浸紙は相互の接着性が極めて低いため容易に剥離できた。以下、ここで得られたイオンゲルを電解質イオンゲルと記す。
電解質イオンゲルの両面に、導電性高分子膜のPVPが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて重ね、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで、導電性高分子膜/電解質イオンゲル/導電性高分子膜の三層構造体を形成した。この三層構造体を幅2.5mm、長さ15mmに裁断し、一端部から長手方向に5mmの領域に幅2mm、長さ10mmの白金電極を取り付け、可動部長さ10mmの屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製した。
[第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜作製]
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したシリコン基板上に、5重量パーセントのNメチルピロリドン(NMP)を混合したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。この膜が乾燥する前にポリビニルフェノール(PVP)をPEDOTとPSS混合体の水分散液に対して0.1重量パーセント表面に散布し、その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、シリコン基板上にPVPが分散された状態で埋め込まれている導電性高分子膜を形成した。
イオンゲルを作製するためのイオン液体には、カチオンとして、ブチルメチルイミダゾリウム(BMI)、アニオンとしてヘキサフルオロリン酸アニオン(PF6 −)を用いた。混合するポリマーとしてはフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]を用いた。EMITFSIとP(VDF/HFP)混合比は重量比で8:2とし、混合した後マグネチックスターラーを用いて十分攪拌した。以下、この混合液をイオンゲル前駆体と記す。
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートを76mm×26mmの大きさに裁断し、これを大きさ76mm×26mmのスライドグラスに密着させた。これを2組作製した。そして、二つのPETシートが所定の間隔を空けて対向するように、40μm厚のコンデンサセパレータ紙を挟んで作製したスライドガラスを密着させた。この時、コンデンサセパレータ紙にイオンゲル前駆体を含浸させておいた。その後、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで厚さ40μmのイオンゲル含浸紙を得た。PETシートとイオンゲル含浸紙は相互の接着性が極めて低いため容易に剥離できた。以下、ここで得られたイオンゲル含浸紙を電解質イオンゲルと記す。
電解質イオンゲルの両面に導電性高分子膜を対向させて重ね、恒温槽にて100℃、30分間加熱し、その後室温に冷却することで、導電性高分子膜/電解質イオンゲル/導電性高分子膜の三層構造体を形成した。この三層構造体を幅2.5mm、長さ15mmに裁断し、一端部から長手方向に5mmの領域に幅2mm、長さ10mmの白金電極を取り付け、可動部長さ10mmの屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製した。
ポリビニルフェノール(PVP)を0.05、0.1、1、5重量パーセント混合した以外実施例1と同様にして屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製した。これらのアクチュエータに±1.0Vの電圧を印加したところ、電解質イオンゲル−導電性高分子膜界面で剥離することなく印加電圧に応答した屈曲動作をし、変位量は1Hzの矩形波で初期の10回平均変位量が0.40mm以上であった。これらは実施例1および2と同様に長期連続駆動においても安定して屈曲動作することが可能である。一方、ポリビニルフェノール(PVP)を5重量パーセント溶解させた分散液は膜質が非常に脆く実施例1と同様にして屈曲型導電性高分子アクチュエータを作製することが出来なかった。(表3)
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したスライドグラス上に、5重量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)を溶解したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、スライドグラス上に導電性高分子膜を形成した。最後に、剃刀を用いて導電性高分子膜をスライドグラスから剥離した。
(比較例2)
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したシリコン基板上に、5重量%のNメチルピロリドン(NMP)を溶解したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、シリコン基板上に導電性高分子膜を形成した。最後に、シリコン基板を50体積%の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、導電性高分子膜を基板から剥離した。
アセトン洗浄後酸素プラズマ処理したスライドグラス上に、5重量パーセントのジメチルスルホキシド(DMSO)を溶解したPEDOTとPSS混合体の水分散液(スタルク社製、商品名バイトロンPH500)を所定量滴下した。その後、室温で自然乾燥して溶媒を揮発させ、スライドグラス上に導電性高分子膜を形成した。導電性高分子膜を形成した後に、ポリビニルフェノール(PVP)を表面に散布した。最後に、剃刀を用いて導電性高分子膜をスライドグラスから剥離した。
102a 導電性高分子膜
102b 導電性高分子膜
103 固体電解質膜
104a 第2の有機ポリマー
104b 第2の有機ポリマー
105a 電極
105b 電極
201 アクチュエータ素子
202a 導電性高分子膜
202b 導電性高分子膜
203 固体電解質膜
204a 電極
204b 電極
Claims (6)
- 一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟まれる積層構造と
を具備している屈曲型導電性高分子アクチュエータであって、
前記積層構造は、
フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロスルホン酸/PTFE共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)の少なくとも一種以上を含む第1の有機ポリマーとイオン液体との混合物からなる固体電解質膜と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に形成されたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体からなり、前記固体電解質膜上に形成された導電性高分子膜と
を具備し、
前記導電性高分子膜表面にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれ、かつ
前記固体電解質膜と前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面とが接している
ことを特徴とする屈曲型導電性高分子アクチュエータ。 - 前記固体電解質膜の両面に前記導電性高分子膜が形成されている、請求項1に記載の屈曲型導電性高分子アクチュエータ。
- 屈曲型導電性高分子アクチュエータの駆動方法であって、
前記駆動方法は、
前記屈曲型導電性高分子アクチュエータを用意する工程、および
ここで、前記屈曲型導電性高分子アクチュエータは、
一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟まれる積層構造と
を具備しており、
前記積層構造は、
フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロスルホン酸/PTFE共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)の少なくとも一種以上を含む第1の有機ポリマーとイオン液体との混合物からなる固体電解質膜と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に形成されたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体からなり、前記固体電解質膜上に形成された導電性高分子膜と
を具備し、
前記導電性高分子膜表面にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれ、かつ
前記固体電解質膜と前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面とが接しており、
前記一対の電極に電圧を印加する工程
を有する、屈曲型導電性高分子アクチュエータの駆動方法。 - 前記固体電解質膜の両面に前記導電性高分子膜が形成されている、請求項3に記載の屈曲型導電性高分子アクチュエータの駆動方法。
- 一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟まれる積層構造と
を具備し、
前記積層構造は、
フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロスルホン酸/PTFE共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)の少なくとも一種以上を含む第1の有機ポリマーとイオン液体との混合物からなる固体電解質膜と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に形成されたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体からなり、前記固体電解質膜上に形成された導電性高分子膜と
を具備している屈曲型導電性高分子アクチュエータの製造方法であって
基板上に導電性高分子分散液または溶液を塗付し、前記分散液または溶液が乾燥し固体膜となる前にポリビニルフェノール(PVP)からなる第2の有機ポリマーを散布、塗付の手段を用いて分散された状態で埋め込むという工程と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて積層させる工程と
を有すること特徴とする屈曲型導電性高分子アクチュエータの製造方法。 - 一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟まれる積層構造と
を具備し、
前記積層構造は、
フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体[P(VDF/HFP)]、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロスルホン酸/PTFE共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)の少なくとも一種以上を含む第1の有機ポリマーとイオン液体との混合物からなる固体電解質膜と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に形成されたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)の混合体からなり、前記固体電解質膜上に形成された導電性高分子膜と
を具備している屈曲型導電性高分子アクチュエータの製造方法であって
予めポリビニルフェノール(PVP)からなる、比重が前記導電性高分子分散液または溶液よりも小さい第2の有機ポリマーを導電性高分子分散液または溶液中に分散させることによって前記導電性高分子膜表面に前記第2の有機ポリマーを分散された状態で埋め込むという工程と、
前記固体電解質膜の少なくとも片面に前記導電性高分子膜表面の前記第2の有機ポリマーが分散された状態で埋め込まれている面を対向させて積層させる工程と
を有することを特徴とする屈曲型導電性高分子アクチュエータの製造方法。
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