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JPWO2009128171A1 - あと施工アンカーボルト - Google Patents

あと施工アンカーボルト Download PDF

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JPWO2009128171A1
JPWO2009128171A1 JP2010508082A JP2010508082A JPWO2009128171A1 JP WO2009128171 A1 JPWO2009128171 A1 JP WO2009128171A1 JP 2010508082 A JP2010508082 A JP 2010508082A JP 2010508082 A JP2010508082 A JP 2010508082A JP WO2009128171 A1 JPWO2009128171 A1 JP WO2009128171A1
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Abstract

本発明は、アンカーボルトに関し、特に既設のコンクリート床などに後から取り付けるあと施工アンカーボルトに関する。このあと施工アンカーボルトは、ボルト本体に外嵌されたスリープとスリーブよりもボルト本体先端側において、ボルト本体のボルトに螺合された固定部材とからなる。この固定部材は、雌ねじ部と拡開部とからなり、拡開部は、切欠により4つの拡開片に分離されている。この拡開片は、ボルト本体頭部側に配置され、かつ頭部方向に向かって僅かに開いている。スリープの先端はテーパー面とされており、コンクリート床に穿設した下穴(植設用孔)にアンカーボルトを挿入した後、ボルト本体を回転すると、ボルト本体に螺合された固定部材はスリーブ側に移動し、拡開部がテーパー面に乗り上げ、押し開かれる。この結果、拡開部の各片は、植設用孔内周面に座屈して食いつき、強い力で固定される。

Description

本発明は、アンカーボルトに関し、詳しくはコンクリート等からなる既存の床や壁面に対して、確実に固定できるあと施工アンカーボルトに関する。
アンカーボルトは、構造部材(木材や鋼材)もしくは設備機器などを固定するために、コンクリートに埋め込んで使用されるものだが、既存のコンクリート床などにアンカーボルトを後から取り付ける場合がある。こうした目的で用いられるアンカーボルトを、一般に、「あと施工アンカーボルト」と呼んでいる。
あと施工アンカーボルトをコンクリート床などに固定する際には、ドリルで所定の深さの下穴を開け、この穴にアンカーボルトを挿入し固定する。固定には、いわゆるケミカルタイプと、スリーブタイプとがある。ケミカルタイプは、下穴に接着剤を充填し、ここにアンカーボルトをねじ込んで固着させるものである。
これに対して、スリーブタイプでは、アンカーボルトの挿入側の端部を先端に向けて徐々に径が大きくなるテーパー形状としておき、アンカーボルトに固定用のスリーブを被せたまま、スリーブの外形とほぼ同径の下穴に挿入する。その後、固定用スリーブと同径の打ち込み用スリーブを用いて、固定用スリーブを打ち込む。打ち込まれることで固定用スリーブは、アンカーボルト先端側に移動し、移動に伴って、アンカーボルトの先端のテーパーに沿って外側に拡開し、下穴内壁に食いつく。
このタイプのあと施工アンカーボルトには、固定用スリーブを打ち込む代わりに、アンカーボルトを回すことで固定するものがある。これは、打ち込みタイプのアンカーボルトの先端のテーパー部を、ナットにしたものに相当する。アンカーボルトを回すと、アンカーボルトの先端に仮締めされたナットが、固定用スリーブに潜り込むように移動し、これに伴って、ナットの拡開テーパー面に固定用スリーブが乗り上がって固定用スリーブの外径を拡開する。結果的に、固定用スリーブがコンクリート面に強く押圧・密着され、アンカーボルトを下穴に固定する。
一般にアンカーボルトは、設備などを強固に固定するために用いられる。ところが、あと施工アンカーボルトでは、あと施工という工法に起因して、十分な固定強度が得られない場合があった。例えば、打ち込みタイプのアンカーボルトでは、打ち込み力で固定用スリーブを拡開し、コンクリート下穴内壁にスリーブを密着して引っ張り強度を得ているので、打ち込んだ以上の大きな引っ張り力が働くと、アンカーボルトが滑り抜けてしまう。同様の問題は、テーパー面を有するナットを用いたあと施工アンカーボルトでも指摘されていた。
本発明は、上記の問題点を解決し、構造物を簡単な操作で手早く確実に固定でき、且つ引っ張り強度が強いアンカーボルトを提供することを目的とする。
かかる目的の少なくとも一部を達成する本発明のあと施工アンカーボルトは、
下穴に装着して固定されるあと施工アンカーボルトであって、
先端側にねじ部を有するボルトと、
該ボルトの前記ねじ部に螺合され、前記ボルトのヘッド側に拡開部を備えた固定部材と、
前記ボルトより大径に形成され、前記ボルトを回転することによる前記固定部材の前記ボルトのヘッド方向への移動に伴い、前記固定部材の前記拡開部が乗り上げる大径部材と
を備え、
該大径部材への前記拡開部の乗り上げに伴い、前記拡開部が拡開して、前記下穴に圧着固定することを要旨とする。
このあと施工アンカーボルトは、ボルトを回転すると、このボルトに螺合した固定部材は、ボルトのヘッド方向へ移動する。この移動に伴い、固定部材の拡開部は、大径部材に乗り上げ、これに伴って拡開部が拡開する。拡開した拡開部は、下穴内壁に強く押しつけられ、しかも拡開と共にボルトヘッド方向に移動することから、拡開部の先端は、圧着する形で下穴内壁に食い込み、アンカーボルト全体を強固に固定する。
ここで、大径部材の固定部側先端を先端方向にすぼまるテーパー面とすれば、拡開部は、大径部材に乗り上げ易くなり、拡開部の拡開をスムーズに実現することができる。もとより、先端がそのままの形状であったり、逆向きのテーパー面であっても、拡開部が乗り上げる形状であれば、差し支えない。また大径部材は、ボルトに外嵌されるスリーブとしても実現できるし、ボルトの首下部の全体あるいはねじ部側端を大径にすることで実現しても良い。
また、スリーブは、一体構造とする必要はなく、軸方向に分離された少なくとも2部材から構成してもよい。このとき、固定部材側に位置するスリーブは、外周が、固定部材方向にすぼまるテーパー形状とすることができる。こうすればテーパー面を持つ部材は、一種類として、長さの異なるスリーブとボルトを用意すれば、他種類のアンカーボルトを容易に構成することができる。
更に、これらのあと施工アンカーボルトにおいて、固定部材の切開を少なくとも4箇所設け、この切開により分離された拡開部は、拡開部先端方向が開いた形状とすることができる。かかるあと施工アンカーボルトでは、拡開部が4片以上に分離された形状を備えることになり、拡開が容易となる。
切開により分離された拡開部の少なくとも一つは、下穴にアンカーボルトを挿入する際に、固定部材側先端の拡開部にスリーブが潜り込むことを防止する形状とすることができる。こうしておけば、アンカーボルトを下穴に挿入する際に、拡開部にスリーブが嵌り込んでしまい、アンカーボルトの挿入が困難になるということがない。
また、固定部材におけるボルトとの螺合部の軸方向の長さより、拡開部の軸方向の長さの方を長くすることもできる。この場合拡開部の長さを十分に確保することができ、ボルトの回転による拡開部の変形、下穴内壁への喰いつきを十分に実現することができる。
本発明のあと施工アンカーボルトは、下穴に装着して固定されるあと施工アンカーボルトであって、ボルトとスリーブと固定部材という単純な組合わせで実現されている。このため、長さの異なる2種類以上のボルトや、長さの異なる2種類以上のスリーブを用意し、一のボルトおよびから一または二以上のスリーブを選択すれば、全長の異なるアンカーボルトを容易に構成することができる。こうしたあと施工アンカーボルトでも、固定部材を、スリーブが外嵌された前記ボルトの先端に螺合され、前記スリーブ側端に径方向の切開を有する拡開部を備えたものとし、ボルトを回転することによる固定部材のボルトのヘッド方向への移動に伴い、固定部材の拡開部を、スリーブ先端が押し開き、拡開部が拡開するものとすれば、あと施工アンカーボルトとして十分な固定強度を実現することができる。
図1は、第1実施例のアンカーボルトを組み立てた状態の正面図である。
図2は、第1実施例のアンカーボルトの分解図である。
図3Aないし図3Cは、第1実施例のアンカーボルトの施工順序を示す模式図である。
図4は、第1実施例のアンカーボルトの施工状態を示す断面図である。
図5は、第1実施例のアンカーボルトの取り付け強度を従来のアンカーボルトと対比して示すグラフである。
図6は、変形例における固定部材の形状を示す斜視図である。
図7は、同じく変形例の固定部材の内径(長径、短径)を示す説明図である。
図8は、変形例におけるスリーブ40の寸法を示す説明図である。
図9A、図9Bは、第2実施例としてのアンカーボルト100とその変形例としてのアンカーボルト110の構成を示す説明図である。
図10Aないし図10Cは、第2実施例の変形例としてのアンカーボルトを示す説明図である。
図11は、第3実施例としてのアンカーボルト200の構成を示す説明図である。
図12は、第4実施例としてのアンカーボルト300の構成を示す説明図である。
本発明を実施例に則して説明する。図1は、第1実施例としてのあと施工アンカーボルト10の構成をしめす説明図である。図1に示したあと施工アンカーボルト10は、各部材を組み付けた形態を示している。また図2は、このあと施工アンカーボルト10の各部材をバラした状態で示す説明図である。
図1、図2に示したように、第1実施例のあと施工アンカーボルト10は、ボルト本体20、このボルト本体20に最初に組み付けられるワッシャー30、一端に拡開テーパー面を形成したスリーブ40、ボルト本体20に螺合される固定部材50から構成されている。ボルト本体20への組み付けは、まずワッシャー30をボルト本体20に嵌め、これに続いて、スリーブ40を、そのテーパー面41がボルト本体20の先端側となるように外嵌し、最後に固定部材50を、その拡開部56がスリーブ40側となるように、雌ねじ部55をボルト本体20の雄ねじ部24に螺号することにより行なう。こうしてできあがったのが、図1に示すあと施工アンカーボルト10である。
ボルト本体20は、第1実施例では、六角穴付きボルトとしたが、通常の六角ボルトとしても良い。またボルト本体20では、雄ねじ部25は、ボルト本体20の先端側に設けたが、ボルト本体20のほぼ全長に亘って、雄ねじを形成しても良い。第1実施例では、ボルト本体20の径は16ミリ、雄ねじの呼びはM16としたが、M20、M22、M24など、種々の径のものを製造することができる。ボルト本体20は、種々の金属、たとえばステンレス、鉄、鉄合金、真鍮など、通常のボルト用に用いられる金属で形成することができる。なお、あと施工アンカーボルト10が屋外でも用いられることも多いことから、さび止めを兼ねて、表面をクロムなど耐腐食性の高い金属でメッキすることも差し支えない。光沢クロメート(ユニクロ)処理を施しても良い。もとより、強度的に要求を満たす範囲であれば、アンカーボルトを構成する各部材、つまりボルト本体およびワッシャ、スリープ、固定部材などの一部または全部を、金属以外、例えば合成樹脂(ポリカーボネート、ABSなど)や自然素材(材木、石材など)により製造しても良い。
次に、固定部材50の構成について説明する。固定部材50は、すでに説明したように、雌ねじ部55と拡開部56とからなる。ここで拡開部56は、先端側に、ほぼ4等分の位置に切開52を有しており、この切開52により、拡開部56は、4片の部材(以下、必要に応じて「拡開片」という)に分かれている。この各拡開片は、先端方向にわずかに開かれている。従って、固定部材50をボルト本体20の雄ねじ部25に螺合させてあと施工アンカーボルト10を組み立て、更に固定部材50を回転すると、固定部材56が回り止めされていれば、固定部材56は、ボルト本体20の頭部22側に移動し、スリーブ40のテーパー面41の先端が、この拡開部56の各拡開片の内側に、わずかに入った状態となる。
拡開部56を構成する各拡開片には、図1、図2に示したように、その外周に僅かな凹み57が何カ所か、所定の間隔で形成されている。この凹み57は、後述するように、このアンカーボルト10を下穴(後述する植設用孔90)に固定する際、座屈が生じやすくするために設けられている。なお、本実施例では、スリーブ40や固定部材50は、いずれもプレス加工により製造した。スリーブ40や固定部材50は、プレス加工以外の加工方法、例えば切削、精密鍛造、ダイキャストなどの種々の手法で製造することが可能である。また、固定部材は、雌ねじ部55をナットとして別途用意し、これを溶接などで、拡開部56に接合して製造することも可能である。ナット自身に植設用孔90内で回り止めとして機能する構造を設けておけば、拡開部とは分離されていても良い。
上述したように組み立てられたあと施工アンカーボルト10を使用する手順を図3Aないし図3Cを用いて説明する。あと施工アンカーボルト10を固定するには、図3Aに示したように、まず取り付けようとする相手、例えばコンクリート床面70にドリル等で植設用孔90を穿設する。この植設用孔90の内径は、あと施工アンカーボルト10の外径、特に固定部材50の拡開部56の外径と比べて、わずかに小さくされている。
植設用孔90を形成した後、この植設用孔90内をダストポンプや吸引機などを用いて清掃し、切削粉などを除去する。清掃後の植設用孔90に、図1に示したように組み立てたアンカーボルト10を挿入する。あと施工アンカーボルト10の拡張部56の外径は、植設用孔90の内径よりわずかに大きいから、アンカーボルト10を植設用孔90に挿入していき、拡開部56の先端が、植設用孔90に至ると、アンカーボルト10の挿入は、拡開部56を押しすぼめる程度の力を要する。この様子を、図3Bに示した。なお、アンカーボルト10を使用する目的は、何らかの部材を固定するためであるから、アンカーボルト10を植設用孔90にアンカーボルト10を挿入する際、固定しようとする部材80を併せて組み付けることは勿論である。
あと施工アンカーボルト10を、植設用孔90に挿入した後、ボルト本体20の頭部22に備えられた六角穴に六角レンチを装着してボルト本体20を締め込むと、ボルト本体20の雄ねじ部25に螺合している固定部材50は、植設用孔90の内周に当接して回り止めされているから、ボルト本体20の頭部22方向に移動しようとする。固定部材50の拡開部56が、スリーブ40のテーパー面41に突き当たると、その後、固定部材50の移動に伴い、拡開部56は、テーパー面41に乗り上げ、拡開部50の先端は、外方に押し開かれる。しかし、植設用孔90の内径は、拡開部56の外径とほとんど変わらないので、図3Cに示したように、テーパー面41に乗り上げることで押し開かれた拡開部56は、凹み57の辺りで座屈しつつ、その先端が、植設用孔90の内周面に圧着する形で食い込む。この結果、あと施工アンカーボルト10は、植設用孔90にしっかりと固定される。この状態を、図4に示した。
実際、こうして固定したあと施工アンカーボルト10の引っ張り強度を測定すると、従来のアンカーボルトに比べて格段に高い引っ張り強度を実現していることがわかった。図5は、本実施例のあと施工アンカーボルト10と従来のあと施工アンカーボルトの引っ張り強度を測定したグラフである。従来のあと施工アンカーボルトは、打ち込みタイプのものを用いた。図5において、実線Jは、本実施例のあと施工アンカーボルト10を引き抜こうとした場合のアンカーボルト10の抜き方向の移動量(ストローク)と、引っ張り荷重との関係を示している。他方、破線Bは、従来のアンカーボルトにおける引き抜き方向の移動量(ストローク)と荷重の関係を示している。
図示からも明らかなように、従来のアンカーボルトが、約6ミリ程度移動すると、引っ張り強度が急激に失われ、要するにアンカーボルトが植設用穴90から抜け落ちる状態となっている。これに対して、本実施例のあと施工アンカーボルト10では、引き抜き方向の荷重を受けて、アンカーボルト10が抜き方向に移動しても、引っ張り強度が低下することがない。実験では、本実施例のあと施工アンカーボルト10では、約10ミリ程度のストロークまで、引っ張り強度が漸増しており、更に、従来のアンカーボルトが脱落状態となったストロークの約3倍まで移動しても、なお高い引っ張り強度を維持していた。本実施例のあと施工アンカーボルト10では、拡開部56が、ボルト本体20の頭部22方向に開いており、ボルト本体20を締めて固定部材50を移動させたとき、拡開部56が、座屈してコンクリートの植設用穴90の内壁に食い込む形で固定されている。従って、アンカーボルト10を抜き取る方向に力がかかると、拡開部56が、更にコンクリートに食い込み、より強い引っ張り強度を実現しているものと考えられる。
以上説明したように、本実施例のあと施工アンカーボルト10では、ドリルで穿孔された植設用孔90に挿入し、ボルト本体20を回転するだけで、植設用孔90にしっかりと固定することができる。したがって、アンカーボルトを打ち込む手間や特殊な工具や接着剤などを用いることなく、誰でも簡単にアンカーボルトを用いて設備などの固定工事などを施工することができる。また、アンカーボルトの植設に要する手間を少なくでき、作業効率を大幅に向上させることができる。
しかも、本実施例のあと施工アンカーボルト10の取り付けは、ボルト本体20の頭部22を回転し、締め込むだけでよく、スリーブ40を同径の打ち込みスリーブで打込んむといった作業を行なう必要がない。従って、植設用孔90に衝撃を与えることがなく、誤ってコンクリートにひびなどを入れてしまうと言うこともない。また、例えば発泡コンクリートのように脆いものにも使用することができ、その用途も幅広いものにすることができると言う利点もある。更には、打ち込み用スリーブを用いる必要がないので、アンカーボルトの頭部を含む形状の自由度も高い。本実施例のように、六角穴付きボルトとするだけでなく、六角ボルトなど、用途に応じた種々の形状とすることができる。
次に、本発明の変形例について説明する。上述した第1実施例では、固定部材50は、拡開部56をスリット52により等分の4つの部材に分割し、ほぼ同心のまま、先端を若干開いた形状としたが、この拡開部56を、図6、図7に示すように、一方向に押しつぶした形状とすることができる。
すなわち、この変形例のあと施工アンカーボルトでは、拡開部56は、4つの部材(以下、拡開片という)56aないし56dに分割されており、しかも、対向する2つの拡開片56a,56bの幅は、もう一組の対向する拡開片56c,56dより若干広く形成されている。更に、図7に示すように、対向する幅広の拡開片56a,56bの内径L1は、対向するもう一組の拡開片56c,56dの内径L2より狭く形成されている。また、この拡開片56aないし56dが当接するスリーブ40のテーパー面41の先端外径、すなわち、図8に示した先端外径G1は、拡開片56a,56bの内径L1と同寸か、ほんの僅か小さく形成されている。このため、この変形例のアンカーボルトを、図1に示したように組み立てると、拡開片56a,56bは、スリーブ40のテーパー面41の先端に辺り、係留される。このため、内径L2の広い拡開片56c,56dは、テーパー面41に接することがなく、外側から力を受ければ変形可能となっている。
従って、あと施工アンカーボルトを植設孔90に押し込む際に、スリーブ40のテーパー面41の先端が拡開片56aないし56dの内部深く潜り込み、拡開片56c,56dの変形を妨げることがない。このため、植設孔90にアンカーボルトを押し込む際、植設孔90の内径を拡開片56a,56bの外径程度とすれば、これより開いた拡開片56c,56dが植設孔90の内壁に押し当たり、しかも拡開片56c,56dが変形するから、適度な抵抗感がある状態で、アンカーボルトを植設孔90に押し込みことができる。しかも、アンカーボルトを植設穴90に押し込んだあとで、ボルト本体20を回転する際、拡開片56c,56dが、植設孔90内周に引っかかって、固定部材50の回り止めとして機能する。このため、ボルト本体20を回転すれば、固定部材50は、回転に伴い、ボルトヘッド22側への移動を容易に開始する。
また、この変形例では、図6に示したように、拡開片56aなしし56dの軸方向長さS2は、雌ねじ59が形成された雌ねじ部55の長さS1より長く形成されている。従って、拡開片56c,56dは、十分な変形量を確保することが出来る。
次に本発明の第2実施例について説明する。図9Aは、第2実施例としてのあと施工アンカーボルト100の構成を分解した状態で示す説明図、図9Bは、その変形例を示す説明図である。図9Aに示したあと施工アンカーボルト100は、第1実施例と同様、ボルト本体120に、ワッシャー130を嵌め、更に3つのパーツからなるスリーブ140を嵌め、最後に固定部材150を、ボルト本体120のねじ部に螺合する。
第2実施例で用いたスリーブ140は、長さの短い第1スリーブ140aと、第1スリーブ140より長い第2スリーブ140b、およびテーパー部材140cとから構成されている。これらの部材はいずれの内径も同一となっているので、ボルト本体120に装着すると、第1実施例のスリーブと同様に機能する。図9Bでは、同様のあと施工アンカーボルト110を、六角孔付きボルトとして構成した例を示している。図9Aに示したアンカーボルトとは、頭部の形状を除いて同一である。
かかる構成を備えた第2実施例のあと施工アンカーボルト100または110は、スリーブ140が複数の部材から形成されるので、長さの異なるスリーブを組み合わせることにより、種々の長さのあと施工アンカーボルト100(110)を容易に実現することができる。例えば、短寸のスリーブ140aを2つ組み合わせた構成(図10A)や、長さの異なる第1,第2スリーブ140a,140bを組み合わせた構成(図10B)、あるいは長寸のアンカーボルト140bを2つ組み合わせた構成(図10C)などを容易に実現することができる。こうすれば、あと施工アンカーボルト100(110)の製造者は、スリーブとして2種類(140a,140b)を用意するだけで、スリーブの1個使いの構成を含めて、長さの異なる5種類のアンカーボルトに対応することができる。なお、スリーブを短寸のもの1種類として、スリーブの数を増減することで、長さの異なるアンカーボルトを実現するものとしても良い。
以上説明した第2実施例のあと施工アンカーボルト100(110)は、第1実施例と同様に、簡単な取り付けにより、強い引っ張り強度を実現することができる。また、固定部材150を、図6ないし図8で示した第1実施例の変形例と同様にすれば、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例のあと施工アンカーボルト200は、図11に示すように、ボルト本体220の首下部240が、第1実施例のスリーブ40と同一の外形形状に形成されており、固定部材250の拡開部256が乗り上げる大径部材として働く。従って、第1実施例のスリーブ40と同様に、首下部240の雄ねじ部225側の部分は、テーパー部241が形成されている。第3実施例では、ワッシャ230と固定部材250は、第1実施例と同一である。
第3実施例のあと施工アンカーボルト200は、スリーブがボルト本体220に一体化されているので、部品点数を低減し、かつあと施工アンカーボルト200の組み立て工数を減らすことができる。しかもスリーブが存在しないので、スリーブが固定部材250の拡開部256の内側に落ち込むことを防止するために採用した拡開部の構成(第1実施例の変形例として示した図6、図7参照)を取る必要がない。このための固定部材250の製造も容易となる。また、スリーブよりも構造的に強いので、固定部材250の拡開部256を最初から複数の拡開片に分割しておく必要がない。すなわち、固定部材の拡開部を、単に円筒形の形状としておき、アンカーボルト200のボルト本体220を回転して、固定部材250が移動して、拡開部256が首下部240のテーパー部241に乗り上げると、拡開部が割れて、第1実施例のあと施工アンカーボルト10と同様に、植設用孔90の内壁に圧着して食い込むのである。なお、拡開部256の先端側端部には、割れやすいように、1箇所以上、小さなくびれ部を設けておくことも有用である。
なお、図11に示した第3実施例のあと施工アンカーボルト200では、ボルト本体220の首下部240の外径は、テーパー部241を除いて一定としたが、テーパー部241が形成されていれば、固定部材250の拡開部256による植設用孔内壁への圧着による食い込みは生じるから、首下部240は、径を小さくしても差し支えない。この場合にはアンカーボルト200の全体重量を低減することができる。
また、図12に第4実施例として示したあと施工アンカーボルト300ように、ワッシャ330もボルト本体320と一体化することができる。このアンカーボルト300でも、第3実施例と同様に、首下部340は、スリーブと同様に大径部材として機能する。固定部材350を組み付けたあと施工アンカーボルト300を植設用孔90に挿入してボルト320を回転すれば、固定部材350の拡開部356は、首下部340の端面に形成されたテーパー部341に乗り上げ、拡開して、植設用孔90の内壁に圧着して食い込むことは、第3実施例と同様二である。かかる構成を採用すれば、あと施工アンカーボルトとしての機能は同じで、部品点数の更なる低減を図ることができる。
本発明のいくつかの実施例や変形例について説明したが、本発明のこれらの実施例・変形例に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施できることはもちろんである。例えば、拡開部は、スリットの数を1、3、あるいは5以上とし、拡開片の数を1、3あるいは5以上とすることができる。また、第1実施例のように、スリーブが別体になっている場合には、ボルト本体を回転してもスリーブ40は回転しないので、スリープ40のテーパー面41の先端に鋭角な凸部を設けておき、これが拡開部56の端部に食い込んで、拡開部の分割を起こしやすくするという構成を考えることもできる。この場合には、拡開部にスリットを設ける必要はない。
本発明は、アンカーボルトに関し、詳しくはコンクリート等からなる既存の床や壁面に対して、確実に固定できるあと施工アンカーボルトに関する。
背景技術
アンカーボルトは、構造部材(木材や鋼材)もしくは設備機器などを固定するために、コンクリートに埋め込んで使用されるものだが、既存のコンクリート床などにアンカーボルトを後から取り付ける場合がある。こうした目的で用いられるアンカーボルトを、一般に、「あと施工アンカーボルト」と呼んでいる。
あと施工アンカーボルトをコンクリート床などに固定する際には、ドリルで所定の深さの下穴を開け、この穴にアンカーボルトを挿入し固定する。固定には、いわゆるケミカルタイプと、スリーブタイプとがある。ケミカルタイプは、下穴に接着剤を充填し、ここにアンカーボルトをねじ込んで固着させるものである。
これに対して、スリーブタイプでは、アンカーボルトの挿入側の端部を先端に向けて徐々に径が大きくなるテーパー形状としておき、アンカーボルトに固定用のスリーブを被せたまま、スリーブの外形とほぼ同径の下穴に挿入する。その後、固定用スリーブと同径の打ち込み用スリーブを用いて、固定用スリーブを打ち込む。打ち込まれることで固定用スリーブは、アンカーボルト先端側に移動し、移動に伴って、アンカーボルトの先端のテーパーに沿って外側に拡開し、下穴内壁に食いつく。
実開昭61−022910号公報 実開平1−143810号公報
このタイプのあと施工アンカーボルトには、固定用スリーブを打ち込む代わりに、アンカーボルトを回すことで固定するものがある。これは、打ち込みタイプのアンカーボルトの先端のテーパー部を、ナットにしたものに相当する。アンカーボルトを回すと、アンカーボルトの先端に仮締めされたナットが、固定用スリーブに潜り込むように移動し、これに伴って、ナットの拡開テーパー面に固定用スリーブが乗り上がって固定用スリーブの外径を拡開する。結果的に、固定用スリーブがコンクリート面に強く押圧・密着され、アンカーボルトを下穴に固定する。
一般にアンカーボルトは、設備などを強固に固定するために用いられる。ところが、あと施工アンカーボルトでは、あと施工という工法に起因して、十分な固定強度が得られない場合があった。例えば、打ち込みタイプのアンカーボルトでは、打ち込み力で固定用スリーブを拡開し、コンクリート下穴内壁にスリーブを密着して引っ張り強度を得ているので、打ち込んだ以上の大きな引っ張り力が働くと、アンカーボルトが滑り抜けてしまう。同様の問題は、テーパー面を有するナットを用いたあと施工アンカーボルトでも指摘されていた。
本発明は、上記の問題点を解決し、構造物を簡単な操作で手早く確実に固定でき、且つ引っ張り強度が強いアンカーボルトを提供することを目的とする。
かかる目的の少なくとも一部を達成する本発明のあと施工アンカーボルトは、
下穴に装着して固定されるあと施工アンカーボルトであって、
先端側にねじ部を有するボルトと、
該ボルトの前記ねじ部に螺合され、前記ボルトのヘッド側に拡開部を備えた固定部材と、
前記ボルトより大径に形成され、前記ボルトを回転することによる前記固定部材の前記ボルトのヘッド方向への移動に伴い、前記固定部材の前記拡開部が乗り上げる大径部材と
を備え、
該大径部材への前記拡開部の乗り上げに伴い、前記拡開部が拡開して、前記下穴に圧着固定することを要旨とする。
このあと施工アンカーボルトは、ボルトを回転すると、このボルトに螺合した固定部材は、ボルトのヘッド方向へ移動する。この移動に伴い、固定部材の拡開部は、大径部材に乗り上げ、これに伴って拡開部が拡開する。拡開した拡開部は、下穴内壁に強く押しつけられ、しかも拡開と共にボルトヘッド方向に移動することから、拡開部の先端は、圧着する形で下穴内壁に食い込み、アンカーボルト全体を強固に固定する。
ここで、大径部材の固定部側先端を先端方向にすぼまるテーパー面とすれば、拡開部は、大径部材に乗り上げ易くなり、拡開部の拡開をスムーズに実現することができる。もとより、先端がそのままの形状であったり、逆向きのテーパー面であっても、拡開部が乗り上げる形状であれば、差し支えない。また大径部材は、ボルトに外嵌されるスリーブとしても実現できるし、ボルトの首下部の全体あるいはねじ部側端を大径にすることで実現しても良い。
また、スリーブは、一体構造とする必要はなく、軸方向に分離された少なくとも2部材から構成してもよい。このとき、固定部材側に位置するスリーブは、外周が、固定部材方向にすぼまるテーパー形状とすることができる。こうすればテーパー面を持つ部材は、一種類として、長さの異なるスリーブとボルトを用意すれば、他種類のアンカーボルトを容易に構成することができる。
更に、これらのあと施工アンカーボルトにおいて、固定部材の切開を少なくとも4箇所設け、この切開により分離された拡開部は、拡開部先端方向が開いた形状とすることができる。かかるあと施工アンカーボルトでは、拡開部が4片以上に分離された形状を備えることになり、拡開が容易となる。
切開により分離された拡開部の少なくとも一つは、下穴にアンカーボルトを挿入する際に、固定部材側先端の拡開部にスリーブが潜り込むことを防止する形状とすることができる。こうしておけば、アンカーボルトを下穴に挿入する際に、拡開部にスリーブが嵌り込んでしまい、アンカーボルトの挿入が困難になるということがない。
また、固定部材におけるボルトとの螺合部の軸方向の長さより、拡開部の軸方向の長さの方を長くすることもできる。この場合拡開部の長さを十分に確保することができ、ボルトの回転による拡開部の変形、下穴内壁への喰いつきを十分に実現することができる。
本発明のあと施工アンカーボルトは、下穴に装着して固定されるあと施工アンカーボルトであって、ボルトとスリーブと固定部材という単純な組合わせで実現されている。このため、長さの異なる2種類以上のボルトや、長さの異なる2種類以上のスリーブを用意し、一のボルトおよびから一または二以上のスリーブを選択すれば、全長の異なるアンカーボルトを容易に構成することができる。こうしたあと施工アンカーボルトでも、固定部材を、スリーブが外嵌された前記ボルトの先端に螺合され、前記スリーブ側端に径方向の切開を有する拡開部を備えたものとし、ボルトを回転することによる固定部材のボルトのヘッド方向への移動に伴い、固定部材の拡開部を、スリーブ先端が押し開き、拡開部が拡開するものとすれば、あと施工アンカーボルトとして十分な固定強度を実現することができる。
第1実施例のアンカーボルトを組み立てた状態の正面図である。 第1実施例のアンカーボルトの分解図である。 第1実施例のアンカーボルトの施工順序を示す模式図である。 第1実施例のアンカーボルトの施工順序を示す模式図である。 第1実施例のアンカーボルトの施工順序を示す模式図である。 第1実施例のアンカーボルトの施工状態を示す断面図である。 第1実施例のアンカーボルトの取り付け強度を従来のアンカーボルトと対比して示すグラフである。 変形例における固定部材の形状を示す斜視図である。 同じく変形例の固定部材の内径(長径、短径)を示す説明図である。 変形例におけるスリーブ40の寸法を示す説明図である。 第2実施例としてのアンカーボルト100とその変形例としてのアンカーボルト110の構成を示す説明図である。 第2実施例としてのアンカーボルト100とその変形例としてのアンカーボルト110の構成を示す説明図である。 第2実施例の変形例としてのアンカーボルトを示す説明図である。 第2実施例の変形例としてのアンカーボルトを示す説明図である。 第2実施例の変形例としてのアンカーボルトを示す説明図である。 第3実施例としてのアンカーボルト200の構成を示す説明図である。 第4実施例としてのアンカーボルト300の構成を示す説明図である。
本発明を実施例に則して説明する。図1は、第1実施例としてのあと施工アンカーボルト10の構成をしめす説明図である。図1に示したあと施工アンカーボルト10は、各部材を組み付けた形態を示している。また図2は、このあと施工アンカーボルト10の各部材をバラした状態で示す説明図である。
図1、図2に示したように、第1実施例のあと施工アンカーボルト10は、ボルト本体20、このボルト本体20に最初に組み付けられるワッシャー30、一端に拡開テーパー面を形成したスリーブ40、ボルト本体20に螺合される固定部材50から構成されている。ボルト本体20への組み付けは、まずワッシャー30をボルト本体20に嵌め、これに続いて、スリーブ40を、そのテーパー面41がボルト本体20の先端側となるように外嵌し、最後に固定部材50を、その拡開部56がスリーブ40側となるように、雌ねじ部55をボルト本体20の雄ねじ部24に螺号することにより行なう。こうしてできあがったのが、図1に示すあと施工アンカーボルト10である。
ボルト本体20は、第1実施例では、六角穴付きボルトとしたが、通常の六角ボルトとしても良い。またボルト本体20では、雄ねじ部25は、ボルト本体20の先端側に設けたが、ボルト本体20のほぼ全長に亘って、雄ねじを形成しても良い。第1実施例では、ボルト本体20の径は16ミリ、雄ねじの呼びはM16としたが、M20、M22、M24など、種々の径のものを製造することができる。ボルト本体20は、種々の金属、たとえばステンレス、鉄、鉄合金、真鍮など、通常のボルト用に用いられる金属で形成することができる。なお、あと施工アンカーボルト10が屋外でも用いられることも多いことから、さび止めを兼ねて、表面をクロムなど耐腐食性の高い金属でメッキすることも差し支えない。光沢クロメート(ユニクロ)処理を施しても良い。もとより、強度的に要求を満たす範囲であれば、アンカーボルトを構成する各部材、つまりボルト本体およびワッシャ、スリープ、固定部材などの一部または全部を、金属以外、例えば合成樹脂(ポリカーボネート、ABSなど)や自然素材(材木、石材など)により製造しても良い。
次に、固定部材50の構成について説明する。固定部材50は、すでに説明したように、雌ねじ部55と拡開部56とからなる。ここで拡開部56は、先端側に、ほぼ4等分の位置に切開52を有しており、この切開52により、拡開部56は、4片の部材(以下、必要に応じて「拡開片」という)に分かれている。この各拡開片は、先端方向にわずかに開かれている。従って、固定部材50をボルト本体20の雄ねじ部25に螺合させてあと施工アンカーボルト10を組み立て、更に固定部材50を回転すると、固定部材56が回り止めされていれば、固定部材56は、ボルト本体20の頭部22側に移動し、スリーブ40のテーパー面41の先端が、この拡開部56の各拡開片の内側に、わずかに入った状態となる。
拡開部56を構成する各拡開片には、図1、図2に示したように、その外周に僅かな凹み57が何カ所か、所定の間隔で形成されている。この凹み57は、後述するように、このアンカーボルト10を下穴(後述する植設用孔90)に固定する際、座屈が生じやすくするために設けられている。なお、本実施例では、スリーブ40や固定部材50は、いずれもプレス加工により製造した。スリーブ40や固定部材50は、プレス加工以外の加工方法、例えば切削、精密鍛造、ダイキャストなどの種々の手法で製造することが可能である。また、固定部材は、雌ねじ部55をナットとして別途用意し、これを溶接などで、拡開部56に接合して製造することも可能である。ナット自身に植設用孔90内で回り止めとして機能する構造を設けておけば、拡開部とは分離されていても良い。
上述したように組み立てられたあと施工アンカーボルト10を使用する手順を図3Aないし図3Cを用いて説明する。あと施工アンカーボルト10を固定するには、図3Aに示したように、まず取り付けようとする相手、例えばコンクリート床面70にドリル等で植設用孔90を穿設する。この植設用孔90の内径は、あと施工アンカーボルト10の外径、特に固定部材50の拡開部56の外径と比べて、わずかに小さくされている。
植設用孔90を形成した後、この植設用孔90内をダストポンプや吸引機などを用いて清掃し、切削粉などを除去する。清掃後の植設用孔90に、図1に示したように組み立てたアンカーボルト10を挿入する。あと施工アンカーボルト10の拡張部56の外径は、植設用孔90の内径よりわずかに大きいから、アンカーボルト10を植設用孔90に挿入していき、拡開部56の先端が、植設用孔90に至ると、アンカーボルト10の挿入は、拡開部56を押しすぼめる程度の力を要する。この様子を、図3Bに示した。なお、アンカーボルト10を使用する目的は、何らかの部材を固定するためであるから、アンカーボルト10を植設用孔90にアンカーボルト10を挿入する際、固定しようとする部材80を併せて組み付けることは勿論である。
あと施工アンカーボルト10を、植設用孔90に挿入した後、ボルト本体20の頭部22に備えられた六角穴に六角レンチを装着してボルト本体20を締め込むと、ボルト本体20の雄ねじ部25に螺合している固定部材50は、植設用孔90の内周に当接して回り止めされているから、ボルト本体20の頭部22方向に移動しようとする。固定部材50の拡開部56が、スリーブ40のテーパー面41に突き当たると、その後、固定部材50の移動に伴い、拡開部56は、テーパー面41に乗り上げ、拡開部50の先端は、外方に押し開かれる。しかし、植設用孔90の内径は、拡開部56の外径とほとんど変わらないので、図3Cに示したように、テーパー面41に乗り上げることで押し開かれた拡開部56は、凹み57の辺りで座屈しつつ、その先端が、植設用孔90の内周面に圧着する形で食い込む。この結果、あと施工アンカーボルト10は、植設用孔90にしっかりと固定される。この状態を、図4に示した。
実際、こうして固定したあと施工アンカーボルト10の引っ張り強度を測定すると、従来のアンカーボルトに比べて格段に高い引っ張り強度を実現していることがわかった。図5は、本実施例のあと施工アンカーボルト10と従来のあと施工アンカーボルトの引っ張り強度を測定したグラフである。従来のあと施工アンカーボルトは、打ち込みタイプのものを用いた。図5において、実線Jは、本実施例のあと施工アンカーボルト10を引き抜こうとした場合のアンカーボルト10の抜き方向の移動量(ストローク)と、引っ張り荷重との関係を示している。他方、破線Bは、従来のアンカーボルトにおける引き抜き方向の移動量(ストローク)と荷重の関係を示している。
図示からも明らかなように、従来のアンカーボルトが、約6ミリ程度移動すると、引っ張り強度が急激に失われ、要するにアンカーボルトが植設用穴90から抜け落ちる状態となっている。これに対して、本実施例のあと施工アンカーボルト10では、引き抜き方向の荷重を受けて、アンカーボルト10が抜き方向に移動しても、引っ張り強度が低下することがない。実験では、本実施例のあと施工アンカーボルト10では、約10ミリ程度のストロークまで、引っ張り強度が漸増しており、更に、従来のアンカーボルトが脱落状態となったストロークの約3倍まで移動しても、なお高い引っ張り強度を維持していた。本実施例のあと施工アンカーボルト10では、拡開部56が、ボルト本体20の頭部22方向に開いており、ボルト本体20を締めて固定部材50を移動させたとき、拡開部56が、座屈してコンクリートの植設用穴90の内壁に食い込む形で固定されている。従って、アンカーボルト10を抜き取る方向に力がかかると、拡開部56が、更にコンクリートに食い込み、より強い引っ張り強度を実現しているものと考えられる。
以上説明したように、本実施例のあと施工アンカーボルト10では、ドリルで穿孔された植設用孔90に挿入し、ボルト本体20を回転するだけで、植設用孔90にしっかりと固定することができる。したがって、アンカーボルトを打ち込む手間や特殊な工具や接着剤などを用いることなく、誰でも簡単にアンカーボルトを用いて設備などの固定工事などを施工することができる。また、アンカーボルトの植設に要する手間を少なくでき、作業効率を大幅に向上させることができる。
しかも、本実施例のあと施工アンカーボルト10の取り付けは、ボルト本体20の頭部22を回転し、締め込むだけでよく、スリーブ40を同径の打ち込みスリーブで打込んむといった作業を行なう必要がない。従って、植設用孔90に衝撃を与えることがなく、誤ってコンクリートにひびなどを入れてしまうと言うこともない。また、例えば発泡コンクリートのように脆いものにも使用することができ、その用途も幅広いものにすることができると言う利点もある。更には、打ち込み用スリーブを用いる必要がないので、アンカーボルトの頭部を含む形状の自由度も高い。本実施例のように、六角穴付きボルトとするだけでなく、六角ボルトなど、用途に応じた種々の形状とすることができる。
次に、本発明の変形例について説明する。上述した第1実施例では、固定部材50は、拡開部56をスリット52により等分の4つの部材に分割し、ほぼ同心のまま、先端を若干開いた形状としたが、この拡開部56を、図6、図7に示すように、一方向に押しつぶした形状とすることができる。
すなわち、この変形例のあと施工アンカーボルトでは、拡開部56は、4つの部材(以下、拡開片という)56aないし56dに分割されており、しかも、対向する2つの拡開片56a,56bの幅は、もう一組の対向する拡開片56c,56dより若干広く形成されている。更に、図7に示すように、対向する幅広の拡開片56a,56bの内径L1は、対向するもう一組の拡開片56c,56dの内径L2より狭く形成されている。また、この拡開片56aないし56dが当接するスリーブ40のテーパー面41の先端外径、すなわち、図8に示した先端外径G1は、拡開片56a,56bの内径L1と同寸か、ほんの僅か小さく形成されている。このため、この変形例のアンカーボルトを、図1に示したように組み立てると、拡開片56a,56bは、スリーブ40のテーパー面41の先端に辺り、係留される。このため、内径L2の広い拡開片56c,56dは、テーパー面41に接することがなく、外側から力を受ければ変形可能となっている。
従って、あと施工アンカーボルトを植設孔90に押し込む際に、スリーブ40のテーパー面41の先端が拡開片56aないし56dの内部深く潜り込み、拡開片56c,56dの変形を妨げることがない。このため、植設孔90にアンカーボルトを押し込む際、植設孔90の内径を拡開片56a,56bの外径程度とすれば、これより開いた拡開片56c,56dが植設孔90の内壁に押し当たり、しかも拡開片56c,56dが変形するから、適度な抵抗感がある状態で、アンカーボルトを植設孔90に押し込みことができる。しかも、アンカーボルトを植設穴90に押し込んだあとで、ボルト本体20を回転する際、拡開片56c,56dが、植設孔90内周に引っかかって、固定部材50の回り止めとして機能する。このため、ボルト本体20を回転すれば、固定部材50は、回転に伴い、ボルトヘッド22側への移動を容易に開始する。
また、この変形例では、図6に示したように、拡開片56aないし56dの軸方向長さS2は、雌ねじ59が形成された雌ねじ部55の長さS1より長く形成されている。従って、拡開片56c,56dは、十分な変形量を確保することが出来る。
次に本発明の第2実施例について説明する。図9Aは、第2実施例としてのあと施工アンカーボルト100の構成を分解した状態で示す説明図、図9Bは、その変形例を示す説明図である。図9Aに示したあと施工アンカーボルト100は、第1実施例と同様、ボルト本体120に、ワッシャー130を嵌め、更に3つのパーツからなるスリーブ140を嵌め、最後に固定部材150を、ボルト本体120のねじ部に螺合する。
第2実施例で用いたスリーブ140は、長さの短い第1スリーブ140aと、第1スリーブ140より長い第2スリーブ140b、およびテーパー部材140cとから構成されている。これらの部材はいずれの内径も同一となっているので、ボルト本体120に装着すると、第1実施例のスリーブと同様に機能する。図9Bでは、同様のあと施工アンカーボルト110を、六角孔付きボルトとして構成した例を示している。図9Aに示したアンカーボルトとは、頭部の形状を除いて同一である。
かかる構成を備えた第2実施例のあと施工アンカーボルト100または110は、スリーブ140が複数の部材から形成されるので、長さの異なるスリーブを組み合わせることにより、種々の長さのあと施工アンカーボルト100(110)を容易に実現することができる。例えば、短寸のスリーブ140aを2つ組み合わせた構成(図10A)や、長さの異なる第1,第2スリーブ140a,140bを組み合わせた構成(図10B)、あるいは長寸のアンカーボルト140bを2つ組み合わせた構成(図10C)などを容易に実現することができる。こうすれば、あと施工アンカーボルト100(110)の製造者は、スリーブとして2種類(140a,140b)を用意するだけで、スリーブの1個使いの構成を含めて、長さの異なる5種類のアンカーボルトに対応することができる。なお、スリーブを短寸のもの1種類として、スリーブの数を増減することで、長さの異なるアンカーボルトを実現するものとしても良い。
以上説明した第2実施例のあと施工アンカーボルト100(110)は、第1実施例と同様に、簡単な取り付けにより、強い引っ張り強度を実現することができる。また、固定部材150を、図6ないし図8で示した第1実施例の変形例と同様にすれば、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例のあと施工アンカーボルト200は、図11に示すように、ボルト本体220の首下部240が、第1実施例のスリーブ40と同一の外形形状に形成されており、固定部材250の拡開部256が乗り上げる大径部材として働く。従って、第1実施例のスリーブ40と同様に、首下部240の雄ねじ部225側の部分は、テーパー部241が形成されている。第3実施例では、ワッシャ230と固定部材250は、第1実施例と同一である。
第3実施例のあと施工アンカーボルト200は、スリーブがボルト本体220に一体化されているので、部品点数を低減し、かつあと施工アンカーボルト200の組み立て工数を減らすことができる。しかもスリーブが存在しないので、スリーブが固定部材250の拡開部256の内側に落ち込むことを防止するために採用した拡開部の構成(第1実施例の変形例として示した図6、図7参照)を取る必要がない。このための固定部材250の製造も容易となる。また、スリーブよりも構造的に強いので、固定部材250の拡開部256を最初から複数の拡開片に分割しておく必要がない。すなわち、固定部材の拡開部を、単に円筒形の形状としておき、アンカーボルト200のボルト本体220を回転して、固定部材250が移動して、拡開部256が首下部240のテーパー部241に乗り上げると、拡開部が割れて、第1実施例のあと施工アンカーボルト10と同様に、植設用孔90の内壁に圧着して食い込むのである。なお、拡開部256の先端側端部には、割れやすいように、1箇所以上、小さなくびれ部を設けておくことも有用である。
なお、図11に示した第3実施例のあと施工アンカーボルト200では、ボルト本体220の首下部240の外径は、テーパー部241を除いて一定としたが、テーパー部241が形成されていれば、固定部材250の拡開部256による植設用孔内壁への圧着による食い込みは生じるから、首下部240は、径を小さくしても差し支えない。この場合にはアンカーボルト200の全体重量を低減することができる。
また、図12に第4実施例として示したあと施工アンカーボルト300ように、ワッシャ330もボルト本体320と一体化することができる。このアンカーボルト300でも、第3実施例と同様に、首下部340は、スリーブと同様に大径部材として機能する。固定部材350を組み付けたあと施工アンカーボルト300を植設用孔90に挿入してボルト320を回転すれば、固定部材350の拡開部356は、首下部340の端面に形成されたテーパー部341に乗り上げ、拡開して、植設用孔90の内壁に圧着して食い込むことは、第3実施例と同様二である。かかる構成を採用すれば、あと施工アンカーボルトとしての機能は同じで、部品点数の更なる低減を図ることができる。
本発明のいくつかの実施例や変形例について説明したが、本発明のこれらの実施例・変形例に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施できることはもちろんである。例えば、拡開部は、スリットの数を1、3、あるいは5以上とし、拡開片の数を1、3あるいは5以上とすることができる。また、第1実施例のように、スリーブが別体になっている場合には、ボルト本体を回転してもスリーブ40は回転しないので、スリープ40のテーパー面41の先端に鋭角な凸部を設けておき、これが拡開部56の端部に食い込んで、拡開部の分割を起こしやすくするという構成を考えることもできる。この場合には、拡開部にスリットを設ける必要はない。

Claims (11)

  1. 下穴に装着して固定されるあと施工アンカーボルトであって、
    先端側にねじ部を有するボルトと、
    該ボルトの前記ねじ部に螺合され、前記ボルトのヘッド側に拡開部を備えた固定部材と、
    前記ボルトより大径に形成され、前記ボルトを回転することによる前記固定部材の前記ボルトのヘッド方向への移動に伴い、前記固定部材の前記拡開部が乗り上げる大径部材と
    を備え、
    該大径部材への前記拡開部の乗り上げに伴い、前記拡開部が拡開して、前記下穴に圧着固定するあと施工アンカーボルト。
  2. 請求の範囲第1項記載のあと施工アンカーボルトであって、
    前記ボルトを回転すると、前記大径部材に乗り上げた前記拡開部が上向きに拡開・座屈して、前記下穴内壁に圧着して食い込む形で固定されるあと施工アンカーボルト。
  3. 前記大径部材の前記固定部材側先端は、テーパー面とされている請求の範囲第1項記載のあと施工アンカーボルト。
  4. 請求の範囲第1項記載のあと施工アンカーボルトであって、
    前記大径部材は、前記ボルトに外嵌されたスリーブであり、
    前記固定部材の前記拡開部は、前記ボルトの回転に伴う移動により、前記スリーブの端部に乗り上げて拡開する
    あと施工アンカーボルト。
  5. 請求の範囲第4項記載のあと施工アンカーボルトであって、
    前記スリーブは、軸方向に分離された少なくとも2部材から構成され、
    前記固定部材側のスリーブは、外周が、前記固定部材方向にすぼまるテーパー形状とされているあと施工アンカーボルト。
  6. 前記固定部材の拡開部は、前記大径部材側端部に、長さ方向の切開を有する請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか記載のあと施工アンカーボルト。
  7. 請求の範囲第6項記載のあと施工アンカーボルトであって、
    前記固定部材の前記切開は、少なくとも4箇所設けられており、
    前記切開により分離された前記拡開部は、該拡開部先端方向が開いた形状とされた
    あと施工アンカーボルト。
  8. 請求の範囲第5項記載のあと施工アンカーボルトであって、
    前記切開により分離された前記拡開部の少なくとも一つは、前記スリーブの前記固定部材側先端の前記拡開部への潜り込みを防止する形状とされた
    あと施工アンカーボルト。
  9. 請求の範囲第1項記載のあと施工アンカーボルトであって、
    前記固定部材における前記ボルトとの螺合部の軸方向の長さより、前記拡開部の軸方向の長さの方が長いあと施工アンカーボルト。
  10. 前記大径部材は前記ボルトに一体化されている請求の範囲第1項記載のあと施工アンカーボルト。
  11. 下穴に装着して固定されるあと施工アンカーボルトであって、
    長さの異なる2種類以上のボルトから選択された一のボルトと、
    長さの異なる2種類以上のスリーブから一または二以上選択され、前記ボルトに外嵌されるスリーブと、
    該スリーブが外嵌された前記ボルトの先端に螺合され、前記スリーブ側に拡開部を備えた固定部材と
    を備え、
    前記ボルトを回転することによる前記固定部材の前記ボルトのヘッド方向への移動に伴い、前記固定部材の前記拡開部を、前記スリーブ先端が押し開き、前記拡開部が拡開するあと施工アンカーボルト。
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