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JPWO2008023775A1 - 歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペースト - Google Patents

歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペースト Download PDF

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JPWO2008023775A1
JPWO2008023775A1 JP2008530956A JP2008530956A JPWO2008023775A1 JP WO2008023775 A1 JPWO2008023775 A1 JP WO2008023775A1 JP 2008530956 A JP2008530956 A JP 2008530956A JP 2008530956 A JP2008530956 A JP 2008530956A JP WO2008023775 A1 JPWO2008023775 A1 JP WO2008023775A1
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順次 田上
正臣 池田
正臣 池田
徹 二階堂
徹 二階堂
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Abstract

土台に対する適合性及び接着性を向上することができる歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復用の陶材ペーストを提供することを目的とする。セラミックスフレームと、セラミックスフレームの内面上に形成され、口腔内の土台の外面上に歯科用接着剤により接着させることができる陶材層とを備える歯科修復物である。セラミックスフレームが、酸化ジルコニウムセラミックスからなる態様、陶材層の内面が、シランカップリング処理されている態様などが好ましい。

Description

本発明は、歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペーストに関し、特に、セラミックスフレームと、セラミックスフレームの外面上に形成された陶材層と、セラミックスフレームの内面上に形成され、口腔内の土台の外面上に歯科用接着剤により接着させることができる陶材層とを備える歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペーストに関する。
歯が欠損したり、喪失した場合、歯型模型に基づいて作製された裏打ち(フレーム)を口腔外で作製し、この作製された裏打ちに陶材を焼付けた歯科修復物(例えば、インレー、クラウン、ブリッジ等)を口腔内の支台歯(土台)に歯科用接着剤により接着することによって治療が行われる。図4に示すように、陶材42が焼付けられる裏打ち41として、土台43に対する適合性及び強度的信頼性の高さから歯科用金属が従来から使用されている。また、最近では、天然歯と同じ色をした、いわゆる歯冠色(白色)の裏打ちが嗜好され、また、経時的な金属イオン溶出による歯茎の変色や金属アレルギーの問題等から、図5に示すような、陶材52が焼付けられる裏打ち51がメタルフリー(金属を使用しない)のオールセラミック歯科修復物が使用されるようになってきている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、裏打ち51がメタルフリーであるオールセラミック歯科修復物(図5)は、裏打ち41が金属製である歯科修復物(図4)と比べて割れやすいという欠点がある。そこで、口腔内での強い咬合力に耐えることができる高強度型のオールセラミック歯科修復物の開発が求められ、研究が進められてきた。その結果、特殊技術(例えば、ノーベルバイオケア社のプロセラシステム)により作製された高強度の酸化アルミニウムセラミックスからなる裏打ち51を用いた歯科修復物や、破壊の原因となる亀裂の伝播を緩和する特異なメカニズムを有する高強度の酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ち51を用いた歯科修復物の臨床応用が欧米を中心に急速に進んでいる。酸化アルミニウムセラミックスや酸化ジルコニウムセラミックスは白色で割れにくい。さらに、酸化アルミニウムセラミックスや酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ちは、歯科用CAD/CAMシステムで歯型模型をスキャンすることによって作製することができる。
上記歯科用CAD/CAMシステムは、CADデータに合わせて、削り出しをするNC(数値制御加工機)を操作して、実際の「モノ作り」まで行うという発想のものであり、「画面操作CAD型」、「ならい加工型」、「ロボット自動型」、「ネットワーク型」等の方式に分けられる。
また、現在、裏打ち51が酸化アルミニウムセラミックスからなる歯科修復物が主流であるが、酸化ジルコニウムセラミックスとしてのセルコンベース(デンツプライ三金製)が平成14年10月21日に栃木県知事の認可を受け、期限が切れ次第、厚生労働大臣認可に変更されると共に、酸化ジルコニウムセラミックスは酸化アルミニウムセラミックスよりも化学的安定性が高く経時的劣化が小さいため、今後、酸化ジルコニウムセラミックスが裏打ち51として多用されるものと考えられている。
しかしながら、酸化ジルコニウムセラミックスは加工しにくく、土台53に対する所望の適合精度を得ることができずに隙間54が形成されてしまうことがある。具体的には、裏打ち51の土台53に対する必要な適合精度が10〜20μmレベルであるのに対して、歯科用CAD/CAM技術によって作製した酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ち51の土台53に対する適合精度は、少なくとも50〜60μmレベルである。
また、裏打ち51と土台53とを接着する歯科用接着剤は、金属や酸化アルミニウムセラミックスに対しては高い接着性を発現するものの、化学的安定性の高い酸化ジルコニウムセラミックスに対しては高い接着性を発現しないため、酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ち51と土台53との接着強度は低い。
特開2001−149385号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、土台に対する適合性及び接着性を向上することができる歯科修復物及びその効率的な製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペーストを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、酸化ジルコニウムセラミックスフレームの内面上に焼成により陶材層を形成させることにより、酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ち51と土台53との接着強度を顕著に高めると供に、裏打ち51の土台53に対する適合精度を、同時に高めることにも成功した。
これまで酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ち51と土台53との接着強度を高めるための工夫としては、主として酸化ジルコニウムセラミックスに対する接着剤の開発に主眼が置かれ、例えば、株式会社松風製のレジンセメント「レジセム」とホスホン酸モノマー配合の高強度セラミックス専用プライマー「AZプライマー」とのセットなどがある。一方で、フレーム内面処理を対象とするものとして、フレームにシリカコーティングされたアルミナ粒子を衝突させ、その内面にシランカップリング剤と反応可能な層(シリケート層)を形成させることで接着強度を高める方法(3MTMESPE社ロカテックTMシステム)も開発されている。
しかしながら、本発明のように、酸化ジルコニウムセラミックスフレームの内面上の大部分もしくは全体に陶材層を焼成にて形成させるという方法はなく、かかる創意工夫は、本発明者により独創的な発想である。
前記課題を解決するための手段としては、より具体的には、以下の通りである。
<1> 高強度セラミックスフレームと、少なくとも、前記セラミックスフレームの内面上に形成され、口腔内の支台歯の外面上に歯科用接着剤により接着させることができる陶材層とを備えることを特徴とする歯科修復物である。
該<1>においては、セラミックスフレームの内表面上に、口腔内の支台歯と極めて適合性及び接着性が高い陶材層が形成されているので、歯科修復物の支台歯に対する適合性及び接着性が向上する。
<2> 高強度セラミックスフレームが酸化ジルコニウムセラミックスからなる、前記<1>に記載の歯科用修復物である。
<3> 陶材層が、セラミックスフレームに焼付け可能な材料からなる前記<1>から<2>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<4> 陶材層が、無機酸化物からなる前記<1>から<3>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<5> 陶材層が、SiO、Al、ZrO、TiO、及びSnOの少なくとも1つを含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<6> 陶材層が、主としてアルミノシリケートガラスからなる前記<1>から<5>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<7> 陶材層の歯科用接着剤との接着面が、シランカップリング処理されている前記<1>から<6>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<8> 陶材層が、支台歯との歯科用接着剤による接着強度を15MPa以上にさせることができるものである、前記<1>から<7>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<9> 前記セラミックスフレームの外面上に形成された他の陶材層をも有する、前記<1>から<8>のいずれかに記載の歯科修復物である。
<10> 口腔内の支台歯の外面上に歯科用接着剤により接着される歯科修復物の製造方法であって、支台歯に適合した内面を有するセラミックスフレームを形成する形成工程と、前記セラミックスフレームの内面上に陶材層のペーストを塗布して焼き付ける焼付工程とを含むことを特徴とする歯科修復物の製造方法である。
該<10>においては、形成工程において支台歯に適合した内面を有するセラミックスフレームが形成され、焼付工程においてセラミックスフレームの内面上に陶材層のペーストが塗布されて焼き付けられる。その結果、セラミックスフレームの内面上に、口腔内の支台歯と極めて適合性及び接着性が高い陶材層が形成され、支台歯に対する適合性及び接着性に優れた歯科修復物が得られる。
<11> 陶材層の歯科用接着剤との接着面にシランカップリング処理するシランカップリング処理工程をさらに含む前記<10>に記載の歯科修復物の製造方法である。
該<11>においては、シランカップリング処理工程において陶材層の内面がシランカップリング処理される。その結果、支台歯に対する接着性に優れた歯科修復物が得られる。
<12> 焼付工程において、陶材層のペーストを塗布した後に、前記陶材層のペーストの内面に耐火模型を挿入して焼き付ける前記<10>から<11>のいずれかに記載の歯科修復物の製造方法である。
該<12>においては、焼付工程において陶材層のペーストが塗布された後に、前記陶材層のペーストの内面に耐火模型が挿入されて焼き付けられる。その結果、陶材層には耐火模型との接触により耐火模型の形状が転写されるので、支台歯に対する適合性に優れた歯科修復物が得られる。
<13> さらに、前記セラミックスフレームの外面上に陶材層のペーストを塗布して焼き付ける焼付工程を含む、前記<10>から<12>のいずれかに記載の歯科修復物の製造方法である。
<14> 前記セラミックスフレームの内面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストを構成する物質の粒径が、前記セラミックスフレームの外面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストを構成する物質の粒径よりも小さい、前記<13>に記載の歯科修復物の製造方法である。
<15> 前記セラミックスフレームの内面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストの流動性が、前記セラミックスフレームの外面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストと同程度またはそれよりも高いものである、前記<13>から<14>のいずれかに記載の歯科修復物の製造方法である。
<16> 歯科修復物における被塗布対象面上に塗布され、該被塗布対象面上に陶材層を形成するのに用いられ、主としてアルミノシリケートガラスからなることを特徴とする歯科修復物用の陶材ペーストである。
<17> 被塗布対象面は、セラミックスフレームの内面を含む前記<16>に記載の歯科修復物用の陶材ペーストである。
本発明によると、支台歯(土台)に対する適合性及び接着性が向上した歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペーストを提供することができる。
図1は、本発明の歯科修復物の一例を示す断面図である。 図2Aは、本発明の歯科修復物の製造方法の一例を示す図であって、酸化ジルコニウムセラミックスフレームの内面に第2の陶材層のペーストを塗布する工程を示す図である。 図2Bは、本発明の歯科修復物の製造方法の一例を示す図であって、第2の陶材層のペーストの内面に模型を挿入する工程を示す図である。 図3は、歯科用接着剤としてパナビアフルオロセメント及びスーパーボンドC&Bを用いた場合の引張り接着試験の結果を示す図である。 図4は、従来の歯科修復物の一例を示す断面図である。 図5は、従来の歯科修復物の他の例を示す断面図である。
(歯科修復物)
本発明の歯科修復物は、高い破折強度を有するセラミックスフレームと、少なくとも、前記セラミックスフレームの内面上に形成され、口腔内の土台の外面上に歯科用接着剤により接着させることができる陶材層とを備えてなる。さらに、前記セラミックスフレームの外面上に形成された陶材層を備えていてもよい。例えば、歯科修復物は、図1に示すように、裏打ちとしての酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11と、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の外面上に形成された陶材層12と、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面上に形成され、口腔内の支台歯(土台)13の外面上に歯科用接着剤(不図示)により接着される陶材層14と、その他の層とを備える。
−セラミックスフレーム−
本発明に用いるセラミックスフレームは、歯科用修復物の耐久性の観点から高強度を有するものが用いられる。高強度とは、高い破折強度を指し、好ましくは、破折強度が500MPa以上であり、好ましくは1,000MPa以上のものである。このようなセラミックスフレームの代表は、酸化ジルコニウムセラミックスフレームである。破折強度は、文献(名和正弘、中本彰一、山崎圭一他:CeO安定化正方晶ジルコニア/Alナノ複合材料の作製と機械的特性.粉末および粉末治金,43:415〜420,1996.、名和正弘、新原皓一:新しい双方向ナノ構造を持つ耐衝撃性に優れたセリア系ジルコニアナノ複合セラミックスの開発.セラミックス,34(5):393〜396,1999.)に記載の方法により評価することができる。また、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11は、本発明の歯科修復物を加熱を経て形成する過程における、陶材層14(フレーム内面用)、陶材層12(フレーム外面用)、模型22(耐火模型を用いる場合)との適合性の観点から、適切な熱膨張係数を有する必要がある。例えば、本発明において好適に用いられるイットリア安定化正方晶ジルコニア多結晶(Y−TZP)(セルコンベース、デンツプライ三金株式会社製)からなり、熱膨張係数(CTE)が10.5×10−6(/K)である。
前記セルコンベースは、ジルコニウムジオキサイド(Zirconium Dioxide)、イットリウムトリオキサイド(Yttrium Trioxide)、ハフニウムジオキサイド(Hafnium Dioxide)からなる。
酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面には、耐水研磨紙等による研削やサンドブラスト処理がなされていることが好ましい。耐水研磨紙等による研削やサンドブラスト処理によりアンカー効果が得られて、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11と陶材層14との接着強度が向上する。本発明の歯科用修復物において、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の外面上に陶材層12を備えた形態とする場合には、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の外面も、同様に、耐水研磨紙等による研削やサンドブラスト処理がなされていることが好ましい。なお、一般臨床では、通常、ダイヤモンド、カーバイトバーにより形成された面にサンドブラスト処理を施す。ここで、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面に研削やサンドブラスト処理を行わなかった場合、第2の陶材層14の剥離が認められることがある。
なお、セラミックスフレームとしては、酸化ジルコニウムセラミックスフレームよりは破折強度は低いものの、ガラスセラミックスフレームなどより高い破折強度を有する酸化アルミニウムセラミックスフレームを用いることも可能である。ただし、酸化アルミニウムセラミックスフレームは、酸化ジルコニウムセラミックスフレームよりも接着剤と接着性が高いため、陶材を内面上に塗布することにより接着剤とフレームとの間の接着強度の向上という目的からは、酸化ジルコニウムセラミックスフレームと比較すると本発明による効果が低いと言える。これら観点から、本発明におけるセラミックスフレームとしては、酸化ジルコニウムセラミックスフレームが最も好ましい。
−陶材層(フレーム内面用)−
酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面側に形成された陶材層14は、酸化ジルコニウムセラミックスフレームと接着剤との間に介在させることにより、酸化ジルコニウムセラミックスフレームと接着剤とを接着させることができるものである。裏打ち51と土台53とを接着する歯科用接着剤は、化学的安定性の高い酸化ジルコニウムセラミックスに対しては高い接着性を発現しないため、酸化ジルコニウムセラミックスからなる裏打ち51と土台53との接着強度は低いことが従来の問題であったが、陶材層14を設けることにより、接着強度を顕著に高めることが可能となった。従って、陶剤層は、好ましくは、支台歯との歯科用接着剤による接着強度を15MPa以上にさせることができるものであり、さらに好ましくは20MPa以上にさせることができるものである。接着強度は、本発明の実施例に記載の引張り接着試験により評価することが可能である。陶材層14は、クラウンの外面上に現れるものではないため、フレーム外面用の陶材層12ほどの審美性は、必ずしも要請されない。陶材層14は、主としてアルミノシリケートガラスからなることが好ましく、熱膨張係数(CTE)が6.0×10−6〜10.5×10−6(/K)であることが好ましい。
陶材層14の成分は、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11に焼き付くような熱膨張、収縮率を有する材料であれば、アルミノシリケートガラス以外であってもよい。ここで、一般的な陶材は、無機酸化物からなり、例えば、主成分としてSiO、Alを含み、添加物としてZrO、TiO、SnOを含む。
上記陶材層14の具体例としては、ノリタケ機材株式会社製の「セラビアン」、株式会社松風製の「ヴィンテージ AL」及び「ヴィンテージ ZR」、ノーベルバイオケア社製の「ノーベルロンド」、デンツプライ三金株式会社製の「セルコンセラムS」等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
上記「セラビアン」は、マージン陶材、シェードベース陶材、ボディ陶材、エナメル陶材、トランスルーセント陶材、歯冠色陶材等で構成され、成分がカリ・アルミノシリケートガラス及び無機顔料であり、性状が粉末状である。
「セラビアン」の物理的性質を表1に示す。
また、上記「ヴィンテージ AL」は、オペークライナー陶材、マージン陶材、ボディー陶材、サービカルトランス陶材、及びコレクション陶材で構成される。
オペークライナー陶材は、成分がアルミノけい酸ガラス、着色ガラス、グリセリン、プロピレングリコール等であり、性状がペースト状である。
マージン陶材、ボディー陶材、サービカルトランス陶材、及びコレクション陶材は、成分がアルミノけい酸ガラス、着色ガラス等であり、性状が粉末状である。
「ヴィンテージ AL」の物理的性質を表2に示す。
また、上記「ヴィンテージ ZR」は、オペークライナー陶材、マージン陶材、ボディー陶材、サービカルトランス陶材、及びコレクション陶材で構成される。
オペークライナー陶材は、成分がアルミノけい酸ガラス、着色ガラス、グリセリン、プロピレングリコール等であり、性状がペースト状である。
マージン陶材、ボディー陶材、サービカルトランス陶材、及びコレクション陶材は、成分がアルミノけい酸ガラス、着色ガラス等であり、性状が粉末状である。
「ヴィンテージ ZR」の物理的性質を表3に示す。
陶材層14の厚みは、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11と支台歯(土台)13との間隙を補償するものであるので、少なくとも数十μm(50μm〜60μm)あることが好ましい。即ち、陶材層14の厚みは、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11と支台歯(土台)13との間隙の大きさによって決定されるものであり、この間隙は症例によって異なる。なお、支台歯(土台)13と陶材層14との間隙は歯科用接着剤により補償される。
また、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11と支台歯(土台)13との間隙を補う役割を果たす陶材層14は、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面全体に形成されることが好ましいが、支台歯(土台)13との接着に必要な面積が得られれば、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面の一部に形成されていてもよい。
例えば、支台歯(土台)13のマージン(辺縁)部分に相当する酸化ジルコニウムセラ
ミックスフレーム11の辺縁を歯科用CAD−CAMシステムで削り、その削った部分を
陶材層14で覆うこともできる。
また、陶材層14の内面には、シランカップリング処理がなされていることが好ましい。このシランカップリング処理に用いられるシランカップリング剤は、一般的にR−Si−Xの構造を有する化合物であり、Xはメトキシ基(−OCH)等のアルコキシ基で、これを加水分解することによりシラノール基(Si−OH)になる。このシラノール基が陶材層14に存在するシラノール基と水素結合や脱水縮合等の反応を起こして、安定なシロキサン結合(Si−O−Si)を形成して陶材層14の表面に疎水性の被膜を形成する。一方、Rは歯科用接着剤と結合可能な有機官能グループである。
上記シランカップリング剤の具体例としては、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
−陶材層(フレーム外面用)−
フレーム外面用の陶材層12は、フレーム内面用の陶材層14と同様に、酸化ジルコニウムセラミックスフレームとの接着性が要求されるが、その機能上、フレーム内面用の陶材層14と異なり、接着剤との接着性は必ずしも要求されない。クラウンの外面を陶材層12で形成させる場合には、審美性も重要な要素となりうる。酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の外面側に形成された陶材層12には、当業者において、通常、使用されている陶材を用いることができる。
−その他の層−
酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11、陶材層12、及び陶材層14の各層間には、必要に応じてその他の層が形成されていてもよい。ここで、その他の層としては、色調を整えるために用いられる陶材があり、例えば、トランス陶材、内部ステイン陶材、ステイン陶材、サービカル陶材、エナメル陶材等が挙げられる。しかし、これらの陶材は、メーカーごとに称呼が異なり、例えば、株式会社松風製の「ヴィンテージ AL」及び「ヴィンテージ ZR」では、マージン陶材、ボディー陶材、サービカルトランス陶材、及びコレクション陶材が相当する。
−歯科用接着剤−
フレーム内面用の陶材層14と土台13との間に介装される歯科用接着剤としては、例えば、パナビアフルオロセメント(PF、クラレメディカル製)やスーパーボンドC&B(SB、サンメディカル製)等が挙げられる。
(歯科修復物の製造方法)
本発明の歯科修復物は、図2Aに示すように、例えば、支台歯(土台)13に適合した内面を有する酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11を形成し(形成工程)、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面上に陶材層14のペーストを塗布して焼き付けることによって作製される。さらに、前記焼付工程の前あるいは後に、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の外面上に陶材層12のペーストを塗布して焼き付ける工程を含んでも良い。
なお、上記焼付工程は、1回の焼付工程からなっていてもよく、また複数の焼付工程からなっていてもよい。
−形成工程−
形成工程は、例えば、歯科用CAD/CAMシステムで歯型模型の形状をスキャンし、このスキャンした歯型模型の形状に基づいて、口腔外で、支台歯(土台)13に適合した内面を有する酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11を作製する工程である。
−フレーム内面への陶材の焼付工程−
この焼付工程は、例えば、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面に陶材層14のペーストを塗布して焼き付ける工程であるが、例えば、以下のように行われる。
まず、焼成炉を450℃(開始温度)に設定する。次に、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内面に陶材層14のペーストを塗布し、十分に自然乾燥した後、焼成(開始温度で120〜180秒間係留(予備乾燥)後、真空状態(1.3〜8.0kPa)で60℃/分にて840℃まで昇温し、60秒間係留後、開始温度まで冷却する)する。なお、陶材ペーストの粘性の違いにより、開始温度は、好ましくは、400℃から700℃の範囲で、また、焼成温度は、好ましくは、800℃から1100℃の範囲で、適宜調整することができる。
上記焼付工程において、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の内側に塗布した陶材層14のペーストの内側に模型22(図2B)を挿入して押し当てて、模型22の形状を陶材層14のペーストに転写し、転写後に模型22を取り外し、その後焼き付ける。ここで、陶材層14のペーストを塗布した後に、陶材層14の内面に耐火模型を挿入して焼き付けて、焼付け後に耐火模型を取り外してもよい。このように、模型22として耐火模型を用いることにより、歯科修復物の土台13に対する適合性をさらに向上することができる。
また、耐火模型の熱膨張係数を小さくすることにより、焼き付け時における耐火模型の熱膨張を抑制することができ、もって耐火模型の熱膨張による陶材層14の変形を抑制して、歯科修復物の土台13に対する適合性をさらに向上することができる。
陶材層14のペーストにおけるアルミノシリケートガラスの粒径が、フレーム外面に対する陶材層12のペーストにおけるアルミノシリケートガラスの粒径よりも小さいことが好ましい。これにより、陶材層14のペーストの流動性(粘度)を、陶材層12のペーストの流動性よりも高くすることができ、もって、陶材層14の厚さの調節を容易にすることができる。本発明においては、陶材層14のペーストの流動性(粘度)は、陶材層12のペーストと同程度またはそれより高いことが好ましい。
また、陶材層14のペーストにおける溶媒成分の質量%を調節するのが好ましい。これにより、陶材層14のペーストの焼付工程における熱収縮率を調節して、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の焼付工程における熱収縮率との差を小さくすることができ、もって土台13との適合性をさらに向上することができる。
−フレーム外面への陶材の焼付工程−
この焼付工程は、例えば、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の外面上に陶材層12のペーストを塗布して焼き付ける工程である。この焼付工程は、当業者において、通常、用いられる工程を利用することができる。例えば、陶材層12の材質によって以下のように焼付工程として異なる工程を用いることができる。
(1)陶材層12が「セラビアン」である場合
陶材層12が上述した「セラビアン」である場合は、例えば、以下のように焼付工程を行う。
酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の支台歯(土台)13に対する適合状態を確認した後、マージン陶材の築盛部分を削合し、調整の終了した酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11を、約10分間超音波洗浄し、支台歯(土台)13のマージン部付近に石膏硬化材を塗布し乾燥した後、マジックセパレーター(ノリタケ機材株式会社製)を一層塗布する。次に、マージン陶材をマジックフォーマー(ノリタケ機材株式会社製)で練和し、焼成する。次に、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11と陶材との焼付け強度を高めるため、フォーミングリキッドで練和したシェードベース陶材を、マージン陶材を焼成した酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11表面に薄く一層塗布し、焼成する。次に、シェードベース陶材を酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11全体に築盛し、焼成する。次に、ボディ陶材で歯冠外形を形成し、必要に応じ歯頚部にはボディ陶材とサービカル陶材を混合したものを築盛し、隣接面、唇側面をカットバックした後、指状構造を付与し、エナメル陶材を築盛し、焼成収縮分を補償するようにトランスルーセント陶材を目標とする歯冠外形に対して10%程度大きく全体に築盛し、歯冠色陶材を焼成する。次に、形態修正を行い洗浄後、グレーズ焼成を行う。
(2)陶材層12が「ヴィンテージ AL」又は「ヴィンテージ ZR」である場合
陶材層12が上述した「ヴィンテージ AL」又は「ヴィンテージ ZR」である場合は、例えば、以下のように焼付工程を行う。
酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11に対して、研削材を用いた調整及び色調の安定化を図るための焼成(650℃から1,000〜1,050℃まで大気状態で昇温し、5分間係留後、炉外で冷却)等の前処理を必要に応じて行う。次に、支台歯(土台)13のマージン部付近に、マージン分離材を塗布し、酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の上に、マージン陶材の中から必要な色調の陶材を選び、蒸留水又はヴィンテージCPMモデリングリキッド(株式会社松風製)を加え、クレーム状に練り、マージン部に築盛し、支台歯(土台)13上で濃縮(コンデンス)しながら水分を除いた後、焼成(650℃から960〜1,050℃まで真空状態(1.3〜8.0kPa)で昇温し、0〜60秒間係留後、炉外で冷却)する。次に、マージン陶材を含む酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11の表面に、オペークライナー陶材の中から必要な色調の陶材を選び、薄く塗布した後、焼成(450〜500℃から920〜940℃まで真空状態(1.3〜8.0kPa)で昇温し、30〜60秒間係留後、炉外で冷却)する。次に、オペークライナー陶材を焼成した酸化ジルコニウムセラミックスフレーム11上に、ボディー陶材及びサービカルトランス陶材の中から必要な色調の陶材を選び、蒸留水又はヴィンテージ モデリングリキッド(株式会社松風製)を加え、クリーム状に練り、歯型に築盛し、濃縮(コンデンス)しながら水分を除いた後、焼成(650℃から900〜920℃まで真空状態(1.3〜8.0kPa)で昇温し、30〜60秒間係留後、炉外で冷却)する。次に、焼成物の形態を修正し、水洗、乾燥し、セルフグレーズ焼成(650℃から900〜920℃まで大気状態で昇温し、0〜30秒間係留後、炉外で冷却)する。形態修正完了後、不足部分の修正が必要な場合、コレクション陶材に蒸留水又はヴィンテージ モデリングリキッド(株式会社松風製)を加えクリーム状に練り、必要量を追加築盛し、焼成(650℃から860〜880℃まで真空状態(1.3〜8.0kPa)で昇温し、30〜60秒間係留後、炉外で冷却)した後、研磨仕上げする。また、セルフグレーズ後に不足部分の修正が必要な場合、コレクション陶材に蒸留水又はヴィンテージ モデリングリキッド(株式会社松風製)を加え、クリーム状に練り、必要量を追加築盛し、焼成(650℃から860〜880℃まで真空状態(1.3〜8.0kPa)で昇温し、30〜60秒間係留後、炉外で冷却)する。
(実験例)
酸化ジルコニウムセラミックス(ジルコニア)表面に陶材焼成処理を行い、歯科用接着剤(レジンセメント)のジルコニアに対する接着への効果について検討すべく、以下の実験を行った。
まず、ジルコニアとして、イットリア安定化正方晶ジルコニア多結晶(Y−TZP)(セルコンベース、デンツプライ三金株式会社製)(以下、「ジルコニア(セルコン)」という)と、上記「ジルコニア(セルコン)」の表面に専用陶材(セルコンセラムS、デンツプライ三金株式会社製)を焼成したもの(以下、「ジルコニア+セルコンセラム」という)とを準備した。
ここで、セルコンベースは、ジルコニウムジオキサイド(Zirconium Dioxide)、イットリウムトリオキサイド(Yttrium Trioxide)、ハフニウムジオキサイド(Hafnium Dioxide)からなる。
「ジルコニア(セルコン)」については、ジルコニア表面を#600耐水研磨紙にて研削し、サンドブラスト処理した後、直径4mmの穴を開けた両面テープにて被接着面を規定した。
また、「ジルコニア+セルコンセラム」については、ジルコニア表面を#600耐水研磨紙にて研削し、セラコンセラムSを焼き付け、サンドブラスト処理した後、直径4mmの穴を開けた両面テープにて被接着面を規定した。
歯科用接着剤としては、パナビアフルオロセメント(PF、クラレメディカル製)とスーパーボンドC&B(SB、サンメディカル製)を用いた。
上記歯科用接着剤を塗布する前に、両面テープにて規定した被接着面に対してシランカップリング処理を行った。パナビアフルオロセメントを歯科用接着剤として用いた場合には、メガボンドプライマー及びポーセレンボンドアクチベーターをシランカップリング処理剤として用い、スーパーボンドC&Bを歯科用接着剤として用いた場合には、ポーセレンライナーMをシランカップリング処理剤として用いた。
その後、引張り試験用ステンレスロッドを植立し、試料を37℃水中に24時間保管後、万能試験器(オートグラフ AG500B、島津製作所製)を用い、クロスヘッドスピード1mm/minにて引張り接着強度を測定した。得られた結果は、3way ANOVAとDunnett’s T3 testを用い、危険率(有意水準)5%にて測定した。さらに、破断面の形態を観察し、破断面の形態についてMann−Whitney U testを用いて危険率1%にて検定した。この破断面の形態の検定結果としては、被着面が陶材の場合も、被着面がジルコニアの場合も、破断面の形態は界面破壊が最も多く、次いで、界面破壊と接着性レジンセメントの凝集破壊との混合破壊が多かった。なお、ジルコニアと第2の陶材層14との間では破壊は認められなかった。
引張り接着試験結果を図3に示す。いずれの歯科用接着剤を用いた場合でも、「ジルコニア(セルコン)」よりも「ジルコニア+セルコンセラム」の方が、接着強度の向上が認められた。
以上より、酸化ジルコニウムセラミックス(ジルコニア)表面に専用陶材を焼成することによって、歯科用接着剤(レジンセメント)との接着強度を向上することができることが分かった。
本発明の歯科修復物は、支台歯(土台)に対する適合性及び接着性が向上して、現在まで一歯に限られていたオールセラミック修復を複数歯(ブリッジ)にも応用することが可能になった。

Claims (17)

  1. 高強度セラミックスフレームと、少なくとも、前記セラミックスフレームの内面上に形成され、口腔内の支台歯の外面上に歯科用接着剤により接着させることができる陶材層とを備えることを特徴とする歯科修復物。
  2. 高強度セラミックスフレームが酸化ジルコニウムセラミックスからなる、請求の範囲第1項に記載の歯科用修復物。
  3. 陶材層が、セラミックスフレームに焼付け可能な材料からなる請求の範囲第1項から第2項のいずれかに記載の歯科修復物。
  4. 陶材層が、無機酸化物からなる請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の歯科修復物。
  5. 陶材層が、SiO、Al、ZrO、TiO、及びSnOの少なくとも1つを含む請求の範囲第1項から第4項のいずれかに記載の歯科修復物。
  6. 陶材層が、主としてアルミノシリケートガラスからなる請求の範囲第1項から第5項のいずれかに記載の歯科修復物。
  7. 陶材層の歯科用接着剤との接着面が、シランカップリング処理されている請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載の歯科修復物。
  8. 陶材層が、支台歯との歯科用接着剤による接着強度を15MPa以上にさせることができるものである、請求の範囲第1項から第7項のいずれかに記載の歯科修復物。
  9. 前記セラミックスフレームの外面上に形成された他の陶材層をも有する、請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の歯科修復物。
  10. 口腔内の支台歯の外面上に歯科用接着剤により接着される歯科修復物の製造方法であって、支台歯に適合した内面を有するセラミックスフレームを形成する形成工程と、前記セラミックスフレームの内面上に陶材層のペーストを塗布して焼き付ける焼付工程とを含むことを特徴とする歯科修復物の製造方法。
  11. 陶材層の歯科用接着剤との接着面にシランカップリング処理するシランカップリング処理工程をさらに含む請求の範囲第10項に記載の歯科修復物の製造方法。
  12. 焼付工程において、陶材層のペーストを塗布した後に、前記陶材層のペーストの内面に耐火模型を挿入して焼き付ける請求の範囲第10項から第11項のいずれかに記載の歯科修復物の製造方法。
  13. さらに、前記セラミックスフレームの外面上に陶材層のペーストを塗布して焼き付ける焼付工程を含む、請求の範囲第10項から第12項のいずれかに記載の歯科修復物の製造方法。
  14. 前記セラミックスフレームの内面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストを構成する物質の粒径が、前記セラミックスフレームの外面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストを構成する物質の粒径よりも小さい、請求の範囲第13項に記載の歯科修復物の製造方法。
  15. 前記セラミックスフレームの内面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストの流動性が、前記セラミックスフレームの外面上に塗布して焼き付ける陶材層のペーストと同程度またはそれよりも高いものである、請求の範囲第13項から第14項のいずれかに記載の歯科修復物の製造方法。
  16. 歯科修復物における被塗布対象面上に塗布され、該被塗布対象面上に陶材層を形成するのに用いられ、主としてアルミノシリケートガラスからなることを特徴とする歯科修復物用の陶材ペースト。
  17. 被塗布対象面は、セラミックスフレームの内面を含む請求の範囲第16項に記載の歯科修復物用の陶材ペースト。
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