JPWO2007138694A1 - 照合方法 - Google Patents
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Abstract
コネクタ101の表面には、それぞれのコネクタ101に固有のID番号が書き込まれた無線認識ICタグ102が貼付され、光ファイバ端子105の表面には、それぞれの光ファイバケーブル107に固有の無線認識ICタグ104が貼付されている。無線認識ICタグ104にリーダアンテナ103を近接させ、光ファイバケーブル107のID番号をリーダ108で読み取った後、無線認識ICタグ102にリーダアンテナ103を近接させ、コネクタ101のID番号をリーダ108で読み取る。次に、双方のID番号を照合し、双方のID番号が対応していることを確認した後、光ファイバ端子105をコネクタ101に挿入する。
Description
本発明は、無線認識ICタグを利用した照合技術に関し、特に、無線認識ICタグを利用して信号ケーブルとコネクタとの接続の正否をを確認する技術に関するものである。
半導体チップ内のメモリ回路に書き込んだ所望のデータを、マイクロ波などを使って読み取る無線認識ICタグは、RFID(Radio Frequency Identification)タグとも呼ばれ、種々の分野での利用が進められている。
例えば特開2004−046582号公報(特許文献1)は、無線認識ICタグを利用した医療情報管理システムを開示している。この医療情報管理システムは、患者に対する薬剤の誤投与を防止するために、医師による治療指示情報が入力された無線認識ICを患者のリストバンドに取り付け、薬剤投与の際にこの情報をリーダで読み出すことによって、正規の薬剤が投与されるかどうかを判定するものである。
特開2005−157936号公報(特許文献2)は、患者、医療従事者および医療媒体の三者にそれぞれID情報が記録されている無線認識ICタグを装着し、ICタグセンサにより三者のID情報をすべて読み取った後に、比較手段によりデータベースに記録されている医療情報とID情報とが一致しているか否かを判定するリスクマネージメントシステムを開示している。
特開2005−200187号公報(特許文献3)は、無線認識ICタグによって構成される識別用荷札を装着した物品の情報を正確に取得できるようにした情報管理方法を開示している。この情報管理方法は、リーダによって読み取られた複数の識別用荷札の固有情報を受信すると、それらの固有情報を持つ識別用荷札を装着した物品同士の関係を判定して、その関係の内容を示す情報とそれらの固有情報同士のリンク情報とを作成し、物品に関する関係情報として記憶手段に保存する。そして、その物品に関する関係情報を管理する処理に入った後、リーダにより読み取られた識別用荷札の固有情報を受信すると、記憶手段に保存される情報を使って、その受信した固有情報を持つ識別用荷札を装着した物品に関する関係情報の内容に応じた規定の処理を実行する。
特開2005−204412号公報(特許文献4)は、配線交換作業や回線切り分け作業などを容易にし、さらに配線管理を簡単、かつ的確に行えるようにした配線管理システムを開示している。この配線管理システムには、複数の配線端末部を相互に着脱自在に接続するコネクタが収納された配線盤が備わっている。各配線端末部毎に、または各配線端末部に対応するコネクタには、リーダライタから無線により供給される配線接続データを記憶する無線認識ICタグが装着されている。リーダライタのアンテナは、コネクタの着脱を行う配線着脱治具に接続されている。管理装置は、リーダライタに対して無線により配線接続データの送受信を行い、配線盤の配線接続状態を管理する。
電線の接続を確認する方法の一例を図15を用いて説明する。光ファイバとは異なり、電線の場合は、その長さを各コネクタごとに変化させてもよいので、コネクタ同士を比較的広い間隔で配置することができる。
端子板209と電線204は、接続ネジ203によって接続される。端子板209には第1の無線認識ICタグ201が貼付され、電線204の周りの被覆205には第2の無線認識ICタグが取り付けられている。金属の影響を受けやすい無線認識ICタグ201、202を貼付するときには、紙やプラスチックなどのスペーサを使って厚さ1mm程度の空隙を形成する。無線認識ICタグ201、202のそれぞれは、超小型のICチップと小型アンテナとから構成されている。第1の無線認識ICタグ201は、第1のリーダアンテナ206Aによって内部のID番号が読み取られ、第2の無線認識ICタグ202は、第2のリーダアンテナ206Bによって内部のID番号が読み取られる。リーダアンテナ206A、206Bのそれぞれはスイッチ207によって切り替えられ、リーダ208に接続されて無線認識ICタグ201、202のID番号が読み取られ、端子板209と電線204の接続が正しいか否かが確認される。リーダアンテナ206A、206Bには、例えばセラミックアンテナが使用される。
特開2004−046582号公報
特開2005−157936号公報
特開2005−200187号公報
特開2005−204412号公報
通信中継局などに設置された光ファイバ通信用の配線盤には、多数の光ファイバが高密度に接続されている。配線盤と光ファイバとの接続は、配線盤に配列された多数のコネクタのうち、所望するコネクタに光ファイバの一端部(光ファイバ端子)を挿入することによって行われる。
上記コネクタは、配線盤に接続される光ファイバ群の長さを均一にしておくために、狭い間隔で密に配列されている。これは、光ファイバ群の長さが接続の最大長に固定されるため、コネクタの配置に強い制約が生じるためである。従って、光ファイバ端子をコネクタに挿入したり、コネクタから取り外したりする際には、例えば図16に示すような脱着治具が使用される。
この脱着治具300は、光ファイバケーブル301の先端に取り付けた光ファイバ端子302を保持するためのくわえ込みアーム303を備えている。くわえ込みアーム303は、連結アーム304およびこれと連動する駆動アーム305を介してレバー306に連結されている。作業者がこのレバー306に指を挿入して駆動アーム305および連結アーム304を直線移動させると、くわえ込みアーム303が上下に移動する。回線切り替え時には、まず作業者がくわえ込みアーム303を下方に移動させて光ファイバ端子302をくわえ込み、この光ファイバ端子302を手動で第1のコネクタ(図示せず)から引き抜く。次に、この状態で光ファイバ301を第2のコネクタ(図示せず)に移動させ、光ファイバ端子302を手動で第2のコネクタに挿入した後、くわえ込みアーム303を上方に移動させ、光ファイバ端子302の保持を解除する。
上記のような配線盤に高密度で配列されたコネクタに光ファイバケーブルを挿抜するときの課題は、コネクタが高密度に配列されているために、光ファイバケーブルが密集し、実質上、コネクタと光ファイバケーブルの目視照合が不完全となるので、光ファイバケーブルを挿抜するときに誤操作が発生しやすいことにある。従来の文献には、この課題を効率よく解決する方法が示されていない。
本発明の目的は、配線盤に高密度で配列されたコネクタに光ファイバケーブルなどの信号ケーブルを挿抜する際に、信号ケーブルとコネクタとの接続の正否を効率よく確認することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本願の一発明である照合方法は、所定の間隔で配列された複数のコネクタのいずれかに複数の信号ケーブルのいずれかを挿入し、または前記複数のコネクタのいずれかに挿入された前記いずれかの信号ケーブルを抜き取る際、
(a)前記複数のコネクタのそれぞれに固有のID番号が書き込まれた第1の無線認識ICタグを取り付けると共に、前記複数の信号ケーブルのそれぞれに固有のID番号が書き込まれた第2の無線認識ICタグを取り付ける工程と、
(b)前記複数のコネクタのうち、所定のコネクタに取り付けられた前記第1の無線認識ICタグにリーダアンテナを近接させ、前記第1の無線認識ICタグに書き込まれた前記所定のコネクタのID番号をリーダにより読み取る工程と、
(c)前記複数の信号ケーブルのうち、所定の信号ケーブルに取り付けられた前記第2の無線認識ICタグに前記リーダアンテナを近接させ、前記第2の無線認識ICタグに書き込まれた前記所定の信号ケーブルのID番号を前記リーダにより読み取る工程と、
(d)前記リーダにより読み取られた前記所定のコネクタのID番号と前記所定の信号ケーブルのID番号とを照合し、前記2つのID番号の対応関係を確認する工程と、
(e)前記2つのID番号の対応関係が正しい場合には、前記所定のコネクタに前記所定の信号ケーブルを挿入し、または前記所定のコネクタから前記所定の信号ケーブルを抜き取る工程とを含んでいる。
(a)前記複数のコネクタのそれぞれに固有のID番号が書き込まれた第1の無線認識ICタグを取り付けると共に、前記複数の信号ケーブルのそれぞれに固有のID番号が書き込まれた第2の無線認識ICタグを取り付ける工程と、
(b)前記複数のコネクタのうち、所定のコネクタに取り付けられた前記第1の無線認識ICタグにリーダアンテナを近接させ、前記第1の無線認識ICタグに書き込まれた前記所定のコネクタのID番号をリーダにより読み取る工程と、
(c)前記複数の信号ケーブルのうち、所定の信号ケーブルに取り付けられた前記第2の無線認識ICタグに前記リーダアンテナを近接させ、前記第2の無線認識ICタグに書き込まれた前記所定の信号ケーブルのID番号を前記リーダにより読み取る工程と、
(d)前記リーダにより読み取られた前記所定のコネクタのID番号と前記所定の信号ケーブルのID番号とを照合し、前記2つのID番号の対応関係を確認する工程と、
(e)前記2つのID番号の対応関係が正しい場合には、前記所定のコネクタに前記所定の信号ケーブルを挿入し、または前記所定のコネクタから前記所定の信号ケーブルを抜き取る工程とを含んでいる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
コネクタに信号ケーブルを挿入したり、コネクタから信号ケーブルを抜き取る際の誤操作を確実に、かつ効率よく防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態である照合方法を図1〜図9を参照しながら説明する。本実施の形態は、通信中継局などの配線盤に高密度で配列されたコネクタに光ファイバケーブルが正しく挿抜されたかどうかを確認するための照合方法である。
本発明の一実施の形態である照合方法を図1〜図9を参照しながら説明する。本実施の形態は、通信中継局などの配線盤に高密度で配列されたコネクタに光ファイバケーブルが正しく挿抜されたかどうかを確認するための照合方法である。
図1に示すように、配電盤100には、多数のコネクタ101が高密度に配列されている。光ファイバケーブル107は、その先端に取り付けた光ファイバ端子105をコネクタ101に挿入することによって、配電盤100に接続されている。
コネクタ101の表面には、第1の無線認識ICタグ102が貼付されている。無線認識ICタグ102は、直径1mm以下の超小型ICチップと、このICチップ内に形成された小型アンテナとを備えており、サイズが小さいコネクタ101の表面にも貼付することができる。無線認識ICタグ102のICチップには、それぞれのコネクタ101に固有のID番号が書き込まれている。
一方、光ファイバ端子105の表面には、第2の無線認識ICタグ104が貼付されている。第1の無線認識ICタグ102と同じ様に、この無線認識ICタグ104も、直径1mm以下の超小型ICチップと、このICチップ内に形成された小型アンテナとから構成されているので、サイズが小さい光ファイバ端子105の表面にも貼付することができる。無線認識ICタグ104のICチップには、それぞれの光ファイバケーブル107に固有のID番号が書き込まれている。
図2(a)は、無線認識ICタグ102の平面図、図2(b)は、図2(a)のA−A線に沿った断面図である。
ベースフィルム130上には、導電性フィルムからなるアンテナ131が形成されている。アンテナ131の一部には、スリット132が設けられている。アンテナ131上には、スリット132を跨ぐ2個のバンプ電極133、134を介してICチップ135が接続されている。スリット132は、アンテナ131とICチップ135との間のインピーダンスを整合するために形成されている。2個のバンプ電極133、134の間のインピーダンス(ICチップ135の入力インピーダンス)は、例えば2.45GHzにおいて、60Ωに調整されている。
無線認識ICタグ102に2.45GHzのマイクロ波が照射されると、アンテナ131に高周波電流が流れる。このとき、ICチップ135の入力インピーダンス(60Ω)とアンテナ131のインピーダンスとが整合していると、アンテナ131に流れる高周波電流を最も効率よくICチップ135に供給することができる。他方、ICチップ135の入力インピーダンスとアンテナ131のインピーダンスとの整合が不完全であると、両者の接続点(バンプ電極133、134)において高周波電流が反射され、ICチップ135が動作するためのエネルギーが十分に供給されなくなるので、ICチップ135に入力される信号の強度が弱くなる。図示は省略するが、光ファイバ端子105の表面に貼付された無線認識ICタグ104も、図2と同じ構成になっている。
図3は、無線認識ICタグ102に内蔵されたICチップ135の構成を示すブロック図である。ICチップ135は、整流回路302、クロック抽出回路303、ロードスイッチ304およびカウンタ・メモリ回路305を備えている。
アンテナ131は、整流回路302に接続されている。アンテナ131に流れた高周波電流は、整流回路302によって整流された後、クロック抽出回路303に入力される。クロック抽出回路303では、高周波のキャリアからクロック幅およびクロック間隔が正確に抽出される。抽出された低周波のクロックパルスは、カウンタ・メモリ回路305に入力され、ID番号の認証などの処理が行われる。
カウンタ・メモリ回路305からの出力はロードスイッチ304に入力される。ロードスイッチ304は、MOSFETで構成されるスイッチング素子であって、アンテナ131に対するインピーダンス(バンプ電極133、134間のインピーダンス)を変化させることによって負荷変調をする。変調された信号は、アンテナ131から無線認識ICタグ102のリーダへデータとして送信される。図示は省略するが、無線認識ICタグ104に内蔵されたICチップも、図3と同じ構成になっている。
無線認識ICタグ102、104のそれぞれに書き込まれたID番号は、リーダアンテナ103によって読み出される。リーダアンテナ103は、例えば直方体のセラミックアンテナによって構成されており、同軸ケーブル106を介してリーダ108に接続されている。リーダ108には、無線認識ICタグ102、104のそれぞれに書き込まれたID番号とその属性情報とが格納されている。
図4は、上記リーダアンテナ103の構造の一例を示す平面図(下方から見た平面図)、図5は、図4に示すリーダアンテナ103の側面図である。
リーダアンテナ103は、アンテナパターン110が形成されたアンテナ搭載基板111を備えており、マッチング素子112を介して同軸ケーブル106に接続されている。アンテナパターン110は、所定の周波数で共振するので、誘電体の比誘電率の効果による波長短縮効果を考慮して形成される。マッチング素子112は、同軸ケーブル106の長さや形状、アンテナ搭載基板111の電気的仕様による高周波波形の反射を防ぐために挿入される素子であり、例えばチップ状のコンデンサやインダクタンスによって構成されている。リーダアンテナ103は、例えば無線LAN、ブルーツース、携帯電話など、マイクロ波通信に利用されている高誘電体セラミックアンテナが利用可能である。
所定のコネクタ101に所定の光ファイバケーブル107を正しく挿入するには、まず、図6に示すように、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104から1mm〜2mm程度の至近距離にリーダアンテナ103を近接させる。すると、リーダアンテナ103から発振されたマイクロ波などの高周波が無線認識ICタグ104に受信され、ICチップに書き込まれた光ファイバケーブル107のID番号がリーダアンテナ103によって感知されることによって、リーダ108に読み取られる。
次に、図7に示すように、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102から1mm〜2mm程度の至近距離にリーダアンテナ103を近接し、無線認識ICタグ102のICチップに書き込まれたID番号をリーダ108によって読み取る。すると、リーダアンテナ103から発振された高周波が無線認識ICタグ104に受信され、ICチップに書き込まれたコネクタ101のID番号がリーダアンテナ103によって感知されることによって、リーダ108に読み取られる。
次に、リーダ108は、上記の方法で読み取った光ファイバケーブル107のID番号とコネクタ101のID番号とを照合し、双方のID番号が対応しているかどうかを表示する。作業者は、この表示を見て双方のID番号が対応していることを確認した後、上記の光ファイバ端子105を上記のコネクタ101に挿入する。
一方、光ファイバケーブル107をコネクタ101から抜き取る場合は、まず、図8に示すように、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104から1mm〜2mm程度の至近距離にリーダアンテナ103を近接させ、無線認識ICタグ104のID番号をリーダ108で読み取る。
次に、図9に示すように、リーダアンテナ103を水平方向に移動し、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102から1mm〜2mm程度の至近距離にリーダアンテナ103を近接させ、コネクタ101のID番号をリーダ108で読み取る。このとき、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104は、リーダアンテナ103の至近距離に位置していないので、無線認識ICタグ104のICチップに書き込まれたID番号がリーダ108によって読み取られることはない。
図に示すように、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104と、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102とは、互いに90度の角度で配向されているので、無線認識ICタグ104に近接させた光ファイバ端子105を水平方向に移動するだけで無線認識ICタグ102に近接させることができる。従って、隣り合った光ファイバ端子105、105の間隔が非常に狭い場合でも、コネクタ101のID番号を簡単に読み取ることができる。
このようにして、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104のID番号と、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102のID番号とがリーダ108によって順次読み取られ、双方のID番号が照合される。そして、作業者は、所定のコネクタ101に所定の光ファイバケーブル107が正しく挿入されているかどうかを確認した後、所定の光ファイバケーブル107をコネクタ101から抜き取る。
上述した本実施の形態の照合方法を用いることにより、コネクタ101に光ファイバケーブル107を挿入したり、コネクタ101から光ファイバケーブル107を抜き取る際の誤操作を確実に、かつ効率よく防止することができる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の一実施の形態である照合装置の概略図である。この照合装置120は、光ファイバケーブル107の先端に取り付けた光ファイバ端子105を保持するためのくわえ込みアーム(保持手段)121を備えている。くわえ込みアーム121は、連結アーム122およびこれと連動する駆動アーム123、124を介してレバー1(駆動手段)25に連結されている。くわえ込みアーム121の先端部には、同軸ケーブル106を介してリーダ108に接続されたリーダアンテナ103が固定されている。
図10は、本発明の一実施の形態である照合装置の概略図である。この照合装置120は、光ファイバケーブル107の先端に取り付けた光ファイバ端子105を保持するためのくわえ込みアーム(保持手段)121を備えている。くわえ込みアーム121は、連結アーム122およびこれと連動する駆動アーム123、124を介してレバー1(駆動手段)25に連結されている。くわえ込みアーム121の先端部には、同軸ケーブル106を介してリーダ108に接続されたリーダアンテナ103が固定されている。
上記照合装置120を使ってコネクタ101に光ファイバケーブル107を挿入するには、まず、図8に示すように、光ファイバ端子105をくわえ込みアーム121で保持し、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104から1mm〜2mm程度の至近距離にリーダアンテナ103を近接させることによって、光ファイバケーブル107のID番号を読み取る。続いて、図11に示すように、レバー125を操作し、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102から1mm〜2mm程度の至近距離にリーダアンテナ103を近接させることによって、コネクタ101のID番号を読み取る。このとき、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104は、リーダアンテナ103から離れた位置にあるので、無線認識ICタグ104に書き込まれた光ファイバケーブル107のID番号が読み取られることはない。
次に、リーダ108は、上記の方法で読み取った光ファイバケーブル107のID番号とコネクタ101のID番号とを照合し、双方のID番号が一致しているかどうかを表示する。作業者は、この表示を見て双方のID番号が一致していることを確認した後、上記の光ファイバ端子105を上記のコネクタ101に挿入する。
一方、光ファイバケーブル107をコネクタ101から抜き取る場合は、上記と逆の操作を行う。すなわち、まず、図12に示すように、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104の至近距離にリーダアンテナ103を近接させてID番号を読み取る。次に、図13に示すように、レバー125を操作してリーダアンテナ103を水平方向に移動し、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102のID番号を読み取る。
このようにして、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104のID番号と、コネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102のID番号とを順次読み取り、双方のID番号を照合する。そして、コネクタ101に光ファイバケーブル107が正しく挿入されているかどうかを確認した後、光ファイバ端子105をくわえ込みアーム121で保持し、光ファイバケーブル107をコネクタ101から抜き取る。
上述した本実施の形態の照合装置120を用いることにより、コネクタ101に光ファイバケーブル107を挿入したり、コネクタ101から光ファイバケーブル107を抜き取る作業をより迅速に行うことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
前記実施の形態1、2では、光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104とコネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102との間でリーダアンテナ103を移動させたが、例えば図14に示すように、2個のリーダアンテナ103をスイッチ126を介してリーダ108に接続し、その一方をコネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102に近接させ、もう一方を光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104に近接させてもよい。この場合は、例えばコネクタ101に貼付された無線認識ICタグ102のID番号を読み取り、次に、スイッチ126を切り替えて光ファイバ端子105に貼付された無線認識ICタグ104のID番号を読み取った後、双方のID番号を照合する。
本発明は、無線認識ICタグを利用して信号ケーブルとコネクタとの接続の正否を確認する技術に適用することができる。
Claims (5)
- 所定の間隔で配列された複数のコネクタのいずれかに複数の信号ケーブルのいずれかを挿入し、または前記複数のコネクタのいずれかに挿入された前記いずれかの信号ケーブルを抜き取る際、以下の工程を含むことを特徴とする照合方法:
(a)前記複数のコネクタのそれぞれに固有のID番号が書き込まれた第1の無線認識ICタグを取り付けると共に、前記複数の信号ケーブルのそれぞれに固有のID番号が書き込まれた第2の無線認識ICタグを取り付ける工程、
(b)前記複数のコネクタのうち、所定のコネクタに取り付けられた前記第1の無線認識ICタグにリーダアンテナを近接させ、前記第1の無線認識ICタグに書き込まれた前記所定のコネクタのID番号をリーダにより読み取る工程、
(c)前記複数の信号ケーブルのうち、所定の信号ケーブルに取り付けられた前記第2の無線認識ICタグに前記リーダアンテナを近接させ、前記第2の無線認識ICタグに書き込まれた前記所定の信号ケーブルのID番号を前記リーダにより読み取る工程、
(d)前記リーダにより読み取られた前記所定のコネクタのID番号と前記所定の信号ケーブルのID番号とを照合し、前記2つのID番号の対応関係を確認する工程、
(e)前記2つのID番号の対応関係が正しい場合には、前記所定のコネクタに前記所定の信号ケーブルを挿入し、または前記所定のコネクタから前記所定の信号ケーブルを抜き取る工程。 - 前記信号ケーブルは、光ファイバケーブルであることを特徴とする請求項1記載の照合方法。
- 前記第2の無線認識ICタグは、前記光ファイバケーブルの先端に取り付けた光ファイバ端子の表面に貼付されることを特徴とする請求項2記載の照合方法。
- 前記リーダアンテナは、セラミックアンテナによって構成されている特徴とする請求項1記載の照合方法。
- 前記第1の無線認識ICタグと前記第2の無線認識ICタグとを互いに90度の角度で配向させ、前記第2の無線認識ICタグに書き込まれた前記ID番号を読み取った後、前記リーダアンテナを直線方向に移動し、前記第1の無線認識ICタグに書き込まれた前記ID番号を読み取ることを特徴とする請求項1記載の照合方法。
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