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JPWO2007123191A1 - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、位置規制するための専用部品を用いることなく、MEAと一対のセパレータとを一体化して、位置規制する手段を提供することである。具体的に本発明は、枠体一体型MEA;燃料ガスを供給排出する流路を有するセパレータ;酸化剤ガスを供給排出する流路を有するセパレータを含む固体高分子型燃料電池セルであって:前記枠体一体型MEAの枠体は、その両面に先端が鍵状の複数の突起を有し、前記一対のセパレータはそれぞれ、複数の段差部位を有し、前記枠体の突起と、前記一対のセパレータの段差部位とが係止して一体化された燃料電池セルを提供する。

Description

本発明は、固体高分子電解質を用いた固体高分子型燃料電池に関する。
固体高分子電解質を用いた燃料電池は、ポータブル電源、電気自動車用電源、家庭内コージェネレーションシステムなどに使用される。固体高分子電解質を用いた燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと、空気などの酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時に発生させる。
固体高分子電解質を用いた燃料電池は、基本的には水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜、および前記高分子電解質膜を挟む一対の電極を含む。電極は、白金族金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒層、および触媒層の外側に形成され通気性と電子導電性を併せ持つガス拡散層を含む。
供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスが外部にリークしたり、二種のガスが互いに混合したりしないように、電極の周囲に高分子電解質を挟んでガスシール材やガスケットが配置される。シール材やガスケットは、電極および高分子電解質膜と一体化して予め組み立てられる。この組み立て体を、MEA(電解質膜電極接合体)と称する。
MEAの両面には、MEAを機械的に保持するとともに、隣接するMEA同士を互いに電気的に直列接続するための導電性のセパレータが配置される。セパレータのMEAとの接触部分には、電極面に反応ガスを供給し、生成水や余剰ガスを運び去るための流路が形成される。流路は、セパレータと別に設けられてもよいが、セパレータの表面に設けられた溝を流路とするのが一般的である。さらに、MEAと一対のセパレータから構成される電池セルの複数を積層して、MEA同士を互いに電気的に直列に接続することにより電圧を高めて、電池スタックとして実用化することが一般的である。
MEAと一対のセパレータを組合せて電池セルを作製するとき、MEAの電極面とセパレータの流路面に位置ずれが生じると、有効な反応面積が小さくなり、所定の電圧が得られない。また複数の電池セルを積層するときに、MEAとセパレータの位置ずれの発生を防止するためには、電池セルを構成するMEAと一対のセパレータとが一体になっていることが好ましい。
このように、電池セルのMEAと一対のセパレータの位置を規制して一体化するために、MEAおよび一対のセパレータの反応面以外の場所に設けられた貫通穴に、位置決めピンを貫通させ、貫通された位置決めピンを止め輪部品で止めて、ピンの抜けを防止する提案がされている(特許文献1を参照)。
また、MEAと一対のセパレータの外周端部を、クリップ状の部品で挟み込んで一体化する提案や(特許文献2参照)、セパレータに形成された樹脂製の吸盤にMEAを挟み込んで他方のセパレータと一体化する提案(特許文献3参照)などがなされている。
特開2000−012067号公報 特開2004−241208号公報 特開2005−142000号公報
前述の通り、従来は位置決めピンなどの締結部品やクリップなどを用いて、MEAと一対のセパレータの位置を規制していたので、必要な部品点数が増大して製作コストが上がり、組み立て作業が複雑になって製作リードタイムが長期化するという問題があった。
また、位置決めピンなどを用いる場合は、止め輪などで固定する必要があるので、セパレータのある程度の厚みが必要とされる。さらに、締結部品による固定は圧力による負荷がかかるので、やはりセパレータのある程度の厚みが必要とされる。そのため、一般的に小型化が求められる燃料電池には適用しにくい。
さらに、位置決めピンを用いて固定する場合は、ピンの大きさに対して、ある程度の余裕をもってピンが挿入される孔の大きさを設定する必要があるため、位置ずれが完全には解消できないことがあった。
そこで本発明は、位置規制するための専用部品を用いることなく、MEAと一対のセパレータとを一体化して、位置規制する手段を提供することを目的とする。それにより、電池セルを積層するときにも位置ずれが抑制されるので、安定した電圧を発揮できる固体高分子型燃料電池が、簡便な工程で作製される。
また積層された二以上の電池セルを含む燃料電池スタックにおいて、電池セル同士の位置ずれがあると、隣接するセパレータ同士の接触面積が低下し、接触抵抗の増大により所定の電圧が得られない。そこで本発明は、固定するための専用部品を用いることなく、電池セル同士の位置を規制し、さらに燃料電池スタックを一体とする手段を提供することを目的とする。
本発明の第一は、以下に示される固体高分子型燃料電池の燃料電池セルに関する。
[1]ガス流路口が形成された枠体、前記枠体の内部に配置された高分子電解質膜、前記高分子電解質膜を挟む一対の電極、および前記ガス流路口と電極を囲うシール材が一体で形成された枠体一体型MEA;前記一対の電極のうちの一方に燃料ガスを供給排出する流路を有するセパレータ;前記一対の電極のうちの他方に酸化剤ガスを供給排出する流路を有するセパレータを含む固体高分子型燃料電池セルであって、
前記枠体は、その両面に先端が鍵状の複数の突起を有し、かつ前記一対のセパレータはそれぞれ、複数の段差部位を有し、
前記枠体の突起と、前記一対のセパレータの段差部位とが係止して一体化された燃料電池セル。
[2]前記突起は、前記ガス流路口の近傍にある、[1]に記載の燃料電池セル。
[3]前記突起の先端の鍵状部は、枠体の内側に向いている、[1]に記載の燃料電池セル。
[4]前記燃料電池セルの一対のセパレータの流路を流れる燃料ガスの圧力と酸化剤ガスとの圧力は同一でなく、
より高い圧力のガスが流れるセパレータ側の枠体の面に形成された、前記先端が鍵状の複数の突起は、より低い圧力のガスが流れるセパレータ側の枠体の面に形成された、前記先端が鍵状の複数の突起よりも、枠の内側に配置される、[1]に記載の燃料電池セル。
本発明の第二は、積層された二位以上の燃料電池セルを含む固体高分子型燃料電池スタックに関する。
[5]互いに積層された二以上の燃料電池セルを含む固体高分子型燃料電池スタックであって、
前記燃料電池セルのそれぞれは、ガス流路口が形成された枠体、前記枠体の内部に配置された高分子電解質膜、前記高分子電解質膜を挟む一対の電極、および前記ガス流路口と電極を囲うシール材が一体で形成された枠体一体型MEA;前記一対の電極のうちの一方に燃料ガスを供給排出する流路を有するセパレータ;前記一対の電極のうちの他方に酸化剤ガスを供給排出する流路を有するセパレータを含み、かつ
前記枠体は、その両面に先端が鍵状の複数の突起を有し、前記セパレータは、複数の段差部位を有し、
前記枠体の突起と、前記一対のセパレータの段差部位とが係止して一体化された燃料電池セルである、燃料電池スタック。
[6]前記燃料電池スタックは、互いに隣接して積層された燃料電池セルAおよび燃料電池セルBを含み、
前記燃料電池セルAおよび燃料電池セルBの枠体は、先端が鍵状の複数の第二突起を有し、かつ前記燃料電池セルBのセパレータは複数の第二段差部位を有し、
前記燃料電池セルAの枠体の第二突起と、前記燃料電池セルBのセパレータの第二段差部位とが係止して一体化された、[5]に記載の燃料電池スタック。
[7]前記燃料電池スタックは、互いに隣接して積層された燃料電池セルAおよび燃料電池セルBを含み、
前記燃料電池セルAおよび燃料電池セルBの枠体は、複数の第二突起と複数の切り欠きを交互に有し、
前記燃料電池セルAの第二突起と切り欠きが、前記燃料電池セルBの第二突起と切り欠きとかみ合っている、[5]に記載の燃料電池スタック。
本発明の燃料電池セルは、電池セルを構成するMEAと一対のセパレータが位置規制された状態で一体化されているので、安定した電圧を発生させる。しかも本発明の燃料電池セルは専用部品を用いることなく簡便に作製されうるので、本発明により安価で高性能な固体高分子型燃料電池が提供される。
実施の形態1に係る燃料電池セルの分解斜視図である。枠体一体型MEA、ならびにアノード側セパレータ、およびカソード側セパレータが示される。 実施の形態1に係る燃料電池セルが組み立てられたときの、枠体の突起と、セパレータの段差付穴の付近の拡大断面図である。突起の鍵状部が外側を向いている。 実施の形態1に係る燃料電池セルが組み立てられたときの、枠体の突起と、セパレータの段差付穴の付近の拡大断面図である。突起の鍵状部が内側を向いている。 実施の形態2に係る燃料電池セルが組み立てられたときの、枠体の突起やピン状突起、およびセパレータの段差付穴や位置決め穴の付近の部分詳細断面斜視図である。 実施の形態3に係る燃料電池セルが組み立てられたときの、枠体の突起と、セパレータの段差付近の部分詳細断面斜視図である。 実施の形態4に係る燃料電池セルの分解斜視図である。枠体一体型MEA、ならびにアノード側セパレータ、およびカソード側セパレータが示される。 実施の形態5に係る燃料電池スタックの、2つの電池セルが積層された状態を示す断面斜視図である。互いの電池セルが一体化されている。 実施の形態6に係る燃料電池スタックの、2つの電池セルが積層された状態を示す断面斜視図である。互いの電池セルが一体化されるとともに、突起同士がかみ合って位置規制されている。 実施の形態7に係る燃料電池スタックの断面斜視図である。集電板とガス供給排出マニホールドからなる端部ユニットが、電池セルの積層体に一体化されている。 比較例1の高分子電解質型燃料電池の分解斜視図である。枠体一体型MEA、アノード側セパレータ、カソード側セパレータ、および端部モジュール,締結用ボルト,ナットが示される。 実施例1で作製した枠体一体型MEAの枠体の突起と、セパレータの段差の構造を示す図である。
1.本発明の燃料電池セルについて
本発明の燃料電池セルは、枠体一体型MEAおよび一対のセパレータを含み、それらが一体化されていることを特徴とする。詳細は後述するが、枠体一体型MEAの枠体に設けられた突起の鍵状の先端部と、セパレータに設けられた段差部位とが係止することによって、枠体一体型MEAとセパレータが一体化する。
枠体一体型MEAについて
枠体一体型MEAは、ガス流路口を含む枠体、枠体内部に配置された高分子電解質膜、高分子電解質膜を挟む一対の電極、およびガス流路口と電極を囲うシール材を含み、それらが一体成形されている。
枠体の枠部位には、ガス流路口が形成されている。ガス流路口を流れるガスには、燃料ガスと酸化剤ガスが含まれ、それぞれのガスのための別個の流路口が形成される。また枠体の枠部位には、冷却液が流れる流路口が形成されていてもよい。
枠体の材質は、耐薬品性が高く、溶出が少ないオレフィン系樹脂であることが好ましく、オレフィン系樹脂の例にはポリプロピレンやポリエチレンなどが含まれる。溶出を抑えて電池の寿命を延ばすためである。さらに枠体の材質は、耐熱性の高さも求められる。燃料電池の使用環境は、例えば約60〜80℃だからである。したがって、枠体の材質はポリプロピレンがより好ましい。
高分子電解質膜は、水素イオンは通すが、電子は通さない薄いフィルム状の膜であればよく特に限定されない。一般的には、フッ素樹脂系の高分子膜が用いられる。
一対の電極は、酸化剤が供給される酸素極(カソードともいう)と、燃料ガスが供給される燃料極(アノードともいう)とからなる。各電極は、特に制限されないが、白金などの触媒を担持したカーボンなどであればよい。
シール材とは、ガス流路口や電極を流れるガスが外部にもれたり、外部のガスがガス流路口や電極に入り込んだりすることを防止する部材である。シール材の材質は、通常はゴムなどである。
さらに枠体一体型MEAの枠体の枠部位には、先端が鍵状の突起が形成されていることを特徴とする。「先端が鍵状になっている」とは「先端に引っかき爪がある」ことを含む。突起は、枠の片面または両面(アノード面とカソード面)にあってもよいが、好ましくは両面にある。突起の数は2以上であればよく、特に限定されない。枠体の枠部位に形成された突起の先端の鍵状部は、セパレータの段差部位(後述)の段差に係合することができる。
突起の高さは、通常はセパレータの厚さよりも小さくする。セパレータが薄い場合には、枠体の突起がセパレータから突出することがある。そのような燃料電池セルを積層して電池スタックとする場合には、隣接する電池セルのセパレータに、一の電池セルのセパレータからはみ出した突起をかわすための「かわし穴」を設ければよい。
突起の先端の鍵状部(つまり「引っかき爪」)は、図9に示されるように、爪の高さY1を、突起の高さのうち引っかき爪までの高さY2の、約1/5とすることが好ましい。
突起の位置は、ガス流路口の近傍にあることが好ましい。また、突起の先端の鍵状部は、近接するシール材の方向に向いていることが好ましく、通常は枠体の枠内部に向いていることが好ましい。シール材による密閉効果を高めるためである。
また突起は、枠体の枠の内部(例えば外周部付近)に配置されているか(図1の突起9参照)、枠体の枠の外周の縁(図3の突起9参照)に配置されていてもよい。
さらに突起は、枠体の枠の外周の縁の一部だけに配置されていてもよい。例えば図4に示すように四角形の枠体であれば、枠体の4辺のうちの2辺だけに突起9(先端が鍵状の突起)を設けてもよい。残りの2辺に位置決め用の高剛性のストッパーを配置すれば、枠体一体型MEAに、セパレータをより確実に固定することができる(詳細は、図4を参照して後述する)。
前述の通り突起は、枠体の片面または両面に配置される。両面に配置する場合は、突起の位置を互いにずらしてもよい。突起の位置をずらす場合には、流路に流れる燃料ガスおよび酸化剤ガスのうち、圧力が高いガスが流れる面側に設けられる突起を、よりシール材に近づける(通常は枠のより内側に配置する)ことが好ましい。シール材による密閉効果を高めるためである。
さらに枠体一体型MEAの枠体の枠部位には、ピン状の位置決め突起(鍵状の先端部を有しない)が形成されていてもよい。ピン状の位置決め突起は、セパレータに設けた位置決め穴(後述)に挿入される。
セパレータについて
本発明の電池セルに含まれる一対のセパレータのうち、一方のセパレータには燃料ガスが流れる溝が形成されており、その溝を介して燃料ガスが燃料極に供給されたり、燃料極から排出されたりする。本発明の電池セルに含まれる一対のセパレータのうち、もう一方のセパレータには酸化剤ガスが流れる溝が形成されており、当該溝を介して酸化剤ガスが空気極に供給されたり、空気極から排出されたりする。
セパレータは、導電性物質で形成されていればよく、通常はカーボン材料で形成されるが、プレスされた金属板などであってもよい。プレスされた金属板をセパレータとして使う場合には、段差部位(後述)をねじって形成してもよい。
セパレータの厚さは、2〜3mm程度であるが、さらに薄くすることもできる。
セパレータには、前記枠体の突起の先端の鍵状部が係止するための段差部位が設けられている。段差部位は、セパレータのガス流路のための溝が形成された面と反対の面に形成されている。
枠体の枠内部に突起が形成されている場合には、セパレータの段差部位は「段差付穴(図1の段差付穴10を参照)」とすればよく;枠体の枠の縁に突起が形成されている場合には、セパレータの段差部位は「縁に設けられた段差(図3の段差15を参照)」とすればよい。
またセパレータには、枠体がピン状の位置決め突起を有している場合には、位置決め穴が形成されている(図2の位置決め穴14を参照)。枠体のピン状の位置決め突起が、セパレータの位置決め穴に挿入することによって、MEAとセパレータの位置規定が、より正確になる。
本発明の電池セルは、前述の枠体一体型MEAと、一対のセパレータを用意して;一対のセパレータに枠体一体型MEAを挟んで積層させ;積層方向に押圧することによって、枠体の突起がセパレータの段差部位と係合して一体化される。このとき、枠体にピン状突起があり、セパレータに位置決め穴があれば、ピン状突起が位置決め穴に挿入される。
このように本発明の電池セルは、枠体一体型MEAの枠に設けた突起を用いてセパレータと一体化しているため、一体化のための特別な部材を準備する必要もなく、一体化のための作業が極めて簡便である。さらに、一対のセパレータに挟まれた枠体の突起を中心に位置決めを行うため、セパレータと枠体のMEAとの位置決めがより正確になりうる。
2.本発明の燃料電池スタックについて
本発明の燃料電池スタックは、積層された複数の本発明の燃料電池セルを含むことを特徴とする。前述の通り本発明の燃料電池セルは、枠体一体型MEAと一対のセパレータとが一体化されて位置が規制されているので、燃料電池セルを積層するときに、一の電池セルにおいて枠体一体型MEAと一対のセパレータとの位置がずれることがない。
さらに本発明の燃料電池スタックは、積層された複数の燃料電池セル同士が一体化されていてもよい。そこで本発明の燃料電池スタックの、互いに隣接する燃料電池セル(電池セルAおよび電池セルBとする)の枠体は、先端が鍵状の複数の第二突起を有し、かつセパレータは複数の第二段差部位を有していてもよい。
燃料電池セルAの枠体の第二突起と、燃料電池セルBのセパレータの第二段差部位とが係止することができる。よって複数の電池セルを積層して積層方向に押圧すれば、燃料電池セルAの枠体の第二突起が、燃料電池セルBのセパレータの第二段差部位にかみ合うことによって、一体化された燃料電池スタックが提供される(図5参照)。
また、電池セルを積層するときに、一の電池セルにおける枠体一体型MEAと一対のセパレータとの位置ずれが抑制されても、電池セル同士の位置ずれが生じることがある。電池セル同士の位置ずれが発生すると、隣接する電池セルのセパレータ同士の接触面積が低下するため、接触抵抗の増大により所定の電圧が得られないという問題が発生することがある。
そこで本発明の燃料電池スタックの、互いに隣接する燃料電池セル(電池セルAおよび電池セルBとする)は、電池セルAの枠体に、積層方向の第二突起と切欠きを交互に有し;電池セルBの枠体に、電池セルAの枠体の第二突起と切欠きにかみ合う、切欠きと第二突起を交互に有していてもよい。ここで第二突起の先端は鍵状にされていてもよい。
それにより複数の電池セルを、隣接する電池セルの第二突起と切欠きを勘合させることにより、複数の電池セルを、位置ずれを起こすことなく積層することができる(図6参照)。
本発明の燃料電池スタックは、積層された複数の本発明の燃料電池セル(積層体)の両端に配置された端部ユニットを含んでいてもよい。
端部ユニットは、一体に組み立てられた集電板、および樹脂製のガス供給排出マニホールドを含む。予め組み立てられた端部ユニットを、積層体にはめ込んで燃料電池スタックとすることが好ましい。
例えば、端部ユニットのガス供給排出マニホールドに、段差付の切欠きと、突起を交互に形成し;積層体の最も外層の電池セルの枠体に、段差付の切欠きと、突起を交互に形成すれば、端部ユニットを積層体にはめ込んで一体化することができる(図7参照)。
以下、図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1Aは、実施の形態1の電池セルを、カソード電極側から見た分解斜視図である。枠体一体型MEA1;アノード側セパレータ11;カソード側セパレータ12が示される。
枠体一体型MEA1は、枠体3と、枠体3の枠内部に配置されたMEA2とを含む。
MEA2のサイズは、縦150mm;横150mm程度にする。MEA2の周囲に枠体3が配置される。枠体3の外形のサイズは、縦220mm;横220mm程度にする。枠体3の材質はポリプロピレンなどの樹脂である。枠体3は、MEA2をインサート品としてインサート成形により作製されうる。
また枠体3には、フッ素ゴムを2色成形することによりシール4が形成されている。
カソード面のシール4は、カソード側電極とカソード側ガス流路口5の周囲を囲い、ガスの漏れを防いでいる。ただしカソード面のシール4は、カソード側電極に酸化剤ガスを供給排出するガス流路口5とカソード側電極とを連絡する部分6には設けられない。
同様に、アノード面のシールは、アノード側電極とアノード側ガス流路口7の周囲を囲い、ガスの漏れを防いでいる。ただしアノード面のシールは、アノード側電極に燃料ガスを供給排出するガス流路口7とアノード側電極とを連絡する部分には設けられない。
冷却水の流路口8の開口部の周囲を取り巻くようにシールを形成して、冷却水の外部へのもれを防ぐ。
さらに枠体3には、先端が鍵状の4つの突起9(9−1〜9−4)が一体成形されている。突起9は、ガス流路口(5または7)の近傍に設けられることが好ましい。
アノード側セパレータ11には、溝11−1が設けられ、溝11−1には燃料ガスが流される。同様にカソード側セパレータ12にも溝が設けられており、当該溝には酸化剤ガスが流される。
セパレータ11および12には、段差付きの穴10(10−1〜10−4)が設けられている。段差付きの穴10の位置は、枠体に形成された突起9の位置と対応しており、かつ穴10の形状も、突起9が挿入できる形状とされている。
枠体一体型MEA1を挟んで、アノード側セパレータ11とカソード側セパレータ12を積層して積層方向に押圧すると、先端が鍵状の突起9が段差付の穴10にはまり込み、三者(枠体一体型MEA1、セパレータ11およびセパレータ12)が一体となって電池セルが形成される。一体となった電池セルの、突起9と段差付の穴10の状態の部分拡大図が、図1Bおよび図1Cに示される。図1Bおよび図1Cに示されたように、枠体3の突起9の先端の鍵状部が、セパレータ11および12の段差付の穴10の段差と係止して一体化している。突起9の先端の鍵状部が枠の外側を向いていてもよいが(図1B)、枠の内側を向いている(図1C)と、シール材4の効果を高めうる。
[実施の形態2]
図2は、実施の形態2の電池セル(組み立て後)の部分詳細断面斜視図である。実施の形態2の電池セルの基本的な構造は、実施の形態1の電池セルと同様であるので、同一の部材の説明を省略する。
枠体一体型MEA1の枠体3には、実施の形態1と同様の先端が鍵状の突起9が設けられ、さらに位置決め用のピン状突起13が一体成形されている。また、セパレータ11および12には、実施の形態1と同様の段差付きの穴10が設けられ、さらにピン状突起13と相対する位置に、位置決め穴14が設けられている。
突起9と段差付きの穴10が係止するとともに、ピン状突起13が位置決め穴14にはまり込むので、より正確な位置にMEAとセパレータが固定された電池セルが形成される。突起9の先端の鍵状部の向きは、図2では外側を向いているが、内側を向いていてもよい。
[実施の形態3]
図3は、実施の形態3の電池セル(組み立て後)の部分詳細断面斜視図である。実施の形態3の電池セルの基本的な構造は、実施の形態1の電池セルと同様であるので、同一の部材の説明を省略する。
実施の形態3の突起9は、実施の形態1の突起9とは異なり、枠体一体型MEA1の枠体3の外周の縁に設けられている。また、実施の形態3のセパレータ11および12には、突出部9と相対するように外周に段差15が設けられており、実施の形態1の段差付穴は設けられていない。
枠体3の縁に形成された突起部9が、セパレータ11および12の段差15に係止することにより一体となり、電池セルが形成される。枠体3は一般的に樹脂製である。よって、外周全体が樹脂で覆われた電池セルが提供される。枠体を断熱性の高い部材として熱効率を高めれば、電池セルで発生した熱を逃がしにくくなるので、熱の再利用がしやすい。また、セパレータ部材を塞ぐことにより、電気ショートを防ぐこともできる。
[実施の形態4]
図4は、実施の形態4の電池セルのカソード電極側から見た分解斜視図である。
枠体一体型MEA1の枠体3(正四角形をしている)の外周のうちの二辺3−Aには、先端が鍵状の突起9が連続的に複数個配置される。突起9は比較的、低剛性の材質を用いて作製されることが好ましい。
一方、残りの二辺3−Bには、高剛性の突起16(コの字型の断面を有する)が設けられる。突起16は、積層方向と直交する方向にスライドされたセパレータを受け止めて保持する。
一方、セパレータ11およびセパレータ12の外周の縁には段差15が設けられており、枠体の突起9や突起16の先端が係止するようにされている。
積層して電池セルを組み立てるには、1)セパレータ11およびセパレータ12を、枠体3の高剛性の突起16付近に押し当てて位置を固定し、さらに2)積層方向に押圧することによって、低剛性の突起9を弾性変形させて先端の鍵状部をセパレータ11および12の段差15に誘いこみ、はめ込めばよい。それにより、枠体一体型MEA1の枠体3と、一対のセパレータ11および12が一体となり、電池セルが形成される。
[実施の形態5]
図5は、電池セル同士を積層させた燃料電池スタックの断面斜視図である。図5には、2つの電池セル(電池セルAと電池セルB)が積層されている。電池セルAには、枠体一体型MEAの枠体3Aと、一対のセパレータ11Aおよび12Aが含まれ;電池セルBには、枠体一体型MEAの枠体3Bと、一対のセパレータ11Bおよび12Bが含まれる。
電池セルそれぞれの枠体一体型MEAの枠体3(3Aおよび3B)の両面に、一体成形された先端が鍵状の突起9(9Aおよび9B)と、さらに枠体3の縁には突起17(17Aおよび17B)が設けられる。突起17の先端も鍵状にされているが、突起17の鍵状部は、突起9の鍵状部よりも枠体3から遠くに配置される。さらに、枠体3のそれぞれにはピン状突起13(13Aおよび13B)が設けられる。
一方、セパレータ11(11Aおよび11B)またはセパレータ12(12Aおよび12B)には段差付穴10(10Aおよび10B)、および位置決め穴14(14Aおよび14B)が設けられる。さらに、セパレータ11の外周の縁には、段差18(18Aおよび18B)が設けられている。
枠体3の突起9はセパレータの段差付穴10に挿入されて、突起9の鍵状部が段差付穴10の段差と係止する。一方、枠体3のピン状突起13はセパレータの位置決め穴14に挿入される。
さらに図5に示される燃料電池スタックは、電池セルAの枠体3Aの突起17Aの鍵状部が、隣接する電池セルBのセパレータ11Bの縁の段差18Bと係止する。したがって、互いに複数の電池セルが一体化された燃料電池スタックが得られる。
[実施の形態6]
図6は、電池セル同士を積層させた燃料電池スタックの断面斜視図である。図6に示された燃料電池スタックは、図5に示された燃料電池スタックと基本的構造は同じであるので、同一の部材の説明を省略する。
図6には、2つの電池セル(電池セルAと電池セルB)が積層されている。
電池セルそれぞれの枠体一体型MEAの枠体3(3Aおよび3B)の両面に、一体成形された先端が鍵状の突起9(9Aおよび9B)と、さらに枠体3の縁には突起17(17Aおよび17B)が設けられる。突起17の先端も鍵状にされているが、突起17の鍵状部は、突起9の鍵状部よりも枠体3から遠くに配置される。突起17は枠体の両面から突出しており、かつ裏と表で交互に配置されている。
さらに、枠体3のそれぞれにはピン状突起13(13Aおよび13B)が設けられる。
一方、セパレータ11(11Aおよび11B)またはセパレータ12(12Aおよび12B)には、段差付穴10(10Aおよび10B)、および位置決め穴14(14Aおよび14B)が設けられる。さらに、セパレータ11(11Aおよび11B)には、外周の縁に段差18(18Aおよび18B)が設けられている。
枠体3の突起9はセパレータの段差付穴10に挿入されて、突起9の鍵状部が段差付穴10の段差と係止する。一方、枠体3のピン状突起13はセパレータの位置決め穴14に挿入される。
図6に示される燃料電池スタックは、電池セルAの枠体3Aの突起17Aが、電池セルBの枠体3Bの突起17Bとかみ合うことによって、電池セル同士の位置決めが行なわれる。さらに、図6の燃料電池スタックは、図5の燃料電池スタックと同様に、電池セルAの枠体3Aの突起17Aの鍵状部が、隣接する電池セルBのセパレータ11Bの縁の段差18Bと係止する。したがって、互いに位置決めがされた複数の電池セルが一体化される。
[実施の形態7]
図7は、燃料電池スタック(組み立て後)の斜視図である。図7に示された燃料電池スタックは、積層された2つの電池セル(電池セルAと電池セルB)と、端部モジュールを含む。積層された2つの電池セル(電池セルAと電池セルB)は、図6に示された電池スタックと同様であるので、説明を省略する。
端部モジュールは、ガス供給排出マニホールド20と集電板21を含む。ガス供給排出マニホールド20は、各電池セルに燃料ガスや酸化剤ガスや冷却水などの流体を供給・排出する配管部20−1が一体に成形されている。燃料電池から集電板21を介して電流を外部に取り出すことができる。
端部モジュールは、ガス供給排出マニホールド20に設けられた先端が鍵状の突起22と、集電板21に設けられた段差23が係止することで一体化される。
その後、積層された複数の電池セルからなる一体化された電池セル(電池セルAおよび電池セルB)群の、電池セルBの枠体3Bの突起17Bの先端の鍵状部と、集電板21に設けられた段差25とを係止させることで、端部モジュールと電池セル群とを燃料電池スタックとして一体化させることができる。
以下に、実施例を参照して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例によって限定して解釈されない。
[実施例1]
アセチレンブラック系カーボン粉末に、平均粒度約30Åの白金粒子を、25重量%担持してカソード触媒を得た。またアセチレンブラック系カーボン粉末に、平均粒度約30Åの白金−ルテニウム合金粒子を、25重量%担持してアノード触媒を得た。
カソード触媒またはアノード触媒を、イソプロピ−ルアルコールに分散させ、パーフルオロカーボンスルホン酸粉末のエチルアルコール分散液と混合してペースト状にした。これらのペーストを、厚さ250μmのカーボン不織布の一方の面に、スクリーン印刷法を用いて塗工して触媒層を形成した。得られた各々の電極の触媒層に含まれる触媒金属含量は0.3mg/cm;パーフルオロスルホン酸含量は1.2mg/cmであった。
カソード電極とアノード電極は、触媒材料以外は同一構造とした。
パーフルオロスルホン酸系ポリマーを30μmの厚さに薄膜化した膜であって、得られた電極よりもひとまわり大きい面積を有する高分子電解質膜を準備した。
得られた電極のそれぞれを、前記高分子電解質膜の両面の中心部においた。所定の大きさを切り抜いたフッ素系ゴムシート(厚さ:250μm)を、高分子電解質膜の両面の電極外周部に露出している部位に配置した。ホットプレスによって接合一体化させ、MEAを作製した。
実施の形態1で説明した構造の枠体一体型MEAと、セパレータを準備した。
枠体一体型MEAの枠体(ポリプロピレン製)には、先端が鍵状の突起を一体成形した。枠体の4辺の中央に一つずつ、合計4つの先端が鍵状の突起を配置した。セパレータ(カーボン材料製:厚さ3mm)には枠体の突起と相対する位置に、対応する大きさの段差付の穴を設けた。図9に、枠体の各突起と、セパレータの段差の具体的構造を示した。図9に示される突起の奥行きは5.0mmである。
枠体一体型MEAを、アノード側セパレータとカソード側セパレータに挟みこんだ状態で、積層方向に押圧した。その結果、枠体の突起の先端の鍵状部が、各セパレータの段差付の穴にはめ込まれて段差に係止することで、一体化された電池セルを得た。
得られた電池セルの50セルを積層して積層体を得た。得られた積層体を、表面に金メッキを施した銅板からなる集電板で挟み、さらにそれをポリフェニレンサルファイド製の絶縁板で挟み、さらにステンレス製の端板で挟む。両端板を締結ロッドで締結して電池スタックを得た。このとき、締結圧は電極の単位面積あたり100N/cmとした。得られた燃料電池スタックの発電評価を実施した。
[比較例1]
図8は、比較例1の燃料電池の斜視図である。枠体一体型MEA1’;アノード側セパレータ11’;カソード側セパレータ12’;および端部モジュール(集電板30,絶縁板31,配管付外端板32を含む)が示される。
枠体一体型MEA1’;アノード側セパレータ11’;カソード側セパレータ12’を、外形を目安に積層した後、位置決めピン35で固定して電池セルを作製した。このようにして作製した電池セルの複数と、集電板30、絶縁板31、配管付外端板32を積層した後、ボルト33とナット34で締結した。
実施例1の燃料電池スタックと、比較例1の燃料電池スタックの発電性能は、ほぼ同等であった。そして実施例1の場合は、比較例1の場合と比べて電池セルの組み立て作業時間を約3分の1に短縮できた。さらに、位置決めピンや締結用のボルト・ナット、外端板を用いることなく構成したので、製作コストを約10%削減することができた。
本発明の高分子電解質型燃料電池の電池セルは、それを構成するMEAと一対のセパレータが位置規制された状態で一体化されているので、安定した電圧を発揮することができる。さらに、MEAと一対のセパレータを一体化するための締結専用部品を必要としないので、製作工程が簡便で安価な高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
本出願は、2006年4月21日出願の出願番号JP2006−117590に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願に援用される。

Claims (7)

  1. ガス流路口が形成された枠体、前記枠体の内部に配置された高分子電解質膜、前記高分子電解質膜を挟む一対の電極、および前記ガス流路口と電極を囲うシール材が一体で形成された枠体一体型MEA;前記一対の電極のうちの一方に燃料ガスを供給排出する流路を有するセパレータ;前記一対の電極のうちの他方に酸化剤ガスを供給排出する流路を有するセパレータを含む固体高分子型燃料電池セルであって、
    前記枠体は、その両面に先端が鍵状の複数の突起を有し、かつ前記一対のセパレータはそれぞれ、複数の段差部位を有し、
    前記枠体の突起と、前記一対のセパレータの段差部位とが係止して一体化された燃料電池セル。
  2. 前記突起は、前記ガス流路口の近傍にある、請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 前記突起の先端の鍵状部は、枠体の内側に向いている、請求項1に記載の燃料電池セル。
  4. 前記燃料電池セルの一対のセパレータの流路を流れる燃料ガスの圧力と酸化剤ガスとの圧力は同一でなく、
    より高い圧力のガスが流れるセパレータ側の枠体の面に形成された、前記先端が鍵状の複数の突起は、より低い圧力のガスが流れるセパレータ側の枠体の面に形成された、前記先端が鍵状の複数の突起よりも、枠の内側に配置される、請求項1に記載の燃料電池セル。
  5. 互いに積層された二以上の燃料電池セルを含む固体高分子型燃料電池スタックであって、
    前記燃料電池セルのそれぞれは、ガス流路口が形成された枠体、前記枠体の内部に配置された高分子電解質膜、前記高分子電解質膜を挟む一対の電極、および前記ガス流路口と電極を囲うシール材が一体で形成された枠体一体型MEA;前記一対の電極のうちの一方に燃料ガスを供給排出する流路を有するセパレータ;前記一対の電極のうちの他方に酸化剤ガスを供給排出する流路を有するセパレータを含み、かつ
    前記枠体は、その両面に先端が鍵状の複数の突起を有し、前記セパレータは、複数の段差部位を有し、
    前記枠体の突起と、前記一対のセパレータの段差部位とが係止して一体化された燃料電池セルである、燃料電池スタック。
  6. 前記燃料電池スタックは、互いに隣接して積層された燃料電池セルAおよび燃料電池セルBを含み、
    前記燃料電池セルAおよび燃料電池セルBの枠体は、先端が鍵状の複数の第二突起を有し、かつ前記燃料電池セルBのセパレータは複数の第二段差部位を有し、
    前記燃料電池セルAの枠体の第二突起と、前記燃料電池セルBのセパレータの第二段差部位とが係止して一体化された、請求項5に記載の燃料電池スタック。
  7. 前記燃料電池スタックは、互いに隣接して積層された燃料電池セルAおよび燃料電池セルBを含み、
    前記燃料電池セルAおよび燃料電池セルBの枠体は、複数の第二突起と複数の切り欠きを交互に有し、
    前記燃料電池セルAの第二突起と切り欠きが、前記燃料電池セルBの第二突起と切り欠きとかみ合っている、請求項5に記載の燃料電池スタック。
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