JPWO2006117923A1 - 超音波による血管内の診断と治療システム - Google Patents
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Abstract
血流中で血栓をはじめとする患部と血管をリアルタイムで判別しながら、血流中の血管内の病変を3次元的に観察・診断し、同時に血栓を除去・治療することができるシステムを提供する。カテーテルプローブ先端部に超音波エコーによる診断用超音波探触子および超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動することにより血管内血栓を除去できる治療用超音波振動子を少なくとも有する。ここで、診断用の超音波探触子は、好ましくは、フラット型探触子とし、血管内で前方の血管壁を検査・診断する。また、治療用超音波振動子は、その振動に対し、回転若しくは往復運動などのいわゆる送りを付与することで切削力は向上する。また、構造的な共振を利用した増幅機構を有することで、さらなる破砕性能を得る。
Description
本発明は、血管、脈管、消化器管等の体腔内に挿入して、血管内断面像の表示などを行うために用いられる超音波カテーテルによる血管内の診断及び治療システムに関するものである。
虚血性心疾患の増加と共に、血管形成術の適応及び頻度も増加している。しかしながら、血管形成術は再狭窄とともに冠閉塞や拡張不良を示す例も認められる。血管形成術における血管内腔拡大の機序には、血管の伸展のみならず、内膜の亀裂や中膜解離が拡張機序に関係している。近年、血管内エコー法が臨床応用され、血管形成術後の拡張評価にも用いられている。しかし、血管内エコー法像と病理像との対比検討が少なく、血管内エコー法では十分な内腔が得られていないという診断結果が得られるといった課題がある。
また、一方、心筋梗塞等の原因となる血管狭窄部の治療として、カテーテルを用いて治療を行う手術方法がある。この手術方法には、カテーテルプローブ先端にバルーンを有する拡張カテーテルで狭窄部を押し広げる方法、ステントと呼ばれる金属の管を留置する方法など様々な方法が存在し、狭窄部の性状や患者の状態にあわせて好ましい方法が選択される。超音波カテーテルは、主にこのような血管狭窄部の治療の際に、狭窄部の性状を観察し、治療手段を選択するための判断の一助として用いられ、また、治療後の状態の観察にも用いられている。従って、カテーテルプローブ先端は血管狭窄部を通過可能であることが求められるため、より細径なものが要求される。
その一方で、血管内の血栓を診断する方法として超音波エコー診断が利用されている。すなわち、血管内に細いカテーテルプローブ先端部に取り付けられた超音波探触子を挿入した状態で超音波の送受波を行わせて、超音波断層画像を得るものである。かかる血管内に挿入する超音波探触子は、カテーテルプローブの内部に回転自在に挿入されたトルクワイヤと、そのトルクワイヤの先端部側面に設けられた振動子とで構成され、トルクワイヤを回転駆動することによって超音波ビームを回転させ、回転走査により超音波断層画像データを取り込むものである。
このように、従来の超音波カテーテルは、先端部に設けられた超音波探触子をトルクワイヤなどにより回転走査させることによって体腔の軸と垂直な方向の断面像を得るものであるため、血管狭窄部の状態を観察する際には、超音波カテーテルを回転駆動させながら超音波探触子が狭窄部を通過させる必要がある。
従って、完全閉塞血管のような場合は、通過させることが困難なため、診断するための十分なデータを取得することができなかった。
従って、完全閉塞血管のような場合は、通過させることが困難なため、診断するための十分なデータを取得することができなかった。
ここで、超音波カテーテルは、血管内における超音波探触子の位置する箇所の、体腔の軸と垂直な方向の断面像を得るものである。従って、術者は、軸方向に数10mmに渡って存在する血管狭窄部の状態を観察する際には、超音波カテーテルを回転駆動させながら超音波探触子が狭窄部を通過するように操作する必要がある。その際、血管狭窄部の状態を詳しく知るため、繰り返し狭窄部を観察しようとすると、超音波カテーテルによる血管狭窄部の通過をその都度繰り返す必要がある。しかしながら、狭まった血管狭窄部を傷つけないように通過させるにはかなりの労力を費やすこととなるため、このような作業を繰り返すことは術者にとって負担が大きいという問題があった。
従って、完全閉塞血管のような場合や、カテーテルプローブ先端を通すことが困難な血管狭窄部の場合、カテーテルプローブ先端部に取り付けられた超音波探触子の前方に位置する血管壁の状態を測定でき、また同時に、その状態を観察しながら治療を講じる必要がある。
本発明は、血流中で血栓をはじめとする患部と血管をリアルタイムで判別しながら、血流中の血管内の病変を3次元的に観察・診断し、同時に血栓を除去・治療することができるシステムを提供することを目的とする。診断と治療を同時に行うことができれば、血管内に新たに超音波探触子などを挿入する手間と患者の負担を軽減できるのである。
本発明者らは、種々の試作品を作製し、改良を重ねた結果、本発明に係る超音波による血管内の診断と治療システムを完成した。
本発明の第1の観点からは、カテーテルプローブ先端部に超音波エコーによる診断用超音波探触子および超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動することにより血管内血栓を除去できる治療用超音波振動子を少なくとも有することを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
カテーテルプローブ先端部に超音波探触子を設けることで、血流中で血栓と血管を超音波エコーによりリアルタイムで判別しながら、血流中の血管内の病変を3次元的に観察・診断できる。また、超音波探触子に隣接して超音波振動子を設けることで、診断と同時に血栓を除去し、治療することができる。
本発明により、従来のように超音波カテーテルによる血管狭窄部の通過を繰り返す必要がなくなり、術者にとって負担が大幅に軽減されるとともに、患者にとっても診断と治療が同時に行われることにより負担が大幅に軽減されることになる。
カテーテルプローブ先端部に超音波探触子を設けることで、血流中で血栓と血管を超音波エコーによりリアルタイムで判別しながら、血流中の血管内の病変を3次元的に観察・診断できる。また、超音波探触子に隣接して超音波振動子を設けることで、診断と同時に血栓を除去し、治療することができる。
本発明により、従来のように超音波カテーテルによる血管狭窄部の通過を繰り返す必要がなくなり、術者にとって負担が大幅に軽減されるとともに、患者にとっても診断と治療が同時に行われることにより負担が大幅に軽減されることになる。
次に、本発明の第2の観点からは、本発明の第1の観点のシステムにおいて、さらに流速を計測する手段と、対象物の硬度を計測する手段を有することを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
流速を計測する手段とは、例えば血流を圧力センサー等で測定するものである。血管内に血栓が存在すれば、その箇所付近では血液が流れにくくなっている。また、完全閉塞していれば血流が止まっている。
従って、流速を計測することで、超音波エコーによる診断情報の補強的な情報を提供することが可能となるのである。
また、対象物の硬度を計測する手段とは、例えば、超音波エコーによる波形をコンピュータで解析して硬度を計測する方法である。これは、血管壁と血栓を識別するため硬度を計測するものであり、より精度良く、血管内の病変部の診断を行うものである。
流速を計測する手段とは、例えば血流を圧力センサー等で測定するものである。血管内に血栓が存在すれば、その箇所付近では血液が流れにくくなっている。また、完全閉塞していれば血流が止まっている。
従って、流速を計測することで、超音波エコーによる診断情報の補強的な情報を提供することが可能となるのである。
また、対象物の硬度を計測する手段とは、例えば、超音波エコーによる波形をコンピュータで解析して硬度を計測する方法である。これは、血管壁と血栓を識別するため硬度を計測するものであり、より精度良く、血管内の病変部の診断を行うものである。
次に、本発明の第3の観点からは、第1の観点のシステムにおいて、診断用の超音波探触子をフラット型探触子としたことを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
ここで、フラット型探触子とは、超音波ビームを集束させずに伝播させるものであり、超音波ビームは広がりながら伝播する。超音波ビームを集束させずに広がらせることで、カテーテルプローブ先端部に配設された超音波探触子で、血管内で前方の血管壁を検査できるのである。
ここで、フラット型探触子とは、超音波ビームを集束させずに伝播させるものであり、超音波ビームは広がりながら伝播する。超音波ビームを集束させずに広がらせることで、カテーテルプローブ先端部に配設された超音波探触子で、血管内で前方の血管壁を検査できるのである。
次に、本発明の第4の観点からは、上述の第3の観点のシステムにおいて、フラット型探触子を、プローブの長手方向から所定の角度に傾けたことを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
フラット型探触子は、超音波ビームをある指向角で伝播させるため、特段、探触子を傾けなくとも血栓の診断は可能であるが、所定の角度に傾けた方がより精度良く測定が可能である。但し、血管内は非常に狭いため、探触子を大きく傾斜させることは不可能であり、所定の角度は、好ましくは、5°前後である。
フラット型探触子は、超音波ビームをある指向角で伝播させるため、特段、探触子を傾けなくとも血栓の診断は可能であるが、所定の角度に傾けた方がより精度良く測定が可能である。但し、血管内は非常に狭いため、探触子を大きく傾斜させることは不可能であり、所定の角度は、好ましくは、5°前後である。
次に、本発明の第5の観点からは、上述の第3の観点のシステムにおいて、フラット型探触子を、プローブの長手方向から所定の角度に傾けて一定速度で回転させることを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
カテーテルプローブ先端の前方に位置する血管壁の全周の状態を診断するため、好ましくは、探触子を所定の角度に傾けて一定速度で回転させるのである。これにより、狭い血管内でも容易に超音波の探触方向を走査することができるのである。
なお、探触子の回転は、カテーテルプローブ後方に取り付けられた駆動機構により一定速度で回転させる。
カテーテルプローブ先端の前方に位置する血管壁の全周の状態を診断するため、好ましくは、探触子を所定の角度に傾けて一定速度で回転させるのである。これにより、狭い血管内でも容易に超音波の探触方向を走査することができるのである。
なお、探触子の回転は、カテーテルプローブ後方に取り付けられた駆動機構により一定速度で回転させる。
次に、本発明の第6の観点からは、上述の第1から第3の観点のいずれかのシステムにおいて、診断用の超音波探触子が形状記憶合金で形成された首部に取り付けられ、形状記憶合金に熱を印加する手段とを有し、形状記憶合金の屈曲により超音波の探触方向を走査することを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
上述の第4の観点および第5の観点では、診断用の超音波探触子を傾けたり、回転させたりして、血管内で超音波の探触方向を走査したのに対し、本第6の観点においては、超音波探触子を形状記憶合金で形成された首部に取り付け、形状記憶合金の屈曲により超音波の探触方向を走査するものである。
ここで、形状記憶合金に熱を印加する手段とは、例えば、電流を流してカテーテルプローブ先端部で熱に変換し、形状記憶合金に熱伝導させる方法がある。
上述の第4の観点および第5の観点では、診断用の超音波探触子を傾けたり、回転させたりして、血管内で超音波の探触方向を走査したのに対し、本第6の観点においては、超音波探触子を形状記憶合金で形成された首部に取り付け、形状記憶合金の屈曲により超音波の探触方向を走査するものである。
ここで、形状記憶合金に熱を印加する手段とは、例えば、電流を流してカテーテルプローブ先端部で熱に変換し、形状記憶合金に熱伝導させる方法がある。
次に、本発明の第7の観点からは、上述の第6の観点のシステムにおいて、診断用の超音波探触子が、少なくとも2個以上、互いに前記首部の屈曲面が交差する方向に配設されていることを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
超音波エコー診断の精度を高めるべく、上述の第6の観点で説明した診断用超音波探触子を、例えば2セット設け、形状記憶合金で形成された首部の屈曲面が、互いに直角に交差する方向に配設するものである。
勿論、2セット以上、首部の屈曲面が互いに交差する方向に配設してもよい。
超音波エコー診断の精度を高めるべく、上述の第6の観点で説明した診断用超音波探触子を、例えば2セット設け、形状記憶合金で形成された首部の屈曲面が、互いに直角に交差する方向に配設するものである。
勿論、2セット以上、首部の屈曲面が互いに交差する方向に配設してもよい。
次に、本発明の第8の観点からは、上述の第1から第7の観点のいずれかのシステムにおいて、治療用の超音波振動子がプローブ先端部から前方に突き出る機構を有し、前方に突き出ると共に超音波周波数帯で振動することを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
本発明の治療用の超音波振動子は、超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動(ここでは縦振動という)することにより血管内血栓を除去するものであり、プローブ先端部から前方に突き出る機構を有しなくとも、血栓を除去し治療を行うことができる。しかし、第8の観点では、治療用の超音波振動子がプローブ先端部から前方に突き出る機構を有することで、長手方向と垂直方向のたわみ振動(ここでは横振動という)をも、血栓を除去に用いられるようにするものである。
本発明の治療用の超音波振動子は、超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動(ここでは縦振動という)することにより血管内血栓を除去するものであり、プローブ先端部から前方に突き出る機構を有しなくとも、血栓を除去し治療を行うことができる。しかし、第8の観点では、治療用の超音波振動子がプローブ先端部から前方に突き出る機構を有することで、長手方向と垂直方向のたわみ振動(ここでは横振動という)をも、血栓を除去に用いられるようにするものである。
次に、本発明の第9の観点からは、上述の第1から第8の観点のいずれかのシステムにおいて、治療用の超音波振動子の振動に対し、回転若しくは往復運動を付与させることを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
治療用の超音波振動子の振動に対し、回転若しくは往復運動などのいわゆる送りを付与することで、超音波振動の切削力は向上することを経験的に知見したものである。また、本発明の治療用超音波振動子の如く、プローブの長手方向に振動する場合、好ましくは、往復運動を付与することが望ましい。これも、送り方向と同じ方向への振動が最も破砕効率がよいことを経験的に知見したものである。
治療用の超音波振動子の振動に対し、回転若しくは往復運動などのいわゆる送りを付与することで、超音波振動の切削力は向上することを経験的に知見したものである。また、本発明の治療用超音波振動子の如く、プローブの長手方向に振動する場合、好ましくは、往復運動を付与することが望ましい。これも、送り方向と同じ方向への振動が最も破砕効率がよいことを経験的に知見したものである。
次に、本発明の第10の観点からは、上述の第1から第9の観点のいずれかのシステムにおいて、治療用の超音波振動子が構造的な共振を利用した増幅機構を有することを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
超音波振動子の振幅を増幅させることで、破砕効率やパフォーマンスが向上する。振幅が大きければ、上述の第9の観点のような送りを付与せずとも十分な破砕性能を得ることができるのである。
超音波振動子の振幅を増幅させることで、破砕効率やパフォーマンスが向上する。振幅が大きければ、上述の第9の観点のような送りを付与せずとも十分な破砕性能を得ることができるのである。
次に、本発明の第11の観点からは、第10の観点のシステムにおいて、治療用超音波振動子の増幅機構による増幅が、共振の振動系を利用した振幅拡大であることを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
ここで、増幅は、後述するマス・バネ系の動吸振器の設計モデルにモデル化されるような、共振の振動系を利用した振幅拡大であることが好ましい。超音波振動子の縦振動を特に増幅させるためである。
ここで、増幅は、後述するマス・バネ系の動吸振器の設計モデルにモデル化されるような、共振の振動系を利用した振幅拡大であることが好ましい。超音波振動子の縦振動を特に増幅させるためである。
次に、本発明の第12の観点からは、上述の第1から第11の観点のいずれかのシステムにおいて、治療用超音波振動子の振動により、キャビテーションが生成されることを特徴とする血管内診断及び治療システムが提供される。
ここで、キャビテーションとは、超音波によって生成される衝撃波を意味する。具体的には、超音波振動によって多数の微視的気泡が生じ、これらの微視的気泡が急速に崩壊し、力を伴った水分子の衝突を起こすことにより、衝撃波が生じるものである。
ここで、キャビテーションとは、超音波によって生成される衝撃波を意味する。具体的には、超音波振動によって多数の微視的気泡が生じ、これらの微視的気泡が急速に崩壊し、力を伴った水分子の衝突を起こすことにより、衝撃波が生じるものである。
本発明の治療用超音波振動子の縦振動によっても、キャビテーションが生成され、このキャビテーションによって、血管内の血栓を1μm未満の粒子に微細化するのである。
また、キャビテーションによって、微細化した血栓をカテーテルプローブ先端部から離れる方向に逆流させることができるのである。
また、キャビテーションによって、微細化した血栓をカテーテルプローブ先端部から離れる方向に逆流させることができるのである。
本発明に係る血管内診断及び治療システムは、血流中で血栓をはじめとする患部と血管をリアルタイムで判別しながら、血流中の血管内の病変を3次元的に観察・診断し、同時に血栓を除去・治療することができる。診断と治療を同時に行うことにより、血管内に新たに超音波探触子などを挿入する手間と患者の負担を軽減できるという効果がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。尚、以下に記載する実施例に基づいて、変更例、他の実施例を本発明の範囲から逸脱することなく行なうことができることは当業者によっては明らかである。従って、本発明は以下に記載する実施例によって定義されるべきではなく、請求項に記載の範囲によって定義される。
図1に、本発明に係る血管内診断及び治療システムで用いるカテーテルプローブ先端部の構造模式図を示す。図1に示すように、カテーテルプローブ1先端部には、超音波エコーによる診断用超音波探触子2と、超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動することにより血管内血栓を除去できる治療用超音波振動子3が設けられている。
本発明に係る血管内診断及び治療システムが主として適用される血管は、閉塞を起こす可能性のある冠動脈の血管であり、血管の直径は5〜6mmある。これが閉塞を起こすと、通常、長さ10mm〜数cm程度の血管が閉塞状態になる。
このため、本発明に係るカテーテルプローブ1先端部の大きさは、外径4mm以内、長さが5mmとして設計している。
このため、本発明に係るカテーテルプローブ1先端部の大きさは、外径4mm以内、長さが5mmとして設計している。
このカテーテルプローブ先端部に収納されている診断用超音波探触子2は、血流中での血管の病変部位の超音波エコー診断と、3次元画像化の機能を有する。
この診断用の超音波探触子に隣接して治療用超音波振動子3が設けられ、治療用超音波振動子は、超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動することにより血管内血栓を除去するのである。
以下の実施例では、診断用超音波探触子2と治療用超音波振動子3に分けて、詳細に説明していくものとする。
この診断用の超音波探触子に隣接して治療用超音波振動子3が設けられ、治療用超音波振動子は、超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動することにより血管内血栓を除去するのである。
以下の実施例では、診断用超音波探触子2と治療用超音波振動子3に分けて、詳細に説明していくものとする。
(診断用超音波探触子)
本発明に係る血管内診断及び治療システムで用いられる診断用超音波探触子2は、血管内の血栓や血管壁の状態を診断するためのもので、光が通らず内視鏡が使用できない不透明な血液中でも診断可能なものである。血管の直径は5〜6mmであり、本発明ではカテーテルプローブ先端部の大きさは外径4mm以内としていることから、診断用超音波探触子の直径は2mm、長さ3mmとしている。
カテーテルプローブ1先端部に配設された診断用超音波探触子2は、血管内で前方の血管壁を検査できるようにするため、好ましくは、フラット型探触子を用いる。フラット型探触子とは、前述したように超音波ビームを集束させずに伝播させるものであり、超音波ビームは広がりながら伝播する。超音波ビームを集束させずに広がらせることができるものである。
図2は、フラット型探触子による超音波ビームの伝播の様子を模式図で表したものである。
本発明に係る血管内診断及び治療システムで用いられる診断用超音波探触子2は、血管内の血栓や血管壁の状態を診断するためのもので、光が通らず内視鏡が使用できない不透明な血液中でも診断可能なものである。血管の直径は5〜6mmであり、本発明ではカテーテルプローブ先端部の大きさは外径4mm以内としていることから、診断用超音波探触子の直径は2mm、長さ3mmとしている。
カテーテルプローブ1先端部に配設された診断用超音波探触子2は、血管内で前方の血管壁を検査できるようにするため、好ましくは、フラット型探触子を用いる。フラット型探触子とは、前述したように超音波ビームを集束させずに伝播させるものであり、超音波ビームは広がりながら伝播する。超音波ビームを集束させずに広がらせることができるものである。
図2は、フラット型探触子による超音波ビームの伝播の様子を模式図で表したものである。
図2において、フラット型探触子6は、伝播させる超音波ビーム10の周波数には5MHzと10MHzの2種類を用いて、試料表面からの反射エコーの確認、検出画像の評価を行っている。尚、各々の超音波ビームの伝播の広がりの角度(指向角Ф0)は、周波数5MHzで指向角Ф0が10.4°,周波数10MHzで指向角Ф0が5.2°である。
超音波ビームの伝播の広がりは、本発明に係る診断用超音波探触子2において、重要である。図2に示すように、フラット型探触子6は、前方の血管壁11に付着する血栓を超音波ビームの伝播の広がりによって検出することができるのである。
超音波ビームの伝播の広がりは、本発明に係る診断用超音波探触子2において、重要である。図2に示すように、フラット型探触子6は、前方の血管壁11に付着する血栓を超音波ビームの伝播の広がりによって検出することができるのである。
図3に示すように、水中である高さにおいてフラット型探触子6から対象物13の表面に超音波を発振し、前後左右にフラット型探触子6を移動させて走査した。ここで、走査範囲は8×6mm、走査ピッチは0.05mmである。
ここで、対象物13の試料には鶏の卵の殻を用いている。鶏の卵の殻を用いた理由は、本発明に係るシステムの診断および治療の対象である高度石灰化血栓の硬さがこの卵の殻と非常に似ているからである。この卵の殻を血栓に、そして卵の内膜を血管壁と見立て、内膜に傷をつけずに殻を破砕することを目標としたものである。
また、血液中での超音波エコーの測定と同様、液体中、具体的には、容器に水12を入れ、その中に対象物13の試料を入れて、フラット型探触子6で走査している。
ここで、対象物13の試料には鶏の卵の殻を用いている。鶏の卵の殻を用いた理由は、本発明に係るシステムの診断および治療の対象である高度石灰化血栓の硬さがこの卵の殻と非常に似ているからである。この卵の殻を血栓に、そして卵の内膜を血管壁と見立て、内膜に傷をつけずに殻を破砕することを目標としたものである。
また、血液中での超音波エコーの測定と同様、液体中、具体的には、容器に水12を入れ、その中に対象物13の試料を入れて、フラット型探触子6で走査している。
先ず、周波数5MHzのフラット型探触子を用いて卵の殻の表面を探傷した。図4に結果を示す。ここで、(a)〜(c)は探触子と試料表面との距離が5mm、10mm、15mmと時の超音波エコーにより測定された画像を示している。
試料の中心部では、探触子から発振された超音波がそのまま垂直に反射されることから、超音波エコーは高くなり、画像は濃く表示されている。また、試料の中心から外側に向かうほど、超音波は様々な方向に反射されるので、反射エコーは低くなり、画像は薄く表示されている。
卵の殻の表面には凹凸が存在するが、フラット型探触子を用いてその凹凸を確認することができている。このことから、血管内の血栓の表面状態を確認することができることが理解できよう。
試料の中心部では、探触子から発振された超音波がそのまま垂直に反射されることから、超音波エコーは高くなり、画像は濃く表示されている。また、試料の中心から外側に向かうほど、超音波は様々な方向に反射されるので、反射エコーは低くなり、画像は薄く表示されている。
卵の殻の表面には凹凸が存在するが、フラット型探触子を用いてその凹凸を確認することができている。このことから、血管内の血栓の表面状態を確認することができることが理解できよう。
次に、図5(a)に、周波数10MHzのフラット型探触子を用いて、卵の殻の表面から5mmの位置で探傷した結果の画像を示す。図5(b)には、比較として、周波数5MHzのフラット型探触子を用いて、卵の殻の表面から5mmの位置で探傷した結果の画像を示している。ここで、5MHzと走査範囲内での最大反射エコーの高さが同じになるように感度は調整して探傷を行っている。
図5から理解できるように、10MHzの方がより鮮明に画像表示されることがわかる。これは、波長が短く、また、指向角Ф0が小さい10MHzの方が、5MHzより精度良く探傷できることを示している。
図5から理解できるように、10MHzの方がより鮮明に画像表示されることがわかる。これは、波長が短く、また、指向角Ф0が小さい10MHzの方が、5MHzより精度良く探傷できることを示している。
図6に、フラット型探触子を用いて血管内を検査する様子を模式図で示す。図6に示すように、血管壁11に石灰化した血栓15がある場合に、フラット型探触子6が血栓に近づくと、超音波エコー反射によって、フラット型探触子6の前方に血栓15が存在することが測定できるのである。また、画像の濃淡から血栓までの距離を推測することが可能となる。
フラット型探触子の前方にある血栓を測定するために、血栓と探触子とのなす角がどの程度の範囲であれば、反射エコーを検出できるのかを明確化するために、試料である卵の殻に対してフラット型探触子を傾けて反射エコーの測定を行っている。
その結果、試料に対してフラット型探触子を傾けた方が、傾けない場合よりも精度良く検出することができることを知見した。
具体的には、フラット型探触子を試料に対して5°傾けたときの方が、傾きのない0°の時よりも反射エコーを正確に検出できたのである。
その結果、試料に対してフラット型探触子を傾けた方が、傾けない場合よりも精度良く検出することができることを知見した。
具体的には、フラット型探触子を試料に対して5°傾けたときの方が、傾きのない0°の時よりも反射エコーを正確に検出できたのである。
これは、フラット型探触子が超音波ビームをある指向角で広げながら伝播させることによるものと推測する。
以上から、フラット型探触子をカテーテルプローブの長手方向から5°前後に傾けることでより精度良く血栓の診断が可能であることが理解できよう。なお、好ましくは、フラット型探触子をカテーテルプローブの長手方向から傾けるだけでなく、一定速度で回転させるとよい。カテーテルプローブの後方に駆動部を設け、カテーテルプローブ先端部のフラット型探触子を回転させるのである。
以上から、フラット型探触子をカテーテルプローブの長手方向から5°前後に傾けることでより精度良く血栓の診断が可能であることが理解できよう。なお、好ましくは、フラット型探触子をカテーテルプローブの長手方向から傾けるだけでなく、一定速度で回転させるとよい。カテーテルプローブの後方に駆動部を設け、カテーテルプローブ先端部のフラット型探触子を回転させるのである。
(診断用超音波探触子)
実施例1の診断用超音波探触子は、フラット型探触子を、プローブの長手方向から所定の角度に傾け走査するものであったが、本実施例2に示す診断用超音波探触子は、超音波探触子が形状記憶合金で形成された首部3(図1に図示)に取り付けられ、形状記憶合金に熱を印加する手段とを有し、形状記憶合金で形成された首部3の屈曲により超音波の探触方向を走査するものである。
形状記憶合金に熱を印加する手段は、例えば、カテーテルプローブ後方に電源を設け、カテーテルプローブ後方から先端部までリード線を配設して電流回路を作り、電熱線などを用いて、カテーテルプローブ先端部で熱に変換し、形状記憶合金に熱伝導させるものである。
本実施例2に説明されるように、超音波探触子2を形状記憶合金で形成された首部3に取り付け、首部3の屈曲により超音波探触子2を走査することで、小型モータ等の走査機構が不要になる利点がある。
実施例1の診断用超音波探触子は、フラット型探触子を、プローブの長手方向から所定の角度に傾け走査するものであったが、本実施例2に示す診断用超音波探触子は、超音波探触子が形状記憶合金で形成された首部3(図1に図示)に取り付けられ、形状記憶合金に熱を印加する手段とを有し、形状記憶合金で形成された首部3の屈曲により超音波の探触方向を走査するものである。
形状記憶合金に熱を印加する手段は、例えば、カテーテルプローブ後方に電源を設け、カテーテルプローブ後方から先端部までリード線を配設して電流回路を作り、電熱線などを用いて、カテーテルプローブ先端部で熱に変換し、形状記憶合金に熱伝導させるものである。
本実施例2に説明されるように、超音波探触子2を形状記憶合金で形成された首部3に取り付け、首部3の屈曲により超音波探触子2を走査することで、小型モータ等の走査機構が不要になる利点がある。
なお、好ましくは、診断用超音波探触子2が、少なくとも2個以上、互いに首部3の屈曲面が交差する方向に配設されていることである。これは、形状記憶合金の屈曲が一軸方向であるため、例えば、カテーテルプローブ先端部に、互いに屈曲面が直交するように2個配設することにより、走査の網羅性が向上するのである。
(治療用超音波振動子)
実施例2では、本発明に係る血管内診断及び治療システムで用いられる治療用超音波振動子が構造的な共振を利用した増幅機構を有するものを示す。
図7(a)に、治療用超音波振動子の増幅器の形状を示す。図7(a)に示すように、超音波振動子3の上に増幅器5を取り付ける。この増幅器5の設計は質量とバネを組み合わせたマス・バネ系の動吸振器の設計に基づいている。
図7(b)に、増幅器をマス・バネ系の動吸振器の設計に基づき、モデル化したものを示す。ここで、kは動吸振器の最適バネ定数,Kは振動子のバネ定数,m1〜m3は増幅器の各部品要素の質量、M1は振動子の質量を表している。
実施例2では、本発明に係る血管内診断及び治療システムで用いられる治療用超音波振動子が構造的な共振を利用した増幅機構を有するものを示す。
図7(a)に、治療用超音波振動子の増幅器の形状を示す。図7(a)に示すように、超音波振動子3の上に増幅器5を取り付ける。この増幅器5の設計は質量とバネを組み合わせたマス・バネ系の動吸振器の設計に基づいている。
図7(b)に、増幅器をマス・バネ系の動吸振器の設計に基づき、モデル化したものを示す。ここで、kは動吸振器の最適バネ定数,Kは振動子のバネ定数,m1〜m3は増幅器の各部品要素の質量、M1は振動子の質量を表している。
マス・バネ系の動吸振器の設計に基づき、作製した増幅器を図8(a)〜(c)に示す。図8(a)と(b)の増幅器は、振動子のバネ部の長さが同じで、バネ部の径および先端質量が異なるものである。また、図8(c)の増幅器は、先端部の振動子の質量を小さくし、バネ部の径を太くして同一化したものである。一般的にはホーンと呼ばれる形状である。
図8の増幅器(a)〜(c)を振動子に取付け、電圧を5V印加して長さ方向の振幅を変位計で計測した。その結果を図9(増幅器付き振動子の周波数応答を示すグラフ)に示す。まず、1次共振周波数に着目すると、増幅器(a)〜(c)の順に、約19KHz、26KHz、28KHzとなっており、モデルから算出した設計理論値と比較的よく一致していた。増幅器の質量が大きくなるほど、共振周波数が小さくなっていることも設計理論とよく一致している。また振幅に着目すると、最大振幅は増幅器(a)〜(c)がそれぞれ約12.3μm、4.9μm、3.3μmであり、振動子のみの場合の約2.8μmから最大約4.4倍に振幅を拡大することに成功した。
図8の増幅器(a)が最も振幅を増幅したので、これについてさらに調べた。電圧を上げた時、共振点付近周波数で最大どの程度の振幅が出るのか実験した結果が図10(増幅器の共振点付近周波数の振幅を示すグラフ)である。印加電圧が7Vの時、最大で15μmの振幅が得られた。
また、長さ方向と垂直方向のたわみ振動を、A,B面で測定した。ここで、長さ方向と、A,B面方向との関係を図11に示す。長さ方向と垂直方向のたわみ振動を、A,B面で測定した結果を図12に示す。また、たわみ振動の共振周波数である低周波域を拡大したものを図13に示す。ここで、共振周波数に着目すると、A,B面共に910Hzで共振している。また、最大振幅はB面の約16μmで、長さ方向の振幅より大きくなっているのに対して、たわみ方向の振動は剛性が弱く、指先で振れただけで容易に振幅が大きく減少した。
また、長さ方向と垂直方向のたわみ振動を、A,B面で測定した。ここで、長さ方向と、A,B面方向との関係を図11に示す。長さ方向と垂直方向のたわみ振動を、A,B面で測定した結果を図12に示す。また、たわみ振動の共振周波数である低周波域を拡大したものを図13に示す。ここで、共振周波数に着目すると、A,B面共に910Hzで共振している。また、最大振幅はB面の約16μmで、長さ方向の振幅より大きくなっているのに対して、たわみ方向の振動は剛性が弱く、指先で振れただけで容易に振幅が大きく減少した。
最も振幅の大きい増幅器(a)を用いて、振動子に5V印加し、13μmの振幅で卵の殻の接触破砕を行った。結果は、殻の表面は破砕できなかったものの、裏面及び側面に関しては高く大きな振動音とともに非常によく破砕できた。これにより、振幅が大きければ送りを与えなくても十分に破砕することが確認され、振幅の大きさが破砕性能に大きく影響することが理解できる。破砕片は、押し付ける力によって大きさが異なり、力が強いと大きく、弱いと小さくなる傾向が見られる。
また、破砕の際、卵の内膜は破れなかったことから、軟組織は傷つけにくいと予想される。また、側面ではたわみ振動の共振周波数でも破砕は起こらなかったことから、超音波破砕には振幅だけでなく、ある程度の剛性も必要であることが理解できる。
さらに、液中ではキャビテーションの発生を目視で確認することができた。水中よりも油中の方がより激しいキャビテーションが確認されたことから、粘度の高い液体である程、キャビテーションは激しく起こることが予想される。また、振動面では振動中に液体が面に吸着することから、超音波振動には表面張力を増大する効果があると考えられる。また、微弱ながら水中の物質を振動面に引き付ける効果があることも確認した。
本発明は、血管、脈管、消化器管等の体腔内に挿入して、血管内断面像の表示などを行うために用いられる超音波カテーテルによる血管内の診断及び治療システムとして利用され得る。
1 カテーテルプローブ
2 診断用超音波探触子
3 治療用超音波振動子
4 首部
5 増幅器
6 フラット型探触子
10 超音波ビーム
11 血管壁
12 水
13 対象物
15 血栓
2 診断用超音波探触子
3 治療用超音波振動子
4 首部
5 増幅器
6 フラット型探触子
10 超音波ビーム
11 血管壁
12 水
13 対象物
15 血栓
Claims (12)
- カテーテルプローブ先端部に超音波エコーによる診断用超音波探触子および超音波を含む所定の周波数でプローブの長手方向に振動することにより血管内血栓を除去できる治療用超音波振動子を少なくとも有することを特徴とする血管内診断及び治療システム
- 請求項1記載のシステムにおいて、さらに流速を計測する手段と、対象物の硬度を計測する手段を有することを特徴とする血管内診断及び治療システム
- 前記診断用超音波探触子をフラット型探触子としたことを特徴とする請求項1に記載の血管内診断及び治療システム
- 前記フラット型探触子を、プローブの長手方向から所定の角度に傾けたことを特徴とする請求項3に記載の血管内診断及び治療システム
- 前記フラット型探触子を、プローブの長手方向から所定の角度に傾けて一定速度で回転させることを特徴とする請求項3に記載の血管内診断及び治療システム
- 前記診断用超音波探触子が形状記憶合金で形成された首部に取り付けられ、前記形状記憶合金に熱を印加する手段とを有し、前記形状記憶合金の屈曲により超音波の探触方向を走査することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の血管内診断及び治療システム
- 前記診断用超音波探触子が、少なくとも2個以上、互いに前記首部の屈曲面が交差する方向に配設されていることを特徴とする請求項6に記載の血管内診断及び治療システム
- 前記治療用超音波振動子がプローブ先端部から前方に突き出る機構を有し、前方に突き出ると共に超音波周波数帯で振動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の血管内診断及び治療システム
- 前記治療用超音波振動子の振動に対し、回転若しくは往復運動を付与させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の血管内診断及び治療システム
- 前記治療用超音波振動子が構造的な共振を利用した増幅機構を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の血管内診断及び治療システム
- 前記増幅機構による増幅が、共振の振動系を利用した振幅拡大であることを特徴とする請求項10に記載の血管内診断及び治療システム
- 前記治療用超音波振動子の振動により、キャビテーションが生成されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の血管内診断及び治療システム
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