JPWO2006098430A1 - 細胞内物質導入装置、細胞クランプ装置及び流路の形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
で与えられる。ただし、θは、電気力線と半径のなす角である。(非特許文献1参照)
2 絶縁性薄膜
6,7 電極
9 細胞
10a,10b 細胞内物質導入装置
11 絶縁性薄膜
12 小孔
14,15 電極
20 細胞クランプ装置
21 基板
22,22a,22b 導電膜
23 樹脂膜
24s 開口
24a,24b,24t 小孔(縦孔)
25a,25b,25t 連通孔(横孔)
30 細胞クランプ装置
32 基板
33 樹脂膜
34a〜34h 小孔(縦孔)
35a〜35h 連通孔(横孔)
50 柱状支持部材
52 ベース部
54 突起部
54a 先端
56 貫通孔
80 細胞
より、高効率の外来物質の導入を実現することができる細胞内物質導入装置を提供しようとするものである。
[0014]
また、パッチクランプ法では、多くて2から3個のガラス管を細胞に接続することが限界であり、細胞内の物質移動や細胞間の物質移動およびより小さな細胞内・細胞間の作用を計測することは困難である。
[0015]
本発明は、斯かる実情に鑑み、細胞を多くの部位でクランプすることが可能な細胞クランプ装置を提供しようとするものである。
[0016]
さらに、細胞内物質導入装置や細胞クランプ装置では、流路を形成する必要がある。一般には、主面に溝を形成した基板に他の基板を接合する方法で流路が形成される。しかし、この方法では、基板の反りなどにより接合不良が生じやすく、流路を効率よく形成することが困難である。
[0017]
本発明は、斯かる実情に鑑み、流路を効率よく形成することができる流路の形成方法を提供しようとするものである。
課題を解決するための手段
[0018]
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した細胞内への物質導入方法を提供する。
[0019]
細胞内への物質導入方法は、(1)小孔を有する絶縁性薄膜の両側に一対の電極を配置し、前記絶縁性薄膜に関して一方の領域において前記小孔に細胞を固定するとともに、前記絶縁性薄膜に関して他方の領域において前記小孔に連続する空間に前記細胞内に導入したい物質を含む流体を満たす、第1のステップと、(2)前記一対の電極間に10V未満のパルス電圧を印加することによって生ずる前記小孔の部分への電界集中を利用して、前記小孔に固定されている前記細胞の細胞膜のうち前記小孔に接する部分のみを破壊して、前記小孔に連続する前記空間から前記細胞内に前記物質を導入する、第2のステップと、を備える。
[0020]
また、本発明は、上記課題を解決するために、上記方法に用いる、以下のように構成した細胞内物質導入装置を提供する。
[0021]
細胞内物質導入装置は、上記の細胞内への物質導入方法に用いる細胞内物質導入装置であって、(a)小孔を有する絶縁性薄膜と、(b)前記絶縁性薄膜に関して一方の領域において前記小孔に連続し、細胞を含むバッファーを満たすための第1のチャンバーと、(c)前記絶縁性薄膜に関して他方の領域において前記小孔に連続し、前記細胞内に導入したい物質を含む流体を満たすための第2のチャンバーと、(d)前記小孔に対向して前記絶縁性薄膜の両側に、それぞれ前記第1のチャンバー内のバッファーと前記第2のチャンバー内の流体とに接するように配置された一対の電極とを備える。前記絶縁性薄膜は、次のように構成されている。すなわち、前記絶縁性薄膜に関して一方の領域において前記第1のチャンバー内の細胞を前記小孔に固定するとともに、前記絶縁性薄膜に関して他方の領域において前記小孔に連続する前記第2のチャンバーに前記細胞内に導入したい物質を含む流体を満たした状態で、前記一対の電極間に10V未満のパルス電圧を印加すると、前記小孔の位置での電界強度が、前記バッファー及び前記流体中での電界強度に比べて極めて強くなり、前記小孔に固定されている前記細胞の細胞膜のうち前記小孔に接する部分のみを破壊して、前記小孔に連続する前記第2のチャンバーから前記細胞内に前記物質を導入するのに十分な電界集中が生ずるように構成されている。
[0022]
上記構成において、一対の電極間にパルス電圧を印加すると、絶縁性薄膜に設けた小孔に電界が集中するので、小孔に接した細胞膜を可逆的あるいは非可逆的に破壊して、小孔に連続する第2のチャンバーに満たした流体中に含まれる物質を、細胞内に導入することができる。10V未満のパルス電圧を用いれば、細胞膜の他の部分にダメージを与えることなく、小孔に集中した電界を用いて、小孔部分の膜のみを透過化することができる。
[0023]
エレクトロポレーションに実際に用いられるパルス幅の電圧に対して小孔部分に電界集中が生じるためには、絶縁性薄膜の厚さをd、誘電率をε、前記一対の電極の間隔をし、流体の抵抗率をρとした時、系の時定数τ=ε ρL/dが10ミリ秒以下となるように、前記絶縁性薄膜の厚さd、前記誘電率ε、前記一対の電極の間隔し、前記流体の抵抗率ρを選ぶことが、好ましい。
[0024]
好ましくは、前記一対の電極のうち、前記細胞が存在する前記絶縁性薄膜に関して前記一方の領域側に置かれた電極が、前記小孔より、前記小孔直径の10倍以上離れた位置に置かれている。これにより、小孔に十分な電界を集中することができる。
[0025]
好ましくは、前記小孔の直径が、前記小孔に固定される前記細胞の直径の1/3以下である。この場合、細胞膜の小孔に接する部分に十分に電界を集中し、細胞膜の小孔に接する部分のみを透過化することができる。
[0026]
小孔への細胞の固定は、吸引固定、もしくは重力による沈降、誘電泳動,電気泳動を利用することも可能である。
[0027]
好ましくは、前記絶縁性薄膜に関して前記他方の領域において、前記小孔に連続する前記第2のチャンバーが、前記小孔の部分を除いて密閉される。上記構成によれば、小孔に連続する第2のチャンバーが、前記小孔の部分を除いて密閉されているので、第2のチャンバーに満たされる流体を吸引することにより、小孔での細胞の固定を安定化することができる。
[0028]
好ましくは、前記絶縁性薄膜の前記小孔周辺に、前記細胞に接着する表面修飾を施す。上記構成によれば、細胞膜の小孔部分で発生した破壊が周囲に伝搬することを、積極的に防止することができる。
[0029]
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した細胞クランプ装置を提供する。すなわち、細胞クランプ装置は、光硬化性樹脂からなる樹脂膜と、前記樹脂膜を支持する基板と、を備える。前記樹脂膜は、(i)前記樹脂膜の一方の主面に形成された、細胞を固定するための開口と、(ii)前記開口に連続し、前記樹脂膜の他方の主面に達する小孔と、(iii)前記小孔に連通し、かつ、前記樹脂膜の前記他方の主面に隣接する連通孔と、を複数組有する。前記基板は、前記樹脂膜を支持する面に、前記小孔及び前記連通孔の底面となる導電膜が形成されている。
[0030]
上記構成において、小孔及び連通孔を介して細胞を吸引することにより、細胞を開口に固定することができる。複数の開口を備えるので、細胞を多くの部位でクランプすることが可能である。細胞クランプ装置は、細胞をクランプした状態で、外来物質を細胞内に導入するなどの操作や、刺激に対する機械的、電気的、化学的な応答などの細胞機能の測定などに用いることができる。
[0031]
上記構成によれば、導電膜は、電極や電気配線として用いることができる。例えば、細胞内に導入したい物質を含む流体を小孔及び連通孔に満たした状態で、細胞側に配置した電極と導電膜との間にパルス電圧を印加し、細胞内に物質を導入するために用いることができる。また、細胞側に配置した電極と導電膜との間の電位や電流を計測するために用いることもできる。
[0032]
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した他の細胞クランプ装置を提供する。すなわち、細胞クランプ装置は、光硬化性樹脂からなる樹脂膜と、前記樹脂膜を支持する基板と、柱状支持部材とを備える。光硬化性樹脂からなる前記樹脂膜は、前記樹脂膜の一方の主面に形成された、細胞を固定するための開口と、該開口に連続する小孔と、該小孔に連通する連通孔とを複数組有する。前記樹脂膜を支持する前記基板に、前記開口に対向する前記小孔の底面から前記連通孔に沿って延在する導電膜が形成されている。前記柱状支持部材は、前記樹脂膜の前記一方の主面に沿って配置されるベース部と、前記ベース部を介して前記樹脂膜の前記開口に対向し、前記ベース部から前記樹脂膜の前記開口とは反対側に突出する突起部と、前記突起部の先端と前記樹脂膜の前記開口との間を連通する貫通孔と、を有する。前記突起部の前記先端に細胞を吸着することにより、前記細胞の複数の部位が支持されたとき、前記突起部のたわみによって前記細胞が動くことができる。
[0033]
上記構成において、柱状支持部材の突起部の先端により、細胞を、柱状支持部材のベース部から浮いた状態で支持することができる。このとき、柱状支持部材の貫通孔を介して、細胞を吸引固定することができる。
[0034]
上記構成によれば、柱状支持部材の突起部の先端から細胞内に外来物質を瞬時に導入したときの応答(細胞内濃度ジャンプ)以外に、細胞の周囲に、一定濃度の試薬や分子などを瞬時に導入したときの応答(細胞外濃度ジャンプ)を測定することができる。応答は、柱状支持部材の突起部ごとの電位や電流値のほか、応答に伴う突起部の撓み(変形、変位)を測定することができる。
[0035]
好ましくは、上記各構成の細胞クランプ装置において、前記連通孔は、前記連通孔に沿って前記小孔に向かう方向に直角な断面が前記導電膜を一辺とする三角形である。
[0036]
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した流路の形成方法を提供する。
[0037]
流路の形成方法は、第1ないし第4のステップを備える。前記第1のステップにおいて、透明な基板の少なくとも一方の主面に、光の透過を阻止する遮光パターンを形成する。前記第2のステップにおいて、前記基板の少なくとも前記一方の主面に光硬化性樹脂を塗布する。前記第3のステップにおいて、前記基板に関して前記光硬化性樹脂とは反対側から、前記基板に対して異なる角度で光を照射し、前記光硬化性樹脂内において、前記遮光パターンに沿って延在する非透過領域以外の領域を前記光が透過するようにして、前記光硬化性樹脂の前記光が透過した部分を硬化させる。前記第4のステップにおいて、前記光硬化性樹脂の前記非透過領域を除去する。前記第1のステップにおいて、前記遮光パターンは、その延在方向の長さがその延在方向に直角な方向の幅よりも大きい第1部分と、該第1部分に連続しかつ該第1部分の延在方向に対して略直角方向に広がった第2部分との少なくとも一方を含み、かつ、少なくとも前記第1部分を含む。前記第3のステップにおいて、a)前記非透過領域は、前記遮光パターンの前記第1部分に対応する第1領域と、前記遮光パターンの前記第2部分に対応する第2領域との少なくとも一方を含み、かつ、少なくとも前記第1領域を含み、b)前記遮光パターンの一つの前記第1部分に対応して一つの前記第1領域のみが形成され、c)前記第1領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側に延在し、前記第1部分の延在方向に直角な断面が前記遮光パターンを一辺とする三角形であり、d)前記第2領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側から前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の主面まで延在する。前記第4のステップにおいて、前記非透過領域の前記第1領域を除去して、前記基板に沿って延在し、かつ、内面に前記遮光パターンが露出する、断面三角形のトンネル状の横孔を形成し、前記非透過領域の前記第2領域を除去して、前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の前記主面に開口を有する縦孔を形成する。
[0038]
上記方法において、遮光パターンは、第1部分のみであっても、第1部分と第2部分の両方を含んでいてもよい。また、第1部分が複数であっても、第2部分が複数であってもよい。さらには、複数組の第1部分及び第2部分を備えてもよい。また、横孔のみの流路を形成しても、横孔と縦孔が連通した流路を形成してもよい。上記方法によれば、主面に溝を形成した基板に他の基板を接合する場合に比べ、流路の形成が簡単である。
[0039]
好ましくは、前記第1のステップにおいて、前記基板の一方の主面に、導電材料を用いて前記遮光パターンを形成する。前記第2のステップにおいて、前記基板の前記一方の主面に前記光硬化性樹脂を塗布する。この場合、小孔の開口に対向する部分から流路に沿って延在する導電パターンを同時に形成することができる。この導電パターンは、電極や電気配線として用いることができる。
[0040]
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した流路の形成方法を提供する。
[0041]
流路の形成方法は、第1ないし第4のステップを備える。前記第1のステップにおいて、透明な基板の一方の主面に光硬化性樹脂を塗布する。前記第2のステップにおいて、前記基板の他方の主面に沿って、遮光パターンを有するマスク部材を配置する。前記第3のステップにおいて、前記マスク部材側から、前記マスク部材に対して異なる角度で光を照射し、前記光硬化性樹脂内において、前記遮光パターンに沿って延在する非透過領域以外の領域を前記光が透過するようにして、前記光硬化性樹脂の前記光が透過した部分を硬化させる。前記第4のステップにおいて、前記光硬化性樹脂の前記非透過領域を除去する。前記第1のステップにおいて、前記遮光パターンは、その延在方向の長さがその延在方向に直角な方向の幅よりも大きい第1部分と、該第1部分に連続しかつ該第1部分の延在方向に対して略直角方向に広がった第2部分との少なくとも一方を含み、かつ、少なくとも前記第1部分を含む。前記第3のステップにおいて、a)前記非透過領域は、前記遮光パターンの前記第1部分に対応する第1領域と、前記遮光パターンの前記第2部分に対応する第2領域との少なくとも一方を含み、かつ、少なくとも前記第1領域を含み、b)前記遮光パターンの一つの前記第1部分に対応して一つの前記第1領域のみが形成され、c)前記第1領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側に延在し、前記第1部分の延在方向に直角な断面が三角形であり、d)前記第2領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側から前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の主面まで延在する。前記第4のステップにおいて、前記非透過領域の前記第1領域を除去して、前記基板に沿って延在する、断面三角形のトンネル状の横孔を形成し、前記非透過領域の前記第2領域を除去して、前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の前記主面に開口を有する縦孔を形成する。
発明の効果
[0042]
本発明の細胞内物質導入装置によれば、細胞の大きさに関係なくエレクトロポレーションが行えるため、高効率の外来物質の導入が実現される。また、絶縁性薄膜の上に多数の小孔を配列することにより、大量の細胞に同時並列的に外来物質を導入することができる。
[0043]
また、本発明の細胞クランプ装置によれば、細胞を多くの部位でクランプすることが可能である。
[0044]
さらに、本発明の流路の形成方法によれば、トンネル状の細長い流路を効率よく形成することができる。
図面の簡単な説明
[0045]
[図1]細胞内物質導入装置の構成を示す断面図である。(実施例1)
Claims (13)
- 小孔を有する絶縁性薄膜と、
前記小孔に対向して前記絶縁性薄膜の両側に配置された一対の電極とを備え、
前記絶縁性薄膜に関して一方の領域において前記小孔に細胞を固定するとともに、前記絶縁性薄膜に関して他方の領域において前記小孔に連続する空間に前記細胞内に導入したい物質を含む流体を満たした状態で、前記一対の電極間にパルス電圧を印加することによって生ずる小孔部分への電界集中を利用して、前記細胞の細胞膜を破壊して前記細胞内に前記物質を導入することを特徴とする、細胞内物質導入装置。 - 前記絶縁性薄膜の厚さをd、誘電率をε、前記一対の電極の間隔をL、流体の抵抗率をρとした時、系の時定数τ=ερL/dが10ミリ秒以下となるように、前記絶縁性薄膜の厚さd、前記誘電率ε、前記一対の電極の間隔L、前記流体の抵抗率ρが選ばれたことを特徴とする、請求項2に記載の細胞内物質導入装置。
- 前記一対の電極のうち、前記絶縁性薄膜の細胞が存在する側に置かれた電極が、前記小孔より、前記小孔直径の10倍以上離れた位置に置かれていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の細胞内物質導入装置。
- 前記小孔の直径が、前記細胞の直径の1/3以下であることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の細胞内物質導入装置。
- 前記一対の電極間に印加する前記パルス電圧が10V以下であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の細胞内物質導入装置。
- 前記絶縁性薄膜に関して前記他方の領域において、前記小孔に連続する前記空間が、前記小孔の部分を除いて密閉されることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の細胞内物質導入装置。
- 前記絶縁性薄膜の前記小孔周辺に、前記細胞に接着する表面修飾を施したことを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一つに記載の細胞内物質導入装置。
- 光硬化性樹脂からなる樹脂膜を備え、
該樹脂膜は、
該樹脂膜の一方の主面に形成された、細胞を固定するための開口と、
該開口に連続する小孔と、
該小孔に連通する連通孔とを複数組有することを特徴とする、細胞クランプ装置。 - 前記樹脂膜を支持する基板を備え、
該基板に、前記開口に対向する前記小孔の底面から前記連通孔に沿って延在する導電膜が形成されたことを特徴とする、請求項8に記載の細胞クランプ装置。 - 前記一方の主面に沿って配置されるベース部と、
前記ベースを介して前記開口に対向し、前記ベース部から前記開口とは反対側に突出する突起部と、
前記突起部の先端と前記開口との間を連通する貫通孔とを有する、柱状支持部材をさらに備えたことを特徴とする、請求項8又は9に記載の細胞クランプ装置。 - 透明な基板の少なくとも一方の主面に、光の透過を阻止する遮光パターンを形成する第1のステップと、
前記基板の前記一方の主面又は他方の主面に光硬化性樹脂を塗布する第2のステップと、
前記基板に関して前記光硬化性樹脂とは反対側から、前記基板に対して異なる角度で光を照射し、前記光硬化性樹脂内において、前記遮光パターンに沿って延在する非透過領域以外の領域を前記光が透過するようにして、前記光硬化性樹脂の前記光が透過した部分を硬化させる第3のステップと、
前記前記光硬化性樹脂の前記非透過領域を除去する第4のステップとを備え、
前記第1のステップにおいて、前記遮光パターンは、細長い第1部分と、該第1部分に連続しかつ該第1部分の延在方向に対して略直角方向に広がった第2部分との少なくとも一方を含み、
前記第3のステップにおいて、前記非透過領域は、前記遮光パターンの前記第1部分に対応する第1領域と、前記遮光パターンの前記第2部分に対応する第2領域との少なくとも一方を含み、
前記第1領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側に延在し、
前記第2領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側から前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の主面まで延在し、
前記第4のステップにおいて、
前記非透過領域の前記第1領域を除去して、前記基板に沿って延在する横孔を形成し、
前記非透過領域の前記第2領域を除去して、前記前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の前記主面に開口を有する縦孔を形成することを特徴とする、流路の形成方法。 - 前記第1のステップにおいて、前記基板の一方の主面に、導電材料を用いて前記遮光パターンを形成し、
前記第2のステップにおいて、前記基板の前記一方の主面に前記光硬化性樹脂を塗布することを特徴とする、請求項11に記載の流路の形成方法。 - 透明な基板の一方の主面に光硬化性樹脂を塗布する第1のステップと、
前記基板の他方の主面に沿って、遮光パターンを有するマスク部材を配置する第2のステップと、
前記マスク部材側から、前記マスク部材に対して異なる角度で光を照射し、前記光硬化性樹脂内において、前記遮光パターンに沿って延在する非透過領域以外の領域を前記光が透過するようにして、前記光硬化性樹脂の前記光が透過した部分を硬化させる第3のステップと、
前記前記光硬化性樹脂の前記非透過領域を除去する第4のステップとを備え、
前記第1のステップにおいて、前記遮光パターンは、細長い第1部分と、該第1部分に連続しかつ該第1部分の延在方向に対して略直角方向に広がった第2部分との少なくとも一方を含み、
前記第3のステップにおいて、前記非透過領域は、前記遮光パターンの前記第1部分に対応する第1領域と、前記遮光パターンの前記第2部分に対応する第2領域との少なくとも一方を含み、
前記第1領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側に延在し、
前記第2領域は、前記光硬化性樹脂内の前記基板側から前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の主面まで延在し、
前記第4のステップにおいて、
前記非透過領域の前記第1領域を除去して、前記基板に沿って延在する横孔を形成し、
前記非透過領域の前記第2領域を除去して、前記前記光硬化性樹脂の前記基板とは反対側の前記主面に開口を有する縦孔を形成することを特徴とする、流路の形成方法。
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