JPS638562Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は箱本体と蓋体とを有する箱を搬送する
箱搬送装置に関し、より詳しくは上記箱本体と蓋
体とを分離させてそれぞれを搬送するようにした
箱搬送装置に関する。

通常、この種の箱搬送装置は、箱本体と蓋体と
を分離させることによつて箱本体内に所要の物品
を収納し、物品を収納した後に再び蓋体を被せる
ように用いられている。したがつてこの種の箱搬
送装置では、上記蓋体を分離した位置から箱本体
内に物品を収納し終つてその蓋体を被せる位置ま
で上記蓋体を搬送する必要があるので、特に箱搬
送装置を長い距離で一直線上に配置した場合に
は、箱本体を搬送する搬送機構と蓋体を搬送する
蓋体搬送機構とをその長い距離の間並設しなけれ
ばならず、装置が大型で高価になつていた。

本考案はそのような事情に鑑み、分離した蓋体
上に箱本体を載置した状態で搬送することができ
るようにした箱搬送装置を提供するものである。

すなわち本考案は、箱本体と蓋体とを有する箱
を搬送する第１コンベアと、上記蓋体を把持して
箱本体と蓋体とを分離しかつその蓋体を搬送する
蓋体搬送機構と、上記第１コンベアの前方におい
てその第１コンベアの表面から上記蓋体の深さ分
以上に低い位置に設けられ、上記蓋体搬送機構か
らの蓋体を受ける第２コンベアとを備え、上記蓋
体搬送機構から第２コンベア上に載置された蓋体
上に、上記第１コンベアから押出される箱本体を
載置させ、かつ該第２コンベヤにより上記蓋体と
箱本体とを、蓋体上に箱本体を載置させた状態で
その箱本体内に物品を収容する収容部へ搬送させ
るようにしたものである。

このように、上記第２コンベヤにより上記蓋体
と箱本体とを、蓋体上に箱本体を載置させた状態
でその箱本体内に物品を収容する収容部へ搬送さ
せるようにしているので、従来のように箱本体を
搬送する搬送機構と蓋体を搬送する蓋体搬送機構
とを長い距離に渡つて並設する必要がなく、した
がつて装置の小型化を図ることができる。

以下図示実施例について本考案を説明すると、
第１図において、１は蓋体２と箱本体３とから成
る箱、４はこの箱１を間欠的に搬送する第１コン
ベアで、この第１コンベア４はドライブスプロケ
ツト５と複数のドリブンスプロケツト６とに掛渡
した左右一対のチエン７と、両チエン７間に所要
の間隔で設けた複数の押しバー８と、さらに箱１
の底面と両側面とを案内する案内部材９，１０と
から構成している。

上記第１コンベア４の間欠移送における箱１の
所要の停止位置には、負圧によつて箱本体３の底
面を吸着する吸着パツド１５と蓋体２の上面を吸
着する吸着パツド１６とを設けてあり、下方の吸
着パツド１５は昇降機構１７によつて昇降するよ
うにしている。他方、上方の吸着パツド１６は蓋
体搬送機構１８の一部を構成しており、平行なレ
ール１９に摺動自在に設けた移動枠２０に昇降自
在に取付けてばね２１により下方に付勢してい
る。このとき、その吸着パツド１６の下端面と第
１コンベア４の表面との間隔は、箱本体３の深さ
と蓋体２の深さとの合計の距離よりも大きくなる
ように設定している。なお、各吸着パツド１５，
１６はそれぞれ図示しない負圧源に連通させてい
るが、各吸着パツド１５，１６と負圧源とを連通
する通路にはそれぞれ図示しない開閉弁を設けて
いる。

上記移動枠２０はコンロツド２５を介してチエ
ン２６に連結してあり、このチエン２６は上記レ
ール１９の両端部に設けたドライブスプロケツト
２７とドリブンスプロケツト２８との間に掛渡し
ている。したがつて、ドライブスプロケツト２７
を回転駆動してチエン２６を走行させれば、上記
移動枠２０を往復動させることができる。

上記第１コンベア４の先端には第２コンベア３
０の末端を接続してあり、この第２コンベア３０
はその表面が上記第１コンベアの表面から、上記
蓋体２の深さ分よりも若干低位置となるように配
設している。そして上記移動枠２０の右方への前
進端は上記第１コンベア４の先端よりも前方に突
出して第２コンベア３０の末端部上方に臨むよう
にしてあり、また移動枠２０がこの位置となつた
際に図示しないリミツトスイツチ等により上記開
閉弁を閉じさせて吸着パツド１６と負圧源との連
通を遮断し、その吸着パツド１６に吸着していた
蓋体２を第２コンベア３０上に落下させることが
できるようにしている。

そしてその蓋体２の落下位置には、蓋体２の前
方かつ上方位置にストツパ３１を配設し、このス
トツパ３１によつて第１コンベア４の先端からそ
の蓋体２上に押出されてくる箱本体３の前進を停
止させることができるようにしている。上記スト
ツパ３１は回転軸３２に取付てあり、その回転軸
３２の回転に応じてストツパ３１と箱本体３とが
当接する位置としない位置とに移動させることが
できるようにしている。

以上の構成において、第１コンベア４によつて
箱１が搬送されて吸着パツド１５，１６の位置で
停止されると、下方の吸着パツド１５が昇降機構
１７によつて上昇され、箱本体３の底面を吸着す
ると同時にその箱１を上昇させ、第２図に示すよ
うに、箱１の蓋体２を吸着パツド１６に圧接させ
てその吸着パツド１６で蓋体２を吸着把持させ
る。このとき吸着パツド１６は箱１の上昇に伴な
つてばね２１に抗して上昇され、また図示しない
箱供給機構により新たな箱１が第１コンベア４上
に供給される。

箱１の箱本体３と蓋体２とが吸着パツド１５，
１６によつてそれぞれ吸着把持されると、吸着パ
ツド１５が昇降機構１７によつて降下され、箱本
体３と蓋体２とが分離される。蓋体２が箱本体３
から分離されると、蓋体搬送機構１８のチエン２
６が走行されて移動枠２０が前進され、蓋体２を
第２コンベア３０上に搬送し、蓋体２が第２コン
ベア３０上となると、上述したように図示しない
リミツトスイツチ等により吸着パツド１６と負圧
源との連通が遮断されて蓋体２が第２コンベア３
０上に落下される（第３図参照）。そして蓋体２
を落下させた吸着パツド１６は元の位置に復帰さ
れるようになる。

他方、吸着パツド１５に保持された箱本体３は
その降下に伴なつて降下され、箱本体３が案内部
材９上に降下された状態からさらに吸着パツド１
５が降下されると、上述した図示しない開閉弁が
リミツトスイツチ等によつて作動されて吸着パツ
ド１５と負圧源との連通を遮断し、箱本体３と吸
着パツド１５との負圧による吸着を解除させる。
そして上述のように蓋体２が第２コンベア３０上
に落下されると第１コンベア４が運転されて箱本
体３を前進させ、第１コンベア４の表面よりも僅
かに低位置となつている蓋体２の表面に上記箱本
体３を押出すようになる。

第１コンベア４から蓋体２上に押出される箱本
体３は上記ストツパ３１によつて蓋体２に丁度載
置された状態で停止され、次に回転軸３２が回転
してストツパ３１を箱本体３と当接することのな
い上方位置へ移動させる。この状態となると、上
記第２コンベア３０が作動されて蓋体２上に箱本
体３を載置した状態で間欠的に移送するようにな
り、この後、箱本体３内に物品が収納されてか
ら、手動若しくは自動によつて下部の蓋体２が箱
本体３に被せられる。そして上記ストツパ３１
は、蓋体２および箱本体３が下部を通過すると上
記回転軸３２によつて元の状態に復帰されるよう
になり、以後、上述と同様な作動が繰返される。

なお上記実施例では分離した箱１の蓋体２上に
同一の箱の箱本体３を載置するようにしているが
必ずしもこれに限定されるものでないことは勿論
である。

以上のように、本考案によれば、分離した蓋体
上に箱本体を載置した状態でそれらを搬送するこ
とができるようにしているので、蓋体を箱本体か
ら分離して搬送する蓋体搬送機構は蓋体を第１コ
ンベアの前方まで搬送するだけでよく、従来に比
してその小型化を図ることができるという効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す概略の側面
図、第２図、第３図はそれぞれ第１図と異なる作
動状態を示す側面図である。 １…箱、２…蓋体、３…箱本体、４…第１コン
ベア、１５，１６…吸着パツド、１８…蓋体搬送
機構、２０…移動枠、３０…第２コンベア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱本体と蓋体とを有する箱を搬送する第１コン
   ベアと、上記蓋体を把持して箱本体と蓋体とを分
   離しかつその蓋体を搬送する蓋体搬送機構と、上
   記第１コンベアの前方においてその第１コンベア
   の表面から上記蓋体の深さ分以上に低い位置に設
   けられ、上記蓋体搬送機構からの蓋体を受ける第
   ２コンベアとを備え、上記蓋体搬送機構から第２
   コンベア上に載置された蓋体上に、上記第１コン
   ベアから押出される箱本体を載置させ、かつ該第
   ２コンベヤにより上記蓋体と箱本体とを、蓋体上
   に箱本体を載置させた状態でその箱本体内に物品
   を収容する収容部へ搬送させることを特徴とする
   箱搬送装置。