JPS6369643A - 遮光性積層ポリエステルフイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、遮光性積層ポリエステルフィルムに関するも
の、更に詳しくは表面の平坦性、易滑性及び遮光性に優
れた磁気記録媒体用の遮光性積層ポリエステルフィルム
に関するものである。

［従来の技術］ 従来の遮光性に優れた積層ポリエステルフィルムとして
は、ポリエステルにカーボンブラックを添加したもの（
例えば、特開昭５９−１８６１２４号公報）や、ポリエ
ステルにカーボンブラックを添加した遮光層の少なくと
も片面にカーボンブラックを添加していないポリエステ
ル層を積層せしめたちのく例えば、特開昭５６−８３８
４１号公報）が知られている。

［発明が解決しようとする問題点コ しかし、上記従来のカーボンブラックを使用したフィル
ムは、表面の平坦性が不良でおるという欠点がおった。

この問題点を補うため特開昭５６−８３８４１号公報の
ように遮光材を混入しないポリエステルフィルム７層を
積層したフィルムも提案されている。しかし、この場合
は、カーボンブラックの入っていない層が存在するため
、易滑性が悪化し、かつ所望の遮光性（特に、４００〜
１４００ｎｍの波長の遮光性）を出すことが難しくなる
。一方、所望の遮光性を出すために、カーボンブラック
が混入している層のカーボンブラックの看を増やすと、
結局カーボンブラックの入っていない層にまでその影響
が生じ、表面にうねりが発生する。そして、表面のうね
りは、電磁変換特性の悪化へとつながる。

近年フレキシブルディスクにおいては、情報記録位置の
検出に光センサーを用いており、最近のように高密度記
録化の要求に伴い磁性層が薄膜化すると光透過性が高く
なり、光センサーの誤検出を招くおそれがある。また、
ＶＨＳビデオレコーダーのテープ終了端の検出に対して
は、一般に５００〜１３００ｎｍの可視光及び近赤外域
の波長の光に感する光センサーが使用されている。従っ
て、この用途のベースフィルムとしては、４００〜１４
００ｎｍの広範囲にわたる波長の光に対する遮光性が極
めて重要となっている。

本発明は、かかる問題点を改善し、フィルム表面の平坦
性、易滑性、遮光性及び磁気記録媒体とした時の電磁変
換特性が共に優れた遮光性積層ポリエステルフィルムを
提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、平均粒径１．５μｍ以下のカーボンブラック
を下記（１）〜（２）式を満足する混合量で含有するポ
リエステルフィルムｍＸの少なくとも片面に、平均粒径
２．５μｍ以下の微粒子状窒化チタンを下記（３）〜（
４）式を満足する混合量で含有するポリエステル層Ｙを
積層し、かつＹの厚みが３μｍ以上であることを特徴と
する遮光性積層ポリエステルフィルムに関する。

０．００５≦Ａ×Ｂ≦０．５　　　　　　（１）０．３
６≧１／（Ｂ０°８×００・７）　　　＜２＞０．０２
≦Ｄ×Ｅ≦３．０　　　　　　　（３）０．２５≧１／
（Ｅｏ・６×Ｆ０・８）　　　＜４）（但し、Ａはカー
ボンブラックの平均粒径（μｍ）、Ｂはカーボンブラッ
クの含有量（重量％）、ＣはＸの厚み（μｍ）、Ｄは微
粒子状窒化チタンの平均粒径（μｍ）、Ｅは微粒子状窒
化チタンの含有量（重量％）、「はＹの厚み（μｍ）を
示す。）本発明におけるポリエステルは、フィルム形成
能があればいかなるものでもよいが、強伸度特性、寸法
安定性に優れる線状芳香族ポリエステルが特に好ましい
。線状芳香族ポリエステルにおける芳香族カルボン酸の
具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、２，６
−ナフタリンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカル
ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、ジフェニルサルホンジカルボン酸、ジフ
ェニルケトンジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸
、α、β−ビス（２−クロロフェノキシ）エタン−４，
４′−ジカルボン酸などが挙げられ、これらのうち、特
にテレフタル酸が好ましい。

また、アルキレングリコールの具体例としては、エチレ
ングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ヘキシレングリコールなどが挙げられ
、これらのうちで、特にエチレングリコールが好ましい
。

本発明でＸ層に用いるカーボンブラックの平均粒径は１
．５μｍ以下、好ましくは１μｍ以下である。平均粒径
が１．５μｍを越えると前記（１）式及び（２）式を同
時に満足することが極めて難しくなるばかりでなく、た
とえ（１）式と（２〉式を同時に満足しても、ＹＥを積
層した際にうねりが生じ、フィルム表面の平坦性が悪く
なる。そして磁気記録媒体用ベースフィルムとして使用
した場合、出力変動等により、磁気変換特性を悪くする
。また、下限は特に限定されないが、０．０１μｍ程度
が望ましい。

カーボンブラックの含有ｍＦ３　（重量％）は、平均粒
径Ａ（μｍ）ならびにＸ層の厚みＣ（μｍ）との組合ぜ
において決定する必要があり、（１）式で示したように
Ａと８の積が０．００５〜０．５の範囲を選ぶ必要があ
る。△とＢの積が０．００５未満では、７００〜１００
０ｍｍの波長領域における遮光性が不十分となるので好
ましくない。逆にＡとＢの積が０．５を越えるとＹ層を
積層した際にうねりが生じ、フィルム表面の平坦性が悪
くなるため、磁気記録媒体用ベースフィルムとして用い
た場合に出力変動などを生じ、電磁変換特性を悪くする
ため好ましくない。また、（２）式で示したカーボンブ
ラックの含有ｆｆ１Ｂ（川口％）とＸ層の厚みＣ（μｍ
）との関係は、（３）、（４）式を満足するＹ層を積層
後、４００〜１４００ｎｍの波長の光に対する光線透過
率が６０％以下、好ましくは、５０％以下になるような
含有量Ｂとフィルム厚みＣの関係を鋭意研究した結果、
含有ｆｆ１Ｂの０．８乗とＸ層の厚みＣの０．７乗の積
の逆数が０．３６以下、好ましくは０．２５以下である
ことを見い出した。

本発明で用いられるカーボンブラックを比表面積２００
ｒｎ２／Ｑ以下で、かつ平均粒子径０．０２〜０．５μ
ｍにすると４００〜１４００ｎｍの波長領域における遮
光性が、より一層向上するので特に好ましい。

また、本発明でＹ層に用いる微粒子状窒化チタンの平均
粒径は２．５μｍ以下、好ましくは１゜５μ以下である
ことが望ましい。平均粒径が２゜５μｍを越えると、前
記（３）式と（４）式を同時に満足することが極めて難
しいだけでなく、たとえ（３〉式と（４）式を同時に満
足しても、フィルム表面の平坦性が悪くなり、磁気記録
媒体用ベースフィルムとしては、電磁変換特性が悪くな
るため好ましくない。また下限は特に限定されないが、
ｏ、ｏｉμｍ程度以上が望ましい。

微粒子状窒化チタンの含有ＢＥ　＜重ｑ％）は、平均粒
径Ｄ（μｍ）及びＹ層の厚みＦ（μｍ）との組合せにお
いて決定する必要があり、（３）式で示したようにＤと
Ｅの積が０．０２〜３．０の範囲を選ぶ必要がある。Ｄ
とＥの積が０．０２未満では、１０００〜１４００ｎｍ
の波長領域における遮光性が不十分であり、かつ易滑性
が不十分であり好ましくない。逆に、ＤとＥの積が３．
０を越えると、平坦性が悪くなり、磁気記録媒体用ベー
スフィルムとしては、電磁変換特性が悪くなり、好まし
くない。

また（４）式で示した微粒子状窒化チタンの含有量Ｅ（
川口％）とＹ層の厚みＦ（μｍ）との関係は、（１）、
（２）式を満足するＸ層を積層後、４００〜１４００ｎ
ｍの波長の光に対する光線透過率が６０％以下、好まし
くは５０％以下になるような含有量Ｅとフィルム厚みＦ
の関係を鋭意研究した結果、含有９Ｅの０．６乗とＹ層
の厚みＦの０．８乗の積の逆数が０．２５以下、好まし
くは０．２以下であることを見出した。

ここで、Ｙ層の厚みＦは、Ｘ層の両面に積層された場合
は、夫々のＹ層の和として表わされる。

本発明で用いられる微粒子状窒化チタンは、通常、金属
チタン又は二酸化チタンを窒素気流中で加熱することに
より得られる窒化チタンを、粉砕、分級するか、あるい
は四塩化チタンと窒素と水素を高温下で気相反応するこ
とにより得られるが、後者の方法で１ｑられた微粒子状
窒化チタンの方が遮光性をより一層向上させるので特に
好ましい。

本発明の積層ポリエステルフィルムの製造は、次の如き
方法によって製膜されるが、特にこれらに限定されるも
のではない。

すなわち、ポリエステルＸとＹを別々の押出機から溶融
押出した俊、溶融ポリマ流路管内又は押出口金内におい
て、層流状で接合せしめて押出口金から吐出し、しかる
後、縦、横両方向に二軸延伸処理及び熱処理する同時押
出方法、もしくはポリエステルＸを押出機口金から溶融
吐出した１卦、冷却固化した未延伸フィルム又は咳未延
伸フィルムを縦方向に延伸した縦配向フィルム上に、ポ
リエステルＹをエクストルージョンラミネートする。

またこの時、Ｘ層とＹ層の接着性を向上させるためＸ層
表面にアンカーコート剤とか易接着性樹脂を薄く塗布し
てもよい。次いで縦、横両方向又は横方向に延伸後、熱
処理するエクストルージョンラミネ−１へ方法がおる。

また（ｑられた前面積層フィルムを更に縦方向に延伸し
て一方向に強度の増大されたテンシライズドフィルムと
なしてもよいが、テンシライズドフィルムを製脱する場
合には、常法により製膜したポリニスデルＸからなる二
軸配向フィルム面にアンカーコート剤、易接着性樹脂を
塗布した後、その上面にポリエステルＹをエクストルー
ジョンラミネートし、次いで縦方向に延伸する方法を採
用し得る。本発明で１ｑられる遮光性積層ポリエステル
フィルムは１、フィルム製膜工程中の任意の時点で、低
温プラズマ処理、コロナ放電処理等による表面改質、あ
るいは滑剤コーティング等の易滑処理、あるいはポリエ
ステルエーテルやスルホイソフタル酸等を共重合した水
溶性ポリエステルを塗布してもよい。

ここでいう低温プラズマ処理とは、低圧下のガス雰囲気
に高電圧を印加することによって開始、持続する放電、
いわゆるグロー放電にフィルムをさらし、グロー放電中
に生成した電子、イオン、励起原子、ラジカル、紫外線
などの活性粒子でフィルムを処理するものである。また
、低温プラズマ処理したフィルムは、更に一回以上延伸
されることが好ましい。

本発明においては、上記（１）式と（２）式並びに（３
）式と（４）式を同時に満足させるカーボンブラック及
び微粒子状窒化チタンの含有量８．Ｆを選ぶ必要がある
。

カーボンブラックを混入した単層ポリエステルフィルム
では、上記（１）式と（２）式を満足しても、４００〜
’１４００ｎｍの波長の光に対する遮光性が不十分であ
る。また微粒子状窒化チタンを混入した単層ポリエステ
ルフィルムでは、上記（３）式と（４）式を満足しても
４００〜１４００ｎｍの波長の光に対する遮光性が不」
−分である。またカーボンブラックを混入した遮光層の
少なくとも片面にカーボンブラックを混入しないポリエ
ステル層を積層したフィルムにおいて、カーボンブラッ
クの含有量を多くして、４００〜１４００ｎｍの波長の
光に対する遮光性を満足させると、磁気記録媒体用ベー
スフィルムとして用いた場合、電磁変換特性が不良とな
る。

なお、この（１）式と（２）式並びに（３）式と（４）
式を同時に満足させ、さらに含有ｆｆ１Ｂを５重口％以
下、Ｅを１５重量％以下にすると、積層ポリエステルフ
ィルム、特に積層２軸配向ポリエステルフィルムは４０
０〜１４００ｎｍの波長領域における遮光性と平坦性を
同時に満足するとともに、強度特性が著しく向上するの
で好ましい。本発明は、少なくとも片方の最外層にＹ層
があれば、Ｘ層とＹ層は（１）〜（４）式を満足すれば
、３層以上積層されていてもよい。

本発明の遮光性積層ポリエステルフィルムにおいて、磁
性層は通常Ｙ層に設けられる。

Ｘ層にカーボンブラック、ＹＥに微粒子状窒化チタンの
添加は、製膜時又はそれ以前の任意の段階、任意の方法
で行なわれる。例えば、ポリエステルの製造原料中に添
加したり、ポリエステルの重合中に添加する等の方法が
とられる。とくに、重合開始前エステル化又はエステル
交換反応で比較的低分子世の中間体を製造する段階、お
るいはこれらを更に減圧又は不活性気流中で反応させて
フィルム形成能を有する高重合体を得る段階等のポリエ
ステル重合開始前から重合反応中の段階で添加するのが
操作上有利である。この蒔種々の分散媒、一般にはエチ
レングリコールに均一に分散させたスラリー状態で添加
するのが好ましい。

エチレングリコール等の分散媒への分散には、種々の分
散法、例えば高速分散機（［−１、Ｓ、Ｄ）、超音波分
散機、コロイドミル、ウルトラ・ツーレックス、ホモジ
ナイザー、サンドミル、アトライタ、ロールミル等を用
いて分散するのが好ましい。

特に、超音波分散機やサンドミル、ロールミル等の分散
が、凝集粒子を微分散させるために有効であり好ましい
。特に、カーボンブラックの分散に際し、エチレングリ
コールに、１．０〜２０中Ｑ％のポリビニルピロリドン
を添加し、上記分散処理を行なったスラリーをポリエス
テルの重合時に添加する方法が本発明の積層ポリエステ
ルフィルムの遮光性をより一層良好とする上で有効であ
る。

本発明においては、Ｙ層に微粒子状の窒化チタン以外の
不活性微粒子を含有せしめることができる。この場合、
不活性微粒子の添加口は、平坦性を損わない範囲内でお
ることが好ましく、通常微粒子状の窒化チタンとの合計
口がフィルムＹ層仝体の１５重量％以内、好ましくは８
重ｑ％以内であることが望ましい。同様にＸ層にもカー
ボンブラック以外に不活性微粒子を含有せしめることが
できる。この場合の添加量は、カーボンブラックとの合
計量がフィルムＢＢ全体の５重口％以内、好ましくは３
重口％以内であることが望ましい。

このような不活性微粒子の例として、シリカ、無水ケイ
酸アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン等が挙
げられるが、この限りではない。

また本発明の遮光性積層ポリエステルフィルムＸ層及び
／又はＹ層には、必要に応じて酸化防止剤、耐熱安定剤
、耐候安定剤、帯電防止剤等の添加剤を含有してもよい
。

［発明の効果コ 本発明の遮光性積層ポリエステルフィルムは、特定口の
カーボンブラックを含有する層と特定鑓の窒化チタンを
含有する層を積層せしめることにより、４００〜１４０
０ｎｍの全波長領域における遮光性、易滑性、平坦性が
共に優れ、かつこのフィルムを磁気記録媒体用ベースと
して用いたとぎ、優れた電磁変換特性を示１゛。また易
滑性に優れているためフィルム取扱い中に問題を生ずる
こともなく、フィルムの巻き姿も良好である。

かくして）ｑられた本発明の遮光性積層ポリエステルフ
ィルムは、表面の平坦性、易滑性、更には遮光性をも同
時に満足するため、磁気記録媒体、特に磁気テープ、フ
レキシブルディスク等のベースフィルムとして優れてい
る。

［特性の測定方法、評価基準］ （１）　　表面粗さく中心線平均粗さ：Ｒａ（μｍ））
触針表面粗さ計による測定値を示す（カットオフ値０．
２５ｍｍ、測定長４ｍｍ、但し、ＪＩＳ−８−０６０１
による）。

なお、測定値を次の基準で区分した。

０．０３６μを越える：Ｘ ０．０３５〜０．０２０μ：Δ ０．０２０μ未＠：○ 通常、Δ、Ｑであれば磁気記録媒体用に使用できる。

（２）　　滑り性 ＡＳＴＭ−Ｄ−１８９４８−６３に従い、スリップテス
ターを用い、静摩擦係数（μＳ）及び動摩擦係数（μｄ
）を測定した。通常、フィルムとして易滑性に優れてい
るとされる範囲は、μＳで１．６以下、μｄで１．２以
下である。これらを満すものを○、満さないものをＸと
判定した。

（３）　　光線透過率： 日立製作所（株）磁気記録型分光光度計を用いて波長を
３００〜１６００ｎｍと変えて平行光線透過率を測定し
、これを光線透過率とした。６０％を越えるものをＸ、
６０〜５０％のものをΔ、５０％未満のものをＯとした
。通常、光線透過率が６０％以下であれば、遮光性に侵
れているとされる。

（４）　　電磁変換特性 下記の磁性塗料を本発明の２軸配向フイルムの片面に塗
布し、乾燥、硬化することによって磁性層を形成せしめ
た。このようにして、製造した磁気記録媒体に４ＭＨ２
の信号を記録し、再生した時の出力信号を一画面分で見
た場合、出力信号が強く、かつ信号波形がフラットであ
るものをＱ、出力信号が弱いか信号波形が変形している
ものを×と判定した。

一磁性塗料一 強磁性合金粉末（Ｆｅ−Ｃｏ）　　３００重量部亜鉛粉
末（平均粒径２μｍ）　　　　２５　　ｎセルロースア
セテートブチレート　３０　〃ポリイソシアネート化合
物　　　１８０　〃（デイスモデュールＬ−７５） エポキシ樹脂　　　　　　　　　　２５ｍｍ部シリコー
ン油　　　　　　　　　　　４　〃レシチン　　　　　
　　　　　　　　５　〃トルエン（溶剤）　　　　　　
　２００　〃メチルエチルケトン（溶剤）　　２００　
〃酢酸エチル（溶剤＞　　　　　　　１００　　〃（５
）　　平均粒径 堀場製作所製遠心沈降式粒度分布測定器ＣＡＰＡ５００
によって得た等価球径分布における積算５０％点の値を
用いる。

［実施例］ 本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、以下
の実施例に限定されるものではない。

実施例１〜７ 平均粒径０．０３μｍ、０．０５μｍ、０．１μｍ、０
．２５μｍ、１．０ｔ１ｍ、２．５μｍ（７）６種類の
窒化チタンをそれぞれ２０部とエチレングリコール１０
０部とを添加し、ホモゲナイザーにて高速攪拌後、五十
嵐機械製サンドグラインダーにて処理することにより窒
化チタンのスラリーを調整した。次に、ジメチルテレフ
タレートとエチレングリコールに酢酸マンガンを触媒と
して用い、エステル交換反応後、前記窒化チタンのスラ
リーを添加し、重合触媒として三酸化アンチモン、安定
剤として、リン酸トリメチルを用い、常法にて重縮合反
応を行なった。

前記にて、エチレン交換反応後に加える窒化チタンのス
ラリーの添加量を調整することにより窒化チタンを１０
重伍％、５重口％含有するマスターベレットを得た。こ
のマスターペレットと窒化チタンを含有していないポリ
エステルベレットを最終含有グが第１表のＹ層温度にな
るようにトライブレンドした。

また、平均粒径１．５Ａ１ｍ、１．０μｍ、０゜５μｍ
、０．１μｍ、０．０５μｍのの５種類のカーボンブラ
ックをそれぞれ１０部とエチレングリコール１００部を
添加し、前記窒化チタンと同様の方法で５重口％、１川
辺％会有するマスターペレットを得た。このマスターペ
レットを用い、最終含有量が第１表のＸ層温度になるよ
うにポリエステルのみのベレットとブレンドした。

これら各々の調合ベレットを、常法により乾燥後、各々
の押出機にて溶融し、両者をスリブ１〜状口金内で積層
せしめて押出し、３層積層フィルムを得た。この未延伸
フィルムを常法により、縦３゜４倍、横３．６倍に延伸
し、２００℃で熱処理を施し、最終厚み１５μｍ１２５
μｍ１７５μｍ、２００μｍの３層積層フィルムを得た
。

これらの積層フィルムの滑り性、表面粗さ、電磁変換特
性、４００ｎｆｆｌ、ａｏｏｎｍ、１ｌ１００ｎ、１４
００ｎｍの波長の光の光線透過率の評価結果を第１表に
示した。

カーボンブラック、窒化チタンの平均粒子径、含有量、
フィルム厚み、平均粒子径とそれの含有量の積、カーボ
ンブラックの含有量の０．８乗とＸ層の厚みのＯ−７乗
との積の逆数、窒化チタンの含有量の（１６乗とＹ層の
厚みの０．８乗との積の逆数の関係が、本発明の場合、
３層積層ポリエステルフィルムは、滑り性、平坦性、遮
光性及び電磁変換特性のいずれもが、優れていることが
わかる。

比較例１〜２ 平均粒径０．０５μｍ、１．６μｍのカーボンブラック
と０．２５μｍ、３．０μｍの窒化チタンを用いて、実
施例１〜７と同様の方法で重合、製膜を行ない、積層ポ
リエチレンテレフタレートフィルムを作成し、これらの
フィルム滑り性、表面粗さ、電磁変換特性、遮光性の結
果を第１表に示した。

これより、窒化チタンの平均粒子径が３．０μｍのもの
を用いたものは、その含有量が本発明の範囲内におって
も、電磁変換特性が十分でない。

またカーボンブラックの平均粒子径が１．６μｍを用い
た場合も、Ｙ層を積層しても、Ｘ層の表面荒れを防ぎ切
れず、平坦性が悪く電磁変換特性が十分でない。

比較例３ 平均粒径０．１μｍのカーボンブラック、平均粒径０．
２５μｍの窒化チタンを用い、実施例１〜７と同様の方
法にて重合し、これを製膜、延伸及び熱固定を行ない、
厚さ２０μｍの３層積層ポリエチンテレフタレートフイ
ルムを作成し、滑り性、表面粗さ、電磁変換特性、遮光
性を第１表に示した。これより含有量とフィルム厚みの
関係が本発明の範囲外の場合、滑り性、表面粗さ、電磁
変換特性、遮光性をすべて満足するものが得られない。

比較例４ 不活性微粒子として窒化チタンの代わりに平均粒子径０
．６μｍの炭酸カルシウムを用いる以外は、実施例１〜
７と同様の方法にて重合、製膜、熱固定を行ない、厚み
２００ｍの３層積層ポリエステルフィルムを作成し、滑
り性、表面粗さ、電磁変換特性、遮光性を第１表に示し
た。この結果より、不活性微粒子として微粒子窒化チタ
ンの代わりに、炭酸カルシラを使用したフィルムは、４
００〜１４００ｎｍの波長の光に対する遮光性が悪く、
本発明の用途に適さないことが分かる。

比較例５ 平均粒径０．２５μｍの窒化チタンを用い、実施例１〜
７と同様の方法にて重合し、窒化チタンを１重量％含有
するマスターペレットを得た。これを用い、溶融押出し
て単層フィルムを得た。この未延伸フィルムを実施例１
〜７と同様の方法にて延伸、熱固定を行ない、厚さ１５
μｍの単層ポリエステルフィルムを作成し、滑り性、表
面粗さ、電磁変換特性、遮光性を第１表に示した。この
結果より窒化チタンを含有する単一層ポリエステルフイ
ルムは、４００〜１４００ｎｍの波長の光に対する遮光
性を満足せず、本発明の用途に適さないことが分かる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 平均粒径１．５μｍ以下のカーボンブラックを下記（１
   ）〜（２）式を満足する混合量で含有するポリエステル
   フィルム層Ｘの少なくとも片面に、平均粒径２．５μｍ
   以下の微粒子状窒化チタンを下記（３）〜（４）式を満
   足する混合量で含有するポリエステル層Ｙを積層し、か
   つＹの厚みが３μｍ以上であることを特徴とする遮光性
   積層ポリエステルフィルム。 ０．００５≦Ａ×Ｂ≦０．５（１） ０．３６≧１／（Ｂ＾０＾．＾８×Ｃ＾０＾．＾７）（
   ２） ０．０２≦Ｄ×Ｅ≦３．０（３） ０．２５≧１／（Ｅ＾０＾．＾６×Ｆ＾０＾．＾８）（
   ４） （但し、Ａはカーボンブラックの平均粒径（μｍ）、Ｂ
   はカーボンブラックの含有量（重量％）、ＣはＸの厚み
   （μｍ）、Ｄは微粒子状窒化チタンの平均粒径（μｍ）
   、Ｅは微粒子状窒化チタンの含有量（重量％）、ＦはＹ
   の厚み（μｍ）を示す。）