JPS636560Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば自動車デイーゼルエンジンに
おいて、インジエクシヨンポンプの負圧コントロ
ール用マグネチツクバルブを取付けるための遮熱
板付ブラケツトに関する。

運転中に高温となるエンジンの近傍に、各種補
機を取付ける場合、熱的悪影響が及ぶのを極力避
けねばならぬものもあり、そのために、よく遮熱
板を設けることがある。

例えば、第１図に示すものは、インジエクシヨ
ンポンプのオートストツプ機構の作動用負圧を制
御するマグネチツクバルブ１であるが、これをエ
ンジンルーム（図示せず）などに取付けるブラケ
ツト２は、上部に取付用支持片３が形成されると
ともに、下部に遮熱板４が一体的に折曲形成され
ている。

マグネチツクバルブ１はブラケツト側板５の取
付穴８にボルト６により支持される。

この場合、上部の支持片３には車体等に対する
取付穴７，７が配列されているが、この取付穴
７，７のブラケツト側板５に対する取付角度α及
び支持片３の形状は、エンジンを車両に搭載する
上でのレイアウトの関係から、車種によつて変わ
つてくることがあり、例えば第２図に示すよう
に、大きな取付角度βと支持面積の支持片３をも
つブラケツト２が必要になることもある。

そのために、従来は車種に対応して、例えば第
１図、第２図に示す異なつた複数種のブラケツト
２を用意していたが、部品の形状に僅かな差異し
かないにもかかわらず、このように別々のものを
つくることは生産性の上からも、はなはだ不経済
であつた。

本考案はこのような問題を解決するために提案
されたものであり、異なつた取付角度のものに対
して一種類の部品で対応できるようにした遮熱板
付ブラケツトを提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明
する。

第３図に示すように、ブラケツト１０は上面及
び下面に折曲支持片１１と１２が形成される。上
部支持片１１と下部支持片１２は、その形状が略
三角形の略相似形ではあるが、その取付穴１３，
１４配列中心線のブラケツト側板１５とのなす交
角（設定角度）が一方はα、他方はβ（α＜β）
と異なつて設定してある。

ただし、上下を反転させたときに、その取付角
度α、βに対する広がり方向が同一となるよう
に、ブラケツト側板１５に対して異なつたサイド
に基部（三角隅部）が位置する。

ブラケツト側板１５には、取付部品、例えば前
述のマグネチツクバルブ１の取付穴１６Ａと１６
Ｂが、上下の支持片１１と１２からそれぞれ等距
離の位置に形成される。

したがつてこのように構成すると、車載上のレ
イアウトの関係からブラケツト１０の取付角度が
上記したαあるいはβの場合でも、ブラケツト１
０の上下を反転させることにより、任意に取付け
られる（第４図参照）。

そして、このとき取付側と反対の支持片（１１
または１２）は、取付部品に対する遮熱板として
の機能を発揮し、下方の幅射熱から取付部品を保
護する。

以上のように本考案によれば、遮熱作用を維持
しつつ一つのブラケツトで２種類の取付角度に対
応することができ、部品の共通化に伴う生産性の
向上とコストダウンがはかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来のブラケツトの斜視図、
第３図、第４図は本考案の実施例にかかるブラケ
ツトの斜視図である。 １０……ブラケツト、１１，１２……支持片、
１３，１４……取付穴、１５……ブラケツト側
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブラケツト側板の上下を同方向に折曲して上下
   部支持片を形成し、これら支持片には上記ブラケ
   ツト側板に対して異なつた交角上に取付穴を配列
   し、いずれか一方の支持片を遮熱板としたことを
   特徴とする遮熱板付ブラケツト。