JPS636016Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカートン内壁に収納され引出し可能な
取手をもつカートンに関する。

従来から取手付きカートンは取手を外部からカ
ートンに貼着するか、または内部に差込んで引掛
けるか、あるいはプラスチツクテープをＺ−折り
しカートン天部に貼着する方法より外になかつ
た。これでは自動包装適性、店頭での陳列等で煩
雑で事故も多く、この種のカートンは余り普及し
なかつたという実情であつた。

本考案は上記のような問題点を解決しようとす
るもので取手をカートンの内壁に収納し、カート
ン天板のジツパー部を除いて内蔵した取手を引き
出せるようにしたものである。

次に本考案を図示の実施例によつて説明する。
第１図は本考案のカートン内壁に取手が収納さ
れ、これを引出し可能にしたカートン本体の展開
図である。

１は表面板でこれに隣接して側面板２，３を罫
線を介して設けるとともに側面板の側縁に底板４
を罫線を介して連設し、更にこの底板の側縁に内
側々面板５を罫線を介して設ける。側面板の両端
には折込みフラツプ６，６および７，７を設け、
底板４の両端にもフラツプ８，８′を設け、フラ
ツプ８には差込みスリツト９とフラツプ８′の先
端中央には差込舌片１０を設ける。

正面板中央には両側面板との境界罫線間にジツ
パー部１１を設け、後述の取手の取出し口１２と
する。また上面板１の両端に外側フラツプ１３，
１４を設けるとともに上面板１と外側フラツプ１
３とに跨がついて内容物取出し口片１５をミシン
目ａにより設けるとともに外側フラツプ１３にお
ける取出口片１５先端には差込舌片１６を設ける
が、上記取出口片１５はその基部は罫線１７とな
つている。また外側フラツプ１４には中央にジツ
パー部１８を有し、該フラツプの基部には差込み
スリツト１９が設けられ差込舌片１０が差込める
ようになつている。同様に外側フラツプ１３に設
けた差込舌片１６はフラツプ８に設けたスリツト
９に差込めるようになつている。

取手用部材Ｂは第２図にその展開図として示す
が、２１は取手、２１ａは取手折返し部で２２は
取手引出し部、２３はストツパーで取手２１はミ
シン目２４を両端に、中央には取出し溝部２５に
より連結部２６が設けられ、その側縁に罫線２７
を介して二つ折り部２８を設ける。この二つ折り
部２８は上記連結部２６と取手２１を罫線２７を
介して二つ折りしてこれを覆うようになつてい
る。また二つ折り部２８の下縁（第２図に於け
る）の罫線２９を介して押え板３０を設ける。

このカートンを組立てるには先ず第３図のよう
にカートン本体Ａの裏面に取手用部材Ｂを裏面を
出して重ねる。カートン本体の取手取出し口１２
の上に取手２１が正しく重なるように位置させる
と、取手引出部２２およびストツパー２３はそれ
ぞれ側面板２および３に重なる。この際連結部２
６は取手取出し溝部２５と罫線２７の間で表面板
に短い幅で貼着（貼着部ｂ）される。次いで二つ
折り部２８を罫線２７を介して第４図のように二
つ折りして重ねる。このようにして二つ折り部２
８の先端近くで短い幅で表面板１に貼着する（貼
着部ｃ）。次いで内側側面板５を側面板２の内側
に、ストツパー２３の外方で貼着する（貼着部
ｄ）。このようにして第５図の組立完了の状態の
外観図に示すように組立てる。この状態で取手引
出部２２とストツパー２３は押え板３０と側面板
３との間に、また他の取手引出部２２とストツパ
ー２３は内側々面板５と側面板との間にフリーの
状態で挾持されて、いわば二重の側壁内に収納さ
れた状態となるので、カートン内に物品を充填し
ても、それが取手の引出しの障害となることがな
い。

取手２１を引出すには表面板のジツパー部１１
を剥ぐと開口して取手取出口１２が開口するので
取手部のミシン目２４，２４を切ることにより取
手２１は取手引出部がフリーとなつて開口部１２
から第６図の説明図のように取手を引き出すこと
ができるこの際２３のストツパーで取手は安定す
る。

このようにして本考案のカートンの取手は従来
のものと異り側壁内に収納され、引出しが可能で
あるので、自動包装ができ、店頭でカートンのジ
ツパー部は平になつているので陳列上、問題がな
く、二つ折り部２８によつて取手を引き出しても
カートンの内部が見えないこと、取手がスライド
して引き出せるので取手を持つての運搬も可能で
バスケツトのイメージを与え、プラスチツク等の
取手と比較して紙でもできるのでコストが低廉で
ある等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカートンの内壁に収納され、
引出し可能な取手をもつカートン本体Ａの展開
図、第２図は取手用部材Ｂの展開図、第３図、第
４図はカートンの組立図、第５図はカートンの組
立完了後の外観図、第６図は取手の引出しを示す
説明図である。 Ａ……カートン本体、Ｂ……取手用部材、１…
…表面板、２，３……側面板、４……底板、５…
…内側々面板、６，７……折込みフラツプ、８，
８′……フラツプ、９……差込みスリツト、１０
……差込舌片、１１……ジツパー部、１２……取
手取出し口、１３，１４……外側フラツプ、１５
……内容物取出し口、１６……差込舌片、１７…
…罫線、１８……ジツパー部、１９……差込みス
リツト、２１……取手、２１ａ……取手折返し
部、２２……取手引出し部、２３……ストツパ
ー、２４……ミシン目、２５……取手取出し溝
部、２６……連結部、２７……罫線、２８……二
つ折り部、２９……罫線、３０……押え板、ａ…
…ミシン目、ｂ，ｃ，ｄ……貼着部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品取出し用のジツパーによる開口部を有する
   カートン本体と、取手用部材よりなるカートンに
   おいて、上記カートン本体上面板中央に、その両
   側板と接続する罫線間に亘るジツパー部よりなる
   取手取出口を設けるとともに上記カートン本体の
   ジツパー部の下に取手用部材を装着し、該取手用
   部材は取手部と両端にストツパーを有する取手引
   出し部を有し、該取手部を上記カートン本体の上
   面板ジツパー部に真下に位置せしめかつ取手引出
   し部はカートン本体の両側面板の内壁に位置せし
   め、上記取手部は取手部材の二つ折り部でその下
   面を覆い、かつ該二つ折り部の側縁に罫線を介し
   て設けた取手引出し部の一方を覆う押え板を設け
   て側面板と該押え板間に一方の取手引出部を挾
   み、他の一方の取手引出部は側面板と、底板に連
   設された内側々面板との間に挾み込むと同時に、
   上記二つ折り部と取手部を連続する連結部は取手
   部との間に、中央に取手取出用の取出し溝部を切
   欠き、その両端をミシン目で結んで連続し、上記
   連結部と表面板を短い幅で貼着し、さらに二つ折
   り部を折り重さねてその先端部を表面板に貼着す
   るとともに、側面板と内側々面板は取手引出部ス
   トツパーの外側で短い幅で貼着してなるカートン
   内壁に収納され、引出し可能な取手をもつカート
   ン。