JPS6339370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は主として汎用エンジンの排気マフラ
ーの取付構造の改良に関する。

（従来技術） 汎用エンジンではエンジン本体の排気通路出口
部に直接的に排気マフラーを取付る構成のものが
多い。

第１図はこの従来衆知の代表的な汎用エンジン
に組付けられる排気マフラーの一部を欠除した側
面図、第２図は排気ガス入り口部の正面図であ
る。

図に於いて、１は排気マフラー本体、２はその
排気ガス入口、３はマフラー本体１を貫通して設
けた取付ねじ挿通管で、このねじ挿通管３の一端
は排気ガス入口２周りに形成した平担な接合面４
に開口している。

尚、このねじ挿通管３は少なくとも排気ガス入
口２の中心を対称に２本を設ける。

上記、構成の排気マフラーをエンジン本体に取
付るには、マフラー本体１の接合面４と、これに
対応してエンジン本体の排気通路部端外面に設け
た接合面（図示せず）との間にガスケツトを介挿
してねじ挿通管３に取付ねじを通し、このねじ先
端をエンジン本体に螺合して取付るのである。

上記の取付構造では、次のような欠点がある。

(1) マフラー本体内部を貫通してねじ挿通管３を
設けるから、部品点数が多くなり、排気マフラ
ーの組立が複雑となり、コスト高となる。

(2) エンジン側接合面にねじ孔加工を必要とす
る。

(3) 取付ねじを以てガスケツトを挟んで排気マフ
ラーをエンジン本体に圧着しても、エンジン運
転時間が多くなると、ガスケツトがへたり、ガ
ス漏れが発生することが多い。

(4) エンジン本体に排気マフラーを取付る場合
に、複数のねじの締め付けを必要とし、作業が
繁雑となる。

（目的） この考案は、上記の点に鑑みなされたものであ
つて、エンジン本体と排気マフラーとの接続部を
改良して構造簡単で、組立て、取扱に便利であ
り、ガス漏れ等の故障がなく耐用性に優れた排気
マフラー取付構造を提供することを目的としてい
る。

（考案の構成） 以下、この考案の構成を図面に示す実施例につ
いて説明する。

第３図はこの考案の取付状態を示す一部を欠除
した側面図、第４図は排気マフラーの正面図であ
る。

この考案では、マフラー本体１の排気ガス入口
２に内管６及び外管７より成る二重管構造の接続
口管５を設ける。

この接続口管５の内管６は、排気ガス入口２の
形成と共に、マフラー本体１のケーシング８のプ
レス成型時に一体形設し、外管７は別にプレス成
型で造られ、そのフランジ部９をマフラー本体１
のケーシング面にスポツト溶接等の手段で取付け
る。

尚、この外管７には適所に切込み１０を設け、
締め付けにより縮径可能とする。

エンジン本体１１の排気通路端部には接続口管
１２が設けられ、前記、マフラー側接続口管５と
の接続で、エンジン側接続口管１２をマフラー側
接続口管５の内管６及び外管７の間に挿入する
と、内管６の先端がエンジン側接続口管１２の内
周面に設けた段部１３に突き合わせられて両方の
内面を段差なく連続する。

そして、外管７はエンジン側接続口管１２上に
覆着し、この上に締着バンド１４を掛け、バンド
両端をボルト１５を以て緊締する。

上記の接続に当たつて、マフラー側接続口管５
の内管６及び外管７の間に生じる隙間には適宜の
ガス漏れ防止用のパツキング材１６を挿入する。

（作用効果） この考案は上記の如く構成したものであつて、
次のような効果を奏する。

(1) 排気マフラーの取付け、取外しが一本のボル
トの緊締、弛緩で容易にできる。

(2) 接合面に対するパツキング材の圧着でガス漏
れを防止するのでないから、パツキング材のへ
たりがなく、経時的にガス漏れを生じることが
ない。

(3) マフラー本体内を貫通してねじ挿通管を設け
る構成では、ケーシングに対する穿孔、又、こ
の孔周りにねじ挿通管を固定するための溶接等
の作業を要せず排気マフラーの組立が簡単にな
り、又、部品点数も少なくなつて生産コストが
低減できる。

(4) エンジン本体に対し、排気マフラー取付のた
めのねじ加工が必要でなく、生産コストが低減
できる。

(5) 排気マフラー組立時に、ねじ挿通管の管端を
ケーシングに溶接するようなことがないから、
ケーシングにメツキ鋼板の使用が可能となり、
組立後に外面塗装が省けて生産コストが低減で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の汎用エンジン用排気マフラーの
一部を欠除した側面図、第２図は同排気マフラー
の排気ガス入り口部の正面図、第３図はこの考案
の取付状態を示す一部を欠除した側面図、第４図
は排気マフラーの正面図である。 １……排気マフラー本体、２……排気ガス入り
口、３……ねじ挿通管、４……接合面、５……マ
フラー側接合口管、６……内管、７……外管、８
……ケーシング、９……フランジ部、１０……切
込み、１１……エンジン本体、１２……エンジン
側接続口管、１３……段部、１４……締着バン
ド、１５……ボルト、１６……パツキング材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン本体の排気通路出口に設けた接続口管
   と、排気マフラーの排気ガス入口に設けた二重管
   構成の接続口管との接続で、エンジン側接続口管
   をマフラー側接続口管の二重管の間に挿入し、
   該、二重管の内管先端をエンジン側接続口管の内
   周面に設けた段部に嵌合させ、二重管の外管はエ
   ンジン側接続口管上に覆着し、この上から締着バ
   ンドを掛けボルト締めし、又、マフラー側接続口
   管の二重管内空間にガス漏れ防止用パツキング材
   を挿入したことを特徴とする排気マフラー取付構
   造。