JPS6323457B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は輻射熱と送風作用によつて暖房を行な
う温風器に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来の電気こたつは、赤外線ランプ等を用い輻
射熱を利用したもの、正特性サーミスタを熱源に
用いた温風式、更に輻射熱と温風式を組合わせた
もの等がある。まず輻射熱を利用したものはこた
つ内に温度差が生じ、特に上部下部の温度差が生
じやすく、又、赤外線ランプだと、後述する本発
明のような面状ヒーターに比べ発熱面積が小さく
部分的に高温になる為、保護カバーまでの距離を
大きくとらないと人体への火傷の危険性もあり、
発熱体ユニツトを著しく薄くし使い勝手をよくす
るということは困難である。また温風式は輻射熱
がないため、使用者にとつては温熱効果に劣る点
がある。一方輻射熱と温風式を組合わせたものと
して、第１図にように、棒状赤外線ランプ１と送
風フアン２で構成したものがあり、第２図はその
断面図である。しかし、これらは棒状の赤外線ラ
ンプ１に直接送風しているためランプ１の温度が
下がり輻射熱が弱くなるという問題を有する。
又、棒状のため輻射熱の分布が均一にならなく、
又、加熱される温風も棒状の赤外線ランプ１のあ
る部分とない部分に温度差が生じるなどの問題が
あつた。

発明の目的 本発明は以上の問題点を除去したもので、熱源
に面状ヒータを用い直接面状ヒータに送風しない
構成により輻射熱を強くすることを目的とする。

発明の構成 本発明による温風器は発熱装置本体基板と、こ
の発熱装置本体基板に相対向し、略中央部に吸入
口を有し、外周で吐出空気を案内する反射板と、
この反射板と前記発熱装置本体基板の間で、かつ
前記反射板の略中央部に位置して設けた送風フア
ンと、この送風フアンが位置する前記反射板の略
中央部の外周で、かつ前記反射板の送風フアン側
と反対側の面に設けた面状ヒータとを備えたもの
である。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を温風こたつに適用した
ものを図面に基づいて説明する。第３図は側面
図、第４図は底面図であり、第５図は発熱装置部
の側面断面図である。やぐら４は第４図に示すよ
うに平行に用けられた２本の中枠５，６で組合わ
され、中枠５は外枠７に、中枠６は外枠８に連結
されている。このやぐら４の天井部下面には発熱
装置９がつまみねじ１０によつて固着され、また
このやぐら４の四隅には脚１１が取付けられてい
る。通常の使用状態は、第３図のようにやぐら４
の上から布団１２をかけ内部に空間１３を形成し
ている。鉄板等の伝熱材料で成形された反射板１
４は発熱装置本体基板１８の下面側に設けられ、
中央部に有する逆円錐台形部に複数個の吸入孔１
５を設けている。送風フアン１６を回転駆動させ
るモータ１７はこの反射板１４の略中央に取付け
られており、前記送風フアン１６及びモータ１７
は、鉄板にアルミニウム塗装をした発熱装置本体
基板１８と、鉄板にアルミニウムメツキをした反
射板１４との間のフアン室１９ａに設けられてい
る。１９ｂはこのフアン室１９ａから温風を吹き
出すための送風路、２０は鉄板等の下面平面部に
発熱導体２１を均一に配設しホーロー処理等の絶
縁処理を施している面状ヒータで主に遠赤外線を
出すものである。そして反射板１４はねじ２２に
て発熱装置本体基板１８に取り付けられている。
２３は網状の保護カバーであり、その他電装品
（図示しない）は、反射板１４に装着している。

上記のような構成であるので面状ヒータ２０で
発生した熱は下部に向かつて輻射すると同時に反
射板１４を加熱し吸込孔１５から吸込まれフアン
室１９ａを経て送風路１９ｂから吹き出される空
気を暖める。ここで空気の流れは保護カバー２３
の下面中央部から吸い込まれ、反射板１４の吸入
孔１５を通り送風フアン１６によつて反射板１４
の周辺に送り出す構成となつているため、面状ヒ
ータ２０で発生し反射板に伝わつた熱を吸収し保
護カバー２３の周縁から均一な温風となつて送り
出される。また面状ヒータ２０からの遠赤外線に
よつても暖房を行なうことができる。

なお、この実施例では温風こたつを上げたが、
こたつに限らず壁かけ式の温風器としても活用で
きる。

発明の効果 本発明による温風器は、発熱装置本体基板と、
この発熱装置本体基板に相対向し、略中央部に吸
入口を有し、外周で吐出空気を案内する反射板
と、この反射板と前記発熱装置本体基板の間で、
かつ前記反射板の略中央部に位置して設けた送風
フアンと、この送風フアンが位置する前記反射板
の略中央部の外周で、かつ前記反射板の送風フア
ン側と反対側の面に設けた面状ヒータとを備えた
ものであるので、面状ヒータに直接風があたらず
輻射熱を弱めることなく輻射熱を有効に利用する
ことが可能であり、また均一な温風によつても暖
房を行なうことができる。このため、温風こたつ
とすればその内部の温度差は少なく快適なこたつ
使用を実現できる。さらに発熱装置本体の厚みを
薄くすることが可能でこたつ内空間を広くするこ
とができまた吸入の際の風によりモータの冷却効
果もありモータの寿命を延すという効果をも奏す
るものである。

さらに反射板に設けたヒータは面状ヒータであ
つて、かつ反射板の送風フアン側の反対側の面に
位置するので、輻射熱が均一に放射されることは
もちろん、反射板と発熱装置本体基板の間を流通
する空気を効率よくあたためられる。

さらに面状ヒータを使用し、かつ送風フアンが
位置する反射板の略中央部の外周に面状ヒータを
配置しているので、送風フアンにあまり左右され
ることなく反射板を発熱装置本体基板側へ近づけ
ることも可能となり、面状ヒータによる薄型化を
より一層顕著にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の温風こたつの平面図、第２図は
同側面断面図、第３図は本発明の一実施例による
温風こたつの側面図、第４図は同底面図、第５図
は同要部断面図である。 ４……やぐら、９……発熱装置、１４……反射
板、１５……吸込孔、１６……送風フアン、１７
……モータ、１８……発熱装置本体、２０……面
状ヒータ、２１……導体、２３……保護カバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 発熱装置本体基板と、この発熱装置本体基板
   に相対向し、略中央部に吸入口を有し、外周で吐
   出空気を案内する反射板と、この反射板と前記発
   熱装置本体基板の間で、かつ前記反射板の略中央
   部に位置して設けた送風フアンと、この送風フア
   ンが位置する前記反射板の略中央部の外周で、か
   つ前記反射板の送風フアン側と反対側の面に設け
   た面状ヒータとを備えた温風器。