JPS6322521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は燃焼機器における室内空気の酸素濃
度検出装置に関するものである。

一般に炎のイオン電流は燃焼用空気の酸素濃度
により変化するので、室内開放形の石油ストーブ
等においては、燃焼用空気と室内空気が同一であ
ることから、フレームロツドで炎のイオン電流を
検出することにより、室内空気の酸素濃度を検出
することが可能であり、一酸化炭素中毒を防止す
るために燃焼機器の安全対策の一つとして従来か
らおこなわれている。

従来、炎の有無を監視するための炎検知装置で
使用されていたフレームロツドの形状は、直線状
又はＬ字形状が一般的であり、直線状のフレーム
ロツドを使用した場合は、火炎を横切る部分が少
ないため、得られる炎のイオン電流が少なく、誤
動作が起きやすいという欠点がある。またＬ字形
状のフレームロツドを使用した場合は、平常時は
大きいイオン電流が得られるという利点がある反
面、炎の揺れによりイオン電流が大きく変化する
ため、誤動作しやすいという欠点があつた。

この考案はこれら従来のフレームロツドの欠点
を除去するためになされたもので、以下、図面に
従つて説明する。図はこの考案による室内空気の
酸素濃度検出装置の一実施例を示すもので、図に
おいて、１は先端部にＵ字状の折り返し部１ａを
１つ形成したフレームロツドであり、火炎２に対
して前記折り返し部１ａが略同じ位置で２度横切
るように構成している。３はフレームロツド１に
交流電圧を印加する交流電源、４は燃焼用のバー
ナー、５は制御回路で、バーナー４から信号とし
て流れてくるイオン電流の大きさと燃焼時間によ
るタイミング等により、室内空気と酸素濃度の判
定を行うものである。

このように構成しているので、上記フレームロ
ツド１はバーナー４の火炎２に対してその先端の
折り返し部１ａが略同じ位置で２度火炎を横切る
ため、炎のイオン電流が比較的大きく流れ、かつ
火炎２の揺れに対しても炎のイオン電流の変化が
少ない。また、フレームロツド１は単にその先端
部分を折り返すのみでよいから、フレームロツド
１の加工も簡単であり、コストも従来のものとあ
まり変わらないという利点がある。

なお、上記実施例では、フレームロツド１の先
端部の折り返し部１ａを１つとしたが、２つ以上
形成してもよく、例えばＷ字状とすれば折り返し
部１ａが３つとなり、火炎２を４回横切るように
なるため、炎のイオン電流がさらに大きく流れ、
安定したものが得られるという効果がある。

以上のようにこの考案によれば、フレームロツ
ドの先端部にＵ字形状の折り返し部を少なくとも
１つ以上形成することによつて、同一火炎部に対
してフレームロツドが複数回横切るように構成し
たものであるから、簡単かつ安価な構成で炎のイ
オン電流が大きくとれ、しかも炎の揺れに対する
影響もきわめて少ない精度の高い室内空気の酸素
濃度検出装置を提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案による室内空気の酸素濃度検出装
置の一実施例を示す概略構成図である。 図中、１はフレームロツド、１ａは折り返し
部、２は火炎、３は交流電源、４はバーナー、５
は制御回路である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炎のイオン電流が燃焼用空気の酸素濃度により
   変化することを利用した燃焼機器における室内空
   気の酸素濃度検出装置において、炎のイオン電流
   を流すための電極であるフレームロツドの先端部
   にＵ字形状を成す折り返し部を少なくとも一つ以
   上形成し、この折り返し部によつて同一火炎部を
   複数回横切るように構成したことを特徴とする燃
   焼機器における室内空気の酸素濃度検出装置。