JPS631522B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は平均車速等の自動車の走行データを表
示する自動車用表示装置に関するものである。

従来、この種の装置として、所定時点からの走
行距離とその間の経過時間により平均車速を求め
て表示するようにしたものがある。しかしなが
ら、このものは、走行途中で休憩のためにイグニ
ツシヨンスイツチをオフにして停車した場合に
も、その休憩時間を上記経過時間に含めて平均車
速を求めるようにしているため、実際の自動車運
転に即した平均車速を得ることができないという
問題点がある。

本発明は上記問題に鑑みたもので、その目的と
するところは、実際の自動車運転に即した平均車
速の走行データを得てそれを表示するようにした
自動車用表示装置を提供することにある。

以下、本発明を図に示す実施例により説明す
る。まず第１図は本発明の全体構成を示すブロツ
ク図である。１は予め定められた監視プログラム
を含む制御プログラムに従つてソフトウエアの演
算処理を実行するシングルチツプのマイクロコン
ピユータ（以下マイコンと称す）で、水晶振動子
２を外部接続するとともに、車載バツテリ８より
電源供給を受けて、第２の安定化電源回路１０−
２より発生する5Vの安定化電圧の供給を受けて、
精度のよいクロツクにより動作状態になるもので
ある。そして、このマイコン１は、ステツプ単位
の演算手順を定めた監視プログラムを含む制御プ
ログラムを記憶している読出専用メモリ（Read
Only Memory；ROM）と、このROMの制御プ
ログラムを順次読出してそれに対応する演算処理
を実行する中央処理部（Central Processing
Unit；CPU）と、このCPUの演算処理に関連す
る各種データを一時記憶するとともに、そのデー
タのCPUによる読出しが可能なメモリ
（Random Access Memory；RAM）と、水晶
振動子２を伴つて上記各種演算のための基準クロ
ツクを発生する基準クロク発生部と、各種信号の
入出力を調整する入出力（Ｉ／Ｏ）回路部とを主
要部に構成した１チツプタイプの大規模集積回路
LSI製のものである。

３はデコーダ・ドライバで、マイコン１のＩ／
Ｏポートから表示内容に応じて５回程度連続に表
示データを受けてこれをレジスタにラツチし、こ
の表示データをライン１０１にて接続された発光
ダイオード、液晶、又は蛍光表示管等のデジタル
表示器４に、スタテイツク点灯方式、又はダイナ
ミツクスキヤン点灯方式により出力表示するもの
である。またマイコン１との間の転送のためにラ
イン１０３を介してマイコン１より適当な周波数
のクロツクを受ける。５は第３図に示す様なマト
リクス状の接点接続構造をもつキー入力装置で、
マイコン１の出力ライン１０４及び入力ライン１
０５と接続され、マイコン１のソフトウエアにて
キースキヤンされ、キーが押されたことを検出す
るようにしてある。

６は消費燃料量に応じた信号を形成する換算回
路で、本例では公知の車載電気式燃料噴射装置よ
り燃料噴射用電磁弁を間接的に開弁指示する噴射
パルス信号τを得て、この信号のパルス巾をライ
ン１０３からのクロツクにより計測、分周して、
一定の燃料量消費毎にパルス信号をマイコン１に
出力する構造となつている。具体的には第２図に
示す如く、噴射パルス信号τのパルス巾より前記
電磁弁の開閉時の応答遅れによる誤差を補正して
実質的な燃料噴射量を求めるために、単安定回路
６１及びANDゲート６２が設けてあり、噴射パ
ルス信号τのパルス巾より誤差分を引算してい
る。そして、ANDゲート６３を用いて実質的な
噴射パルス信号のパルス巾の期間だけ通過させた
クロツクＣを分周回路６４で分周し、結果、分
周したパルス信号の１パルスが予め設定した一定
消費燃料量（例えば0.01）に相当するようにし
てある。７は車両の走行距離に応じた信号を形成
する分周回路であり、車両のデフアレンシヤルギ
ヤ部より走行速度に比例した回転が得られるスピ
ードメータケーブル（図示せず）を利用して、そ
の回転をコンビネーシヨンメータパネル部に設置
したスピードメータケーブルの回転ピツクアツプ
（例えば磁石とリードスイツチを組合せた公知の
もの）より回転数に応じたON，OFFパルス信
号、即ち走行距離に応じた個数のON，OFFパル
ス信号（例えば637×４パルス／Km）を得て、こ
のパルス信号を所定分周比に分周し、結果、分周
したパルス信号の１パルスが予め設定した一定走
行距離に相当するようにしてある。また、９はキ
ースイツチで、図ではアクセサリー端子９−１及
びイグニツシヨン端子９−２のみが示してある。
１０は電源回路で、キースイツチ９を介さず常時
マイコン１等へ安定化電源を供給する第２電源回
路１０−２と、キースイツチ９を介して接続され
た第１電源回路１０−１とから構成されている。
本例では第１電源回路１０−１はデジタル表示器
４の駆動用電源を供給するためのものであり、表
示器４が蛍光表示管、等の場合には昇圧用電源か
ら構成される。また、１１はイグニツシヨンスイ
ツチの投入状態を検出するためのIG検出回路で
ある。

次に、上記構成になる装置の作動を説明する。
自動車に、この装置が取付けられた時イグニツシ
ヨンスイツチのON，OFFにかかわらず車載バツ
テリ８から電源が供給されるように接続すること
により、安定化電源回路１０−２を通して安定化
電圧の供給を受けてマイコン１が動作状態とな
り、この電圧印加時に、マイコン１内のレジス
タ、カウンタ、ラツチなどが装置特有の初期状態
に設定され、以後装置がバツテリ電源との接続が
はずされる迄は常時100〜500msec程度の周期に
て全体の入出力演算の処理を行なうことになる。

以下、マイコン１の作動を第４図の演算流れ図
を用いて説明する。まず、装置が車両に取り付け
られ電源が供給されると、その時点で自動的にス
タートステツプ１１１及び初期設定ルーチン１１
２に進み、初期設定ルーチン１１２にてマイコン
１内のレジスタ、その他が初期化される。このル
ーチンは、一旦車両から電源供給を受けた以後
は、車両電源を断たれて再度電源投入されない限
り二度と行われない。

次に、判定ステツプ１１３において、内部タイ
マカウンタは精度の高い水晶発振子の発振信号を
何段の分周を経た分周段より何ビツトかをソフト
ウエアで参照できるよう構成されており、計時作
動に使用するものである。すなわち、内部タイマ
カウンタが「０」のときYESを判定してステツ
プ１１４〜１１９からなる一連の処理を行なつた
のち、再びタイマカウンタが「０」でYESとな
る迄の１サイクルの経過時間が、0.125秒、0.25
秒、0.5秒等の予じめ設定された一定時間になる
ように構成してある。つまり、タイマカウンタは
常時基準クロツクを計数しており、予じめ設定し
た一定時間に相当する計数値に達する毎に初期設
定して計数動作を繰返し行い、これにより計時の
際の基準単位時間が決められている。

次に、ステツプ１１４では各種情報の入力ルー
チンを行う。本例ではまず消費燃料量の情報とし
て、換算回路６からのパルス信号をソフトウエア
により計数してRAMに一時記憶し、また走行距
離の情報として、分周回路７からのパルス信号を
ソフトウエアにより計数してRAMに一時記憶
し、さらにキー入力装置５中のいずれのキーが押
されているかを検出、判定してキー情報として
RAMに一時記憶すると共に、IG検出回路１１の
信号によりキースイツチがイグニツシヨン端子に
投入されているかどうかを判定し、その判定情報
をRAMに一時記憶することになる。もちろん、
イグニツシヨンスイツチの投入前の時点では自動
車は始動していないため、実際には消費燃料量及
び走行距離の積算は行われず、以後自動車の走行
状態に応じて行われることになる。

次に、ステツプ１１５では演算ルーチン（本例
では四則演算のみ）を行う。例えばキー入力装置
５の「Km／ｈ」が押された状態であつたときに
は、RAMよりステツプ１１４及びステツプ１１
９で求めた走行距離情報と経過時間情報とを読出
して両情報を割算処理（走行距離／経過時間）
し、この演算値をRAMに一時記憶記することに
なる。そして、ステツプ１１６の表示ルーチンで
は、この場合、演算ルーチンで求めた平均車速
（Km／ｈ）をRAMより読出して、その値をデジ
タル表示器４に表示させるようにデコーダ・ドラ
イバ３に指示することになる。なお、本例の場
合、キー入力装置５のいずれのキーも押されてい
ないときには時刻（時分）を表示させるようにし
てある。

次に、ステツプ１１７では絶対時間演算ルーチ
ンを行う。すなわち、前記した内部タイマカウン
タの作動によりこのプログラムの１演算処理サイ
クルが0.25秒等の一定時間になるように規定され
ており、このステツプ１１７では演算サイクル数
を順次カウントアツプすることにより、計時でき
る。例えば１サイクルが0.25秒周期の場合には４
カウントアツプで１秒信号を作成でき、この１秒
信号を基準として分信号、時間信号、及び月日信
号等を作成できる。そこで、このステツプ１１７
で求めた刻時情報は逐次RAMに一時記憶され
る。

次に、判定ステツプ１１８では、キースイツチ
９がイグニツシヨン端子９−２に接続されたか否
か、すなわちイグニツシヨンスイツチが投入され
たか否かを判定し、その判定がNOのときはステ
ツプ１１３に戻り、他方、その判定がYESのと
きはステツプ１１９に進む。このステツプ１１９
ではイグニツシヨンスイツチのON時間演算ルー
チンを行う。つまり、このステツプ１１９では、
初期設定された時点より現在までの期間において
イグニツシヨンスイツチが投入状態にあつた全時
間を積算することになる。この方法はステツプ１
１７の計時作動の場合と同様で、このプログラム
の１演算処理サイクルが0.25秒等の一定時間に規
定されていることを利用して、１サイクル毎に逐
次カウントアツプすることにより経過時間が求め
られ、この値がRAMに一時記憶されることにな
る。そして、この経過時間情報は、本例では前述
した如く任意の走行区間における平均車速等を求
めるときに利用される。なお、マイクロコンピユ
ータ１は第２電源回路１０−２からの安定化電圧
の供給を受けて常時作動状態になつているため、
イグニツシヨンスイツチの投入状態とは係わりな
くRAMには上記イグニツシヨンスイツチのON
時間が不揮発的に記憶されている。

ここで、本装置の使用方法を簡単に説明する。
まず運転者等がある地点で出発の際、キー入力装
置５の「RESET」なるキーを押すことにより、
計時部分を除いて、消費燃料量、走行距離、及び
経過時間（イグニツシヨンスイツチのON時間）
の各情報を記憶したRAMの一記憶領域（一レジ
スタ）の記憶がクリアされ、初期設定される。そ
の直後よりマイコン１は第４図の演算流れ図に従
つて各種情報の積算を開始する。そして、常時は
時刻を表示しているが、運転者等が例えば「Km／
」のキーを押すと、その間表示器４は時刻に代
えて出発地点からの平均燃費を表示し、次に「消
費」のキーを押すとその間出発地点からの消費
燃料量を表示することになる。もちろん、キーを
押している間表示させる構成に代えて、キーを一
旦押すと一定時間だけその内容を切替表示させる
ようにしてもよい。

なお、上述の実施例ではデコーダ・ドライバ３
をマイコン１と別体にしているが、マイコン１内
に形成してデジタル表示器４をマイコンで直接駆
動させてもよい。また、換算回路６及び分周回路
７の機能も同様にマイコン１内に含ませるように
してもよい。

また、上述の実施例では積算メモリは
「RESET」のキーを押すことによりクリアされ、
再び積算を再会するが、これとは別のキーを設
け、積算メモリを別個に設ける構成をとることも
できる。

また、各図には具体的には示してないが、キー
入力装置５中の「０」〜「９」、「SET」、
「CLOCK」、「DATE」、「ALARM」の各キーは
時分、月日、及びアラーム月日または時分を設定
するためのものであり、また「残」のキーは燃
料タンク内の残燃料を指示するためのものであ
る。

以上述べたように本発明によれば、出発地点か
らある目的に向かつて走行する場合、その途中で
何回か休憩をとつたとしても、その走行期間にお
ける実走行時間に応じた平均車速等の走行データ
を得てそれを表示することができるという優れた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロツク図、
第２図は第１図中換算回路の一例を示す論理回路
図、第３図は第１図中キー入力装置の回路構成例
を示す電気回路図、第４図は第１図中マイクロコ
ンピユータの作動説明に供する演算流れ図であ
る。 １……電子計算手段をなすマイクロコンピユー
タ、４……デジタル表示器、５……初期設定手段
を有するキー入力装置、６，７……入力手段の要
部をなす換算回路，分周回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 自動車の走行に伴う走行情報を入力する入力
   手段と、イグニツシヨンスイツチの投入状態を検
   出するイグニツシヨン検出手段と、前記イグニツ
   シヨンスイツチの投入状態とは係わりなく前記イ
   グニツシヨンスイツチのON時間を不揮発的に記
   憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶している
   イグニツシヨンスイツチのON時間をクリアする
   初期設定手段と、前記イグニツシヨン検出手段に
   てイグニツシヨンスイツチの投入状態を検出して
   いる間、計時作動を行なつて前記記憶手段に記憶
   しているイグニツシヨンスイツチのON時間を更
   新する計時手段と、前記記憶手段に記憶している
   イグニツシヨンスイツチのON時間と前記入力手
   段からの走行情報に基づいて走行データを演算す
   る演算手段と、この演算手段からの出力に従つて
   前記走行データを表示する表示手段とを備えた自
   動車用表示装置。