JPS6311613A - 電気炉の底吹き用羽口構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、製鋼用電気炉の底部に設けて電気炉の？８１
！ａ中に各種ガスを吹込むための羽口の構造に係わり、
特に羽口に埋設したガス吐出細管の少なくとも一部を非
導電性とした羽口の構造に関する。

（従来技術） 従来から転炉では普通に行われている底吹き精錬を製鋼
用電気炉において使用すると、炉体内の？８鋼の深さが
浅いために湯面上昇を招き易く、湯暴れ過大による危険
性が増大して安全性に欠ける、あるいはスラグの条件が
悪い等の理由により採用されていなかった。然るに近年
、製鋼時間の短縮、ノロの減少及び石灰、合金鉄等副資
材の使用原単位の引き下げ等を目的として電気炉の底部
に耐火物から成るガス吹き込み用耐火物（羽口）を設け
、酸素、−酸化炭素、二酸化炭素、アルゴン、窒素等の
各種ガスを吹き込み、溶鋼を攪拌することにより精錬を
促進する電気炉の底吹き精錬が行われるようになってい
る。

そして該ガス吹き込み用羽口としては、ポーラスプラグ
、細孔貫通羽口、細管多孔羽口、スリットを形成した板
状体を張り合わせた羽口、二重管ノズル等、各種の構造
物が試用されている。

（従来技術の問題点） しかしながら、電気炉製鋼では炉体中の金属を誘導コイ
ルで加熱したり、アークを利用して溶融しているため、
該溶融に際して溶鋼中に誘導電流が流れる。また、底吹
き精錬に用いられる羽口は、その内周に金属パイプ等の
ガス吐出細管を装着して吹き込む各種ガスの通路を確保
し、羽口の強度を増大させたり、ガス（例えば酸素）に
よる耐火物（ＭｇＯ−Ｃ等）の劣化（Ｃ＋０□−ＣＯ，
＞を防止することが多い。その際にガス吐出細管が金属
パイプであると溶鋼と炉体外部とが導通するため、前記
溶鋼中を流れた電流が、該ガス吐出細管を通じて誘導電
流としてショートバスし、電気炉の操業に支障を来す危
険性がある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、所要数のガス吐出通路に内嵌したガス吐出細
管を有し、かつ電気炉の底面の開口部に嵌設されてガス
分離室と炉内を連通させるようにした耐火物層から成る
電気炉の底吹き用羽口において、前記ガス吐出細管の少
なくとも一部を非導電性材料で形成したことを特徴とす
る電気炉の底吹き用羽口構造であり、ガス吐出細管を長
さ方向に分離することなく一体化し、かつ該ガス吐出細
管中を誘導電流が流れることのないようにしたことを最
大の特徴とする。

少なくとも一部が非導電性材料により形成される本発明
のガス吐出細管は、電気炉の底面の開口部に嵌設された
Ｍｇ０−Ｃ質等の耐火物から成る底吹き用羽口内に貫設
された複数のガス吐出通路に、好ましくは上下両端（先
端及び基端）が羽口の上下両面に整合しかつ炉体内と羽
口下端部のガス分配室を連通ずるように内嵌されている
。該ガス吐出細管は、その長さ方向の全長を非導電性材
料から成る絶縁管で成形しても、あるいは長さ方向の一
部のみを該絶縁管で成形して、残りの部分をステンレス
スチールをはじめとする金属等の導電性材料から成る導
電管で成形するようにしてもよい。

また該絶縁管は全体を非導電性材料で成形しても、ある
いは導電性材料の表面を非導電性材料で被覆して電流が
流れるのを防止するようにしてもよい。

本発明で使用する非導電性材料は、マグネシア質、アル
ミナ賞、ジルコニア質、炭化珪素質、窒化珪素質、サイ
アロン質等のセラミックス等から選択される。該非導電
性材料はそれのみで絶縁管を構成しても良く、あるいは
既存の金属パイプの表面を被覆することにより絶縁管を
構成しても良い。後者の場合、仮に溶鋼により炉内側の
絶縁被覆層が損耗しても、炉体内部に漏電しないように
構成しておく必要がある。

ガス吐出細管を該絶縁管と前記導電管とで形成する場合
は、該導電管はその内径が絶縁管の内径と等しい比較的
小径のパイプ状に成形して使用することが好ましい。該
絶縁管は、例えば上下方向に分離された前記１対の導電
管の間に、両温電管とその内径部が一致するように連結
され、内部にガス吐出通路を形成している。この長さ方
向の途中に絶縁管を連結させた導電管から成るガス吐出
細管を羽口に内嵌する方法は例えば次の通りである。

所要数の導電性パイプを長さ方向に部分し、下方の各導
電管の基端部をガス分配室に溶接、ねじ込みあるいはか
しめ等の通常の手段により固定する。そして上方の各導
電管の先端部が羽口の稼動面の外形線と整合するように
揃えて配設するとともに、例えば上下両端部に前記両温
電管の下端及び上端に係合するための凹部が形成され、
外径が導電管より若干大径の絶縁管を、その凹部を両温
電管の下端及び上端に係合して両温電管と絶縁管を連結
する。そしてその外周をマグネシア−カーボン質、マグ
ネシア質、マグネシア−クロム質、あるいは高アルミナ
質等の耐火物でライニングして羽口形状に形成する。

ガス吐出細管として絶縁管のみを使用する場合には、該
絶縁管の非導電性材料は溶鋼に接触しても殆ど劣化しな
い材料であることが必要である。

該絶縁管を羽口に内嵌するには例えば、羽口の上下幅と
ほぼ等しい長さを有する絶縁管の下端をガス分配室に固
定しかつ上端を羽口の稼動面の外形線と整合するように
配設し、その外周を耐火物でライニングして羽口形状に
形成する。

前記絶縁管を含むガス吐出細管の数を多くするとガス吐
出間隔を狭め吐出範囲が広くなるためその所要数を多く
することは好ましいことであるが、製造及び施工上の観
点からしてその数を多くすることはおのずから限界があ
る。また、あまり多く設けるとガス吐出細管同士が近接
し過ぎて羽口製造時にガス吐出細管の間へ耐火物を十分
充填できず、充填密度が低くなって羽口の耐侵蝕性を低
下させることになる。逆にその数が少ないとガスを溶鋼
中に吐出する吐出口の間隔が広くなり、攪拌が不十分と
なって効果的なバブリングを行うことができなくなる。

そのため吐出口の間隔は、羽口製造時に粗粒を含めて耐
火物を十分充填できかつ攪拌が不十分とならない間隔と
し、該間隔は数韮とすることが好ましい。

ガス吐出細管を導電管と絶縁管とで構成する場合、絶縁
管の非導電性材料が溶鋼と接触しても殆ど劣化しない材
料であるならば、その上下方向の位置はどこであっても
よいが、該非導電性材料が溶鋼と接触して劣化する材料
である場合は、その位置は溶鋼により羽口が損傷して稼
動面側が凹状になっても該非導電性材料が溶鋼と接触す
ることのない位置、つまり羽口が凹状に損傷しても該羽
口の凹状面が、絶縁管の炉体側端部に達することのない
位置とする必要がある。羽口の損傷速度は、羽口の形状
、外周をライニングする耐火物の材質及び品質、ガスの
吹き込み量等により異なるため絶縁管の上下方向の位置
を一部に規定することはできないが、従来の実績では羽
口部が一般炉底より１５０〜２００ｍｍ程度以上凹状に
なると周囲に悪影響を及ぼして炉底スタンプの寿命を短
くする。そのため、炉底スタンプ材の損傷はスラグ−地
金等の付着により殆ど零に近いので、羽口そのものの損
傷が稼動面側から１５０〜２００ＩＩｌａ程度に達する
以前に羽口を差替補修する必要があることになり、絶縁
管の設置位置は稼動面から１５０〜２００ｍｍ以上離れ
たできるだけガス分配室に近い場所とすることが望まし
い。

（作用） 本発明では、少なくとも一部を非導電性材料としたガス
吐出細管を羽口のガス吐出通路に内嵌しである。羽口の
ガス吐出細管からガスを電気炉内に供給しながら製鋼を
行う際に、電気炉内の金属溶湯にアーク電流等が流れて
も、該電流はガス吐出細管を流れることができず、精錬
に支障が生ずることがなく、更にガス吐出細管を流れる
ガスが羽口を構成する耐火物と接触することがないため
、たとえ該ガスが腐食性であっても羽口が該ガスにより
損傷されることがない。

（実施例） 以下本発明を第１図から第３図までに示す一実施例に基
づいてより詳細に説明するが、本発明は該実施例に限定
されるものではない。

第１図から第３図までは、本発明に係わる電気炉の底吹
き用羽口の一実施例を示すもので、第１図はその縦断面
図、第２図は第１図のｎ−ｎ線横断平面図、第３図は第
１図の絶縁管と導電管との連結部の拡大縦断面図である
。

炉体下面の、ガスを分配するためのガス分配室ｌと炉体
内部の空間との間の開口部には、緩やかなテーパー面を
有する截頭円錐状に形成した耐火物から成る羽口２が嵌
合されている。該羽口２には縦方向に羽口２を貫通する
所要数のガス吐出通路３が形成されて前記ガス分配室１
と炉体内部を連通させている。各ガス吐出通路３のガス
分配室１に近い部分には、下端部が該ガス分配室１の上
面と整合するようにステンレス等の感電性材料から成り
、内部にガス流通路４が形成された比較的短寸の下部導
電管５が内嵌されている。なお該感電管５の径はなるべ
く小さいことが望ましく、例えばその外径を２．５鰭、
内径をｌ　ｘｍとする。該導電管５の上端には第３図に
示すように、内径が前記ガス流通路４と等しくかつ外径
がやや大きく、上下両端部に四部６°、６が形成された
セラミソクス等の非導電性材料から成る絶縁管７が前記
凹部６を前記導電管５の上端に係合することにより連結
されている。更に該絶縁管７の上端の前記凹部６”には
、前記下部導電管５と断面形状が同じであり上端が羽口
の稼動面側の表面と整合して吐出口８を形成する長寸の
上部４電管５”の下端を係合することにより該導電管５
”が連結され、絶縁管７及び上下１対の導電管５．５゛
によりガス吐出細管が形成されている。

前記ガス吐出通路及びガス吐出細管の平面配置は、なる
べく均等に分布していることが好ましく、第２図に示す
ように６０″の角度で交差する直線上へ千鳥状に位置さ
せる、あるいは格子状に位置させる、同心円上にランダ
ムに位置させる等任意の配置とすることができる。

本実施例では各ガス吐出細管の同じ高さに絶縁管７を連
結したが、該複数の絶縁管の上下方向の位置は相互に異
なっていてもよい。

又羽口の形状及び材質、ガス吐出細管の孔径及び数、絶
縁管の位置等は、電気炉の容量、精練する鋼の種類及び
ガスの吹き込み量等によって異なり、これらの値は操業
状況に応じて適宜選択することができる。

（発明の効果） 本発明では、少なくとも一部が非導電性材料で形成され
たガス吐出細管を羽口内に埋設しである。

従って鋼の溶融に使用する電気等により発生する漏れ電
流が該ガス吐出細管方向へ漏れ出しても、ガス吐出細管
が前記非導電性材料により絶縁されているため誘導電流
として流れることがなく、電気炉の操業に支障が生ずる
ようなことがない。更にガス吐出細管内に形成されるガ
ス流通路が該ガス吐出細管により完全に羽口耐大物から
遮断されているため、ガスの腐食性による羽口耐大物の
ｔｎ傷を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までは、本発明に係わる電気炉の底吹
き用羽口の一実施例を示すもので、第１図はその縦断面
図、第２図は第１図のｎ−ｎ線横断平面図、第３図は第
１図の絶縁管と導電管との連結部の拡大縦断面図である
。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）所要数のガス吐出通路に内嵌したガス吐出細管を
   有し、かつ電気炉の底面の開口部に嵌設されてガス分離
   室と炉内を連通させるようにした耐火物層から成る電気
   炉の底吹き用羽口において、前記ガス吐出細管の少なく
   とも一部を非導電性材料で形成したことを特徴とする電
   気炉の底吹き用羽口構造。
2. （２）ガス吐出細管が導電管と絶縁管とから成り、各ガ
   ス吐出通路に内嵌された１対の導電管の間に、該導電管
   とその内径がほぼ等しい非導電性材料で成形された絶縁
   管を付設した特許請求の範囲第（１）項に記載の羽口構
   造。
3. （３）ガス吐出細管が、全体として非導電性材料より成
   る絶縁管である特許請求の範囲第（１）項に記載の羽口
   構造。
4. （４）非導電性材料が溶鋼に対する耐劣化性を有するも
   のである特許請求の範囲第（１）から第（３）項までの
   いずれか１項に記載の羽口構造。