JPS6284849A - リングの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は棒状素材から連続的に複数のリング状部材を製
造する方法に関し、特に、素材に対する歩留りが良く、
かつ、工程が簡単で効率を良くしたリングの製造方法に
関する。

［従来の技術］ 例えば、自動車のトランスミッションのシンクロナイザ
リングを鋼合金により製造する場合には、熱間型鍛造が
行われる。その素材としてのリング状のブランクを得る
場合には、素材を押出加工してパイプに成形し、これを
リング状に切断し、さらに切削加工を行う方法、あるい
は、素材をカップ状に熱間鍛造し、そのパイプ部をリン
グ状に切断するなどの方法が採られている。

しかしながら、このような方法においてはいずれも材料
歩留りが低いという問題点があった。すなわち、押し出
し成形においては、偏肉による切削代の増大、突っ切り
代による歩留り低下があり、また、カップ状に熱間鍛造
する場合においてはカップの底を打ち抜くための歩留り
低下、及び突っ切り代のための歩留り低下があった。

このような欠点を補うために第６図ないし第１１図に示
すような方法が提案されている（特開昭５８−７０９３
５号公報）。これは図示したような、グリップ型Ｉ＋と
金型Ｉ２とを備えた装置によって加工を行うものである
。上記グリップ型ＩＩは上下に開く構造になっており、
その上下面間に、棒状素材１３を把持する貫通孔１４と
、この貫通孔１４の開口部にリングＲの外形を形作る環
状凹所１５とが形成されている。一方、上記金型１２は
、上記環状凹所１５に嵌入される形状を持つ環状部１６
と、この環状部１６の内側に摺動自在に嵌挿され、上記
貫通孔１４に嵌入する外径を持つポンチ部Ｉ７とからな
っている。

この装置によりリングＲを製造するには、棒状素材１３
を環状凹所１５内に突出させて把持しく第６図、第７図
参照）、この突出部１３ａを環状部Ｉ６とポンチ部１７
が面一の状態の金型１２により鍛造して、棒状部材１３
の頭部に円板部１３ｂを形成する（鍛造工程、第８図、
第９図参照）。次に、ポンチ部１７を突出させて円板部
１３ｂにリング穴１３ｃを穿設するとともに、この部分
を棒状部材１３から切り離しく剪断工程、第１Ｏ図、第
１１図参照）、さらに金型１２をリングＲと一緒に抜い
た後、ポンチ部１７を引っ込めてリングＲを落とす（取
り出し工程）という工程になる。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記のような従来の技術においては、工程が簡素化され
るとともに、歩留りが大幅に向上させられている。しか
しながら、一方、鍛造工程及び剪断工程における素材の
変形量が大きいので、負荷が大きくなり、プレスの能力
が大きく要求されるとともに、複動のプレスを用いるた
めに機械が複雑になり、高価なものになる。そして、成
形が数段階を経るために、成形に時間がかかり生産能率
が良くないという問題点があった。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、上記のような問題点を解決するために、棒状
素材が嵌装される把持孔が形成され、その開口面が平坦
に形成された把持部と、上記開口面に対し摺動自在に設
けられ、その一位置において上記把持孔と同軸となる円
孔を有する凹金型部と、上記凹金型部に摺接自在に嵌入
する凸金型部とを備えたリング製造装置により、上記開
口端面から上記凹金型部内に突出された棒状素材を上記
凸金型部により鍛造してリング部を形成する鍛造工程と
、上記凹金型部を上記把持部に対し上記端面に沿って相
対移動せしめ、上記リング部と棒状素材の連係部を剪断
する剪断工程とを行うようにしたものである。

［作用］ 上記のような方法によれば、鍛造工程は自由穿孔になり
、素材は外径を増大しつつ穿孔されるので、必要な変形
力は、概ね２７３に減少する。また、鍛造を最終の型充
満状態まで行わず、中途までの形状で終わるようにすれ
ば、鍛造荷重はさらに低下させられる。（この場合は、
剪断後に据込、型鍛造またはリング圧延を行って形状を
整えるが、リング体がより小さくなっているので、その
ための鍛造力は１７３〜１／７に低下する。）また、剪
断工程においては、剪断面積が小さくなるので、剪断力
が１／２〜１１５に低下し、従って、鍛造工具を剪断に
使用しても横方向荷重に充分耐えることができる。この
剪断においては、鍛造において型充満させることにより
工具と素材の間の隙間がほとんどなくなるので、剪断面
が平滑なものとなるが、さらに、鍛造力の一部を残存作
用させて軸方向の拘束力として作用させると、素材がよ
り強固に固定されて剪断面がより一層平滑になり、最終
工程の熱間鍛造時に、剪断不良に起因するしわや折れ込
み等の欠陥を引き起こさない。また、剪断時の工具移動
がそのまま素材排出へ向けた工具移動となるので、各要
素の動きに無駄がなく、加工時間が短くなる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。第１
図ないし第５図において、符号１は棒状素材２が嵌装さ
れる把持孔３が形成され、その一方の開口面４が平坦に
形成された把持部、５は上記把持孔Ｉの周囲に上記開口
面４に対し摺動自在に設けられた凹金型部、６は上記凹
金型部５に摺接自在に嵌入して上記棒状素材２の突出部
を鍛造してリングに形成せしめる凸金型部であり、これ
らが本発明の方法で使用されるリング製造装置を構成し
ている。

上記把持部ｌは把持孔３の中央で上下二つの型Ｉ　ａ、
　１　ｂに分割され、その間を開いて送り込み装置（図
示路）により棒状部材２を順次適当長さだけ上記凹金型
部５内に送り込むようになっており、また、把持孔３の
内径は上下型１　ａ、　１　ｂが閉止したときに棒状部
材２を握持するような値に設定されている。

上記凹金型部５は、上記把握部ｌの開口面４に摺接する
平板状部材５ａに、棒状素材２より大径の円孔５ｂが形
成されてなり、剪断駆動装置（図示路）により上記開口
面４に対して上下移動されるようになっている。

上記凸金型部６は、上記円孔５ｂに嵌入する円柱部６ａ
とその端面中央に突出するポンチ部６ｂとから形成され
、駆動装置（図示路）により凸金型部６が凹金型部５に
嵌入されたときにその間に形成される間隙によりリング
が形成されるようになっている。また、この凸金型部６
は凹金型部５と同一のハウジングに設けられ、上記剪断
駆動装置により凹金型部５と一体に上下動するようにな
っている。なお、上記ポンチ部６ｂの径は棒状素材２の
径より小さく設定され、鍛造時に把持孔３の縁との間に
メタルフローのための間隙を形成して、良好な成形品を
つくるようになっている。

以下、上記のように構成されたリングの製造装置により
、リングを製造する工程を説明する。

まず、把握部ｌの上下型１　ａ、　１　ｂを開き、送り
込み装置（図示路）により、棒状部材２を開口面４から
適当な長さだけ突出させる。この突出長さは、その突出
部の体積が、形成されるリングの体積よりやや大きくな
るように設定される。

そして、上下型１　ａ、　１　ｂを閉め、凸金型部６を
そのポンチ部６ｂの端面が把持部１の開口面４と面一に
なるまで、凹金型部５の円孔５ｂに嵌入させる（鍛造工
程）。この工程においては、まず、ポンチ部６ｂが棒状
素材２の端面２ａに接し、棒状素材２がポンチ部６ｂの
周囲に押し広げられ（第２図参照）、さらに、この押し
広げられた棒状部材２がポンチ部６ｂ、円柱部６ａ、円
孔５ｂによりリング状に成形される（第３図参照）。

次に、この凸金型部６が嵌入されたままの状態で、剪断
駆動装置を作動させ、凹金型部５及び凸金型部６を下方
に移動する（剪断工程、第４図参照）。

さらに凹金型部５、凸金型部６を下降させ、円柱部６ａ
の周辺部に内装された突き出しピン７によりリングＲを
突き出して落とす（取り出し工程、第５図参照）。

この後、凸金型部６を抜き出しながら凹金型部５を上昇
させ、第１図の状態に復帰させて一つのサイクルが完了
される。

重量％でＡｌ　２．５．Ｍｎ　３．０．Ｓｉ　１．５を
含む銅合金の４５ｍｍφの押出丸棒を、第１図の装置に
より４００℃で鍛造、剪断して外径５０ｍｍφ、内径３
５ｍｍφ、高さ１５ｍｍのリング状素材を得た。このと
きの鍛造力は３６Ｔｏｎ、剪断力は６Ｔｏｎであった。

比較例として、第６図の方法で３６ｍｍφの棒より同一
条件で上記寸法のリングを製造したところ、鍛造力は８
５Ｔｏｎ、剪断力は１５Ｔｏｎを要した。この実施例に
おいては、外径の大きな棒材を用いるために、材料の送
りストローク量が少なく、各単位操作の所要時間を加算
したサイクルタイムは従来の方法に比べて約４０％短縮
された。

上記のような方法においては、鍛造工程において、金属
の変形量が少ないので、駆動装置の能力が小さいもので
すむとともに、加工に要する時間も短い。また、剪断工
程においても、第３図に示すようにその剪断面積が僅か
であるので、装置の能力、所要時間ともに小さくてすむ
。

また、鍛造工程と剪断工程の間の時間が短くてよいので
、ロス時間が少ない。さらに取り出し工程が確実に迅速
に行なわれるので、全工程が円滑になされる。

［発明の効果］ 以上詳述したように、本発明は、棒状素材が嵌装される
把持孔が形成され、その開口面が平坦に形成された把持
部と、上記開口面に対し摺動自在に設けられ、その一位
置において上記把持孔と同軸となる環状凹部を有する凹
金型部と、上記凹金型部に摺接自在に嵌入する凸金型部
とを備えたリング製造装置により、上記開口端面から上
記凹金型部内に突出された棒状素材を上記凸金型部によ
り鍛造してリング部を形成する鍛造工程と、上記凹金型
部を上記把持部に対し上記端面に沿って相対移動せしめ
、上記リング部と棒状素材の連係部を剪断する剪断工程
とを行うようにしたものであるので、素材の製品への歩
留りが良いとともに、鍛造や剪断における金属の変形量
が少ないので、駆動装置の能力も小さくてよく、加工の
所要時間も短い。また、剪断工程に続いて取り出し工程
が確実になされ、ロス時間がないので、全工程が円滑に
行え、生産効率が良いという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の方法を示す断面図であり
、第６図、第８図及び第１０図は従来の方法を示す断面
図、第７図、第９図及び第１１図は従来の方法における
棒状素材の変形過程を示す斜視図である。 １・・・・・・把持部、２・・・・・・棒状部材、３・
・・・・・把持孔、４・・・・・・開口面、５・・・・
・・凹金型部、５ｂ・・・・・・円孔、６・・・・・・
凸金型部。 第４図 第５図 第６図 Ｉコ 第８図 ＩＦ　１０図 第７図 ！！１１　　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 棒状素材が嵌装される把持孔が形成され、その開口面が
   平坦に形成された把持部と、 上記開口面に対し摺動自在に設けられ、その一位置にお
   いて上記把持孔と同軸となる円孔を有する凹金型部と、 上記凹金型部に摺接自在に嵌入する凸金型部とを備えた
   リング製造装置により、 上記開口面から上記凹金型部内に突出された棒状素材を
   上記凸金型部により鍛造してリング部を形成する鍛造工
   程と、 上記凹金型部を上記把持部に対し上記端面に沿って相対
   移動せしめ、上記リング部と棒状素材の連係部を剪断す
   る剪断工程とを備えていることを特徴とするリングの製
   造方法。