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JPS6268694A - 熱処理鋼管の製造方法 - Google Patents

熱処理鋼管の製造方法

Info

Publication number
JPS6268694A
JPS6268694A JP20979485A JP20979485A JPS6268694A JP S6268694 A JPS6268694 A JP S6268694A JP 20979485 A JP20979485 A JP 20979485A JP 20979485 A JP20979485 A JP 20979485A JP S6268694 A JPS6268694 A JP S6268694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
flux
welding
weld metal
toughness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20979485A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Okita
茂 大北
Hiroyuki Honma
弘之 本間
Motonori Tamura
元紀 田村
Hiroshi Naganuma
長沼 浩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP20979485A priority Critical patent/JPS6268694A/ja
Publication of JPS6268694A publication Critical patent/JPS6268694A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明V′i潜弧溶接により製造した鋼管を熱処理すに
とにより、必要な強度と靭性を与える熱処理鋼管の製造
方法に関するものである。
(従来の技術) 最近、エネルギー資源の枯渇により、その開発地帯は、
極地化、深海化の傾向が著しく、使用さnる鋼管に要求
される特性は一段と高靭性化、高強度化してきている。
この要求愼は安全性の面からこれまでのように溶接まま
あるいは応力除去焼鈍処理による方法では満たすことが
できない値である。従来、溶接鋼管を熱処理して高靭化
を達成する技術として特開昭50−33946号公報、
同56−77334号公報などに溶接金属の低酸素化が
高靭化に有効な方法として提案されている。これらは、
酸素量が多くなると酸化物系介在物が増加し上部ベイナ
イト組織となるため靭性が低下することを溶接金属を低
酸素化することによって防止しようとするものである。
しかし、低酸素化のみでは十分な焼き入れ性が得られず
、また、フラックスの作業性(耐欠陥性)に問題があっ
た。一方、特開昭59−4993号公報では溶接金属中
の酸素量が多くても焼き入れ性が十分あれば高靭性が得
らnるとして合金元素を大量に使用する技術が提案され
ているが、合金成分が大量となるため水素による低温割
nおよび達成できる溶接金属の性能の面で問題があった
。さらに特公昭60−28885号公報では溶接金属の
炭素当量によりオーステナイト化温度を変えて焼き入n
を行えば熱処理後の靭性が優れた溶接金属が得られるこ
とを提案している。
この溶接金属は溶接ままのミクロ組織がいわゆるアシキ
ュラーフェライトの組織を対象としていることから本発
明の対象とする引張強さが70 kg/m”以上の溶接
金属には適用できず、したがって、オーステナイト化温
度以下のフェライト、オーステナイトが共存する焼き入
れ温度では高靭性が得られなかった。このように、従来
の技術では、溶接金属の性能あるいは低温割れ、フラッ
クスの作業性等の面で開票があった。
(発明が解決しようとする問題点) 不発明は、溶接金属中の酸素量を低減すると同時にNl
 、 At、 Bを有効に利用して、溶接金属の引張強
さが70 kgf /rxti2以上となる高張力鋼管
の製造方法の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、この鋼管の製造に関して、種々の検討を
行った結果、造管浴接時に鋼管素材、溶接ワイヤ、溶接
フラックスおよび、その熱処理条件を限定すれば、高強
度、高靭性鋼管が効果的に得られることを見出したもの
で、その要旨は、重量%でC: 0.05〜0.15%
 、 Si : 0.4%以下。
Mn  :  0.5〜0.15%  、  Nl  
:  0.5〜9.5  % 、At :0.1%以下
またこれに必要に応じてさらに、B:0.0020%以
下、 MQ : 1.0%以下、Cr:Q、6%以下、
’rl : 0.06 %以下の1種以上を含有し、残
部Feおよび不可避的不純物よシなる鋼板を、C:0.
05〜0.15%、S1:0.2%以下、 Mn : 
Q、5〜0.15壬、 Ni : 11.5qb以下、
At:0.2%以下。
またこれに必要に応じてさらに、Mo : 1.0 %
以下。
Cr:0.6%以下、T1:0.06%以下の1種以上
を含有し、残部Feおよび不可避的不純物よりなる溶接
ワイヤと、下式で与えられる塩基度Bxが1.5以上で
あり、かつCO2ガス成分を除くフラックス重量に対し
、CaF’z : 6〜60%を含み、かつスラックス
中の炭酸塩鉱物のCO2ガス成分が、CO□ガス量に換
算して、CO2ガス成分を除くフラックス重量の5%以
下を含有するフラックスを用いて、潜弧溶接により造管
した鋼管を、hcs〜1050℃で1〜30分加熱後冷
却し、ついで500℃〜ka。
直下の温度で5〜30分焼き戻しすることを%徴とする
熱処理鋼管の製造方法にある。
但し、Bx=6゜50 NB10 + 6.05 N(
a□ + 4.8 NMaO+ 4.0 NMIO+ 
3.4 NF、O+ 5. I NC&F2+ 0.3
 NZrO2−0,2Nht2o3−2.2 NTiO
2−6,3Ns 量02 でありNkは成分にのモル分率とする。
以下、本発明の詳細な説明する。
(作用) 本発明の対象とする鋼管は、引張強さが70 kg/+
m”以上の強度の高いものである。最初に鋼管素材とな
る鋼板の成分組成の限定理由について説明する。
まず、Cは0.05%未満の場合は焼き入n性が不足し
目的とするす度を得られない。しかし、0.015%を
超えると低温靭性が低下する。この点から鋼板中のC量
は0,05〜0.15%と限定する。
つぎに、Siは鋼板中に脱酸および強度の確保の目的で
添加される。しかし、0.4%を超えて含有すると靭性
に有害であり、こ′nは溶接金属に移行した場合も同様
であることから鋼板中の31量は0.4%を上限とする
また、Mnは強度を得るために添加さ汎る元素であるが
、0.5%未満では強度が不足し、0.15%を超える
と低温靭性が低下する。これは溶接金属に移行した際も
同様である。したがって、鋼板0Mn量は0.5〜0.
15%の範囲内とする。
さらに、Nlについてその範囲を0.5〜9.5%とし
たのは、本発明がNlを0.5%程度以上含んだHT7
0以上の高強度材料からNiを9.5%程度含む極低温
(−196℃)材料まで対象とするからである。
AAは母材中の介在物を低減しBの焼き入n性を高めか
つ窒化物を形成して組織の微細化に寄与するので0.1
%まで添加される。しかし0.1%超では靭性の劣化を
引き起こす。したがって、0.1%以下に限定する。
以上が鋼板の基本成分系であるが、この他、鋼板の強度
、靭性等の向上のため、B 、 Mo 、 Cr 。
Tiの1種以上を添加することができる。
まず、Bは溶接に際してワイヤから添加されるAtとの
併用にて微量添加で鋼の焼き入n性を高める元素である
が0.002%を超えては不必要でありむしろ焼き入れ
性に対して有害である。したがって、0.002%以下
に限定する。
また、MoはHT70以上の低合金高強度鋼板の強度確
保の目的で添加さ几るが1.0チ超の添加は靭性低下に
つながる。したがってi、 O%以下に限定する。
さらに、CrもMoと同じ目的で添加さ汎る場合がある
がこの場合には0.6%超では靭性が低下することから
0.6%以下とする。
Tiについては微量添加で鋼板素材の引張強さおよび靭
性を高める元素であるが、窒化物、炭化物あるいは炭窒
化物を形成して靭性を劣化させるため極微量に制限する
必要があり、その範囲は0.06%以下とする。
以上が鋼板の成分組成に関しての限定理由である。次に
溶接ワイヤの成分組成を前記のごとく定めた理由につい
て述べる。
ます、Cについては0.05%未満では前記のごとき鋼
板を溶接する際得られる溶接金属のCiが0.03%と
なる場合が生ずるため焼き入れ性が不足して目的とする
強度が得られない。一方、ワイヤのCiが0.15%を
超えると溶接金属へ移行した際C%が0.15%を超え
る場合があり、低温靭性が低下する。以上の理由から溶
接ワイヤのCiを0.05〜0.15%とした。
次にsiについては前記のごとき鋼板と組み合わせて溶
接を行う場合ワイヤのsi量が0.2%を超えると溶接
金属の81世が0.4%を超す場合が生じ、靭性に悪影
響をおよぼす。よってワイヤのslBを0.2%以下と
した。
また、Mnについては、鋼板の場合と同様に05チ未満
の添加では必要とする強度が得らnない場合があシ、0
.15係以上の添加では低温靭性が低下する。したがっ
て、ワイヤ中のMnの範囲は0.5〜0.15%とした
さらに、Niについても、前記の鋼板の場合と同様溶接
の対象とする鋼がNtz9.s%以下のものであるため
、共金系溶接金属を得ることおよび溶接金属の焼き入n
性が母材に比べて少し劣ることを考慮して、ワイヤのN
l量の上限は11.5チとした。
次に、klについて述べるとAtは溶接後の熱処理時に
AlNとしてフリーNを固定する効果とオーステナイト
粒の粗大化を抑制する効果を持つ。本発明での対象鋼種
は70kg/llllm2以上の強度を持たせるため、
オーステナイト−フェライト変態後の組織は下部ベイナ
イト+マルテンサイト組織となる。したがって、溶接後
の熱処理温度が高くなると溶接金属の粗粒化が著しくな
り靭性は低下する。
また、溶接金属中においてAtは最も脱酸力の強い元素
であるため焼き入れ性向上のために鋼板側から微量添加
さnるBの保護の役割りを果たす。このだめに溶接ワイ
ヤ中にAtを0.2%まで添加する必要がある。しかし
、0.2%を超えると溶接金属中への移行量が多くなる
ためALNが過剰析出し靭性が低下する。また溶接まま
では溶接金属の靭性が著しく低下し熱処理までの取扱時
に破壊するおそれがちる。
以上がワイヤの基本成分系であるが、この他溶接金属の
強度、靭性等の向上のため、Mo 、 Cr 、 Ti
の1種以上をワイヤに添加することができる。
まず、Moは鋼板と同様に溶接金属の強度を得るために
必要な元素であるが1.0係を超えると靭性が低下する
。したがって、溶接ワイヤのMoは1.0係以下とする
次に、CrについてもMOと同様であり、0,6%を超
えると靭性が低下するため、その上限の添加量は0.6
%である。
さらに、TIは細粒化の目的で使用するが、0.06チ
超になると靭性低下、硬さの上昇が著しくなるため0.
06係以下とする。
以上が溶接ワイヤの成分組成である。なお、不純物元素
については特に規定しないが、上記の鋼とワイヤとの組
み合わせによって得られる溶接金属の性質に関して次の
ようなことがいえる。
まず、酸素は低くした方が溶接金属のオーステナイト域
熱処理後の靭性が優れている。第1図は引張強さが70
kl/m”級の鋼とそれに対応する溶接ワイヤおよび塩
基度が大きく異なる各埋溶接フラックスを用いて入熱5
3 kJ/crnにて潜弧溶接を行った場合の溶接金属
の酸素量と一50℃における靭性(%5値)との関係を
示したものであるが、同図洗示すように、溶接金属の酸
素−12001111]1を境としてそれ以上では、@
、激に靭性は低下することがわかる。また、酸素量は2
00p1mを超えるとAtを添加してもその靭性は改善
できない。したがって、浴接金属の酸素量を200pI
n以下とするためには後述するように溶接金属中の酸素
量を決定する溶接フラックスの塩基度を高くする必要が
ある。なお、鋼板およびワイヤ中の酸素量は溶接金属中
の酸素量に殆ど影響しない。才だ、P、Sは不純物元素
として不可避的に混入する元素であり、少ないほど低温
靭性が優nていることが知られているが、0.015係
以下であれば十分である。
さらに、Nについては、低いほど高靭性が得らnるもの
であるが、溶接の際ワイヤからktが添加されるので、
鋼板のN量が100四程度以下であ扛ば溶接金属中では
NがAtNの形で固定されオーステナイト粒の粗大化を
抑制するのでさほど悪影響はおよぼさない。
また、水素については、本発明が対象とする溶接金属の
引張強さが70ゆf 7mm”以上と強度が高いためH
含有量が高いと溶接金属、あるいはその周囲の溶接熱影
響部に低温割れが生じ易くなり、その低減化が必要であ
る。拡散性水素量(JIS Z −3116にて測定)
がICC/100g以下であれば過大な予熱、後熱を必
要とせずに低温割れの発生が防止できる。
次に本発明において使用される溶接フラックスについて
のべる。
熱処理溶接金属の靭性をvTra(−50℃とするには
、溶接金属中の酸素量を200p−以下にすることが有
効であることは先の第1図の場合について述べた。しか
しながら、潜弧溶接するに際し、高塩基性フラックスを
用いる場合においてはその酸素量を減少せしめることが
できる。第2図は、軟鋼に1.5%Mnワイヤと塩基度
の異なる溶融型フラックスを用いて溶接入熱50kJ/
mにて潜弧溶接を行った場合の塩基度BXと溶接金属中
の酸素量の関係を示すものであるが、同図に見らnるよ
うに、溶接金属中の酸素量を200兜以下とするにはフ
ラックスの塩基度を1.5以上とすることが必要である
しかし、一般にフラックスの塩基度を高めるとフラック
スの高塩基化にともない、ビード形状の悪化やスラグ巻
込み、アンダーカット等溶接欠陥が生じやすくなり、ま
た溶接金属中の酸素量が減少するに伴い窒素量が増加す
るという問題が生じるため、従来は溶接金属の酸素量を
300病程度甘で減少させるのが限度であった。そこで
このような高塩基性フラックスについて上記諸問題を検
討した結果、CaFz ’E−工び炭酸塩を利用するこ
とにより溶接金属中の酸素量、窒素量および水素量を増
加せしめることなく健全な溶接金属を得るに当り、特に
有効であることが分かった。
すなわちs Cm)’2はフラックスを高塩基化するの
に有効な成分である。またスラックスの粘度、軟化済融
温度を低下させるので適量配合することが有効な成分で
ある。さらにCa F 2は溶は込み形状を安定化し、
スラグ巻込みを防止する。また、溶接金属中の窒素、水
素量も減少させる。これら目的・とくにスラグ巻込みを
防止するためには、フラックスX量の6.0係以上のC
a F 2量が必要である。このCaF2により溶接金
属中の酸素、水素も減少させることができるがCa F
 2が60係を超えるとCaF 2のガス化によってビ
ード表面にポックマークやヘリンは一ンが発生するよう
になる。したがって、CaF Z量は6.0%以上、6
0%以下にすることが必要である。さらに、溶接金属中
の窒素、水素を下げるにはフラックス中のCO2量を増
加すると効果がある。しかし、CO□量の増加とともに
溶接金属中の酸素量も増加するので、酸素量を200p
pm以下とするにはCO2量がフラックスX量の5%を
超えては本発明の目的を達成できない。
以上のようにフラックス中のCa F 2と炭酸塩によ
り溶接金属中の酸素が200p以下のもとて窒素を20
卿から100四までコントロールでき、拡散性水素量は
Icc/100g以下とすることができる。
なお、CO2ガス成分源としてはCaCO32MgCO
3゜(Ca 、 Mg)CO3. BaCO3、MnC
O5、FeCO3,Na2CO3等があるが、このうち
天然のMgCO5、(Ca、Mg)COxは結晶中に水
を含んでおり、B aCO5は毒性があり、MnC0+
 FeCO3は溶接金属の酸素量を著しく増加させ、N
JL 2 CO3は吸湿性がある等の問題があるのでC
aCO3の使用が望ましい。
以上に述べたC aF 2およびCO2ガス源成分が使
用さnるフラックスの基本成分であるが、そのほかにビ
ード形状のコントロール、各種の溶接欠陥の防止を考慮
すると、その他の主な成分として、CaO、MgO、A
t203.8102を配合しそnらの4成分を100と
したときCaO:10〜60%、MgO:30憾以下、
At203:20〜70%、8102 : 3〜40係
とし、七nらの合計量がCO2を除くフラックス全重量
の35係以上とすることが望ましい。
最後に、以上の如き鋼材および溶接材料を用いて潜弧溶
接により造管溶接された鋼管の熱処理条件について述べ
る。
高靭性の浴接金属を得るだめには、A板、溶接材料の成
分の限定のみでは不十分であり、熱処理条件の限定が必
要である。本発明においては、下部ベイナイト+焼き戻
しマルテンサイトの利用による高靭性化を月相している
ため焼き入れ速度は速い方が望ましい。しかし、本発明
に規定する鋼材および溶接材料を使用するかぎり、通常
行われる水冷による冷却で十分である。次に本発明者ら
は本発明に規定する第1表中りに示す70 kg/mn
2級の鋼材と第5表中りの溶接ワイヤおよび第4表中F
の高塩基性フラックスを用い、第2表に示す溶接条件に
て潜弧溶接した溶接部に、焼き入n温度を800〜11
00℃の間で変化させて熱処理を行った後、板厚中心部
から試験片を採取し、−50℃における衝撃値を求めた
。なお、溶接金属の組成は第6表の扁23に示したもの
である。このようにして得らnた靭性と焼き入れ温度の
関係を第3図に示す。同図から明らかなごとく約820
〜1050℃の範囲でv′FJ−sacが10 kg−
m以上の高靭性が得られる。この溶接金属のAc3点は
822℃であり、オーステナイト温度以上に加熱するこ
とが必要であることを示していることから焼き入扛温度
の下限をAc3とした。一方、上限については、この溶
接金属は焼き戻しマルテンサイトを利用することを目的
としており、フェライト組織を利用しておらず、オース
テナイト粒度依存性が少ないと考えられることから10
50℃とした。以上の点からオーステナイト化温度はA
c3〜1050℃に限定した。
加熱時間については30分より長くしても意味がなく、
むしろオーステナイト粒粗大化が起こるため靭性が劣化
する傾向があり、また、1分よりせいと完全オーステナ
イト化時間が短(C,B等の偏析元素の均一化が不十分
となる。したがって。
1〜30分とする。
焼き戻し温度を500℃〜Ac、直下と限定した理由は
500℃より低すぎると焼き戻し効果を得るのに時間が
かかることおよび十分な焼き戻し効果が得らnないため
、また、焼き戻し温度がAe+を超えると軟化が著しく
目的とする強度が得られないと同時にフェライト−オー
ステナイト変態が局部的に起こり靭性に有害な高Cマル
テンサイトが析出するようになり靭性が低下する。
さらに、焼き戻し時間は5分より短いと十分な効果が得
られず、30分よシ長いと炭窒化物の形成や、強度低下
が起こるため5〜30分と限定する。
以下実施例によp本発明の効果をさらに具体的に示す。
なお、加熱方法については高周波による連続加熱、通常
の加熱炉方式による加熱いずれの方法でもよく特に限定
しない。
(実施例) 第1表に鋼管素材の成分を示す。こnらの鋼板はHT7
0.HT80.9%N1鋼相当である。本実施例で採用
した溶接条件及び熱処理条件を第2表及び第3表にそn
ぞれ示す。さらに、使用された溶接フラックス、浴接ワ
イヤおよび得らnた溶接金属の成分と機械的性質を従来
法と対比して第4表。
第5表および第6表にそnぞ扛示す。第6表中1〜5.
7〜11はHT70〜80クラスの従来法によ゛る結果
を示したものであるが鋼板、ワイヤ、フラックスの組み
合わせあるいは熱処理条件が適性ででないため溶接金属
においてvTrs(−50℃の靭性が得られていない。
一方、本発明法による溶接(表CM4〜26)では鋼板
、ワイヤ、フラックスの組み合わせおよび熱処理条件が
適切であるため溶接金属の酸素量が低くなり、したがっ
て、十分な焼き入れ性が得られvTrs(−50℃が得
らnている。また、第6表中6は十分な靭性値は得られ
ているものの溶接作業性が不良で採用できない。
さらに、第6表中12.13は従来法による9壬Ni 
%溶接の結果を示したものであるが一196℃における
溶接金属の靭性は非常に低い。そnに対して本発明法に
よる結果(第6表中27〜29)で1−t−196℃に
て溶接金属が高靭性を示している。
(発明の効果) 以上の実施例からも明らかな如く本発明法によれば、溶
接部の強度が高く低温靭性の優れた極低温パイプライン
用鋼管あるいは大型海洋構造物用鋼管および極低温用鋼
管等が高能率で製造可能となりその産業上の効果は極め
て顕著なものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図はシャルピー衝撃値(vE−50C)と溶接金属
中の酸素量の関係を示す図、第2図は溶接金属中の酸素
量と浴接フラックスの塩基度の関係を示す図、第3図は
シャルピー衝撃値(vE−50C)と焼き入れ温度の関
係を示す図である。 第1図 う容オを金属中 酸素量 (pprn)を品 基 度 
 Bx 第3図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%でC:0.05〜0.15%、Si:0.
    4%以下、Mn:0.5〜2.5%、Ni:0.5〜9
    .5%、Al:0.1%以下、残部Feおよび不可避的
    不純物よりなる鋼板を、C:0.05〜0.15%、S
    i:0.2%以下、Mn:0.5〜2.5%、Ni:1
    1.5%以下、Al:0.2%以下、残部Feおよび不
    可避的不純物よりなる溶接ワイヤと、下式で与えられる
    塩基度Bxが1.5以上であり、かつCO_2成分を除
    くフラックス重量に対し、CaF_2:6〜60%を含
    み、かつフラックス中の炭酸塩鉱物のCO_2ガス成分
    が、CO_2ガス量に換算して、CO_2ガス成分を除
    くフラックス重量の5%以下を含有するフラックスを用
    いて潜弧溶接により造管した鋼管を、Ac_3〜105
    0℃で1〜30分加熱後冷却し、ついで500℃〜Ac
    __1直下の温度で5〜30分焼き戻しすることを特徴
    とする熱処理鋼管の製造方法。 Bx=6.50N_B_a_O+6.05N_C_a_
    O+4.8N_M_n_O+4.0N_M_g_O+3
    .4N_F_a_O+5.1N_C_a_F__2+0
    .3N_Z_r_O__2−0.2N_A_l__2O
    __3−2.2N_T_i_O__2−6.3N_S_
    i_O__2ただしNkは成分kのモル分率
  2. (2)重量%でC:0.05〜0.15%、Si:0.
    4%以下、Mn:0.5〜2.5%、Ni:0.5〜9
    .5%、Al:0.1%以下さらにB:0.0020%
    以下、Mo:1.0%以下、Cr:0.6%以下、Ti
    0.06%以下の1種以上を含有し、残部Feおよび不
    可避的不純物よりなる鋼板を、C:0.05〜0.15
    %、Si:0.2%以下、Mn:0.5〜2.5%、N
    i:11.5%以下、Al:0.2%以下に、さらにM
    o:1.0%以下、Cr0.6%以下、Ti:0.06
    %以下の1種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不
    純物よりなる溶接ワイヤと、下式で与えられる塩基度B
    xが1.5以上であり、かつCO_2成分を除くフラッ
    クス重量に対し、CaF_2:6〜60%を含み、かつ
    フラックス中の炭酸塩鉱物のCO_2ガス成分が、CO
    _2ガス量に換算して、CO_2ガス成分を除くフラッ
    クス重量の5%以下を含有するフラックスを用いて、潜
    弧溶接により造管した鋼管を、Ac_3〜1050℃で
    1〜30分加熱後冷却し、ついで500℃〜Ac_1直
    下の温度で5〜30分焼き戻しすることを特徴とする熱
    処理鋼管の製造方法。 Bx=6.50N_B_a_O+6.05N_C_a_
    O+4.8N_M_n_O+4.0N_M_g_O+3
    .4N_F_e_O+5.1N_C_a_F__2+0
    .3N_Z_r_O__2−0.2N_A_l__2_
    O__3−2.2N_T_i_O__2−6.3N_S
    _i_O__2ただしNkは成分kのモル分率。
JP20979485A 1985-09-21 1985-09-21 熱処理鋼管の製造方法 Pending JPS6268694A (ja)

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