JPS6258992B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭酸飲料充填機における炭酸ガスの給
排装置の改良に関する。

ビール、その他の炭酸飲料の充填機において
は、充填工程中において炭酸ガスを容器内に送つ
たり、容器内の炭酸ガスを大気圧下に解放するた
めのバルブ制御機構を必要とするが、このバルブ
制御機構としては、特開昭56−95892号公報に見
られるような正逆転式レバーを制御機構で作動す
る方式と、特公昭47−46082号公報に見られるよ
うに一方向に回動するレバーを制御機構で作動す
る方式とが知られている。

しかしながら前者はレバーに対して制御機構が
上下二箇所に必要となり、特に下部制御機構は充
填バルブと共に回動する他の制御機構例えば充填
バルブの昇降機構等との干渉を避けるため充填バ
ルブの長さを長くしなければならなかつたり、不
要なスペースを必要とする等の欠陥があり、また
後者は各給排チヤンネル毎の回動部のシールが増
加するばかりか制御クランクとプランジヤーバル
ブの制御接点がチヤンネル内に存在するので衛生
上好ましくない等の欠陥がある。

本発明はこれらの欠陥を極めて簡易な構成によ
り改善するようにしたもので、炭酸ガス室と連結
したカウンターバルブを有するカウンター導通孔
とスニフトチヤンバーに連結したスニフトバルブ
を有するスニフト導通孔を充填バルブ下部に開口
して前記カウンターバルブ及びスニフトバルブを
充填バルブの移動軌跡上に設けた制御装置で開閉
するようにした逆圧式充填機において、前記カウ
ンターバルブとスニフトバルブの作動部を夫々充
填バルブ側部に突出せしめ、該突出部の充填バル
ブに周縁部に回動端子を突設しかつ内側面にカウ
ンターバルブとスニフトバルブの作動部を制御す
るカム軌条を設けた制御板を軸着すると共に充填
バルブの移動軌跡上における前記制御板の上部位
置には回動端子を順次一方向に作動する制御装置
を配設したことを要旨とするものである。

本発明の実施例を図面について説明すると、液
体を収容する高圧環状のタンク１の下部には一定
間隔でバルブ基筒２がスタツドボルト３で固着さ
れると共に該バルブ基筒２の下端にはフローバル
ブ４で開閉される液体流下孔５が穿設され、更に
バルブ基筒２の外側には先端の細径筒部６に前記
液体流下孔５に連通する液体導通孔７を設けたバ
ルブ外筒８が着脱自在に嵌着されている。

前記着脱機構としては、バルブ外筒８の上端両
側に切欠部９を有する取付片１０と挾着片１１と
を夫々形成し、取付片１０をロツクナツト１２で
スタツドボルト３に緊締する一方、挾着片１１を
ロツクナツト１２で緊締される固定片１３で挾着
固定して装着し、取り脱す場合にはロツクナツト
１２を弛め切欠部９を利用してバルブ外筒８を少
し回動することによりバルブ基筒２から分離でき
るように構成されている。

前記バルブ外筒８の下部外側には下端周縁部に
容器シール部材１４を有する摺動筒１５が嵌装さ
れ、該摺動筒１５の外側両面に形成された切欠面
１６を有する係合凹部１７に昇降アーム１８が係
合し、該昇降アーム１８に穿設した案内長孔１
８′にカム軌条１９で作動される屈曲レバー２０
先端のコロ２０′を嵌合して昇降アーム１８を昇
降自在に形成し摺動筒１５の容器シール部材１４
を容器Ａの口縁に圧接できるように構成されてい
る。

またバルブ外筒８にはカウンター導通孔２１と
スニフト導通孔２２が設けられ、カウンター導通
孔２１の上端はバルブ基筒２及びタンク１底部の
夫々カウンター導通孔２１′，２１″を介して炭酸
ガス室２３に連通されると共にその下端はバルブ
外筒８の細径筒部６の下面に開口し、またスニフ
ト導通孔２２の上端はバルブ基筒２及びタンク底
部の夫々スニフト導通孔２２′，２２″を介してス
ニフト室２４に連通すると共にその下端は摺動筒
１５と細径筒部６によつて形成された圧力室２５
に開口しており、更に前記カウンター導通孔２
１″とスニフト導通孔２２″には夫々カウンターバ
ルブ２６とスニフトバルブ２７が設けられてい
る。

前記カウンターバルブ２６の作動杆２６′とス
ニフトバルブ２７の作動杆２７′はタンク１の外
周側面から突出すると共に該突出部のタンク１に
は回動軸２８を介して制御板２９が一方向に回動
できるように軸着され、該制御板２９の周縁部に
は90度間隔毎に４個の回動端子３０，３０′，３
０″，３０が一体に形成され、該回動端子３
０，３０′，３０″，３０は充填バルブの回動軌
道上の制御板２９の上部位置に設置された制御装
置３１，３１′，３１″，３１に順次衝接するこ
とにより制御板２９を回動するように形成されて
おり、更に制御板２９の内側面には前記作動杆２
６′，２７′に対向してこれを作動する制動カム軌
条３２が設けられ、前記制御板２９の作動と同調
してカウンターバルブ２６とスニフトバルブ２７
を開閉できるように構成されている。

即ち充填バルブが移動して制御板２９の回動端
子３０が制御装置３１で作動され回動するとカウ
ンターバルブ２６及びスニフトバルブ２７が共に
開き、回動端子３０′が制御装置３１′で作動され
て回動するとカウンターバルブ２６は開き、スニ
フト２７は閉じ、回動端子３０″が制御装置３
１″で作動回動すると、カウンターバルブ２６及
びスニフトバルブ２７が共に閉じ、更に回動端子
３０が制御装置３１で作動して回動するとカ
ウンターバルブ２６は閉じ、スニフトバルブ２７
は開くように制御される。

図中３３はバルブ基筒２の中心部に固定された
ベント通路３４を有するベントステム、３５はベ
ントステム３３の下端に設けられたフロートバル
ブ３６を有するベントパイプ、３７はベントパイ
プ３５の保持アーム、３８は充填バルブと同調し
て回動する容器テーブル、３９は容器供給コンベ
ヤ、４０は容器供給ターレツト、４１は容器搬出
コンベヤ、４２は屈曲レバー２０の軸支部、４３
は屈曲レバー２０の附勢発条である。

なお前記摺動筒１５が容器口縁に下降した際に
は屈曲レバー２０の軸支部４２の中心点とコロ２
０′の中心点及び昇降レバー１８の案内長孔１
８′とコロ２０′の接点の三点を結んだ線が一直線
を形成する略手前の状態を保持するように構成す
ると附勢発条４３の附勢力を最大限に発揮でき容
器Ａのシールを確実に行うことができ好適であ
る。

本発明実施例は上記のように構成されているか
ら、容器Ａが容器供給コンベヤ３９、容器供給タ
ーレツト４０を介して容器テーブル３８上に供給
され充填バルブと共に回動すると、昇降アーム１
８により摺動筒１５が下降しその容器シール部材
１４で容器口縁を密閉シールする。

次いで充填バルブが更に回動すると制御板２９
の回動端子３０が制御装置３１によつて作動され
カウンターバルブ２６とスニフトバルブ２７が開
き炭酸ガス室２３の炭酸ガスを容器Ａ内に吹込む
と同時に容器Ａ内の大気エヤーをスニフトチヤン
バー２４に追出し、容器Ａ内を高濃度の炭酸ガス
で置換する。

充填バルブが引続き回動して回動端子３０′が
制御装置３１′で作動されるとスニフトバルブ２
７だけが閉じ容器Ａには炭酸ガスが加圧されてタ
ンク１内の圧力と同圧となり、更に充填バルブが
回動すると回動端子３０″が制御装置３１″で作動
されてカウンターバルブ２６も閉じる。

次に図示されていない制御機構によつてベント
バルブとフローバルブ４が開放されタンク１内の
液体が液体導通孔７を介して容器Ａ内に流下充填
され、その液面が次第に上昇しフロートバルブ３
６を閉じると容器Ａ内のヘツドスペースガス圧と
充填液のヘツド圧とが釣合い充填作用は停止し、
容器内の入味線が形成される。

その後充填バルブが更に回動すると回動端子３
０は制御装置３１で制御されスニフトバルブ
２７を開き、容器Ａ内を大気圧に解放し、最後に
昇降アーム１８が上昇して摺動筒１５を容器口縁
から上昇せしめ、容器Ａを搬出コンベヤ４１上に
送り出すものである。

しかして前記実施例では制御板２９に４ケの回
動端子３０，３０′，３０″，３０を設け容器の
充填毎に制御板２９が一回転する場合を例示した
が、回動端子の数はこれに限定されるものでな
く、例えば制御板２９の回動端子を８ケにすると
共にこれに応じてカム軌条３２も180度の範囲内
でカウンターバルブ及びスニフトバルブを制御で
きるようにして容器の二回の充填毎に制御板２９
が一回転するようにすることもできる。

本発明は充填バルブの側部に突出せしめたカウ
ンターバルブとスニフトバルブの作動部に、回動
端子を有する制御板を軸着すると共にその内側面
に前記カウンターバルブとスニフトバルブの突出
作動部を制御する一条のカム軌条を設け、充填バ
ルブの移動軌跡上の制御板の上部位置に順次設け
た制御装置で前記制御板の回動端子を一方向に回
動させてカウンターバルブとスニフトバルブを制
御するようにしたので、高濃度の炭酸ガス圧下に
おいて発泡の抑制及び液体と大気エヤーとの接触
低減を図りながら炭酸飲料等を充填できると共に
特に炭酸ガスのバルブ給排機構は制御板の上部位
置だけに設け下部には設ける必要がないので他の
制御機構例えば充填バルブの昇降機構等を干渉す
ることがなく、従つて充填バルブの長さを必要以
上に長く形成したり不要なスペースを必要としな
いで構成を簡易化することができ、また従来の制
御接点をチヤンネル内に設ける方式のような衛生
上の欠陥も改善できる優れた特徴を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一部切欠縦断正面図、第２図
及び第３図は夫々同要部の横断底面図、第４図は
同要部の正面図、第５図は同要部の側面図、第６
図は同要部の横断平面図、第７図は本発明のバル
ブ作動部とカム軌条との作動関係を示す展開図、
第８図は本発明の充填態様を示す平面図である。 １…タンク、２…バルブ基筒、８…バルブ外
筒、２１，２１′，２１″…カウンター導通孔、２
２，２２′，２２″…スニフト導通孔、２３…炭酸
ガス室、２４…スニフトチヤンバー、２６…カウ
ンターバルブ、２６′…作動杆、２７…スニフト
バルブ、２７′…作動杆、２９…制御板、３０，
３０′，３０″，３０…回動端子、３１，３
１′，３１″，３１…制御装置、３２…カム軌
条。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 炭酸ガス室と連結したカウンターバルブを有
   するカウター導通孔とスニフトチヤンバーに連結
   したスニフトバルブを有するスニフト導通孔を充
   填バルブ下部に開口して前記カウンターバルブ及
   びスニフトバルブを充填バルブの移動軌跡上に設
   けた制御装置で開閉するようにした逆圧式充填機
   において、前記カウンターバルブとスニフトバル
   ブの作動部を夫々充填バルブ側部に突出せしめ、
   該突出部の充填バルブに周縁部に回動端子を突設
   しかつ内側面にカウンターバルブとスニフトバル
   ブの作動部を制御するカム軌条を設けた制御板を
   軸着すると共に充填バルブの移動軌跡上における
   前記制御板の上部位置には回動端子を順次一方向
   に作動する制御装置を配設した炭酸ガス給排装
   置。