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JPS6234687Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6234687Y2
JPS6234687Y2 JP1982106025U JP10602582U JPS6234687Y2 JP S6234687 Y2 JPS6234687 Y2 JP S6234687Y2 JP 1982106025 U JP1982106025 U JP 1982106025U JP 10602582 U JP10602582 U JP 10602582U JP S6234687 Y2 JPS6234687 Y2 JP S6234687Y2
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JP
Japan
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polishing
media
spindles
workpiece
polishing tank
Prior art date
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Expired
Application number
JP1982106025U
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English (en)
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JPS5912555U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP10602582U priority Critical patent/JPS5912555U/ja
Publication of JPS5912555U publication Critical patent/JPS5912555U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPS6234687Y2 publication Critical patent/JPS6234687Y2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【考案の詳細な説明】
本考案は乾式高速流動研摩機の改良に関する。 従来より、スピンドルに取り付けたワーク(被
研摩物)を研摩砥粒及び油脂を付着させたメデイ
アを充填した研摩槽内に入れ、前記スピンドルを
正逆に公転及び自転させることによりワークをメ
デイア中で高速流動させ、これによりワークを研
摩することが知られている(特公昭37−17646号
公報)。 しかしながら、従来のこの種の研摩機は、主と
してアルミニウム、亜鉛ダイカスト、真鍮類の比
較的複雑な形状を有した部品の研摩に用いられて
おり、鉄、ステンレススチール等の硬度の大きい
部品、特にギア等の円板状、平板状といつた単純
な形状を有する部品、小物部品などのメデイアを
十分撹拌し得ないようなもののバリ取り、研摩に
対しては仕上がりが不均一になるなど、良好な結
果が得られないため、従来はこれらの部品のバリ
取り、研摩は殆んど手作業で行なつているのが現
状である。また、従来の研摩機では上側に配置さ
れた部品と下側に配置された部品とで研摩仕上り
に相違が生じるなどの問題もあつた。更に、従来
の研摩機はスピンドルに取り付けられた遊星ギア
のギア数がこの遊星ギアと噛合する固定ギアのギ
ア数よりも少なく、従つてスピンドルの公転速度
が自転速度よりも遅いものであつたが、このよう
な研摩機では比較的深い凹面、例えば5〜100mm
の凹面を有する部品を研摩すると凹面部に研摩残
しが生じる問題があつた。 本考案は上記事情を改善するためになされたも
ので、従来の乾式高速流動研摩機では困難である
とされた鉄、ステンレススチール等の硬度の大き
い部品、ギア等の比較的単純な形状を有する部
品、小物部品などのバリ取り、仕上げ研摩などを
も確実に行い得、種々形状、材質の部品を良好に
研摩し得ると共に、研摩槽内における部品配置位
置に殆ど影響されることなく均一で外観の良好な
研摩仕上りを与えることができる乾式高速流動研
摩機を提供することを目的とする。 即ち、本考案は上記目的を達成するため、 固定ギアとこれに噛合する遊星ギアとを備え、
遊星ギアを固定ギアに沿つて150〜450rpmの速度
で公転させつつ自転させることにより前記遊星ギ
アと連結したスピンドルを公転かつ自転させ、前
記スピンドルに取り付けられたワークを回転せし
めて、研摩槽内に充填した乾式メデイアを前記ス
ピンドル及びワークの回転によつて撹拌すること
により乾式メデイアを前記研摩槽の内周壁付近の
流動方向が前記スピンドル及びワークの自転方向
と一致するように高速流動させると共に、この高
速流動する乾式メデイアに付着した研摩剤により
ワークを研摩するようにした乾式高速流動研摩機
であつて、前記研摩槽の側部中央部を側部上下部
よりも外方に膨出させたものである。 この点につき更に詳述すると、従来の乾式研摩
機においてスピンドル及びワークを150〜450rpm
という高速度で公転させると、メデイアの流動に
より研摩槽中央部付近に深いすりばち状の空洞部
が形成され、研摩槽の内周付近で研摩力が最大と
なり、中心部に向かうに従つて研摩力が弱まり、
ワークにメデイアが十分な圧力をもつて接触せ
ず、更に、研摩槽内周壁におけるメデイアの流動
方向がワークの自転方向と逆行し、メデイアがワ
ークに対向するものであるが、かかる研摩機では
ワーク表面上でのメデイアの流れがスムーズでな
く、特に高速回転させる場合は研摩面が縞状でな
く小さな凹凸状になり易く、きれいな研摩面が得
難いものである。 ところが、本考案の如く、研摩槽の内側部を外
方に膨出させ、研摩槽内周壁付近のメデイアの流
動方向をワークの自転方向と一致させた場合に
は、前記した問題が解決できるものである。 即ち、研摩槽の側部中央部を膨出したことによ
り、高速乾式研摩しても研摩槽中央部に深いすり
ばち状の空洞部が形成することが防止され、メデ
イアがワークに対して十分な圧力をもつて接触
し、良好で効率よく研摩が行われると共に、ワー
ク配置位置による研摩上りのバラツキが解決で
き、全体的に均一な研摩が達成されるものであ
る。 また、研摩槽内周壁付近のメデイアの流動方向
をワークの自転方向と一致させたことにより、ワ
ーク表面上でのメデイアの流れがスムーズにな
り、メデイアを高速流動させても研摩面が縞状の
良好な仕上り面を与え、ワーク全体を均一に研摩
できる上、スピンドルの自転、公転に要する力を
小さくでき、このため装置を小型化し得て、省力
化が図れるものである。 更に、スピンドルに取付けられた遊星ギアのギ
ア数をこの遊星ギアと噛合する固定ギアのギア数
より多くしてスピンドルの公転速度を自転速度よ
り早めることにより、比較的深い凹面を有する部
品をもこの凹面に研摩残しを生じさせることなく
全面的に研摩し得るものである。 以下、本考案の一実施例につき第1図を参照し
て説明する。 図中1は有底円筒状の研摩槽で、この内部にメ
デイア2が充填される。この研摩槽1は、その側
部中央部が側部上下部より外方に膨出した状態に
形成され、側部断面が円弧状に形成されてある。
3は機体(図示せず)に支持された有頭円筒状の
ボツクスで、この筒状ボツクス3内にギアボツク
ス4が配設されている。なお、前記研摩槽1の内
周壁上端部には筒状ボツクス3の外周壁下端部が
当接し、研摩操作時に研摩槽1内の内部に充填さ
れたメデイア2が外部に飛び出すことが防止され
ている。 前記ギアボツクス4の上壁中央部には円筒状軸
体5が突設されていると共に、この軸体5上端に
はリング状の駆動プーリー6が突設されている。
前記円筒状軸体5は前記筒状ボツクス3とその上
に載置された架台7とにそれぞれ固定された軸受
8,8により回転可能に支承されており、また前
記プーリー6はベルト9,9を介して図示してい
ないがモータと連結されており、このモータの駆
動によりプーリー6が回転し、これと一体に前記
円筒状軸体5及びギアボツクス4が回転するよう
になつている。 前記ギアボツクス4には、その上壁及び下壁に
それぞれ固定された軸受10,10,10′,1
0′にそれぞれ回転可能に支承された2本の回転
軸体11,11′が配設され、ギアボツクス4の
下壁をそれぞれ貫通して突出されたこれら軸体1
1,11′の下端部にジヨイント12,12′を介
してスピンドル13,13′が着脱可能に固定さ
れている。これらスピンドル13,13′の下部
にはそれぞれ治具14,14′が着脱可能に取り
付けられていると共に、これらの治具14,1
4′にワーク(被研摩物)15,15′が着脱可能
に固定され、前記ギアボツクス4の回転と一体に
前記回転軸体11,11′、スピンドル13,1
3′、ワーク15,15′が回転(後述する固定ギ
ア19に沿つて公転)するようになつている。 また、前記円筒状軸体5内には、固定軸体16
が配設されている。この固定軸体16の突出上端
部は機体の天井板17上に固定された支持体18
により固定されていると共に、固定軸体16の突
出下端部には円盤状の固定ギア19が固定されて
いる。なお、前記円筒状軸体5の内壁上下端部に
はそれぞれ軸受20,20が配設されており、こ
れによつて円筒状軸体5が固定軸体16に対しス
ムーズに回転し得るよう構成されている。 前記固定ギア19には、前記回転軸体11,1
1′にそれぞれ固定されたリング状の遊星ギア2
1,21′がそれぞれ噛合されており、前記ギア
ボツクス4の回転により回転軸体11,11′が
回転(公転)する際、遊星ギア21,21′が固
定ギア19に噛合されつつこの固定ギア19に沿
つて回転し、これにより回転軸体11,11′及
びこれらと連結しているスピンドル13,13′
が回転(自転)し、従つてスピンドル13,1
3′に取り付けられたワーク15,15′がスピン
ドル13,13′の軸線の周りを回転するように
なつている。 なお、前記研摩槽1は、図示していないがギア
ードモータ、空圧、油圧等によつて制御される適
宜な機構により上下方向に移動し得るようになつ
ており、第1図に示した研摩槽1の上昇限位置に
おいて、スピンドル13,13′の下部及びワー
ク15,15′が研摩槽1内のメデイア2中に埋
め込まれるようになると共に、研摩槽1の下降限
位置において、スピンドル13,13′下部及び
ワーク15,15′がメデイア2中より取り出さ
れ、ワーク15,15′の着脱が行なわれるよう
になつている。なおまた、第1図において22は
エア吹出管、23は収塵管であり、必要時にエア
吹出し管22からエアを導入し、メデイアの破損
した粉塵物や研摩くずなどを収塵管23から排出
し得るようになつている。 次に、上記研摩機を用いてワークを乾式高速流
動研摩する方法につき説明する。 まず、研摩槽1を下降限位置に移動させ、研摩
槽1内に生地のメデイア2を投入する。この場
合、メデイアとしては有機質メデイア、特に木質
メデイア、例えば木クズ、小木片、コーン、木の
実、皮等の微粉末等が優れており、またメデイア
投入量は研摩槽容量に対して60〜90%程度が好適
である。次いで、油脂と砥粒とを混合してなるペ
ースト状、液状或いは粉粒状形態の研摩剤をメデ
イア2に加え、スピンドル13,13′の治具1
4,14′にワークを取り付けない状態のまま研
摩槽1を上昇限位置に移動させ、プーリー6に連
結されたモータを駆動させて該プーリー6を回転
させることによりスピンドル13,13′を回転
(公転及び自転)させる。これによつてメデイア
2が流動し、メデイア2と前記研摩剤とが均一に
混合されてメデイア2表面に研摩剤が付着する。
この場合、研摩剤の添加量は作業の最初がメデイ
ア1Kgに対し約40〜80g、特に約50〜70gとし、
その後1回の研摩作業毎にメデイア1Kgに対し
0.2〜1gとすることが好ましく、またメデイア
と研摩剤との混合時間は通常3〜5分で十分であ
る。 次に、モータの駆動を停止し、研摩槽1を下降
限位置まで移動した後、スピンドル13,13′
の治具14,14′にワーク15,15′を取り付
け、研摩槽1を再度上昇限位置まで移動する(第
1図に示した状態)。この状態でモータを駆動さ
せ、プーリー6を回転させると、この回転と一体
に円筒状軸体5及びギアボツクス4が回転し、こ
れによりこのギアボツクス4に取り付けられた回
転軸体11,11′、スピンドル13,13′及び
ワーク15,15′がギアボツクス4の中心軸線
(固定軸体16の軸線)の周りを回転(公転)す
ると共に、この回転(公転)に伴なつて回転軸体
11,11′に取り付けられた遊星ギア21,2
1′が固定ギア19に噛合しつつそれに沿つて回
転することにより、回転軸体11,11′及びス
ピンドル13,13′が自転し、スピンドル1
3,13′に取り付けられたワーク15,15′が
そのスピンドル13,13′の軸線の周りを回転
する。また、前記モータの駆動は所定時間毎に正
逆に切り換え、これによつて上記の回転を所定時
間毎に正逆に切り換えるものである。この場合、
スピンドル13,13′及びワーク15,15′の
公転によつて高速で撹拌流動させる乾式メデイア
2の研摩槽1内周壁付近の流動方向はワーク1
5,15′の自転方向と一致するものである。 従つて、ワーク15,15′は、ギアボツクス
4の中心軸線(固定軸体16の軸線)及びスピン
ドル13,13′の軸線の周りを正逆回転し、こ
れらの回転の間にこれらの回転により流動状態に
撹拌されたメデイアと混合状態に接触し、メデイ
ア表面の研摩剤の作用で表面が研摩されるもので
ある。 研摩終了後は、モータの駆動を停止し、研摩槽
1を下降限位置まで移動し、研摩されたワークを
取りはずし、新しい研摩剤をメデイアに添加した
後、上述した操作を繰り返す。 この場合、本考案の研摩方式は、研摩槽内周壁
付近の乾式メデイアの流動方向とワークの自転方
向とが一致しているので、ワーク表面上でのメデ
イアの流れがスムーズになり、メデイアを高速流
動させても研摩面が縞状の良好な仕上り面を与
え、ワーク全体を均一に研摩できる上、スピンド
ルの自転、公転に要する力を小さくでき、このた
め装置を小型化し得て、省力化が図れるものであ
る。これに対し、研摩槽内周壁におけるメデイア
の流動方向がワークの自転方向と逆行し、メデイ
アがワークに対向する場合は、ワーク表面上での
メデイアの流れがスムーズでなく、特に高速回転
させる場合は研摩面が縞状でなく小さな凹凸状に
なり易く、きれいな研摩面が得難いという問題点
があるものである。また、上述した研摩操作にお
いて、この研摩機は研摩槽1の側部中央部を外方
に膨出させて形成しているため、その作用で研摩
槽1中のメデイア2とワーク(被研摩物)15,
15′の接触圧力が増圧され、これによつて従来
は困難或いは不可能とされた形状の単純なワーク
(被研摩物)、例えばギア、精密小物部品などのバ
リ取り、研摩仕上げが簡単かつ確実に、しかも均
一さをもつて行なわれる。 この点につき更に詳述すると、本考案者らはギ
ア等の比較的単純な部品の流動研摩方法を種々検
討した結果、研摩槽1の中央部を外方に膨出させ
ることがその目的を達成することを知見したもの
であり、上述したようにスピンドル13,1
3′、ワーク15,15′が公転及び自転すること
によつてメデイア2が撹拌、流動され、これによ
つてワーク15,15′が研摩されるものである
が、この場合研摩槽1の中央部を外方に膨出させ
ることにより、研摩槽1内周壁近傍のメデイア2
が筒状ボツクス3に上昇しようとする動きが抑制
され、これが増圧作用となつてメデイア2をワー
ク15,15′に確実に圧接させ、これにより比
較的形状の単純な部品をも確実に研摩し得ること
を見い出したものである。 実際、本考案者らの実験の結果では、側部中央
部を膨出させない単純円筒状の研摩槽1を用いた
従来の研摩機の場合、第2図に示したように、ス
ピンドル13,13′にワーク15a,15a′と
してギアを直接取り付け、研摩を行なうと(な
お、スピンドルの回転は通常150〜450rpmである
が、回転が遅いと研削量が少なくなり、しかも長
時間を要するため、ギアの研摩は300〜400rpmの
速度で行なつた。)、このようにワーク(被研摩
物)15a,15a′が単純な形状のギアであり、
しかもこれらがスピンドル13,13′に直接取
り付けられているため、スピンドル13,13′
及びワーク15a,15a′の公転、自転によるメ
デイア2(図中交叉斜線で示す)の混合撹拌能力
が極めて劣り、メデイア2が研摩槽1中央部付近
に深いすりばち状の空洞部27が形成された状態
に混合撹拌されてしまい、ワーク(ギア)15
a,15a′にメデイア2が十分な圧力をもつて接
触しないためにワーク15a,15a′に対する研
摩が良好に行なわれないことを確認した。これに
対し、第3図は本考案の他の実施例を示し、側部
中央部が外方に膨出する研摩槽1aの別の形状を
示したものであるが、このように側部中央部が膨
出した研摩槽1aを用いた場合には、メデイア2
が上昇する動きが妨げられ、第3図に示したよう
にすりばち状空洞部が殆んど形成されず、形成さ
れても浅く、これによりスピンドル13,1
3′、ワーク15a,15a′による混合撹拌能力
が小さくともワーク15a,15a′にメデイア2
が十分な圧力をもつて接触し、ワーク15a、1
5a′が実際良好に研摩されることを確認したもの
である。更に、第2図に示す従来の研摩機では上
述したようにメデイアのワークに対する接触圧力
が極めて弱くなる上、上側に配置したワークと下
側に配置したワークとに研摩上りの差異が生じ、
研摩槽内におけるワーク配置位置によつて研摩上
りにバラツキが起り易いものであるが、研摩槽の
側部中央部を外方に膨出させることにより、この
点も解決され、全体的にほぼ均一な研摩がなされ
得ることを確認した。しかも、側部中央部が膨出
した研摩槽を用いることにより、このように上下
のワーク間における研摩上りの差異が少ないもの
であるので、スピンドルに対しより多くのワーク
を取り付け、支障なく研摩することができて、生
産量が増大することも明らかになつたものであ
る。 上述した作用効果を更に具体的に説明すると、
容量80の第1図に示した形状の研摩槽(本考
案)と第2図に示した単純円筒状の従来型の研摩
槽(比較例)とをそれぞれ使用し、コーンをメデ
イアとして60充填し、これに油脂と砥粒とから
なる研摩剤3Kgを加え、予備混合してメデイア表
面をこの研摩剤で被覆した後、ギアの研摩を行な
つた。ギアとしては直径150mm、厚さ30mmで24個
の歯を有する自動車のミツシヨンギア部品を用い
た。研摩機は3本のスピンドルを備え、ギアは各
スピンドルの上下部にそれぞれ2個、合計6個を
取り付け、スピンドル回転数300rpmで操作し
た。また、研摩時間は正転5分、逆転5分の計10
分間とした。 下記に駆動モータの負荷(10HP負荷)の結果
と研摩力の結果を示す。なお、研摩力は、ギアの
24個の歯のうち何個の歯からバリが除去されてい
るかを調べ、その除去率で評価した。
【表】 上記の結果より、側部中央部を膨出させた研摩
槽を用いた場合(本考案)はモータ負荷が45Aで
従来の研摩槽を用いた場合よりも16A大きく、ワ
ーク(ギア)とメデイアとの接触抵抗が大きく生
じていることが認められた。また、研摩力(ギア
歯のバリ除去率)は、従来の研摩槽を用いた場合
は不十分であり、確実にバリが除去されないもの
である上、上段のギアと下段のギアとで明らかに
研摩力の差が生じており、ワーク配置位置により
研摩上りにバラツキが生じるものであつたが、本
考案に係る側部中央部が膨出した研摩槽を用いた
場合には、ワーク配置位置にかかわりなく確実に
バリが除去されることが知見された。 なお、本考案において、研摩槽1の側部断面形
状は必ずしも図示のものに限定されるものではな
く、側部中央部が側部上下部より外方に膨出して
いるものであれば、種々の断面形状を取り得る
が、特に第1,3図に示す如き略円弧状であるこ
とが好適である。 なおまた、本考案においては、第1図中一点鎖
線で示したように、水平部24と垂直部25を有
する断面三角型のリング状カバー体26を筒状ボ
ツクス3の内周壁下端部にボルト等により着脱可
能に突設することもでき、これにより更にメデイ
ア2のワーク15,15′に対する接触圧力を増
加させることができる。この場合傾斜部25を設
けることにより、飛散されたメデイアが容易に自
然落下するものであるが、カバー体26の形状は
これに限定されることなく種々変更可能であり、
研摩槽1周辺部のメデイアの上昇を抑圧し得るも
のであればよい。また、カバー体26を研摩槽内
周壁上部に設けるようにしてもよいが、研摩槽を
上下に移動させる場合などに、スピンドルに取り
付けたワークがカバー体26に当つてワークの出
し入れが邪魔されることは避けるべきである。な
お、カバー体26の幅(水平部24の突出長さ)
は必ずしも制限されないが、メデイアの破損物や
研摩くずなどをエア吹出し管22から導入させた
エアにより飛散させ、収塵管23から排出させる
際に、エアの流通を保障するクリアランスが形成
されるようにすることが好ましい。 また、上述した研摩機において、固定ギア19
よりも遊星ギア21,21′のギア数を多く形成
し、スピンドル13,13′の公転速度を自転速
度よりも大きくし、従つてワーク15,15′の
ギアボツクス4中心軸線に対する回転速度をスピ
ンドル13,13′軸線に対する回転速度よりも
大きくした場合には、比較的深い凹面、例えば深
さが5〜100mmの凹面を有するようなワークに対
し、その凹面に研摩残しを生じるというような不
都合もなく、凹面を含めた全面を良好に研摩し得
るものである。この場合、このような作用効果を
有効に達成させるためには、固定ギア19と遊星
ギア21,21′とのギア比を好適には1:1.2〜
1:3、特に1:1.5〜1:2.5とすることが好ま
しい。 即ち、本考案者らの検討の結果では固定ギアよ
りも遊星ギアのギア数を多くし、特にギア比1:
1.2〜1:3、特に1:1.5〜1:2.5とし、スピン
ドルの自転速度を公転速度より遅くしてむしろワ
ークの姿勢変化を制限すると、意外にも比較的深
い凹面を有するワークを凹面を含めて全面均一に
研摩し得ることを確認したものである。 更に、上述した研摩方法においては、生地のメ
デイアに油脂と砥粒を混合してなる研摩剤を加
え、予備混合してメデイア表面を該研摩剤で被覆
した後、研摩操作を行なつており、これにより操
作が簡単となり、しかもランニングコストを激減
させることができるものであるが、勿論従来法の
ように予め油脂と砥粒を被覆したメデイアを用い
るようにしてもよい。 なお、最初に投入するメデイアとしては予め油
脂と砥粒を被覆したものを用い、以後研摩剤を投
入する方式でもよい。また、研摩剤を構成する油
脂としては動植鉱物油、各種脂肪酸、ワツクス、
金属石けん等が用いられ、また砥粒としてはアル
ミナ、珪石、酸化鉄、酸化クロム、アランダム、
WA、炭酸カルシウム等が使用し得る。この場
合、油脂と砥粒とは重量比で30:70〜70:30であ
ることが好ましい。 なおまた、本考案は形状が単純なもの、例えば
ギアやこれに類似の円板状部品の研摩に適してい
ると共に、特に遊星ギアのギア数を固定ギアのギ
ア数よりも多くした場合には比較的深い凹部、例
えば5〜100mmの深さの凹面を有するような複雑
な形状の部品の研摩にも好適に採用でき、更に遊
星ギア、スピンドル数や筒状ボツクスの形状など
についても上記実施例に限定されるものではな
く、上述した実施例の構成は本考案の要旨を逸脱
しない範囲で種々変更して差支えない。 以上説明したように、本考案の研摩機によれ
ば、ワーク(被研摩物)に対するメデイアの接触
圧が高まり、ギア等の比較的単純な形状のワーク
に対しても確実に研摩することができ、またワー
ク配置位置による研摩上りのバラツキを少なくす
ることができ、きれいで良好な仕上り面を与える
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第
2図は従来の研摩機を用いた場合のメデイアの流
動状態を説明する研摩槽部分の一部を断面とした
側面図、第3図は本考案の他の実施例に係る研摩
機を用いた場合のメデイアの流動状態を説明する
研摩槽部分の一部を断面とした側面図である。 1……研摩槽、2……メデイア、3……筒状ボ
ツクス、13,13′……スピンドル、15,1
5′,15a,15a′……ワーク、19……固定
ギア、21,21′……遊星ギア、24……水平
部、25……傾斜部、26……増圧カバー体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 固定ギア19とこれに噛合する遊星ギア2
    1,21′とを備え、遊星ギア21,21′を固
    定ギア19に沿つて150〜450rpmの速度で公転
    させつつ自転させることにより前記遊星ギア2
    1,21′と連結したスピンドル13,13′を
    公転かつ自転させ、前記スピンドル13,1
    3′に取り付けられたワーク15,15′を回転
    せしめて、研摩槽1内に充填した乾式メデイア
    2を前記スピンドル13,13′及びワーク1
    5,15′の回転によつて撹拌することにより
    乾式メデイア2を前記研摩槽1の内周壁付近の
    流動方向が前記スピンドル13,13′及びワ
    ーク15,15′の自転方向と一致するように
    高速流動させると共に、この高速流動する乾式
    メデイアに付着した研摩剤によりワーク15,
    15′を研摩するようにした乾式高速流動研摩
    機であつて、前記研摩槽1の側部中央部を側部
    上下部よりも外方に膨出させたことを特徴とす
    る乾式高速流動研摩機。 2 研摩槽1の側部の断面形状が略円弧状である
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の研摩機。 3 遊星ギア21,21′のギア数を固定ギア1
    9のギア数より多くして、前記公転速度を自転
    速度よりも早めるようにした実用新案登録請求
    の範囲第1項又は第2項記載の研摩機。 4 固定ギア19と遊星ギア21,21′のギア
    比が1:1.2〜1:3である実用新案登録請求
    の範囲第3項記載の研摩機。
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