JPS62288134A - 陰極線管パネルガラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 産業上の利用分野 本発明は、カラーテレビジョン管や投写管等に用いる陰
極線管パネルガラスに関するものである。

従来技術と問題点 カラーテレビジョン管や投写管等に用いる陰極線管パネ
ルガラスは、管内で発生するＸ線が管外に漏れると人体
に危険なためＸ線を充分吸収する必要があり、Ｘ線吸収
能の高いＳｒＯ，ＢａＯ，ＺｎＯ等の成分を含有するガ
ラスが用いられている。

一方、Ｘ線に長時間曝されるとガラスは、−ｆｆｉにブ
ラウニングと呼ばれる着色現象を起こして褐色化し透過
率が低下する。Ｘ線によるブラウニングは照射をやめる
と徐々に回復し、熱をがけるとほとんど完全に回復する
が、電子線、紫外線によるブラウニングも同時に起こり
、これらによるブラウニングはＸ線によるものとはその
機構が異なり退色を起こしにくく、特に電子線による着
色はほとんど退色を起こさない。

発明の目的 本発明の目的は、高いＸ線吸収能登有し、Ｘ線、電子線
、紫外線による着色が少なく、特に電子線によるブラウ
ニング現象に対して高い抵抗性を有する陰極線管パネル
ガラスを提供することである。

発明の構成 本発明者等は、特に電子線によるブラウニングに対して
抵抗性のあるガラスの研究を進めていくなかで、Ｎａ２
ＯとＫ２Ｏの２成分の混合割合が電子線による着色に影
響を与え、Ｎａ２Ｏ重量％／（Ｎａ２０重量％＋Ｋ２Ｏ
重量％）が０．１５〜０８４０、好ましくは０゜２０〜
０．３５の範囲にあるとき電子線による着色が少なくな
ることを見い出した。またさらにＬｉ２Ｏを含有させた
場合には一層電子線による着色が抑えられることを見い
出した。

本発明に係る陰極線管パネルガラスは、電子線によるブ
ラウニングに対して抵抗性があると同時に、Ｘ線吸収能
、Ｘ線、紫外線による耐ブラウニング性、溶融性、成形
加工性、熱膨張率、電気的特性、失透性等に留意して組
成を選択したものであり、重置％表示で下記の組成を有
する。

ＳｉＯ２　　　５９　〜６３　　％ ＾１２０３０．５　〜２．５　　％ Ｌｉ２Ｏ０〜２．５　　％ Ｎａ２Ｏ３〜６　　％ Ｋ２Ｏ７　〜１２　　％ Ｓｒ０　　　　６　〜１２　　％ ＢａＯ６〜１２　　％ ＺｎＯ　　　　０　〜１　％ ＪＯＯ〜　５　％ ＣａＯ　　　　　　　０　　〜　　５　　％ＺｒＯ２０
〜　　　３　　％ ＴｉＯ２０，１〜　　　ｌ　　％ ＣｅＯ２０，１〜　　　ｌ　　％ Ｓｂ２Ｏ．　　　　　　ｏ　　〜　　　！　　％Ａｓ２
Ｏ３０〜　　　１　　　％ また好ましくは、下記の組成を有する。

ＳｉＯ２　　　６０　〜６２　　％ 人１□ｏ、　　　　０．６　　〜２．２　　％Ｌｉ２Ｏ
０，４〜２．０　　％ Ｎａ２Ｏ３，５〜５．５　　％ Ｋ２Ｏ　　　７．５　〜１１．５　　％５ｒ０７〜ｌｌ
　　％ ＢａＯ３〜１２　　％ ＺｎＯ　　　　０　〜０．６　　％ ＭｇＯＯ〜　４　％ ＣａＯ　　　　０　〜４　％ ＺｒＯ２０，５〜２　　％ ＴｉＯ□　　０．２　〜０．８　　％ ＣｅＯ２０，２〜０．８　　％ Ｓｂ２Ｏ３　　　　　ｏ　　　〜　０．８　　％＾５２
０３　　　、　　　０　〜０．Ａ　　％本発明の陰極線
管パネルガラスの組成範囲を上記のように限定したのは
以下の理由による。

ＳｉＯ２は、ガラスのネットワークフォーマ−であり、
その含量は５９〜６３％、好ましくは６０〜６２％であ
る。５９％より少ない場合は、ガラスが失透し易く不安
定になり、６３％より多い場合は、ガラスの粘度が高く
なり過ぎ、溶融成形が困難になる。

Ａｌ２Ｏ，の含量は０．５〜２．５％、好ましくは０．
６〜２．２％である。０．５％より少ない場合は耐水性
、耐候性が悪くなり、２．５％より多い場合はガラスの
粘度が高くなり溶融しにくくなる。

Ｌｉ２Ｏは電子線によるブラウニングを抑制すると共に
ガラスの溶融性を向上させ、且つ熱膨張係数を高める成
分であり、その含量は０〜２．５％、好ましくは０．４
〜２．０％である。　Ｌｉ２Ｏは電子線による着色を少
なくするという観点からできるだけ含有するのが好まし
いが、２．５％より多い場合はガラスが失透し易くなり
、またＬｉ２Ｏ原料自体が高価であるためコストの面か
らもＺ　Ｊｌｋ含有することは好ましくない。

Ｎａ２ＯとＫ２ＯもＬｉ２Ｏと共にガラスの溶融性を向
上させる成分であり、Ｎａ２Ｏの含量は３〜６％、好ま
しくは３．５〜５．５％であり、Ｋ２Ｏの含量は７〜１
２％、好ましくは７．５〜１１．５％である。Ｎａ２Ｏ
が３％、Ｋ２Ｏが７％より少ない場合は、ガラスの粘性
が高くなりすぎて溶融成形が困難となる。また、本発明
においては電子線による着色を少なくするためＮａｚＯ
重量％／（Ｎａ２０重量％十Ｋ２Ｏ重１％）が０．１５
〜０．４０の範囲にあることが重要であるが、Ｎａ２Ｏ
が６％より多い場合は、この範囲を満足しがたくなり、
またＫ２Ｏが１２％より多い場合はガラスの熱膨張係数
が高くなりすぎる。

ＳｒＯは、ガラスのネットワークモディファイヤーとし
て安定なガラスを得るのに重要で且つＸ線吸収能が高い
成分であり、その含量は６〜１２％、好ましくは７〜．
８％である。６％より少ない場合は上記効果が得られず
、１２％より多い場合はガラスが失透し易くなる。

ＢａＯもガラスのネットワークモディファイヤーとして
、またＸ線吸収能を高めるため含有され、その含量は６
〜１２％、好ましくは８〜１２％である。

６％より少ない場合は上記効果が得られず、１２％より
多い場合はガラスが失透し易くなる。

ＺｎＯは、ガラスのＸ線吸収能を増大させると共にアル
カリ溶出を抑えガラスの耐候性を高める効果を有し、１
％、好ましくは０．６％まで含有されえる。

ＭｇＯ及びＣａＯは主としてガラスの粘性曲線を調整す
るため各々　５％、好ましくは４％まで含有されるが、
５％より多い場合は粘性曲線が急峻になる。

Ｚ「０２はガラスのＸ線吸収能を高めると共にガラスの
耐候性を高める効果を有するため０〜３％、好ましくは
０．５〜２％含有されるが、３％より多い場合はガラス
が失透し易くなる。

ＴｉＯ２は紫外線による着色を防ぐ効果を有し、その含
量は０．１〜１％、好ましくは０．２〜０．８％である
が、１％より多い場合はガラスの光線透過率が低下する
ので好ましくない。

ＣｅＯ２はＸ線による着色抑制効果が優れており、その
含量は０．１〜１％、好ましくは０．２〜０．８％であ
る。０．１％より少ない場合は上記効果が得られず、１
％より多い場合はガラスの光線透過率が低下するので好
ましくない。

Ｓｂ２Ｏ３及びＡｓ２Ｏ３は、ガラスの清澄剤として効
果があり各々１％、好ましくは０．８％まで含有される
が、１％より多い場合は電子線、紫外線によって着色し
易くなるので好ましくない。

上記成分以外にも本発明ではＢ２Ｏ３、Ｆ　、Ｐ２Ｏ５
等の成分を添加することも可能である。

Ｂ２Ｏ３はガラスの溶融性を向上させるために有益であ
るが、３％より多い場合はガラスの均質性を損なう。

Ｆはガラスの粘性を下げ、かつ熱膨張係数を調整するた
めに添加できるが、１．５％を超えるとガラスの溶解性
が悪くなりまた失透し易くなる。

Ｐ２Ｏ５はガラスの失透温度を低下させるために添加で
きるが、３％を超えると液相の分雛現象が起き、逆に失
透し易くなる。

さらにカラーテレビジョン管パネルに用いる場合には、
透過率を調整するためにＮａｐ、ＣＯＯ，Ｆｅｚｅ３゜
Ｃｒ２Ｏ３，ＭｎＯ２，Ｎｄ２Ｏ３等の着色成分を添加
してもよい。

またＰｈＯは通常のガラス成分の中では最もＸ線吸収能
の高い成分であるが、ＰｂＯを含有するガラスは電子線
照射によって着色し易いので本発明においてはＰｌ＋０
の導入は好ましくない。

実施例 以下に本発明の実施例を参照例と共に説明する。

次表は、実施例及び参照例のガラス組成、１４　ａ　２
０重１％７’（Ｎａ２０重量％十Ｋ２Ｏ重量％）の比率
、Ｘ線吸収係数、電子線着色を示したものである。尚、
電子線着色の値は、波長４００ｎ＋ｓにおける電子線照
射前後の透過率差を示す。

以下余白 試料Ｎａ　１〜６は、本発明のガラスの実施例であり、
試料Ｎ［Ｌ　７〜９は比較のためあげた参照例である。

表に示したＮ（Ｌ　１〜９の試料は次のように調製した
。

試料Ｎ［Ｌ１〜９の各ガラス組成になるように調合した
原料バッチを白金ルツボに入れ約１４５０℃で４時間溶
融した。均質なガラスを得るために途中白金撹拌棒で５
分間攪拌を行い脱泡後、金型に流し出して板状体に成形
した。徐冷後金型から取り出し、研磨して２０Ｘ　３０
Ｘ　５　＋ｕ＋の寸法の試料片を作成した。

次に試料ＮＯ，１〜９のガラスの電子線によるブラウニ
ング実験について説明する。

あらかじめ透過率を測定した試料ガラスに３０００λの
厚みのアルミニウムを蒸着してカラーテレビジョン管の
シャドーマスクにワイヤーで固定した後、電子銃から印
加電圧３０ｋｖ、電子ビームの電流密度３μ＾／Ｃｍ”
の条件で電子線を試料ガラスに５０時間照射した。その
後、ワイヤーから試料ガラスを収りはずし、次いで蒸着
アルミニウムを除去して透過率を測定し、照射前後の波
長４００ｎｍにおける透過率差で電子線着色量を表した
。

結果は、電子線照射によってＰｂＯを含有するガラス（
試料Ｎｏ、９＞は最も著しく着色し、ｐｂｏを含有しな
いガラスのなかではＮａ２Ｏ重量％／（Ｎａ２０重量％
十Ｋ２Ｏ重量％）が０．１５〜０．４０の範囲にある実
施例のガラス（試料Ｎ［Ｌ　１〜６）の方が参照例のガ
ラス（試料Ｎｏ、　７及び８）に比べて着色を起こし難
かった。また実施例のガラスのなかでもＬｉ２Ｏを含有
するガラス（試料Ｎｏ、　１〜４〉は、Ｌｉ２Ｏを含有
しないガラス（試料Ｎａ、　５及び６）に比べてさらに
着色を起こし難かった。

図面は、前記表の試料Ｎｏ、　５のガラスを基本にして
Ｎａ２ＯとＫ２Ｏの合量を１５．４％に一定にしてＮａ
２Ｏ重量％／（Ｎａ２０重量％十Ｋ２Ｏ重量％）の比率
を変え、前記表のガラスと同じ溶融、成形、加工条件で
作成した８種のガラスについて電子線照射前後の透過率
差を測定して曲線図に示したものである。横軸にＮａ２
Ｏ重量％／（Ｎａ２０重量％＋Ｋ２Ｏ重量％）の値をと
り、縦軸に波長４００ｎｍにおける電子線照射前後の透
過率差をとっている。尚、照射時間は５０時［ｍである
。図面からＮａ２Ｏ重１％／（Ｎａ２０重量％−トＫ２
Ｏ重量％）＝０．１５〜０，４０、好ましくは０．２０
〜０．３５の範囲において電子線による着色が最も抑え
られる。二とがわかる。

発明の効果 以上のように本発明のガラスは、高いＸ線吸収能を有し
、Ｘ線、電子線、紫外線による着色が少なく、特に電子
線によるブラウニング現象に対して高い抵抗性と有する
ためカラーテレビジョン管や投写管等に用いる陰極線管
パネルガラスとして好適である。

【図面の簡単な説明】

図面は、Ｎａ２Ｏ重量％／（Ｎａ２０重量％十Ｋ２Ｏ重
１％）の比率を変えた８種のガラスの波長４００ｎｍに
おける電子線照射前後の透過率差を示す曲線図である。 特許出願人　　日本電気硝子株式会社 代表者　　岸　１）清　作

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）重量％表示で ＳｉＯ＿２　５９〜６３％ Ａｌ＿２Ｏ＿３　０．５〜２．５％ Ｌｉ＿２Ｏ　０〜２．５％ Ｎａ＿２Ｏ　３〜６％ Ｋ＿２Ｏ　７〜１２％ ＳｒＯ　６〜１２％ ＢａＯ　６〜１２％ ＺｎＯ　０〜１％ ＭｇＯ　０〜５％ ＣａＯ　０〜５％ ＺｒＯ＿２　０〜３％ ＴｉＯ＿２　０．１〜１％ ＣｅＯ＿２　０．１〜１％ Ｓｂ＿２Ｏ＿３　０〜１％ Ａｓ＿２Ｏ＿３　０〜１％ の組成を有し、Ｎａ＿２Ｏ重量％／（Ｎａ＿２Ｏ重量％
   ＋Ｋ＿２Ｏ重量％）＝０．１５〜０．４０であり、Ｐｂ
   Ｏを含有せず、０．６Åの波長でＸ線吸収係数が少なく
   とも２８ｃｍ＾−＾１であり、特に電子線によるブラウ
   ニングに対して抵抗性のある陰極線管パネルガラス。
2. （２）重量％表示で ＳｉＯ＿２　６０〜６２％ Ａｌ＿２Ｏ＿３　０．６〜２．２％ Ｌｉ＿２Ｏ　０．４〜２．０％ Ｎａ＿２Ｏ　３．５〜５．５％ Ｋ＿２Ｏ　７．５〜１１．５％ ＳｒＯ　７〜１１％ ＢａＯ　８〜１２％ ＺｎＯ　０〜０．６％ ＭｇＯ　０〜４％ ＣａＯ　０〜４％ ＺｒＯ＿２　０．５〜２％ ＴｉＯ＿２　０．２〜０．８％ ＣｅＯ＿２　０．２〜０．８％ Ｓｂ＿２Ｏ＿３　０〜０．８％ Ａｓ＿２Ｏ＿３　０〜０．８％ の組成を有し、Ｎａ＿２Ｏ重量％／（Ｎａ＿２Ｏ重量％
   ＋Ｋ＿２Ｏ重量％）＝０．２０〜０．３５であり、Ｐｂ
   Ｏを含有せず、０．６Åの波長でＸ線吸収係数が少なく
   とも２８ｃｍ＾−＾１であり、特に電子線によるブラウ
   ニングに対して抵抗性のある特許請求の範囲第１項記載
   の陰極線管パネルガラス。