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JPS62204740A - 義歯床 - Google Patents

義歯床

Info

Publication number
JPS62204740A
JPS62204740A JP60283096A JP28309685A JPS62204740A JP S62204740 A JPS62204740 A JP S62204740A JP 60283096 A JP60283096 A JP 60283096A JP 28309685 A JP28309685 A JP 28309685A JP S62204740 A JPS62204740 A JP S62204740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
denture
denture base
present
rubber
water content
Prior art date
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Granted
Application number
JP60283096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0588138B2 (ja
Inventor
南部 昌生
奥野 善彦
大番 敏行
脩 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP60283096A priority Critical patent/JPS62204740A/ja
Priority to DE8686115811T priority patent/DE3683724D1/de
Priority to EP86115811A priority patent/EP0222407B1/en
Priority to CA000522899A priority patent/CA1275835C/en
Publication of JPS62204740A publication Critical patent/JPS62204740A/ja
Publication of JPH0588138B2 publication Critical patent/JPH0588138B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/0003Making bridge-work, inlays, implants or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/225Fastening prostheses in the mouth
    • A61C13/2255Frames for partial dentures; Lingual bars
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Plastic & Reconstructive Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Dental Prosthetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は義歯床に関し、更に詳細には、高含水ゲルから
なる可撤性義歯床(就寝時などに、任意に取りはずし可
能な義歯床)に関する。
〈従来の技術および発明が解決しようとする問題点〉可
撤性義歯の楕成要素としての義歯床の重要性は周知のと
おりである。即ち、義歯床は歯槽堤粘膜、顎粘膜を被覆
することにより、咀哩時の咬合圧(機能圧)を顎粘膜へ
伝え、応力の分散(均等化)を図ると共に、人工歯を支
える基礎(土台)として機能する。
この義歯床の素材としては、コバルト・クロム合金、パ
ラジウム合金、白金加金、アクリル樹脂などが用いられ
るが、これらはいずれも硬質素材であるため、しばしば
、床周縁及び床下粘膜の発赤、疼痛、炎症、異物感、歯
槽堤粘膜ないしその周縁部の炎症、疼痛、顎関節部の疼
痛、舌尖部炎症、口腔内粘膜の異常増殖、残存(健全)
歯の麟蝕などを招く傾向がある。また、複数歯残存例に
対しては、この残存(健全)歯間(欠如部)へ可撤性義
歯を挿入する方式(部分床義歯、局部床義歯)が採られ
るが、この場合、欠如部空隙を補填する必要上、義歯の
咬合面よりもむしろ基礎面(義歯床法縁部)に拡がりを
持たせることの望ましい症例が多い。しかし、このよう
な形状の義歯は、必然的に、(残存歯咬合面欠如部空隙
からの)挿入を断念しなければならず、日常の簡易装着
、脱着に適さない。したがって、所望に反し、義歯基礎
面を、その咬合面と同程度の寸度に縮小せざるをえず、
必然的に、義歯装着時の、残存歯との間に生じる基礎面
部分空隙が、審美的価値を著しく低下させるうえ、この
空隙へ滞留する食物残渣の腐敗・感染により、残存(健
全)歯のm蝕あるいは歯肉炎を招く。
上記の基礎面に拡がりを有する部分床義歯の場合、従来
の金属(合金)、硬質合成樹脂と異なる弾性変形可能素
材(ゴム)を義歯床材とすることにより、前述の難点(
基礎面の挿入不能)は回避されるが、加硫天然ゴム、合
成ゴムなどの既存の弾性体はいずれも、ゴム味嗅または
異物感を与えるうえ、口腔粘膜(歯槽堤被覆粘膜、硬口
蓋粘膜)。
舌尖部などを刺激して炎症を惹起するほか1食品として
咀嘔される脂肪分(油脂)の侵蝕にヨリ、急速劣化(機
械的強度の低下、崩壊)を招く難点がある。
〈発明の目的〉 本発明は、口腔内粘膜を刺激せず(生体適合性に優れ)
、不快な味嗅(プラスチック系、ゴム系または金属系味
嗅)を呈すること無く、歯槽堤粘膜及びその周縁部、舌
尖部等への異物感、疼痛などの無い耐水・耐油性の高含
水弾性体(ヒドロゲル、高含水ゴム)からなる義歯床を
提供する。
また、本発明は咬合面より基礎部分に拡がりを呈する(
即ち、義歯の着脱方向において、残存歯牙にアンダーカ
ットがある)場合にも、残存(健全)歯咬合面間の歯牙
欠如間隙から、歯槽堤方向へ、義歯床を弾性変形させつ
つ、もしくは、回転変形させつつ、容易に挿入・装着可
能な義歯床を提供する6更に本発明は、装着時の感染を
来たし難い義歯床を提供する。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明によれば、けん化度95モル%以上、平均重合度
700以上のポリビニルアルコールを含み、且つ、該ポ
リビニルアルコールの濃度が5wt%を超え、40%+
1%以下の水溶液を一10℃以下の温度に凍結後、解凍
する一連の(凍結・解凍)操作を反復し、累積凍結回数
を2〜8とすることにより得られる高含水ゲル(南部昌
生;高分子加工、 33,523(1983)、特開昭
59−56446、特願昭59−54330 (59,
3,23出顕、)からなる義歯床が提供される。
本発明に用いるポリビニルアルコールは、そのけん化度
が95モル%以上、好ましくは98モル%以上を要する
。また1本発明に用いるポリビニルアルコールの重合度
は、700以上を要する。
本発明においては、例えば重合度800〜3,300程
度のポリビニルアルコールが使用できるが。
通常市販されている高重合度(重合度1,000〜2.
600)を用いるのが最も良い。
本発明では、まず、前述のポリビニルアルコールを含む
水溶液を調合する。ポリビニルアルコールの濃度として
は、5wt%を超え、40wt%以下、好ましくは20
〜35wt%とする。ポリビニルアルコール濃度5%+
1%未満では、得られる高含水弾性体(高含水ゴム)が
軟弱に過ぎ、義歯床としての重要な機能(人工歯の保持
・固定、義歯の動揺、沈下阻止)を果たし得す、一方、
この濃度が40wt%を超える場合には、得られる高含
水ゴムの弾性が不足しく生体軟組織よりも硬く)、従来
の義歯床素材(金属、硬質プラスチック)と同種の欠陥
を生じる懸念がある。
本発明においては、上記ポリビニルアルコール水溶液を
、義歯床成型用鋳型へ注入する。この鋳型としては、歯
科技工に常用される手法により製作される石膏製鋳型が
特に有用であるが、シリコーン製紡型などを利用するこ
ともできる。
この鋳型へ前述のポリビニルアルコール水溶液を注入し
、これを−10℃以下に冷却(水溶液を凍結)後、これ
を解凍する一連の操作を反復し。
累積凍結回数を2〜8とすることにより9本発明に供し
うる高含水ゴムからなる義歯床が得られる。
累積凍結回数を高めるとともに、得られる高含水ゴムの
硬度も向上するが、累積凍結回数9以降は。
その効果がほぼ消失すること(南部昌生、高分子加工、
旦、 523 (1983) )から、上述の2〜8が
経済的である。
このような処理を施した後、石膏鉗子(または電気ドリ
ル)を用いて石膏製鋳型を開き、成型品(義歯。人工歯
・義歯床複合体)を取り出す。上記ポリビニルアルコー
ル水溶液の注入に先立ち、あらかじめ、常法に従い1石
膏製鋳型内に人工歯が埋め込まれていることから、上述
の操作により、人工歯・高含水ゴム複合体が製作される
。この場合、人工歯材としては常法どおり、ポリメチル
メタクリレート樹脂のほか、銀・金・パラジウム合金、
白金加金、コバルト・クロム合金、ニッケル・クロム合
金、ステンレス・スチール、セラミック、などから選定
することができる。また、この人工歯(材)と義歯床(
高含水ゴム)との結合は、人工歯(材)側に、あらかじ
め投錨用空洞を設け、ここへ高含水ゴム(義歯床)を侵
入させ、これを繋留固定する方式により、容易に達成さ
れる。
義歯の構成要素としては、上記の人工歯(arti−f
icial teeth)、義歯床(saddle、 
plate)、人工歯と義歯床との結合(固定)機構、
更には、歯科補綴掌上、維持袋! (retainer
)、連結袋Fll (connector)と称される
機構が挙げられる。これらのうち、人工のと義歯床との
結合・固定は、前述のとおり。
人工歯基底に高含水ゴムを埋め込む投錨効果に基づき達
成されるが、この場合の投錨用空洞の形状、寸度、個数
は特に制限されることなく、義歯の大きさと臨床上の必
要に応じ、任意に選定できる。
即ち、人工歯基底部に多数の細孔を設け、これらが人工
面内部において、互いに合一するよう設計することもで
きる。
維持装置とは、義歯を口腔内の所定位置に保持する機構
を意味し、可撤性義歯の場合、患者の手指により離脱し
つる範囲内での、強力な保持機構が要求される。本発明
においても常法どおり(クラスプ(clasp)または
アタッチメント方式により)、残存歯(または残存歯に
付設した連結・固定用具)に本発明の義歯を(一時的に
)連結・装着することができる。これに要する義歯側付
設装置または残存歯側付設維持装置としては、常法どお
り金属線または鋳造による鉤(環状鍔、延長鉤。
双子鉤、連続鉤など)あるいはバー型(Dolder 
barjoint、半割筒へ丸棒を嵌め込む方式)、球
型、 (Ball 5ocket fringe、ホッ
ク止め方式)などのアタッチメントを任意に選定できる
。これらの維持装置は前述の石膏製鋳型にあらかじめ配
慮を施すことにより、本発明の義歯へ付設することがで
きるほか、義歯製作後、付設することもできる。いずれ
の場合にも、従来の可撤性義歯の製法に準する。連結装
置は、散在する歯牙欠如部の補綴に際し、散在する複数
個の義歯を連結し、これらの安定化を図る機構であり、
通常、金属性の杆(バー)または板片が用いられる。も
ちろん、本発明においても、これらを併用可能で、複数
個の義歯を製作したのち、これらを常法どおり連結する
か、あらかじめ、石膏製鋳型に配慮することにより、相
互に連結された義歯群を得ることもできる。
このようにして得た義歯の床部、及び人工歯に、必要に
応じ、常法どおり回転波による研磨仕上げを施す。
本発明においては、このようにして得た義歯をクロルヘ
キシジン(Hibitane■)、オスパン(Osva
n■、塩化ベンザルコニウム)などの、手指、眼球常結
膜、角膜、尿道用消毒液に浸漬後、水洗して実用に供す
ることができる。また1本発明においては、前述のポリ
ビニルアルコール水溶液へ、あらかじめ上記消毒液を添
加後、これに凍結・解凍(ゲル化操作)を施すことがで
きる。この場合も、上記の水洗を施した後、実用に供す
ることができる。
本発明の義歯床材である高含水ゴムは、白色不透明のゴ
ム状弾性体であるが、審美的観点から、必要に応じ着色
を施し、歯肉、歯槽等の口腔内軟組織類似の色調に仕上
げることができる。この目的には1例えば食品用色素と
しての赤色2号(Foodred No、2、アマラン
ス)、青色1号(Brilliantblue FCF
、 Food blue No、 l ) 、赤色3号
(Foodred No、3.エリスロシン)、青色2
号(Food blueNo、2.インジゴカルミン)
、赤色102号にューコクシン)、赤色105号(ロー
ズベンガル)、赤色106号(アシッドレッド)、黄色
4号(タートラジン)、黄色5号(サンセットイエロー
FCF)、及び赤色2号、3号、黄色4号、5号、緑色
3号、青色1号、2号のアルミニウムレーキなどから任
意に選定・混合し、所望の色調を得ることができる。こ
れらの色素は、本発明の義歯床の製作にあたり、あらか
じめポリビニルアルコール水溶液へ添加することができ
るほか、成形後の義歯を、着色剤に浸漬することにより
着色することも可能である6〈発明の効果〉 本発明の義歯床は、生体軟組織類似の高含水性を有する
ゲル(高含水ゴム)からなり、ゲル化材としての有害化
学試薬を全く用いていないため、口腔粘膜親和性(生体
適合性)に優れるほか、成形された義歯床が弾性変形可
能で、義歯床の形状のいかんにかかわらず、これを適宜
弾性変形させつつ、残存歯咬合面間欠如空隙から容易に
挿入・装着可能である。義歯床材が弾性体であることか
ら、咀噌時の若干の変形は免がれないが、咀哩応力負荷
を解除することにより、直ちに元の形状に復することか
ら、審美上の補綴目的を達成しうるのは勿論のこと、咀
嘔の目的をも達成可能であり。
殊に部分床義歯補綴の場合、残存歯を利用する維持装に
との併用により、いったん、完全に失われた歯牙欠如部
の機能を大幅に回復させることができる。その具体例と
しては、この義歯により、あんパン、食パン(トースト
)、こんにゃく、たい焼き、おでん、更には海老、野菜
等の天婦羅を、通常どおり咀噌でき、しかも、この義歯
への愛護的配慮を全く必要としない。また、たとえ、こ
の義歯の咀嘔面へ牛肉、豚肉(焼肉)が直接接しても、
咀嗟時に(本発明の義歯床が弾性変形し)。
人工歯が一時的に外側へ倒れるものの、口腔内組織に全
く疼痛を覚えず、また1人工歯も、その後、元の位置へ
自然復帰するため、この義歯による焼肉の直接咀嗟を期
待できないものの、残存歯による咀噛に、特に支障をき
たさない。
本発明の義歯床材には、従来の材料に見られる生体軟組
織への異物反応、細胞浸潤、肉芽増生、潰瘍、壊死など
が見られない(南部昌生、高分子加工、32,523(
1983)、J E T I 、 33.(9)45(
1985)、Y、Honda、 M、Nambu at
 al、+ Am、J、Ophtha1mology+
υ)0.328(1984)、飢、492(1985)
 、田村康−1南部昌生他;人工臓器、 13,119
7(1984))。
本発明においては、含水率70〜94wt%のヒドロゲ
ルからなる義歯床が容易に得られる。このゲルは、機械
的強度に優れるゴム状弾性体であるにもかかわらず、そ
の高含水性のゆえに、生体組織に対しては単なる水同然
の挙動を示し、生体組織への損傷はほとんど見られない
。本発明においては、ポリビニルアルコール水溶液をゲ
ル化させる過程で、酸、アルカリ、過酸化物、硫黄化合
物、窒素化合物などの化学試薬および有機溶媒などを全
く用いないうえ、可塑剤または安定剤を全く必要としな
い。従来の医用材料の多くが生体組織を損傷する主たる
原因として、材料中に残存する化学試薬、有機溶媒ある
いは材料に添加された可塑剤、安定剤が挙げられるが、
これらを全く必要としないヒドロゲルを用いた本発明の
義歯床は、従来材料の場合に比し、はるかに優れている
。ここに用いた高含水ゴムの生体適合性につき更に検討
した結果は次のとおりである。ポリビニルアルコール水
溶液を、予め滅菌したガラス板に塗布し、アプリケータ
を用いて0.3mmの厚さとし、これに本発明の凍結・
解凍を4回反復して得られるヒドロゲル膜(2X 2 
’、 3 aIIX 0 、3 mm )を試験試料と
した。ラボナールの静注による全身麻酔を施した体重1
7kgの雑種成犬の頭皮を脱毛後、右頭頂部に7amの
縦皮膚切開を加えて側頭筋を剥離し、次に、ドリルを用
いて頭頂骨に穿孔し、骨鉗子を用いて鶏卵大の骨欠損を
設け、1.5X2−の硬膜切除を加え、この部分へ前記
ヒドロゲル膜を当て、四隅を縫合後、筋縫合と頭皮縫合
を施した。
6力月後の犠牲死体から、ヒドロゲル膜及びその周囲硬
膜と脳実質を副出し、肉眼a察及びヘマトキシリン・エ
オシン染色による光学顕微xtm察を実施したが、ヒド
ロゲル膜と脳表面との癒着は認められなかった。また、
ヒドロゲル表面は被覆様組織により包囲されていたが、
軟膜への癒着はほとんど認められず、細胞浸潤及びグリ
ア廁胞の増殖なども見られなかった。即ち、本発明義歯
床材(高含水ゴム)は生体組織(脳表面、脳硬膜)に対
し不活性である。
同じく、本発明義歯床材からなる5×5■×0.3mの
膜をヒビテン液に浸漬後、滅菌済生理食塩水により洗浄
し、ベンドパルビタールの静脈麻酔を施した体重13k
gの雑種成犬を開胸し、左室側心腹に縫い代を残す程度
に及ぶ広範囲の切除を加え、ここに、上記ヒドロゲル膜
(5anX5anXO、3mn )による組織欠損部補
填を施した。
6力月後の犠牲死体から得られる上記補填部の切除標本
につき、肉眼、光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡により
+111した結果、心臓側における補填部との癒着は全
く認められず、ヒドロゲル膜表面は、内皮様組織により
被覆され、平滑であった。
病理組織学的にも細胞反応は無く、心臓側に薄い内皮様
組織が見られた。
体重15kgの雑種成犬を開胸後、横隔膜筋性部に欠損
を作製し、同じくヒドロゲル膜(4aaX6C!llX
0.3+1111)により補填した。6力月後の犠牲死
体から得た補填部切除標本を観察した結果、補填部と肺
との癒着は見られなかった。また、ヒドロゲル膜は薄い
線維組織に包被されていたものの、組織反応は見当らな
い。即ち、心外膜、心腹、繊維性心外膜、横隔膜などの
生体軟組織に対し、不活性である。
同じく、高含水ゴムからなる厚み0.2++m、曲率半
径8m、直径13+nmのコンタクトレンズ型曲膜を作
製し、ボランティアの眼球角膜に装着°し、15時間後
に、これを脱着させ、直ちに角膜へ、フルオレスチン染
色を施し、細隙燈顕微鏡によりwflmしたが、角膜染
色部は見当らなかった。即ち、この材料が高含水性であ
る(酸素溶解性に富む)ことから角膜の呼吸を妨げず、
しかも角膜を損傷しないことが明白である。
このように1本発明に用いる高含水ゴムを、異物反応の
鋭敏な脳硬膜、心腹、横隔膜などの欠損部補綴に供して
も、少くとも6力月間異常を認めず、同じく異物反応に
敏感で、酸素不足または硬質異物による損傷を受は易い
眼球角膜と半日間接触しても異常が見られないことから
、この素材は生体軟組織に対してきわめて不活性であり
、実施例にも述べるおり、口腔内粘膜へ接触させる試み
を、9力月間反復しても、なんら支障をきたさない。
前述のとおり、本発明の義歯床は、クロルヘキシジン、
オスパンなどの消毒液と接触後、水洗して、実用に供す
ることができる。この場合、水洗により、消毒液の大部
分は洗い流され、更に水洗を反復しても、もはや消毒液
成分は溶出しないものの、高含水ゴムに吸着した極微量
は、なおも強固に捕捉されており、これが長期にわたり
、義歯床材の基礎面(印象面)、床縁研磨面(舌側及び
頬部粘膜側)の前面にわたり、殺菌(静菌)効果を発揮
することに因り、義歯床が清潔に維持される。クロルヘ
キシジンまたはオスパンは、周知のとおり、口腔内の清
浄化(特公昭60−42764、南部敏之他;″日本バ
イオマテリアル学会予稿集” P、222(1982)
) 、ソフトコンタクトレンズの滅菌(諸方−美(早野
三部W)、″眼科M00に″、ス、 p、230(19
7g)金属出版)、眼球結膜、角膜の消毒(”Good
man−Gi1man薬理書(下)” p、1301(
1974)公用)などに用いられるが、本発明の義歯床
の場合、上述のとおり、長期にわたり有効性が持続する
ことは、旧来の合成樹脂の難点の一つが汚染(招来)で
あることと併せて、本発明の義歯床の利点の一つに挙げ
られる。
本発明に用いる高含水ゲルは、多量の水分を含む親水性
ゲルであり、油分による浸潤・劣化を全く受けない。こ
の素材に引張り応力を課し、食用油(大豆油)に長時間
浸しても、水中浸漬の場合と全く同様の応力緩和が見ら
れるにすぎず、シリコーン・ゴム、加硫天然ゴムなどが
大豆油中3゜全以内に著しい応力緩和をきたし、しかも
、もろく、破損し易い状態にまで劣化するのと対照的で
ある。
ヌJ111 けん化度98モル%、平均重合度1400のポリビニル
アルコールの30wt%水溶液を下顎欠損義歯鋳造用石
膏製鋳型へ注入した。これを−30℃において2時間放
置することにより、水溶液を凍結し、しかる後、解凍し
た。この凍結・解凍操作を5回反復後、石膏鉗子および
電動ドリルを用いて鋳型を破砕し、成形品(本発明の義
歯床を利用して製作された義歯。第1図)を取り出した
この義歯は、人工歯2及び義歯床1.更には維持装置と
しての隣接残存(健全)歯への嵌め金具(金属レスト)
3を備えている。
この義歯床1に、電動城による研磨を施し1次に、この
義歯を0.2%ヒビテン水溶液に2時間浸漬後、多量の
水道水により4時間水洗した。
この義歯床1は容易に変形可能で、患者自身が、なんら
の介助を要することなく、残存歯(第2図。
4.5)間の歯牙欠如部へ垂直に挿入でき、しかも義歯
の適合状態及び審美状況は、ともにきわめて良好で、違
和感もほとんど無く (あたかもチューインガムの小片
が口腔内に停留している程度にすぎず)、きわめて満足
すべき状況であった。その後、毎日15時間の装着を続
け、脱着時は水に浸し保管する操作を270日間反復し
たが、舌尖部に刺激を覚えず、咀嘔時も疼痛を感じない
うえ、口腔内異物感、違和感、前方口蓋部の炎症、口腔
内粘膜の異常増殖も見られず、食物残渣の停滞量も正常
で、床層縁及び床下粘膜の発赤、炎症、歯頭部辺縁歯肉
の炎症、口腔内約熱感、床の変色、鉤素の歯頭部性歯周
炎、鉤素の開館による歯冠崩壊、歯髄炎、根端性歯周組
織炎、残存歯の知覚過敏、歯槽堤粘膜ないしその周縁部
の炎症、疼痛、顎関節部の疼痛などはいずれも認められ
なかった。
末i且主 実施例1において得られた歯床材につき、動的弾性率を
測定し、5 X 10’Nm”” (37℃)を得た。
即ち、この本発明の義歯床材は、小腸平滑筋(2X 1
0’)より硬いが、加硫天然ゴム(1,5×10@)、
ニトリルゴム(1,2X10’)、鍵(10”)、膠原
線維(10”)、毛髪(10’)、骨(101〜10”
)より柔軟で、血管平滑筋(10s−J、Krufka
; A+*、J、Physiol、、 125.1 (
1939)、D、H,Bergel; J、Physi
ol、、 156,445 (1961)、T。
Tanaka  at  al、;  J、Bioa+
echanics、  ヱ、357(1974)。
長谷用正光他;日本レオロジー学会誌、9.8 (19
81))、軟骨(5,8X10’ 〜160X10s、
J、C。
Bray  et  al、:  J、Biomed、
Mater、Res、、  ス、431  (1973
)、 D、M、Gore at al、: Phys、
 Mad、 Biol、、 2g。
233(1983) )に近い高弾性体である・ポリエ
チレンなど(動的弾性率10”〜10”Nm−2)の硬
質材料がしばしば生体組織を損傷することから、生体軟
組織類似の高弾性材が望まれているが(山本光伸;臨床
生理、旦、 504(1976))、小鯖党、八木−之
他:人工臓器、旦、 1162(1982)、寺松孝他
;″人工臓器” p、257(1983)南江堂)、山
本光伸;医学のあゆみ、105.477(197g)、
森明弘他;人工臓器、旦、 81(1979)) 、上
述のとおり、本発明の義歯床材は、この要求に応える動
的弾性率を有する。もっともシリコーン・ゴム(動的弾
性率約5.5X10’)も、生体軟組織類似の高弾性を
示すが、このゴムを5%伸張下に大豆油(37℃)に浸
漬したところ、2〜3分は耐えるものの、その後、応力
緩和が急速に進行して、19〜25分後に、張力は元の
1/100に低下し、同じく水中浸漬の場合、10時間
を経ても、わずかに弛緩するにすぎない事実と対照的で
あった。
一方、本発明の義歯床材(高含水ゴム)につき、水及び
大豆油(37℃)中において同様の応力緩和試験を実施
したところ、10時間を経ても、応力減少は、水中21
%、大豆油中20%にすぎず、水中のシリコーン・ゴム
の場合とほぼ合致した。
即ち、本発明の義歯床材が、耐水、耐油性に優れる特異
な、生体軟組織類似の弾性体であることが明白である。
実施例1の結果と併せて、本発明の高含水ゴムを用いた
義歯床は1口腔内での適合状態と審美−性において、き
わめて優れ、更に、義歯の維持(保持、装着)力の発現
、耐久性等の観点からも有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の義歯床を用いて作製した義歯を示す斜
視図、第2図は第1図の義歯を装着したところを示す斜
視図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. けん化度95モル%以上、平均重合度700以上のポリ
    ビニルアルコールを含み、且つ、該ポリビニルアルコー
    ルの濃度が5wt%を超え、40wt%以下の水溶液を
    鋳型に注入し、これを−10℃以下の温度に冷却・固化
    し、次にこれを解凍する一連の凍結・解凍操作を反復し
    て、累積凍結回数を2〜8回とすることにより得られる
    高含水ゴムの義歯床。
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