JPS62157414A - セラミツクフイルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本願発明は電子部品の一種であって、バンドパスフィル
タとして多用されるセラミックフィルタの改良に関する
。

（発明の１！景） ラジオ、テレビ、通信機器などにおいでは特定の周波数
帯の信号のみを伝達し、他の周波数の信号を減衰させる
いわゆるバンドパスフィルタが多く用いられている。バ
ンドパスフィルタの一種にセラミックフィルタがある。

セラミックフィルタは圧電効果を有するセラミック（例
えばＰＺＴ）の表面に電極を形成し、これに電気信号を
加えた場合にセラミックが共鳴する周波数帯の信号のみ
が伝達される性質を利用している。セラミックの共鳴周
波数はセラミックの寸法、形状の他ヒラミックの固定手
段等によっても彰費を受ける。従って設計上の性能を実
現するためにはセラミックの組付は精度が問題となる。

（従来の技術） セラミックフィルタにも種々の形式があるが、そのうち
の一つにセラミック板を所定数配列し、その両側から圧
縮力を加えてセラミック板を組付けるタイプがある。こ
のタイプではセラミック板をケース内に収容し、ケース
内において圧縮力を加えてセラミック板を支持するよう
にしている。

この場合最も単純には、ケース内にセラミック板をぎっ
しり挿入する構造がとりえるが、この構造では部材サイ
ズのバラツキ等によって部材間にゆるみを生じやすく、
実際上は圧縮力を生じさせる構造を付加しなければなら
ない。圧縮力の加え方には大きく別けて二種類あり、一
つはケース壁にねじ穴を設け、セラミック板をケース内
に収容しておいて後ねじで締付けるものである。この種
類ではねじの締付工程と、締付力の調整工程とが必要で
あるが、反面組付は後に周波数帯を調整することが可能
である。他の種類としてはケース内にばね等の弾性力を
生じる部材を挿入してこの弾性力でセラミック板を支持
するものがある。この種類では組付後の調整が不要であ
る反面、組付に高精度を必要とする。

（発明が解決しようとする問題点） 上記弾性力で支持するタイプでは所定の圧縮力が得られ
なければならない。これを実現するためには圧縮力がか
かった状態でばね材等の弾性体をケース内に挿入しなけ
ればならない。ばね材等をいわば縮められた状態でケー
ス内に挿入することは容易でなく、作業性に問題がある
。

先にばね材等をケース内に収容しておいて、最後にセラ
ミック板を挿入する方法もある。この場合には両側から
セラミック板が圧縮力を受けながら挿入されることにな
る。このためこの工程中セラミック板の表面が傷つけら
れるトラブルが生じやすい。特にセラミック板の表面に
銀などで電極が形成されている場合には、電極がいたん
で欠陥品となる率が高くなる。

そこで本発明ではケース内で圧縮力の作用によってセラ
ミック板が組付けられているセラミックフィルタを実現
するにあたって、組付作業を容易にし、かつ組付工程中
横成部材の損傷のおそれがないセラミックフィルタを提
供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記課題は、形状記憶合金を用いたばね材を利用するこ
とによって実現される。すなわち、このばね材は所定温
度以上に加熱すると湾曲した形状に復起するよう予め処
理しておく。このように処理したばね材を、前記所定温
よりも低い温度条件下で塑性変形させ、偏平な形状とし
ておく。ばね材をこの偏平な形状でケース内に挿入する
。ばね材の挿入は先にセラミック板を挿入しておいて最
後に挿入してもよいし、先にばね材を挿入しておいて最
後にセラミック板を挿入してもよい。全部材を挿入した
後、ケースごと加熱する。前記所定温に昇温すると、ば
ね材は湾曲した形状に復起し、本願発明のセラミックフ
ィルタが作成される。

（作用） 上記手段によると、ばね材ないしセラミック板の組付は
作業時にはばね材が偏平となっている。

そのため、組付は工程の段階では各部材間に圧縮力が作
用しない。このため部材の挿入工程において部材に余分
な力がかかることなく、部材の挿入が容易に、しかも部
材がいためられることなく実現される。挿入工程が完了
した後、ケースごと加熱されてばね材が湾曲形状に復帰
すると、各部材には圧縮力が作用することになる。この
状態において、部材は所期の条件で組付けられ、けラミ
ックフィルタとして完成する。

（実施例） 第１図と第２図は、本願発明の実茄例に係わるセラミッ
クフィルタを示す図であり、以下この図面に基づいて説
明する。

セラミックフィルタ全体はケース１１がら３木の端子１
３ａ、１４ａ、１５ａが伸びた形状をしており、端子１
３ａには入力用信号線が接続され、端子１５ａに出力線
が接続される。端子１４ａはアース用の端子である。つ
°−ス１１【よガラス繊維が重合比で３０％混入されて
強化されたＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート樹脂）
で形成されている。この材質は耐熱性に優れ、ヤング率
が大さく変形しにくいという特長を有している。

ケース１１内には４枚のセラミック板２２が収容されて
いる。このセラミック板はＰＺＴからなり圧電効果を有
している。各セラミック板の間には適宜端子板１３．１
４．１５．１６．１７が介装されている。端子板１３．
１４．１５．１６゜１７は、いずれもセラミック板２２
とほぼ同一サイズ同一形状になっており、中心に凸部が
設けられて凸部頂部でセラミック板と接触し、セラミッ
ク板を押圧するようになっている。セラミック板の表面
には銀の膜が形成されて、端子板との電気的接触が保た
れている。端子板１３．１４．１５゜からは前記端子１
３ａ、１４ａ、１５ａが伸びており、ケース外にでてい
る。端子板は１７のように独立しているものもあるし、
端子板１６のように相互に電気的接続が保たれている場
合もある。

端子板、セラミック板の配列はバンドパスフィルタに要
求される特性を満たすよう設計されている。

その設計思想は従来のセラミックフィルタと同一につぎ
、配列順、セラミックの板厚などに関する説明は省略す
る。

ケース１１の一方の内壁にはシリコンゴム様の１１１ｉ
板２０が介装され、他方の壁には板ばね１２が挿入され
ている。板ばね１２の拡大図は第３図に示され、（ア）
に示すように上下対象であって中央部がくぼんでいる。

側面図は（イ）に示すように湾曲した形状となっている
。

この板ばね１２は、Ｎｉ　　にッケル）約５５％と、Ｔ
ｉ　　（チタン）約４５％程度の重量比からなる形状記
憶合金で形成されている。この形状記憶合金は６０℃程
度以下の温度条件下でどのような形状に塑性変形させよ
うと、６０℃程度以上の温度に加熱されると予め定めら
れた形状に復帰する特性を有している。形状記憶合金は
通常のものが使用でき、特に詳しい説明はしない。

第３図（イ）に示す湾曲形状は６０℃程度以上に加熱し
たときに復帰する形状であって、ケース１１内に挿入す
る時点では偏平となるように塑性変形されている。ばね
材１２を偏平な形状に塑性変形させておいてケース１１
内に全部材を挿入し、ざらに封止板１９をケース１１に
固定して部材がとびださないようにして、ケース１１ご
と７０℃程度に加熱する。この加熱工程は製品のエージ
ング処理と兼用させることができる。

加熱工程を経ると板ばね１２が湾曲形状に復帰して、セ
ラミック板２２、端子１３．１４．１５゜１６．１７が
相互に圧縮力を受けて組付けられた状態が実現される。

この実施例のフィルタの周波数特性を第４図に示す。図
示のように４５５Ｋ）１２程度の周波数のみが通過する
ようになっている。

第５図は他の実施例を示し、７枚のセラミック板６２が
組付けられたタイプを示す、このように種々セラミック
板を組み合せることにより、第７図に示すようにすぐれ
た周波数特性が実現される。

この実施例の場合もケース内の−・方の内壁には緩衝板
６０を設け、他方には板ばね５２を配し、全部材に両端
から圧縮力を加えるようにしている。

セラミック板６２と端子板５３．５４．５５，５６．５
７が互層になっている点、端子板同志が５６のように適
宜電気的に接続されている点などはすべて前記実施例と
同一である。ただし絶縁体５８が適宜介装されている点
は相違してる。端子５４ａはいずれも接地用端子であっ
て信号は端子５３ａから入力して端子５５ａから出力さ
れる。

上記実施例においてはケース内に１枚のばね材が組付け
られる例を示したが、本発明は１枚に限られるものでな
い。又はねの形状は第３図に示すものに限られるもので
なく薄く塑性変形させることができ、加熱後厚みを増し
て圧縮状態になる形状であればよい。

（発明の効果） 本願発明ではセラミックフィルタの組付けばねを形状記
憶合金で形成したことにより、組付は工程において無理
な力がかかることなく、又組付は工程中に製品が傷つく
おそれもない。

さらにまた、組付は工程が容易となることから複ｉな１
ｌＩＩＴｉのセラミックフィルタであっても、ばね材で
押えつける構造で実現でき、フィルタの小型化にも寄与
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本願発明の実施例に係るセラミックフ
ィルタを示す図であり、第１図は断面図、第２図は側面
図を示す。第３図（ア）と第３図（イ）は板ばね材を示
す図である。第４図は第１図、第２図に示すセラミック
フィルタの周波数特性を示す図である。第５図と第６図
は他のより複雑な構造のヒラミックフィルタを示す図で
あり、第５図は断面図、第６図は第５図のＶｌ　−Ｖｌ
線断面図、第７図はこのセラミックフィルタの周波数特
性を示す図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　ケース内に圧電効果を有するセラミック板が所定数配
   列され、各セラミック板が前記ケース内に収容されたば
   ね材によって生じる弾性力で支持されるセラミックフィ
   ルタにおいて、前記ばね材は所定温度以上に加熱される
   と湾曲した形状に復帰するように処理された形状記憶合
   金からなり、前記ばね材を前記温度以下で偏平形状に塑
   性変形させておいてケース内に収容し、収容後前記温度
   以上に加熱して湾曲形状に復帰させたことを特徴とする
   セラミックフィルタ。