JPS617374A - 簡易滑り止め材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、凍結路面における滑り止め月料に関するもの
で、タイヤトレッドや靴底等に貼付けるだけで滑り止め
の効果を発揮し、従来の滑り止め治具の取付は時５の繁
雑さあるいは不快感を解消するものである。

〔従来技術〕

種々の路面状態のなかで凍結した路面は最も滑り易く、
歩行や自動車の走行が著しく危険な状態となる。凍結し
た路面での摩擦抵抗を高めるには、靴底やタイヤトレッ
ドに軟質のゴム材料を用い、路面との接触面積を増すこ
とが効果的であり、冬期の大部分において路面が凍結し
た状態にあるような寒冷地においては、このような工夫
がなされた靴やタイヤが用いられている。しかるに、こ
のような凍結路面での摩擦性能を高めたゴム材料は、耐
ｑ粍性や濡れた路面での摩擦性能が劣っておシ、凍結し
ていない路面での使用には適していないのである。従っ
て、冬期において、路面が稀にしか凍結しない地域にお
いては、乾燥路面や濡れた路面に適した比較的硬質の靴
底やタイヤトレッドが用いられるのが一般的である。こ
のような状態において、稀に路面が凍結した場合、歩行
や走行時の危険を回避するだめの対策が必要となる。

このような対策としては、靴やタイヤにアイゼンやチェ
ーンのような滑り止め治具を取り例けることが挙げられ
る。しかるに、このような従来の滑シ止め治具は、一般
的な用途には不適当であったり、取シ付けが繁雑であっ
た。更に、上記の如き滑り止め治具を用いた場合、歩行
、走行時の衝撃が大きく、これらの治具を用いることに
よる不快感は避けられなかった。

一方、タイヤトレッドや靴底のように、路面と苧擦され
る部位に用いられるゴム材料には、°耐摩耗性を高める
ために粒子径が１μｍ以下の補強性を有する充填剤を配
合するのが通例である。

補強性を有する充填剤を含有するブチルゴムおよび／ま
たはハロゲン化ブチルゴムは、濡れた路面での摩擦抵抗
が大きいことが知られているが（例えば特公昭５７−５
９２５６号公報）、このようなゴム材料は凍結路面での
摩擦抵抗が低いという欠点を有している。本発明者等は
、このようなブチルゴムおよび／またはハロゲン化ブチ
ルゴムを用いたゴム材料の凍結路面における摩擦抵抗が
低いとい−う欠点がこのエラストマーの持つ本質的な欠
点であるのか否かを検討した結果、意外なことに、補強
性を有する充填剤を含まないブチルゴムおよび／または
ノ・ロゲン化ブチルゴムは、非常に滑り易い温度（−５
°Ｃ〜０℃）の凍結路面において、従来、凍結路面での
摩擦抵抗が大きいとされていた天然ゴムやポリブタジェ
ンゴムに勝るとも劣らない大きな摩擦抵抗を示しつつ、
濡れた路面においてこれらのエラストマーより格段に大
きな摩擦抵抗を示すことを見出し本発明に至った。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、凍結路面上を歩行あるいは車で走行す
る場合、靴底またはタイヤトレッド部に貼り付けるだけ
で滑多止めの効果を発揮し、かつ歩行や走行に不快感を
もたらせることのない簡易滑り止め材料を提供すること
にある。

〔発明の構成〕

本発明は、ブチルゴムおよび／または・・ロゲン化ブチ
ルゴム１００重量部に対して、粒子径が１μｍ以下の補
強性充填剤をＯ〜２０爪量部配合してなる厚さ０．３〜
５ｍｍの架橋したゴム層の片面に、厚さ０１０１〜２間
の接着剤層を積層させて成る簡易滑り止め材料をその要
旨とするものである。

以下、本発明の構成を具体的に説明する。

本発明におけるゴムは、ブチルゴムおよび／またはハロ
ゲン化ブチルゴムであるが、このゴムの５〜９５重量％
が天然ゴムおよび／またはポリイソプレンゴムで置換さ
れていることも好ましい。

本発明では架橋ゴム層と接着剤層を積層させるが、その
際、両者の間に繊維状物質から成る補強層を介在させる
ことも好ましい。

本発明においては上記ゴムをそのまま架橋ゴム層として
使用することもでかるが、ゴム１００重量部に対して、
カーボンブラック、シリカ。

クレー、炭酸カルシウム等の補強性充填剤を２０重量部
以下の割合で配合することもできる。この補強性充填剤
の粒子径は１μｍ以下であることが必要である。更に、
本発明で用いる上記ゴムには、長さ１０μｍ〜３朋で、
長さ／径比が１０〜５００の有機または無機の短繊維を
エラストマー１００重量部に対して１〜４０重量部配合
させることも好ましい。

本発明のゴム層は架橋されていることが必須である。凍
結路面での摩擦性能は架橋の有無でそれ程、差はないが
、架橋されていないと特に乾燥′路面において路面との
摩擦による剪断力でフローが起こシ、摩耗が著しくなる
ので耐久性の点で問題が生じる。

架橋は公知の方法を利用することによって行うことがで
き、例えば、イオウ、パラキノンジオキシムのようなキ
ノイド類、ブロモメチル−アルキル化フェノール樹脂の
ような樹脂類、ジクミルパーオキサイドのような過酸化
物を添加し、熱処理を行ったり、電子線、放射線等を照
射することなどが挙げられる。

架橋ゴム層の厚さは、０．３〜５ｍｍが必要である。０
．３朋未満では強度が低く、また５ｍｍを越えると剛性
が低下するので使用できない。

このような架橋ゴム層は、裏面に積層した接着剤層を介
してタイヤトレッドや靴底に取付けられる。接着剤とし
てはゴムに接着可能で、接着強度が４Ｋｖｃｒ／１以上
のものが好ましい。また、滑シ止め材料を着脱可能にす
る接着剤としては、ジエンまたはビニルポリマー等の高
分子拐料に粘着付与剤としてロジン誘導体、クマロン樹
脂、テルペン樹脂、石油系樹脂等を混合し、必要に応じ
て充填剤、可塑剤等を配合した粘着性物質が好適である
。

本発明の滑り止め材料の接着剤層の厚さは、０．０１１
１１以上２ｍｍ以下である。接着剤層の厚さがｏ、ｏｉ
ｍｉ未満では、タイヤトレッド面や靴底等の凹凸を埋め
、緊密な接着層を作ることが困難であり、２ＩＩＩ１１
１を超えると接着剤層の剪断強度が低下するので好まし
くない。

本発明の簡易滑り止め材料は、上述のように、主として
摩擦面となる架橋したゴム層と、それを増り付けるだめ
の接着剤層とから構成されるのであるが、必要に応じて
架橋したゴム層と接着剤層への間に繊維状物質から成る
補強層を介在させてもよい。繊維状物質としてはセルロ
ース、ナイロン、ビニロン（商標）、ポリエステル、ス
チールワイヤ等が挙げられ、これらの繊維状物質は繊維
をより合せた糸とし、一方向に並べて用いたり、平織り
布、あるいは不織布として用いられる。

また、本発明の簡易滑り止め材料においては、補強用繊
維状物質層を設ける代シに、架橋したゴム層中に、長さ
１０μｍ以上３朋以下で長さ／径の比が１０〜５００の
有機もしくは無機の短繊維をエラストマー成分１００重
量部に対して１重量部以上４０重量部以下の量を含有さ
せてもよい。

このような短繊維は特願昭５８−１５１１０９号に示さ
れるように、ゴム層の摩擦性能を変えることな□く剛性
を高める効果がある。この場合、短繊維の長さが１０μ
ｍ未満であったシ、長さ／径の比が１０未満であったり
、配合量が１重量部未満では充分に剛性をよシいっそう
高める効果は得られない。また、短繊維の長さが３　ｍ
ｍを超えたり、長さ／径の比が５００を超えたり、配合
量が４０重量部を超えると加工が困難となるので好まし
くない。

本発明の簡易滑り止め拐料の摩擦面を構成する架橋した
ゴム層のニジストマー成分である微粒子充填剤を含まな
いブチルゴムおよび／またはハロゲン化ブチルゴムは、
低温領域（−６°Ｃ以下）での凍結路面においては天然
ゴムおよび／またはポリイソプレンゴムに比べ若干摩擦
抵抗が小さくなる。従って、低温領域においても滑り止
め材料の性能を高いレベルに維持するために、本発明の
簡易滑り止め材料においては、架橋したゴム層のニジス
トマー成分であるブチルゴムおよび／またはハロゲン化
ブチルゴムの５〜９５重量％を適宜天然ゴムおよび／ま
たはポリイソプレンゴムで置換して用いることができる
。このようなニジストマーブレンドを用いることにより
、本発明の簡易滑り止め材料は、全温度領域における凍
結路面および濡れた路面での摩擦抵抗を高いレベルに維
持することができる。

以下、図面を参照して本発明の滑り止め材料の構造を説
明する。

第１〜５図は本発明の滑り止め材料の断面図を示し、第
１図は架橋したゴム層１の片面に接着剤層２が積層され
た例であり、第２図はゴム層１と接着剤層２の間に補強
用繊維状物層３を介在させた例であシ、第３図はゴム層
１．補強用繊維状物層３．ゴム層１．接着剤層２をこの
順に積層した例であり、第４図はゴム層１．接着剤層２
．補強用繊維状物層３．接着剤層２をこの順に積層した
例であり、第５図は短繊維を含有するゴム層４と接着剤
層２を積層した例である。

以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。

実施例１ 各種エラストマー１００重量部、亜鉛華５重量部、イオ
ウ２重量部、テトラメチル・チウラムダイサルファイド
１重量部をロール混合し、厚さ１．５ｍｍのシート状に
成型し、１６０°Ｃで９５％架橋終了時点まで架橋して
ゴムシートを得た。

更に、４２０　ｄ／、のナイロンコードを縦方向と横方
向に５ｃＩｒＬ当り４０本の割合で配した平織シの布に
、接着剤として天然ゴム１００重量部に対し、石油樹脂
（Ｃ５留分）８０重量部およびトルエン５４０重量部を
添加し、攪拌溶解した溶液を離型紙上で乾燥後の厚さが
１．５ｍｍとなるように塗工・乾燥し、接着剤層と補強
用繊維状物層を組合せた粘着シートを調製した。

上記の架橋したゴムシートと粘着剤ンートとを貼り合わ
せて第４図に示す構造の簡易滑り止め材料を作製した。

このようにして得られた簡易滑り止め利料を、滑り止め
が必要とされる部分の代表として、別途調製した天然ゴ
ム１００重量部、匪鉛華５重量部、ステアリン酸２重量
部、ＨＡＦカーボンブラック８０重量部、パラフィン系
プロセス油４５重量部、Ｎ−オキシ・ジエチレン・ベン
ゾチアジル−２−スルフェンアミド１重量部、イオウ２
重量部から成るスノータイヤ用トレッドゴムの表面に、
粘着剤層を介して貼り付け、ブリティッシュポータプル
スキッドテスターを用い、滑り止め材料の摩擦性能の評
価を行った。摩擦路面としては、凍結路面として一２°
Ｃおよび一８°Ｃの氷板、濡れた路面として、屋外用セ
ーフティーウオーク（スリー・エム社製）の表面を１朋
の深さで冠水させた路面を用いた。滑り止め材料に用い
たニジストマーおよびその摩擦性能を前記スノータイヤ
用トレッドゴムの摩擦抵抗を１００とした時の指数とし
て下記第１表に示す。

（本頁以下余白） 第１表から一般的に補強性の微粒子充填剤を含まないニ
ジストマーは、耐摩耗性等く性能を考慮し、カーボンブ
ラックのような微粒子充填剤を含有させたゴム材料より
凍結路面でのｑ擦性能が優れていることが判る。その傾
向は、非常に滑り易いとされている温度（−２°Ｃ）で
の凍結路面で顕著である。なかでも、ブチルゴム（実験
例４）、ハロゲン化ブチルゴム（実験例５）、天然ゴム
（実験例１）およびこれらのブレンド物（実験例６）の
高温凍結路での摩擦性能は他のエラストマーより抜き出
て優れている。

一方、濡れた路面において、ブチルゴム、ハロゲン化ブ
チルゴムおよびこれらと天然ゴムとのブレンド物は、ト
レッド用ゴムに比べ優れた摩擦性能を維持している反面
、天然ゴム、スチレン・ブタジェン共重合体ゴム、およ
びポリブタジェンゴムは摩擦性能が低下してしまう。

このように、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよび
これらと天然ゴムとのブレンド物を摩擦面とした本発明
の簡易滑シ止め材料は、凍結路面および濡れた路面にお
いて優れた滑り止め効果を発揮する材料であることが判
る。

実施例２ 実施例１の実験例６で用いた簡易滑り止め材料ヲ１６５
３Ｒ１３サイズのスノータイヤの両ショルダ一部に３Ｃ
ｒｒＬ幅でタイヤの全周にわたり貼り付け、スノータイ
ヤと簡易滑り止め材料を取シ付けたスノータイヤの氷上
性能の比較評価を行い下記第２表の結果を得た。

第　　２　　表 ６）外気温度２°Ｃ１氷＠−２°Ｃのスケートリンクに
て、排気量１８００区の乗用車の４輪に試験タイヤを取
シ付け、半径２２ｍの円弧状のコーナーを可能な限シ速
い速度で走行した時の最大横加速度を測定し、スノータ
イヤを１００とした時の指数でコーナリング性能を表示
し、時速３”’／ｈｒの速度からの制動停止距離を測定
し、スノータイヤを１００とした時の指数で制動性能を
表示した。両性能共に指数が大きいほど良好である。

第２表から明らかなように、本発明の簡易滑り止め月料
は、凍結路面に遭遇した場合の安全確保に効果的であり
、また、タイヤチェーン等のような従来の滑シ止め材料
に比べ取シ付けが容易であることは言うまでもない。

〔発明の効果〕

本発明の簡易滑シ止め桐材は次のような効果を奏する。

（イ）　靴底あるいはタイヤトレッドに接着剤層を介し
て貼付けるだけであるので、従来のチェーンやスパイク
に比べ取付は作業が容易である。

（ロ）凍結路面および濡れ路面の両方において摩擦抵抗
が大きく、スリップを効果的に防止できる。

（ハ）柔軟性を有する材料であるため、使用時の感触が
良好で不快感がない。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図は本発明の簡易滑シ止め材料の断面図である
。 １・・・ゴム層、２・・・接着剤層、６・・・補強用繊
維状物層、４・・・短繊維を含有するゴム層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ブチルゴムおよび／またはハロゲン化ブチルゴム１
   ００重量部に対して、粒子径が１μｍ以下の補強性充填
   剤を０〜２０重量部配合してなる厚さ０．３〜５ｍｍの
   架橋したゴム層の片面に、厚さ０．０１〜２ｍｍの接着
   剤層を積層させて成る簡易滑り止め材料。 ２、ブチルゴムおよび／またはハロゲン化ブチルゴムの
   ５〜９５重量％が天然ゴムおよび／またはポリイソプレ
   ンゴムで置換された特許請求の範囲第１項記載の簡易滑
   り止め材料。