JPS6162040A - 電子写真用感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真用感光体に関し、さらに詳細には、２
種以上の芳香族ポリカーボネート樹脂をブレンドしたポ
リマーをバインダーとして使用した電荷輸送層を有する
電子写真用感光体に関するものである。

〔従来技術〕

一般に有機感光体は蒸着等の方法により導電層を形成し
た（ポリエチレンテレフタレート）等のフィルム」二に
、塗布工程により層形成する事により、フレキシブルな
感光体を作製する事が出来る。

この様な感光体は、ベルト」二に加工して電子写真複写
機の中で繰り返し使用出来るため、複写機のハードウェ
アの形状の自由度を広げることができるという利点を有
している。

この積層型有機感光体において、電荷輸送層のバインダ
ーポリマーとしてビスフェノール（Δ）のポリカーボネ
ート樹脂が良く利用されている。

ビスフェノール（Δ）ポリカーボネート樹脂は、電荷輸
送材料との相溶性が良いため感光体として作製した場合
に電気特性が良好であり、また比較的機械的強度が強い
という特徴を有している。しかしながら電子写真用感光
体の電荷輸送層のバインダーポリマーとしてビスフェノ
ール（Δ）ポリカーボネート樹脂を用いた場合、いくつ
かの欠点を有することがわかった。第１に感光体作製時
において、上層塗布溶媒の種類によっては、電荷輸送層
中で容易に結晶化を生じる。結晶化を生じた部分では光
減衰がなく、電荷が残留電位となって残り、画質上ディ
フェクトとなって出現する。第２に上層塗布溶媒によっ
てビスフェノール（△）ポリカーボネート樹脂のソルベ
ントクラックという現象が生じる。すなわち一度塗布形
成された電荷輸送層の再び他の溶媒にさらす事によって
電荷輸送層の機械的強度が著しく低下する現象が生じる
。この様な感光体ベルトを用いて複写機中で長時間ベル
トを回転させると、電荷輸送層に亀裂が生じそれがコピ
ー上にひび割れ模様となって現れるようになる。

〔発明の目的〕

本発明は、この様なビスフェノール（Δ）ポリカーボネ
ート樹脂を用いた場合に認められる欠点のない電子写真
用感光体を提供することである。

〔発明の構成〕

本発明者らは、電荷輸送層のバインダーポリマーとして
ビスフェノール（Ａ＞ポリカーボネート樹脂に下記の一
般式〔２〕で示される芳香族ポリカーボネート樹脂をブ
レンドしたポリマーを用いることによりこれらの問題点
を解決出来る事を見い出し、本発明を完成するに至った
。

本発明は、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する
積層型電子写真用感光体において、電荷輸送層のバイン
ダーとして、下記構造式〔１〕及び〔２〕で示される芳
香族ポリカーボネート樹脂をブレンドしたポリマーを用
いた事を特徴とする電子写真用感光体である。

ｌ＜ 〔２〕 ただし構造式〔２〕中ｘ、ｘ’は水素原子、ハロゲン原
子またはメチル基を、Ｒは水素原子、ハロゲン原子、水
酸基、カルボキシル基、アセチル基、または炭素数１〜
５のアルキル基を表わす。

バインダーポリマー中の樹脂〔２〕の割合は１０〜９０
ｗｔ％が適当であり、特に４０〜６０ｗｔ％が好ましい
。

以下に〔２〕で示される化合物の具体例を示すが、本発
明に使用される化合物が、これらの化合物に限られるわ
けではない。

三　　　　　芭　　　　　　宛　　　　　　兄　　　　
　色部　　　　　　ｇ　　　　　　　　Ｂ　　　　　　
　　ｇ　　　　　　都〈口　　　　　　　　　〈ロ　　
　　　　　　　　　〈口　　　　　　　　　　　〈口　
　　　　　　　　〈ロミ２　　　　　　　　ギ　　　　
　　　　　　ミ２　　　　　　　　　　ミ２　　　　　
　　　ミ２ヒＪ：：０　　　　　　　　　　　　（Ｊ−
■［Ｆ］さ 超　　　　　　　５ 〈口　　　　　　　　　〈口 （Ｊ：Ｃ）　　　　　　　　　　　ＣＪ：：０　　　　
　　　　　　■ｍ：０　　　　　　　　　Ｃｊ、：：　
口ω　　　　　　　　　　　　　ｏｅ２　　　　　　　
　　　　２も　　　　　　　　釈　　　　　　　毬　　
　　　　　都〈口　　　　　　　　　　〈口　　　　　
　　　　〈口　　　　　　　　　〈口ヒ」＝０　　　　
　　　　　　ヒ」＝０　　　　　　　　　　　　ヒ」＝
０Ｃ都　　　　　　　　曇 〈口　　　　　　　　　〈口　　　　　　　　　　〈口
この様な２種の芳香族ポリカーボネートをブレンドした
ポリマーを用いた場合には、上層塗布溶媒による電荷輸
送層の耐結晶性が向上し、またソルベントクラブクも生
じない事が判明した。さらにこの様なポリマーを電荷輸
送層のバインダーとして用いた感光体は、通常のビスフ
ェノール（Ａ）ポリカーボネートを単独で用いた感光体
と比較して、全く同等の電気的特性が得られることも判
明した。

本発明の電子写真用感光体は、導電層上に少なくとも電
荷発生層と電荷輸送層を有するものであり、電荷発生層
上に電荷輸送層が積層されていても、その逆の構造であ
ってもよい。また必要に応じて表面層に導電性又は絶縁
性の保護層が形成されていてもよい。

さらに、各層間の接着性を向上させるための接着層ある
いは電荷のブロッキングの役目を果たす中間層等が形成
されていてもよい。この感光体の導電性基板材料として
は、アルミニウム、銅、ニッケルの様な金属板、あるい
は金属シート、さらにプラスチックシート上にアルミニ
ウム、ニッケル、クロム等の導電性物質を蒸着、スパッ
タリング等によりコーティングし導電化処理を施したも
の、あるいはガラス、プラスチック板、布、紙などを導
電性処理したもの等が使用できる。電荷発生層における
電荷発生材料としては、非晶質セレン、三方晶セレン、
酸化亜鉛、フタロシアニン、スクェアリウム顔料、ピリ
リウム塩、シアニン等を用いる事ができる。電荷発生層
におけるバインダーポリマーとじては、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩ビー酢ビ共重合体
、ポリビニルアセクール、アルキッド樹脂、アクリル樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリケトン、ポリアクリルアミド、ブチラール樹
脂、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂のような熱硬化性樹脂な
ど公知のものが用いられる。

電荷発生層は上記の電荷発生材料をバインダーポリマー
とともに溶媒により粉砕もしくは溶解し■１ た塗布液を塗布・乾燥する事により形成する事ができる
。

電荷輸送層における電荷輸送物質としては電子輸送性物
質と正孔輸送性物質があり、電子輸送性物質としては、
クロルアニル、ブロモアニル、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメクン、２．４．７−ドリニトロー
９−フルオレノン、２．４，５．７−テトラニトロ−９
−フルオレノン、２，４．７−）リニトロー９−ジシア
ノメチレンフルオレノン、２．４，５．７−チトラニト
ロキサントン、２，４．９−トリニドロチオキサントン
等の電子吸引性物質やこれら電子吸引性物質を高分子化
したもの等がある。

正孔輸送物質としては、ピレン、Ｎ−エチルカルバゾー
ル、Ｎ−イソプロピルカルバゾール、Ｎ−メチル−Ｎ−
フェニルヒドラジノ−３−メチリデン−９−エチルカル
バゾール、Ｎ、Ｎ−ジフェニルヒドラジノ−３−メチリ
テ゛ンー９−エチルカルバゾール、Ｎ、Ｎ−ジフェニル
ヒドラジノ−３−メチリデン−１０−エチルフェノチア
ジン、Ｎ、Ｎ−ジフェニルヒドラジノ−３−メチリデン
−１０−エチルフェノキサジン、Ｐ−ジエチルアミノベ
ンズアルデヒド−Ｎ、Ｎ−ジフェニルヒドラゾン、Ｐ−
ジエチルアミノベンズアルデヒド−Ｎ−α＝ナフチルー
Ｎ−フェニルヒドラゾン、Ｐ−ピロリジノベンズアルデ
ヒド−Ｎ、Ｎ−ジフェニルヒドラゾン、Ｎ、Ｎ’−ジフ
ェニル−Ｎ、Ｎ’−ビス（メチルフェニル）ベンジジン
、Ｎ、Ｎ’−ジフェニル−Ｎ、Ｎ’−ビス（エチルフェ
ニル）ベンジジン、Ｎ、Ｎ’−ジフェニル−Ｎ、Ｎ’　
−ビス（プロピルフェニル）ベンジジン、Ｎ、Ｎ’−ジ
フェニル−Ｎ、Ｎ“−ビス（ブチルフェニル）−ベンジ
ジン、Ｎ、Ｎ’−ビス（イソプロピルフェニル）−ベン
ジジン、Ｎ、Ｎ’−ジフェニル−Ｎ、Ｎ’−ビス（１２
級ブチルフェニル）−ベンジジン、Ｎ、Ｎ’−ジフェニ
ル−Ｎ、Ｎ’−ビス（第３級ブチルフェニル）−ベンジ
ジンおよびＮ、Ｎ’−ジフェニル−Ｎ、Ｎ’−ビス（ク
ロロフェニル）−ベンジジン等がある。

電荷輸送層はこれらの電荷輸送材料をビスフェノール（
Ａ）ポリカーボネート樹脂と構造式〔２〕に示す芳香族
ポリカーボネートをブレンドしたポリマーとともに溶解
した塗布液を塗布、乾燥する事により形成する事が出来
る。電荷発生層、電荷輸送層の塗布液に用いる事が出来
る溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼンなどの芳香族炭化水素、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパツールなどのアルコール、
酢酸エチル、メチルセロソルブなどのエステル、四塩化
炭素、四臭化炭素、クロロホルム、ジクロルメタンなど
のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンのようなエーテル、およびジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドなどがある。

各層の塗布は、アプリケーター、スプレーコーター、バ
ーコーター、デツプコーター、ドクターブレード等を用
いて行われる。

〔実施例の説明〕

以下に本発明の実施例を示す。１部」は他に明記しない
限り１重量部」である。

〈実施例１〉 導電性透明支持体（１００μｍのポリエチレンテレフタ
レートフィルム表面−にに酸化インジウムの蒸着膜を設
けたもの、表面抵抗１０３　Ω）」−に、トリフェニル
メタン２部とビスフェノール（Δ）ポリカーボネートと
化合物（１）の芳香族ポリカーボネートを重量で１：１
の割合でブレンドしたポリマー４部とをジクロロメタン
６０部に溶解した塗布液をワイヤーラウンドロッドを用
いて塗布乾燥し、厚さ８μｍの電荷輸送層を形成した。

この上に下記構造式で示されるスクェアリウム顔料２部
と、ポリエステル樹脂（東洋紡バイロン２００）２部と
をジクロロメタン１３０部、１．Ｉ、２−トリクロロエ
タン１３０部との混合溶媒中に混合し、これをボールミ
ルで粉砕して塗布液とし、ワイヤーラウンドロッドを用
いて塗布乾燥し、厚さ１μｍの電荷発生層を形成した。

この場合電荷発生層塗布時に電荷輸送層が結晶化する事
はなかった。またこの感光体をウエルデインクしてベル
ト状感光体を作製し、２インチＲのロール用いたベルト
モジュールでコピーをとりながらベルトを連続回転して
いったところ、３０キロサイクルまで感光体上に亀裂は
認められなかった。またこの間画質も良好なものが碍ら
れた。

く比較例１〉 実施例１において電荷輸送層中のバインダーポリマーと
してビスフェノール（Δ）ポリカーボネート（マクロロ
ン５７０５分子量１０万）を用い電荷輸送層を形成した
。この」二に実施例１と同じ条件で電荷発生層を形成し
たところ、電荷輸送層中に結晶が発生していることが認
められた。そこで実施例１の電荷発生層形成溶液のジク
ロロメタンの量を２６０部に変更して電荷発生層を塗布
・乾燥した。

この場合には電荷輸送層の結晶化は認められなかった。

しかし、この感光体を実施例１に示す方法でベルト状に
加工し連続回転したところ、５Ｋｃの時点で感光体」二
に亀裂が生じ、コピー状に亀裂模様が発生した。

〈実施例２〉 Ｎ−エチルカルバゾール２部と、ビスフェノール（△）
ポリカーボネートと化合物（２）のポリカーボネートを
重量比１：１の割合でブレンドしたポリマー２部を、ジ
クロロメタン２０部に溶解した塗布液を、ウェットギャ
ップ７μｍのオートマチックアプリケーターを用いてΔ
ｌシート上に塗布・乾燥して２５μｍの電荷輸送層を形
成した。また同様の方法でバインダーとしてビスフェノ
ール（Δ）ポリカーボネートをＣ１ｔ独で用いた電荷輸
送層も作製した。これらの塗膜をΔｐレシートら剥離後
、折り曲げ試験機（東洋゛精機：ＭＩＴ耐揉疲労試験機
）を用いて荷重ＩＫｇＷで耐揉試験を丁１ない、塗布膜
が破壊されるまでの折り曲げ回数を求めた。その結果を
表１に示す。

上表から明らかな様にバインダーとしてビスフェノール
（Δ）ポリカーボネートを単独で用いるより、他のポリ
カーボネートとブレンドしたポリマーを用いた場合の方
が、初期強度も強く、溶剤処理による影響も少ない。ま
たこれらの２つの材料系における電荷輸送層」−に実施
例１で示す電荷発生層を塗布形成し、川口電機ＳＰ’−
４２８で電気特性を調べたところほぼ同等の特性を示し
た。

〔発明の効果〕

本発明の電子写真用感光体は、その作製時、電荷輸送層
において結晶化を起こすことがなく、またソルベントク
ラックの現象も起こらない。したがって、複写機に装着
し、連続使用した場合にも、長時間、安定な画質のコピ
ーが得られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する積層型電
   子写真用感光体において、電荷輸送層のバインダーとし
   て、下記構造式〔１〕及び〔２〕で示される芳香族ポリ
   カーボネート樹脂をブレンドしたポリマーを用いた事を
   特徴とする電子写真用感光体。 ▲数式、化学式、表等があります▼　 〔１〕 （ビスフェノール（Ａ）ポリカーボネート 樹脂） ▲数式、化学式、表等があります▼　 〔２〕 ただし構造式〔２〕中Ｘ、Ｘ’は水素原子、ハロゲン原
   子またはメチル基を、Ｒは水素原子、ハロゲン原子、水
   酸基、カルボキシル基、アセチル基、または炭素数１〜
   ５のアルキル基を表わす。