JPS6026146Y2 - 刺繍枠の移動位置検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、布を張って保持する刺繍枠をＸ。

Ｙ方向へ移動して、固定針落ち点に対する位置を変化し
ながら縫目を形成し刺繍縫いを行なう刺繍ミシンにおい
て、刺繍枠のＸ、 Ｙ方向両端部がそれぞれ針落ち点に
接近するまで移動するのを検知する刺繍枠の移動位置検
出装置に関し、特に、刺繍枠の大きさや取付位置に拘ら
ず簡単に且つ常に確実に前記位置を検知可能にすること
を目的とする。

この考案の実施例を図面により説明する。

１は水平面の上面１ａをもつ基台、２はベッド面２ａが
基台１の上面１ａと同一平面となるように基台１上に載
置したミシン、３はミシン２の主軸（図示しない）に連
結し駆動停止可能とした駆動モータ（直流サーボモータ
）、４は主軸に連動して上下動する針である。

ミシンベッド２ａの一側方において、５，６は主軸の軸
線方向（Ｘ方向）との交叉方向（Ｙ方向）に沿い基台上
面１ａの上下に貫通して形成した一対の長孔、またベッ
ド２ａの他側方において、７，８はＸ方向に沿い上面１
ａの上下に貫通して形成した一対の長孔である。

９はＹ方向に長く中間の空間部をミシン２の縫合部（針
４の針落ち点）に対応するように基台上面ｌａ上に載置
した支持枠であり、長孔５の長手方向に交叉する一辺の
枠部９Ａ及び長孔７の長手方向に交叉する一辺の枠部９
Ｂの各下面には、下方に開孔する溝孔（図示しない）が
各枠部９Ａ。

９Ｂの長手方向に沿い形成する。

基台１内方には実顔昭５７−６４５９９号（実公昭５９
−３２６３６号）明細書及び図面に記載されている連結
手段が支持枠９の枠部９Ａ、９Ｂに各別に対応して関連
配置しである。

一方の枠部９Ａに対応する連結手段において説明すると
、１０は長孔５に沿いその下方に対向して支持した支持
軸、１１は支持軸１０に遊嵌したステッピングモータ（
図示しない）に連動して軸線方向へ往復動可能とした従
動体である。

１２は略り状に屈曲し支持軸１０の軸線方向に沿い配置
した支持体であり、下方突山部１２ａを従動体１１の上
端に固定腰上方突出部１２ｂを長孔５に長手方向へ摺動
可能に貫通して基台上面１ａの上方へ突出する。

１３は基台上面１ａに平行に保持して支持体１２の上方
突出部１２に固定し支持枠９の枠部９Ａの溝孔に嵌合す
る保持体であり、溝孔の長手方向両側端面に係合するよ
うに両側面よりそれぞれ２箇づつの外周面が突出する四
箇の回転体１４を垂直軸線を中心に回動可能に支持する
。

長孔５に平行する長孔６上方に対向して保持体１３の一
側面より突部１５を突出形成腰その下端面に略叩状とし
中間の空間部に磁気を有して長孔６に対向した磁石１６
を固定する。

長孔６下方に対向して長孔６の長手方向に沿い二本の平
行する支軸１７．１８を固定し、両支軸１７．１８には
枠部９Ａを挾んで一対の移動体１９．２０を遊嵌支持し
、両替動体１９．２０の上端面には長孔６に対向して磁
石１６の空間部に嵌入可能としたホール素子等の磁気検
知体２１．２２を固定配置するとともに、長孔６に遊嵌
し作業者により把持して長孔６の長手方向へ移動操作可
能に長孔６上方へ突出したつまみ２３．２４を固定する
。

なお、つまみ２３が枠部９Ａの外側端面に係合するとき
検知体２１が磁石１６の空間部に対向し、つまみ２４が
枠部９Ａの内側端面に係合するとき検知体２２が磁石１
６の空間部に対向するように設定しである。

２５は支持枠９に対し着脱可能に支持した刺繍枠であり
、実開昭５５−５８６９２号公報等により周知のように
外環状片と内環状片とにより張設して保持する。

また図示しないが、このミシンには、操作スイッチの操
作に関連して駆動モータ３を停止状態にしたままステッ
ピングモータのみを駆動・停止し、支持枠９をＸ方向に
対し正逆方向、Ｙ方向に対し正逆方向へ各別に移動停止
する機能を有する。

なお、前記したように図示しないが枠部９Ｂに対応して
同様の連結手段が配置しである。

即ち長孔７より突出する支持体に固定した保持体を枠部
９Ｂの溝孔に嵌合し、保持体に固定した磁石を長孔８に
対向し、長孔８の長手方向に沿う一対の支軸に対し枠部
９Ｂを挾んで遊嵌支持する一対の移動体に各別に固定し
たホール素子等の磁気検知体を磁石の空間部に対向可能
に配置腰両移動体のつまみ２６．２７を移動操作可能に
長孔８上方へ突出する。

また図示しないが、このミシンの制御回路中には縫製時
にＸ、 Ｙ方向の各検知体（２１，２２・・・・・・）
から検知信号が発生するとき（即ち、使用する刺繍枠２
５のＸ、Ｙ方向端部が検出されるとき）、ミシンを自動
的に停止させるように設定しである。

この考案は以上のような構成であり、次にその作用につ
いて説明する。

各移動体１９．２０を長孔６，８の各長手方向両端に移
動操作するとともに刺繍枠２５を支持枠９に支持する。

刺繍枠２５の略中心が針４が位置するように支持枠９を
移動し、それから操作手段を操作してステッピングモー
タを一方向へ駆動し、それに連動する保持体１３に従動
して支持枠９を針４の針落ち点が刺繍枠２５の逆Ｙ方向
端縁に近接するまで正Ｙ方向へ移動して停止し、支持枠
９の内側のつまみ２４を枠部９Ａ内側端面に係合するよ
うに逆Ｙ方向へ移動する（第３図）。

このとき移動体２０の検知体２２は磁石１６の空間部に
対向して検知信号を発生する。

操作手段を操作してステッピングモータを逆方向へ駆動
腰支持枠９を針４の針落ち点が刺繍枠２５の正Ｙ方向端
縁に近接するまで逆Ｙ方向へ移動して停止し、支持枠９
の外側のつまみ２３を枠部９Ａ外側端面に係合するよう
に正Ｙ方向へ移動する（第４図）。

このとき移動体１９の検知体２１は磁石１６の空間部に
対向して検知信号を発生する。

次に支持枠９をＹ方向の正逆方向へ各別に移動し、同様
にしてつまみ２６．２７を操作することにより両替動体
（検知体）の位置を設定する。

これにより使用する刺繍枠２５のＸ、 Ｙ方向の各端部
が針落ち点に接近すると、支持枠９を支持するＸ、 Ｙ
方向の各保持体１３・・・・・・の磁石１６が検知体２
１．２２に対向して検知信号が発生し、ミシンを停止し
て針４と刺繍枠２５との係合、枠２５外への縫目形成を
防止する。

なお、本実施例においては、縫製時に検知信号発生に関
連してミシンを停止するものを示したが、この実施例に
代えて、各移動体にポテンショメータ等の移動位置検知
手段を関連配置したり、設定時に検知体２１．２４間を
移動させるときのステッピングモータのステップ数をカ
ウントして移動体の移動量を検知し、使用する刺繍枠２
５内のＸ、 Ｙ両方向の針落ち許容範囲を算出して予め
データとして記憶し、そのデータにより刺繍すべき模様
（文字）データがその許容範囲を越える場合にミシンを
起動不能としたり警報を発生するように設定してもよい
。

また前記許容範囲の設定は任意であり、第３図破線イで
示される範囲内にに設定してもよい。

また本実施例においては各移動体を手動により移動操作
するものを示したが、各移動体に各別にモータ等の駆動
手段を連結し、ボタンスイッチ等の操作に関連して電動
するように設定してもよい。

また本実施例においては、支持枠に磁石を固定し移動体
に検知体を設けたものを示したが、逆の配置関係にして
もよく、また支持枠を持たず刺繍枠を直接に駆動手段に
連結するものにおいては刺繍枠に被検知体または検知体
を配置してもよい。

また本実施例においては、磁石とホール素子等の磁気に
よる検知手段を示したが、光による検知手段を用いても
よい。

さらにまた本実施例においては支持枠の枠部を挾んで一
対の移動体を配置したが、双方の移動体を枠の外方また
は内方に配置して被検知体または検知体を枠外方または
内方に突出配置するようにしてもよい。

以上のようにこの考案によれば、 被検知体１６及び被検知体が対向するのに関連して検知
信号を発生する検知体２１．２２をして一方を枠体のＸ
方向またはＹ方向に沿う端部に各別対応して一部づつ固
定し他方を一方のＸ方向またはＹ方向への移動経路に沿
い各別に移動係止可能に一対づつ配置しミシンの針が枠
体のＸ方向またはＹ方向の両端部に近接する位置に対応
して検知体と被検知体が対向するように移動して係止可
能としたことによより、縫製時に針が枠体に近接すると
検知手段から検知信号が発生るので、検知信号の発生時
にミシンを停止するように設定すれば、針と刺繍枠とが
係合して双方が破損するのを防ぐと共に枠外への縫目形
成を防ぐ等の効果が得られ、また縫製時に検知信号から
枠内の刺繍可能範囲を算出して予め記憶し、刺繍データ
がこの範囲を越える場合にはミシンを起動不能としたり
警報を発生するように設定すれば、上記と同様の効果が
得られるとともに布に縫目が形成しないうちにデータを
修正できる効果が得られ、また枠体の大きさや取付位置
が異なる場合でも検知体または被検知体の移動係止位置
を変えることにより、常に確実に針が枠体に近接する位
置を検知できる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例の刺繍ミシンの斜視図、第２図は連結
手段の斜視図、第３，４図は枠端検知を説明する平面図
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 主軸に連動して上下動する針をもつミシンを水平の上面
   に載置した基台１と、 枠内に布を張って保持可能とし基台の上面上を一直線方
   向に沿うＸ方向及びＸ方向との直交方向に沿うＹ方向と
   に移動可能とした枠体９，２５と、 電気的に制御し枠体をＸ方向またはＹ方向へ各別に移動
   停止可能に連結した駆動手段とをもつ刺繍ミシンにおい
   て、 被検知体１６及び被検知体が対向するのに関連して検知
   信号を発生する検知体２１．２２をして、一方を枠体の
   Ｘ方向またはＹ方向に沿う端部に各別に対応して一部づ
   つ固定し他方を一方のＸ方向またはＹ方向への移動経路
   に沿い各別に移動係止可能に一対づつ配置しミシンの針
   が枠体のＸ方向またはＹ方向の両端部に近接する位置に
   対応して検知体と被検知体が対向するように移動して係
   止可能としたことを特徴とした刺繍枠の移動位置検出装
   置。