JPS6023544Y2 - 溶接用アンカ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はたとえばコンクリート壁の増設工事において既
設コンクリート壁に打ち込み固定されてセパレータボル
トに溶接結合される溶接用アンカーに関するものである
。

（従来技術） 従来、溶接用アンカーは、第４図乃至第６図に示すよう
に、一端に円錐台形状の頭部、を有する棒状の楔体ａと
、円筒状のカラーｂとから戊り、コンクリート壁Ｃに穿
設した凹孔Ｃ工に楔体ａの頭＞□側端部およびこれに外
嵌させたカラーｂを挿入した状態で、該カラーｂを頭＞
□に打ち込んで拡開させることにより凹孔Ｃ０内に定着
させ、しかる後、型枠りを保持するための丸セパレータ
ボルトＥの端部を、楔体ａの壁外部に突出した端部２に
溶接するようになっている。

ところが、この従来の溶接用アンカーによると、セパレ
ータボルトＥに対する溶接部たる楔体端部褐が該ボルト
Ｅと同じ丸棒状であるため、・両者の溶接に際しての位
置合わせが面倒であるだけでなく、溶接面が十分とれず
、したがって強度的に不安定で、大荷重または強い衝撃
を受けた場合等に溶接部が裂断してしまうことがあった
。

また、使用前の状態でカラーｂは楔体ａに対し・て自由
に離脱できる状態にあり、取扱い上、この両者ａ、ｂは
別部品として管理され、使用時にはじめて組合わされて
アンカーを構成するのが通例となっている。

このため、部品管理が面倒で、現場での施工に際して楔
体ａとカラーｂの数が合わないといった不都合を招いて
いた。

（考案の目的） そこで本考案は、セパレータボルトとの溶接を容易に、
しかも十分な溶接代をもって強固に行なうことができ、
また楔体とカラーとが一体不離となって、アンカーを単
一部品として取扱うことができるようにぜんとするもの
である。

（考案の構成） 本考案の特徴とするところは、一端に円錐台形状の頭部
を備えた楔体と、この楔体に外嵌されるカラーとから戒
り、上記楔体は、上記頭部と反対側の端部に、セパレー
タボルトが溶接されるプレス成形による扁平広幅の溶接
部を一体に有し、上記カラーを、該溶接部と上記頭部と
の間に挟み込んだ状態で楔体に外嵌させて一体化してな
るアンカー、に存する。

（実施例） 第１図乃至第３図において、１は本アンカーの楔体、２
はこの楔体１に外嵌させたカラーである。

楔体１は、全体が一本の丸棒材を加工してなるもので、
丸棒材非加工部分たる棒状部１１の一端に円錐台形状の
頭部１２、他端にプレス加工による扁平広幅の溶接部１
３をそれぞれ一体に連設してなっている。

カラー２は、この楔体１に対し、溶接１３の形成（プレ
ス加工）前に、予め棒状部１１に外嵌させておくことに
より、楔体１の完成と同時に、頭部１２と溶接部１３と
の間に挟み込まれた状態で楔体１に装着している。

すなわち、このアンカーは、楔体１とカラー２とが一体
不離に結合された単一部品として構成されている。

第２，３図にこのアンカーの使用状態を示している。

コンクリート壁Ｃに対するこのアンカーの定着法そのも
のは第４図乃至第６図に示す従来アンカーの場合と全く
同じで、コンクリート壁Ｃの凹孔Ｃ１に、溶接部１３が
外部に突出する状態で挿入し、ついてカラー２を楔体頭
部１２に打ち込んで拡開される。

このカラー打ち込み具としてては、先端部に溶接部１３
に対する逃げ用の二条のスリットをもった丸パイプ等を
用いることができる。

このようにしてコンクリート壁Ｃに固定した本アンカー
における楔体１の溶接部１３上に、打ち増しコンクリー
ト用型枠りを保持するための丸セパレータボルトＥの端
部を載せて溶接固定するものである。

第３図にその溶接部の断面を示しており、同図から明ら
かなように、本アンカーによるときは丸棒材のプレス加
工による扁平広幅の溶接部１３でセパレータボルトＥと
溶接するため、第６図に示す従来の丸棒同志の溶接の場
合と比較して、両者の位置合わせおよび仮溶接が容易と
なるとともに、溶接代を十分大きくとることができる。

従って、非常に強固で安定した溶接状態を得ることがで
きることとなる。

（考案の効果） 上記のように本考案の溶接用アンカー鳴、よるときは、
丸セパレータボルトが溶接されるべき楔体端部にプレス
加工による扁平広幅の溶接部を形威しであるため、該ボ
ルトとの溶接を簡単＆５能率良く、しかも十分な溶接代
をもって非常に強固に行ないうるものである。

また、カラーを楔体に対し、頭部と溶接部との間に挟み
込んで一体不離状態で嵌装しであるため、アンカーを単
一部品として取扱うことができる。

したがって部品管理が非常に簡単となるとともに、現場
において両者の数が合わず施工ができないというような
不都合が全く無くなる等の実用上のすぐれた効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるアンカーの斜視図、第
２図は同アンカーの使用状態を示す断面図、第３図は第
２図■−■線に沿う拡大断面図、第４図は従来アンカー
の斜視図、第５図は同アンカーの使用状態を示す第２図
相当図、第６図は第５図ＶＩ−ＶＩ線に沿う拡大断面図
である。 １・・・・・・楔体、１１・・・・・・棒状部、１２・
・・・・・頭部、１３・・・・・・溶接部、２・・・・
・・カラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に円錐台形状の頭部を備えた楔体と、この楔体に外
   嵌されるカラーとから成り、上記楔体は、上記頭部と反
   対側の端部に、セパレータボルトが溶接されるプレス底
   形による扁平広幅の溶接部を一体に有し、上記カラーを
   、該溶接部と上記頭部との間に挟み込んだ状態で楔体に
   外嵌させて一体化してなることを特徴とする溶接用アン
   カ