JPS641219Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、身と蓋とからなる外箱の中に複数
の中箱を収納した二重紙箱に関するものである。

〔従来の技術〕

細長い角柱状のカステラ、洋かん等を包装する
容器として、第７図に示すように、上面が開放し
た偏平な直方体状身３１と、この身３１にかぶせ
る下面が開放した直方体状蓋３２とからなる外箱
の身３１に、両端が開口しここを折込フラツプ３
３と差込係止片３４を有する蓋フラツプ３５とで
閉鎖する複数の細長い角筒状の別体の中箱３６を
並べて収納するようにした二重紙箱があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、この二重紙箱は、身と別体の中箱と
において底や側板等が二重になつており、製作す
るのに紙素材が多く必要でありコスト高になる欠
点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記のような問題点を解決するた
めに、底壁上の左右端部に端の中箱を連設した身
部材と、この身部材にかぶせる蓋と、身部材の対
の端の中箱の間に嵌込む別体の中箱とからなり、
前記身部材は、底壁の前後端縁に沿つて複数の中
箱用蓋フラツプを一列に連設し、左右端縁に端の
中箱を形成する外側板・頂板・内側板・のり代を
順次連設し、上記外側板及び内側板の前後端縁に
折込フラツプを連設した基板から屈曲作成し、前
記別体の中箱は、底板の左右端縁に側板を連設
し、この一方の側板の端縁に頂板・のり代を順次
連設し、上記両側板の前後端縁に折込フラツプを
連設した基板から屈曲作成したものである。

〔作用〕

この考案は、一枚の身部材用基板を屈曲しての
り代を所定面に接着すると、底壁上に対の端の中
箱が連設され、この底壁には中箱用蓋フラツプが
備わつており、端の中箱の間に嵌込む別体の中箱
は前後端が開放しており、全体的に全く無駄なと
ころが無く、且つ別体の中箱は蓋フラツプを介し
て底壁、即ち身部材に係止されがたつくようなこ
とがない。

〔実施例〕

この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。この考案の二重紙箱は、第１図から第３図に
示すように、所要大きさの方形状底壁１上の左右
端部に端の角筒状中箱２が連設された身部材３
と、この身部材３にかぶせる下面が開放した直方
体状蓋４と、上記身部材３の端の中箱２の間に嵌
込む別体の角筒状中箱５との組合せから成る。

前記身部材３は、第４図に示す展開形基板Ａを
用い、これを屈曲しのり代１２を底壁１上に接着
（第２図参照）して作成される。この基板Ａは、
底壁１の前後端縁に横折線６を介しこれに沿つて
複数の中箱用蓋フラツプ７がそれぞれ一列に連設
され、左右端縁に縦折線８を介して端の中箱２を
形成するための細長い長方形状外側板９・頂板１
０・内側板１１・のり代１２がそれぞれ順次延長
して連設され、上記外側板９及び内側板１１の前
後端縁に横折線６を介して折込フラツプ１３が連
設され、各蓋フラツプ７の先端縁に差込係止片１
４がそれぞれ突設されてなる。

なお、この身部材３は、対の端の中箱２の間に
１個の別体の中箱５を嵌込む実施例であるが、用
途に対応して複数個の別体の中箱を嵌込むものが
あり、この場合には底壁１を大きくし且つ蓋フラ
ツプ７の数を増やすようにする。

前記中箱５は、第５図に示す展開形基板Ｂを用
い、これを屈曲しのり代１８を側板１６の内面に
接着（第１図参照）して作成される。この基板Ｂ
は、前記基板Ａの頂板１０と同一形状の底板１５
の左右端縁に基板Ａの外側板９と同一形状の側板
１６がそれぞれ連設され、一方の側板１６の端縁
に頂板１７・のり代１８が順次連設され、側板１
６の前後端縁に折込フラツプ１９がそれぞれ連設
されてなる。

前記二重紙箱は、これを使用する場合、身部材
３に一体連設されている対の端の中箱２及び別体
の中箱５にこれと略同形状の細長い角柱形品物、
例えばカステラ、洋かん等を収納し、それぞれ両
開口部に折込フラツプ１３，１９を折込むと共
に、別体の中箱５を端の中箱２間に嵌込んで並
べ、それぞれ蓋フラツプ７を折込フラツプの上に
折重ね且つ差込係止片１４を中箱の中へ差込み
（第３図及び第６図参照）、これに蓋４をかぶせる
と包装が済む。

〔効果〕

以上のように、この考案に係る二重紙箱による
と、各中箱が底壁に係止されていて、運搬中等に
おいてがたつかず、外観上従来品と同じように見
えながら、製作するのに紙素材が大幅に節約する
ことができるため、コストダウンにつながる等の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る実施例を示す縦断側
面図、第２図及び第３図は同上の身部材と中箱を
示す分解斜視図及び組立斜視図、第４図は身部材
を示す展開図、第５図は別体の中箱を示す展開
図、第６図は第３図−線に沿つた縦断側面
図、第７図は従来例を示す分解斜視図である。 １……底壁、２……端の中箱、３……身部材、
４……蓋、５，３６……別体の中箱、７，３５…
…蓋フラツプ、１２，１８……のり代、１３，１
９，３３……折込フラツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底壁上の左右端部に端の中箱を連設した身部材
   と、この身部材にかぶせる蓋と、身部材の対の端
   の中箱の間に嵌込む別体の中箱とからなり、前記
   身部材は、底壁の前後端縁に沿つて複数の中箱用
   蓋フラツプを一列に連設し、左右端縁に端の中箱
   を形成する外側板・頂板・内側板・のり代を順次
   連設し、上記外側板及び内側板の前後端縁に折込
   フラツプを連設した基板から屈曲作成し、前記別
   体の中箱は、底板の左右端縁に側板を連設し、こ
   の一方の側板の端縁に頂板・のり代を順次連設
   し、上記両側板の前後端縁に折込フラツプを連設
   した基板から屈曲作成したことを特徴とする二重
   紙箱。