JPS5951903B2 - 2層プリプレグシ−ト - Google Patents
2層プリプレグシ−トInfo
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- JPS5951903B2 JPS5951903B2 JP6641380A JP6641380A JPS5951903B2 JP S5951903 B2 JPS5951903 B2 JP S5951903B2 JP 6641380 A JP6641380 A JP 6641380A JP 6641380 A JP6641380 A JP 6641380A JP S5951903 B2 JPS5951903 B2 JP S5951903B2
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- Japan
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- prepreg
- reinforcing fibers
- amount
- fiber
- reinforcing
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- Laminated Bodies (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は2層プリプレグシートに関し、さらに詳しくは
、繊維強化樹脂の釣竿やゴルフシャフトなどの管状体を
成形する場合に好適な2層プリプレグシートに関する。
、繊維強化樹脂の釣竿やゴルフシャフトなどの管状体を
成形する場合に好適な2層プリプレグシートに関する。
一方向性プリプレグシート (以下、UDプリプレグと
いう)は、炭素繊維やガラス繊維などの補強繊維を一方
向に並列かつシート状に引き揃え、これに予備硬化状態
のエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化
性樹脂を含浸せしめたもので、繊維強化樹脂(以下、F
RPという)の釣竿やゴルフシャフトなどの管状体を成
形する場合によく使われている。
いう)は、炭素繊維やガラス繊維などの補強繊維を一方
向に並列かつシート状に引き揃え、これに予備硬化状態
のエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化
性樹脂を含浸せしめたもので、繊維強化樹脂(以下、F
RPという)の釣竿やゴルフシャフトなどの管状体を成
形する場合によく使われている。
上記UDプリプレグを使用したFRP管状体の成形は、
一般に次のようにして行われている。
一般に次のようにして行われている。
すなわち、まず、成形しようとする管状体の内径とほぼ
等しい外径をもつテーパー付マンドレルを用意し、その
外表面に離型剤を塗布した後、UDプリプレグをその補
強繊維の繊維軸が所望の方向を向くように所望の回数巻
き付け、さらにその上に熱収縮性テープを螺旋状に巻き
付け、加熱して上記熱収縮性テープによる成形圧力を与
えながら樹脂を硬化せしめ、冷却した後マンドレルを引
き抜くことによつて成形している。成形後、仕上加工を
施す場合もある。ところで、釣竿においては、できるだ
け軽く、かつ曲げ強度が高いことが要求されている。
等しい外径をもつテーパー付マンドレルを用意し、その
外表面に離型剤を塗布した後、UDプリプレグをその補
強繊維の繊維軸が所望の方向を向くように所望の回数巻
き付け、さらにその上に熱収縮性テープを螺旋状に巻き
付け、加熱して上記熱収縮性テープによる成形圧力を与
えながら樹脂を硬化せしめ、冷却した後マンドレルを引
き抜くことによつて成形している。成形後、仕上加工を
施す場合もある。ところで、釣竿においては、できるだ
け軽く、かつ曲げ強度が高いことが要求されている。
すなわち、釣人は、極めて長時間、場合によつては早朝
から夜中まで、しかも悪い足場の上で釣竿を操作し続け
る。そのため、釣人の疲労は大変なもので、たとえl0
gでも軽い釣竿が望まれている。また、釣人によつては
、幾種類もの釣竿を釣場に運び、釣場の状況や魚種に応
じて使い分けているが、そのような場合、釣竿1本あた
りの重量はたとえわずかであつても、全体の重量は無視
し得ないはど大きなものになつてしまう。一方、曲げ強
度の問題は、釣竿にかかる応力がほとんど曲げ応力であ
ることから極めて重視され、曲げ剛性が適度であること
とともに釣竿の生命とまでいわれてlいる。しかも、や
つかいなことに、曲げ応力は、たびたび衝撃的に加わる
ばかりか、いつも同じ大きさ、同じ種類の魚を釣り上げ
るわけではなく、また川底の岩などに釣針をひつかける
ようなこともあるので一定していない。この曲げ強度は
、補i強繊維の使用量を多くすれば向上するが、そうす
ると肉厚や外径が大きくなつて重量が増大するばかりか
、補強繊維は特殊な繊維であるために高価であるからコ
ストが上昇する。このように、釣竿においては、重量の
軽減と曲げ強度の向上という、相反する課題を同時に解
決することが要求されているのである。ゴルフシヤフト
においても、事情は全く同様である。
から夜中まで、しかも悪い足場の上で釣竿を操作し続け
る。そのため、釣人の疲労は大変なもので、たとえl0
gでも軽い釣竿が望まれている。また、釣人によつては
、幾種類もの釣竿を釣場に運び、釣場の状況や魚種に応
じて使い分けているが、そのような場合、釣竿1本あた
りの重量はたとえわずかであつても、全体の重量は無視
し得ないはど大きなものになつてしまう。一方、曲げ強
度の問題は、釣竿にかかる応力がほとんど曲げ応力であ
ることから極めて重視され、曲げ剛性が適度であること
とともに釣竿の生命とまでいわれてlいる。しかも、や
つかいなことに、曲げ応力は、たびたび衝撃的に加わる
ばかりか、いつも同じ大きさ、同じ種類の魚を釣り上げ
るわけではなく、また川底の岩などに釣針をひつかける
ようなこともあるので一定していない。この曲げ強度は
、補i強繊維の使用量を多くすれば向上するが、そうす
ると肉厚や外径が大きくなつて重量が増大するばかりか
、補強繊維は特殊な繊維であるために高価であるからコ
ストが上昇する。このように、釣竿においては、重量の
軽減と曲げ強度の向上という、相反する課題を同時に解
決することが要求されているのである。ゴルフシヤフト
においても、事情は全く同様である。
すなわち、シヤフトを軽くすることができればその分ヘ
ツドの重量を増大させることができ、ヘツドが重くなれ
ばそれだけ打球時の慣性モーメントが大きくなり、ボー
ルの初速度も大きくすることができてボールをより遠方
に飛ばすことができる。また、打球時にシヤフトに加わ
る曲げ応力は大変なものであるから、シヤフトはこれに
耐える大きな曲げ強度を有していなければならない。加
えて、ゴルフシヤフトには高い曲げ剛性が要求されてい
る。すなわち、ボールを目的とする方向、位置に正確に
飛ばすためには、クラブをスイングし、へツドがボール
に当る際のフエース面が安定していなければならないか
ら、曲げ剛性を高くしてスイング時のクラブの姿勢を安
定させる必要があるわけである。ところで、FRPは、
補強繊維の繊維軸方向には高い強度や剛性を発現するが
、これらの特性は、繊維軸方向から離れる(繊維軸方向
に対して角度をもつ)にしたがつて急激に低下するとい
う、極めて異方性の大きな材料である。
ツドの重量を増大させることができ、ヘツドが重くなれ
ばそれだけ打球時の慣性モーメントが大きくなり、ボー
ルの初速度も大きくすることができてボールをより遠方
に飛ばすことができる。また、打球時にシヤフトに加わ
る曲げ応力は大変なものであるから、シヤフトはこれに
耐える大きな曲げ強度を有していなければならない。加
えて、ゴルフシヤフトには高い曲げ剛性が要求されてい
る。すなわち、ボールを目的とする方向、位置に正確に
飛ばすためには、クラブをスイングし、へツドがボール
に当る際のフエース面が安定していなければならないか
ら、曲げ剛性を高くしてスイング時のクラブの姿勢を安
定させる必要があるわけである。ところで、FRPは、
補強繊維の繊維軸方向には高い強度や剛性を発現するが
、これらの特性は、繊維軸方向から離れる(繊維軸方向
に対して角度をもつ)にしたがつて急激に低下するとい
う、極めて異方性の大きな材料である。
換言すれば、FRP管状体の曲げ強度は、上述した方法
において、UDプリプレグをその補強繊維の繊維軸がマ
ンドレルの長手方向になるように巻き付けること、つま
り、補強繊維をその繊維軸が管状体の長手方向になるよ
うに配置した場合に最も高くなるように思える。しかし
ながら、そうすると、曲げ応力が加わつた時に生ずる横
断面方向の圧縮変形に対する強度(以下、圧縮強度とい
う)が低くなり、管状体は簡単に折れ曲がつてしまう。
すなわち、曲げによる座屈のために、曲げ強度は決して
高くならない。かかる問題を解決するために、従来は、
たとえば特公昭54−36624号公報に記載されてい
るように、単位面積当りの補強繊維の使用量が同一であ
る2枚のUDプリプレグを用い、マンドレルに巻き付け
る際にこれら2枚のUDプリプレグをその補強繊維の繊
維軸が互に交差するように手積みによつて重ね合わせ、
いずれか一方のUDプリプレグの補強繊維の繊維軸がマ
ンドレルの長手方向になるように、換言すれば、他方の
UDプリプレグの補強繊維がマンドレルの周方向を向く
ように巻き付けている。
において、UDプリプレグをその補強繊維の繊維軸がマ
ンドレルの長手方向になるように巻き付けること、つま
り、補強繊維をその繊維軸が管状体の長手方向になるよ
うに配置した場合に最も高くなるように思える。しかし
ながら、そうすると、曲げ応力が加わつた時に生ずる横
断面方向の圧縮変形に対する強度(以下、圧縮強度とい
う)が低くなり、管状体は簡単に折れ曲がつてしまう。
すなわち、曲げによる座屈のために、曲げ強度は決して
高くならない。かかる問題を解決するために、従来は、
たとえば特公昭54−36624号公報に記載されてい
るように、単位面積当りの補強繊維の使用量が同一であ
る2枚のUDプリプレグを用い、マンドレルに巻き付け
る際にこれら2枚のUDプリプレグをその補強繊維の繊
維軸が互に交差するように手積みによつて重ね合わせ、
いずれか一方のUDプリプレグの補強繊維の繊維軸がマ
ンドレルの長手方向になるように、換言すれば、他方の
UDプリプレグの補強繊維がマンドレルの周方向を向く
ように巻き付けている。
すなわち、これは、管状体の周方向に補強繊維を配置す
ることによつて圧縮に対する補強効果を与え、上記座屈
を防止しようとするものである。しかしながら、そうす
ると、こんどは圧縮強度が必要以上に高くなつてしまう
。すなわち、管状体に曲げ応力が加わつた場合に生ずる
横断面方向の圧縮変形の程度は、そのとき生ずる長手方
向の曲げ変形の程度にくらべてかなり小さいので、それ
ほど大きな周方向補強対策は必要でない。一方、管状体
に、所望の、たとえば曲げ剛性を与えるためには、それ
に見合う量の補強繊維を長手方向に配置する必要がある
。しかるに、補強繊維の使用量が同一である2枚のUD
プリプレグを重ね合わせて使用すると、周方向の補強繊
維量が多くなりすぎてしまい、圧縮強度がオーバースペ
ツクになつてしまうのである。このオーバースペツクは
、肉厚や外径を必要以上に大きくして管状体の重量を増
大させるばかりか、炭素繊維のごとき高価な補強繊維の
過度の使用によるコストの上昇を招くことにもなる。も
つとも、上述したような問題は、上記他方のUDプリプ
レグ、すなわち補強繊維の繊維軸がマンドレルの周方向
を向くように巻き付けられるUDプリプレグの巻き付け
長さを調整することによつてある程度解決できる。
ることによつて圧縮に対する補強効果を与え、上記座屈
を防止しようとするものである。しかしながら、そうす
ると、こんどは圧縮強度が必要以上に高くなつてしまう
。すなわち、管状体に曲げ応力が加わつた場合に生ずる
横断面方向の圧縮変形の程度は、そのとき生ずる長手方
向の曲げ変形の程度にくらべてかなり小さいので、それ
ほど大きな周方向補強対策は必要でない。一方、管状体
に、所望の、たとえば曲げ剛性を与えるためには、それ
に見合う量の補強繊維を長手方向に配置する必要がある
。しかるに、補強繊維の使用量が同一である2枚のUD
プリプレグを重ね合わせて使用すると、周方向の補強繊
維量が多くなりすぎてしまい、圧縮強度がオーバースペ
ツクになつてしまうのである。このオーバースペツクは
、肉厚や外径を必要以上に大きくして管状体の重量を増
大させるばかりか、炭素繊維のごとき高価な補強繊維の
過度の使用によるコストの上昇を招くことにもなる。も
つとも、上述したような問題は、上記他方のUDプリプ
レグ、すなわち補強繊維の繊維軸がマンドレルの周方向
を向くように巻き付けられるUDプリプレグの巻き付け
長さを調整することによつてある程度解決できる。
しかしながら、上記巻き付け長さは、通常、管状体の肉
厚が一様になるように、マンドレルをちようど整数回巻
き回す長さに調整されるから、かかる操作のみで最適な
圧縮強度を得るのは極めて難しい。本発明の目的は、従
米技術の上記欠点を解決し、少ない補強繊維の使用量で
も高い曲げ強度が得られ、しかも肉厚や外径の増大、ひ
いては重量の増大を防止することができるばかりか、コ
ストの安いFRP管状体を成形することができる2層プ
リプレグシートを提供するにある。
厚が一様になるように、マンドレルをちようど整数回巻
き回す長さに調整されるから、かかる操作のみで最適な
圧縮強度を得るのは極めて難しい。本発明の目的は、従
米技術の上記欠点を解決し、少ない補強繊維の使用量で
も高い曲げ強度が得られ、しかも肉厚や外径の増大、ひ
いては重量の増大を防止することができるばかりか、コ
ストの安いFRP管状体を成形することができる2層プ
リプレグシートを提供するにある。
上記目的を達成するための本発明は、2枚の、補強繊維
の一方向性プリプレグシートを、層状に、かつ前記補強
繊維の繊維軸を互に交差させて貼着してなり、かつ一方
の一方向性プリプレグシートの単位面積当たりの補強繊
維の使用量は、他方の一方向性プリプレグシートの単位
面積当たりの補強繊維の使用量の80%以下である2層
プリプレグシートを特徴とするものである。
の一方向性プリプレグシートを、層状に、かつ前記補強
繊維の繊維軸を互に交差させて貼着してなり、かつ一方
の一方向性プリプレグシートの単位面積当たりの補強繊
維の使用量は、他方の一方向性プリプレグシートの単位
面積当たりの補強繊維の使用量の80%以下である2層
プリプレグシートを特徴とするものである。
本発明の2層プリプレグシートの一実施態様を説明する
に、第1図(概略正面図)および第2図(概略側面図)
において、1は単位面積当りの補強繊維の使用量が多い
ほうのUDプリプレグ(以下、第1のUDプリプレグと
いう)であり、2はこの第1のUDプリプレグ1に貼着
された、単位面積当りの補強繊維の使用量が少ないほう
のUDプリプレグ(以下、第2のUDプリプレグという
)であつて、仝体として2層構造を形成している。
に、第1図(概略正面図)および第2図(概略側面図)
において、1は単位面積当りの補強繊維の使用量が多い
ほうのUDプリプレグ(以下、第1のUDプリプレグと
いう)であり、2はこの第1のUDプリプレグ1に貼着
された、単位面積当りの補強繊維の使用量が少ないほう
のUDプリプレグ(以下、第2のUDプリプレグという
)であつて、仝体として2層構造を形成している。
これら第1、第2のUDプリプレグ1,2は、炭素繊維
やガラス繊維、有機高弾性繊維などの高強度、高弾性繊
維のマルチフイラメントからなる補強繊維3を一方向に
並列かつシート状に引き揃えたものに、予備硬化状態の
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フエノール樹
脂などの熱硬化性樹脂(図示せず)が含浸されているよ
うなものである。そして、上記第1、第2のUDプリプ
レグ1,2は、それら各UDプリプレグの補強繊維の繊
維軸が互に直交するように貼着されている。なお、4は
2層プリプレグシートを担持している離型紙である。上
記において、第1のUDプリプレグは、補強繊維を、炭
素繊維の場合で55〜500g/Mz、ガラス繊維の場
合で70〜650g/m・、有機高弾性繊維の場合で3
5〜325g/M2程度使用し、かつ樹脂の含有率が2
0〜60重量%、好ましくは25〜50重量%であるよ
うなものである。
やガラス繊維、有機高弾性繊維などの高強度、高弾性繊
維のマルチフイラメントからなる補強繊維3を一方向に
並列かつシート状に引き揃えたものに、予備硬化状態の
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フエノール樹
脂などの熱硬化性樹脂(図示せず)が含浸されているよ
うなものである。そして、上記第1、第2のUDプリプ
レグ1,2は、それら各UDプリプレグの補強繊維の繊
維軸が互に直交するように貼着されている。なお、4は
2層プリプレグシートを担持している離型紙である。上
記において、第1のUDプリプレグは、補強繊維を、炭
素繊維の場合で55〜500g/Mz、ガラス繊維の場
合で70〜650g/m・、有機高弾性繊維の場合で3
5〜325g/M2程度使用し、かつ樹脂の含有率が2
0〜60重量%、好ましくは25〜50重量%であるよ
うなものである。
これに対して、第2のUDプリプレグは、単位面積当り
の補強繊維の使用量、つまり1m2当りの補強繊維の使
用量が、上記第1のUDプリプレグのそれの80%以下
、好ましくは50%以下であり、かつ樹脂の含有率が3
0〜80重量%、好ましくは35〜60重量%であるよ
うなものである。ここにおいて、第2のUDプリプレグ
の樹脂含有率は、第1のUDプリプレグのそれよりも少
し高いほうが好ましい。すなわち、第2のUDプリプレ
グの樹脂含有率が第1のUDプリプレグのそれと同一で
あると、補強繊維の使用量が少ない分だけ樹脂の絶対量
が少なくなり、第1のプリプレグとの貼着性が悪くなる
。上記実施態様において、第1、第2のUDプリプレグ
に使用している補強繊維は同じ種類のものであるのが好
ましく、しかも炭素繊維であるのが最も好ましい。
の補強繊維の使用量、つまり1m2当りの補強繊維の使
用量が、上記第1のUDプリプレグのそれの80%以下
、好ましくは50%以下であり、かつ樹脂の含有率が3
0〜80重量%、好ましくは35〜60重量%であるよ
うなものである。ここにおいて、第2のUDプリプレグ
の樹脂含有率は、第1のUDプリプレグのそれよりも少
し高いほうが好ましい。すなわち、第2のUDプリプレ
グの樹脂含有率が第1のUDプリプレグのそれと同一で
あると、補強繊維の使用量が少ない分だけ樹脂の絶対量
が少なくなり、第1のプリプレグとの貼着性が悪くなる
。上記実施態様において、第1、第2のUDプリプレグ
に使用している補強繊維は同じ種類のものであるのが好
ましく、しかも炭素繊維であるのが最も好ましい。
しかしながら、異なる種類の補強繊維の組み合せ、たと
えば、第1のUDプリプレグに炭素繊維を使用し、第2
のUDプリプレグにガラス繊維や有機高弾性繊維を使用
するようなこともできる。また、第1、第2のUDプリ
プレグは、上記実施態様に示したように、その補強繊維
の繊維軸が互に直交するように貼着されているのが最も
好ましいが、用途によつては、±25度以上±90度未
満になるようにするなど、いわゆる斜交させてあつても
よい。
えば、第1のUDプリプレグに炭素繊維を使用し、第2
のUDプリプレグにガラス繊維や有機高弾性繊維を使用
するようなこともできる。また、第1、第2のUDプリ
プレグは、上記実施態様に示したように、その補強繊維
の繊維軸が互に直交するように貼着されているのが最も
好ましいが、用途によつては、±25度以上±90度未
満になるようにするなど、いわゆる斜交させてあつても
よい。
本発明においては、互に貼着された第1、第2のUDプ
リプレグのうち、第2のUDプリプレグの単位面積当り
の補強繊維の使用量を第1のUDプリプレグのそれの8
0%以下、好ましくは50%以下にする。
リプレグのうち、第2のUDプリプレグの単位面積当り
の補強繊維の使用量を第1のUDプリプレグのそれの8
0%以下、好ましくは50%以下にする。
これは、FRP管状体の長手方向に所望量の補強繊維を
配置したときに最適な周方向補強が行われ、圧縮強度が
オーバースペツクにならないようにするために極めて重
要である。第2のUDプリプレグの単位面積当りの補強
繊維の使用I量を第1のUDプリプレグのそれの何%以
下にするかは、2枚のUDプリプレグの補強繊維の繊維
軸の交差角度や、管状体の用途などによつて異なるもの
の、上述したように80%以下であれば問題はない。本
発明の2層プリプレグシートは、い′ろいろな方法によ
つて製造することができるが、次のその好ましい一例を
示す。
配置したときに最適な周方向補強が行われ、圧縮強度が
オーバースペツクにならないようにするために極めて重
要である。第2のUDプリプレグの単位面積当りの補強
繊維の使用I量を第1のUDプリプレグのそれの何%以
下にするかは、2枚のUDプリプレグの補強繊維の繊維
軸の交差角度や、管状体の用途などによつて異なるもの
の、上述したように80%以下であれば問題はない。本
発明の2層プリプレグシートは、い′ろいろな方法によ
つて製造することができるが、次のその好ましい一例を
示す。
すなわち、予備硬化状態の熱硬化性樹脂を塗布した離型
紙上に所望量の補強繊維のストランドを”一方向に並列
かつシート状に並べ、その上に離型紙を重ね合わせ、7
0〜170℃、好ましくは80〜150℃に加熱したプ
レスロールに通し、1cm当り数キログラムの線圧を与
えてストランドの押し拡げと樹脂の転移、含浸を行い、
冷却した後、後で重ね合わせた離型紙を剥ぎ取り、第1
(7)UDプリプレグ素材、つまり単位面積当りの補強
繊維の使用量が多いほうのUDプリプレグ素材を得る。
紙上に所望量の補強繊維のストランドを”一方向に並列
かつシート状に並べ、その上に離型紙を重ね合わせ、7
0〜170℃、好ましくは80〜150℃に加熱したプ
レスロールに通し、1cm当り数キログラムの線圧を与
えてストランドの押し拡げと樹脂の転移、含浸を行い、
冷却した後、後で重ね合わせた離型紙を剥ぎ取り、第1
(7)UDプリプレグ素材、つまり単位面積当りの補強
繊維の使用量が多いほうのUDプリプレグ素材を得る。
上記と全く同様にして、しかし補強繊維の使用量は少な
<して、第2のUDプリプレグ素材、つ’まり単位面積
当りの補強繊維の使用量が少ないほうのUDプリプレグ
素材を得る。
<して、第2のUDプリプレグ素材、つ’まり単位面積
当りの補強繊維の使用量が少ないほうのUDプリプレグ
素材を得る。
次に、上記第1、第2のUDプリプレグ素材を、第1、
第2のUDプリプレグが互に対向するように、かつ双方
の補強繊維の繊維軸が任意の角度で互に交差するよう重
ね合わせ、50〜100℃に加熱したプレスロールに通
し、1cm当り数キログラムの線圧を与えて一体に貼着
した後、第2のUDプリプレグ側の離型紙を剥ぎ取る。
第2のUDプリプレグが互に対向するように、かつ双方
の補強繊維の繊維軸が任意の角度で互に交差するよう重
ね合わせ、50〜100℃に加熱したプレスロールに通
し、1cm当り数キログラムの線圧を与えて一体に貼着
した後、第2のUDプリプレグ側の離型紙を剥ぎ取る。
すると、第1のUDプリプレグ素材の離型紙によつて担
持された本発明の2層プリプレグシートが得られる。本
発明の2層プリプレグシートを使用したFRP管状体の
成形は、それをマンドレルに巻き付ける際に、第1のU
Dプリプレグの補強繊維の繊維軸がマンドレルの長手方
向になるようにするのみで、上述した従来の方法と全く
同様に行うことができる。
持された本発明の2層プリプレグシートが得られる。本
発明の2層プリプレグシートを使用したFRP管状体の
成形は、それをマンドレルに巻き付ける際に、第1のU
Dプリプレグの補強繊維の繊維軸がマンドレルの長手方
向になるようにするのみで、上述した従来の方法と全く
同様に行うことができる。
以上説明したように、本発明の2層プリプレグシートは
、単位面積当りの補強繊維の使用量が多いUDプリプレ
グ、つまり第1のUDプリプレグと、単位面積当りの補
強繊維の使用量が少ないUDプリプレグ、つまり第2の
UDプリプレグとを、補強繊維の繊維軸が互に交差する
ように貼着してなるものであるからして、これを用いて
成形したFRP管状体は、補強繊維の使用量が少なくて
も曲げ強度が高く、しかも軽量で、コストが安い。
、単位面積当りの補強繊維の使用量が多いUDプリプレ
グ、つまり第1のUDプリプレグと、単位面積当りの補
強繊維の使用量が少ないUDプリプレグ、つまり第2の
UDプリプレグとを、補強繊維の繊維軸が互に交差する
ように貼着してなるものであるからして、これを用いて
成形したFRP管状体は、補強繊維の使用量が少なくて
も曲げ強度が高く、しかも軽量で、コストが安い。
すなわち、第2のUDプリプレグの補強繊維の使用量を
第1のUDプリプレグのそれの80%以下の適当な値に
選定しておくことにより、2層プリプレグシートを、マ
ンドレルに対し、第1のUDプリプレグの補強繊維の繊
維軸がマンドレルの長手方向を向くように、かつ長手方
向に所望量の補強繊維が配置されるように巻き付けた場
合に、第2のUDプリプレグの補強繊維によつて最適な
周方向補強効果が与えられる。つまり、座屈による曲げ
強度の低下を有効に防止することができる。しかも、周
方向の補強効果がオーバースペツクになるのを防止する
ことができるから、管状体の肉厚はより薄くなり、外径
もより小さくなつて重量の増大が防止される。また、補
強繊維の使用量が同一である2枚のUDプリプレグを成
形時に手積みにより重ね合わせてマンドレルに巻き付け
る場合にくらべて高価な補強繊維の使用量が少なくてす
み、管状体のコストが低減される。また、本発明の2層
プリプレグシートは、マンドレルに巻き付ける場合、単
位面積当りの補強繊維の使用量が少ない第2のUDプリ
プレグの補強繊維の繊維軸がマンドレルの周方向を向く
ことになるから、巻回方向におけるしなやかさが高く、
巻回作業が極めて容易で、補強繊維の配列の乱れもほと
んどない。さらに、2枚のUDプリプレグを手積みによ
つて重ね合わせてマンドレルに巻き付ける場合にくらべ
て、補強繊維の使用量が同じであつても曲げ強度が高く
、かつ製品間の特性のばらつきの少ないFRP管状体を
得ることができる。
第1のUDプリプレグのそれの80%以下の適当な値に
選定しておくことにより、2層プリプレグシートを、マ
ンドレルに対し、第1のUDプリプレグの補強繊維の繊
維軸がマンドレルの長手方向を向くように、かつ長手方
向に所望量の補強繊維が配置されるように巻き付けた場
合に、第2のUDプリプレグの補強繊維によつて最適な
周方向補強効果が与えられる。つまり、座屈による曲げ
強度の低下を有効に防止することができる。しかも、周
方向の補強効果がオーバースペツクになるのを防止する
ことができるから、管状体の肉厚はより薄くなり、外径
もより小さくなつて重量の増大が防止される。また、補
強繊維の使用量が同一である2枚のUDプリプレグを成
形時に手積みにより重ね合わせてマンドレルに巻き付け
る場合にくらべて高価な補強繊維の使用量が少なくてす
み、管状体のコストが低減される。また、本発明の2層
プリプレグシートは、マンドレルに巻き付ける場合、単
位面積当りの補強繊維の使用量が少ない第2のUDプリ
プレグの補強繊維の繊維軸がマンドレルの周方向を向く
ことになるから、巻回方向におけるしなやかさが高く、
巻回作業が極めて容易で、補強繊維の配列の乱れもほと
んどない。さらに、2枚のUDプリプレグを手積みによ
つて重ね合わせてマンドレルに巻き付ける場合にくらべ
て、補強繊維の使用量が同じであつても曲げ強度が高く
、かつ製品間の特性のばらつきの少ないFRP管状体を
得ることができる。
すなわち、成形時に手積みによつて2枚のUDプリプレ
グを重ね合わせると、重ね合せ面間に空気を抱き込み、
その空気が成形時の圧力によつても十分に抜けきらずに
残り、管状体にボードを発生しやすいが、ボードが発生
するとその部分に応力が集中するので、管状体の曲げ強
度が低くなるばかりか、製品間の特性のばらつきが大き
くなる。また、重ね合せ面間に空気を抱き込むと、マン
ドレルに巻き付ける際に、特に内側のUDプリプレグに
皺ができ、補強繊維が曲げられてその部分にやはり応力
が集中することになる。この場合、FRPの強度は上述
したように補強繊維の配置に大きく依存しているから、
曲げ強度は低下し、また製品間の特性のばらつきも大き
くなる。しかしながら、本発明の2層プリプレグシート
を使用すれば、2枚のUDプリプレグがあらかじめ貼着
されていて、成形時に手積みによつて重ね合わせること
はないから、上述した問題を生ずる必配がほとんどない
〜
グを重ね合わせると、重ね合せ面間に空気を抱き込み、
その空気が成形時の圧力によつても十分に抜けきらずに
残り、管状体にボードを発生しやすいが、ボードが発生
するとその部分に応力が集中するので、管状体の曲げ強
度が低くなるばかりか、製品間の特性のばらつきが大き
くなる。また、重ね合せ面間に空気を抱き込むと、マン
ドレルに巻き付ける際に、特に内側のUDプリプレグに
皺ができ、補強繊維が曲げられてその部分にやはり応力
が集中することになる。この場合、FRPの強度は上述
したように補強繊維の配置に大きく依存しているから、
曲げ強度は低下し、また製品間の特性のばらつきも大き
くなる。しかしながら、本発明の2層プリプレグシート
を使用すれば、2枚のUDプリプレグがあらかじめ貼着
されていて、成形時に手積みによつて重ね合わせること
はないから、上述した問題を生ずる必配がほとんどない
〜
第1図および第2図は本発明の2層プリプレグシートの
一実施態様を示す概略図で、第1図は正面図、第2図は
側面図である。 1:第1のUDプリプレグ、2:第2のUDプリプレグ
、3:補強繊維、4:離型紙。
一実施態様を示す概略図で、第1図は正面図、第2図は
側面図である。 1:第1のUDプリプレグ、2:第2のUDプリプレグ
、3:補強繊維、4:離型紙。
Claims (1)
- 1 2枚の、補強繊維の一方向性プリプレグシートを、
層状に、かつ前記補強繊維の繊維軸を互に交差させて貼
着してなり、かつ一方の一方向性プリプレグシートの単
位面積当たりの補強繊維の使用量は、他方の一方向性プ
リプレグシートの単位面積当たりの補強繊維の使用量の
80%以下であることを特徴とする2層プリプレグシー
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6641380A JPS5951903B2 (ja) | 1980-05-21 | 1980-05-21 | 2層プリプレグシ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6641380A JPS5951903B2 (ja) | 1980-05-21 | 1980-05-21 | 2層プリプレグシ−ト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56162642A JPS56162642A (en) | 1981-12-14 |
JPS5951903B2 true JPS5951903B2 (ja) | 1984-12-17 |
Family
ID=13315080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6641380A Expired JPS5951903B2 (ja) | 1980-05-21 | 1980-05-21 | 2層プリプレグシ−ト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5951903B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220152972A (ko) * | 2019-09-10 | 2022-11-17 | 주식회사 케이티 | 통합 교통 서비스 제공 시스템 및 방법 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6227373Y2 (ja) * | 1981-01-12 | 1987-07-14 | ||
JPS59171616A (ja) * | 1983-03-18 | 1984-09-28 | Showa Aircraft Ind Co Ltd | プリプレグの積層方法 |
JPS62140836A (ja) * | 1985-12-16 | 1987-06-24 | 科学技術庁長官官房会計課長 | ガラス繊維強化積層板 |
JPH0710786Y2 (ja) * | 1991-08-02 | 1995-03-15 | 貞男 内藤 | スキーポール |
JP2006188597A (ja) * | 2005-01-06 | 2006-07-20 | Honda Motor Co Ltd | 繊維強化プラスチックの製造方法 |
JP5076340B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2012-11-21 | 日東紡績株式会社 | ガラス繊維プリプレグ及びその製造方法 |
-
1980
- 1980-05-21 JP JP6641380A patent/JPS5951903B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220152972A (ko) * | 2019-09-10 | 2022-11-17 | 주식회사 케이티 | 통합 교통 서비스 제공 시스템 및 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56162642A (en) | 1981-12-14 |
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