JPS5943520B2 - 乾式掃除剤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 近年カーペット類の普及に伴いそのクリーニング方式と
クリーニング剤は多種多様のものが考案され市販されて
いる。

本発明は洗剤と適度の水分等を含む粉体等をカーペット
上に撒き、それをブラシ等を回転させてカーペットにす
り込み２０〜３０分乾燥後、バキュームクリーナで吸取
つて掃除する所謂乾式クリーニングに類する掃除用の材
料に関するものである。

一般に乾式クリーニングの場合はカーペット類の汚れと
洗剤類の接触時間の短いこと、水分量の少ないこと等の
ため、特殊の洗剤とビルダー類及び特殊な掃除機械を使
用しなければ良好な洗浄効果は望めない。

本発明の掃除剤はカーペットに限らず、たたみ、ござ、
レザー、タイル、化粧モルタル等に広く使用できる特徴
を有するものである。

本発明の掃除剤を構成する担体は特別な形状及び性質を
有し、例えば限定された繊維長（１１０〜１０００μ）
、見掛比重（０．２〜０．５）及び多孔性（最大含水率
１００〜３００％）によつて、通常の回転ブラシと通常
のバキュームクリーナーを使用し、容易に掃除が可能で
あり、又あらゆる洗剤、ビルダー類を用いることができ
るものである。

本発明に使用される有機質を基体とする短繊維状の担体
は、繊維質フロックの表面に多孔質のアミノアルデヒド
系樹脂を無定形に結合又は接着或いは結合及び接着させ
ることにより、適度の表面０硬さと適度の粗さを有する
もので、カーペット類にこびり着いた汚染物質をブラッ
シングの際に研磨して機械的に取り去る作用を行いうも
のである。多孔質樹脂は基体と共に多量の水、洗剤、溶
剤を保持しているので、それがカーペット等に付着して
いる汚染物に浸透し、可溶化、乳化、分散させ、これを
吸収或いは吸着する性質を有するので非常に効率の良い
洗浄ができるのである。又本発明の掃除剤は繊維質のフ
ロックを基体としているので、バキュームクリーナーの
フィルタ’０−の目づまりは全く起らず、フロックが絡
み合つてセルフフィルターの役目を果たし、比較的目の
大きいフィルターを使つてもバキューム効率の低下もな
く、１０μオーダー以下の汚染粒子を完全に捕集して室
内空気を汚染する心配もない。

その１５上回転ブラシとの絡みが良く、短時間のブラッ
シングで掃除効果をあげることができる。本発明に使用
する担体は有機質繊維にアミノ化合物とアルデヒド類の
縮合物であるアミノアルデヒド系樹脂を結合又は接着又
は結合及び接着させ、更に硬化させたフロツク状物質で
ある。

基体となる有機質繊維としてはビニロン、ナイロン、ア
クリル、パルプフロツク（セルロース）、人絹等が使用
可能であるが、特にパルプ短繊維が好適に使用し得る。
これらの繊維の長さ、配合量、及びそれらを得るための
粉砕等の各種手段等により、見掛比重は大幅に変化可能
である。就中、繊維間空隙は見掛比重に大きく影きよう
する。本発明に於いて、前記アミノ化合物とはエリア、
メラミン、ジシアンジアミド、エチレンエリア、チオエ
リア、ベンゾグアナミン等を、又アルヂヒド類とはホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、フ
ルフラール等を指し、これらの単独或いは併用も可能で
あるが、本発明では主原料として特にエリア、メラミン
及びホルマリン（ホルムアルデヒド）が好適に使用し得
る。本発明の担体の一部となるアミノアルデヒド縮合樹
脂は、多孔質である。

（従つて基体の多孔性と相俟て、含水性を高めうる。）
一般に、このような三次元硬化樹脂の多孔度には大雑把
に云つて（１）ミクロ多孔度と（Ｉｉ）マクロ多孔度が
考えられ、かつ前者は主として使用原料のモル比に、後
者は主として反応条件により変化する。

本発明に於てはマクロ多孔度が、（含水率に相関する故
、）重要である。このマクロ多孔度を大にするためには
、（すなわち比較的不規則な巨大網状構造とするために
は、）硬化反応系の樹脂濃度（水の添加量）、温度、Ｐ
Ｈ等を適宜コントロールし、かつ充分な撹拌等により急
速な硬化反応を行うことが望まれる。アミノアルデヒド
樹脂とセルロースとの反応は、繊維、紙加工の分野で利
用されている従来技術により行われ、特に説明を要しな
い。

乾式掃除剤の担体として繊維質フロツクのみ（樹脂加工
しない）に洗剤、水、溶剤等を含有させて用いても、若
干の掃除効果はあるが強力な洗浄力は期待できない。本
発明に使用される担体フロツクの繊維の長さは特許請求
の範囲の記載の中で自由に選ぶことができるので、本発
明の掃除剤がカーペツトに限らず、たたみ、ござ、レザ
ー、タイル、化粧モルタル等に広く応用できるのは本発
明の特長の一つである。即ちカーペツト類には１１０〜
５００μ、たたみ、ござ等には２００〜７００μ、ビニ
タイル、化粧モルタル等には３００〜１０００μの担体
が使用し易く、且つ洗浄力を強くする長さであることが
実験の結果明らかとなつた。本発明の乾式掃除剤が含有
している洗剤としてはあらゆる種類の界面活性剤を使用
することができ、洗浄効果、洗浄後の風合い効果、防電
効果等を考慮して、適宜その種類を選択することができ
る。

これら界面活性剤はアミノアルデヒド樹脂フロツク状担
体に対して０．０１〜４０重量％、好ましくは０．１〜
１０重量％の範囲内、又水は２０〜２５０重量％、好ま
しくは５０〜１００重量％の範囲内で使用される。又洗
浄力の改質及び漂白効果、殺菌効果等を考慮した場合、
必要に応じてビルダ一、溶剤、螢光染料、酵素剤、漂白
剤、殺菌１剤の一種又は二種以上を含有せしめることが
できる。前記の担体の見掛比重及び最大含水率は下記の
方法で測定した。

見掛比重 十分に乾燥した担体３９を内径１０〜のシリンダー（２
０ＣＣ）に入れ、軽くゆすり表面を平らにしてシリンダ
ーの１目盛を見て、次式で計算する。

最大含水率上記の３９を時計皿の中央に置き、ヘラで攪
拌しながらミリピペツトから水を注加し、パテ状になる
迄の（１）数を見る。

試料重量１００に対して注加に要した水の量即ちパテ状
物のドライベース水分％で表わす。本発明の掃除剤の実
施例として担体の製造例、掃除剤の処方例の説明及び掃
除剤としての洗浄力試験並びに綜合評価を対照例と比較
しつつ下記の通り行なつた。

担体の製造例 （１）カーペツト類の掃除剤に好適な担体Ａ強力攪拌翼
を有する反応器中に尿素３００部、３７（ｆ）ホルマリ
ン６００部を仕込み、苛性ソーダでＰＨを８前後に調節
する。

６０℃で１時間反応させた後パルプフロツク（２００〜
５００μ長のもの）１５０部を加えよく分散させる。

別容器で硫酸（９５％）７部を水５００部でうすめてお
く。

反応器中にこの希硫酸を一度に投入する。数分で発熱し
メチレン化反応が急激に起る。攪拌しながらゆつくり冷
却し、苛性ソーダで中和し沢過しながらよく水洗する。
十分脱水しフロツク状担体７７０部（含水率３３．３％
）９を得た。（２）たたみ、ござ等の掃除剤に好適な担
体Ｂ強力攪拌翼を有する反応器中に尿素６００部、３７
％ホルマリン１１００部を仕込み、苛性ソーダでＰＨを
８前後に調節する。

６５℃で１時間反応させた後、パルプフロツク（３００
〜７００μ長のもの）３２０部を加えよく分散させる。

別容器で硫酸（９５％）５部及びスルフアミン酸２０部
を水１５０部でうすめておく。

反応器中に酸液を一度に投入すると数分で発熱し、メチ
レン化反応が急激に起る。撹拌しながらゆつくりと冷却
し、苛性ソーダで中和し要すれば磨砕型の粉砕機を通し
てから沢過水洗し、十分脱水してフロツク状担体約１５
００部（含水率３３．３（ｆ））を得た。担体Ａ及びＢ
の性質は下記の通りである。

ＣｔＺｙ） 掃除剤の処方例 表−１に示す如く処方例１，４：７，１０は本発明の掃
除剤に使用する担体Ａ又はＢに、表−１に示す種々の成
分を含有せしめた乾式掃除剤である。

処方例１〜６はカーペツト用処方例であり、処方例７〜
１２はたたみ、ござ用処方例である。また処方例２，３
，５，６及び８，９，１１，１２は本発明の担体以外の
粉末剤を担体とした掃除剤の処方例である。処方例４−
６，１０〜１２はビルダ一、溶剤、螢光染料、酵素、漂
白剤、殺菌剤等を使用した乾式掃除剤である。処方例１
と２，３；４と５，６；７と８，９及び１０と１１，１
２は本発明の担体と本発明以外の粉末剤を担体とした掃
除剤との比較を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 有機質の短繊維を基体としこれに多孔質のアミノア
   ルデヒド系樹脂を結合又は接着あるいは結合及び接着さ
   せた長さ１１０〜１０００μの担体に、洗剤を０．０１
   〜４０重量％、水を２０〜２５０重量％、更に必要に応
   じてビルダー、溶剤、螢光染料、酵素剤、漂白剤、殺薗
   剤の一種又は二種以上を有効量含有せしめてなる乾式掃
   除剤。