JPS5935902Y2 - 磁気テ−プカ−トリツジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、本体ケースの前面にテープ保護用の前蓋を
開閉自在に枢着した構造の磁気テープカートリッジを対
象とし、これの不使用時に閉蓋姿勢にある前蓋に開放し
ようとする力が作用しにくくすることを目的とする。

つまり、第１図に示す如きビデオ用磁気テープカートリ
ッジでは、本体ケース１の前方に前蓋４を開閉自在に枢
着し、これが使用時には前蓋４が開放されてケース前面
に導出した磁気テープ２を外方に引出せるようにし、不
使用時には前蓋４が閉じてこれで磁気テープ２の前面外
側をカバーして保護するようになっている。

ここで問題にするのは、不使用時に、閉じた前蓋４をい
かにして開かないようにするかである。

この点に関して、従来から前蓋４をばねにて閉蓋付勢す
るとともに、閉蓋状態にロックする手段が講じられてい
る。

しかし、従来のものにおける前蓋閉蓋状態を子細に観察
してみると、第６図に示すように、前蓋４の下端が本体
ケース１を構成する下ケース１ｂの前方突出縁部９の先
端面１２に轟り止めされるようになっている。

そのため、本体ケース１をある物の上で摺動したり、本
体ケース１の前面側を手でつかんだりしたとき、前蓋４
の下端縁に引つかかりを生じ、前蓋４を上向きに開放す
る力が加わりがちであった。

その結果、最悪の場合には、前蓋４の閉蓋ロック手段が
破壊されるおそれがあった。

また、本体ケース１のコンパクト化が進んで、前蓋４の
閉蓋付勢手段や閉蓋ロック手段がスペース的な面から省
略されるような場合には、この前蓋４が簡単に開放し、
本体ケース１の前面に露出する磁気テープが損傷を受け
やすくなる心配があった。

この考案は、かかる事実に着目し、不使用時には前蓋の
下端縁に引っかかりが生じないように、つまり前蓋を開
放しようとする力が加わりにくいようにした磁気テープ
カートリッジを提供しようと＋るものであり、その特徴
とするところは、本体ケースの前面に突出する下ケース
の突出縁部分の上面にほぼ垂直の当り止め面を突出先端
面より内側寄りに形成し、もって閉蓋時に前蓋の下端が
該突出縁部分の上面に位置して前記当り止め面に接当す
るようにしたことにある。

換言すれば、当り止め面が従来では下ケースの突出縁部
分の先端面であったのを、この考案では該突出縁部分の
上面に位置変更したものである。

以下、その詳細を図面にしたがって説明する。

第１図はビデオ用の磁気テープカートリッジを例示して
いる。

これの本体ケース１は上下のプラスチック製ケース１ａ
、１ｂを蓋合わせ状にねじ結合して構成され、内部に磁
気テープ２が巻かれた一組のテープリール３．３を装着
し、磁気テープ２を一方のテープリール３から本体ケー
ス１の前面外側に導出したのち他方のテープリール３に
巻取る。

そして、本体ケース１にこれの前面を蓋する前蓋４を開
閉揺動自在に枢着し、不使用時に該前蓋４でケース前面
に露出せる磁気テープ２の外側をカバーして磁気テープ
２の磁性面を保護するようになっている。

この本体ケース１の前面形状は、これをビデオ本機側に
装填したとき、前蓋４を開放操作する操作片の入る切欠
５と、ピンチローラの入る切欠６と、テープローディン
グ機構のピンが入る切欠７．８とがそれぞれ形成された
ものとなっている。

本案では、かかる仕様の磁気テープカートリッジにおい
て、前記各切欠９−６間、６−７間、７−８間の下端前
縁、つまり下ケース１ｂの前縁を突出させ、これら各突
出縁部分９の先端上面１０を段付面に形成し、該上面１
０にほぼ垂直の当り止め面１１をその突出先端面１２よ
り内側寄りに形成する。

そして、前蓋４を閉蓋したとき、これの下端面１３を各
突出縁部分９の上面１０に対向して摩擦接触させるとと
もに、前蓋４の内面１４の下端部を各当り止め面１１に
接当させるようにしたことを特徴とするものである。

この状態で、前蓋４の外面下端は各突出縁部分９の突出
先端面１２より外方に突出させない。

なお、第５図に示すように、前記当り止め面１１は、各
突出縁部分９の上面１０に突条１５を突設して形成する
ようにしてもよい。

また、本体ケース１の前面の形状は、テープローディン
グ形式の相違などによって異なるが、いずれの形式のも
のにも本考案は適用できる。

更に、前蓋４をばねにて閉蓋付勢する手段や閉蓋ロック
手段を備えた磁気テープカートリッジでは、前蓋４の閉
蓋時にこれの下端面１３が突出縁部分９の上面１０に摩
擦接触しなくともよい。

以上のようにした本考案に係る磁気テープカートリッジ
によれば、これの前蓋４が閉蓋された不使用時において
、前蓋４の下端がケース前面の下端突出縁部分９の上面
１０で当り止めになるようにした。

したがって、前蓋４の下端が突出縁部分９の先端面１２
で当り止めになっていた従来仕様のものと異なり、ケー
ス前面において前蓋４の下端縁が下方や前方に突出しな
いので、前蓋４に引っかかりが生じず、これを不測に開
放しようとする力が作用し難い。

その結果、前蓋４を閉蓋付勢する手段や閉蓋ロックする
手段が無くとも、必要に応じて前蓋４の下端面１３を突
出縁部分９の上面１０に摩擦接触させるだけの簡単な構
造で、前蓋４の閉蓋状態を有効に維持できる。

もとより、前蓋４の閉蓋付勢手段及び閉蓋ロック手段の
あるときにも、例えば閉蓋ロック手段の破壊防止を図る
うえで有効なる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が対象とする磁気テープカートリッジを
例示した全体斜視図、第２図はその一部切欠き平面図、
第３図はその前蓋開放状態下における要部の縦断側面図
、第４図はその前蓋閉蓋状態下における要部の縦断側面
図である。 第５図は本考案の別実施例を示す要部の縦断側面図であ
る。 第６図は従来例の要部の縦断側面図である。 １・・・・・・本体ケース、１ａ・・・・・・上ケース
、１ｂ・・・・・・下ケース、２・・・・・・磁気テー
プ、３・・曲テープリール、４・・・・・・前蓋、５，
６，７．８・・・・・・切欠、９・・・・・・突出縁部
分、１０・・・・・・突出縁部分の上面、１１・・・・
・・当り止め面、１２・・・・・・突出先端面、１３・
・・・・・前蓋の下端面、１４・・・・・・前蓋の内面
、１５・・・・・・突条。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上下の分割ケース１ａ、Ｉｂを蓋合わせ状に結合
   してなる本体ケース１に、磁気テープ２が巻かれた一組
   のテープリール３．３を内蔵し、本体ケース１にこれの
   前面を蓋する前蓋４を開閉自在に枢着し、該前蓋４で本
   体ケース１の前面に導出した磁気テープ２の外側をカバ
   ーするようにした磁気テープカートリッジにおいて、本
   体ケース１の前面に突出する下ケース１ｂの突出縁部分
   ９の上面１０に、はぼ垂直の当り止め面１１を突出売先
   端面１２より内側寄りに形成し、前蓋４の閉蓋時にこれ
   の下端面１３を前記突出縁部分９の上面１０に対向させ
   るとともに、前蓋４の内面１４の下端部を前記当り止め
   面１１に接当せるようにしたことを特徴とする磁気テー
   プカートリッジ。
2. （２）前蓋４の下端面１３が、下ケース１ｂの突出縁部
   分９の上面１０に摩擦接触する実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の磁気テープカートリッジ。
3. （３）前蓋４が、ばねで閉蓋付勢されたものである実用
   新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の磁気テープ
   カートリッジ。