JPS5926042Y2 - 雨戸の施錠装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は開閉自在のルーバを備えた雨戸の施錠装置に
関するものである。

開閉自在のルーバを備えた雨戸は、ルーバの開閉角度を
調節することにより、採光又は通風量を任意に定めるこ
とができて利点があるが、その間数的な構造のために施
錠の完全さを期することが困難である。

即ち、ルーバを開放状態にした場合に、屋外からその開
放部分に手や道具などを挿入して解錠される危険がある
。

しかし、一方において、雨戸は人の自由な出入りを許す
ために、必要な場合は自由に解錠できるものでなければ
ならない。

ここにおいて、屋外からはルーバを閉鎖している場合は
勿論、ルーバを開放した状態においても解錠することが
できず、しかも屋内からは容易に開放できる施錠装置が
要求される。

この考案の目的は上記の要求に応えうる施錠装置を提供
するところにある。

まず、この考案の基本原理をその概略を示す第１図のａ
、 ｌ）、 ｃ図に基づいて説明する。

この考案に係る雨戸は、ルーバ１の上端部に回転軸２を
突設し、その回転軸２の一端に揺動アーム３を固定し、
そのアーム３の先端軸部４を各ルーバ１に共通の連結杆
５の長孔６にはめたものである。

上記の連結杆５は上下動機構７によって上下方向にのみ
移動する。

したがって、第１図ａの状態から連結杆５を上昇させる
と、アーム３が揺動し、それによって回転軸２が回転さ
れ、ルーバ１が０図に示すように開放される。

図示の場合、上下動機構７は、回転円板カム８．とこれ
に回転自在取付けたクランク９とから成り、クランク９
の一端を連結杆５の一部に回転自在取付けることにより
、連結杆５を上下動するようになっている。

上記の雨戸における施錠装置は、雨戸枠の底部から出没
し、雨戸の敷居１０に設けた錠穴１１に出入りする施錠
杆１２によって構成され、ｂ図又は０図に示す施錠状態
において、施錠杆１２の上端が円板カム８の外周に当接
するようにクランク９の取付位置を定めである。

上記の円板カム８には、はぼ三角形の切欠き１３が設け
られており、ルーバ１が完全に閉鎖された状態ではａ図
に示すように、施錠杆１２の上端が切欠き１３に臨むよ
うその位置を形成しである。

したがって、その状態において施錠杆１２の上端を切欠
き１３内に挿入して解錠することができる。

また、上記の各ルーバ１の上端部には長さ方向の凹所１
４を設けてあり、上段のルーバ１の先端がこの凹所１４
内に嵌り込むようになっている。

即ち、上段のルーバ１の先端が単に下段のルーバ１に当
接して閉鎖状態となるのではなく、一応の閉鎖状態であ
るｂ図の状態から、凹所１４の深さ分だけルーバ１相互
が重なり合ってａ図のように完全閉鎖状態となる。

この完全閉鎖状態においてのみ、屋内から解錠可能とす
ることによって、屋外からの解錠を確実に不可能なもの
とすることができる。

次に、この考案の実施例を第２図以下の図面に基づいて
説明する。

第２図は雨戸１５の装着状態を示しており、両枠１６の
縦枠１７には、ルーバ１の開閉操作用チェーン１８及び
施錠杆１２のつまみ１９が屋内側に露出している。

ルーバ１の開閉操作機構は、第３図及び第４図に示すと
おりである。

即ち、ルーバ１の端部に回転軸２を突設し、その軸２を
縦枠１７の内側板を貫通せしめ、縦枠１７内で軸受板２
０に支持しである。

上記回転軸２の先端には、第４図に示すとおり、揺動ア
ーム３を固定してあり、そのアーム３の先端軸４を連結
板５の長孔６に挿入しである。

連結板５の一部には切欠部２１が設けられており、縦枠
１７の内部に取付けた駆動機構をその切欠部２１にはめ
である。

駆動機構は、前述のチェーン１８によって回転されるプ
ーリ２２、そのプーリ２２の軸に取付けたウオーム２３
、そのウオーム２３と噛み合うウオームホイール２４、
ウオームホイール２４の軸に取付けた円板カム８とから
成り、その円板カム８にクランク９の一端を回動自在に
取付けその他端を連結杆５に回動自在に取付けである。

上記円板カム８は、先に基本原理の説明において述べた
と同様の切欠き１３を設けてあり、その切欠き１３の施
錠杆１２の上端が臨んだときのみ、施錠杆１２を上昇し
て解錠することができるが、その他の場合は円板カム８
の外周面に当接するので解錠することはできない。

なお、施錠杆１２は、第３図及び゛第５図においてよく
わかるように、縦枠１７の内面に設けたガイド溝２５と
、連結杆が設けたガイド溝２６によって上下方向の移動
がガイドされるようになっている。

また、各ルーバ１の上端部に長さ方向の凹所１４を設け
、これに上段のルーバ１の下端縁を嵌合するように構成
しであることは前述の基本原理において説明したと同様
である。

なお、この凹所１４は単なるスリットであっても差支え
ない。

以上述べたように、この考案は多数のルーバを開閉操作
する連結杆と回転円板カムの間にクランクを取付け、上
記円板カムの外周面に切欠きを設け、雨戸枠から出没す
る施錠杆の上端をその施錠状態において上記円板カムの
外周面に当接せしめ、上記切欠きに施錠杆の上端が臨む
際にルーバが閉鎖状態になるようクランクの円板カムに
対する取付は位置を設定した構成であるから、開放的な
構成であるルーバ型雨戸において、ルーバが開放状態に
ある際は屋外からの解錠が不可能であり、ルーバの閉鎖
状態においてのみ解錠できるので、確実な施錠装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図のａ、 ｌ）、 ｃはこの考案の基本原理を
示す概略図、第２図は実施例の正面図、第３図はその一
部拡大正面図、第４図は断面図、第５図は第３図のＡ−
Ａ線の断面図である。 １・・・・・・ルーバ、２・・・・・・回転軸、３・・
・・・・揺動アーム、５・・・・・・連結杆、８・・・
・・・円板カム、９・・・・・・クランク、１２・・・
・・・施錠杆、１３・・・・・・切欠き、１４・・・・
・・凹所。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）回転自在に取付けたルーバの回転軸を揺動アーム
   を介して連結杆に連結し、その連結杆の上下動によって
   各ルーバを開閉する雨戸において、上記連結杆に回転自
   在に取付けたクランクの一端を回転円板カムの偏心位置
   に回転自在に取付け、その回転円板カムの外周面に切欠
   きを設け、雨戸枠から出没する施錠杆の上端をその施錠
   状態において上記円板カムの外周面に当接せしめ、且つ
   上記切欠きに施錠杆の上端が臨む際にルーバが閉鎖状態
   になるようクランクの円板カムに対する取付は位置を設
   定したことを特徴とする雨戸の施錠装置。
2. （２）上記各ルーバの上端縁にルーバの長さ方向の凹所
   又はスリットを設け、その凹所又はスリットに一ヒ段の
   ルーバの下端縁が嵌合するようにしたことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項に記載の雨戸の施錠装置
   。