JPS5918946Y2 - 農用索引車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、乗用型田植機に用いられるような農用牽引車
に関し、特に、小型簡略化でき得るように改良したもの
に関する。

従来周知の農用牽引車として、例えば実開昭５３−５５
１１９号公報、特開昭５３−４０９２１号公報に開示さ
れているようなものがある。

これらの農用トラクタにおいては、機体前部にエンジン
を搭載し、このエンジンを搭載した前側フレームと、そ
の後部に設けたミッションケースとを、鋳物製の筒状を
した強固な連結フレームで連結し、この連結フレーム内
に伝動機構やステアリングボックス等を設けていた。

このため、構成が複雑、かつ大型となり、重量が重くな
るばかりでなく組立てや補修等が面倒で、特に乗用型田
植機のように主として走行基盤が軟弱な水田中を走行、
牽引する農用牽引車としては不適当なものであり、その
改良が望まれていた。

そこで本考案は、上記エンジンを搭載する前側フレーム
とミッションケースとの中間位置に配置されるフレーム
を改良して、その構成を簡略化しつつも強度を確保し、
ステアリングボックスおよび伝動系の構成にも都合がよ
くなるようにして軽量化が図れ、例えば乗用型田植機に
適した農用牽引車を提供することを目的とする。

この目的のため、本考案による農用牽引車は、前輪５と
後輪６との間に配置されるミッションケース４を母体と
してその前側に、エンジン８を搭載する前側フレーム７
を延出し、この前側フレーム７の前部にエンジン８を搭
載し、このエンジン８搭載位置後側に前側フレーム７と
ミッションケース４との間に、該前側フレーム７よりも
上方に所定の間隔を配して後部をミッションケース４に
、前部を前側フレーム７にそれぞれ連結した前側フレー
ム吊土用の側面開放状の支持体３３を設け、この支持体
３３にステアリングボックス２８を一体的に取付け、し
かも、支持体３３の下方位にはエンジン８側からミッシ
ョンケース４側へ動力を伝達する動力伝動系を設けてな
る農用牽引車の構成とするものである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体的に説明
する。

第１図において、１は農用牽引車であり、この農用牽引
車１の後部にリンク機構２を介して田植作業機３が連結
されている。

農用牽引車１は、前輪５と後輪６の間に配置されたミッ
ションケース４を母体として、そのミッションケース４
の前側にエンジン台となる前側フレーム７が水平に延設
されていて、これにエンジン８が搭載されている。

このエンジン８の後方には運転席９を構成するステアリ
ングハンドル１０、各種の操作レバー１１．断面コ字形
の支持フレーム１３上に設けられた座席１２等が配設さ
れている。

前記ミッションケース４の後部には、その後部両側位置
より後方斜め下方に向けて左右一対の後輪伝動ケース１
４が延設されてあり、この伝動ケース１４の自由端側に
後輪６が取付けられてあり、その後輪６を軸支する左右
の伝動ケース１４は、ミッションケース４に対して平面
門型に連着されていて、左右の後輪６間に空間部が形成
される構成される構成になっている。

そして上記エンジン８からの動力が、ベルト伝動系１５
を経てミッションケース４内に動力伝達された後、伝動
ケース１４内の伝動系（図示省略）を経て後輪６に伝達
されると共に、プロペラシャフトを介して田植作業機３
の方へ伝達されるようになっている。

上記リンク機構２は、２本の下部リンク１６と１本の上
部板ばねリンク１７とを有し、２本の下部リンク１６の
一端基部が上記断面コ字形をなす支持フレーム１３の下
方位置に門型に枢着され、その他端にローリング支持枠
１８を介して田植作業機３が連結されている。

また支持フレーム１３にはリフトアーム１９が揺動自在
に設置されており、このりフトアーム１９の上端とロー
リング支持枠１８に直立したストラツ）１８ａの上端と
の間に、上部板ばねリンク１７が下部リンク１６とほぼ
平行に架設されている。

更に支持フレーム１３の下部には油圧シリンダ２０が前
後方向にほぼ水平に設置されており、この油圧シリンダ
２０のピストン２１が前記リフトアーム１９を揺動すべ
く連繋している。

また、下部リンク１６の自由端側と支持フレーム１３の
上部との間にばね２２が斜めに張設されている。

また、田植作業機３は、機体フレーム２３が、上記リン
ク機構２の後端に連結されるローリング支持枠１８に対
しローリング可能に連結されており、この機体フレーム
２３に苗タンク２４が上端を農用牽引車側に傾斜させて
左右方向に往復移動するように設置され、機体フレーム
２３の下にフロート２５が取付けられている。

また苗タンク２４の下端の苗取出口側には植込体２６が
対向して配設され、その植込体２６の上下運動により苗
タンク２４から苗を１株ずつ切出して円面に植付けるよ
うになっている。

そして本考案では、第２図にも示すように、前記ミッシ
ョンケース４とエンジン８との間に位置して、ステアリ
ングハンドル１０を有するステアリング機構２７のステ
アリングボックス２８が配置されている。

このステアリングボックス２８は、後端部が前記ミッシ
ョンケース４の前側上方部分に固着されて前方へ延びる
突起枠体３２と下端が前記前側フレニム７に止・着され
て立設する支柱２９とを連結して側面視が「型で側面が
開放されている支持体３３に一体的に取付けられている
。

しかしてミッションケース：４、ステアリングボックス
２８間に、前側フレーム７が一体構造となって補強され
、ステアリングボックス２８の下方（前側フレーム７と
の間）に所定の空間を形成した車体フレームが構成され
ている。

そして上記空間内に、・前記ベルト伝動系１５を構成す
るカウンタプーリ３０のカウンタ軸、テンションクラッ
チ装置３１のテンション軸などが配置されている。

このように構成された乗用型田植機は、エンジン８の動
力をベルト伝動系１５、すなわちカウンタブー１ｊ３０
、テンシランクラッチ装置３１などを介してミッション
ケース４内へ伝達した後、こめ動力を伝動ケース１４べ
供給することで左右の後輪６を駆動して自走する。

そして、植付走行に際しては、リンク機構２を作動して
、フロート２５が田面を滑走するように田植作業機３を
所定の高さ位置に保持した上で、ミッション４へ伝達さ
れる動力を田植作業機３側へ伝達し、これを牽引しなが
ら走行することで、苗タンク２４上の苗を円面に植付け
てゆく。

また枕地での同行や、路上走行に際しては、油圧シリン
ダ２０のピストン２１を伸張させることによりリフトア
ーム１９を揺動させて、田植作業機３を農用牽引車１の
後部上方に吊り揚げた状態で同行走行するものである。

この乗用型田植機において、本考案による農用牽引車は
、上記のように構成されることから次に述べる効果が得
られる。

即ち、本願考案は前記の構成としたから、前側フレーム
７を上側へミッションケース４に取付けた支持体３３で
吊上げることにより強度を落さないで軽量化が図れ、し
かも、支持体３３は側面が開放型であるために、支持体
３３の下方に位置させた動力伝動系の点検や分解あるい
は組付けなどが開放部から覗きながら容易に操作でき、
エンジン側の振動がミッションへ伝わりにくく防振効果
をも有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の農用牽引車を乗用型田植機のに適用し
た一実施例の側面図、第２図は同要部の拡大側面図であ
る。 １・・・乗用牽引車、２・・・リンク機構、３・・・田
植作業機、４・・・ミッションケース、５・・・前輪、
６・・・後輪、７・・・前側フレーム、８・・・エンジ
ン、２７・・・ステアリング装置、２８・・・ステアリ
ングボックス、２９・・・支柱、３０・・・カウンタプ
ーリ、３１・・・テンションクラッチ装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前輪５と後輪６との間に配置されるミッションケース４
   を母体としてその前側に、エンジン８を搭載する前側フ
   レーム７を延出し、この前側フレーム７の前部にエンジ
   ン８を搭載し、このエンジン８搭載位置後側の前側フレ
   ーム７とミッションケース４との間に、該前側フレーム
   ７よりも上方に所定の間隔を配して後部をミッションケ
   ース４に、前部を前側フレーム７にそれぞれ連結した前
   側フレーム吊土用の側面開放状支持体３３を設け、この
   支持体３３にステアリングボックス２８を一体的に取付
   け、しかも、支持体３３の下方色にはエンジン８側から
   ミッションケース４側へ動力を伝達する動力伝動系を設
   けてなる農用牽引車。