JPS5915925Y2 - 釦脚の先端部に係合用凹段部を備えた釦の取着け保持具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は釦脚の先端部に保合用凹段部を備えた釦の取
着は保持具に関し、さらに詳しくは、釦を被服の必要個
所にワンタッチ操作により円滑容易に着脱し得て、必要
に応じて所望の釦と適宜に取替えることができ、またク
リーニングの際又はアイロンがけの際等に、釦を取外す
ことにより容易にその作業を行ない得ると共に、それら
の作業時に釦を損傷するおそれがない等の特長を備えた
釦脚の先端部に係合用凹段部を備えた釦の取着は保持具
に関するものである。

従来、被服地に対しての着脱自在性を計った釦がいくつ
か提供されているが、主に釦脚の底面に生地を挾んで螺
鋲を螺着するように構成されているため、着脱操作が煩
雑であると共に、螺鋲が不測に弛んで釦を落失し易く、
且つ着脱操作の繰返しにより生地を設けた取着孔が拡大
して生地を損傷するばかりでなく、釦の保持も不完全に
なり易い等の欠点がある。

この考案は上記の欠点に対処するために開発完成された
もので、周壁を備えた皿状の基板の中央部に、該基板の
面に沿う方向に２条のスリットを対向開設した筒壁を立
設して形成した釦脚嵌挿穴を有する取着は保持具本体と
、内側に挟持辺を備え、外側に弾着辺を備えた２本の屈
曲線条スプリング部材と、傾斜面を備えた拡大頭部と所
要長さの脚部から成る耳状の２本のブツシュ部材と、外
周に向って下降するガイド傾斜面と外周端縁に係合溝を
備えた山形のガイド止着部材とから戒り、上記本体内に
上記２本のスプリング部材を対向弾装して各外側弾着辺
を本体の周壁に弾着すると共に、各内側挟持辺を上記２
条のスリットに各別に嵌入してその１部を上記釦脚嵌挿
穴内に圧入させ、且つ本体の直径線上に位置すると共に
、上記スノットに沿う方向において、上記３本のブツシ
ュ部材をその各拡大頭部を本体内に嵌入させた状態で周
壁に進退自在に対向装着して、その各拡大頭部をスプリ
ング部材の対向する周内側挟持辺間の両端部に配置する
と共にその各脚部を周壁の外側に突出させ、さらに上記
ガイド止着部材を本体の筒壁突設側に装着して構成した
側脚の先端部に保合用凹段部を備えた釦の取着は保持具
に係るものである。

以下に、この考案の詳細を実施例図に基いて説明すれば
、１は金属板を打抜いて成形した釦の取着は保持具本体
であって、周壁２を備えた円形皿状の基板３の中央部に
上下を開放した円筒状の筒壁４を立設して側脚嵌挿穴５
を形成すると共に、該筒壁４の下半部分に基板面に沿う
方向の２条のスリット６．６を対向開設して構成しであ
る。

７．７は線条スプリングを２個所で屈曲して内側に直線
状の挟持辺８を形成すると共に、外側に緩曲線状の弾着
辺９を形成したｌ対の屈曲線条スプリング部材で、この
１対の文プリング部材を左右に逆方向に配置して本体１
内に対向弾装することにより、各外側弾着辺９を本体の
周壁２に弾着すると共に、各内側挟持辺８を上記２条の
スリット６．６内に側方から各別に嵌入してその１部を
側脚嵌挿穴５内に圧入突出させである′。

１０．１０は截頭円錐形状の拡大頭部１１と所要長さの
脚部１２がら戒る耳状の１状の金属製ブツシュ部材であ
って、該拡大頭部１１の裾拡がり状傾斜面１３の両側表
面には傾斜方向に沿って各１条の係合溝１４が設けてあ
り、この両ブツシュ部材を、本体１の直径線上に位置す
ると共に前記スリット６に沿う方向において、その各拡
大頭部１１を本体内に嵌入させた状態で本体め周壁４に
設けた上方を開放した切欠孔１５内に進退自在に対向装
着して各拡大頭部をスプリング部材７，７の対向する側
内側挟持辺８，８の両端部に配置し、その周体合溝１４
．１４内に該側内側挟持辺の両端部を嵌入保合させると
共に、その各脚部１２．１２を周壁の外側に突出させで
ある。

１６は金属板によりプレス成形した中央に嵌挿孔１７を
有する円形山形状のガイド止着部材で、外周に向って下
降するガイド傾斜面１８と外周端縁に周設した係合溝１
９を備えており、このガイド止着部材を本体りの筒壁４
側に嵌入し、その嵌挿孔１７の内周縁を筒壁４の上端外
周縁に当てかった状態において、本体の周壁２を内壁に
かしめ込むことにより本体に一体的に装着し、スプリン
グ部材７及びブツシュ部材１０を内部に封入した側脚の
先端部に保合用凹段部を備えた釦の取着は保持具を構成
したものであり、図において、２０は輪座２１に複数本
の刺針２２を突設して成る本取着は保持具を被服地に取
着けるための鋲、２３は本取着は保持具に着脱可能に装
着する釦を示すものであって該釦にはや）長めの側脚２
４の先端部に係合用の凹段部２５が設けである。

次に、上記実施例に基いてその使用状態を説明すれば、
第４図、第７図及び第８図に示すように被服地２６の要
釦取着は部分に側脚の挿通孔２７を設け、該孔に位置し
て被服地２５に本取着は保持具のガイド止着部材１６を
当てかった状態において、被服地の反対側から鋲２０の
刺針２２をガイド止着部材に向って突刺すと、被服地を
刺通した各刺針２２はガイド止着部材１６のガイド傾斜
面１８に沿って外側方に屈曲ガイドされ、その先端部が
係合溝１９に圧入されることにより本取付は保持具を被
服地に確実に止着する。

而して、釦２３を取着ける場合は、第６図に示すように
両ブツシュ部材１０の突出脚部１２を内方に押込むこと
により、その截頭円錐形状の拡大頭部１１でスプリング
部材７，７の側内側挟持辺８，８を外側に離隔拡開し、
次に側脚２４を本体の側脚嵌挿穴５内に嵌挿した後、両
ブツシュ部材を手離すと、両スプリング部材７，７はそ
の復元弾力により両ブツシュ部材を外側に押戻すと共に
側脚に設けた凹段部２５内に介入して係合するので、釦
２３は不抜の状態で確実に保持具に取着けられる。

また、釦２２を取外す場合は、上記と同様にブツシュ部
材を押込み操作して側内側挟持辺８，８を離隔拡開する
ことにより、円滑容易にその取外しを行なうことができ
るものである。

尚、本取着は保持具により釦を被服地に装着する場合は
、図示していないが、上記の操作例とは逆に、保持具の
基板３の反対側から側脚を嵌挿穴５内に嵌挿してもよく
、その場合は被服地に挿通孔２７を開設する必要はない
。

以上詳述したように、この考案によれば、ブツシュ部材
を指先で押すだけの簡単なワンタッチ操作のみにより、
極めて円滑容易に側脚の先端部に保合用凹段部を備えた
釦を被服地の所要個所に着脱でき、したがって必要に応
じて所望の釦と適宜に取替え得る利点があり、またクリ
ーニング時やアイロンがけの際には、釦を取外すことに
より容易にその作業を行ない得ると共に、釦を損傷する
おそれがなく、而も、着脱自在性を計った従来の此の種
の釦に較べ、着脱操作の円滑容易性及び釦保持力の確実
性において格段に優れた特長を有するものである。

尚、この考案において、ブツシュ部材１０の拡大頭部１
１の傾斜面に設けた係合溝１４は必ずしも不可欠の要素
ではなく、例えばスプリング部材７に板バネを用いた場
合は、係合溝がなくてもブツシュ部材の押込みによる所
期の両挾持辺８，８の離隔拡開作用を安定した状態で行
ない得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は本体に
ガイド止着部材を装着する前の状態における要部縦断正
面図、第２図はガイド止着部材を装着した状態における
要部縦断正面図、第３図はその底面図、第４図は被服地
に本案保持具を止着するための説明図、第５図は第４図
Ａ−Ａ線に沿う断面図、第６図はブツシュ部材の作動を
示す同上断面図、第７図及び第８図はそれぞれ被服地に
止着した本案保持具に釦を装着した状態を説明するため
の切断方向を異にする断面図である。 １・・・・・・取着は保持具本体、２・・・・・・周壁
、３・・・・・・基板、４・・・・・・筒壁、５・・・
・・・側脚嵌挿穴、６・・・・・・スリット、７スプリ
ング部材、８・・・・・・挟持辺、９・・・・・・弾着
辺、１０・・・・・・ブツシュ部材、１１・・・・・・
拡大頭部、１２・・・・・・脚部、１３・・・・・・傾
斜面、１６・・・・・・ガイド止着部材、１７・・・・
・・嵌挿孔、１８・・・・・・ガイド傾斜面、１９・・
・・・・係合溝、２３・・・・・・釦、２４・・・・・
・側脚、２５・・・・・・係合用凹段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周壁を備えた皿状の基板の中央部に、該基板の面に沿う
   方向に２条のスリットを対向開設した筒壁を立設して形
   成した釦脚嵌挿穴を有する取付は保持具本体と、内側に
   挟持辺を備え、外側に弾着辺を備えた２本の屈曲線条ス
   プリング部材と、傾斜面を備えた拡大頭部と所定長さの
   脚部から戊る耳状の２本のブツシュ部材と、外周に向っ
   て下降するガイド傾斜面と外周端縁に保合溝を備え、且
   つ中央に嵌挿孔を備えた山形のガイド止着部材とから戒
   す、上記本体内に上記２本のスプリング部材を対向弾装
   して各外側弾着辺を本体の周壁に弾着すると共に、各内
   側挟持辺を上記２条のスリットに各別に嵌入してその１
   部を上記釦脚嵌挿穴内に圧入させ、且つ本体の直径線上
   に位置すると共に上記スリットに沿う方向において、上
   記２本のブツシュ部材をその各拡大頭部を本体内に嵌入
   させた状態で周壁に進退自在に対向装着して、その各拡
   大頭部をスプリング部材の対向する側内側挾持辺間の両
   端部に配置すると共にその各脚部を周壁の外側に突出さ
   せ、さらに上記ガイド止着部材を本体の筒壁突設側に装
   着して構成した釦脚の先端部に係合用凹部段部を備えた
   釦の取付は保持具。