JPS5910837B2 - 洗濯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、洗濯中に発生するリント（糸くずや微細な繊
維の浮遊物）を効沫的に収集するようにした洗濯機に関
するものである。

従来から、洗濯中に発生するリントはなかなか収集、捕
獲しにくく、またすすぎ行程（溢水すすぎ行程）におい
てもなかなか排出しにくいものであった。

その結果として、すすぎ完了した後の衣類にリントが付
着したま＼になり、したがっていわゆる仕上がりの悪い
状態を呈するものであった。

そのため、種々の工夫もなされており、例えば、洗濯槽
内壁に袋状の収集網を設けたものがあるが、洗濯中の衣
類がこれに当たるため網が破れやすく、またその設置場
所として、水面近辺に設ける必要があり、洗濯中の水位
に高，低の変動があると所定の収集性能が発揮できない
ものであった。

その他にも数種あるが、いずれも収集効果が悪く、最近
では殆んどリント収集装置を設けずに溢水すすぎの際に
排出させるのみの構造になっている。

したがって、リント付着の面からの衣類の仕上がりは完
全とはいえないものである。

本発明は、このような点にかんがみ、リント収集，捕獲
性能を向上させ、もって衣類の洗濯を効果的に行なう洗
濯機を提供しようとするものである。

以下、図面にもとすきその一実施例について説明する。

図において、１は洗濯機外板、２は洗濯槽で、その一隅
に給水溝３、底部に排水口４、および回転自在に装設し
た攪拌翼５を設けている。

６は電動機で、ベルトにより前記攪拌翼５に連結されて
いる。

７は排水コック、８は外部への排水ホースである。

また９は洗濯槽２の上方に形成した溢水ポケットで、こ
＼に溢水パイプ１０が設けられている。

溢水パイプ１０は上方は溢水ポケット９内に開口し、下
方は溢水ホース１１に連結され、前記外部排水ホース８
へ接続されている。

１２は溢水ポケットカバーで、多数の透孔１３を設け洗
濯槽２に着脱自在に装着されている。

１４はリントフィルターで、その底面および側面に小さ
な透孔１５を設け、前記溢水ポケット９内に着脱自在に
設置されでいる。

１６は多数の透孔１７を穿設した環状リングで、洗濯槽
２底部の攪拌翼５の外周部に嵌着し、環状リング１６下
方は渦室Ａを構成している。

この部分については、第２図に詳細構造を示しているが
、前記透孔１７は環状リング１６の土面平面部に、攪拌
翼５の中心方向に近寄せて穿設してある。

そして攪拌翼５の裏面には、放射状に羽根１８を複数箇
所設け、かつこの羽根１８は攪拌翼５外周よりさらに外
方に延長して環状リング１６の下部にもぐらせている。

１ ９ ． １ ９’は吐出管で、図面にみるごとく適
当距離へたたってニオ設け、その先端は送水管２０に合
流させると共にその合流点には回動自在な板状の逆止弁
２１を設けて、逆流を防いでいる。

吐出の水流は、攪拌翼５が左回転（矢印２２で示す）の
ときは矢印２３で示すように流れ、右回転（矢印２２′
で示す）のときは矢印２３′で示すように流れる。

この時、逆止弁２１は吐出水流を送水管２０にスムース
に流れ、かつ、互いに他の一方の吐出管に逆流しないよ
うに働らく。

そして送水管２０は、前述の洗濯槽２の一隅に設けた溢
水ポケット９に連絡され、送水管２０の先端に設けた吐
出口２４は、リントフィルター１４上方にのぞんで開口
している。

このリントフィルター１４は洗濯およびすすぎ水位より
上方に設ける。

２５は前記リントフィルター１４を載置する載置片で、
リントフィルター１４を取りはずし自在にしている。

２６は脱水籠、２Ｔは電動機、２８は脱水受筒、２９は
脱水ホース、３０は操作パネル、３１はスイッチ類であ
る。

以上の構成において洗濯槽２に一定水位まで給水し、衣
類を入れて洗濯する際、衣類は攪拌翼５により攪拌され
る。

その時、衣類に付着した繊維くずや、洗濯中に発生する
リントは、洗濯液に溶け込んだような形で浮遊あるいは
遊泳するが、攪拌翼５の裏面に設けた羽根１８のポンプ
作用により、洗濯液は環状リング１６に設けた透孔１７
よシ吸入され、吐出管１９または１９′から送水管２０
を経て、吐出管２４からリントフィルター１４に送られ
、そこで沢過されて洗濯液は洗濯槽５へ還元され、リン
トはリントフィルター１４内に残留する。

攪拌翼５が一定時間おきに反転する反転水流にオイテモ
、前述のように二本の吐出管１ ９ ． １ ９’を設
け、さらに、合流点に逆止弁２１を設けたから、左右ど
ちらの回転（水流）においても効果的にリントフィルタ
ーへ送水される。

このことは、洗濯を終ってすすぎ行程においてもこの作
用は同様である。

洗濯を何回か繰り返すとリントフィルター１４をとりは
ずしてリントを捨て再び装着する。

以上のようにしてリントの除去が行なえるが、特に吸込
部を洗濯槽底部に設けた環状リング１６に設けたから、
洗濯水量（水位）が変化しても常に一定した吸込効果（
ひいてはリント収集効果）を維持する。

そして、吸込部を環状リングの中心方向に近寄せて設け
、羽根を環状リングの下方外周近くまで張り出している
ので吸込効果は太きい，また、洗濯中衣類が環状リング
１６の上面を接するごとく攪拌されるので、衣類に付着
しているリントを剥離して吸込み、また、その衣類は順
次反転し、順次環状リングに接する部分が変わるので、
ムラなくリントを収集できる。

さらに、その時、環状リング１６の吸込孔（透孔）につ
まりかけたリントも、これを剥離して吸込まず効果も併
せて有する。

なお攪拌翼５を洗濯槽の側壁に設けた形式のものにおい
ても同様な効果が期待できるものである。

このように本発明の洗濯機は、洗濯槽内の水位に影響さ
れずにリント収集，捕獲性能を向上させ、衣類の洗濯を
効果的に行なうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明洗濯機の一実施例を示す断面図、第２図
Ａは攪拌翼部分の平面図、第２図Ｂはその断面図、第３
図Ａは溢水口およびフィルタ部分の平面図、第３図Ｂは
その断面図である。 ２・・・・・・洗濯槽、５・・・・・・攪拌翼、９・・
・・・・溢水ポケット、１４・・・・・リントフィルタ
ー、１５・・・・・・透孔、１６・・・・・・環状リン
グ、１７・・・・・・透孔、１８・・・・・・羽根、１
９ ， １ ９’・・・・・吐出管、２０・・・・・
・送水管、２１゛・・・・・逆止弁、Ａ・・・・・・渦
室。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 洗濯槽内に攪拌翼を回転自在に装設し、この攪拌翼
   の裏面には複数個の羽根を設け、前記攪拌翼の外方に、
   上面に多数の透孔を設けた環状リングを嵌着して渦室を
   構成し、前記攪拌翼の裏面に設けた羽根は、前記環状リ
   ングの下方の渦室に向って外方に突出させるとともに、
   洗濯槽の水面上方に多数の透孔を有するリントフィルタ
   ーを設けかつ、前記渦室からリントフィルターの上方に
   臨な送水系路を設け、この送水系路には前記渦室と連絡
   した吐出管を備えてなる洗濯機。 ２ 渦室の外周部に適当距離をおいて吐出管を二ケ所設
   け、この吐出管はその先方において一ケ所に合流させ、
   かつその合流点に、互いに他の一方の吐出管に逆流しな
   いように逆止弁を設けた特許請求の範囲第１項記載の洗
   濯機。