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JPS588835B2 - ウロキナ−ゼの加熱安定化法 - Google Patents

ウロキナ−ゼの加熱安定化法

Info

Publication number
JPS588835B2
JPS588835B2 JP9883179A JP9883179A JPS588835B2 JP S588835 B2 JPS588835 B2 JP S588835B2 JP 9883179 A JP9883179 A JP 9883179A JP 9883179 A JP9883179 A JP 9883179A JP S588835 B2 JPS588835 B2 JP S588835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
urokinase
solution
heat
virus
hydroxypropyl cellulose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP9883179A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5623891A (en
Inventor
柿本年雄
柴谷武爾
千畑一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanabe Seiyaku Co Ltd filed Critical Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority to JP9883179A priority Critical patent/JPS588835B2/ja
Publication of JPS5623891A publication Critical patent/JPS5623891A/ja
Publication of JPS588835B2 publication Critical patent/JPS588835B2/ja
Expired legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はウロキナーゼを含有する溶液を、この溶液に含
まれる可能性のあるウイルスを不活性化するだめの加熱
処理を施すに際し、ウロキナーゼの熱安定性を高める方
法に関するものである。
ウロキナーゼは人尿や血清、腎臓などの組織中に微量に
含まれる酵素であり、血清中に含まれているプラスミノ
ーゲンを活性化して、フイプリン溶解能を有するプラス
ミンを生成する機能があるため、線溶系の賦活剤として
有用であり、末梢動脈血栓症や心筋硬塞症などの治療に
広く臨床使用されている。
またウロキナーゼは近年、抗ガン剤の増強剤としての用
途も開発され、その需要は急速に増大している。
医薬として用いられるウロキナーゼは人山来のものであ
り、通常、人尿または腎組織培養液から分離されている
が、これらの人尿などの体液及び臓器中には肝炎、風土
病等のウイルスが存在することが知られており、それよ
り製したウロキナーゼをウイルスの除去又は不活性化処
理を施さないまま医薬として投与すると、ウイルス感染
症にかかるおそれがある。
このような危険を避けるため、ウロキナーゼ製剤の製造
工程において、溶液状態で60℃,10時間の加熱処理
を行なうことが推奨され、このような処理を施した溶液
中には、処理前に存在したウイルスは全て不活性化して
いることが知られている。
しかしながら、ウロキナーゼのみを含有する溶液は60
℃,10時間の処理に対して蛋白凝集を来たし、生理活
性が消失するなど、不安定であるため、これらの不都合
を除くだめのウロキナーゼを安定化する種々の物質の存
在下で加熱処理を施すことが試みられている。
現在までに知られている安定化剤としては人血清アルブ
ミン,アミノ醜糖類,食塩等があるが、これらの安定化
剤は入手困難であったり、効果が少なかったり広汎に用
いるにはいずれも難点があり充分なものとは云えない。
本発明者等は鋭意研究の結果、ヒドロキシプロビルセル
ロースの存在下でウロキナーゼ溶液を加熱処理すると著
しく安定性が向上することを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
即ち、本発明はウロキナーゼ含有溶液を、ヒドロキシプ
ロビルセルロースの存在下において、ウイルスを不活性
化するだめの加熱処理を施すことを特徴とするウロキナ
ーゼの加熱安定化法である。
本発明において加熱処理されるウロキナーゼとしてはそ
の純度は特に限定されないが、ウロキナーゼの比活性が
1000国際単位(IU)/mg蛋白質以上のもの、好
ましくは5000IU/mg蛋白質以上のものであれば
よい。
以上のウロキナーゼは、例えば人尿中のウロキナーゼを
ハイフロスーパーセル等により捕集し、硫安分画処理し
たのち、SE−セルロース、DEAE−セファロースの
如きイオン交換体に対する,吸脱着処理してウロキナー
ゼを濃縮し、更にゲルr過によりパイロジエンを除去す
ることにより、あるいはこれを更に凍結乾燥することに
より得ることができる。
また本発明を構成する成分であるヒドロキシプロピルセ
ルロースはヒドロキシプロビル基含量が約45%〜85
%、好ましくは約55〜75%のものであれば、いかな
る分子量を有するものであってもよいが、通常平均分子
量が約10000〜約300000、好ましくは、約3
0000〜約270000のものを好適に使用すること
ができる。
本発明において、ウロキナーゼ溶液を加熱処理するに当
って上記の各成分を含むウロキナーゼ溶液は以下の如く
調製される。
まずウロキナーゼは粗製粉末、又は精製粉末を2適当な
緩衝液(例えば、リン酸緩衝液、pH6〜9),蒸留水
、生理食塩水等に溶解したものを用いればよい。
この場合においてウロキナーゼの含有量は、約0.01
〜50mg/ml程度でよく、好ましくは約0.05〜
20mg/mlである。
このウロキこナーゼ溶液に添加するヒドロキシグロビル
セルロースの添加量はウロキナーゼ溶液に対して約0.
01〜10W/V%であればよく、好ましくは約0.1
〜2W/V%である。
該ウロキナーゼ溶液にはヒドロキシプロピルセ;ルロー
スを添加するには、ヒドロキシプロビルセルロースの所
要量を直接加えて、攪拌溶解しても、また別途ヒドロキ
シプロビルセルロースを蒸留水等に溶解して加えてもよ
い。
上記のヒドロキシプロビルセルロースを溶解したウロキ
ナーゼ溶液は必要に応じて、塩酸等の酸、水酸化ナトリ
ウム等のアルカリ、またはリン酸緩衝液等の適当な緩衝
液で、pHが6〜9に調整されているのが好ましく、こ
の場合の塩濃度は約0.01〜0.5Mとなるように調
整するものが好ましい。
かくして調整された上記の各成分を含むウロキナーゼ溶
液は50〜70℃、好ましくは60〜65での温度で1
0〜12時間加熱処理される。
かくしてウロキナーゼの生理活性が残存し、困難であっ
たウイルスの不活性化のだめの加熱処理を容易にする効
果を得ることができる。
上記本発明方法の加熱効果を検討するため、ウロキナー
ゼ製剤に含まれる可能性が危惧される各種ウイルスの感
染性について、安定化剤の添加による加熱効果を検討し
た。
即ち、ウロキナーゼを含む溶液にB型肝炎ウイルス、風
疹ウイルス、はしかウイルス、おたふくかぜウイルス、
痘癒ウイルスを加え、60℃で10時間加熱処理を行な
い、経時的に残存するウイルスを感染性によって測定し
だが、10時間後には安定化剤の添加、無添加にかかわ
らず、感染性を完全に失っていた。
この結果は用いたウイルス以外のウイルスについても本
発明の加熱処理を行なうならば、感染性を失活させ得る
ことを示唆するものである。
このようにして加熱処理されたウロキナーゼは、高度精
製されたものの場合にはイオン交換体、3−(P−スル
ホフエニルアミノ)−2−ヒドロキシプロビル化セルロ
ースの如きウロキナーゼ特異吸着体、七フアクリルS−
200(ファルマシア社)の如きゲル濾過剤等を使用し
て高度に精製の後、製剤化することができる。
また本発明は安定化剤として日局9版に記載のある生理
的に安全なヒドロキシプロビルセルロースを用いるもの
であるから、極めて有効にウロキナーゼに対する加熱安
定化を可能にし、ウイルス不活性化処理工程を含む工業
的製法として大きな効果を有するものである。
以下、実施例を挙げて本発明方法を説明するが、本発明
方法はこれら実施例により限定されるものではない。
尚、実施例中ウロキナーゼの力価測定はプロウグらのフ
イプリン平板法(J.plougら,Bioc−him
.Siophys.Acta 24,278(1957
))にて測定し、力価表示はジョンソンらにより定めら
れた国際単位(A.JyJohnsonら、Throm
bos−Diathes.haemorrh.(stu
ttg.)21,259(1969))によった. 実験例 0.05Mリン酸緩衝液(pH7.5)に溶解した比活
性9200IU/mg蛋白質のウロキナーゼ溶液1ml
(2000IU/ml蛋白濃度として0.02mg/m
l)に、水酸化ナトリウムにてpHを7.5に調整した
種々の濃度のヒドロキシプロビルセルロース水溶液1m
lを加えよく攪拌する。
60℃,10時間加熱処理後、氷水にて急冷し、その加
熱安定化効果を比較検討した。
試料は加熱前の比活性を100%とし、加熱処理後、活
性残存率を調べた。
結果を第1表に示す。
実施例1 0.05Mリン酸緩衝液(pH7.5)に溶解した比活
性1500IU/■蛋白質の粗製ウロキナーゼ水溶液2
00ml(20000IU/ml、蛋白濃度として13
.3mg/ml)に、水酸化アンモニウムでpH7.5
に調整した2係ヒドロキシプロピルセルロース水溶液(
平均分子量約50000)200dを加える。
これをよく攪拌した後、60℃,10時間加熱する。
加熱後氷水にて急冷し、pH8.0の0.01Mリン酸
緩衝液にて約10倍に希釈して電気伝導度が10mmh
o/cmとなるようにする。
この溶液をDEAE−セファロースCL−6Bのカラム
(直径5.7cm×高さ11.8cm=容量300ml
)に導通する。
通過液を3−(Pスルホフエニルアミノ)−2−ヒドロ
キシプロビル化セルロースのカラム(直径2.2cm×
高さ9.5cm=容量36ml)に通じる。
吸着されたウロキナーゼを0.01Mリン酸緩衝液(p
H8.0)に溶かした0.5M塩化ナトリウム液にて溶
出する。
このようにして得たウロキナーゼ溶液は出発材料の約5
0係を含み、その純度は42000IU/mg蛋白質で
あった。
この溶液をホローファイバーにて脱塩後、ゼラチン(分
子量30000〜50000)を5mg/ml、マンニ
ツトを5mg/mlとなるように溶解添加して、2ml
宛分注し凍結乾燥することによりウイルスを不活化した
ウロキナーゼ製剤を得た。
実施例2 0.05Mリン酸緩衝液(pH7.5)に溶解した比活
性40500IU/mg蛋白質のウロキナーゼ溶液IA
(20000IU/ml、蛋白濃度として0.49mg
/ml)に、水酸化ナトリウムにてpH7.5に調整し
た2%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液(平均分子
量約50000)1lを加える。
これをよく攪拌した後、60℃にて10時間加熱する。
加熱後氷水にて急冷し、SE−セルロースのカラム(直
径5cm×12cm=容量235ml)に導通する。
0.01Mリン酸緩衝液(pH8.0)500mlにて
洗浄して非イオン性であるヒドロキシプロビルセルロー
スを完全に除去した後、0.7M塩化ナトリウム液にて
ウロキナーゼを溶出する。
このウロキナーゼ溶液は出発材料の82%の活性を含み
、その純度は41000IU/mg蛋白質であった。
これを水に対して透析し、除菌濾過後2ml宛分注し、
凍結乾燥することにより、ウイルスを不活性化したウロ
キナーゼ製剤を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ウロキナーゼを含有する溶液を、ヒドロキシプロビ
    ルセルロースの存在下においてウイルスを不活性化する
    だめの加熱処理を施すことを特徴とするウロキナーゼの
    加熱安定化法。 2 ヒドロキシプロビルセルロースの平均分子量が約1
    0000乃至約300000である特許請求の範囲第1
    項記載の製法。 3 ウロキナーゼの濃度が約0.1乃約至10W/V%
    、ヒドロキシプロビルセルロースの濃度が約0.01乃
    至10W/V%である特許請求の範囲第2項記載の製法
JP9883179A 1979-08-02 1979-08-02 ウロキナ−ゼの加熱安定化法 Expired JPS588835B2 (ja)

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