JPS587494B2 - 車輌用装飾部材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車輛用装飾部材に関し、特に透明、半透明の光
透過性合性樹脂を用いた車輌用装飾部材に関するもので
ある。

一般に、車輌の内外表面には線状、点状等の一定の模様
が付された合成樹脂性の装飾部材が装着される。

該装飾部材は透明な合成樹脂プレートの裏面の所望部分
にマスキングを施して模様としての第１のコーテイング
を施し、焼付けた後、さらに第１のコーティングとは色
調の異なる第２のコーティングを第１のコーティング部
分を含めて施して焼付けすることにより得られ、完成後
に自動車の内外表面に装着される。

この場合、第１コーティング部分を表面側から見ると、
この第１のコーティング部分が模様となって現われ、装
飾効果が得られる。

しかしながら以上の構成によると立体感の有る模様が得
にくく、また長年月の時間経過により第１のコーティン
グが剥離した場合美感が著しく減退し、また２度のコー
ティング作業と、２度の焼付け作業を行うことから製造
工数が繁雑となり製造コストが上昇するとともに、焼付
けのために成形品が熱変形する等の欠点を有する。

本発明の目的は合成樹脂プレートの裏面に凹凸面を形成
することにより実質的に模様等が付加された車輛用装飾
部材を提供し、以上の欠点を除去するものである。

本発明の他の目的は補強効果を有し、機械的強度を太き
《するものである。

本発明の他の目的は長期使用によっても色調変化しない
ようにするものであり、以下実施例を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明による車輛用装飾部材の一実施例を示す
断面図、第２図はその要部平面図、第３図は拡大断面図
であり、同図において１は透明又は半透明の光透過性の
合成樹脂より成るプレートであり、アクリル樹脂、ポリ
カーボネイト樹脂、ナイロン等より成り、車輌の取付け
面２と平行な平坦部３と、段差４を有し取付け面２と平
行な舌部５と、取付け面２方向に突出する脚片６とから
成り、ほぼＣ字状に近似する断面形状となっている。

なお、このプレート１はＣ字断面形状に限定されず、車
輛の装着個所に応じて種々の形状に変形される。

脚片６の端部にはゴミ等の侵入を防止するとともに、脚
片６の先端で車輌を傷つけないようにするゴム等の緩衝
部材７が設けられる。

平坦部３め表面側８は何等凹凸が付加されておらず平滑
面とされ、その裏面側は、幅１０方向に沿って鋸歯状と
なるような凹凸面９となり、この凹凸面９上には色層１
１が被着される。

色着１１はアルミニウム粉末などを含む塗料を塗布する
が、クロムやアルミニウムを蒸着、スパッタリンゲする
か、あるいはメッキ処理を施す等の方法により形成され
る。

平坦部３０表面側８には耐候性、耐摩耗性を高めるため
の周知の物質がコーティングされる。

なお、この保護コーティング層１２は色層１１の上を被
うものであってもよい。

このような構成において、表面側から凹凸面９側に入射
する光１３は傾斜角度の大きな面１４と傾斜角度の小さ
な面１５で反射されるのであるが、傾斜角度の大きな面
１４で反射される光は傾斜角度の小さな面１５で反射さ
れる光より大きな反射角度で反射されるので、この部分
１４を表面側から見ると、黒っぽく見え、これで直線状
の模様を得ることができ、しかも色層１１の光反射能力
により、この模様めコントラストを大きくでき、模様を
浮き上がらせるような状態で目視させ得る。

また、本実施例によればコーティング層１２を有するの
で外部衝撃からプレート１０表面及び色層１１を保護で
き、また、裏面側の凹凸面９において凸条部９１がリブ
としての作用を有し、プレート１全体の強度を高めるこ
とができる。

また、緩衝部材１によりゴミがプレート１の内側に侵入
するのを防止できるとともに、脚片６の端部で車輛の表
面を傷つけるという欠点を除去できる。

特に、本発明で重要な効果は模様を付加する手段として
の凹凸面９を、インジエクション成形によりプレート本
体と同時に成形できる点である。

このために、従来の模様を付加するためのマスキング工
程、塗布工程、焼付工程の一連の作業を省略でき量産化
を図ることができ、またコストを低くすることも可能で
ある。

第４図は本発明による車輌用装飾部材の他の実施例を示
す要部断面図であり、第６図と同じものは同４号を用い
ている。

第４図において傾斜角度の小さい面１５と、大きな面１
４との接合部は曲線状となっている。

このようにすると、模様の縁部をぼかすことが可能とな
り、趣興の有る装飾部材を得ることができる。

また、本発明においてプレート１は着色された合成樹脂
から形成したものでもよい。

このようにすればより趣興を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は本発明による車輛用装飾部材
の一実施例を示す断面図、要部平面図及び断面拡大図、
第４図は本発明による車輌用装飾部材の他の実施例を示
す拡大断面図である。 １・・・プレート、７・・・緩衝部材、８・・・表面側
、９・・・裏面側、１１・・・色層、１２・・・コーテ
ィング層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光透過性合成樹脂プレートの表面側の少なくとも一
   部を平滑面とし、該平滑面に対応する裏面も凹凸面とし
   、該凹凸面により模様を呈するようにしだ車輛用装飾部
   材において、上記凹凸面を傾斜角の大きい面と傾斜角の
   小さい面とより形成するとともに、一方向にのみ鋸歯状
   に変化する成形面としたことを特徴とする車輛用装飾部
   材。 ２ 合成樹脂プレートは、アクリル樹脂又はポリカーボ
   ネイト樹脂又はナイロンより成形されて成る特許請求の
   範囲第１項記載の車輛用装飾部材。 ３ 合成樹脂プレートは着色されて成る特許請求の範囲
   第１項記載の車輛用装飾部材。 ４ 光透過性合成樹脂プレートの表面側の少なくとも一
   部を平滑面とし、該平滑面に対応する裏面を凹凸面とし
   だ車輛用装飾部材において、上記凹凸面を傾斜角の大き
   い面と傾斜角の小さい面とより形成するとともに、一方
   向のみ鋸歯状に変化する成形面とし、該凹凸面側に色層
   を形成したことを特徴とする車輛用装飾部材。 ５ 色層は非透明である特許請求の範囲第４項記載の車
   輛用装飾部材。 ６ 色層は光反射性の物質を含んで成る特許請求の範囲
   第４項記載の車輛用装飾部材。 Ｔ 光反射性物質は金属紛又は金属片である特許請求の
   範囲第６項記載の車輛用装飾部材。 ８ 金属紛又は金属片はアルミニウム又はクロムより成
   る特許請求の範囲第７項記載の車輛用装飾部材。 ９ 光透過性合成樹脂プレートの表面側の少なくとも一
   部を平滑面とし、該平滑面に対応する裏面を凹凸面とし
   た車輛用装飾部材において、上記凹凸面を傾斜角の大き
   い面と傾斜角の小さい面とより形成するとともに、一方
   向にのみ鋸歯状に変化する成形面とし、少なくとも表面
   側に耐候性、耐摩耗性及び硬度を高める透明又は半透明
   の物質をコーティングしたことを特徴とする車輌用装飾
   部材。