JPS5856207Y2 - 再封鎖可能な替え蓋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液体容器の口型部へ再封鎖可能な容器替え蓋に
関するものであり、特には段積み、輸送時における耐衝
撃性に優れ、かつ再封鎖が容易にでき、密封性にも優れ
た再封鎖可能な容器の替え蓋を提供するものである。

従来、液体容器において、口型部にアルミニウム等の金
属シートにより密封シールしたものが使用されており、
これらの容器には密封シールを開封後に替え蓋として使
用する合成樹脂製のオーバーキャップが密封シールを被
覆するように嵌着されている。

しかしながら、これらの替え蓋の構造としては第１図に
示すように容器本体１′の口型部２′に被覆された金属
性の密封シール３′の外側にオーバーキャップ４′を嵌
着したときには、密封シール３′とオーバーキャップ４
′が直接に触れているので、例えばビール等の内圧の高
い内容物を収納した際には密封シール３′が上方に膨ら
み、オーバーキャップ４′と密封シール３′が密着して
いて、段積み、輸送時に何らかの原因でオーバーキャッ
プ４′に外力、衝撃等が加ったときには密封シール３′
が破損し内容液が漏出してしまうという恐れがあった。

本考案は上記に鑑み欠点を除去したものであり、以下実
施例により図面を用いて詳細に説明する。

第２図は本考案の基本的な一実施例を示す替え蓋Ａを容
器本体１の未開封の口型部２に嵌着した状態を示す断面
図であり、容器本体１の口型部２の上方外周には嵌合突
起５が設けられており、この嵌合突起５を被覆するよう
にアルミニウム等の金属シートよりなる密封シール３が
形成されている。

この密封シール３は一般的に使用される開封が容易にで
きる構造であり、例えば切線３１及び３張リング３２な
どを具備している。

次に本考案の替え蓋Ａを詳しく説明すると、この替え蓋
Ａはオーバーキャップ４およびバッキング６の二部品を
嵌合接続したもので、オーバーキャップ４およびバッキ
ング６はそれぞれポリエチレン、ポリプロピレン等の熱
可塑性樹脂より一体成形したものである。

このオーバーキャップ４は密封シール３開封後上記容器
本体１の口型部２の外側に嵌合する外周壁部７と、この
外周壁部７の上端より中心に向って水平方向に延設され
た輪状の頂壁部８が設けられ、また密封シール３を開封
した後に口型部２の内周面に嵌合する内周壁部９が外周
壁部７と同心円的に容器本体１の口型部２の肉厚とほは
゛同一の寸法の間隙を有して設けられている。

しかしながらこの内周壁部９は密封シール３か゛まだ開
封されていないときにバッキング６が嵌合接続された状
態で口型部２に嵌着されるので外周壁部７より寸法が短
い。

又図面において１０．１１は外周壁部７内面全周に突設
された第１アンタ゛−カット、および゛第２アンタ゛−
カットで゛あり、まず第１アンダーカツト１０は第２図
に示すように密封シールが開封する前に口型部に設けら
れている嵌合突起５に嵌合するので外周壁部７の下端部
に設けられている。

又第２アンダーカツト１１は密封シール３を開封後バッ
キング６をとり除いた状態で嵌合するので外周壁７の中
程に設けられている。

次にもう一つの部品であるバッキング７を説明すると、
本考案に使用するバッキング７は上記オーバーキャップ
４とは取り外し自在に嵌合接続される構造になっている
。

すなわちバッキング６は前記オーバーキャップ４の外周
壁部７と内周壁部９との間隙に嵌合挾持ちされる円筒状
の嵌合筒部１２と、その嵌合筒部１２の下方に連設され
、嵌合筒部１２より稍肉厚である緩衝筒状部１３が形成
されている。

この緩衝筒状部１３は前記密封シール３の上面周縁に接
するものであり、中央部が空洞になっているので密封シ
ール３の上面が容器の内圧により−Ｅ方へ膨らんだとき
にも、密封シール３の上面周縁以外に接することがなく
、外力により衝撃が加わったとしても密封シール３を破
ってしまうことがない。

次にオーバーキャップ４からバッキング６から取り外し
自在となる構造を説明すると、第３図に示すように引抜
き用リング１４が緩衝筒状部１３の内面の一ケ所から連
結部１５を介して緩衝筒状部１３内の空洞に連設されて
いる。

この引抜き用リング１４の内側面には指先が挿入し易い
ようにテーパーが設けられている。

又、このバッキング６は連結部１５付近において、オー
バーキャップ４からの分離が容易となるように切断部１
６が設けられている。

次に本考案の換え蓋の操作方法を説明すると、普通の状
態すなわち輸送時等においては第２図に示すような状態
であり、内容物を使用するときにはまず換え蓋を容器本
体１からとり外し、密封シール３を適宜の手段で開封し
て口型部２がら取り除く、ここで内容物が残ってしまっ
たり、他の内容物を入れて再び容器として使用するとき
には、三部品よりなる替え蓋をオーバーキャップ４から
バッキング６を取り外す。

この取り外し方法としては第４図に示すように、引抜用
リング１４に挿入し、他の手でオーバーキャップ４を持
って引抜きリング１４を引けば連結体１５が接続してい
る嵌合突起１２の切断部１６から順次オーバーキャップ
４の外周壁部７と内周壁部９との間隙から抜けて行き、
オーバーキャップ４とバッキング６は分離する。

ここでオーバーキャップ４が密封シール３の替え蓋とし
ての役目を示すもので、第５図に示すようにこのオーバ
ーキャップ４を口型部２に被せると容器本体１の口型部
２の嵌合突起５が第２アンダーカツト］１と嵌合して密
封状態を保ち、再封鎖が可能となる。

次に本考案の他の実施例を示すと、例えば第５図に示す
ように容器本体１″の口型部２″の立ち上りが前記実施
例に較べて短いときには、オーバーキャップ４″を替え
蓋として使用すると外周壁部７″の下端部７１が口型部
２″の裾部２１に接するような状態となり、再封鎖した
後、再度オーバーキャップ４″を取り外すときに外周壁
部７″の下端部７１に指先を引掛けることができず開蓋
が困難となってしまうので、本実施例においては、外周
壁部７″の第２アンダーカッ１−１１”より下方の位置
に二ケ所切矢部を設けるようにしたもので、その切欠部
に挾まれた部分を摘み片を形成したものである。

詳しくは、外周壁部７″の２ケ所の部分に薄肉溝部１７
、囲まれた切欠形成部１８を第２アンダーカツ１へ１１
″より下方の部分に設けておき、密封シールを開封後オ
ーバーキャップ４″を替え蓋として使用するときには、
薄肉溝部１７に沿って切欠形成部１８を剥ぎ取り、第７
図に示すように二つの切欠１９（図面では一つ）を形成
する。

この二つの切欠１９に挾まれた部分は柔軟性を有する摘
み片２０となるので、この摘み片２０を摘み上方へ引上
げれば容易に開蓋が可能となる。

又口型部２″′の立上がりが第二の実施例に較べて短い
ときには、オーバーキャップ４″′の外周壁部７″′の
下端部７１′が口型部２″′の裾部２１′に当ってしま
うので、オーバーキャップ４″′の第２アンダーカツ）
１１”’が口型部２″′の嵌合突起５″′に嵌合する位
置に到達するまでオーバーキャップ４″′が下がらない
ので替え蓋としての作用を果すことが不可能となる。

しかし本実施例においては第８図に示すごとく、オーバ
ーキャップ４″′の外周壁部７″′の内側で第２アンダ
ーカツＨ１”’の下部全周に薄肉溝部１７′を形威し、
密封シール３″′を開封した後、オーバーキャップ４″
′を替え蓋として使用する際には外周壁部７″′の下部
を薄肉溝部１７′に沿って剥取ってしまえば、第９図に
示すようにオーバーキャップ４″′は口型部２″′の裾
部２１′に当ることもなく容易に替え蓋として使用でき
再封鎖が可能となる。

本考案は上記の如くの構成であり、例えばビール等の内
圧の高い内容液を収納する液体容器の口型部に密封シー
ルが施された容器の替え蓋としてはバッキングを有する
ので耐衝撃性に優れ、又バッキングは容易に取り外せる
ので再封鎖も可能であり、内容液を使い終った後でも他
の内容液の収納保管を可能とした容器の替え蓋を提供す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の替え蓋を容器本体の口型部に嵌着した状
態を示す断面図であり、第２図は本考案の第一の実施例
の替え蓋を密封シール開封前に口型部に嵌着した状態を
示す断面図であり、第３図はバッキングを示す斜視図で
゛あり、第４図はオーバーキャップからバッキングを分
離する状態を示す一部断面図であり、第５図は密封シー
ル開封後に口型部にオーバーキャップを嵌着して再封鎖
した状態を示す断面図であり、第６図および第８図は本
考案の第２と第３の実施例の替え蓋を密封シール開封前
に嵌着した状態を示す一部断面図であり、第７図および
第９図はそれぞれ第２と第３の実施例の密封シール開封
後にオーバーキャップを嵌着した状態を示す正面図であ
る。 Ａ・・・・・・替え蓋、１・・・・・・容器本体、２・
・・・・・口型部、３・・・・・・密封シール、４・・
・・・・オー−バーキャップ、５・・・・・・嵌合突起
、６・・・・・・バッキング、７・・・・・・外周壁部
、８・・・・・・天頂壁部、９・・・・・・内周壁部、
１０・・・・・・第１アンダーカツト、１１・・・・・
・第２アンダーカツト、１２・・・・・・嵌合筒部、１
３・・・・・・緩衝筒状部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 口型部に金属等の密封シールが被覆された容器本体に使
   用する再封鎖可能な替え蓋において、外周壁部および内
   周壁部が口型部に嵌合する間隙を有し天頂壁を介して同
   心円状に連設されたオーバーキャップと、上記間隙に嵌
   合される嵌合筒部を上記密封シールの上面外周縁に接す
   る緩衝筒状部とからなるバッキングとからなり、前記バ
   ッキングの嵌合筒部を前記オーバーキャップの間隙に嵌
   合接合し、密封シール開封前には口型部の嵌合突起にオ
   ーバーキャップの外周壁部の内面下端に設けられた第１
   アンダーカツトを嵌着させ、密封シール開封後には前記
   緩衝筒状部の内面の一ケ所から連結部を介し連結された
   引抜き用リングによりバッキングをオーバーキャップよ
   り分離した後、口型部の嵌合突起にオーバーキャップの
   外周壁部の内面中程に設けられた第２アンダーカツトを
   嵌着させることを特徴とした再封鎖可能な替え蓋。