JPS5840025B2 - ヨビネンリヨウポンプオユウスル ナイネンキカン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内燃機関に関し、特に内燃機関の呼び燃料供
給（プライマ）システムに関する。

内燃機関は屡々寒冷時又は長時間停止状態にあった時始
動が困難である。

本発明によれば、内燃機関の始動は、ある量の起動用（
呼び）燃料を直接シリンダ内に圧送して次の圧縮および
点火に備える為機関の運転とは独立して作用可能な装置
の提供により更に容易にかつ迅速に行われる。

特に本発明によれば、ヘッド端部を有するシリンダと、
前記シリンダ内でヘッド端部に対して往復運動作用を行
うピストンと、前記ヘッド端部に対する離間位置でシリ
ンダと連通し、かつピストンの往復運動に応じた圧力変
化を受けるポートと、起動用燃料を前記ポートを介して
シリンダ内に圧送する為の手動操作可能な起動用燃料ポ
ンプ装置とを設けた内燃機関が提供される。

本発明の望ましい実施態様によれば、又燃料圧送作用を
行う圧力変化に応じて作用可能なダイヤフラムにより一
部分が構成されるパルス室を含む燃料ポンプと、前記ポ
ートとパルス室間に連通ずる導管装置とが設けられる。

本発明の一実施形態においては、起動用燃料ポンプ装置
は前記導管装置を介して直接に前記ポートと連通し、本
発明の別の実施態様においては前記起動用燃料ポンプ装
置は前記パルス室と導管装置を介して前記ポートと連通
ずる。

本発明の一実施態様においては、又シリンダから延在す
るクランクケースと、前記クランクケースとシリンダ間
に延在してピストンがシリンダヘッド端部から離間され
る時クランクケースとシリンダ間に連通ずる様に作用可
能な流動通路とが設けられ、前記流動通路内では前記ポ
ートはシリンダに隣接する流動通路と連通ずる。

本発明による他の実施態様においては、前記シリンダは
そのヘッド端部から離間された排気ポートをその内部に
有する側壁を有し、圧力変化を受けるポートはシリンダ
ヘッド端部からの排気ポートの距離より短いシリンダー
ヘッド端部からの距離に側壁内で位置されている。

本発明の更に別の実施態様においては、又圧力変化を受
けるポートと、起動用燃料ポンプ装置からシリンダへの
燃料の流動を許容しシリンダから起動用燃料ポンプへの
流動を阻止する起動用燃料ポンプ装置との間に位置され
る逆止弁装置が設けられる。

本発明の一特徴は、内燃機関の始動を容易にする内燃機
関用呼び燃料供給（プライマー）システムの提供にある
。

本発明の他の特徴は、機関の運転とは独立しである量の
起動用燃料を直接燃焼室内に圧送する機作用可能な装置
を含む内燃機関の提供にある。

本発明の更に他の特徴は、現在の機関構造に対して最少
限度の改良を要する内燃機関用の呼び燃料供給システム
の提供にある。

本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記述、添
付図面、および頭書の特許請求の範囲を照合すれば明ら
かになろう。

第１図に示されるのは内燃機関１０であり、クランクケ
ース１３とシリンダ１５を形成するエンジンブロック部
材１２を有し、前記シリンダ１５はクランクケース１３
から延在しその内部でピストン１７が往復運動可能であ
る。

更に、ピストン１７はクランクケース１３を貫通して回
転自在に延在するクランク軸２１にロッド１９で連結さ
れている。

排気ポート２６も又前記エンジンブロック部材１２に含
まれ、これはシリンダの側壁２７のシリンダヘッド端部
２９から離間された位置に配設され、ピストンの往復運
動によりシリンダ１５と連通ずる。

流通路３１も又エンジンブロック部材１２に含まれ、ピ
ストンの往復運動によりクランクケース１３とシリンダ
１５間を連通させる。

更に、この流通路３１は、一端部においてピストンのシ
リンダヘッド端部２９からの移動の間その下死点への到
達に先立ちかつ排気ポート２６の開口の後に開口する様
に終っている。

クランクケース１３上に取付けられているのは気化器２
４で、これはピストンの往復運動に伴いクランクケース
内に生じる圧力変化に応じてクランクケース１３に燃料
と空気の混合気を供給する。

又、クランクケース１３内に生じる圧力変化は流通路３
１内および流通ポート３３迄達する。

気化器は適当な構造のものが使用出来る。

気化器２４に持続されているのは、機関の運転中燃料の
確実な流れを気化器２４に供給する為の燃料ポンプであ
る。

種々の構成のものが使用可能であるが、第１図に示され
る特定の構造においては周知のダイヤフラム形燃料ポン
プ４０が示され、これは供給管（点線５２で示す）によ
り燃料タンク５０に接続された入口部４８と供給管（点
線５６で示す）により気化器２４に接続された出口部５
４とを有する圧力即ちパルス室４４と燃料圧送室４６を
形成するハウジング４２を含む。

燃料圧送室４６とパルス室４４は弾力性を有する部材即
ちダイヤフラム５８により分割され、このダイヤフラム
は、パルス室４４内の圧力変動に応じて燃料を燃料タン
ク５０から気化器２４に圧送する様作用する。

本発明によれば、機関の始動は、燃料がその後の行程で
シリンダ１５内で圧縮され、点火される位置においであ
る量の起動用燃料を直接シリンダ１５内に選択的に圧送
する為に機関の運転とは独立して作用可能な装置の提供
により容易化され、即ちより迅速かつ容易に行われる。

更に、本発明によれば、周期的な圧力変化を受け、又適
当なパルス導管６２を介してパルス室４４と連通するポ
ート６０を介してシリンダ１５と連通して機関の運転に
伴ない燃料の圧送作用を行なう手動操作による燃料呼び
ポンプ７０が設けられる。

更に、機関の運転中はダイヤフラム５８はポート６０と
導管６２を介して作用するクランクケースの圧力変化に
応じて振動させられて燃料を燃料タンク５０から気化器
２４に、次にクランクケース１３内へ供給する為圧送す
る。

第１図に示す構造において他の構成が可能であるが、ポ
ート６０はシリンダ１５に直接隣接する流動路３１と連
通して、望ましくは起動用燃料ポンプ作用に応じてこの
ポートから送入される燃料がシリンダ１５内に指向され
る様装置される。

（第１図においては、ポート６０は図示の目的で太き目
に拡大しである）起動用燃料のシリンダ１５への流動を
確保する為、ピストン１７は、起動燃料ポンプ作用が生
じる時下死点ｉこ隣接する位置にある必要がある。

殆んどの機関においては、機関の運転が停止されると、
ピストンは自動的に下死点に静止する。

多くの呼び燃料ポンプ装置が例示の構造（こおいて使用
可能であるが、呼び燃料ポンプ７０はダイヤフラム型で
、可撓性管路（点線７４で示す）（こより燃料タンク５
０に接続された入口部７２と燃料噴射管路７８により（
部分的に）ポート６０に接続された出口部７６とを有す
る。

この呼び燃料ポンプ７０は、内部のダイヤフラム（図示
せず）に作用的に結合されたプランジャ７９を押下げ解
放する事により、あるいは呼び燃料ポンプ７０からある
燃料を圧送する様に作用する同様な装置により予め定め
られた量の正圧力下の呼び燃料を噴射管路７８内に選択
的に圧送する様作動する。

多くの周知の呼び燃料ポンプ又は他の適当な装置が、あ
る量の正圧力下の呼び燃料を噴射管路７８内に選択的に
圧送する為に使用可能である。

従って、呼び燃料ポンプの更に詳細な説明は本発明の完
全な理解の為には不要と思われる。

第１図に示された構造においては、呼び燃料の流れが、
前記ポンプ７０から噴射管路７８、パルス室４４、パル
ス導管６２、およびポート６０を経てシリンダ１５内に
至る様にパルス室４４に接続される事が判る。

燃料のシリンダ１５から呼び燃料ポンプ７０への逆流を
防止する為、呼び燃料ポンプ７０と圧力ポートロ０間に
は球型逆止弁８２の如き適当な逆止弁が設けられている
。

この呼び燃料ポンプ７０の作用により形成された流体圧
力は、機関の運転が開始される以前の如く比較的低い圧
力がシリンダ１５内に存在する時前記逆市弁８２を開い
て燃料を前記ポンプ７０からシリンダ１５内への流入を
許容するのに十分である。

第１図に示す構造においては、逆市弁８２はパルス室４
４と呼び燃料ポンプ７０間に位置され、燃料ポンプ４０
の平常の運転と干渉しない様、即ちクランクケース１３
からパルス室４４への圧力パルスの伝播を干渉しない様
になされている。

第２図に示されるのは本発明の別の実施態様で、これは
以下に述べる点を除き第１図に示す如く構成配置される
各構成要素を含んでいる。

この様に、対応する構成要素に対しては第１図に用いた
ものと同じ照合番号を第２図に用いた。

第２図に示された機関１０は、以下の点で第１図に示す
機関１０とは異なる。

即ち、ポート６０（第２図では拡大して示す）はシリン
ダヘッド端部２９から排気ポート２６迄の距離より短か
いシリンダヘッド端部２９からの距離にシリンダの側壁
に位置されている点である。

通常の運転条件下のピストンの往復運動中、ポート６０
（第２図に示す）は圧力の変化を受ける。

ポート６０がシリンダヘッド端部２９に対して密接して
位置されるならば生じ得る圧力変化の著しさを減らす為
に、ポート６０を排気ポート２６に比較的接近させて位
置させるのが望ましい。

第１図に示す構造における如く、ポート６０は、燃料ポ
ンプ４０のパルス室４４と連通ずる圧力パルス導管６２
と連通して機関の運転に応じた圧送作用を行う。

然しなから、第１図に示す構造に比較すれば、噴射管路
７８は、燃料ポンプ４０のパルス室４４とは独立して圧
力パルス導管６２を介してポート６０と連通ずる。

この様に、第２図に示す構造においては、呼び燃料はポ
ンプ４０のパルス室４４を通過せずにポート６０から延
在するパルス導管６２の部分を経て噴射管路７８から直
接ポート６０に通過する。

更に、第２図に示す構造においては、１つの肢管８４を
ポート６０に連通させ、肢管８６を燃料噴射管７８に連
通させ、肢管８８を圧力パルス導管６２に連通させるＴ
字管８３が設けられる。

肢管８６と燃料噴射管路７８の間に接続されているのは
、燃料の流れを燃料ポンプ７０からポート６０に許容す
る球型逆止弁９０の如き適当な逆止弁である。

始動後の機関の運転中は、常閉逆止弁９０は圧力パルス
導管６２を呼び燃料ポンプ７０から遮断して燃料ポンプ
４０が通常の状態で作用出来る様にする。

前記呼び燃料ポンプ７０が逆流防止機能を具備する場合
は、逆止弁は省略出来る。

本発明による直接噴射式の燃料呼び作用の特徴は、多く
の現存する内燃機関の構造、特に圧力稼動燃料ポンプ構
造に最少限度の構造変更を要するのみで付与される。

必要に応じて、第２図に示す導管システム（呼び燃料が
パルス室４４を経て圧送されない場合）は、第１図に示
される流通路３１内に位置されたポート６０に接続出来
る。

更に、必要に応じて第１図に示された圧力パルス導管６
２は第２図に示された如きポート６０に接続され、呼び
燃料がポート６０を介し圧力パルス室４４を経てシリン
ダ１５内に供給される様にする事も出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施した内燃機関の部分図；および第
２図は本発明の内燃機関の別の実施態様の部分図である
。 １０・・・・・・内燃機関、１２・・・・・・エンジン
ブロック部材、１３・・・・・・クランクケース、１５
・・・・・・シリンダ、１７・・・・・・ピストン、１
９・・・・・・ロッド、２１・・・・・・クランク軸、
２４・・・・・・気化器、２６・・・・・・排気ポート
、２７・・・・・・シリンダ側壁、２９・・・・・・シ
リンダヘッド端部、３１・・・・・・流通路、３３・・
・・・・流通ポート、４０・・・・・・燃料ポンプ、４
４・・・・・・パルス室（圧力室）、４６・・・・・・
燃料圧送室、５０・・・・・・燃料タンク、５８・・・
・・・ダイヤフラム、６０・・・・・・ポート、６２・
・・・・・パルス導管、７０・・・・・・呼び燃料ポン
プ、７８・・・・・・燃料噴射管路、８２・・・・・・
球型逆止弁、８３・・・・・・Ｔ字管、８４ 、８６
、８８・・・・・・肢管、９０・・・・・・球型逆止弁
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 燃焼室と、該燃焼室内で可動で該燃焼室内の圧力を
   変えるピストンと、前記燃焼室に連通しピストンの運動
   に応じ生ずる圧力の変動を受けるポートと、該ポートに
   連通した導管と、圧力で作動される燃料ポンプとを有し
   、該燃料ポンプは前記導管に連通ずるパルス室と該パル
   ス室内の圧力変動に応じて作動する燃料圧送室との境界
   を形成するダイヤフラムを有し、さらに前記ポートに連
   通し該ポートを通して呼び燃料を前記燃焼室に圧送する
   ように手動操作可能な呼び燃料ポンプを有している内燃
   機関。