JPS5826884B2 - 芝生用除草剤 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は芝生用除草剤、詳しくは芝生地とくにコーライ
芝生育地に発生する一年生雑草を芝に害を与えることな
く、効果的に防除する選択的除草剤に関するものである
。

近年コーライ芝を主体とする芝生地の造成が盛んになり
、その維持管理の面でとくに除草問題が大きくクローズ
アップしてきた。

現在これら問題の解決のために手取りもしくは除草剤の
適用が行われている。

しかしながら手取り除草では多大の経費を要し、また除
草剤の適用に当ってはコーライ芝にたいする薬害や殺草
スペクトラムの幅が狭いことなどの問題点が少なくない
。

本発明者らは、芝生地に発生する諸雑草を有効に防除す
るための化学的除草法の検索を続けた結果、本発明を完
成した。

本発明の芝生用除草剤は２−クロル−４−エチルアミノ
−６−イツプロビルアミノー５−）ＩＪアジン（以下ア
トラジンと云う）と３−イソプロピル−ＩＨ−２・１・
３−ベンゾチアジアジン−４−（３Ｈ）−オン−２・２
−ジオキシド（以下ベンダゾンと云う）またはその塩を
有効成分として含有してなるものである。

本発明の芝生用除草剤に用いるペンタシンの塩としては
、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アミン塩
、アルキルアミン塩等がある。

本発明の芝生用除草剤はこれらアトラジン及びペンタシ
ン等にベントナイト、クレー、タルク、ホワイトカーボ
ン、珪藻土等の増量剤を加えて粉剤とするが、または更
に必要に応じてアルキルベンゼンスルホン酸塩、ホリオ
キシエチレンアルキルアリルエーテル、ホリビニルアル
コール、リグニンスルホン酸塩等の界面活性剤を配合し
て水和剤、微粒剤または粒剤に製造して使用することが
できる。

また、溶剤、界面活性剤を加えて乳剤とすることも出来
る。

使用に際しては直接又は稀釈して適用する。

更にアトラジン、ペンタシン等をそれぞれ別個に製剤し
、使用時に混合し適用することも出来る。

各種繰り返し実験から本発明の芝生用除草剤の有効な混
合割合はアトラジン１重量部にたいしてペンタシン類１
０〜０．１重量部の範囲であり、好ましくはアトラジン
１にたいしてペンタシン類３〜０．３の範囲である。

アトラジンは雑草の発芽期に処理することによって発芽
を抑制するものであり、その作用は光合成阻害に起因す
るものである。

アトラジンは畑地除草剤としてトウモロコシ等播種後の
土壌処理に用いられるが、コーライ芝にも著るしく害の
少ないことが本発明者らによって認められている。

またアトラジンは水溶解度が比較的大きいために、土壌
表層から徐々に下降移動し、処理層が希薄化し雑草の発
生を許す（残効期間が短い）ことが短所である。

一方、ペンタシン類は広葉系、カヤツリグサ科雑草等に
は除草効果がみられるが、イネ科雑草にはきわめて弱い
と云う選択性を有している。

雑草体内には根部、茎葉両面から吸収されるが、水溶解
度が５００ ｐｐｍときわめて高いことから、土壌中で
は容易に流亡し残効期間が著るしく短いことが欠点であ
る。

広葉系雑草の生育期処理においても木葉２〜４枚時のも
のではこれを枯殺することかできるが、生育の進んだも
のでは僅小害を与える程度で完全枯殺は全く期待されな
い。

これら両側の混合によって得られる本発明の芝生用除草
剤の効果は単に両側の相加的もしくは補足的なものでは
なく、明らかな共力的相乗作用に起因するものである。

これら２剤を適切な割合に混合した本発明の芝生用除草
剤のその除草効果の特徴を挙げると次の通りである。

■ 生育期処理で殺草活性発現が著るしく速効化するこ
と。

■ 生育中〜後期の雑草枯殺効果が得られること。

■ 各単剤では殺草スペクトラムが狭いが広汎の草種を
防除出来ること。

■ 雑草の発芽抑制期間が長期化すること。

このことは、両側の除草特性が巧みに共力し相乗性を生
み出したものと考えられる。

例えば、広葉雑草イヌビエにたいする除草効果ではアト
ラジン１０アール当り５０グ、ペンタシン１００１の処
理で、それぞれ３８％、２６．４％の除草効果であるが
、これを混合した場合１００％の効果を示した。

またイネ科雑草防除効果はアトラジン、ペンタシンとも
に弱いものであるが、両側な配合処理した場合は著るし
く高い除草効果が発現される。

実施例 １ 粉剤 アトラジン３％、ペンタシン３％、タルク及びカオリン
の均等混合物９４％を均一に混合粉砕して粉剤とする。

使用に際しては直接散粉する。実施例 ２ 水和剤 アトラジン２５％、ペンタシン２５％、珪藻±４４％、
ホワイトカーボン２％、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル２％、リグニンスルホン酸ソーダ２％を
均一に混合粉砕して水和剤とする。

実施例 ３ 水和剤 アトラジン１２．５％、ペンタシンＮａ塩２５％、珪藻
土５６．５％、ホワイトカーボン２％、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル２％、リグニンスルホン
酸ソーダ２％を均一に混合粉砕して水和剤とする。

実施例 ５ 水和剤 アトラジン１２．５％、ペンタシンに塩２５％、珪藻土
５６．５％、ホワイトカーボン２％、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル２％、リグニンスルホン酸
ソーダ２％を均一に混合粉砕して水和剤とする。

以上水和剤は水で適宜希釈して使用する。

実施例 ４ 粒剤 アトラジン５％、ペンタシン１０％、タルク４６％、ベ
ントナイト３０％、ホワイトカーボン５％、アルキルベ
ンゼンスルホン酸７−ダ２％、リグニンスルホン酸ソー
ダ２％を混合粉砕し、２５％の水を加えて練合せ押出造
粒機により造粒加工後、乾燥して粒剤とする。

使用に際しては直接散粒する。

実験例 １ 直径１５ｃＩｆＬポツトに畑土壌を入れ、メヒシバ、イ
ヌビエ、シロザ及びナラタデの種子を表土に播種し、１
ＣｒｒＬの層に混和した。

さらにコーライ芝を２株移植した。

２０日後のメヒシバ４葉期、イヌビエ、シロザ、ナラタ
デの草丈７ｃｒｒＬの時にアトラジン（水和剤）、ペン
タシン（水和剤）および本発明組成物（水和剤）の所定
薬量を１区２Ｔｎｌの水に希釈して均一に散布した。

調査は処理２週間後に地上部重量を測定し無処理比で表
わした。

コーライ芝については枯死概況を肉眼観察した。

実験例 ２ ８００ｃｄのバットに畑土壌を入れ、軽く鎮圧後アトラ
ジン（水和剤）、ペンタシンＮａ塩、および本発明組成
物（水和剤）の所定量を５ｒｒＬｌの水に希釈して表面
に均一に散布した。

その後、５日間■紗隔で広葉雑草アカザの種子を播種し
残効性を検出した。

調査は、それぞれ播種１０日後に地上部生重量を測定し
無処理比で表わした。

尚、表中１００は完全に残効性を消失したことを示す。

実験例 ３ コーライ芝生育地を１区５０ｃｒｒＬ×５０ｃｒＩＬに
区画し、コーライ芝の平均草丈４ｃｒｆＬ、イヌビス５
．５ｃｒｆＬの時に、アトラジン（水和剤）、ペンタシ
ン（水和剤）の所定濃度液およびその混合剤を１区２５
ｍ１の水に希釈して均一に散布した。

散布液には３０００倍の展着剤を加用した。

調査は処理２０日後に枯殺率を１０段階法で評価した。

Ｏ：被害塵 Ｏ １：被害塵 ０〜１０％ ２：／／１０〜２０ ３ ： 〃 ２０〜３０ ４：／／３０〜４０ ５： 〃 ４０〜５０ ６ ： 〃 ５０〜６０ ７： 〃 ６０〜７０ ８：／／７０〜８０ ９：／／８０〜９０ １０： ／／ ９０〜１００

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １２−クロル−４−エチルアミノ−６−イソプロビルア
   ミノ−Ｓ−トリアジンと３−イソプロピル−ＩＨ−２・
   １・３−ベンゾチアジアジン−４−（３Ｈ）−オン−２
   ・２−ジオキシドまたはその塩を有効成分として含有す
   ることを特徴とする芝生用除草剤。