JPS5825018Y2 - 簡易中水道装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浴槽の残り湯等を回収し、これを水洗トイレの
洗浄水等に再利用する簡便な中水道装置を提供するもの
である。

一般にこの種装置においては、浴槽等の中水源より回収
装置により中水を中水回収水槽に回収し、中水供給装置
により中水を供給先装置に供給する方法がとられている
が、中水源の中水が途絶えた場合、供給源への中水の供
給も途絶え使用できないという状態が考えられる。

この場合、中水回収水槽に上水道開閉弁を設け、中水回
収水槽の水位が下った場合上水道より補給できる構造に
すれば解決できる。

この種の上水道開閉弁の構造として、たとえば第４図〜
第５図の方法が考えられるが、いずれも欠点を有する。

即ち第４図の場合、上水道開閉弁２４のアーム２５を長
くして浮子２６を中水回収水槽２７の深部に設ける方法
であるが、特殊な形状となるため汎用タイプのものが使
えず、水道局の認可を必要とし、かつアーム２５が長い
ため設置スペースを要する等欠点を有する。

また、汎用タイプのものを使って第５図のように上水道
開閉弁２４を中水回収水槽２７の低位置に設ける方法も
あるが、この場合中水３２が上水道へ逆流することが考
えられ水道法規上使用することが許されない。

なお図中の２８は電気ポンプ、２９はその吸込管、３０
は吐出管、３１は中水流入管、３３は上水を示す。

本考案は上記の欠点を解消するものであり、以下その詳
細を実施例を示す図面にもとづき説明する。

第１図において、１は中水回収水槽、２は前記中水回収
水槽１の内部上方に装置され、上水道の水を貯えるジス
ターン、３は前記ジスターン２に組み込まれ、上水道の
水を水位の変化に応じて制御する汎用タイプの上水道開
閉弁、４は前記ジスターン２の下部より下方に案内され
、中水回収水槽１の深部に挿入された支持棒、４ａは前
記支持棒４の下端部に設けられたフロート、５は支持棒
４の上部に設けられ水位の変動により開閉する開閉弁で
ある。

６は中水回収水槽１の上部に装置された電気自動ポンプ
であり、吸込側には中水回収水槽１と連通する吸込管７
が接続され、前記吸込管７の下端にはストレーナ８が設
けられている。

９は電気自動ポンプ６の吐出側に設けられた吐出管で水
洗トイレ１０の貯水槽１０ａに接続している。

該吐出管９には分岐管１１を分岐して設けてあり、この
分岐管１１には第２図に示す如くＴ字状をなしたジェッ
ト外枠管１３を接続している。

前記ジェット外枠管１３内には分岐管１１側に接続され
たジェットノズル１４とこのジェットノズル１４に対向
したベンチュリー管１５とよりなるジェット部１２を構
成している。

前記ジェット部１２の側方に位置する負圧口１６には浴
槽１９の中水源に連通ずる中水吸込管１７が接続され、
該中水吸込管１７の端部にはフィルター１８が設けられ
ており、また前記ジェット外枠管１３の吐出側には中水
吐出管２０が接続され、この中水吐出管２０は中水回収
水槽１に連通している。

また分岐管１１の途中にはスイッチ２１と連動して開閉
する電磁弁２２が設けられ、吐出管９にはポンプを制御
するための圧力スイッチ２３が接続されている。

本考案の簡易中水道装置は、上記のように構成され、浴
槽１９内の中水を中水回収水槽１に回収する場合は、ス
イッチ２１をＯＮすると電磁弁２２が開弁し吐出管９内
の圧力が降下し圧力スイッチ２３がこれを検知し、電気
自動ポンプ６が駆動する。

すると中水回収水槽１内の中水は吸込管７より吸引され
、吐出管９．電磁弁２２９分岐管１１を経てジェットノ
ズル１４より噴射される。

このジェット部１２においてはジェットノズル１４の側
方に負圧が生じ、この負圧により中水吸込管１７に吸引
力が生じ、浴槽１９内の中水は中水吸込管１７に吸い込
まれ、ジェット部１２、中水吐出管２０を経て中水回収
水槽１に回収される。

洗槽１９内の中水の回収が終ったらスイッチ２１をＯＦ
Ｆにすると電磁弁２２が閉弁され、吐出管９内の圧力が
上昇し圧力スイッチ２３がこれを検知し、電気自動ポン
プ６は停止する。

供給先装置である水洗トイレ１０が使用され、その貯水
槽１０ ａの洗浄水がなくなると圧力スイッチ２３が吐
出管９の圧力を検知して電気自動ポンプ６を運転し、中
水回収水槽１内の中水が水洗トイレ１０に自動的に補給
される。

以上は中水源からの中水が常時補給される場合であるが
、次に中水源の中水が無くなり、中水供給が途絶えた場
合について記述する。

中水回収水槽１の中水が減り水位がフロート４ａの位置
まで下がると開閉弁５が開弁され、ジスターン２の底部
が開口されるため、ジスターン２内の水は中水回収水槽
１に落ち込みジスターン２内の水位が下る。

すると上水道開閉弁が開弁され上水道の水は上水道開閉
弁３、ジスターン２を経て中水回収水槽１内に補給され
る。

この補給により中水回収水槽１内の水位が上昇してくる
とフロート４ａが上昇し開閉弁５が閉弁されるため、ジ
スターン２の水位も上昇し上水道開閉弁３も閉弁され上
水道からの補給が停止される。

したがって中水源からの中水が途絶え、中水が無くなっ
た場合でも、常時上水道開閉弁３を介して上水が補給さ
れるため、供給源の水洗トイレ１０はいつでも支障なく
使用することができる。

本考案は上記の如く中水源からの中水の補給が途絶えた
場合を考慮し、中水の水位を検知し、上水道より水が自
動的に補給される構造であるためいつでも支障なく供給
先装置に水を補給することができる。

また汎用タイプの上水道開閉弁を使っているため、設置
スペースを要せず、水道局の認可の問題および水道法規
上の問題もなく使用することのできる実用的効果の大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の簡易中水道装置の断面図、
第２図は同装置のジェット部の要部断面図、第３図は同
装置の開閉弁部の拡大図、第４図および第５図は本考案
の前提となる上水供給装置の断面図である。 １・・・・・・中水回収水槽、２・・・・・・ジスター
ン、３・・・・・・上水道開閉弁、２・・・・・・支持
棒、４ａ・・・・・・フロート、５・・・・・・開閉弁
、６・・・・・・電気自動ポンプ、７・・・・・・吸込
管、９・・・・・・吐出管、１０・・・・・・水洗トイ
レ、１０ａ・・・・・・貯水槽、１１・・・・・・分岐
管、１２・・・・・・ジェット部、１６・・・・・・負
圧口、１９・・・・・・浴槽、２０・・・・・・中水吐
出管、２１・・・・・・スイッチ、２２・・・・・・電
磁弁、２３・・・・・・圧力スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中水回収水槽の深部にフロートを昇降自在に支持し、前
   記中水回収水槽の上部にジスターンを固定し、前記ジス
   ターンの底部に前記フロートの昇降に連動して可動する
   開閉弁を設け、前記ジスターンに前記開閉弁の開閉に伴
   う水位変化に応じて開閉する上水道開閉弁を設け、かつ
   前記中水回収水槽に吐出管が接続された中水回収ポンプ
   装置及び前記中水回収水槽内に吸込管が挿入された中水
   供給ポンプ装置を設けてなる簡易中水道装置。