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JPH1195583A - トナー画像定着用セラミックスヒーター - Google Patents

トナー画像定着用セラミックスヒーター

Info

Publication number
JPH1195583A
JPH1195583A JP9251906A JP25190697A JPH1195583A JP H1195583 A JPH1195583 A JP H1195583A JP 9251906 A JP9251906 A JP 9251906A JP 25190697 A JP25190697 A JP 25190697A JP H1195583 A JPH1195583 A JP H1195583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
fixing
ceramic
heater
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9251906A
Other languages
English (en)
Inventor
Masuhiro Natsuhara
益宏 夏原
Hirohiko Nakada
博彦 仲田
Yasuhisa Yushio
泰久 湯塩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP9251906A priority Critical patent/JPH1195583A/ja
Priority to CA002246919A priority patent/CA2246919C/en
Priority to KR10-1998-0037899A priority patent/KR100388862B1/ko
Priority to US09/153,789 priority patent/US6078027A/en
Priority to EP98307533A priority patent/EP0903646B1/en
Priority to DE69816548T priority patent/DE69816548D1/de
Publication of JPH1195583A publication Critical patent/JPH1195583A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/10Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor
    • H05B3/12Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor characterised by the composition or nature of the conductive material
    • H05B3/14Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor characterised by the composition or nature of the conductive material the material being non-metallic
    • H05B3/141Conductive ceramics, e.g. metal oxides, metal carbides, barium titanate, ferrites, zirconia, vitrous compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス基板に割れが発生せず、電極と
コネクターの接続信頼性が高く、定着速度の向上及び転
写材の大型化の要求に対応できるトナー画像定着用セラ
ミックスヒーターを提供する。 【解決手段】 転写材上のナー画像を加熱定着させるた
めのヒーターであって、窒化ケイ素からなるセラミック
ス基板1aと、セラミックス基板1a上に形成された発
熱体1bとを備えている。セラミックス基板1aを構成
する窒化ケイ素の熱伝導率は40W/mK以上、抗析強
度は50kg/mm2以上であることが好ましく、また
セラミックス基板1aの厚みを0.1〜0.5mmと薄く
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリや複
写機、プリンター等におけるトナー画像の加熱定着装置
に使用されるセラミックスヒーターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリや複写機、プリンタ
ー等の画像形成装置におけるトナー画像の加熱定着装置
では、感光ドラム上に形成したトナー像を転写材の上に
転写した後、その転写材を加熱ローラと加圧ローラの間
に挟持して搬送しながら加熱と同時に加圧することによ
り、未定着のトナー画像を転写材に定着させている。こ
の加熱定着装置に用いられる従来の加熱製ローラは、円
筒状の金属ロール中にハロゲンランプなどの熱源を設置
し、その熱で金属製ロールの表面部を加熱するものであ
った。
【0003】近年、この加熱定着装置の加熱部としてセ
ラミックスヒーターを用いたトナー画像の加熱定着装置
が提案され、実用化されている。この装置に用いるセラ
ミックスヒーターは、電気絶縁性の細板状のセラミック
ス基板の表面に線状の発熱体を設け、その表面をガラス
等の保護層で覆った構造を有し、この発熱体に通電して
加熱するものである。このようなセラミックスヒーター
を用いた加熱定着装置は、例えば特開平1−26367
9号公報、特開平2−157878号公報、特開昭63
−313182号公報等に記載されている。
【0004】かかる加熱定着装置は、具体的には、例え
ば図1に示すように、上記のセラミックスヒーター1を
樹脂製の支持体2に取り付け、この支持体2の外周部に
耐熱性フィルム3を回転可能に設け、この耐熱性フィル
ム3を挟んで加圧ローラ4をセラミックスヒーター1と
対向させて配置してある。未定着のトナー画像6aを有
する転写材5は加圧ローラ4と耐熱性フィルム3の間に
挟持されて一定速度で搬送され、その間に加圧ローラ4
による加圧とセラミックスヒーター1による加熱とによ
りトナー画像6bが転写材5に定着される。
【0005】このセラミックスヒーターを用いた加熱定
着装置は、セラミックスヒーターの熱容量が従来の金属
製ロールに比較して非常に小さいために、消費電力を低
減でき、また熱源投入後のヒーターの予熱が不要なため
クイックスタート性に優れているなどの利点がある。ま
た、上記セラミックスヒーターを構成するセラミックス
基板としては、従来からアルミナ(Al23)が一般的
に使用されている。
【0006】上記のセラミックスヒーターを用いた加熱
定着装置において、近年、定着速度の高速化が求められ
ている。現在のアルミナ基板を用いたセラミックスヒー
ターの定着速度は、1分間にA4用紙を定着する枚数で
4〜8ppm(papersper minute)で
あるが、最近では更に12ppm以上の高速処理が要請
されている。
【0007】一般にセラミックスヒーターでは、発熱体
の両端又は片端に100又は200Vの電圧が印可さ
れ、数100W以上のジュール熱が発生し、これによっ
て約200℃程度まで約2〜6秒間で昇温が行われる。
定着速度が速くなると用紙1枚当たりにヒーターから熱
が伝わる時間は短くなる。しかし、トナー定着には一定
の熱量が必要であるため、単位時間当たりより多量の熱
をヒーターから供給することが必要となり、これに伴っ
てヒーターに加わる熱衝撃も増大する。
【0008】ところが、アルミナ基板を用いたセラミッ
クスヒーターの場合、アルミナの熱伝導率が20W/m
K以下と比較的小さいため、発熱体近傍とそれ以外の部
分では温度差が発生する。一方、アルミナの熱膨張率は
7.3ppm/℃と比較的大きいため、前記温度差によ
って熱応力が発生する。このため、従来から使用されて
いたアルミナ基板は、ヒーターの昇温時に基板が割れや
すく、上記したように大きな熱衝撃が加わる高速処理に
は不適当であった。
【0009】そこで最近では、耐熱衝撃性に劣るアルミ
ナ基板に代えて、特開平9−80940号公報や特開平
9−197861号公報などに記載されるように、窒化
アルミニウム(AlN)を用いたセラミックスヒーター
が開発されている。特開平9−80940公報によれ
ば、窒化アルミニウムの高熱伝導率によりヒーターの温
度応答性が改善されるとしている。また特開平9−19
7861号公報では、窒化アルミニウムの高熱伝導性を
利用して、定着性の改善、高速印刷の可能性、及び消費
電力の低減が得られるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとく、加熱定
着装置のセラミックスヒーターにはセラミックス基板と
してアルミナ及び窒化アルミニウムを用いたものがあ
り、アルミナ基板を用いたセラミックスヒーターは熱衝
撃による基板割れが発生しやすいため、定着速度の向上
に適さないという欠点があった。また、アルミナ基板及
び窒化アルミニウム基板のいずれを用いたヒーターであ
っても、発熱体の電極とコネクターの接続不良が起こり
やすく、特に転写材の大型化に伴ってその接続信頼性が
問題となっている。
【0011】即ち、加熱定着装置に対する別の要求とし
て、大型の転写材、例えばA3用紙に対する定着の要求
がある。従来からA4用紙を定着する加熱定着装置で
は、A4用紙を縦方向に搬送しながら定着する方式を採
用しているため、A3用紙は定着できない。そこで、セ
ラミックスヒーターの長さを長くすることでA3用紙の
定着の要求に対応している。
【0012】その場合、セラミックス基板上の発熱体の
長さがA4用紙の220mm程度からA3用紙では30
0mm程度に大幅に長くなり、発熱体部分の温度は20
0〜250℃程度になる。ヒーターの発熱による基板の
熱膨張は、アルミナ基板で、例えばヒーター温度が22
5℃、室温20℃の場合、A4用紙では0.32mm、
A3用紙では0.44mmとなる。また、発熱体に給電
するためのコネクターは支持体上に形成され、一般に抵
抗の小さい銅を主体とした導体上に、耐熱性を確保する
ためにNiなどの金属がメッキされたものを使用してい
る。
【0013】このため、上記のようにヒーターの発熱で
セラミックス基板が伸縮すると、支持体上のコネクター
の表面にメッキされているNiなどの金属が、セラミッ
クス基板上に設けた発熱体の電極との摩擦により剥げ落
ちて銅が露出しやすい。露出した銅は、ヒーターの熱が
加わることにより電極との接点で急速に酸化してCuO
が形成され、このCuOには導電性が無いため、コネク
ターと発熱体の電極との間で接触不良を起こすのであ
る。
【0014】アルミナより熱膨張係数が小さい窒化アル
ミニウムの基板では、上記のような伸縮による電極とコ
ネクターの接続不良は余り問題点とならない。しかし、
窒化アルミニウムは熱伝導率が高いので、発熱体で発生
した熱が給電部のコネクターにまで容易に伝達される。
このため、この熱によりコネクターの銅が容易に酸化さ
れてしまい、同様に電極とコネクターの間の接続不良が
発生するという問題点があった。
【0015】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
定着速度の向上及び転写材の大型化の要求を踏まえ、セ
ラミックス基板に割れが発生せず、電極とコネクターの
接続信頼性が高く、トナー画像を均一に定着させること
のできるトナー画像定着用セラミックスヒーターを提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供するトナー画像定着用セラミックスヒ
ーターは、転写材上に形成されたトナー画像を加熱定着
させるためのセラミックスヒーターであって、窒化ケイ
素からなるセラミックス基板と、該セラミックス基板上
に形成された発熱体とを備えることを特徴とする。
【0017】本発明のトナー画像定着用セラミックスヒ
ーターにおいては、セラミックス基板を構成する窒化ケ
イ素の熱伝導率は40W/mK以上であることが好まし
く、80W/mK以上であることが更に好ましい。ま
た、基板を構成する窒化ケイ素の抗析強度は50kg/
mm2以上であることが好ましく、100kg/mm2
上であることが更に好ましい。
【0018】また、本発明のトナー画像定着用セラミッ
クスヒーターでは、セラミックス基板の発熱体を形成し
た面とその反対側の面と間の厚さを、0.1〜0.5mm
と薄くすることができる。更に、発熱体はセラミックス
基板の転写材に対向する面に形成するのが通常である
が、本発明ではセラミックス基板の薄型化により、転写
材に対向する面と反対側の面に発熱体を形成することが
可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明においては、セラミックス
ヒーターのセラミックス基板として窒化ケイ素(Si3
4)を使用する。このセラミックスヒーター1は、例
えば図2に示すように、セラミックス基板1aが窒化ケ
イ素からなり、このセラミックス基板1a上に発熱体1
bが形成してある。尚、発熱体1bは、通常のごとくガ
ラス等の保護層1cで覆うことができる。
【0020】そして、本発明のセラミックスヒーター1
は、樹脂製の支持体2に取り付けられ、支持体2の外周
部に耐熱性フィルム3を回転可能に設け、この耐熱性フ
ィルム3を挟んで加圧ローラ4をセラミックスヒーター
1と対向させて配置することにより、加熱定着装置が構
成される。この加熱定着装置の定着方式は従来と同様で
あり、加圧ローラ4と耐熱性フィルム3の間に転写材5
が挟持されて一定速度で搬送され、加圧ローラ4と転写
材5の接触部分(ニップ部)において、未定着のトナー
画像が加圧及び加熱により転写材5に定着される。
【0021】本発明の窒化ケイ素基板を従来のアルミナ
基板と比較すると、熱伝導率はアルミナと同等か又はそ
れ以上であり、熱膨張率はアルミナより小さいことか
ら、発生する熱応力はアルミナより小さくなる。更に、
窒化ケイ素の抗析強度はアルミナよりも遥かに大きい。
このため、窒化ケイ素基板は耐熱衝撃性においてアルミ
ナ基板よりも非常に優れた材料であり、熱応力による基
板割れを防止でき、定着速度の高速化に適したものであ
る。
【0022】また、窒化ケイ素基板によれば、発熱体の
電極とコネクターとの間で優れた接続信頼性が得られ
る。即ち、窒化ケイ素の熱膨張係数は概ね2.8×10
-6/K又はppm/℃程度であるから、ヒーター発熱時
に生じる基板の熱膨張はアルミナの40%程度に過ぎな
い。このため、基板の伸縮が少なく、コネクターの表面
にメッキされているNiなどの金属が剥げ落ちて銅が露
出し、これにヒーターの熱が加わることにより電極との
接点で酸化されることを防止できる。その結果、基板の
伸縮に起因するコネクターと発熱体の電極との間での接
触不良をなくすことができる。
【0023】しかも、窒化ケイ素の熱伝導率は、最大で
も窒化アルミニウムほど高くなり得ない。このため、従
来の窒化アルミニウム基板のように発熱体で発生した熱
が給電部のコネクターにまで簡単に伝達されることがな
く、従ってコネクターの銅が伝達された熱で酸化される
のを防ぐことができる。その結果、本発明の窒化ケイ素
基板によるセラミックスヒーターでは、熱によるコネク
ターの銅の酸化に起因するコネクターと発熱体の電極と
の間の接続不良をも防ぐことができる。
【0024】本発明の窒化ケイ素基板の熱伝導率は、4
0W/mKが好ましく、80W/mK以上が更に好まし
い。熱伝導率が40W/mK未満の場合には、基板の耐
熱衝撃性が低下すると共に、ヒーター内における温度分
布のバラツキが大きくなるためである。特に、熱伝導率
が80W/mK以上の場合には、基板内及びニップ内に
おける温度分布を小さくできるため、ニップ幅(図2中
のn)と基板幅の差を小さくでき、相対的にヒーターの
基板幅を小さくできる。また、基板幅を小さくすること
によって、ヒーターの消費電力を低減することができ
る。
【0025】窒化ケイ素基板の抗析強度は、50kg/
mm2以上が好ましく、100kg/mm2以上が更に好
ましい。抗折強度が50kg/mm2未満の場合には、
上記のごとく熱衝撃による基板の破損が生じやすい。ま
た、抗折強度が100kg/mm2以上であれば、基板
の厚さを0.5mm以下0.1mm程度まで薄くすること
ができる。このように基板を薄くすることは、材料費を
低減できる点で有利であると共に、ヒーターの熱容量は
概略板厚に比例して小さくなるので、省エネルギーの点
で一層有利なものとなる。
【0026】特に、このような高強度窒化ケイ素による
基板厚の低減により、熱の伝達が一層容易になるため、
基板の転写材に対向する面(定着面)と反対側の面に発
熱体を形成することが可能となる。このように、転写材
に対して裏面に発熱体を設けることにより、発熱体の熱
が一般に熱伝導率が低いガラス等の保護層を通らずに転
写材に到達するので、窒化ケイ素基板から転写材への熱
伝達がより速やかになり、且つ全体に一定した温度を得
ることができるので、熱容量低下による省エネルギー効
果に加え、均一なトナー画像を安定して得ることができ
る。
【0027】一般に、温度T1で全体が等温に保持され
た材料の一面が温度T2の熱源に接触した場合、t秒後
の対抗面の温度T(t)は下記数式1により表される:
【数1】 T(t)=T1+(T2−T1){1−exp(−t/RC)} ここで、Rは両面間の熱抵抗、Cは熱容量である。
【0028】この式から、積RCが上記対抗面の昇温速
度の目安となることが分かるが、R及びCは概略板厚に
比例するので、積RCは板厚の2乗に比例することとな
る。従って、基板の厚みを1/2にすると昇温時間は1
/4に、厚みを1/3にすると昇温時間は1/9にする
ことができ、ひいては定着特性を著しく改善することが
できる。
【0029】本発明の窒化ケイ素基板は、窒化ケイ素粉
末に酸化イットリウム、アルミナ他の焼結助剤を添加し
て焼結する通常の方法で製造が可能である。
【0030】
【実施例】実施例1 Si34粉末に、焼結助剤としてY23、Al23、M
gO、ZrO2の2種以上の粉末を添加し、シート成形
後脱バインダーと焼結を行い、試料〜の窒化ケイ素
焼結体を製造した。このときの原料粉末の配合、焼結条
件及びHIP条件を下記表1に示す。
【0031】
【表1】 原料粉末配合(重量%) 焼結条件 HIP条件試料 Si3N4 Y2O3 Al2O3 MgO ZrO2 (℃×hr) (℃×気圧×hr) 93 5 2 − − 1800×3 − 95 3 2 − − 1800×3 − 94.5 5 0.5 − − 1700×3 1800×10×1 92 5 2 1 − 1700×3 1700×10×1 93.5 5 0.5 1 − 1700×3 1800×10×1 88 5 2 − 5 1700×3 1800×10×1 95 4 0 1 − 1700×3 1850×10×3
【0032】比較のために、Al23粉末93重量%に
MgO粉末3重量%、SiO2粉末2重量%、CaCO3
粉末2重量%を加え、加湿窒素/水素雰囲気中にて16
00℃で焼結を行い、アルミナ焼結体を製造した。
【0033】得られた各窒化ケイ素焼結体及びアルミナ
焼結体を長さ300mm×幅10mmに切断し、下記表
2及び表3に示す厚みになるように研磨してセラミック
ス基板を得た。その後、図3及び図4に示すように、各
セラミックス基板1a上に、発熱体1bはAg−Pdペ
ーストを用い、電極1dはAgペーストを用いて、それ
ぞれのパターンにスクリーン印刷した後、大気中にて8
90℃で焼成して発熱体1b及び電極1dを形成した。
その後、発熱体1b上にガラスをスクリーン印刷し、大
気中にて750℃で焼成して保護層1cを設けた。尚、
熱伝導率が50W/mK以上の窒化ケイ素については、
熱伝導率が良好なため発熱体1bの幅を小さくでき、従
ってセラミックス基板1aの幅を7.5mmまで小さく
した。
【0034】これらの窒化ケイ素又はアルミナからなる
セラミックス基板1aを用いた各セラミックスヒーター
1を、図2に示すように転写材5に対向する面(定着
面)が保護層1cとなるように、又は図2とは逆に定着
面がセラミックス基板1aとなるように、それぞれ樹脂
製の支持体2に取り付けた。その後、加圧ローラ4及び
耐熱性フィルム3を配置して加熱定着装置を構成した。
【0035】得られた各加熱定着装置を用いて、セラミ
ックスヒーターの耐熱衝撃試験及び定着試験を行った。
尚、耐熱衝撃試験では、加圧ローラ4と耐熱性フィルム
3を一定速度で回転させた状態で、セラミックスヒータ
ー1を下記表2に示す温度まで5秒間で昇温するように
電圧及び電流を調整し、その温度で30秒キープ後、通
電及び加圧ローラとフィルムの回転を停止し、セラミッ
クス基板の破損状況を調べた。破損していない場合に
は、ヒーターを室温まで冷却した後、上記試験をセラミ
ックス基板が破損するまで最大1000回繰り返して実
施した。また、定着試験は定着速度12ppmで行い、
一枚印刷時の消費電力、並びに定着性について評価し
た。耐熱衝撃試験の結果を表2に、及び定着性試験の結
果を表3に示した。
【0036】
【表2】 基板厚み 抗折強度 熱伝導率 ヒーター温度基板試料 (mm) (kg/mm2) (W/mK) (℃) 基板破損までの試験回数 Al2O3 0.8 30 20 200 1000回まで良好 Al2O3 0.6 30 20 200 1000回まで良好 Al2O3 0.5 30 20 200 185回で破損 Al2O3 0.8 30 20 250 5回で破損 Al2O3 0.6 30 20 250 5回で破損 Si3N4 0.6 50 20 250 1000回まで良好 Si3N4 0.4 50 20 250 1000回まで良好 Si3N4 0.3 50 20 250 1000回まで良好 Si3N4 0.25 50 20 250 850回で破損 Si3N4 0.25 100 20 250 1000回まで良好 Si3N4 0.25 50 50 250 1000回まで良好 Si3N4 0.15 50 50 250 271回で破損 Si3N4 0.15 80 100 250 1000回まで良好 Si3N4 0.15 100 50 250 1000回まで良好 Si3N4 0.1 100 50 250 1000回まで良好 Si3N4 0.6 50 12 250 756回で破損 Si3N4 0.6 45 20 250 963回で破損
【0037】
【表3】 基板厚み 抗折強度 熱伝導率 消費電力基板試料 (mm) (kg/mm2) (W/mK) 定着面 定着性 (Wh) Al2O3 0.8 32 20 カ゛ラス ○ 1.48 Al2O3 0.8 32 20 セラミックス △ 1.35 Al2O3 0.6 32 20 カ゛ラス ○ 1.30 Al2O3 0.6 32 20 セラミックス ○ 1.31 Si3N4 0.6 50 20 カ゛ラス ○ 1.25 Si3N4 0.6 50 20 セラミックス ○ 1.24 Si3N4 0.6 50 12 カ゛ラス △ 1.29 Si3N4 0.6 50 12 セラミックス △ 1.21 Si3N4 0.6 80 100 カ゛ラス ◎ 1.27 Si3N4 0.6 80 100 セラミックス ◎ 1.23 Si3N4 0.4 50 20 カ゛ラス ○ 1.20 Si3N4 0.4 50 20 セラミックス ○ 1.09 Si3N4 0.3 50 20 カ゛ラス ○ 1.18 Si3N4 0.3 50 20 セラミックス ○ 0.94 Si3N4 0.25 100 20 カ゛ラス ○ 0.98 Si3N4 0.25 100 20 セラミックス ◎ 0.85 Si3N4 0.2 100 20 カ゛ラス ○ 0.71 Si3N4 0.2 100 20 セラミックス ◎ 0.64 Si3N4 0.1 100 20 カ゛ラス ○ 0.50 Si3N4 0.1 100 20 セラミックス ◎ 0.40 Si3N4 0.3 50 50 カ゛ラス ◎ 1.02 Si3N4 0.3 50 50 セラミックス ◎ 0.94 (注)定着性の評価、◎:極めて良好、○:良好、×:やや不良
【0038】次に、コネクターの耐久性について、アル
ミナ基板と窒化アルミニウム基板、及び前記表1中の試
料との窒化ケイ素基板で評価した。即ち、各セラミ
ックス基板を長さ400mm×幅15mm×厚み0.8
mmに切断、加工し、上記と同様にセラミックスヒータ
ーを作製した。これらのセラミックスヒーターを保護層
が定着面になるように支持体に取り付けて、上記と同様
に加熱定着装置を構成した。
【0039】コネクターの耐久性試験は、セラミックス
ヒーターを225℃にまで5秒間で昇温させた後、未定
着のA3用紙1枚を定着させた。尚、このときのA3用
紙1枚を定着する時間は10秒になるように調整した。
また、コネクターにはNiメッキされた銅を使用し、そ
れが導通不良を起こすまで定着を繰り返した。得られた
結果を下記表4に示した。
【0040】
【表4】
【0041】上記のコネクターの耐久性試験において、
アルミナ基板の場合、250回の定着を過ぎたころから
コネクターの接触抵抗が高くなり始め、263回目に導
通しなくなった。また、窒化アルミニウム基板について
も、380回を過ぎたころから接触抵抗が高くなり、3
88回目に導通しなくなった。しかし、本発明の窒化ケ
イ素基板の場合には、1000回の定着を行っても接触
抵抗の上昇及び導通不良は生じなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、加熱定着装置用のセラ
ミックスヒーターの基板として窒化ケイ素基板を使用す
ることにより、基板に割れが発生せず、且つ電極とコネ
クターの接続不良をなくすことができ、ヒーター消費電
力の低減と共に、定着速度の向上及び転写材の大型化に
対応し得るトナー画像定着用セラミックスヒーターを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミックスヒーターを用いた加熱定着装置を
示す概略の断面図である。
【図2】加熱定着装置の要部を示す概略の断面図であ
る。
【図3】セラミックスヒーターの一具体例を示す概略の
正面図である。
【図4】図3のセラミックスヒーターのA−A線に沿っ
た概略の断面図である。
【符号の説明】
1 セラミックスヒーター 1a セラミックス基板 1b 発熱体 1c 保護層 1d 電極 2 支持体 3 耐熱性フィルム 4 加圧ローラ 5 転写材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリや複写機、プリンタ
ー等の画像形成装置におけるトナー画像の加熱定着装置
では、感光ドラム上に形成したトナー画像を転写材の上
に転写した後、その転写材を加熱ローラと加圧ローラの
間に挟持して搬送しながら加熱と同時に加圧することに
より、未定着のトナー画像を転写材に定着させている。
この加熱定着装置に用いられる従来の加熱ローラは、円
筒状の金属ロール中にハロゲンランプなどの熱源を設置
し、その熱で金属製ロールの表面部を加熱するものであ
った。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明のトナー画像定着用セラミックスヒ
ーターにおいては、セラミックス基板を構成する窒化ケ
イ素の熱伝導率は40W/mK以上であることが好まし
く、80W/mK以上であることが更に好ましい。ま
た、基板を構成する窒化ケイ素の抗折強度は50kg/
mm2以上であることが好ましく、100kg/mm2
上であることが更に好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明の窒化ケイ素基板を従来のアルミナ
基板と比較すると、熱伝導率はアルミナと同等か又はそ
れ以上であり、熱膨張率はアルミナより小さいことか
ら、発生する熱応力はアルミナより小さくなる。更に、
窒化ケイ素の抗折強度はアルミナよりも遥かに大きい。
このため、窒化ケイ素基板は耐熱衝撃性においてアルミ
ナ基板よりも非常に優れた材料であり、熱応力による基
板割れを防止でき、定着速度の高速化に適したものであ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】本発明の窒化ケイ素基板の熱伝導率は、
0W/mK以上が好ましく、80W/mK以上が更に好
ましい。熱伝導率が40W/mK未満の場合には、基板
の耐熱衝撃性が低下すると共に、ヒーター内における温
度分布のバラツキが大きくなるためである。特に、熱伝
導率が80W/mK以上の場合には、基板内及びニップ
内における温度分布を小さくできるため、ニップ幅(図
2中のn)と基板幅の差を小さくでき、相対的にヒータ
ーの基板幅を小さくできる。また、基板幅を小さくする
ことによって、ヒーターの消費電力を低減することがで
きる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】窒化ケイ素基板の抗折強度は、50kg/
mm2以上が好ましく、100kg/mm2以上が更に好
ましい。抗折強度が50kg/mm2未満の場合には、
上記のごとく熱衝撃による基板の破損が生じやすい。ま
た、抗折強度が100kg/mm2以上であれば、基板
の厚さを0.5mm以下0.1mm程度まで薄くすること
ができる。このように基板を薄くすることは、材料費を
低減できる点で有利であると共に、ヒーターの熱容量は
概略板厚に比例して小さくなるので、省エネルギーの点
で一層有利なものとなる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材上に形成されたトナー画像を加熱
    定着させるためのヒーターであって、窒化ケイ素からな
    るセラミックス基板と、該セラミックス基板上に形成さ
    れた発熱体とを備えることを特徴とするトナー画像定着
    用セラミックスヒーター。
  2. 【請求項2】 セラミックス基板を構成する窒化ケイ素
    の熱伝導率が40W/mK以上であることを特徴とす
    る、請求項1に記載のトナー画像定着用セラミックスヒ
    ーター。
  3. 【請求項3】 セラミックス基板を構成する窒化ケイ素
    の抗析強度が50kg/mm2以上であることを特徴と
    する、請求項1又は2に記載のトナー画像定着用セラミ
    ックスヒーター。
  4. 【請求項4】 セラミックス基板の発熱体を形成した面
    とその反対側の面と間の厚さが0.1〜0.5mmである
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のト
    ナー画像定着用セラミックスヒーター。
  5. 【請求項5】 セラミックス基板の転写材に対向する面
    と反対側の面に発熱体が形成されていることを特徴とす
    る、請求項1〜4のいずれかに記載のトナー画像定着用
    セラミックスヒーター。
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