JPH1191378A - 作業車両の走行用伝動装置 - Google Patents
作業車両の走行用伝動装置Info
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- JPH1191378A JPH1191378A JP25564697A JP25564697A JPH1191378A JP H1191378 A JPH1191378 A JP H1191378A JP 25564697 A JP25564697 A JP 25564697A JP 25564697 A JP25564697 A JP 25564697A JP H1191378 A JPH1191378 A JP H1191378A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 作業車両の走行用伝動装置において、前後進
選択装置や高低速選択装置等、少なくとも二段の変速段
を備える補助変速装置を組み入れる場合に、補助変速装
置の着脱を容易化することを課題とする。 【解決手段】 前部ミッションケース1の軸受壁1bと
その前端開口部を覆う前部軸受枠4との間に、補助変速
装置の実施例としての、油圧クラッチの前後進切換用ク
ラッチ装置Cを含む前後進選択装置Aを配設するもので
あり、前部軸受枠4には前後進切換用クラッチ装置C用
の油路を穿設する油受継部4aを形成し、前部ミッショ
ンケース1の外壁に付設する油圧制御バルブ35より、
外壁の肉厚部1dに穿設した油路が、配管の必要なく油
受継部4aの油路と繋がる構成とする。
選択装置や高低速選択装置等、少なくとも二段の変速段
を備える補助変速装置を組み入れる場合に、補助変速装
置の着脱を容易化することを課題とする。 【解決手段】 前部ミッションケース1の軸受壁1bと
その前端開口部を覆う前部軸受枠4との間に、補助変速
装置の実施例としての、油圧クラッチの前後進切換用ク
ラッチ装置Cを含む前後進選択装置Aを配設するもので
あり、前部軸受枠4には前後進切換用クラッチ装置C用
の油路を穿設する油受継部4aを形成し、前部ミッショ
ンケース1の外壁に付設する油圧制御バルブ35より、
外壁の肉厚部1dに穿設した油路が、配管の必要なく油
受継部4aの油路と繋がる構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業
車両における走行用伝動装置であって、エンジン出力部
と、駆動輪の多段変速装置との間に、前後進切換や、高
低速切換等の少なくとも二段の変速段を有する補助変速
装置を備えてなる構造のものに関する。
車両における走行用伝動装置であって、エンジン出力部
と、駆動輪の多段変速装置との間に、前後進切換や、高
低速切換等の少なくとも二段の変速段を有する補助変速
装置を備えてなる構造のものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トラクタ等の作業車両において、
エンジンと、駆動輪用の多段変速装置との間に、前後進
切換や、高低速切換等、少なくとも二段の変速段を具備
する補助変速装置を備えたものは公知となっている。例
えば、特公平5−26686にや特開平7−11750
7開示の走行用伝動装置は、エンジンと、駆動輪変速用
の主要な多段変速装置との間に、前後進切換用の変速装
置、及び高低速切換用の変速装置を備えている。
エンジンと、駆動輪用の多段変速装置との間に、前後進
切換や、高低速切換等、少なくとも二段の変速段を具備
する補助変速装置を備えたものは公知となっている。例
えば、特公平5−26686にや特開平7−11750
7開示の走行用伝動装置は、エンジンと、駆動輪変速用
の主要な多段変速装置との間に、前後進切換用の変速装
置、及び高低速切換用の変速装置を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術の走行
用伝動装置では、主要な多段変速装置と、前後進切換及
び高低速切換用の補助変速装置とが、同一室内で、同一
軸上、或いは、互いに歯車噛合する各軸上に組み込まれ
た複雑な構造をしており、例えば多段変速装置のみ、或
いは補助変速装置のいずれかのみにメンテナンス作業を
施そうとしても、多段変速装置も補助変速装置もともに
着脱操作する必要があって、補助変速装置一個だけを単
独に着脱するということが困難である。
用伝動装置では、主要な多段変速装置と、前後進切換及
び高低速切換用の補助変速装置とが、同一室内で、同一
軸上、或いは、互いに歯車噛合する各軸上に組み込まれ
た複雑な構造をしており、例えば多段変速装置のみ、或
いは補助変速装置のいずれかのみにメンテナンス作業を
施そうとしても、多段変速装置も補助変速装置もともに
着脱操作する必要があって、補助変速装置一個だけを単
独に着脱するということが困難である。
【0004】また、このような補助変速装置を油圧クラ
ッチにて構成する場合には、作動油の供給構造が複雑と
なり、容易に油圧クラッチを着脱できる構造とするのが
困難である。例えば、特開平6−297971開示の油
圧クラッチ(この場合はPTO動力切換用のクラッチで
ある。)では、作動油供給用のバルブをハウジングに組
み込み、これと油圧クラッチとの間に油圧管を介装して
いるので、油圧クラッチの着脱に際して、配管や管の脱
却作業が必要である。
ッチにて構成する場合には、作動油の供給構造が複雑と
なり、容易に油圧クラッチを着脱できる構造とするのが
困難である。例えば、特開平6−297971開示の油
圧クラッチ(この場合はPTO動力切換用のクラッチで
ある。)では、作動油供給用のバルブをハウジングに組
み込み、これと油圧クラッチとの間に油圧管を介装して
いるので、油圧クラッチの着脱に際して、配管や管の脱
却作業が必要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決すべく、次のような手段を講じるものであ
る。まず、請求項1に係る発明が講じる手段は、エンジ
ンと、駆動輪に対する変速伝動機構との間に、少なくと
も二段の変速段を備えた補助変速装置を介装してなる作
業車両の走行用伝動装置において、前記補助変速装置を
収容するハウジングの、少なくともその前面に開放部を
設けて、該開放部より前記補助変速装置のアセンブリを
組み込む構成とし、前記ハウジングの内部に軸受壁を形
成して、前記補助変速装置の後部を支持させる一方、前
記開放部と前記軸受壁との間に、前記補助変速装置の前
部を支持するための軸受枠を着脱自在に取り付けるもの
である。
課題を解決すべく、次のような手段を講じるものであ
る。まず、請求項1に係る発明が講じる手段は、エンジ
ンと、駆動輪に対する変速伝動機構との間に、少なくと
も二段の変速段を備えた補助変速装置を介装してなる作
業車両の走行用伝動装置において、前記補助変速装置を
収容するハウジングの、少なくともその前面に開放部を
設けて、該開放部より前記補助変速装置のアセンブリを
組み込む構成とし、前記ハウジングの内部に軸受壁を形
成して、前記補助変速装置の後部を支持させる一方、前
記開放部と前記軸受壁との間に、前記補助変速装置の前
部を支持するための軸受枠を着脱自在に取り付けるもの
である。
【0006】また、前記の請求項1に係る発明の中で、
請求項2に係る発明が講じる手段として、前記補助変速
装置は、前記エンジンの動力を受ける入力軸、該入力軸
と同一軸上に配設される出力軸、及び両軸間に平行な中
間軸の各軸を有し、前記入力軸からの動力を前記出力軸
へ直接的に伝達可能とする第一伝動系、前記入力軸から
の動力を前記中間軸を介して前記出力軸へ伝達可能とす
る第二伝動系の両伝動系を有してなるものとする。
請求項2に係る発明が講じる手段として、前記補助変速
装置は、前記エンジンの動力を受ける入力軸、該入力軸
と同一軸上に配設される出力軸、及び両軸間に平行な中
間軸の各軸を有し、前記入力軸からの動力を前記出力軸
へ直接的に伝達可能とする第一伝動系、前記入力軸から
の動力を前記中間軸を介して前記出力軸へ伝達可能とす
る第二伝動系の両伝動系を有してなるものとする。
【0007】また、前記の請求項2に係る発明の中で、
請求項3に係る発明が講じる手段として、前記補助変速
装置は、前記入力軸の回転方向を変更して前記出力軸に
伝達すべく、前記第二伝動系にアイドル歯車を具備し、
アイドル歯車は、前記軸受枠に回転自在に支持されるも
のとする。
請求項3に係る発明が講じる手段として、前記補助変速
装置は、前記入力軸の回転方向を変更して前記出力軸に
伝達すべく、前記第二伝動系にアイドル歯車を具備し、
アイドル歯車は、前記軸受枠に回転自在に支持されるも
のとする。
【0008】また、前記の請求項2に係る発明の中で、
請求項4に係る発明が講じる手段として、前記補助変速
装置は、前記第一・第二伝動系のいずれかを択一的に伝
動状態に切換可能な油圧クラッチを具備するともに、前
記油圧クラッチとその油圧制御バルブとの間を連絡する
ための油受継部を、前記軸受枠に設けるものとする。
請求項4に係る発明が講じる手段として、前記補助変速
装置は、前記第一・第二伝動系のいずれかを択一的に伝
動状態に切換可能な油圧クラッチを具備するともに、前
記油圧クラッチとその油圧制御バルブとの間を連絡する
ための油受継部を、前記軸受枠に設けるものとする。
【0009】また、前記の請求項4に係る発明の中で、
請求項5に係る発明が講じる手段として、前記油圧クラ
ッチを前記入力軸上に配設するものである。
請求項5に係る発明が講じる手段として、前記油圧クラ
ッチを前記入力軸上に配設するものである。
【0010】また、前記の請求項4に係る発明の中で、
請求項6に係る発明が講じる手段として、前記油圧制御
バルブを前記ハウジングの外壁に取り付け、該油圧制御
バルブと前記油受継部との間の油路を、前記外壁の肉厚
部内に穿設し、肉厚部と前記軸受枠との接合により、前
記油路と前記油受継部とを連通させるものである。
請求項6に係る発明が講じる手段として、前記油圧制御
バルブを前記ハウジングの外壁に取り付け、該油圧制御
バルブと前記油受継部との間の油路を、前記外壁の肉厚
部内に穿設し、肉厚部と前記軸受枠との接合により、前
記油路と前記油受継部とを連通させるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付の図
面を基に説明する。図1は本発明の作業車両の走行用伝
動装置を採用するトランスミッション全体のスケルトン
図、図2は本発明に係る補助変速装置であって、前後進
切換用クラッチ装置Cの内部断面図を含む前後進選択装
置Aの配設構造を示す前部ミッションケース1の部分側
面断面図、図3は図2における要部拡大図、図4は前後
進選択装置Aの歯車列構成を示す側面展開断面図、図5
は前後進選択装置Aの前後進切換用クラッチ装置Cに対
する油路構造を示す平面展開一部断面図、図6は図2に
おけるX−X線矢視図、図7は前後進切換用クラッチ装
置に対する作動油及び潤滑油回路図である。
面を基に説明する。図1は本発明の作業車両の走行用伝
動装置を採用するトランスミッション全体のスケルトン
図、図2は本発明に係る補助変速装置であって、前後進
切換用クラッチ装置Cの内部断面図を含む前後進選択装
置Aの配設構造を示す前部ミッションケース1の部分側
面断面図、図3は図2における要部拡大図、図4は前後
進選択装置Aの歯車列構成を示す側面展開断面図、図5
は前後進選択装置Aの前後進切換用クラッチ装置Cに対
する油路構造を示す平面展開一部断面図、図6は図2に
おけるX−X線矢視図、図7は前後進切換用クラッチ装
置に対する作動油及び潤滑油回路図である。
【0012】図1より、本発明の作業車両の走行用伝動
装置の全体構造を説明する。まず、走行用伝動装置のハ
ウジング構成は、主に、前部ミッションケース1と後部
ミッションケース2とを前後に締結接合してなる。前部
ミッションケース1の前端と後端は開口しており、前端
開口部には、前後貫通状のフライホイルハウジング3が
一体状に接合されている。後部ミッションケース2の前
端と後端も開口しており、その前端開口部は前部ミッシ
ョンケース2の後端開口部と連通する。また、後部ミッ
ションケース2の後端開口部は後部軸受カバー6にて閉
塞されている。
装置の全体構造を説明する。まず、走行用伝動装置のハ
ウジング構成は、主に、前部ミッションケース1と後部
ミッションケース2とを前後に締結接合してなる。前部
ミッションケース1の前端と後端は開口しており、前端
開口部には、前後貫通状のフライホイルハウジング3が
一体状に接合されている。後部ミッションケース2の前
端と後端も開口しており、その前端開口部は前部ミッシ
ョンケース2の後端開口部と連通する。また、後部ミッ
ションケース2の後端開口部は後部軸受カバー6にて閉
塞されている。
【0013】前部ミッションケース1の内部において、
前端開口部よりやや後方でケース内方に突出する前部軸
受枠固定用のボス部1aが形成され、ボス部1aの前側
に前部軸受枠3を固着して、前部ミッションケース1の
前端開口部を閉塞する。更に前部ミッションケース1内
において、前部軸受枠4よりやや後方でケース内方に突
出する軸受壁1bを形成し、また、軸受壁1bよりやや
後方に形成した隔壁1cにて、前部ミッションケース1
内を、第一室R1と第二室R2とに前後区画する。即
ち、第一室R1は、前部軸受枠4と隔壁1cとの間に形
成される。
前端開口部よりやや後方でケース内方に突出する前部軸
受枠固定用のボス部1aが形成され、ボス部1aの前側
に前部軸受枠3を固着して、前部ミッションケース1の
前端開口部を閉塞する。更に前部ミッションケース1内
において、前部軸受枠4よりやや後方でケース内方に突
出する軸受壁1bを形成し、また、軸受壁1bよりやや
後方に形成した隔壁1cにて、前部ミッションケース1
内を、第一室R1と第二室R2とに前後区画する。即
ち、第一室R1は、前部軸受枠4と隔壁1cとの間に形
成される。
【0014】また、隔壁1cの後方で、後端開口部のや
や前方位置に中間軸受枠5を配設しており、前部ミッシ
ョンケース1内の隔壁1cと中間軸受枠5との間を第二
室R2とする。更に、後部ミッションケース2内におい
て、その前端開口部よりやや後方に軸受壁2aを形成
し、前部ミッションケース1及び後部ミッションケース
2内にて、中間軸受枠5と軸受壁2aとの間を第三室R
3とする。そして、後部ミッションケース2内の軸受壁
2aより後端(後部軸受カバー6による閉塞部分)まで
を第四室R4とするものである。
や前方位置に中間軸受枠5を配設しており、前部ミッシ
ョンケース1内の隔壁1cと中間軸受枠5との間を第二
室R2とする。更に、後部ミッションケース2内におい
て、その前端開口部よりやや後方に軸受壁2aを形成
し、前部ミッションケース1及び後部ミッションケース
2内にて、中間軸受枠5と軸受壁2aとの間を第三室R
3とする。そして、後部ミッションケース2内の軸受壁
2aより後端(後部軸受カバー6による閉塞部分)まで
を第四室R4とするものである。
【0015】以上のようなハウジング構成において、内
部の伝動構造について説明する。まず、フライホイルハ
ウジング3内には、エンジン出力軸に直結されるフライ
ホイル7が配設され、フライホイル7に入力軸8の前端
を軸受するとともに入力軸8を、固定板9を介してフラ
イホイル7に連結する。即ち、入力軸8を、エンジン出
力軸と一体に回転させる構造とする。
部の伝動構造について説明する。まず、フライホイルハ
ウジング3内には、エンジン出力軸に直結されるフライ
ホイル7が配設され、フライホイル7に入力軸8の前端
を軸受するとともに入力軸8を、固定板9を介してフラ
イホイル7に連結する。即ち、入力軸8を、エンジン出
力軸と一体に回転させる構造とする。
【0016】後部PTO伝動系について説明する。入力
軸8は、前部軸受枠4内を貫通して軸受され、更に、前
部ミッションケース1内の軸受壁1b、隔壁1c、中間
軸受枠5を貫通し、その後端に、第三室R3における後
部ミッションケース2内に配設されるPTO油圧クラッ
チ装置Dの中のPTOクラッチメンバ65が固設されて
いる。PTOクラッチメンバ65にはクラッチ板が具備
されており、PTOクラッチメンバ65を覆うPTOク
ラッチケース66に具備されるクラッチ板に対して、油
圧ピストンにて圧着・離間切換可能となっている。PT
Oクラッチケース66と一体状のPTOクラッチ軸9
が、入力軸8と同一軸上にて後方に延設され、軸受壁2
a・2dにて途中に軸受され、その後端を、前記後部軸
受カバー6にて軸受している。軸受壁2dと後部軸受カ
バー6には、PTOクラッチ軸9と平行状に後部PTO
軸10が軸受され、両軸9・10間は、各軸9・10に
固設されるPTO伝動歯車69・70により連結してお
り、後部PTO軸10は後部軸受カバー6より後方に突
出して、トラクタの後方に装着する作業機(例えばロー
タリー耕耘機)に動力を伝達可能としている。
軸8は、前部軸受枠4内を貫通して軸受され、更に、前
部ミッションケース1内の軸受壁1b、隔壁1c、中間
軸受枠5を貫通し、その後端に、第三室R3における後
部ミッションケース2内に配設されるPTO油圧クラッ
チ装置Dの中のPTOクラッチメンバ65が固設されて
いる。PTOクラッチメンバ65にはクラッチ板が具備
されており、PTOクラッチメンバ65を覆うPTOク
ラッチケース66に具備されるクラッチ板に対して、油
圧ピストンにて圧着・離間切換可能となっている。PT
Oクラッチケース66と一体状のPTOクラッチ軸9
が、入力軸8と同一軸上にて後方に延設され、軸受壁2
a・2dにて途中に軸受され、その後端を、前記後部軸
受カバー6にて軸受している。軸受壁2dと後部軸受カ
バー6には、PTOクラッチ軸9と平行状に後部PTO
軸10が軸受され、両軸9・10間は、各軸9・10に
固設されるPTO伝動歯車69・70により連結してお
り、後部PTO軸10は後部軸受カバー6より後方に突
出して、トラクタの後方に装着する作業機(例えばロー
タリー耕耘機)に動力を伝達可能としている。
【0017】PTOクラッチケース66は、PTOクラ
ッチ軸9と一体状であるとともに、その後方に配設する
PTOブレーキメンバ67と一体になっており、PTO
ブレーキメンバ67には制動板が具備され、その外側を
覆うべく軸受壁2aに固設されたPTOブレーキケース
68に具備される制動板に対し、油圧ピストンにて圧着
・離間するものとなっている。この圧着・離間は、PT
Oクラッチの切換と同期するものである。即ちPTOク
ラッチメンバ65とPTOクラッチケース66の各クラ
ッチ板同士が圧着して、PTOクラッチが入っている時
(即ち、入力軸8とPTOクラッチ軸9とが一体となっ
ている時)はPTOブレーキメンバ67の制動板とPT
Oブレーキケース68の制動板とが離間してブレーキが
かからない状態となっている。そしてPTOクラッチを
切ってPTOクラッチメンバ65とPTOクラッチケー
ス66との各クラッチ板同士が離間した時には、PTO
ブレーキメンバ67とPTOブレーキケース66との各
制動板同士が圧着してPTOクラッチ軸9を制動するも
のとなっている。
ッチ軸9と一体状であるとともに、その後方に配設する
PTOブレーキメンバ67と一体になっており、PTO
ブレーキメンバ67には制動板が具備され、その外側を
覆うべく軸受壁2aに固設されたPTOブレーキケース
68に具備される制動板に対し、油圧ピストンにて圧着
・離間するものとなっている。この圧着・離間は、PT
Oクラッチの切換と同期するものである。即ちPTOク
ラッチメンバ65とPTOクラッチケース66の各クラ
ッチ板同士が圧着して、PTOクラッチが入っている時
(即ち、入力軸8とPTOクラッチ軸9とが一体となっ
ている時)はPTOブレーキメンバ67の制動板とPT
Oブレーキケース68の制動板とが離間してブレーキが
かからない状態となっている。そしてPTOクラッチを
切ってPTOクラッチメンバ65とPTOクラッチケー
ス66との各クラッチ板同士が離間した時には、PTO
ブレーキメンバ67とPTOブレーキケース66との各
制動板同士が圧着してPTOクラッチ軸9を制動するも
のとなっている。
【0018】次に、走行伝動系について説明する。軸受
壁1bと中間軸受枠5との間に走行クラッチ軸13が軸
支され、その途中部は軸受壁1cにて軸受されている。
走行クラッチ軸13は中空軸状で、入力軸8をその中に
遊嵌配置している。第一室R1において、前部軸受枠4
と軸受壁1bとの間にて、入力軸8上に油圧クラッチタ
イプとした前後進切換用クラッチ装置Cが配設され、そ
のクラッチケース24が入力軸8と一体に回転するもの
となっている。前後進切換用クラッチ装置Cは後部に前
進クラッチ部Caを、前部に後進クラッチ部Cbを備え
る。前進クラッチ部Caが係合すると、入力軸8を走行
クラッチ軸13に直結する状態となり、入力軸8の動力
が前進クラッチ部Caを介して走行クラッチ軸13に直
接伝動される(即ち、前進回転に伝動される)伝動系を
第一伝動系(前進用伝動系)とする。
壁1bと中間軸受枠5との間に走行クラッチ軸13が軸
支され、その途中部は軸受壁1cにて軸受されている。
走行クラッチ軸13は中空軸状で、入力軸8をその中に
遊嵌配置している。第一室R1において、前部軸受枠4
と軸受壁1bとの間にて、入力軸8上に油圧クラッチタ
イプとした前後進切換用クラッチ装置Cが配設され、そ
のクラッチケース24が入力軸8と一体に回転するもの
となっている。前後進切換用クラッチ装置Cは後部に前
進クラッチ部Caを、前部に後進クラッチ部Cbを備え
る。前進クラッチ部Caが係合すると、入力軸8を走行
クラッチ軸13に直結する状態となり、入力軸8の動力
が前進クラッチ部Caを介して走行クラッチ軸13に直
接伝動される(即ち、前進回転に伝動される)伝動系を
第一伝動系(前進用伝動系)とする。
【0019】更に、前部軸受枠4にはアイドル軸11
(図4、図6参照。)を、また、前部軸受枠4と軸受壁
1bとの間には後進用中間軸12を、入力軸8に対して
平行状に軸支して、歯車列を配設し、入力軸8からアイ
ドル軸11、後進用中間軸12を経て走行クラッチ軸1
3へと伝動する第二伝動系(後進用伝動系)を形成して
いる。後進クラッチ部Cbが係合すると、入力軸8より
アイドル軸11に動力が伝達され、第二伝動系によって
走行クラッチ軸13が第一伝動系とは逆方向に回転され
る。
(図4、図6参照。)を、また、前部軸受枠4と軸受壁
1bとの間には後進用中間軸12を、入力軸8に対して
平行状に軸支して、歯車列を配設し、入力軸8からアイ
ドル軸11、後進用中間軸12を経て走行クラッチ軸1
3へと伝動する第二伝動系(後進用伝動系)を形成して
いる。後進クラッチ部Cbが係合すると、入力軸8より
アイドル軸11に動力が伝達され、第二伝動系によって
走行クラッチ軸13が第一伝動系とは逆方向に回転され
る。
【0020】以上のように、前部軸受枠4と軸受壁1b
との間には、第一伝動系と第二伝動系とを有し、両伝動
系の一つを前後進切換用クラッチ装置Cにて選択可能な
前後進選択装置Aを構成している。前後進選択装置A
は、本発明に係る(少なくとも)二段の変速段を有する
補助変速装置の一実施例であり、これに代えて、例えば
後記の高低速選択装置Bを本発明に係る補助変速装置と
して、この位置に組み込んでもよい。なお、本発明に係
る補助変速装置の出力軸は、この実施例では、走行クラ
ッチ軸13に該当する。
との間には、第一伝動系と第二伝動系とを有し、両伝動
系の一つを前後進切換用クラッチ装置Cにて選択可能な
前後進選択装置Aを構成している。前後進選択装置A
は、本発明に係る(少なくとも)二段の変速段を有する
補助変速装置の一実施例であり、これに代えて、例えば
後記の高低速選択装置Bを本発明に係る補助変速装置と
して、この位置に組み込んでもよい。なお、本発明に係
る補助変速装置の出力軸は、この実施例では、走行クラ
ッチ軸13に該当する。
【0021】前後進選択装置Aの具体的構成や前部ミッ
ションケース1への組み入れ構成については後に詳述す
るとして、次に、第二室R2では、走行クラッチ軸13
と平行状に第一走行変速軸14が配設され、軸受壁1c
及び中間軸受枠5に軸受されており、走行クラッチ軸1
3と第一走行変速軸14との間にて、四段の走行主変速
装置S1を構成する歯車列及びクラッチが配設されてい
る。
ションケース1への組み入れ構成については後に詳述す
るとして、次に、第二室R2では、走行クラッチ軸13
と平行状に第一走行変速軸14が配設され、軸受壁1c
及び中間軸受枠5に軸受されており、走行クラッチ軸1
3と第一走行変速軸14との間にて、四段の走行主変速
装置S1を構成する歯車列及びクラッチが配設されてい
る。
【0022】即ち、第二室R2内にて、走行クラッチ軸
13上には、前後に二速用駆動歯車40・一速用駆動歯
車41・四速用駆動歯車42・三速用駆動歯車43が固
設されており、各駆動歯車40・41・42・43に対
して、第一走行変速軸14上に遊転外嵌される二速用従
動歯車44・一速用従動歯車45・四速用従動歯車46
・三速用従動歯車47を各々常時噛合させている。
13上には、前後に二速用駆動歯車40・一速用駆動歯
車41・四速用駆動歯車42・三速用駆動歯車43が固
設されており、各駆動歯車40・41・42・43に対
して、第一走行変速軸14上に遊転外嵌される二速用従
動歯車44・一速用従動歯車45・四速用従動歯車46
・三速用従動歯車47を各々常時噛合させている。
【0023】そして、第一走行変速軸14上において、
二速用従動歯車44、一速用従動歯車45には、各々対
向状にクラッチ歯44a・45aを付設し、両クラッチ
歯44a・45a間にて、変速スリーブ48を第一走行
変速軸14に相対回転不能で、かつ、軸方向摺動自在に
配設し、各クラッチ歯44a・45aのいずれかに噛合
する状態、及びいずれにも噛合しない状態に切換可能と
されている。また、同様にして、四速用従動歯車46、
三速用従動歯車47にも、各々クラッチ歯46a・47
aを付設し、両クラッチ歯46a・47a間にて相対回
転不能で、かつ、軸方向摺動自在に変速スリーブ49が
第一走行変速軸14上に配設され、各クラッチ歯46a
・47aのいずれかに噛合する状態、及び、いずれにも
噛合しない状態に切換可能とされている。走行主変速装
置S1は、図示されない一本の主変速レバーにて、変速
スリーブ48・49のいずれかをクラッチ歯44a・4
5a・46a・47aのいずれか一つに噛合させること
で、そのクラッチ歯が付設される従動歯車を第一走行変
速軸14に結合させ、その歯車列に基づいた減速比で第
一走行変速軸14を駆動するものである。
二速用従動歯車44、一速用従動歯車45には、各々対
向状にクラッチ歯44a・45aを付設し、両クラッチ
歯44a・45a間にて、変速スリーブ48を第一走行
変速軸14に相対回転不能で、かつ、軸方向摺動自在に
配設し、各クラッチ歯44a・45aのいずれかに噛合
する状態、及びいずれにも噛合しない状態に切換可能と
されている。また、同様にして、四速用従動歯車46、
三速用従動歯車47にも、各々クラッチ歯46a・47
aを付設し、両クラッチ歯46a・47a間にて相対回
転不能で、かつ、軸方向摺動自在に変速スリーブ49が
第一走行変速軸14上に配設され、各クラッチ歯46a
・47aのいずれかに噛合する状態、及び、いずれにも
噛合しない状態に切換可能とされている。走行主変速装
置S1は、図示されない一本の主変速レバーにて、変速
スリーブ48・49のいずれかをクラッチ歯44a・4
5a・46a・47aのいずれか一つに噛合させること
で、そのクラッチ歯が付設される従動歯車を第一走行変
速軸14に結合させ、その歯車列に基づいた減速比で第
一走行変速軸14を駆動するものである。
【0024】第一走行変速軸14は、中間軸受枠5より
も後方に延設されて、第三室R3内にて、第一走行変速
軸14に対して平行状に低速用中間軸16を配設してお
り、その前端を中間軸受枠5に軸受させている。そし
て、第一走行変速軸14後端より後方で、同一軸芯上に
第二走行変速軸15を配設するものであり、その前端は
第一走行変速軸14の後端に対して遊嵌支持され、その
中途部は軸受壁2aに軸受され、その後端は軸受壁2c
にて軸受される。
も後方に延設されて、第三室R3内にて、第一走行変速
軸14に対して平行状に低速用中間軸16を配設してお
り、その前端を中間軸受枠5に軸受させている。そし
て、第一走行変速軸14後端より後方で、同一軸芯上に
第二走行変速軸15を配設するものであり、その前端は
第一走行変速軸14の後端に対して遊嵌支持され、その
中途部は軸受壁2aに軸受され、その後端は軸受壁2c
にて軸受される。
【0025】第三室R3内において、第一走行変速軸1
4と第二走行変速軸15との間には低速用中間軸16を
介して高低速切換装置Bを形成する歯車列とクラッチと
が配設されている。即ち、第一走行変速軸14の後端上
に高低速切換用駆動歯車50が固設され、高低速切換用
駆動歯車50の側面にはクラッチ歯50aが固設されて
いる。高低速切換用駆動歯車50は、低速用中間軸16
上に固設された第一中間歯車51に常時噛合しており、
更に低速用中間軸16上には第二中間歯車52が固設さ
れている。また、第二走行変速軸15の前端部上に高低
速切換用スライド歯車53が相対回転不能で、かつ、前
後摺動自在に外嵌されている。
4と第二走行変速軸15との間には低速用中間軸16を
介して高低速切換装置Bを形成する歯車列とクラッチと
が配設されている。即ち、第一走行変速軸14の後端上
に高低速切換用駆動歯車50が固設され、高低速切換用
駆動歯車50の側面にはクラッチ歯50aが固設されて
いる。高低速切換用駆動歯車50は、低速用中間軸16
上に固設された第一中間歯車51に常時噛合しており、
更に低速用中間軸16上には第二中間歯車52が固設さ
れている。また、第二走行変速軸15の前端部上に高低
速切換用スライド歯車53が相対回転不能で、かつ、前
後摺動自在に外嵌されている。
【0026】高低速切換用スライド歯車53は、前後摺
動域の後端位置で、図1の如く、クラッチ歯50aより
離間して第二中間歯車52に噛合した状態となり、ま
た、前後摺動域の前端位置で、クラッチ歯50aに噛合
して第二中間歯車52より離間した状態となる。前者
は、第一走行変速軸14より高低速切換用駆動歯車50
・第一中間歯車51・第二中間歯車52・高低速切換用
スライド歯車53を介して第二走行変速軸15に伝動さ
れる低速状態であり、後者は、クラッチ歯50a及び高
低速切換用スライド歯車53を介して第一走行変速軸1
4と第二走行変速軸15とが直結し、第一走行変速軸1
4の駆動を直接に第二走行変速軸15へ伝動する高速状
態である。
動域の後端位置で、図1の如く、クラッチ歯50aより
離間して第二中間歯車52に噛合した状態となり、ま
た、前後摺動域の前端位置で、クラッチ歯50aに噛合
して第二中間歯車52より離間した状態となる。前者
は、第一走行変速軸14より高低速切換用駆動歯車50
・第一中間歯車51・第二中間歯車52・高低速切換用
スライド歯車53を介して第二走行変速軸15に伝動さ
れる低速状態であり、後者は、クラッチ歯50a及び高
低速切換用スライド歯車53を介して第一走行変速軸1
4と第二走行変速軸15とが直結し、第一走行変速軸1
4の駆動を直接に第二走行変速軸15へ伝動する高速状
態である。
【0027】第四室R4内の軸受壁2aと軸受壁2cと
の間に、走行出力軸17が第二走行変速軸15と平行状
に軸支され、両軸16・17間に、三段の走行副変速装
置S2を構成する歯車列及びクラッチが配設されてい
る。即ち、第二走行変速軸15には、前方より順に、副
三速用駆動歯車54・副二速用駆動歯車55・副一速用
駆動歯車56が固設されており、各々、走行出力軸17
上に遊嵌される副三速用従動歯車57・副二速用従動歯
車58・副一速用従動歯車59に常時噛合している。
の間に、走行出力軸17が第二走行変速軸15と平行状
に軸支され、両軸16・17間に、三段の走行副変速装
置S2を構成する歯車列及びクラッチが配設されてい
る。即ち、第二走行変速軸15には、前方より順に、副
三速用駆動歯車54・副二速用駆動歯車55・副一速用
駆動歯車56が固設されており、各々、走行出力軸17
上に遊嵌される副三速用従動歯車57・副二速用従動歯
車58・副一速用従動歯車59に常時噛合している。
【0028】副三速用従動歯車57の側面には、クラッ
チ歯57aを付設しており、また、副二速用従動歯車5
8及び副一速用従動歯車59へ、各々対向する側面にク
ラッチ歯58a・59aを付設している。更に、走行出
力軸17上にて、クラッチ歯57aと副二速用従動歯車
58との間には変速スリーブ60を、クラッチ歯58a
・59a間には変速スリーブ61を、それぞれ前後摺動
自在に外嵌している。走行副変速装置S2は、例えば一
本の副変速レバーにて変速スリーブ60・61を前後摺
動させて、クラッチ歯57a・58a・59aのいずれ
か一つに噛合した状態、及び、いずれのクラッチ歯57
a・58a・59aにも噛合しない中立状態に切り換え
られる。
チ歯57aを付設しており、また、副二速用従動歯車5
8及び副一速用従動歯車59へ、各々対向する側面にク
ラッチ歯58a・59aを付設している。更に、走行出
力軸17上にて、クラッチ歯57aと副二速用従動歯車
58との間には変速スリーブ60を、クラッチ歯58a
・59a間には変速スリーブ61を、それぞれ前後摺動
自在に外嵌している。走行副変速装置S2は、例えば一
本の副変速レバーにて変速スリーブ60・61を前後摺
動させて、クラッチ歯57a・58a・59aのいずれ
か一つに噛合した状態、及び、いずれのクラッチ歯57
a・58a・59aにも噛合しない中立状態に切り換え
られる。
【0029】なお、走行出力軸17の前端は軸受壁2a
より前方に延設されて、第二室R2内にて、低速用中間
軸16の後端に遊嵌支持される。そして、走行出力軸1
7の後端は軸受壁2cより後方に延設されて、第四室R
4内の軸受壁2c・2d間に配設される後輪差動機構R
Dに連結されている。
より前方に延設されて、第二室R2内にて、低速用中間
軸16の後端に遊嵌支持される。そして、走行出力軸1
7の後端は軸受壁2cより後方に延設されて、第四室R
4内の軸受壁2c・2d間に配設される後輪差動機構R
Dに連結されている。
【0030】以上のような構成において、エンジン出力
軸(フライホイル7)は、まず、入力軸8より前後進切
換用クラッチ装置Aを介して、走行クラッチ軸13を前
進または後進伝動状態に駆動し、走行クラッチ軸13よ
り、走行主変速装置S1を介して第一走行変速軸14に
伝動され、第一走行変速軸14が、高低速切換用クラッ
チ装置Bを介して、第二走行変速軸15を高速伝動また
は低速伝動状態に駆動し、更に、走行副変速装置S2を
介して走行出力軸17を駆動し、後輪差動機構RDを駆
動するものである。実施例の場合、前進24段、後進2
4段の変速が可能とされている。
軸(フライホイル7)は、まず、入力軸8より前後進切
換用クラッチ装置Aを介して、走行クラッチ軸13を前
進または後進伝動状態に駆動し、走行クラッチ軸13よ
り、走行主変速装置S1を介して第一走行変速軸14に
伝動され、第一走行変速軸14が、高低速切換用クラッ
チ装置Bを介して、第二走行変速軸15を高速伝動また
は低速伝動状態に駆動し、更に、走行副変速装置S2を
介して走行出力軸17を駆動し、後輪差動機構RDを駆
動するものである。実施例の場合、前進24段、後進2
4段の変速が可能とされている。
【0031】更に、後部ミッションケース2の前下端に
膨出部2eを形成するものであり、膨出部2e内にて、
走行出力軸17と平行状に前輪駆動軸18を軸支して、
走行出力軸17との間に前輪駆動系の歯車列及びクラッ
チを配設している。即ち走行出力軸17には駆動歯車6
2を固設し、前輪駆動軸18に遊嵌した従動歯車63に
常時噛合させており、従動歯車63の前端にはクラッチ
歯63aが付設されている。その前方にて、前輪駆動軸
18上に相対回転不能で、かつ、前後摺動自在に、クラ
ッチスリーブ64が外嵌され、クラッチ歯63aに噛合
した状態と、噛合しない状態とに切り換えられる。そし
て、前輪駆動軸18の後端は、後部ミッションケース2
内に形成する軸受壁2bにて軸受され、その前端は、膨
出部2eの前端部に軸受されて、更に前方に突出し、例
えば、前輪差動機構に対しての伝動系に連接されるもの
である。クラッチスリーブ64をクラッチ歯63aに噛
合させれば、このトランスミッションを搭載する走行車
両を、四輪駆動させるものであり、噛合させない場合
は、後輪のみの駆動となる。
膨出部2eを形成するものであり、膨出部2e内にて、
走行出力軸17と平行状に前輪駆動軸18を軸支して、
走行出力軸17との間に前輪駆動系の歯車列及びクラッ
チを配設している。即ち走行出力軸17には駆動歯車6
2を固設し、前輪駆動軸18に遊嵌した従動歯車63に
常時噛合させており、従動歯車63の前端にはクラッチ
歯63aが付設されている。その前方にて、前輪駆動軸
18上に相対回転不能で、かつ、前後摺動自在に、クラ
ッチスリーブ64が外嵌され、クラッチ歯63aに噛合
した状態と、噛合しない状態とに切り換えられる。そし
て、前輪駆動軸18の後端は、後部ミッションケース2
内に形成する軸受壁2bにて軸受され、その前端は、膨
出部2eの前端部に軸受されて、更に前方に突出し、例
えば、前輪差動機構に対しての伝動系に連接されるもの
である。クラッチスリーブ64をクラッチ歯63aに噛
合させれば、このトランスミッションを搭載する走行車
両を、四輪駆動させるものであり、噛合させない場合
は、後輪のみの駆動となる。
【0032】前・後部ミッションケース2・3内におい
て、PTO系及び走行系の各軸は、以上の如く軸支され
るものであるが、例えば、入力軸8は、そのままPTO
系の入力軸となっているとともに走行系の入力軸ともな
っており、走行クラッチ軸13は、入力軸8と同一軸線
に沿って、入力軸8上に遊嵌するものであり、また、第
一走行変速軸14と第二走行変速軸15とを同一軸上
に、また、低速用中間軸16と走行出力軸17とを同一
軸上に配設する等により、軸の配設スペースが省略さ
れ、コンパクトなトランスミッションの構成に寄与す
る。
て、PTO系及び走行系の各軸は、以上の如く軸支され
るものであるが、例えば、入力軸8は、そのままPTO
系の入力軸となっているとともに走行系の入力軸ともな
っており、走行クラッチ軸13は、入力軸8と同一軸線
に沿って、入力軸8上に遊嵌するものであり、また、第
一走行変速軸14と第二走行変速軸15とを同一軸上
に、また、低速用中間軸16と走行出力軸17とを同一
軸上に配設する等により、軸の配設スペースが省略さ
れ、コンパクトなトランスミッションの構成に寄与す
る。
【0033】トランスミッション全体の概略構成につい
ては以上の如くであり、次に、本発明に係る第一室R1
内に配設された前後切換用クラッチ装置Cを含む前後進
選択装置Aの構成について、図1乃至図7より詳説す
る。まず、第二伝動系、即ち、後進伝動用の歯車列とし
て、図6の如く、前部軸受枠4には左右方向略中央に入
力軸8の被覆筒部分を形成して、該被覆筒部分をやや下
向き一側方に延出して、油受継部4aを形成し、また、
被覆筒部分の下方に連続してアイドル軸11を図4に示
すように回転自在に軸支している。
ては以上の如くであり、次に、本発明に係る第一室R1
内に配設された前後切換用クラッチ装置Cを含む前後進
選択装置Aの構成について、図1乃至図7より詳説す
る。まず、第二伝動系、即ち、後進伝動用の歯車列とし
て、図6の如く、前部軸受枠4には左右方向略中央に入
力軸8の被覆筒部分を形成して、該被覆筒部分をやや下
向き一側方に延出して、油受継部4aを形成し、また、
被覆筒部分の下方に連続してアイドル軸11を図4に示
すように回転自在に軸支している。
【0034】前部軸受枠4の内側面に近接して、入力軸
8上に後進用駆動歯車19を遊嵌する一方、図4の如
く、アイドル軸11上にてアイドル歯車20を固設し、
両歯車19・20を常時噛合させており、更に、図2乃
至図6の如く、前部軸受枠4に後進用中間軸12の前端
が軸受されるとともに、前部軸受枠4の内側面に近接し
て、後進用中間軸12に第一中間歯車21を固設してお
り、アイドル歯車20に常時噛合させている。そして、
図2乃至図5の如く、軸受壁1bには、入力軸8と同一
軸線上に配設される走行クラッチ軸13、及び後進用中
間軸12の後端が軸受されて、軸受壁1b前端面に近接
して、入力軸8上にて前後進切換用従動歯車23を遊嵌
し、後進用中間軸12には第二中間歯車22を固設して
両歯車22・23を常時噛合させている。なお、前後進
切換用従動歯車23は軸受壁1bに軸受され、スプライ
ン嵌合にて走行クラッチ軸13の前端部に固定される。
8上に後進用駆動歯車19を遊嵌する一方、図4の如
く、アイドル軸11上にてアイドル歯車20を固設し、
両歯車19・20を常時噛合させており、更に、図2乃
至図6の如く、前部軸受枠4に後進用中間軸12の前端
が軸受されるとともに、前部軸受枠4の内側面に近接し
て、後進用中間軸12に第一中間歯車21を固設してお
り、アイドル歯車20に常時噛合させている。そして、
図2乃至図5の如く、軸受壁1bには、入力軸8と同一
軸線上に配設される走行クラッチ軸13、及び後進用中
間軸12の後端が軸受されて、軸受壁1b前端面に近接
して、入力軸8上にて前後進切換用従動歯車23を遊嵌
し、後進用中間軸12には第二中間歯車22を固設して
両歯車22・23を常時噛合させている。なお、前後進
切換用従動歯車23は軸受壁1bに軸受され、スプライ
ン嵌合にて走行クラッチ軸13の前端部に固定される。
【0035】前後進切換用クラッチ装置Cの構成につい
て、図3を参照して説明する。前部軸受枠4と軸受壁1
bとの間に配設される油圧クラッチ式の前後進切換用ク
ラッチ装置Cは、クラッチケース24にて覆われてお
り、クラッチケース24はその内部において、後部の前
進クラッチ部Caと前部の後進クラッチ部Cbとを区画
する隔壁部24aを有し、隔壁部24aの中心部に設け
たボス部24bを延出形成して、入力軸8にキー係合し
ている。即ち、クラッチケース24は入力軸8と一体に
回転する。
て、図3を参照して説明する。前部軸受枠4と軸受壁1
bとの間に配設される油圧クラッチ式の前後進切換用ク
ラッチ装置Cは、クラッチケース24にて覆われてお
り、クラッチケース24はその内部において、後部の前
進クラッチ部Caと前部の後進クラッチ部Cbとを区画
する隔壁部24aを有し、隔壁部24aの中心部に設け
たボス部24bを延出形成して、入力軸8にキー係合し
ている。即ち、クラッチケース24は入力軸8と一体に
回転する。
【0036】クラッチケース24内における隔壁部24
aより後半部は、前進クラッチ部Caを形成するクラッ
チ室となっており、この中に、入力軸8上に遊嵌された
前後進切換用従動歯車23のボス部が延出しており、こ
のボス部の外周にスプライン23aを形成し、スプライ
ン23aには摩擦板25・25・・・を前後摺動自在に
係合しており、最も隔壁部24a寄り(最前端)の摩擦
板25と隔壁部24aとの間に油圧ピストン26を前後
摺動自在に配設し、最も外側(最後端)の摩擦板25よ
り後方(外側)の前進クラッチ部Caの後端開口部付近
にてクラッチケース24に止め板28を固設しており、
各摩擦板25・25同士の間、及び、最後端の摩擦板2
5と油圧ピストン26との間に、各々、相手板27・2
7・・・を配設し、クラッチケース24に対して前後摺
動自在に係合している。油圧ピストン26は、付勢バネ
29にて隔壁部24a向きに付勢されている。
aより後半部は、前進クラッチ部Caを形成するクラッ
チ室となっており、この中に、入力軸8上に遊嵌された
前後進切換用従動歯車23のボス部が延出しており、こ
のボス部の外周にスプライン23aを形成し、スプライ
ン23aには摩擦板25・25・・・を前後摺動自在に
係合しており、最も隔壁部24a寄り(最前端)の摩擦
板25と隔壁部24aとの間に油圧ピストン26を前後
摺動自在に配設し、最も外側(最後端)の摩擦板25よ
り後方(外側)の前進クラッチ部Caの後端開口部付近
にてクラッチケース24に止め板28を固設しており、
各摩擦板25・25同士の間、及び、最後端の摩擦板2
5と油圧ピストン26との間に、各々、相手板27・2
7・・・を配設し、クラッチケース24に対して前後摺
動自在に係合している。油圧ピストン26は、付勢バネ
29にて隔壁部24a向きに付勢されている。
【0037】一方、クラッチケース24内における隔壁
部24aより前半部は、前記の後進クラッチ部Cbを形
成するクラッチ室となっており、この中に、後進用駆動
歯車19のボス部が延出しており、このボス部の外周に
スプライン19aを形成し、スプライン19aには摩擦
板30・30・・・を前後摺動自在に係合しており、最
も隔壁部24a寄り(最後端)の摩擦板30と隔壁部2
4aとの間に油圧ピストン31を前後摺動自在に配設
し、最も外側(最前端)の摩擦板30より前方(外側)
の後進クラッチ部Cbの前端開口部付近にて、クラッチ
ケース24に止め板33を固設しており、各摩擦板30
・30同士の間、及び最前端の摩擦板30と油圧ピスト
ン31との間に、各々、相手板32・32・・・を配設
し、クラッチケース24に対して前後摺動自在に係合し
ている。油圧ピストン26は、付勢バネ34にて隔壁部
24a向きに付勢されている。
部24aより前半部は、前記の後進クラッチ部Cbを形
成するクラッチ室となっており、この中に、後進用駆動
歯車19のボス部が延出しており、このボス部の外周に
スプライン19aを形成し、スプライン19aには摩擦
板30・30・・・を前後摺動自在に係合しており、最
も隔壁部24a寄り(最後端)の摩擦板30と隔壁部2
4aとの間に油圧ピストン31を前後摺動自在に配設
し、最も外側(最前端)の摩擦板30より前方(外側)
の後進クラッチ部Cbの前端開口部付近にて、クラッチ
ケース24に止め板33を固設しており、各摩擦板30
・30同士の間、及び最前端の摩擦板30と油圧ピスト
ン31との間に、各々、相手板32・32・・・を配設
し、クラッチケース24に対して前後摺動自在に係合し
ている。油圧ピストン26は、付勢バネ34にて隔壁部
24a向きに付勢されている。
【0038】入力軸8内には、その軸線方向に沿って平
行状に前進作動油路8a、後進作動油路8b及び潤滑油
路8cが穿設されている。前進作動油路8aは、ボス部
24b内に穿設された油路24cを介して前進クラッチ
部Ca内における隔壁部24aと油圧ピストン26との
間の受圧室に連通しており、後進作動油路8bは、ボス
部24b内に穿設された油路24dを介し、後進クラッ
チ部Cb内における隔壁部24aと油圧ピストン31と
の間の受圧室に連通している。また、潤滑油路8cは、
ボス部24bに穿設した油路24e・24f、及び各油
圧ピストン26・31に穿設したオリフィス26a・3
1aを介して、各クラッチ部Ca・Cb内における摩擦
板25・30及び相手板27・32の摩擦部分に連通し
ている。
行状に前進作動油路8a、後進作動油路8b及び潤滑油
路8cが穿設されている。前進作動油路8aは、ボス部
24b内に穿設された油路24cを介して前進クラッチ
部Ca内における隔壁部24aと油圧ピストン26との
間の受圧室に連通しており、後進作動油路8bは、ボス
部24b内に穿設された油路24dを介し、後進クラッ
チ部Cb内における隔壁部24aと油圧ピストン31と
の間の受圧室に連通している。また、潤滑油路8cは、
ボス部24bに穿設した油路24e・24f、及び各油
圧ピストン26・31に穿設したオリフィス26a・3
1aを介して、各クラッチ部Ca・Cb内における摩擦
板25・30及び相手板27・32の摩擦部分に連通し
ている。
【0039】前進作動油路24cより油圧ピストン26
の受圧室に作動油が供給されると、油圧ピストン26
は、付勢バネ29に抗して、作動油にて押されて隔壁部
24aより離間し外側向き(後方)に摺動し、クラッチ
ケース24に固設されている止め板28との間に摩擦板
25及び相手板27を挟み込んで圧接させ、前進クラッ
チを入れた状態にする。この時、入力軸8の動力は、第
一伝動系、即ち、クラッチケース24・前後進切換用従
動歯車23を介して、直接走行クラッチ軸13に伝動さ
れ、走行クラッチ軸13は、入力軸8と同一方向、即ち
機体前進方向に回転する。なお、この時、後進クラッチ
は切れた状態となっており、入力軸8と一体のクラッチ
ケース24と、走行クラッチ軸13に歯車列を介して常
時連動する後進用駆動ギア19との間の伝動は絶たれ、
即ち、第二伝動系の伝動は断絶されている。
の受圧室に作動油が供給されると、油圧ピストン26
は、付勢バネ29に抗して、作動油にて押されて隔壁部
24aより離間し外側向き(後方)に摺動し、クラッチ
ケース24に固設されている止め板28との間に摩擦板
25及び相手板27を挟み込んで圧接させ、前進クラッ
チを入れた状態にする。この時、入力軸8の動力は、第
一伝動系、即ち、クラッチケース24・前後進切換用従
動歯車23を介して、直接走行クラッチ軸13に伝動さ
れ、走行クラッチ軸13は、入力軸8と同一方向、即ち
機体前進方向に回転する。なお、この時、後進クラッチ
は切れた状態となっており、入力軸8と一体のクラッチ
ケース24と、走行クラッチ軸13に歯車列を介して常
時連動する後進用駆動ギア19との間の伝動は絶たれ、
即ち、第二伝動系の伝動は断絶されている。
【0040】一方、後進作動油路24dより、油圧ピス
トン31の受圧室に作動油が供給されると、油圧ピスト
ン31は、付勢バネ34に抗して、作動油にて押されて
隔壁部24aより離間し外側向き(前方)に摺動し、ク
ラッチケース24に固設されている止め板33との間に
摩擦板30及び相手板32を挟み込んで圧接させ、後進
クラッチを入れた状態にする。この時、入力軸8の動力
はクラッチケース24・前進用駆動歯車19・アイドル
歯車20・第一中間歯車21・22を介して走行クラッ
チ軸13に固設した前後進切換用従動歯車23に伝動さ
れるので、走行クラッチ軸13は、入力軸8と反対周
り、即ち機体後進方向に回転する。なお、この時、前進
クラッチは切れており、入力軸8と一体のクラッチケー
ス24から前後進切換用従動歯車23への第一伝動系は
断絶されている。
トン31の受圧室に作動油が供給されると、油圧ピスト
ン31は、付勢バネ34に抗して、作動油にて押されて
隔壁部24aより離間し外側向き(前方)に摺動し、ク
ラッチケース24に固設されている止め板33との間に
摩擦板30及び相手板32を挟み込んで圧接させ、後進
クラッチを入れた状態にする。この時、入力軸8の動力
はクラッチケース24・前進用駆動歯車19・アイドル
歯車20・第一中間歯車21・22を介して走行クラッ
チ軸13に固設した前後進切換用従動歯車23に伝動さ
れるので、走行クラッチ軸13は、入力軸8と反対周
り、即ち機体後進方向に回転する。なお、この時、前進
クラッチは切れており、入力軸8と一体のクラッチケー
ス24から前後進切換用従動歯車23への第一伝動系は
断絶されている。
【0041】前後進切換用クラッチ装置Cに対する作動
油及び潤滑油制御用の油圧制御バルブ35は、図5及び
図6の如く、前部ミッションケース1の一側壁面上に付
設しており、外部の油圧ポンプに対し、図外の配管を介
して連絡し、更に、前部ミッションケース1の一側壁に
は、軸受枠4の固定用のボス部1aに連接する如く肉厚
部1dを形成しており、肉厚部1d内において、油圧制
御バルブ35の前進作動油路35a・後進作動油路35
b・潤滑油路35cにそれぞれ連通しつつ、軸受枠4の
取付面上に開口するように、前進作動油路1e・後進作
動油路1f・潤滑油路1gをL字状に穿設している。
油及び潤滑油制御用の油圧制御バルブ35は、図5及び
図6の如く、前部ミッションケース1の一側壁面上に付
設しており、外部の油圧ポンプに対し、図外の配管を介
して連絡し、更に、前部ミッションケース1の一側壁に
は、軸受枠4の固定用のボス部1aに連接する如く肉厚
部1dを形成しており、肉厚部1d内において、油圧制
御バルブ35の前進作動油路35a・後進作動油路35
b・潤滑油路35cにそれぞれ連通しつつ、軸受枠4の
取付面上に開口するように、前進作動油路1e・後進作
動油路1f・潤滑油路1gをL字状に穿設している。
【0042】ボス部1aの前端面には、前記の如く前部
軸受枠4が締結されるものであり、ボス部1aの前端面
における、前進作動油路1e・後進作動油路1f・潤滑
油路1gの開口部を有する部分も、前部軸受枠4の後端
面が当接する。前部軸受枠4のこの当接部分は、油受継
部4aの後端面であり、油受継部4a内にてL字状に穿
設される前進作動油路4b・後進作動油路4c・潤滑油
路4dの各一端が開口しており、各開口部が、それぞ
れ、ボス部1a前端面に開口された前進作動油路1e・
後進作動油路1f・潤滑油路1gとそれぞれ連通する。
軸受枠4が締結されるものであり、ボス部1aの前端面
における、前進作動油路1e・後進作動油路1f・潤滑
油路1gの開口部を有する部分も、前部軸受枠4の後端
面が当接する。前部軸受枠4のこの当接部分は、油受継
部4aの後端面であり、油受継部4a内にてL字状に穿
設される前進作動油路4b・後進作動油路4c・潤滑油
路4dの各一端が開口しており、各開口部が、それぞ
れ、ボス部1a前端面に開口された前進作動油路1e・
後進作動油路1f・潤滑油路1gとそれぞれ連通する。
【0043】油受継部4aにおける前進作動油路4b・
後進作動油路4c・潤滑油路4dの各他端は、前部軸受
枠4における入力軸8の被覆筒部分の円周面に軸方向に
配列して開口しており、それぞれ、入力軸8に形成した
環状溝形状の前進作動油ポート8d・後進作動油ポート
8e・潤滑油ポート8fにそれぞれ連通している。
後進作動油路4c・潤滑油路4dの各他端は、前部軸受
枠4における入力軸8の被覆筒部分の円周面に軸方向に
配列して開口しており、それぞれ、入力軸8に形成した
環状溝形状の前進作動油ポート8d・後進作動油ポート
8e・潤滑油ポート8fにそれぞれ連通している。
【0044】油圧制御バルブ35と前後進切換用クラッ
チ装置Cとの間は、前部ミッションケース1の肉厚部1
d及びボス部1a・前部軸受枠4の油受継部4a・入力
軸8・クラッチケース24のボス部24bを貫通する如
く、前進作動油路L1(35a・1e・4b・8d・8
a・24c)、後進作動油路L2(35b・1f・4c
・8e・8b・24d)、及び、潤滑油路L3(35c
・1g・4d・8f・8c・24e・24f)により連
通されて、油圧制御バルブ35の制御にて、前後進切換
用クラッチ装置Cに対する作動油供給制御及び潤滑油の
制御を行うものである。
チ装置Cとの間は、前部ミッションケース1の肉厚部1
d及びボス部1a・前部軸受枠4の油受継部4a・入力
軸8・クラッチケース24のボス部24bを貫通する如
く、前進作動油路L1(35a・1e・4b・8d・8
a・24c)、後進作動油路L2(35b・1f・4c
・8e・8b・24d)、及び、潤滑油路L3(35c
・1g・4d・8f・8c・24e・24f)により連
通されて、油圧制御バルブ35の制御にて、前後進切換
用クラッチ装置Cに対する作動油供給制御及び潤滑油の
制御を行うものである。
【0045】この油圧回路構造について、図7を参照し
て説明する。外部の油圧ポンプPより油圧制御バルブ3
5に圧油が供給されるが、圧油は、油圧制御バルブ35
内において、まず、作業車両のクラッチペダルの踏み込
み操作にて切り換えられるインチングバルブV1を介し
て、前後進切換用バルブV2に供給されるものとなって
いて、前後進切換用バルブV2より、後進用及び前進用
の各油路L1・L2に連通する前進作動油路35a・後
進作動油路35bが延設されている。インチングバルブ
V1は、クラッチペダルを踏まない時には、油圧ポンプ
Pからの吐出油を前後進切換用バルブV2に送油し、ク
ラッチペダルを踏み込んでいくにつれて絞り弁を介して
作動油の一部をドレンして送油量を低減し、完全に踏み
込むと、油圧ポンプPの吐出油をアンロードして前後進
切換用バルブV2より作動油を抜く状態となる。
て説明する。外部の油圧ポンプPより油圧制御バルブ3
5に圧油が供給されるが、圧油は、油圧制御バルブ35
内において、まず、作業車両のクラッチペダルの踏み込
み操作にて切り換えられるインチングバルブV1を介し
て、前後進切換用バルブV2に供給されるものとなって
いて、前後進切換用バルブV2より、後進用及び前進用
の各油路L1・L2に連通する前進作動油路35a・後
進作動油路35bが延設されている。インチングバルブ
V1は、クラッチペダルを踏まない時には、油圧ポンプ
Pからの吐出油を前後進切換用バルブV2に送油し、ク
ラッチペダルを踏み込んでいくにつれて絞り弁を介して
作動油の一部をドレンして送油量を低減し、完全に踏み
込むと、油圧ポンプPの吐出油をアンロードして前後進
切換用バルブV2より作動油を抜く状態となる。
【0046】前後進切換用バルブV2は、例えば、作業
車両のハンドル近傍に付設されたリバーサレバー等によ
り操作されるもので、前進位置F、後進位置R、及び中
立位置Nの三位置に切り換えられる。前後進切換用バル
ブV2と前後進切換用クラッチ装置Cとの間で、前進位
置Fの場合には、前進作動油路35a・L1を介して前
進クラッチ部Caに作動油を供給するとともに、後進ク
ラッチ部Cb内の作動油を後進作動油路L2・35bを
介してドレンする。一方、後進位置Rの場合には、後進
作動油路35b・L2を介して後進クラッチ部Cbに作
動油を供給するとともに、前進クラッチ部Ca内の作動
油を、前進作動油路L1・35aを介してドレンする。
車両のハンドル近傍に付設されたリバーサレバー等によ
り操作されるもので、前進位置F、後進位置R、及び中
立位置Nの三位置に切り換えられる。前後進切換用バル
ブV2と前後進切換用クラッチ装置Cとの間で、前進位
置Fの場合には、前進作動油路35a・L1を介して前
進クラッチ部Caに作動油を供給するとともに、後進ク
ラッチ部Cb内の作動油を後進作動油路L2・35bを
介してドレンする。一方、後進位置Rの場合には、後進
作動油路35b・L2を介して後進クラッチ部Cbに作
動油を供給するとともに、前進クラッチ部Ca内の作動
油を、前進作動油路L1・35aを介してドレンする。
【0047】更に、油圧制御バルブ35中において、イ
ンチングバルブV1上流側より油路を分岐させて作動油
圧調整バルブV3を介装しており、作動油圧調整バルブ
V3は、前後進切換用クラッチ装置Cに対しての作動油
立ち上げ時に際し開弁状態から徐々に閉弁状態になり、
作動油路L1またはL2を規定油圧に立ち上げる。これ
により、急なクラッチ係合が回避される。更に、作動油
圧調整バルブV3のリリーフ排油回路に潤滑油路35c
が分岐されるとともに、潤滑油圧設定用リリーフ弁V4
が接続されている。また、潤滑油路35c途中に、パイ
ロット圧作動型の開閉バルブV5が介装される。
ンチングバルブV1上流側より油路を分岐させて作動油
圧調整バルブV3を介装しており、作動油圧調整バルブ
V3は、前後進切換用クラッチ装置Cに対しての作動油
立ち上げ時に際し開弁状態から徐々に閉弁状態になり、
作動油路L1またはL2を規定油圧に立ち上げる。これ
により、急なクラッチ係合が回避される。更に、作動油
圧調整バルブV3のリリーフ排油回路に潤滑油路35c
が分岐されるとともに、潤滑油圧設定用リリーフ弁V4
が接続されている。また、潤滑油路35c途中に、パイ
ロット圧作動型の開閉バルブV5が介装される。
【0048】この開閉バルブV5は、そのパイロット圧
として、インチングバルブV1と前後進切換用バルブV
2との間から導き出された作動油が導入されるようにな
っており、この作動油が、前進クラッチ部Ca若しくは
後進クラッチ部Cbが係合開始する圧力になった時に開
閉バルブV5が「開位置」となるように設定されてい
る。開閉バルブV5より吐出される潤滑油は、潤滑油路
35c・L3を介して、油圧ピストン26・31に設け
た前記オリフィス26a・31aに連通するものであ
る。前進クラッチ部Caが切れている場合には、ボス部
24bに穿設した潤滑油路24eにオリフィス26aが
連通し、これを介して、前進クラッチ部Caに潤滑油が
供給される。そして、前進クラッチ部Caに作動油が供
給され油圧ピストン26がクラッチ入り方向に摺動する
と、オリフィス26aと潤滑油路24eとの連通部断面
積が徐々に大きくなり、前進クラッチ部Caにおいて多
量の潤滑油が流入されるようにしている。後進クラッチ
部Cbにおいて、油圧ピストン31に穿設したオリフィ
ス31aと潤滑油路24fとの関係についても、同様で
ある。
として、インチングバルブV1と前後進切換用バルブV
2との間から導き出された作動油が導入されるようにな
っており、この作動油が、前進クラッチ部Ca若しくは
後進クラッチ部Cbが係合開始する圧力になった時に開
閉バルブV5が「開位置」となるように設定されてい
る。開閉バルブV5より吐出される潤滑油は、潤滑油路
35c・L3を介して、油圧ピストン26・31に設け
た前記オリフィス26a・31aに連通するものであ
る。前進クラッチ部Caが切れている場合には、ボス部
24bに穿設した潤滑油路24eにオリフィス26aが
連通し、これを介して、前進クラッチ部Caに潤滑油が
供給される。そして、前進クラッチ部Caに作動油が供
給され油圧ピストン26がクラッチ入り方向に摺動する
と、オリフィス26aと潤滑油路24eとの連通部断面
積が徐々に大きくなり、前進クラッチ部Caにおいて多
量の潤滑油が流入されるようにしている。後進クラッチ
部Cbにおいて、油圧ピストン31に穿設したオリフィ
ス31aと潤滑油路24fとの関係についても、同様で
ある。
【0049】前後進選択装置Aの構成は以上の如くであ
り、次に、前後進選択装置Aの前部ミッションケース1
内への組み付け過程について説明する。前後進選択装置
Aは前部ミッションケース1への組み込み前に予め前部
軸受枠4に組み付けられる。即ち、前部軸受枠4に、入
力軸8及びアイドル軸11が軸支されており、入力軸8
上には、後進用駆動歯車19、前後進切換用従動歯車2
3も含めて、前後進切換用クラッチCが配設されてお
り、後進用駆動歯車19はアイドル歯車20に噛合した
状態となっている。更に、前部軸受枠4に、第一中間歯
車21・22を付設した後進用中間軸12の前端を軸受
させて、アイドル歯車20に第一中間歯車21を噛合さ
せ、前後進切換用従動歯車23に第二中間歯車22を噛
合させるものとする。
り、次に、前後進選択装置Aの前部ミッションケース1
内への組み付け過程について説明する。前後進選択装置
Aは前部ミッションケース1への組み込み前に予め前部
軸受枠4に組み付けられる。即ち、前部軸受枠4に、入
力軸8及びアイドル軸11が軸支されており、入力軸8
上には、後進用駆動歯車19、前後進切換用従動歯車2
3も含めて、前後進切換用クラッチCが配設されてお
り、後進用駆動歯車19はアイドル歯車20に噛合した
状態となっている。更に、前部軸受枠4に、第一中間歯
車21・22を付設した後進用中間軸12の前端を軸受
させて、アイドル歯車20に第一中間歯車21を噛合さ
せ、前後進切換用従動歯車23に第二中間歯車22を噛
合させるものとする。
【0050】このように、前部軸受枠4に前後進切換用
クラッチ装置Cを組み付けて構成した前後進選択装置A
を、前部ミッションケース1の前端開口部(開放部)よ
り挿入し、軸受壁1b内に組み込んだベアリング36・
36内に、入力軸8上に遊嵌される前後進切換用従動歯
車23を組み入れて軸受させるとともに、軸受壁1b内
に組み込んだベアリング37にて、後進用中間軸12の
後端を軸受させる。なお、前後進切換用従動歯車23の
ボス部後端には、内歯スプラインが形成されており、入
力軸8を包むようにして、走行クラッチ軸13が軸受壁
1bの後方より前後進切換用従動歯車23内に挿入さ
れ、走行クラッチ軸13の前端外側面に形成されるスプ
ラインが前後進切換用従動歯車23の内歯スプラインに
係合して、前後進切換用従動歯車23が走行クラッチ軸
13に連結される。
クラッチ装置Cを組み付けて構成した前後進選択装置A
を、前部ミッションケース1の前端開口部(開放部)よ
り挿入し、軸受壁1b内に組み込んだベアリング36・
36内に、入力軸8上に遊嵌される前後進切換用従動歯
車23を組み入れて軸受させるとともに、軸受壁1b内
に組み込んだベアリング37にて、後進用中間軸12の
後端を軸受させる。なお、前後進切換用従動歯車23の
ボス部後端には、内歯スプラインが形成されており、入
力軸8を包むようにして、走行クラッチ軸13が軸受壁
1bの後方より前後進切換用従動歯車23内に挿入さ
れ、走行クラッチ軸13の前端外側面に形成されるスプ
ラインが前後進切換用従動歯車23の内歯スプラインに
係合して、前後進切換用従動歯車23が走行クラッチ軸
13に連結される。
【0051】そして、前部軸受枠4をボス部1aに対し
て、ボルト38や位置決めピン39にて締結し、前後進
選択装置Aの組み付けを完了する。なお、このように前
部軸受枠4をボス部1aに締結するだけで、前部軸受枠
4の油受継部4a内に穿設された各油路と、前部ミッシ
ョンケース1の肉厚部1d・ボス部1aに穿設された各
油路とが自然に連通するのである。
て、ボルト38や位置決めピン39にて締結し、前後進
選択装置Aの組み付けを完了する。なお、このように前
部軸受枠4をボス部1aに締結するだけで、前部軸受枠
4の油受継部4a内に穿設された各油路と、前部ミッシ
ョンケース1の肉厚部1d・ボス部1aに穿設された各
油路とが自然に連通するのである。
【0052】
【発明の効果】本発明は、作業車両の走行用伝動装置を
以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
まず、請求項1記載の如く構成したので、例えば前後進
選択用や高低速選択用等の少なくとも二段の変速段を備
えた補助変速装置を、アセンブリとしてハウジングの前
端開放部より挿入し、後端をハウジング内に形成した軸
受壁に、前端を軸受枠に軸支することで、容易に補助変
速装置の組み入れが完了する。従って、着脱が容易で、
メンテナンス作業もやりやすくなる。また、この補助変
速装置は、従来のように他の変速機構と複雑に組み合っ
ているものではなく、他の変速機構とは独立して、軸受
壁と軸受枠との間に配設されるものであり、他の変速機
構の着脱とは別個に着脱でき、その点でも、組み付け作
業及びメンテナンス作業は非常に容易となる。
以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
まず、請求項1記載の如く構成したので、例えば前後進
選択用や高低速選択用等の少なくとも二段の変速段を備
えた補助変速装置を、アセンブリとしてハウジングの前
端開放部より挿入し、後端をハウジング内に形成した軸
受壁に、前端を軸受枠に軸支することで、容易に補助変
速装置の組み入れが完了する。従って、着脱が容易で、
メンテナンス作業もやりやすくなる。また、この補助変
速装置は、従来のように他の変速機構と複雑に組み合っ
ているものではなく、他の変速機構とは独立して、軸受
壁と軸受枠との間に配設されるものであり、他の変速機
構の着脱とは別個に着脱でき、その点でも、組み付け作
業及びメンテナンス作業は非常に容易となる。
【0053】次に、請求項2記載の如く、前記の補助変
速装置は、入力軸より出力軸に直接伝動する第一伝動系
と、入力軸より中間軸を介して出力軸に伝動する第二伝
動系とを有する構成とすることで、例えば、補助変速装
置を前後進選択装置とする場合、第一伝動系を前進用伝
動系とし、第二伝動系は、中間軸と入力軸または出力軸
との間にアイドル軸を介する等によって、後進用伝動系
として活用できる。また、補助変速装置を高低速選択装
置とする場合、第一伝動系を高速用伝動系とし、第二伝
動系は、入力軸、中間軸、出力軸を通じて減速歯車列を
形成することで、低速用伝動系として活用することがで
きる。そして、このような第一伝動系と第二伝動系とを
具備する補助変速装置が、一体のアセンブリとして、請
求項1記載の如く、ハウジングに対して容易に着脱でき
るのである。
速装置は、入力軸より出力軸に直接伝動する第一伝動系
と、入力軸より中間軸を介して出力軸に伝動する第二伝
動系とを有する構成とすることで、例えば、補助変速装
置を前後進選択装置とする場合、第一伝動系を前進用伝
動系とし、第二伝動系は、中間軸と入力軸または出力軸
との間にアイドル軸を介する等によって、後進用伝動系
として活用できる。また、補助変速装置を高低速選択装
置とする場合、第一伝動系を高速用伝動系とし、第二伝
動系は、入力軸、中間軸、出力軸を通じて減速歯車列を
形成することで、低速用伝動系として活用することがで
きる。そして、このような第一伝動系と第二伝動系とを
具備する補助変速装置が、一体のアセンブリとして、請
求項1記載の如く、ハウジングに対して容易に着脱でき
るのである。
【0054】また、請求項3記載の構成することで、補
助変速装置の第二伝動系は、入力軸の回転を、アイドル
歯車を介して出力軸に逆転伝動する伝動系となり、補助
変速装置を、第一伝動系を正転伝動系、第二伝動系を逆
転伝動系とする前後進選択装置として活用できる。ま
た、アイドル歯車は、軸受枠を利用して軸受することが
でき、コンパクトかつ容易に第二伝動系の歯車列を形成
できる。
助変速装置の第二伝動系は、入力軸の回転を、アイドル
歯車を介して出力軸に逆転伝動する伝動系となり、補助
変速装置を、第一伝動系を正転伝動系、第二伝動系を逆
転伝動系とする前後進選択装置として活用できる。ま
た、アイドル歯車は、軸受枠を利用して軸受することが
でき、コンパクトかつ容易に第二伝動系の歯車列を形成
できる。
【0055】また、請求項4記載の如く、補助変速装置
の第一伝動系と第二伝動系とを、油圧クラッチにて選択
可能とすることで、伝動系選択時のクラッチ係合を円滑
かつ容易に行うことができ、また、油圧クラッチへの油
受継部が軸受枠を利用して形成されて、部品点数の節
約、構造の簡素化に繋がる。
の第一伝動系と第二伝動系とを、油圧クラッチにて選択
可能とすることで、伝動系選択時のクラッチ係合を円滑
かつ容易に行うことができ、また、油圧クラッチへの油
受継部が軸受枠を利用して形成されて、部品点数の節
約、構造の簡素化に繋がる。
【0056】また、請求項5記載の如く、油圧クラッチ
の第一・第二伝動系用の両クラッチ部を、入力軸上に配
設することで、油圧クラッチの容量を小さくでき、補助
変速装置全体のコンパクト化に貢献する。
の第一・第二伝動系用の両クラッチ部を、入力軸上に配
設することで、油圧クラッチの容量を小さくでき、補助
変速装置全体のコンパクト化に貢献する。
【0057】そして、油圧クラッチに対する油路構造に
関して、請求項6記載の如く構成することで、補助変速
装置の組み付けに際しての軸受枠の組付けに伴い、油圧
制御バルブと油圧クラッチとが自動的に連結され、配管
する等の手間を不要とする。
関して、請求項6記載の如く構成することで、補助変速
装置の組み付けに際しての軸受枠の組付けに伴い、油圧
制御バルブと油圧クラッチとが自動的に連結され、配管
する等の手間を不要とする。
【図1】本発明の作業車両の走行用伝動装置を採用する
トランスミッション全体のスケルトン図である。
トランスミッション全体のスケルトン図である。
【図2】本発明に係る補助変速装置であって、前後進切
換用クラッチ装置Cの内部断面図を含む前後進選択装置
Aの配設構造を示す前部ミッションケース1の部分側面
断面図である。
換用クラッチ装置Cの内部断面図を含む前後進選択装置
Aの配設構造を示す前部ミッションケース1の部分側面
断面図である。
【図3】図2における要部拡大図である。
【図4】前後進選択装置Aの歯車列構成を示す側面展開
断面図である。
断面図である。
【図5】前後進選択装置Aの前後進切換用クラッチ装置
Cに対する油路構造を示す平面展開一部断面図である。
Cに対する油路構造を示す平面展開一部断面図である。
【図6】図2におけるX−X線矢視図である。
【図7】前後進切換用クラッチ装置に対する作動油及び
潤滑油回路図である。
潤滑油回路図である。
A 前後進選択装置 C 前後進切換用クラッチ装置 Ca 前進クラッチ部 Cb 後進クラッチ部 L1 前進作動油路 L2 後進作動油路 L3 潤滑油路 1 前部ミッションケース 1a ボス部 1b 軸受壁 1d 肉厚部 1e 前進作動油路 1f 後進作動油路 1g 潤滑油路 4 前部軸受枠 4a 油受継部 4b 前進作動油路 4c 後進作動油路 4d 潤滑油路 8 入力軸 8a 前進作動油路 8b 後進作動油路 8c 潤滑油路 8d 前進作動油ポート 8e 後進作動油ポート 8f 潤滑油ポート 11 アイドル軸 12 中間軸 13 走行クラッチ軸 19 後進用駆動歯車 20 アイドル歯車 21 第一中間歯車 22 第二中間歯車 23 前後進切換用従動歯車 35 油圧制御バルブ 35a 前進作動油路 35b 後進作動油路 35c 潤滑油路
Claims (6)
- 【請求項1】 エンジンと、駆動輪に対する変速伝動機
構との間に、少なくとも二段の変速段を備えた補助変速
装置を介装してなる作業車両の走行用伝動装置におい
て、前記補助変速装置を収容するハウジングの、少なく
ともその前面に開放部を設けて、該開放部より前記補助
変速装置のアセンブリを組み込む構成とし、前記ハウジ
ングの内部に軸受壁を形成して、前記補助変速装置の後
部を支持させる一方、前記開放部と前記軸受壁との間
に、前記補助変速装置の前部を支持するための軸受枠を
着脱自在に取り付けることを特徴とする作業車両の走行
用伝動装置。 - 【請求項2】 前記補助変速装置は、前記エンジンの動
力を受ける入力軸、該入力軸と同一軸上に配設される出
力軸、及び両軸間に平行な中間軸の各軸を有し、前記入
力軸からの動力を前記出力軸へ直接的に伝達可能とする
第一伝動系、前記入力軸からの動力を前記中間軸を介し
て前記出力軸へ伝達可能とする第二伝動系の両伝動系を
有してなることを特徴とする請求項1記載の作業車両の
走行用伝動装置。 - 【請求項3】 前記補助変速装置は、前記入力軸の回転
方向を変更して前記出力軸に伝達すべく、前記第二伝動
系にアイドル歯車を具備し、アイドル歯車は、前記軸受
枠に回転自在に支持されることを特徴とする請求項2記
載の作業車両の走行用伝動装置。 - 【請求項4】 前記補助変速装置は、前記第一・第二伝
動系のいずれかを択一的に伝動状態に切換可能な油圧ク
ラッチを具備するともに、前記油圧クラッチとその油圧
制御バルブとの間を連絡するための油受継部を、前記軸
受枠に設けることを特徴とする請求項2記載の作業車両
の走行用伝動装置。 - 【請求項5】 前記油圧クラッチを前記入力軸上に配設
することを特徴とする請求項4記載の作業車両の走行用
伝動装置。 - 【請求項6】 前記油圧制御バルブを前記ハウジングの
外壁に取り付け、該油圧制御バルブと前記油受継部との
間の油路を、前記外壁の肉厚部内に穿設し、肉厚部と前
記軸受枠との接合により、前記油路と前記油受継部とを
連通させることを特徴とする請求項4記載の作業車両の
走行用伝動装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25564697A JPH1191378A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 作業車両の走行用伝動装置 |
DE69825374T DE69825374T2 (de) | 1997-09-01 | 1998-09-01 | Getriebemechanismus für ein Arbeitsfahrzeug |
US09/145,022 US6003391A (en) | 1997-09-01 | 1998-09-01 | Transmission mechanism for a working vehicle |
EP98116514A EP0899145B1 (en) | 1997-09-01 | 1998-09-01 | Transmission mechanism for a working vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25564697A JPH1191378A (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 作業車両の走行用伝動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1191378A true JPH1191378A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17281650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25564697A Pending JPH1191378A (ja) | 1997-09-01 | 1997-09-19 | 作業車両の走行用伝動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1191378A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006010034A (ja) * | 2004-06-29 | 2006-01-12 | Fuji Heavy Ind Ltd | 歯車装置 |
WO2012046960A2 (ko) * | 2010-10-05 | 2012-04-12 | 동양물산기업 주식회사 | 트랙터의 전륜증속 4륜 구동장치 |
KR101401018B1 (ko) * | 2012-10-17 | 2014-05-29 | 동양물산기업 주식회사 | 트랙터의 전륜증속 구동장치 |
KR101408865B1 (ko) * | 2012-12-12 | 2014-06-19 | 동양물산기업 주식회사 | 트랙터 구동장치 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP25564697A patent/JPH1191378A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006010034A (ja) * | 2004-06-29 | 2006-01-12 | Fuji Heavy Ind Ltd | 歯車装置 |
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KR101143049B1 (ko) | 2010-10-05 | 2012-05-15 | 동양물산기업 주식회사 | 트랙터의 전륜증속 4륜 구동장치 |
WO2012046960A3 (ko) * | 2010-10-05 | 2012-06-21 | 동양물산기업 주식회사 | 트랙터의 전륜증속 4륜 구동장치 |
KR101401018B1 (ko) * | 2012-10-17 | 2014-05-29 | 동양물산기업 주식회사 | 트랙터의 전륜증속 구동장치 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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