JPH1187856A - 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents
窒化ガリウム系化合物半導体レーザ及びその製造方法Info
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- JPH1187856A JPH1187856A JP25025097A JP25025097A JPH1187856A JP H1187856 A JPH1187856 A JP H1187856A JP 25025097 A JP25025097 A JP 25025097A JP 25025097 A JP25025097 A JP 25025097A JP H1187856 A JPH1187856 A JP H1187856A
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Abstract
屈折率が大きい光閉じ込め層を設け、さらに電流注入部
は中心から端に向けて屈折率を大きくさせる構造によ
り、安定な基本横モードで連続発振することができ、非
点収差が小さく閾電流密度が低い窒化ガリウム系化合物
半導体レーザ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】本発明は窒化ガリウム系化合物半導体レー
ザにおいて、n−Al0.15Ga0.85Nクラッド層10
3、n−GaN導波層104の上部に、ストライプ中心
部より周辺部の方が屈折率が大きい量子井戸構造活性層
107、p−GaN導波層108、p−AlGaNクラ
ッド層109が順次形成され、ストライプ両側には屈折
率の大きいp−In0.1 Ga0.9 N電流ブロック層10
5とn−In0.1 Ga0.9 N電流ブロック層106が形
成され、さらに全面にp−Al0.15Ga0.85Nクラッド
層110が形成されていることを特徴とする。
Description
導体材料を用いた半導体素子に係わり、特にInGaA
lBN系材料からなる半導体レーザ及びその製造方法に
関する。
短波長光源としてInGaAlN材料を用いた半導体レ
ーザの開発が進められている。この材料系で電流注入に
よる発振を実現した構造として多重量子井戸構造を用い
たレーザが報告されている。
多重量子井戸構造はしきい値を大幅に低減できることが
知られている。しかしながら、この材料系ではまだしき
い電流密度は高く、動作電圧も高いため、連続発振を実
現するためには多くの課題がある。
原因の一つはp型のコンタクト抵抗が極めて大きいこと
である。既に報告されている電極ストライプ構造では、
p型電極ストライプにおける電圧降下が大きく、動作電
圧が高くなると共に、この領域での熱の発生が無視でき
ない。コンタクト抵抗を低減するには電極面積を大きく
すれば良いが、上記電極ストライプ構造では、電極面積
を広げるとしきい電流値も大きくなってしまい、また電
流注入領域が大きいために基本横モード発振は不可能で
ある。
極小スポットに絞ることが必要となるため、基本横モー
ド発振は不可欠であるが、InGaAlN系レーザでは
横モード制御構造が実現されていない。従来の材料系で
は例えばInGaAlP系でリッジストライプ型のSB
Rレーザが報告されている。
は、材料系がこれとは異なるために、この構造をそのま
ま適用することはできない。InGaAlN系における
電流狭窄構造としては、特開平8−111558号公報
に、GaNを電流狭窄層に用いた構造が開示されてい
る。この構造は、電流狭窄は可能であるが、光閉じ込め
作用はないため、非点収差等のない良質の出射ビームを
得るのは困難である。
を光閉じ込め層としても作用させるためには、その組成
や厚さ、活性層からの距離等を所定の値に設定する必要
がある。特にInGaAlN系レーザでは、発振波長が
短いために、たとえ組成が同じであっても、厚さや位置
によって全く異なる導波機構となってしまう。このた
め、単に電流狭窄層を設けただけでは安定な基本横モー
ド発振は得られない。
半導体レーザには様々な仕様が要求される。特に追記型
や書き替え型では、再生読み出し用の低出力半導体レー
ザと、消去、記録用の高出力半導体レーザが必要とさ
れ、それぞれ仕様は異なる。高出力半導体レーザは一般
に薄膜活性層構造が用いられるが、この構造は必ずしも
読み出し用レーザには適していない。読み出し用レーザ
には低雑音特性が要求されるからで、このために例えば
自励発振型構造が用いられるが、超薄膜活性層構造では
自励発振を得ることが難しいからである。そのため、高
周波重畳法やレーザ自体を2種類用いる方法などが取ら
れているが、いずれも構成が複雑である。また、活性層
厚を場所によって変えて、2種類のレーザを形成する方
法も報告されているが、活性層厚制御等が難しいという
問題がある。
て、波長の異なる半導体レーザが使用されることになる
が、従来の光ディスクシステムとの互換性が要求される
ため、両方の波長のレーザが必要となる場合がある。こ
れは特に、赤色と青色というように波長差が大きい場合
に必要となる。これは光ディスクのピット深さが使用波
長で最適化されているためで、再生波長が大幅に異なる
と、ピットからの反射による信号のSNが低下してしま
うからである。
GaAlN系の半導体レーザでは横モード制御構造の作
製が難しく、基本横モードで連続発振する半導体レーザ
を実現することは困難であった。また、光ディスクシス
テムにおける再生読出しと消去・記録の両方に要求され
るレーザ性能を実現することは困難であった。さらにま
た、使用波長が異なり記録密度の異なる光ディスクシス
テムの互換性確保に必要な、両者に使える半導体レーザ
の実現が困難であった。
ので、その目的とするところは、安定な基本横モードで
連続発振することができ、光ディスクシステム等の光源
に適した非点収差のない良質の出射ビームを得ることの
できるInGaAlN系半導体レーザを提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、難しいプロセスを要
することなく、光ディスクシステムにおける再生読出し
と消去・記録の両方に要求されるレーザ性能を実現する
ことのできる半導体レーザ及びその製造方法を提供する
ことにある。
用波長が異なる光ディスクシステム間の互換性確保に必
要な、両者に使える半導体レーザ及びその製造方法を提
供することにある。
の大きい光閉じ込め層を設けて、その損失導波効果また
は反導波効果によって横モードを制御することにより、
動作電圧が低くかつ安定な基本横モードでの連続発振を
可能とすることにある。
体(Gax Iny Alz B1-x-y-zN:0≦x、y、
z、x+y+z≦1)からなり、活性層を導電型の異な
る半導体層で挾んだ半導体レーザにおいて、該活性層に
キャリアを注入するためのストライプ状の電流注入部が
形成され、該電流注入部の両側には少なくとも1層以上
の電流ブロック層が形成され、該電流注入部は等価屈折
率が異なる構成からなることを特徴とする。
は、次のものが挙げられる。 (1)電流注入部はストライプ及び電流注入方向に垂直
な方向に等価屈折率が該電流注入部の中心より該注入狭
窄部の端で大きい構造からなり,且つ電流ブロック層は
該電流注入部の端より等価的に屈折率が大きい窒化ガリ
ウム系化合物半導体材料からなること。 (2)電流注入部はストライプ及び電流注入方向に垂直
な方向に等価屈折率が該電流注入部の中心より該注入狭
窄部の端で大きい構造からなり、且つ電流ブロック層は
該電流注入部の中心よりバンドギャップエネルギーが小
さいために吸収損失が大きくかつ屈折率が大きい窒化ガ
イルム系化合物半導体材料からなること。 (3)電流ブロック層は窒化ガリウム系化合物半導体材
料からなり、活性層部は少なくともIna Gab Alc
B1-a-b-c N(0≦a,b,c,a+b+c≦1)から
なる井戸層とIne Gaf Alg B1-e-f-g N(0≦
e,f,g,e+f+g≦1)からなる障壁層とで構成
される単一量子井戸または多重量子井戸からなること。
半導体レーザにおいて、活性層の組成または厚さまたは
幅が異なる複数の活性層構造を備えていることを特徴と
する。
体(Gax Iny Alz B1-x-y-zN:0≦x、y、
z、x+y+z≦1)からなり、活性層を導電型の異な
る半導体層で挾んだ窒化ガリウム系化合物半導体レーザ
の製造方法において、少なくとも1層以上の電流ブロッ
ク層となる層構造を形成する工程と、前記電流ブロック
層を選択的に除去する工程と、該工程により除去した部
分に選択的に結晶成長して電流注入部となる層構造を形
成する工程を含むことを特徴とするまた本発明のもう1
つの方法は、窒化ガリウム系化合物半導体(Gax In
y Alz B1-x-y- z N:0≦x、y、z、x+y+z≦
1)からなり、活性層を導電型の異なる半導体層で挾ん
だ窒化ガリウム系化合物半導体レーザを製造する際、電
流注入部となる層構造を選択的に結晶成長する工程と、
前記電流注入部の両側に少なくとも1層以上の電流ブロ
ック層を形成する工程であっても構わない。
は、前記ブロック層と前記電流注入部の上部に、前記電
流注入部の表面と同一の導電型の窒化ガリウム系化合物
半導体(Gah Ini Alj B1-h-I-j N:0≦h、
i、j、h+i+j≦1)を少なくとも1層以上結晶成
長する工程を含むことが挙げられる。
体レーザで、電流ブロック層には電流注入部より屈折率
が大きい光閉じ込め層を設け、さらに電流注入部は中心
から端に向けて屈折率を大きくして光閉込め効果を良好
にさせることで、高次モードが抑制され安定な基本横モ
ードでの連続発振が可能となるばかりか、しきい電流密
度が低減できる。
・低雑音レーザと薄膜活性層の高出力レーザとを同一基
板上に形成できるため、複雑なプロセスを要することな
く、光ディスクシステムにおける再生読出しと消去・記
録の両方に要求されるレーザ性能を実現することが可能
となる。さらにまた本発明によれば、異なる波長のレー
ザを同一基板上に形成できるため、波長の違いによる非
互換性の問題を解決できる。
例によって説明する。図1は本発明の第1の実施例に係
わる窒化ガリウム系青色半導体レーザ装置の概略構成を
説明するためのものである。図中、101はサファイア
基板、102はn−GaNコンタクト層(Siドープ、
5+1018cm-3、4μm)、103はn−Al0.15Ga
0.85Nクラッド層(Siドープ、1×1018cm-3、0.
3μm)、104はn−GaN導波層(Siドープ、
0.1μm)、105はp−In0.1 Ga0.9 N(Mg
ドープ、1×1018cm-3、0.2μm)電流ブロック
層、106はn−In0.1 Ga0.9 N(Siドープ、1
×1018cm-3、0.1μm)電流ブロック層、107は
InGaN量子井戸(アンドープ、溝の中心部はIn
0.2 Ga0.8 N、2nm)が10層とそれを挾むInG
aN障壁層(アンドープ、溝の中心部はIn0.05Ga
0.95N、4nm)からなる量子井戸構造(SCH−MQ
W;Separete Confinement Heterostructure Multi-Qua
ntum Well )活性層、108はp−GaN導波層(Mg
ドープ、溝の中心部は0.1μm)、109はp−Al
GaNクラッド層(Mgドープ、1×1018cm-3、溝の
中心部はAl0.20Ga0.80N、0.1μm)、110は
p−Al0.15Ga0.85Nクラッド層(Mgドープ、1×
1018cm-3、0.3μm)、111はp−GaNコンタ
クト層(Mgドープ、1×1018cm-3、1μm)、11
2はPt(10nm)/Ti(20nm)/Pt(30
nm)/Au(1μm)構造p側電極、113はAl/
Ti/Au構造n側電極、114はSiO2 絶縁膜であ
る。また、特に図示していないが、レーザ光出射端面に
はTiO2 /SiO2 を多層に積層した高反射コートを
施している。
造方法について、図7の工程断面図を参照して説明す
る。まず、図7の(a)で示す様に、有機金属気相成長
法(以下、MOCVD法と略す)でサファイア基板上
に、n−GaNコンタクト層102からn−InGaN
電流ブロック層106までを成長し、SiO2 マスクを
堆積し、SiO2 マスクの一部を幅7μmでストライプ
状に除去し、このSiO2をエッチングマスクとして塩
素ガスを含むドライエッチング法によりn−GaN導波
層104までの溝を形成する。次いで、図7の(b)で
示す様に、SiO2マスクとして、SCH−MQW活性
層107からp−AlGaNクラッド層109までを選
択成長する。ここで、SiO2 マスク上には結晶が成長
しないために、ストライプ状にSiO2 を除去した領域
のみに選択成長ができる。また、ストライプ状にSiO
2 を除去した幅がSiO2 マスクの幅に比べて1/20
以下の場合には、ストライプの中心部に比べSiO2 に
近づくほど結晶成長速度が速くなり、結果として中心部
より周辺部に向けて膜厚が厚くなる。特に、SCH−M
QW活性層107を構成するInGaNはIn組成も中
心部より周辺部に向けて高くなるので屈折率が傾斜的に
大きくなる。本発明の第1の実施例の場合、SCH−M
QW活性層107において、InGaN量子井戸層はス
トライプ中心部でIn0.2 Ga0.8 N、厚さ2nm、ス
トライプ周辺部でIn0.25Ga0.75N、厚さ3nmが形
成され、また、InGaN障壁層はストライプ中心部で
In0.05Ga0.95N、厚さ4nm、ストライプ周辺部で
In0.09Ga0.91N、厚さ5.5nmが形成された。次
いで、図7の(c)で示す様に、SiO2 マスクを除去
し、全面にp−AlGaNクラッド層110とp−Ga
Nコンタクト層111を成長する。次いで、図7の
(d)で示す様に、ストライプ状のメサを形成し、ウェ
ハ全面にSiO2 絶縁膜114を900nm堆積し、p
−GaNコンタクト層111の上部にPt/Ti/Pt
/Au構造p側電極112を、n−GaNコンタクト層
102の一部にAl/Ti/Au構造n側電極113を
形成する。次いで、サファイア基板101裏面を鏡面研
磨し基板101の厚さを50μmとし、さらに電流狭窄
構造に垂直な面で劈開し、その劈開面には特に図示しな
いがTiO2/SiO2 を多層に積層した高反射コート
を施し、さらに図6で示す様に、Cu、立法晶窒化硼素
またはダイアモンド等の熱伝導性の高いヒートシンク1
15上にTi/Pt/Au等をメタライズした層116
に対してAuSn共晶半田117を用いて熱圧着させ
る。ここでSCH−MQW活性層107の真上のp側電
極112がヒートシンク115に熱圧着されていれば放
熱性に問題は無い。さらに、電流注入のためにAu線ま
たはAl線を用いて、Ti/Pt/Auメタライズ層1
16に配線する。尚、製造工程の順序は図7に示す構成
に限らない。電流注入部の屈折率分布を本発明のように
するには、MOCVD法とでサファイア基板上に、n−
GaNコンタクト層102からn−GaN導波層104
までを成長し、SiO2 マスクを堆積し、SiO2 マス
クの一部を幅7μmでストライプ状に除去し、SCH−
MQW活性層107からp−AlGaNクラッド層10
9までを形成し、さらにp−AlGaNクラッド層10
9上部をSiO2 マスクで覆い、p−InGaN電流ブ
ロック層105からn−InGaN電流ブロック層10
6を形成しても、MOCVD法による選択成長工程で横
方向の屈折率が異なる電流注入部が形成できる。
合、閾値電流70mA、発振波長は420nm、動作電
圧は5.2Vで室温連続発振した。さらに50℃、5m
W駆動における素子寿命は5000時間以上であった。
また、非点隔差は5μmと小さく、光ディスク応用に適
したビーム特性が得られた。本レーザの場合、p−Al
0.15Ga0.85Nクラッド層110とn−Al0.15Ga
0.85Nクラッド層103に挾まれたSCH−MQW活性
層107からp−AlGaNクラッド層109の電流注
入がなされる活性領域の等価屈折率がp−In0.1 Ga
0.9 N電流ブロック層105からn−In0.1 Ga0.9
N電流ブロック層106までの非通電領域に比べて低く
なっている反導波構造から形成されており、さらにスト
ライプ状の電流注入部は電流ブロック層に近い領域で等
価屈折率が大きくなるのでストライプ幅を狭くせずとも
反導波構造の効果が増大し、水平横モードの1次モード
がカットオフとなる条件、すなわち基本横モードのみが
存在しやすくなるために、非点隔差が小さくなる。さら
に、InGaNは井戸層幅異存性として2nmの場合が
最も利得が大きくなることが発明者等の実験で明らかで
あり、SNH−MQW活性層107のInGaN量子井
戸層は厚さ2nmのストライプ中心部と厚さ3nmのス
トライプ周辺部との利得差が置きくなっているので、導
波モードの制御性が向上している。
5及びn−InGaN電流ブロック層106のIn組成
をSCH−MQW活性層107のInGaN量子井戸層
より高くした場合、電流ブロック層105及び106は
発振波長に対して吸収損失が大きくなり、導波モードの
減衰が大きくなるので、結果的に電流注入部より電流ブ
ロック層105及び106等価屈折率が低くなるが、こ
の場合も基本横モードの安定化には極めて有効である。
これは、電流ブロック層が損失領域であるので、染み出
しの大きい高次モードは基本モードに比べて損失大また
はカットオフになるためであるが、閾電流密度は反導波
構造に比べてわずかに高くなる。
ガリウム系青色半導体レーザ装置の概略構成を説明する
ためのものである。図中、201はサファイア基板、2
02はn−GaNコンタクト層(Sドープ、5×1018
cm-3、4μm)、203はn−Al0.15Ga0.85Nクラ
ッド層(Siドープ、1×1018cm-3、0.3μm)、
204はn−GaN導波層(Siドープ、0.1μ
m)、205はp−In0.1 Ga0.9 N(Mgドープ、
1×1018cm-3、0.2μm)電流ブロック層、206
はn−In0.1 Ga0.9 N(Siドープ、1×1018cm
-3、0.1μm)電流ブロック層、207はInGaN
量子井戸(アンドープ、溝の中心部はIn0.2 Ga0.8
N、2nm)が10層とそれを挾むInGaN障壁層
(アンドープ、溝の中心部はIn0.05Ga0.95N、4n
m)からなる量子井戸構造(SCH−MQW)活性層、
208はp−GaN導波層(Mgドープ、溝の中心部は
0.1μm)、209はp−AlGaNクラッド層(M
gドープ、1×1018cm-3、溝の中心部はAl0.20Ga
0.80N、20nm)、210はp−In0.25Ga0.75N
層(Mgドープ、1×1018cm-3、50nm)、211
はp−Al0.15Ga0.85Nクラッド層(Mgドープ、1
×1018cm-3、0.3μm)、212はp−GaNコン
タクト層(Mgドープ、1×1018cm-3、1μm)、2
13はPt(10nm)/Ti(20nm)/Pt(3
0nm)/Au(1μm)構造p側電極、214はAl
/Ti/Au構造n側電極、215はSiO2 絶縁膜で
ある。また、特に図示していないが、レーザ光出射端面
にはTiO2 /SiO2 を多層に積層した高反射コート
を施している。
例1に対して異なる点は、p−In0.25Ga0.75N層2
11が挿入されていることにある。本レーザの場合、製
造工程においては大気曝露されたp−AlGaNクラッ
ド層209とn−In0.1 Ga0.9 N電流ブロック層2
06の夫々の表面に比較的低温からp−In0.25Ga
0.75N層211を成長開始できるので、p−AlGaN
クラッド層209とn−In0.1 Ga0.9 N電流ブロッ
ク層206の表面からの構成元素の蒸発防止が可能にな
るばかりか、p−In0.25Ga0.75N層211が過飽和
吸収層として働くためにビーム特性が向上する。
ガリウム系青色半導体レーザ装置の概略構成を説明する
ためのものである。図中、301はサファイア基板、3
02はn−GaNコンタクト層(Siドープ、5×10
18cm-3、4μm)、303はn−Al0.15Ga0.85Nク
ラッド層(Siドープ、1×1018cm-3、0.3μ
m)、304はn−GaN導波層(Siドープ、0.1
μm)、305はIn0.2Ga0.8 N量子井戸(アンド
ープ、2nm)が10層とそれを挾むIn0.05Ga0.95
N障壁層(アンドープ、4nm)からなる量子井戸構造
(SCH−MQW)活性層、306はp−GaN導波層
(Mgドープ、0.1μm)、307はn−In0.1 G
a0.9 N(Siドープ、1×1018cm-3、0.2μm)
電流ブロック層、308はn−Al0.15Ga0.85N(S
iドープ、1×1018cm-3、0.1μm)、電流ブロッ
ク層、309はp−In0.25Ga0.75N層(Mgドー
プ、1×1018cm-3、50nm)、310はAl0.20G
a0.80Nクラッド層(Mgドープ、1×1018cm-3、
0.1μm)、311はp−Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層(Mgドープ、1×1018cm-3、0.3μm)、3
12はp−GaNコンタクト層(Mgドープ、1×10
18cm-3、1μm)、313はPt(10nm)/Ti
(20nm)/Pt(30nm)/Au(μm)構造p
側電極、314はAl/Ti/Au構造n側電極、31
5はSiO2 絶縁膜である。また、特に図示していない
が、レーザ光出射端面にはTiO2 /SiO2 を多層に
積層した高反射コートを施している。
a0.85Nクラッド層311とp−GaN導波層306に
挾まれたp−In0.25Ga0.75N層309とAl0.20G
a0.80Nクラッド層310からなる電流注入部はp−I
n0.1 Ga0.9 N電流ブロック層307とn−Al0.15
Ga0.85N電流ブロック層308からなる電流ブロック
層より等価屈折率が低く反導波構造を形成し、しかも電
流注入部の中心部は周辺部より屈折率が低くなってい
る。従って、本発明の第1の実施例と同様に、水平横モ
ードは基本モードだけとなり、非点隔差が小さくなる。
ガリウム系青色半導体レーザ装置の概略構成を説明する
ためのものである。図中、401はサファイア基板、4
02はn−GaNコンタクト層(Siドープ、5×10
18cm-3、4μm)、403はn−Al0.15Ga0.85Nク
ラッド層(Siドープ、1×1018cm-3、0.3μ
m)、404はn−GaN導波層(Siドープ、0.1
μm)、405はIn0.2Ga0.8 N量子井戸(アンド
ープ、2nm)が10層とそれを挾むIn0.05Ga0.95
N障壁層(アンドープ、4nm)からなる量子井戸構造
(SCH−MQW)活性層、406はp−GaN導波層
(Mgドープ、0.1μm)、407はn−In0.1 G
a0.9 N(Siドープ、1×1018cm-3、0.2μ
m)、電流ブロック層、408はn−Al0.15Ga0.85
N(Siドープ、1×1018cm-3、0.1μm)電流ブ
ロック層、409はp−In0.25Ga0.75N層(Mgド
ープ、1×1018cm-3、50nm)、410はAl0.20
Ga0.80Nクラッド層(Mgドープ、1×1018cm-3、
0.1μm)、411はp−In0.25Ga0.75N層(M
gドープ、1×1018cm-3、50nm)、412はp−
Al0.15Ga0.85Nクラッド層(Mgドープ、1×10
18cm-3、0.3μm)、413はp−GaNコンタクト
層(Mgドープ、1×1018cm-3、1μm)、414は
Pt(10nm)/Ti(20nm)/Pt(30n
m)/Au(1μm)構造p側電極、415はAl/T
i/Au構造n側電極,416はSiO2 絶縁膜であ
る。また、特に図示していないが、レーザ光出射端面に
はTiO2 /SiO2 を多層に積層した高反射コートを
施している。
例3に対して異なる点は、本発明の第2の実施例が本発
明の第1の実施例と異なるのと同様に、p−In0.25G
a0.75N層411を挿入したことにある。従って、本発
明の第2の実施例と同様に、低温から埋め込み成長が可
能になるので、下地の層の変質が防止できる。
ガリウム系青色半導体レーザ装置の概略構成を説明する
ためのものである。図中、501はサファイア基板、5
02はn−GaNコンタクト層(Siドープ、5×10
18cm-3、4μm)、503はn−Al0.15Ga0.85Nク
ラッド層(Siドープ、1×1018cm-3、0.3μ
m)、504はn−GaN導波層(Siドープ、0.1
μm)、505はp−In0.1 Ga0.9 N(Mgドー
プ、1×1018cm-3、0.2μm)電流ブロック層、5
06はn−In0.1 Ga0.9 N(Siドープ、1×10
18cm-3、0.1μm)電流ブロック層、507A及び5
07BはInGaN量子井戸(アンドープ、溝の中心部
は夫々In0.3 Ga0.7 N、4nmとIn0.2 Ga0.8
N、2nm)が10層とそれを挾むInGaN障壁層
(アンドープ、溝の中心部は夫々In0.1Ga0.9 N、
8nmとIn0.05Ga0.95N、4nm)からなる量子井
戸構造(SCH−MQW)活性層、508A及び508
Bはp−GaN導波層(Mgドープ、溝の中心部は夫々
0.1μmと0.06μm)、509A及び509Bは
p−AlGaNクラッド層(Mgドープ、1×1018cm
-3、溝の中心部はAl0.20Ga0.80N、膜厚は夫々0.
1μmと0.06μm)、510はp−Al0.15Ga
0.85Nクラッド層(Mgドープ、1×1018cm-3、0.
3μm)、511はp−GaNコンタクト層(Mgドー
プ、1×1018cm-3、1μm)、512はPt(10n
m)/Ti(20nm)/Pt(30nm)/Au(1
μm)構造p側電極、513はAl/Ti/Au構造n
側電極、514はSiO2 絶縁膜である。また、特に図
示していないが、レーザ光出射端面にはTiO2 /Si
O2 を多層に積層した高反射コートを施している。
例1に対して異なる点は、電流注入部の幅が5μmと1
0μmの2種類あることである。SiO2 マスクを用い
た選択成長によるSCH−MQW活性層507A及び5
07Bの形成ではストライプ幅が狭いほどレーザ発振波
長を決定するInGaN量子井戸層の組成は高くなり且
つ膜厚は厚くなる。従って、ストライプ幅が5μmの電
流注入部Aの中心ではIn0.3 Ga0.7 N、4nmの量
子井戸層が形成され、ストライプ幅が10μmの電流注
入部Bの中心ではIn0.2 Ga0.8 N、2nm量子井戸
層が形成され、夫々波長425nmと波長420nmで
発振した。本レーザの場合、電流注入部Aは厚膜活性層
の低出力・低雑音レーザとして、電流注入部Bは薄膜活
性層の高低出力レーザとして、夫々動作し、最大光出力
は電流注入部Aで10mW、電流注入部Bで100mW
であった。従って、選択成長により複雑なプロセスを要
せず光ディスクシステムにおける再生読み出しと消去・
記録の両方に要求されるレーザ性能を実現することが可
能になる。
nmから波長650nmまでの異なる波長をストライプ
幅を変えるだけで実現可能であるので、波長の違うレー
ザを集積することが可能であり、光ディスクシステムの
非互換性の問題を解決できる。
系青色半導体レーザ装置の構造に依存するものでは無い
ので本発明のすべての実施例について適用できることは
言うまでもない。また、本発明は本実施例に限られるも
のではなく、半導体層の組成や膜厚の相違や、さらには
導電性が逆の構造であっても構わない。
化ガリウム系化合物半導体レーザにおいて、活性領域が
等価屈折率が異なる構成からなるストライプで形成さ
れ、さらにその両側には少なくとも1層以上の屈折率の
大きい材料からなる電流ブロック層を形成することによ
り、閾値電流が低減され、且つ安定な基本横モードで発
振する、窒化ガリウム系化合物半導体レーザを実現する
ことができ、光ディスクシステム等の光源として要求さ
れるレーザ性能を満たすことが可能となる。
セスで容易に精度良く電流狭窄構造及び光閉じ込め構造
を形成できる。さらに、同一のプロセスで容易にアレイ
化ができるので、光ディスクシステムの消去・記録にお
いて要求される高出力レーザも実現できる。
装に係わる図
基板、 102、202、302、402、502はn−GaN
コンタクト層 103、203、303、403、503はn−Al
0.15Ga0.85Nクラッド層、 104、204、304、404、504はn−GaN
導波層、 105、205、307、407、505はp−InG
aN電流ブロック層、 106、206、308、408、506はn−InG
aN電流ブロック層、 107、207、305、405、507A、508B
はSCH−MQW活性層、 108、208、306、410、508A、508B
はp−GaN導波層、 109、209、310、410、509A、509B
はp−AlGaNクラッド層、 210、309、409、411はp−In0.1 Ga
0.9 Nバッファ層、 110、211、311、412、510はp−Al
0.15Ga0.85Nクラッド層、 111、212、312、413、511はp−GaN
コンタクト層、 112、213、313、414、512A、512B
はp側電極、 113、214、314、415、513はn側電極、 114、215、315、416、514はSiO2 絶
縁膜、 115はヒートシンク、 116はPt/Ti/Au層、 117はAuSn半田。
Claims (8)
- 【請求項1】窒化ガリウム系化合物半導体(Gax In
y Alz B1-x-y-z N:0≦x、y、z、x+y+z≦
1)からなり、活性層を導電型の異なる半導体層で挾ん
だ半導体レーザにおいて、 前記活性層にキャリアを注入するためのストライプ状の
電流注入部が形成され、該電流注入部の両側には少なく
とも1層以上の電流ブロック層が形成されており、 前記電流注入部は等価屈折率が異なる構成からなること
を特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。 - 【請求項2】前記電流注入部はストライプ及び電流注入
方向に垂直な方向に等価屈折率が該電流注入部の中心よ
り該注入狭窄部の端で大きい構造からなり、且つ前記電
流ブロック層は該電流注入部の端より等価的に屈折率が
大きい窒化ガリウム系化合物半導体材料からなることを
特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導体
レーザ。 - 【請求項3】前記電流注入部はストライプ及び電流注入
方向に垂直な方向に等価屈折率が該電流注入部の中心よ
り該注入狭窄部の端で大きい構造からなり、且つ前記電
流ブロック層は該電流注入部の中心よりバンドギャップ
エネルギーが小さいために吸収損失が大きくかつ屈折率
が大きい窒化ガリウム系化合物半導体材料からなること
を特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導
体レーザ。 - 【請求項4】前記電流ブロク層は窒化ガリウム系化合物
半導体材料からなり、前記活性層部は少なくともIna
Gab Alc B1-a-b-c N(0≦a,b,c,a+b+
c≦1)からなる井戸層とIne Gaf Alg B
1-e-f-g N(0≦e,f,g,e+f+g≦1)からな
る障壁層とで構成される単一量子井戸または多重量子井
戸からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。 - 【請求項5】前記活性層の組成または厚さまたは幅が異
なる複数の活性層構造があることを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の窒化ガリウム系化合物半導体レ
ーザ。 - 【請求項6】窒化ガリウム系化合物半導体(Gax In
y Alz B1-x-y-z N:0≦x、y、z、x+y+x≦
1)からなり、活性層を導電型の異なる半導体層で挾ん
だ窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法におい
て、 少なくとも1層以上の電流ブロック層を形成する工程
と、該電流ブロック層を選択的に除去する工程と、該工
程により除去した部分に選択的に結晶成長して電流注入
部となる層構造を形成する工程を含むことを特徴とする
窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法。 - 【請求項7】窒化ガリウム系化合物半導体(Gax In
y Alz B1-x-y-z N:0≦x、y、z、x+y+z≦
1)からなり、活性層を導電型の異なる半導体層で挾ん
だ窒化ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法におい
て、 電流注入部となる層構造を選択的に結晶成長する工程
と、前記電流注入部の両側に少なくとも1層以上の電流
ブロック層を形成する工程を含むことを特徴とする窒化
ガリウム系化合物半導体レーザの製造方法。 - 【請求項8】請求項6または7記載の窒化ガリウム系化
合物半導体レーザの製造方法において、前記電流注入部
と前記電流ブロック層の上部に、前記電流注入部の表面
と同一の導電型の窒化ガリウム系化合物半導体(Gah
Ini Alj B1-h-I-j N:0≦h、i、j、h+i+
j≦1)を少なくとも1層以上結晶成長する工程を含む
ことを特徴とする請求項6または7記載の窒化ガリウム
系化合物半導体レーザの製造方法。
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